JP5399764B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、転がり抵抗の低い空気入りタイヤに関する。
近年、地球環境問題への懸念から省エネルギー化の需要が高まりつつあり、特に、自動車の低燃費化に関する研究が盛んである。自動車の低燃費化を図る手段の一つとして、走行時の主なエネルギー損失であるタイヤの転がり抵抗の低減を挙げることができる。
以下に、この転がり抵抗の低減を図る従来の改良方法をいくつか紹介する。
タイヤの転がり抵抗の原因としては、トレッド部のゴム内にて発生するエネルギーロスが支配的であることが知られている。直接的な改良方法として、このトレッド部に使用されるゴムを損失正接が小さいものに変更することが有効である。しかしながら、この方法では、タイヤの、例えば耐摩耗性能をはじめとする他の性能が犠牲になることも知られている。
一方、転がり抵抗を増すエネルギーロスの発生源であるゴムを減らすために、トレッド厚さを薄くする方法も容易に考えられるが、この場合はタイヤの摩耗寿命を確保できないことが問題になる。さらには、特許文献1では、タイヤの断面形状を工夫して転がり抵抗を低減することが提案されている。この提案によって、転がり抵抗の低減が確かに図られるが、他性能、とりわけ優れた耐摩耗性能との両立を考えた場合、より詳細の設計が求められている。
特開2006−327502号公報
そこで、本発明の目的は、他の性能を犠牲にすることなく転がり抵抗の少ないタイヤを提供することにある。
発明者らは、タイヤの転がり抵抗の主な原因となっていたエネルギーロスの低減を図り、鋭意検討していたところ、荷重負荷前後におけるトレッド部の変形がなるべく小さくなるように、タイヤの形状を設計することが効果的であることを知見し、本発明を完成するに到った。
<1>は、一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカスを骨格として、該カーカスのクラウン部の径方向外側に、少なくとも1層の傾斜ベルト層を有するベルトおよびトレッドを順に配置した空気入りタイヤであって、
該タイヤを適用リムに装着した状態のタイヤ幅方向断面において、タイヤの断面高さをSHとし、タイヤの回転軸と平行な直線のうち、タイヤの最大幅位置を通る直線とビードトゥを通る直線との距離をSWhとしたとき、SWh/SHが0.5以上であり、
前記タイヤ幅方向断面において、タイヤの回転軸と平行な直線のうち、カーカスの径方向最外側端を通る直線L1とビードコアのタイヤ径方向最外側端を通る直線L2との両方に等距離にある直線L3が前記カーカスと交わる点をI1とし、最も狭い幅の傾斜ベルト層の端を通りタイヤの回転軸と直交する直線L6が前記カーカスと交わる点をI2とし、前記直線L2が前記カーカスと交わる点をI3として、交点I1から交点I2までのカーカスの経路長CSR1は、交点I1から交点I3までのカーカスの経路長CSR2よりも長く、
タイヤ外表面の、最も狭い幅の傾斜ベルト層の端に対応するタイヤ幅方向位置から、タイヤの最大幅位置に対応するタイヤ径方向位置までのタイヤ外側表面上の領域の少なくとも一部に、周囲より表面粗度の高い凹凸が設けられ
前記傾斜ベルト層の幅が、前記カーカスの最大幅CSWの0.6倍以上であることを特徴とする空気入りタイヤである。
<2>は、<1>において、前記凹凸は、凸条もしくは溝を配列して形成されていることを特徴とする空気入りタイヤである。
<3>は、<2>において、前記凸条もしくは溝は、タイヤ径方向に対して傾斜していることを特徴とする空気入りタイヤである。
<4>は、<2>または<3>において、前記凸条もしくは溝は、互いに異なる2方向に配列されていることを特徴とする空気入りタイヤである。
<5>は、<1>において、前記凹凸は、穴もしくは突起を平面的に配列して形成されていることを特徴とする空気入りタイヤである。
また、<6>は、<1>において、前記凹凸は、穴もしくは突起として形成され、前記タイヤ外表面上に分散して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤである。
>は、<1>〜<>のいずれかにおいて、前記凹凸は、タイヤ厚さ方向断面において、滑らかな表面で形成されていることを特徴とする空気入りタイヤである。
>は、<1>〜<>のいずれかにおいて、前記凹凸の振幅は、凹凸が施されている領域におけるタイヤ外側表面からベルトもしくはカーカスに至るまでの最小ゴム厚さの10%以下であることを特徴とする空気入りタイヤである。
>は、<1>〜<>のいずれかにおいて、サイドウォール部の標章は、前記凹凸が施されている領域以外の領域に形成されていることを特徴とする空気入りタイヤである。
<1>は、SWh/SHが0.5以上とすることに加えてカーカスの経路長CSR1をCSR2より大きくすることを第1の特徴としており、このことは、無荷重下でのタイヤの形状を荷重下での形状に近づけることを意味し、このことによって、詳細を後述するように、タイヤ走行時において、無荷重下と荷重下との間での繰り返しの変形によって生じるエネルギーのロスを小さく抑えることができ、さらに、第2の特徴として、最も狭い幅の傾斜ベルト層の端に対応するタイヤ幅方向位置から、タイヤの最大幅位置に対応するタイヤ径方向位置までのタイヤ外側表面上の領域の少なくとも一部に、周囲より表面粗度の高い凹凸を設けることにており、このことによって、もし、この領域に凹凸を設けなかった場合にはこの領域の荷重下での曲げ変形が従来よりも大きくなることによってこの領域でクラックが発生しやすくなってしまうのを抑えることができる。
<2>によれば、前記凹凸は、凸条もしくは溝を配列して形成したので、凹凸を容易に形成することができる。
<3>によれば、前記凸条もしくは溝は、タイヤ径方向に対して傾斜しているので、踏み込みから蹴り出しまでの接地部分での位置に応じて、タイヤ半径方向に対してマイナス方向の剪断変形、タイヤ半径方向の圧縮変形、そして、タイヤ半径方向に対してプラス方向の剪断変形と順次変化する変形を吸収することができる。
<4>によれば、前記凸条もしくは溝は、互いに異なる2方向に配列されているので、踏み込み側と蹴り出し側とで異なる曲げ変形の方向の両方に対応させることができ、効果的に曲げ変形を吸収することができる。
<5>によれば、前記凹凸は、穴もしくは突起を平面的に配列して形成されているので、この場合も、複数の方向の曲げ変形に対応させることができる。
<6>によれば、前記凹凸は、タイヤ厚さ方向断面において、滑らかな表面で形成されているので、例えば鋭角で折り返すような表面に対比して、曲げ変形に対するクラックの発生を、より効果的に抑制することができる。
<7>によれば、前記凹凸の振幅は、凹凸が施されている領域のにおけるタイヤ外側表面からベルトもしくはカーカスに至るまでの最小ゴム厚さの10%以下であるとしたので、タイヤのそもそもの形状を変えることなく、凹凸による対クラック性能だけを発揮させることができる。
<8>によれば、サイドウォール部の標章を、前記凹凸が施されている領域以外の領域に形成したので、文字等の標章が形成する表面の変化部分に応力が集中してクラックを発生するのを防止することができる。
本発明に係る空気入りタイヤを示す幅方向断面図である。 従来のタイヤの荷重下における変形形状を示す模式図である。 本発明に係る空気入りタイヤの荷重下における変形形状を示す模式図である。 凹凸の一例を模式的に示す展開図である。 凹凸の他の例を模式的に示す展開図である。 凹凸の別の他の例を模式的に示す展開図である。 凹凸のさらに別の他の例を模式的に示す展開図である。 図4のA−A断面を示す断面図である。 凹凸のさらに別の他の例を模式的に示す展開図である。 凹凸のさらに別の他の例を模式的に示す展開図である。 凹凸のさらに別の他の例を模式的に示す展開図である。
以下、図面を参照にして本発明に係る実施形態の空気入りタイヤを詳細に説明する。
図1は、実施形態の空気入りタイヤをその幅方向断面を示し、同図において符号1は一対のビードコアであり、空気入りタイヤ6は、これらビードコア1間にトロイダル状に跨る、コードのラジアル配列プライからなるカーカス2を骨格として、該カーカス2のクラウン部の径方向外側に、タイヤの赤道面Oに対して傾斜した向きに延びるコードの多数本をゴムで被覆した、少なくとも1層、図示例で2層の傾斜ベルト層3a、3bを含むベルト3を配置し、このベルト3の径方向外側にトレッド5を配置して構成される。
また、図示の場合、ベルト3は、傾斜ベルト層3a、3bの他に、これらの傾斜ベルト層3a、3bの径方向外側に配置され、タイヤの赤道面Oに沿って延びるコードの多数本をゴムで被覆した、少なくとも1層の周方向ベルト層4を配置している。なお、傾斜ベルト層は1層でも構わないが、その際には、少なくとも1層の周方向ベルト層との組み合わせにてベルトを構成することが好ましい。尚、ここでいう傾斜ベルト層に、カーカス2の最大幅CSWの0.6倍未満の幅のものは含まないものとする。
空気入りタイヤ6は、適用リム7に装着されて使用に供されるが、空気入りタイヤ6は、その第1の特徴として、適用リム7に装着した状態のタイヤ幅方向断面において、断面高さをSHとし、タイヤ回転軸と平行な直線のうち、タイヤの最大幅位置を通る直線L4とビードトゥを通る直線L5との距離をSWhとしたとき、SWh/SHが0.5以上であり、かつ、前記タイヤ幅方向断面において、タイヤ回転軸と平行な直線のうち、カーカス2の径方向最外側端を通る直線L1とビードコア1のタイヤ径方向最外側端を通る直線L2との両方に等距離にある直線L3がカーカス2と交わる点をI1とし、最も狭い幅の傾斜ベルト層3aの端を通りタイヤの回転軸と直交する直線L6がカーカス2と交わる点をI2とし、直線L2が前記カーカスと交わる点をI3として、交点I1から交点I2までのカーカスの経路長CSR1は、交点I1から交点I3までのカーカスの経路長CSR2よりも長くなるよう構成されている。
ここで、タイヤ6を適用リム7に装着した状態とは、日本自動車タイヤ協会規格(JATMA)に規定の標準リムまたはその他の適用リムに組み込んだ状態にて、内圧を付加せずに若しくは、30kPa程度までの極低内圧を付加した状態を意味する。
以上に詳細に記述した特徴は、変形によって多くのエネルギーロスを生じる部分の変形を抑制し、変形によるエネルギーロスの少ない部分を優先的に変形させることによって転がり抵抗を低減せしめるものである。
即ち、従来のタイヤは、自然平衡形状に代表される比較的丸い断面形状を有することが多かった。これは、本来圧力容器として設計される空気入りタイヤという意味では理にかなっているものの、タイヤへの荷重負荷によってトレッド部やビード部が大きく変形してしまい、この変形がエネルギーロスを生じさせていた。
図2は、従来の一般的なタイヤの状態について、内圧充填前の無負荷状態を実線で、そして、内圧充填後に荷重を負荷した状態を点線で示す。図2からもわかるように、従来のタイヤは、荷重負荷に伴ってタイヤのショルダー部9が斜め下方に向かって大きく拡がることにより、湾曲していたトレッド5が、平らに引き伸ばされて接地することがわかる。また、タイヤサイド部において荷重時に屈曲する範囲が広く、ビード部11まで変形している。
一方、本発明によるタイヤでは、接地によるトレッド部5およびビード部11の変形量が少ない。図3は、図2の場合と同じ条件における、本発明によるタイヤの荷重負荷前後の変形を示す。図3によると、本発明によるタイヤは、荷重負荷時にショルダー部9が大きく屈曲しているものの、タイヤ幅方向への大きな拡がりは見られない。そのため、トレッド部5およびビード部11の形状は、荷重負荷前後でほとんど変形していないことがわかる。即ち、変形によるエネルギーロスの少ないショルダー部9を優先的に屈曲させることにより、変形によるエネルギーロスの多いトレッド部5およびビード部11の屈曲を緩和し、全体としてのエネルギーロスを抑えていると言える。
ここで、SWh/SHが0.5以上とする効果について、さらに詳細に説明する。SWh/SHが0.5以上とすることは、タイヤが、サイド部の中間より路面に近い部分、即ちショルダー部9付近で最大の幅を持つことを意味する。通常、この形状によれば、タイヤは、ショルダー部9付近において局所的に曲がった領域を持つことになり、タイヤ径方向荷重に対する曲げ剛性はこの部分で小さくなる。
これにより、荷重時のタイヤの屈曲をショルダー部9付近に集中させることができ、その分、転がり抵抗の他の支配的要因であるトレッド部5に生じるせん断変形を緩和させ、トレッド部5の屈曲に起因するゴムのエネルギーロスを低減させ、また、カーカス2の折り返しを有するため、転がり抵抗の他の支配的要因となっているビード部11の変形を抑えて、ビード部11におけるゴムのエネルギーロスも低減することができる。
また、タイヤの最大幅位置をショルダー部9付近とすることにより、必然的に荷重無負荷状態でのトレッド部5の幅が大きくなるため、荷重によるトレッド部5の拡大を抑制することができ、路面との摩擦によるエネルギーロスも減少させることができる。
尚、上記において「タイヤの断面高さSH」とは、タイヤが最大径となる位置から、最小径となる位置までの、タイヤ径方向距離を言う。
次に、カーカス2の前記経路長CSR1を、前記経路長CSR2より長くする効果について、さらに詳細に説明する。カーカス2の前記経路長CSR1が、前記経路長CSR2より長いということは、カーカス2の前記交点I1よりもタイヤ径方向内側部分(以下、「下部カーカス2d」という)は、タイヤ径方向に立ち上がった状態となり、一方、カーカス2の前記交点I1よりもタイヤ径方向外側部分(以下、「上部カーカス2u」という)は、撓んだ形状となることを意味する。
そして、ビードコア1の中心からタイヤ径方向外側に引いた直線とビード部外周面との交点をビードフィット点と呼び、ビードフィット点8からタイヤサイド部外周面におけるタイヤ最大幅SWに対応する位置に向かって引いた直線がタイヤ回転軸に対して成す角αぶとき、下部カーカス2dが立ち上がった状態であることは、記ビード背面角αがより90°に近づくことを意味し、下部カーカス2dでは、タイヤ径方向の荷重に対する剛性が大きくなり、変形がしにくくなり、これに対して、撓んだ形状となった上部カーカス2uは、タイヤ径方向の荷重に対する剛性が低下し、そのため、荷重時におけるタイヤ変形を、前記上部カーカス2u付近に集中させることが可能となり、SWh/SHが0.5以上とする効果について述べたのと同様に、カーカス2の前記経路長CSR1を、前記経路長CSR2より長くすることによっても、荷重下と非荷重下との間の変形によるエネルギーロスを抑制することができる。
空気入りタイヤ6は、その第2の特徴として、最も狭い幅の傾斜ベルト層3aの端に対応するタイヤ幅方向位置から、タイヤの最大幅位置に対応する径方向位置までのタイヤ外側表面上の領域Aに、周囲より表面粗度の高い凹凸が設けられている。
図2、図3を比較して分かるように、本発明のタイヤは、領域Aにおける変形が従来のタイヤより大きく、このことによって転動時のエネルギーロスを抑えることができる反面、変形が大きくなり、もし、周囲より表面粗度の高い凹凸が設けられていない場合にはこの領域でのクラックの可能性が高まる。空気入りタイヤ6では、領域Aにこのような凹凸が設けられているので、この可能性を抑えることができる。
以下に、周囲より表面粗度の高い凹凸を例示する。図4は、環状に展開した領域Aを外側から見た展開図であり、この例の場合、凹凸は、多数本の周方向に延在する溝もしくは凸条を径方向に並べて構成される。図5は、凹凸を放射方向に延在する溝もしくは凸条を周方向に並べて形成した例を示し、また、図6は、溝もしくは凸条をタイヤ半径方向に対して傾斜させた例であり、図7は、これらの交差する溝もしくは凸条をタイヤ半径方向に対して傾斜させた例であり、傾斜させることによって、踏み込みから蹴り出しまでの接地部分での位置に応じて、タイヤ半径方向に対してマイナス方向の剪断変形、タイヤ半径方向の圧縮変形、そして、タイヤ半径方向に対してプラス方向の剪断変形と順次変化する変形を吸収することができる。
図8は、図4のA−A断面に対応する断面図であり、タイヤ厚さ方向断面において、表面の凹凸は、鋭角に折り返す波形とするのではなく、滑らかな波形とするのが好ましい。
また、図9、図10に示すように、凹凸は、溝もしくは凸条の代わりに、穴もしくは突起を平面的に配列することもでき、図9に示した例は、穴(ディンプル)を配列したものであり、図10は、突起を配列した例を示す。さらに、この凹凸は、図11に示すように、ランダムな形状の穴もしくは突起を平面的にランダムに配置して構成することもできる。
また、前記凹凸の振幅aは、凹凸が施されている領域におけるタイヤ外側表面からベルトもしくはカーカスに至るまでの最小ゴム厚さt(図1参照。)の10%以下とするのが好ましい。さらに、サイドウォール部の標章、すなわち、文字や記号は、前記凹凸が施されている領域以外の領域に形成するのが好ましい。
(実験1)
比SWh/SH、および、カーカスの経路長の比CSR1/CSR2がそれぞれ異なる複数のタイヤを試作し、走行時に転がり抵抗を測定した。用いたタイヤのサイズ195/65R15であり、いずれも、1枚のカーカスプライよりなるカーカスと、タイヤの赤道面に対して24°の傾斜角度で配置したコードを層間で相互に交差させた2層の傾斜ベルト層、および、その半径方向外側に配置されたナイロンの周方向ベルト層よりなるベルトとを具える。
ここで、転がり抵抗試験は、供試タイヤを標準リムに装着し内圧を210kPaに調整したのち、直径1.7mの鉄板表面を持つドラム試験機(速度:80km/h)を用いて、車軸の転がり抵抗力を求めた。この測定結果は、表1に、比較例3の転がり抵抗を100とする指数で表した。この数値が小さいほど、転がり抵抗が小さいことを示している。評価としては、誤差を除きなおかつ市場優位性の観点から5%以上の差異を有意差とみなす。特に、10%以上の差が見られる場合、有意差は確実であると判定した。
Figure 0005399764
(実験2)
サイズ195/65R15のタイヤについて、前記領域Aに互いにことなる種類の凹凸を形成したタイヤを試作し、領域Aにクラックを加速的に発生させるクラック加速評価試験を行った。試験に用いたタイヤのサイズは195/65R15であり、比SWh/SHは0.7であり、カーカスの経路長の比CSR1/CSR2は1.23であった。
クラック加速評価試験は、以下の(ステップ1)〜(ステップ4)を経ることによって行った。
(ステップ1)試験タイヤを温度80℃の恒温槽に2週間放置。
(ステップ2)タイヤをJATMA既定の標準リム(6J)に装着して内圧210kPa充填し、直径1.7mのドラム試験機上で450kgfの荷重、60km/hの速度下で100時間、走行させた。このときの周囲温度は25℃、内圧として充填する気体は、空気ではなく、ゴムの劣化を促進するためオゾンを用いた。
(ステップ3)内圧100kPaとし、直径1.7mのドラム試験機上で600kgfの荷重、60km/hの速度下で7000km、走行させた。
(ステップ4)タイヤをドラム試験機から取り外し、領域Aにおけるクラックの有無、クラックの長さを測定し、クラック長さの合計値を記録した。結果を、表2に、従来例を100とする指数で表した。数値が小さい方が、クラック長さの合計値が小さいことを意味する。
ここで、通常は、タイヤ周方向にクラックが発生する。クラック合計長に対する評価は、5%以上の差異を有意差とみなし、特に、10%以上の差が見られる場合、有意差は確実であると判定した。
Figure 0005399764
0 タイヤの赤道面
1 ビードコア
2 カーカス
2s ショルダー部カーカス
2u 上部カーカス
2d 下部カーカス
2a 折り返し部
3 ベルト
3a、3b 傾斜ベルト層
4 周方向ベルト層
5 トレッド部
6 空気入りタイヤ
7 標準リム
8 ビード基準点
9 ショルダー部
10 ビードトゥ
11 ビード部
α ビード背面角

Claims (9)

  1. 一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカスを骨格として、該カーカスのクラウン部の径方向外側に、少なくとも1層の傾斜ベルト層を有するベルトおよびトレッドを順に配置した空気入りタイヤであって、
    該タイヤを適用リムに装着した状態のタイヤ幅方向断面において、タイヤの断面高さをSHとし、タイヤの回転軸と平行な直線のうち、タイヤの最大幅位置を通る直線とビードトゥを通る直線との距離をSWhとしたとき、SWh/SHが0.5以上であり、
    前記タイヤ幅方向断面において、タイヤの回転軸と平行な直線のうち、カーカスの径方向最外側端を通る直線L1とビードコアのタイヤ径方向最外側端を通る直線L2との両方に等距離にある直線L3が前記カーカスと交わる点をI1とし、最も狭い幅の傾斜ベルト層の端を通りタイヤの回転軸と直交する直線L6が前記カーカスと交わる点をI2とし、前記直線L2が前記カーカスと交わる点をI3として、交点I1から交点I2までのカーカスの経路長CSR1は、交点I1から交点I3までのカーカスの経路長CSR2よりも長く、
    タイヤ外表面の、最も狭い幅の傾斜ベルト層の端に対応するタイヤ幅方向位置から、タイヤの最大幅位置に対応するタイヤ径方向位置までのタイヤ外側表面上の領域の少なくとも一部に、周囲より表面粗度の高い凹凸が設けられ
    前記傾斜ベルト層の幅が、前記カーカスの最大幅CSWの0.6倍以上であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記凹凸は、凸条もしくは溝を配列して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記凸条もしくは溝は、タイヤ径方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記凸条もしくは溝は、互いに異なる2方向に配列されていることを特徴とする請求項2または3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記凹凸は、穴もしくは突起を平面的に配列して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記凹凸は、穴もしくは突起として形成され、前記タイヤ外表面上に分散して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記凹凸は、タイヤ厚さ方向断面において、滑らかな表面で形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記凹凸の振幅は、凹凸が施されている領域におけるタイヤ外側表面からベルトもしくはカーカスに至るまでの最小ゴム厚さの10%以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. サイドウォール部の標章は、前記凹凸が施されている領域以外の領域に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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