JP5399313B2 - 取付管撤去工法 - Google Patents
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Description
本発明は、地上の建物から地中の下水道本管へと延びる取付管を撤去する工法に関し、より詳しくは、取付管が埋設されている地盤を開削することなく取付管を効率よく撤去する技術に関する。
図7に示したように、地上の建物1に併設されている下水枡2は、取付管3を介して地中の下水道本管4に接続されている。
このとき、建物1を建て替える際には、建物1および下水枡2は撤去されるものの、取付管3は地盤Gの内部に埋設されたまま放置されることがある。
ところが、中空の取付管3が埋設されたまま放置されると、周囲の土砂が取付管3を介して下水道本管4に入り込むため、下水道本管4の閉塞や地盤Gの陥没が生じてしまう。
そこで、地盤Gを開削して取付管3を撤去するとともに、撤去によって生じた空洞を土砂等によって埋め戻す作業が必要となる。
このとき、建物1を建て替える際には、建物1および下水枡2は撤去されるものの、取付管3は地盤Gの内部に埋設されたまま放置されることがある。
ところが、中空の取付管3が埋設されたまま放置されると、周囲の土砂が取付管3を介して下水道本管4に入り込むため、下水道本管4の閉塞や地盤Gの陥没が生じてしまう。
そこで、地盤Gを開削して取付管3を撤去するとともに、撤去によって生じた空洞を土砂等によって埋め戻す作業が必要となる。
しかしながら、地盤Gを開削して取付管3を撤去する作業は、十分な作業スペースを地上に確保する必要があるばかりでなく、工期が長くなるという問題がある。
そこで、図8に模式的に示したように、下水枡2の跡地に立坑5を掘削するとともに、その内部に推進装置6を設置して、埋設されている取付管3の周囲にさや管7を推進し、取付管3を引き抜きあるいは破砕して撤去した後、さや管7を引き抜きつつ土砂で埋め戻す作業を実施する。
そこで、図8に模式的に示したように、下水枡2の跡地に立坑5を掘削するとともに、その内部に推進装置6を設置して、埋設されている取付管3の周囲にさや管7を推進し、取付管3を引き抜きあるいは破砕して撤去した後、さや管7を引き抜きつつ土砂で埋め戻す作業を実施する。
しかしながら、図8に示したように、立坑5の内部に設置した推進装置6によってさや管7を推進する際には、下水道本管4を損傷させることがないように細心の注意を払う必要がある。
これにより、さや管7の先端内部の映像を確認しつつ、基準位置からの測量を行ってさや管7の前進を止める位置を決定せざるを得ず、その作業が煩雑であった。
また、立坑5の掘削や推進装置6の設置および撤去に時間を要するため、地上部分を長期間にわたって占有するという問題もある。
これにより、さや管7の先端内部の映像を確認しつつ、基準位置からの測量を行ってさや管7の前進を止める位置を決定せざるを得ず、その作業が煩雑であった。
また、立坑5の掘削や推進装置6の設置および撤去に時間を要するため、地上部分を長期間にわたって占有するという問題もある。
そこで本発明の目的は、上述した従来技術が有する問題点を解消し、地盤を開削することなく取付管を効率よく撤去することができる、新規な取付管撤去工法を提供することにある。
上記の課題を解決する本発明は、
下水道本管へと地上側から延びる取付管を撤去する工法であって、
前記取付管に挿入可能な細長部材を保持して挿抜する作業および回転駆動する作業を実施する作業機を地上に設置し、
止水プラグがその先端に取り付けられた前記細長部材を前記作業機によって前記取付管の内部に挿入して前記取付管の先端側の内部に前記止水プラグを設置し、
前記取付管を切断するカッタがその先端に取り付けられた前記細長部材を前記作業機によって前記取付管の内部に挿入するとともに前記止水プラグの上方において前記カッタを拡径させて回転駆動することにより前記取付管を切断し、
前記カッタを前記取付管に係合させた状態で前記作業機によって前記細長部材を引き抜くことにより前記取付管を地中から引き抜いて撤去する、
ことを特徴とする取付管撤去工法。
下水道本管へと地上側から延びる取付管を撤去する工法であって、
前記取付管に挿入可能な細長部材を保持して挿抜する作業および回転駆動する作業を実施する作業機を地上に設置し、
止水プラグがその先端に取り付けられた前記細長部材を前記作業機によって前記取付管の内部に挿入して前記取付管の先端側の内部に前記止水プラグを設置し、
前記取付管を切断するカッタがその先端に取り付けられた前記細長部材を前記作業機によって前記取付管の内部に挿入するとともに前記止水プラグの上方において前記カッタを拡径させて回転駆動することにより前記取付管を切断し、
前記カッタを前記取付管に係合させた状態で前記作業機によって前記細長部材を引き抜くことにより前記取付管を地中から引き抜いて撤去する、
ことを特徴とする取付管撤去工法。
すなわち、本発明の取付管撤去工法は、地中に埋設されて放置されている取付管の内部に細長部材を挿入し、取付管の内部において所定の作業を実施する構成である。
これにより、地盤を開削して取付管を露出させる作業や、取付管の周囲にさや管を推進する作業のように、手間と工期の掛かる作業を実施する必要がない。
また、下水道本管側からの作業が不要であるから、水替え等の作業も不要である。
また、本発明の取付管撤去工法は、地上に設置した作業機、好ましくはそのアームの先端にアタッチメントを取り付けた油圧ショベル等の自走可能な作業機を用いるから、取付管撤去工事の開始および工事終了後の撤収を速やかに行うことができる。
これにより、地盤を開削して取付管を露出させる作業や、取付管の周囲にさや管を推進する作業のように、手間と工期の掛かる作業を実施する必要がない。
また、下水道本管側からの作業が不要であるから、水替え等の作業も不要である。
また、本発明の取付管撤去工法は、地上に設置した作業機、好ましくはそのアームの先端にアタッチメントを取り付けた油圧ショベル等の自走可能な作業機を用いるから、取付管撤去工事の開始および工事終了後の撤収を速やかに行うことができる。
また、細長部材の先端に取り付けたテレビカメラによって取付管の先端内部の状況を確認しつつ、止水プラグを設置することができるから、下水道本管を損傷することなく取付管を撤去することができる。
また、止水プラグの直上部分において取付管を確実に切断することができるから、取付管のうち地中に残存する部分を最小限に抑えることができる。
さらに、取付管の撤去によって地中に生じる空洞をモルタル等の埋め戻し材で埋め戻しつつ取付管を地中から引き抜いて撤去するから、取付管の撤去に伴う地盤の陥没を防止することができる。
加えて、細長部材を管状の部材とすることにより、その内部に電気配線や油圧配管あるいは空気圧配管等を収納することができる。
これにより、細長部材の先端に設けたアタッチメントから止水プラグを取り外す作業、および細長部材の先端に設けたカッタ装置を拡径させる作業を、電気的にあるいは油圧若しくは空気圧を用いて確実に実施することができる。
これにより、細長部材の先端に設けたアタッチメントから止水プラグを取り外す作業、および細長部材の先端に設けたカッタ装置を拡径させる作業を、電気的にあるいは油圧若しくは空気圧を用いて確実に実施することができる。
本発明によれば、地盤を開削することなく取付管を効率よく撤去することができる新規な取付管撤去工法を提供することができる。
以下、図1〜図6を参照し、本発明の取付管撤去工法の一実施形態について詳細に説明する。
まず最初に図1を参照すると、地上に設置する作業機10は、そのアームの先端にアタッチメント11を取り付けた自走可能な油圧ショベルである。
これにより、図8に示した従来工法のように、立坑5を掘削してその内部に推進装置6を設置する必要がないから、取付管3の撤去作業を迅速に開始することができる。
なお、アタッチメント11は、油圧シリンダおよび油圧モータを内蔵しており、管状の細長部材12を把持して取付管3の内部に挿入する作業、挿入した細長部材12を引き抜く作業、および細長部材12をその軸線回りに回転駆動する作業を行うことができるようになっている。
これにより、図8に示した従来工法のように、立坑5を掘削してその内部に推進装置6を設置する必要がないから、取付管3の撤去作業を迅速に開始することができる。
なお、アタッチメント11は、油圧シリンダおよび油圧モータを内蔵しており、管状の細長部材12を把持して取付管3の内部に挿入する作業、挿入した細長部材12を引き抜く作業、および細長部材12をその軸線回りに回転駆動する作業を行うことができるようになっている。
本実施形態の取付管撤去工法の第1の工程においては、地上において細長部材12の先端にテレビカメラ13および止水プラグ14を取り付けた後、図1中に矢印Aで示したように、作業機10を用いて細長部材12を取付管3の内部に挿入する。
そして、テレビカメラ13を用いて取付管3の先端部分の内部状況を確認しつつ、取付管3と下水道本管4との接続部分に止水プラグ14を到達させる。
そして、テレビカメラ13を用いて取付管3の先端部分の内部状況を確認しつつ、取付管3と下水道本管4との接続部分に止水プラグ14を到達させる。
第2の工程においては、細長部材12の先端に設けられて止水プラグ14を保持している図示されないチャック装置を遠隔操作し、細長部材12の先端から止水プラグ14を取り外す。
なお、このチャック装置の操作は、細長部材12の内部に挿通されている電気配線を介して電気信号を送ることによって実行することができる。
そして、テレビカメラ13を用いて止水プラグ14の状況を確認しつつ、作業機10を用いて細長部材12の先端を変位させることにより、止水プラグ14を取付管3の先端部分に内嵌させる。
これにより、中空の取付管3を介して下水道本管4の内部に土砂が流入することを防止できる。
なお、このチャック装置の操作は、細長部材12の内部に挿通されている電気配線を介して電気信号を送ることによって実行することができる。
そして、テレビカメラ13を用いて止水プラグ14の状況を確認しつつ、作業機10を用いて細長部材12の先端を変位させることにより、止水プラグ14を取付管3の先端部分に内嵌させる。
これにより、中空の取付管3を介して下水道本管4の内部に土砂が流入することを防止できる。
第3の工程においては、図2中に矢印Bで示したように、作業機10を用いて細長部材12を引き上げ、その先端にカッタ装置15を取り付ける。
そして、図3中に矢印Cで示したように、作業機10を用いて細長部材12およびカッタ装置15を一体に取付管3の内部に挿入する。
なお、テレビカメラ13は取り外し、あるいはそのまま取り付けておいても良い。
そして、図3中に矢印Cで示したように、作業機10を用いて細長部材12およびカッタ装置15を一体に取付管3の内部に挿入する。
なお、テレビカメラ13は取り外し、あるいはそのまま取り付けておいても良い。
第4の工程では、図4に示したように、カッタ装置15が止水プラグの直上部分に到達したことを確認した後、アタッチメント11によって細長部材12を回転駆動する。
なお、カッタ装置15の位置は、細長部材12と取付管3との相対位置を計測することによって、あるいはテレビカメラ13による映像によって確認することができる。
そして、管状の細長部材12の内部に挿通されている図示されない油圧配管を介して圧油を供給することにより、カッタ装置15を徐々に拡径させると、細長部材12と一体に回転するカッタ装置15は取付管3をその内部から徐々に切断する。
なお、カッタ装置15の位置は、細長部材12と取付管3との相対位置を計測することによって、あるいはテレビカメラ13による映像によって確認することができる。
そして、管状の細長部材12の内部に挿通されている図示されない油圧配管を介して圧油を供給することにより、カッタ装置15を徐々に拡径させると、細長部材12と一体に回転するカッタ装置15は取付管3をその内部から徐々に切断する。
第5の工程では、カッタ装置15を拡径させた状態のまま、アタッチメント11による細長部材12の回転駆動を停止する。
次いで、カッタ装置15を取付管3の切断面に係合させた状態で、作業機10を用いて細長部材12およびカッタ装置15を一体に地上に引き上げる。
これにより、図5に示したように、その先端が切断されて下水道本管4から切り離された取付管3を、地上に引き抜くことができる。
次いで、カッタ装置15を取付管3の切断面に係合させた状態で、作業機10を用いて細長部材12およびカッタ装置15を一体に地上に引き上げる。
これにより、図5に示したように、その先端が切断されて下水道本管4から切り離された取付管3を、地上に引き抜くことができる。
そして、取付管3を地上に引き抜く作業と同時に、取付管3の引き抜きによって生じた空洞にモルタル等の埋め戻し材16を注入して埋め戻す。
これにより、図6に示したように、取付管3の撤去が完了した時点で埋め戻しが完了するから、地盤Gが陥没することはない。
さらに、作業機10を自走させて移動させることにより、作業現場を速やかに元の状態に復元することができる。
これにより、図6に示したように、取付管3の撤去が完了した時点で埋め戻しが完了するから、地盤Gが陥没することはない。
さらに、作業機10を自走させて移動させることにより、作業現場を速やかに元の状態に復元することができる。
すなわち、本実施形態の取付管撤去工法は、地中に埋設されて放置されている取付管3の内部に細長部材12を挿入し、取付管3の内部で所定の作業を実施する構成である。
これにより、地盤Gを開削して取付管3を露出させる作業や、取付管3の周囲にさや管を推進する作業のように、手間の掛かる作業を実施することなく取付管3を速やかに撤去することができる。
また、下水道本管4側からの作業が不要であるから、水替え等の作業も不要である。
また、細長部材12の先端に取り付けたテレビカメラ13によって取付管3の先端内部の状況を確認しつつ、止水プラグ14を設置することができるから、下水道本管4を損傷することなく取付管3を撤去することができる。
また、止水プラグ14の直上部分において取付管3を確実に切断することができるから、取付管3のうち地中に残存する部分を最小限に抑えることができる。
また、取付管3の撤去によって地中に生じる空洞をモルタル等の埋め戻し材16で埋め戻しつつ取付管3を地中から引き抜いて撤去するから、取付管3の撤去に伴う地盤Gの陥没を防止することができる。
また、取付管3の撤去が完了した時点で作業機10を自走させて移動させることができるから、短い期間で撤去作業を完了することができる。
これにより、地盤Gを開削して取付管3を露出させる作業や、取付管3の周囲にさや管を推進する作業のように、手間の掛かる作業を実施することなく取付管3を速やかに撤去することができる。
また、下水道本管4側からの作業が不要であるから、水替え等の作業も不要である。
また、細長部材12の先端に取り付けたテレビカメラ13によって取付管3の先端内部の状況を確認しつつ、止水プラグ14を設置することができるから、下水道本管4を損傷することなく取付管3を撤去することができる。
また、止水プラグ14の直上部分において取付管3を確実に切断することができるから、取付管3のうち地中に残存する部分を最小限に抑えることができる。
また、取付管3の撤去によって地中に生じる空洞をモルタル等の埋め戻し材16で埋め戻しつつ取付管3を地中から引き抜いて撤去するから、取付管3の撤去に伴う地盤Gの陥没を防止することができる。
また、取付管3の撤去が完了した時点で作業機10を自走させて移動させることができるから、短い期間で撤去作業を完了することができる。
以上、本発明の取付管撤去工法の一実施形態について詳しく説明したが、本発明は上述した実施形態によって限定されるものではなく、種々の変更が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態においては細長部材12を管状部材としているが、電気配線や油圧配管若しくは空気圧配管を収納する第1の管状部材と埋め戻し材を送り込むための第2の管状部材とを組み合わせて用いることもできる。
また、管状の部材に代えて棒状の部材を用いることもできる。
例えば、上述した実施形態においては細長部材12を管状部材としているが、電気配線や油圧配管若しくは空気圧配管を収納する第1の管状部材と埋め戻し材を送り込むための第2の管状部材とを組み合わせて用いることもできる。
また、管状の部材に代えて棒状の部材を用いることもできる。
1 建物
2 下水枡
3 取付管
4 下水道本管
5 立坑
6 推進装置
7 さや管
10 作業機
11 アタッチメント
12 細長部材
13 テレビカメラ
14 止水プラグ
15 カッタ装置
16 埋め戻し材
2 下水枡
3 取付管
4 下水道本管
5 立坑
6 推進装置
7 さや管
10 作業機
11 アタッチメント
12 細長部材
13 テレビカメラ
14 止水プラグ
15 カッタ装置
16 埋め戻し材
Claims (4)
- 下水道本管へと地上側から延びる取付管を撤去する工法であって、
前記取付管に挿入可能な細長部材を保持して挿抜する作業および回転駆動する作業を実施する作業機を地上に設置し、
止水プラグがその先端に取り付けられた前記細長部材を前記作業機によって前記取付管の内部に挿入して前記取付管の先端側の内部に前記止水プラグを設置し、
前記取付管を切断するカッタがその先端に取り付けられた前記細長部材を前記作業機によって前記取付管の内部に挿入するとともに前記止水プラグの上方において前記カッタを拡径させて回転駆動することにより前記取付管を切断し、
前記カッタを前記取付管に係合させた状態で前記作業機によって前記細長部材を引き抜くことにより前記取付管を地中から引き抜いて撤去する、
ことを特徴とする取付管撤去工法。 - 前記細長部材の先端に取り付けたテレビカメラによって前記取付管の先端側の内部を確認しつつ、前記止水プラグを設置することを特徴とする請求項1に記載した取付管撤去工法。
- 前記取付管の撤去によって地中に生じる空洞を土砂で埋め戻しつつ前記取付管を地中から引き抜いて撤去することを特徴とする請求項1または2に記載した取付管撤去工法。
- 前記細長部材は管状の部材であり、その内部に電気配線あるいは油圧配管若しくは空気圧配管を収納可能となっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載した取付管撤去工法。
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JP2010108545A Expired - Fee Related JP5399313B2 (ja) | 2010-05-10 | 2010-05-10 | 取付管撤去工法 |
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