JP5397916B2 - 喉頭鏡 - Google Patents

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Description

本発明は、チューブガイドを備える挿入部を有する喉頭鏡の分野に関する。
喉頭鏡は、医療手技中に患者の気管に気管内チューブを挿入するために一般的に使用されている。喉頭鏡は、手技中に喉頭鏡を操作するための、患者の口腔の外側に留まるハンドルと、使用中に患者の口腔内を喉頭に向かって伸張する挿入部とを含む。一連のミラー及び/若しくはプリズム、又はビデオカメラなどの光源及び撮像装置が挿入部の遠位端の方に提供され、使用者は挿管手技中に患者の気管を見ることができる。挿入部は、喉頭鏡の一体部分であってもよく、又はハンドルを含む喉頭鏡本体部分に着脱自在に保持することが可能であってもよい。喉頭鏡又は着脱自在に保持可能な挿入部は、再使用可能であっても、又は使い捨てであってもよい。再使用可能なビデオカメラ装置が、再使用可能な、又は使い捨ての喉頭鏡本体部分と、再使用可能な、又は使い捨ての挿入部と共に使用されてもよい。喉頭鏡は、ビデオカメラ装置を含め、完全に使い捨てであってもよい。
本明細書及び添付の特許請求の範囲のなかで、下面は、挿入部のなかで使用中に患者の舌と向き合う表面である。その反対側の表面は、上面と称される。下側の、下側に、上側の、及び上側に、といった語句が、対応した意味で用いられる。遠位の、及び遠位に、という語句は、使用中に患者の気管に向かって伸張する挿入部の端部の方を指し、近位の、及び近位に、という語句は、使用中に挿管を実施する人の方を指す。
マッキントッシュ型喉頭鏡などの従来の喉頭鏡を使用して、従来の方法により挿管を実施するには、挿管者は一方の手で喉頭鏡を、及び他方の手で滅菌気管内チューブを手に持つ。気管内チューブは典型的には緩やかな曲線を含み、患者の気道と同じ方向に湾曲するようチューブの向きを合わせる。次に、患者に喉頭鏡を挿入する。喉頭の視野が得られたら、他方の手を使用して、気管内チューブをチューブの湾曲した弧に沿って挿入する。喉頭鏡と、次に気管内チューブとの挿入が必要なこの2段階の手技の利用は、長年にわたり成功を収めているが、迅速な挿管を促進するため、手で行う作業の複雑性が低減されれば好ましい。
挿入部が患者の気道内に導入される間に、気管内チューブを着脱自在に保持し、且つ案内することのできるチューブガイドを備える喉頭鏡の提供が提案されている。例えば、国際公開第04/073510号パンフレット(Gandarias)は、細長部材から側方向に伸張するチューブガイドを有する喉頭鏡挿入部を開示し、細長部材は、使用中に患者の喉頭の画像を提供するための装置を含んでいる。喉頭鏡が所定位置につき、喉頭の明瞭な視像が得られたら、喉頭及び前進するチューブを目で見てモニタしながら、ガイド内の気管内チューブを患者の喉頭に前進させる。次に、挿入部を患者の体内に留めたまま気管内チューブを挿入部から外すことができ、挿入部を取り出すと、気管内チューブをその場に残すことができる。
気管内チューブを保持し、且つ案内することのできるチューブガイドを提供する利点は、気管内チューブが喉頭鏡と同時に気道内に導入され、潜在的に挿管が迅速化されることである。おそらくは、看護師又は他の補助スタッフの一員が気管内チューブをチューブガイドに挿入し、保持チューブガイドを備える喉頭鏡を挿管者に手渡すか、又はそれを、挿管者が容易に取り上げることができるところに置くことで、挿管が迅速化され得る。しかしながら、国際公開第04/073510号パンフレットに開示される喉頭鏡では、気管内チューブの近位端(すなわち、使用中、患者の気道の外側に留まることになる端部)は制御されず、喉頭鏡及び保持された気管内チューブによって占められる総容積が増し、雑然とした外観を呈する。
国際公開第04/073510号パンフレットに開示される喉頭鏡のさらなる欠点は、保持された気管内チューブの近位端が、チューブガイド内には保持されておらず、ハンドルによって側方向に動かされることで、気管内チューブが側方向に屈曲したり、気管内チューブの挿入がますます困難となったりすることである。
気管内チューブは、チューブガイドの表面に露出しないように、チューブガイド全体を通じて深い溝に保持されているため、近位端を把持してチューブを押すことによってしか、気管内チューブを操作することはできない。従って、可能な制御量はごく限られている。この問題は、米国特許第6,655,377号明細書(Saturn Biomedical)に開示される喉頭鏡では悪化する。この喉頭鏡は、直線状の貫通孔を備えることにより、そこに受け支えられる気管内チューブと係合するハンドルを有し、使用中、その貫通孔を通じて保持された気管内チューブが伸張する。ハンドル内の気管内チューブはハンドルの表面に露出せず、挿管者は、ハンドルより近位に、かなり離れた手前に手をかけて、保持された気管内チューブを操作しなければならない。
さらに、チューブガイドを有する公知の喉頭鏡は、気管内チューブを略J字形に保持する。これには、2つの重大な欠点がある。第一に、J字型挿入部を患者の口腔内に挿入するのは、当然ながら困難である。J字型挿入部は通常、挿入中に前後に傾けることによって遠位端を挿入し、患者の生体構造を巧みに処理して、患者の喉頭の良好な視像を得なければならない。より容易に挿入することのできる喉頭鏡を提供することが好ましい。第二に、この構成は、気管内チューブを前方に押してチューブを前進させるときに、気管内チューブが実質的な直線状から屈曲して曲線状となるところでチューブガイドの上側面に力が発生し、摩擦が増加することを意味する。
J字型挿入部を有する公知の喉頭鏡のさらに別の欠点は、喉頭鏡を挿入して気管内チューブを前進させる方法が、挿管者によって用いられている従来の方法とかなり異なることであり、従来の方法は概して湾曲した挿入部を使用し、複数回の位置決め操作は必要ないため挿管者の他方の手は空いていて、気管内チューブを操作することができる。挿管者が、マッキントッシュ型喉頭鏡などの従来の喉頭鏡を使用するときに習得した技能、例えば、チューブの湾曲した経路に沿って湾曲したチューブを動かすのに必要な手の動きなどを移行することが可能なチューブガイドを備える喉頭鏡が提供されれば、好ましいであろう。
従って、本発明は、前述した公知の喉頭鏡の欠点のうちの1つ又は複数を低減するか、又は回避する、改良された喉頭鏡を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、ハンドルと、ハンドルから伸張する挿入部とを含む喉頭鏡が提供され、挿入部は、挿管中に気管内チューブを保持し、且つ案内するためのチューブガイドを含み、ハンドルは、少なくとも1つの外部チューブ係合構造を含む。
このハンドルは、気管内チューブをハンドルの本体内に保持する貫通孔又は細くて深いチャンネルではなく、少なくとも1つの外部チューブ係合構造を含むため、本喉頭鏡は、気管内チューブをハンドルの本体内に保持する貫通孔又は細くて深いチャンネルを有する喉頭鏡と比べて、より使い易い。
気管内チューブとは、喉頭鏡と共に使用するのに好適な気管内チューブを指す。喉頭鏡と共に使用するのに好適な気管内チューブは、その喉頭鏡が挿管のために合わせられた患者に依存する外径を有し得る。喉頭鏡と共に使用するのに好適な気管内チューブの外径の範囲は、本明細書では、気管内チューブ外径の動作範囲と称される。
例えば、成人で使用される喉頭鏡は、例えば、最小外径が約5.5mmの気管内チューブと共に使用するために合わせられ得る。より小さい外径の気管内チューブ、例えば、新生児での使用が意図された1mm外径の気管内チューブをチューブガイドに嵌装することも可能であり得るが、しかしながら、かかるチューブは、成人で使用される喉頭鏡と共に使用するには好適でないと思われ、従って、気管内チューブ外径の動作範囲内の外径を有しない。成人で使用される喉頭鏡は、例えば、最大外径が約12.3mmの気管内チューブと共に使用するために合わせられ得る。気管内チューブ外径の動作範囲の外径の上限を超えた外径を有する気管内チューブは、チューブガイドに嵌まらないか、かなりの摩擦なしには使用できないか、又は喉頭鏡の設計が対象とした寸法を有する患者に不適当な寸法を有し得る。
新生児を含む乳幼児に気管内チューブを挿入するための喉頭鏡の場合、チューブ外径の動作範囲は、例えば、約1.0〜約5.0mmであり得る。新生児を含む乳幼児で使用される喉頭鏡の寸法は、典型的には、成人で使用される挿入部の寸法から比例して縮尺される。それにもかかわらず、チューブ案内部材の厚さ又はハンドルの寸法など、特性によっては比例して縮尺されないものもあり得る。
少なくとも1つの外部チューブ係合構造は、チューブガイドによって受け支えられる気管内チューブを、ハンドル上に着脱自在に保持するように構成されたチューブ保持部材であってもよい。「ハンドル上に保持する」とは、保持された気管内チューブの少なくとも表面がハンドルの表面上にあることを意味する。気管内チューブの直径より深く、且つ気管内チューブの直径より実質的に幅広でない溝の中に完全に埋もれた気管内チューブは、ハンドル上にはない。チューブ保持部材は、気管内チューブ外径の動作範囲の上限の(及び好ましくは同様に中間の、又は最も好ましくは同様に下限の)外径を有する気管内チューブを、ハンドルの表面上に着脱自在に保持するのに好適であり得る。
少なくとも1つの外部チューブ係合構造は、チューブガイド内に受け支えられる気管内チューブをハンドルに沿って案内するように構成されたチューブ案内部材であってもよい。「ハンドルに沿って案内する」とは、保持された気管内チューブの少なくとも表面が、ハンドルの表面の少なくともある長さに沿って延在し、且つそれに沿って案内されることを意味する。気管内チューブの直径より深く、且つ気管内チューブの直径より実質的に幅広でない溝の中に完全に埋もれた気管内チューブは、ハンドルに沿っては延在していない。チューブ案内部材は、気管内チューブ外径の動作範囲の上限の(及び好ましくは同様に中間の、又は最も好ましくは同様に下限の)外径を有する気管内チューブを、ハンドルの表面に沿って案内するのに好適であり得る。
「チューブガイド」とは、気管内チューブを保持し、且つ案内するように機能する、挿入部の一部であるチューブガイドを指し、ハンドルの一部であるチューブ案内部材を指すものではない。
少なくとも1つのチューブ案内部材と少なくとも1つのチューブ保持部材との双方が提供されてもよい。少なくとも1つの外部チューブ係合構造は、チューブ案内部材とチューブ保持部材との双方として機能し得る。
好ましくは、少なくとも1つのチューブ係合構造は、気管内チューブがハンドル上に保持され、及び/又はハンドルに沿って案内される場合の使用者が、保持され、及び/又は案内された気管内チューブ(例えば、気管内チューブ外径の動作範囲の上限の、及び好ましくは同様に中間の、及び最も好ましくは同様に下限の外径を有する気管内チューブ)に触れることができ、及び好ましくはそれを少なくとも僅かに挟むことができるように構成される。
好ましくはまた、少なくとも1つのチューブ係合構造は、気管内チューブがハンドル上に保持され、及び/又はハンドルに沿って案内される場合の使用者が、一方でハンドルを把持しながら、保持され、及び/又は案内された気管内チューブ(例えば、気管内チューブ外径の動作範囲の上限の、及び好ましくは同様に中間の、及び最も好ましくは同様に下限の外径を有する気管内チューブ)に触れることができ、及び好ましくはそれを少なくとも僅かに挟むことができるように構成される。
保持された気管内チューブがハンドル上に保持され、及び/又はハンドルに沿って案内されるところで気管内チューブに物理的に接触することが可能なことにより、挿管者にとって可能な手の動作によるチューブの制御性が向上する。「挟む」とは、指又は手掌によって気管内チューブを押すことにより気管内チューブを少なくとも僅かに歪曲させることが可能なことを指し、それによって気管内チューブのより良好な制御が促進される。
好ましくは、挿入部は、使用中に挿管者が、チューブガイドによって保持された気管内チューブに患者の口内で触れることができるように構成される。これにより、挿管者にとって可能な制御量が増し、且つ、従来の喉頭鏡を使用した挿管を実施するための訓練を受けた挿管者には、患者の口内で気管内チューブを操作できることに慣れているため好ましいものであり得る。挿入部は、チューブガイドに保持された気管内チューブの上面に接触し、それによって気管内チューブを案内するように構成されたチューブガイド面を有する近位上側チューブ案内部材を含んでもよく、及び挿入部は、使用中に挿管者が、患者の口内において、チューブガイド内に保持された気管内チューブに、近位上側チューブ案内部材のチューブガイド面より遠位で触れることができるように構成されてもよい。挿入部は、使用中に挿管者が、患者の口内において、チューブガイド内に保持された気管内チューブの下面又は上面の1つ又は複数に(例えば、存在する場合には、近位上側チューブ案内部材のチューブガイド面の遠位より遠位で)触れることができるように構成されてもよい。挿入部は、使用中に挿管者が、患者の口内において、チューブガイド内に保持された気管内チューブの外側面に(例えば、存在する場合には、近位上側チューブ案内部材のチューブガイド面の遠位より遠位で)触れることができるように構成されてもよい。挿入部は、使用中に挿管者が、患者の口内において、気管内チューブの両側にある下面と上面とに(例えば、存在する場合には、近位上側チューブ案内部材のチューブガイド面の遠位より遠位で)触れることができ、それにより把持が促進され、挿管者がチューブを優しく挟むことができるように構成されてもよい。
少なくとも1つのチューブ案内部材は、喉頭鏡のハンドルの外面にある溝を含んでもよい。溝とは、細長い開放された凹部か、又は細長い隆起面の間にある細長い開放されたチャンネルのいずれかを指す。溝が細長い凹部の形態の場合には、喉頭鏡ハンドルの断面を低減することができ、又は喉頭鏡ハンドルの形状が人間工学的な見地から決定される場合には、外表面ハンドルは、人間工学的な理由から選択される形状に、より厳密に一致し得る。
少なくとも1つのチューブ案内部材は、喉頭鏡のハンドルの外面にある細長ガイド壁を含んでもよく、これは、使用中に気管内チューブに接触し、それによって気管内チューブを案内するためのものである。細長ガイド壁は、典型的にはハンドルの長手と略平行である。細長ガイド壁に隣接して細長凹部が提供されてもよく、それによって凹部とガイド壁とが一体となって気管内チューブを案内する。
好ましくは、少なくとも1つのチューブ係合部材は、保持された気管内チューブ(例えば、気管内チューブ外径の動作範囲の上限の、及び好ましくは同様に中間の、及び最も好ましくは同様に下限の外径を有する気管内チューブ)が、ハンドルの長さの少なくとも大部分、及び好ましくは全てに沿って、少なくとも部分的に露出したままとなるように形成される。
好ましくは、少なくとも1つのチューブ係合部材は、保持された気管内チューブ(例えば、気管内チューブ外径の動作範囲の上限の、及び好ましくは同様に中間の、及び最も好ましくは同様に下限の外径を有する気管内チューブ)の表面における最も下側の点又は最も上側の点のいずれかが、ハンドルの長さの少なくとも大部分、及び好ましくは全てに沿って露出したままとなるように形成される。
チューブ案内部材が溝を含む場合、溝は、溝に案内された気管内チューブ(例えば、気管内チューブ外径の動作範囲の上限の、及び好ましくは同様に中間の、及び最も好ましくは同様に下限の外径を有する気管内チューブ)が、少なくとも部分的に、及び好ましくは主として、溝の長さに沿って溝の外に伸張するように形成される。溝の深さは、溝の長さに沿って異なってもよい。例えば、溝は比較的浅い端部を有し、その間に比較的深い部分があってもよい。溝がハンドルの表面の細長凹部である場合、従って案内された気管内チューブは、少なくとも部分的に、及び好ましくは大部分が、ハンドルの周囲面からはみ出して伸張し得る。溝は丸い外形を有し得る。
成人の挿管用の喉頭鏡の場合、溝の深さは、その最も深い点において、好ましくは6mm未満、より好ましくは4mm未満である。新生児を含む乳幼児の挿管用の気管内チューブでは、溝の深さは、その最も深い点において、好ましくは1mm未満である。
チューブ案内部材が細長ガイド壁を含む場合、ガイド壁は典型的には、気管内チューブ外径の動作範囲の下限の少なくとも半分に等しい高さを有する。しかしながら、ガイド壁は、気管内チューブ外径の動作範囲の上限を上回る高さを有してもよい。
少なくとも1つのチューブ保持部材が提供される場合、少なくとも1つのチューブ保持部材は、好ましくは、チューブガイド内に受け支えられる気管内チューブを着脱自在に保持するように(及び、チューブ保持部材がチューブ案内部材としても機能する場合には、それを案内するように)構成される。従って、看護師又は他の補助スタッフの一員が、少なくとも1つのチューブ保持部材を使用して気管内チューブをチューブガイドに嵌め込み、それをハンドル上に保持し得る。次にスタッフは、喉頭鏡及び保持された気管内チューブを挿管者に手渡すか、又はそれを、挿管者が喉頭鏡及び保持された気管内チューブを手に取ることのできるところに置くかし得る。好ましくは、気管内チューブは、気管内チューブをチューブガイド内で前進させたり、又は後退させたりすることなしに、少なくとも1つのチューブ保持部材から外すことができる。
好ましくは、保持された気管内チューブは、保持された気管内チューブをチューブガイドから取り外すことなしに、少なくとも1つのチューブ保持部材から外すことができ、それにより保持された気管内チューブは、保持された気管内チューブと接触する挿入部の最近位部分より近位に完全に露出する。
少なくとも1つのチューブ保持部材は、好ましくは、チューブガイド内に受け支えられる気管内チューブを着脱自在に保持するように(及び、チューブ保持部材がチューブ案内部材としても機能する場合には、それを案内するように)構成され、少なくとも1つのチューブ保持部材は、好ましくは、喉頭鏡が取り出される前に、患者の体内において、着脱自在に保持された気管内チューブをその場で喉頭鏡から外すことができるように構成される。好ましくは、保持された気管内チューブは、保持された気管内チューブを喉頭鏡に対して略側方向にずらすことによって外すことができる。
少なくとも1つのチューブ保持部材は、チューブ保持面、例えば、チューブ保持突出部のチューブ保持面、又はハンドルが屈曲している場合には、ハンドルの一部分などを含み得る。少なくとも1つのチューブ保持面(例えば、チューブ保持突出部のチューブ保持面)は、ハンドルにおいて、少なくとも1つのチューブ保持面とチューブ保持接触状態となった気管内チューブが気管内チューブにおける曲げ引張力によって保持されるような位置に位置し得る。気管内チューブは、典型的には本質的に湾曲している。従って、少なくとも1つのチューブ保持面は、典型的には、挿入部のチューブガイド内に受け支えられたチューブを少なくとも1つのチューブ保持面とチューブ保持接触状態にするために、その全体の曲率より大きく湾曲させなければならないような位置にある。
気管内チューブを挿入部チューブガイドの近位で曲げ引張力により保持することにより、気管内チューブの保持が促進される。これは、気管内チューブを喉頭鏡から略側方向に外すことができる場合に、特に関連性がある。
少なくとも1つのチューブ保持面は、気管内チューブを案内することなしに気管内チューブを着脱自在に保持するように構成されてもよい。例えば、ハンドルから伸張する突出部の平滑面など、少なくとも1つのチューブ保持面は平滑であってよい。或いは、少なくとも1つのチューブ保持面は、溝、例えば凹部などのチューブガイド構造を画定してもよい。例えば、少なくとも1つのチューブ保持面は、保持された気管内チューブを案内するよう機能する凹部を含む、ハンドルから伸張する突出部の平滑面などの略平滑面であってよい。
少なくとも1つのチューブ保持部材を有するハンドルを提供することにより、気管内チューブは挿入部の近位で保持される。これにより、挿入部の近位では気管内チューブを保持しない喉頭鏡と比較して、保持された気管内チューブの制御性が向上する。また、喉頭鏡及び保持された気管内チューブの全体的なかさも低減され、それほど雑然としていない外観を提供することができる。
典型的には、チューブ保持部材は、ハンドルから突出する少なくとも1つのチューブ保持突出部を含む。より好ましくは、少なくとも1つのチューブ保持突出部は、ハンドルから側方向に突出する。
少なくとも1つのチューブ保持突出部は、挿入部内に位置するか、又は挿入部に取り付けられたビデオカメラから受信した画像を表示するためのビデオスクリーン支持体を含んでもよく、このビデオスクリーン支持体は、ハンドルから突出する。従って、喉頭鏡ハンドルは、ハンドルから突出し、且つチューブ保持突出部として機能するビデオスクリーン支持体を含み得る。ビデオスクリーン支持体は、保持された気管内チューブを案内するための溝を含むチューブ保持面を含んでもよい。
少なくとも1つのチューブ保持突出部は、クリップ、例えば、保持された気管内チューブの周りに部分的に延在するか、又は気管内チューブを案内するための溝に少なくとも部分的にかかるクリップを含み得る。保持された気管内チューブの周りに係合可能に延在するクリップが提供されてもよい。
チューブ係合部材のうちの少なくとも1つは、典型的には、ハンドルの長さの近位半分以内、より好ましくはハンドルの長さの最近位四分の一以内、及び最も好ましくはハンドルの長さの最近位10%以内に位置するか、又はそこまで延在する。
好ましくは、チューブ保持部材として(及び場合によりチューブ案内部材としても)機能するチューブ係合部材のうちの少なくとも1つは、典型的には、ハンドルの長さの近位半分以内、より好ましくはハンドルの長さの最近位四分の一以内、及び最も好ましくはハンドルの長さの最近位10%以内に位置するか、又はそこまで延在する。これにより、気管内チューブの近位端のより良好な制御がもたらされる。
少なくとも1つのチューブ係合構造はチューブ案内部材を含んでもよく、これはハンドルから突出することにより、保持された気管内チューブの下面又は上面に接触する。少なくとも1つの前記チューブ案内部材は、溝に隣接して提供されてもよい。少なくとも1つの前記チューブ案内部材は、気管内チューブを保持し、且つ案内する内側に湾曲したチューブ接触面を有してもよい。
喉頭鏡は、チューブガイドに保持された気管内チューブを、喉頭鏡が保持された気管内チューブに接触する最近位の位置から、喉頭鏡が保持された気管内チューブの上面に接触する最遠位の位置まで、連続的に湾曲した(好ましくは、その全体の曲率より大きく湾曲した)状態に保つように構成され得る。気管内チューブがチューブガイドの長手に沿って湾曲している場合、それを患者の気管内により容易に案内することができるため、これは挿管を促進する。この構成はまた、J字型チューブガイドと比較して、摩擦も低減する。さらに、湾曲したチューブをチューブの湾曲した経路に沿って動かすのに必要な手の動作は、従来の(例えば、マッキントッシュ型)喉頭鏡を使用して気管内チューブを挿入するときに行われる手の動作と一致し、挿管者は、従来の喉頭鏡で身に付けたものと同様の技能を使用することができる。
湾曲した経路に沿った気管内チューブの保持を促進して挿管を促進するため、挿入部は、好ましくは、少なくともそれが保持された気管内チューブに接触する近位の位置から、それが保持された気管内チューブの上側面に接触する最遠位の位置まで連続的に湾曲している。曲率は一定であっても、又は湾曲した経路に沿って異なってもよい。
好ましくは、喉頭鏡は(成人の挿管に使用される喉頭鏡の場合)、喉頭鏡が保持された気管内チューブに接触する最近位の位置から、喉頭鏡が保持された気管内チューブの上側面に接触する最遠位の位置までの直線距離が、少なくとも200mm、より好ましくは220〜240mmとなるように構成される。これは、保持された気管内チューブが連続的な曲線状に維持される距離を最大化する。乳幼児での使用向けには、比例してより小さいサイズが用いられ得る。
好ましくは、喉頭鏡は、少なくとも1つの外径(典型的には、外径の動作範囲において最大の直径、例えば、成人の挿管に使用される喉頭鏡の場合12.3mm)の保持された気管内チューブが、喉頭鏡が保持された気管内チューブに接触する最近位の位置と、喉頭鏡が保持された気管内チューブの上側面に接触する最遠位の位置との間で、少なくとも90°、及び好ましくは少なくとも100°、少なくとも115°又は少なくとも135°だけ湾曲するように構成される。これは、保持された気管内チューブが連続的な曲線状に維持される円弧を最大化する。喉頭鏡は、喉頭鏡が保持された気管内チューブに接触する最近位の位置で、保持された気管内チューブの上面に接触してもよい。
好ましくは、喉頭鏡は、チューブガイドが保持された気管内チューブに接触する最近位の位置から、チューブガイドが保持された気管内チューブの上面に接触する最遠位の位置まで、気管内チューブを曲げ引張力で保持するように構成される。好ましくは、喉頭鏡は、チューブガイドが保持された気管内チューブの上面に接触する最近位の位置から、チューブガイドが保持された気管内チューブの上面に接触する最遠位の位置まで、気管内チューブを曲げ引張力で保持するように構成される。これにより気管内チューブの保持が促進される。これは、挿入部チューブガイドが側方向に開放されていて、保持された気管内チューブを側方向に取り外すことができるように構成されている場合には、それによりチューブガイドを画定するチューブ案内部材の数及びサイズを最小限に抑えることが可能となり、挿入部のかさが低減されるため、特に有益である。チューブガイドはまた、それ以外の場合に開放されるであろうものより、その外側面で大きく開放され得る。これもまた、気管内チューブがハンドルの外側面に沿って、保持された気管内チューブを略側方向に取り外すことができるように延在する場合には、特に有益である。
好ましくは、喉頭鏡(典型的には、挿入部チューブガイド又はハンドルから伸張するチューブ案内部材)はまた、チューブガイドが保持された気管内チューブの上面に接触する最近位の位置と最遠位の位置との中間で、保持された気管内チューブの下面にも接触し、これにより保持された気管内チューブは、チューブガイドが保持された気管内チューブの上面に接触する最近位の位置及び最遠位の位置において上側に力を及ぼし、及びチューブガイドが保持された気管内チューブの下面に接触する前記位置において下側に力を及ぼす。少なくとも3箇所の接触点を使用することで、側方向の動きに抵抗して把持が促進される。好ましくは、喉頭鏡は、外径の動作範囲内の少なくともある外径を有する気管内チューブの下面及び上面が、多くとも4つの位置で、及び好ましくは多くとも3つの位置で喉頭鏡に接触するように構成される。これにより、気管内チューブを前進させるときの摩擦が低減される。
喉頭鏡は、チューブガイドから、気管内チューブがハンドルに接触する最近位の位置までの保持された気管内チューブによって表される経路が、少なくともある側方向の広がりを有するように構成されてもよい。しかしながら、喉頭鏡は、チューブガイドから、気管内チューブがハンドルに接触する最近位の位置までの保持された気管内チューブによって表される経路が、実質的に一平面内にあるように構成されてもよい。これは、保持された気管内チューブが一方向のみに湾曲することを意味し、側方向の屈曲力及び摩擦が低減される。好ましくは、喉頭鏡は、チューブガイドから、気管内チューブがハンドルに接触する最近位の位置までの保持された気管内チューブによって表される経路が、喉頭鏡の中心線と実質的に平行となるように構成されてもよい。中心線とは、使用中に正中矢状面にある方向を指す。この構成により、保持された気管内チューブが患者の気管に向かって前進するときに被る摩擦が低減され、つまり、保持された気管内チューブを患者の気管内に前進させるために、従来の喉頭鏡検査で使用されるものと同様の比較的自然な動作が用いられることを意味する。この構成は、気管内チューブがハンドルの外側に保持され、挿管者が好都合に気管内チューブに手を当ててそれを前進させることが可能な場合に、特に有益である。ハンドルの外面は、喉頭鏡の中心線と平行に延在する平面的なチューブ接触面を含み得る。
好ましくは、チューブガイドは、気管内チューブを挿入部の長さの少なくとも一部分、及び好ましくは少なくとも大部分に沿って延在させるようにして気管内チューブの一部分を固定するように構成される。チューブガイドは、好ましくは側方向に開放されたチューブガイドであり、そこから保持された気管内チューブを略側方向に取り外し得る。典型的には、少なくとも1つのチューブ係合構造は、喉頭鏡のうちチューブガイドが開放されている側面に提供される。
挿入部は好ましくは、側方向に伸張する側部チューブガイドを有する細長部材を含む。典型的には、チューブ保持構造は、喉頭鏡のうち側部チューブガイドと同じ側面に提供される。
細長部材は、使用中に患者の喉頭を撮像するため、撮像デバイス(例えばカメラ)又は画像伝送装置(少なくとも1本の光ファイバーケーブル又は少なくとも1つの反射面など)などの撮像装置を含み得る。細長部材は、使用中に患者の咽頭喉頭部を照明するため、電球を含む光源又は光を伝送し得る少なくとも1本の光ファイバーケーブルなどの照明装置を含み得る。細長部材は、撮像デバイスからの信号を中継する電線などの、少なくとも1本のケーブルをそこに誘導し、並びに/又は撮像デバイス及び/若しくは存在する場合には光源に電力を供給し得る。
細長部材は、そこに穴を画定してもよく、これは典型的には細長部材の近位端から伸張し、貫通孔であってもよく、又は遠位端で閉鎖されていてもよい。穴は、撮像装置及び/又は照明装置を受け支えるように形成されてもよい。穴は、撮像装置及び/又は照明装置を備える細長挿入部保持部材を受け支えるように形成されてもよい。穴が遠位端で閉鎖される場合、細長部材は好ましくは液密であり、そこに囲い込んだ撮像装置及び/又は照明装置の汚染を防止する。撮像装置及び/若しくは照明装置並びに/又は補強部材は、好ましくは喉頭鏡の本体に取り付けられる。
細長部材は、撮像装置を取外し可能に保持するように構成され得る。従って、細長部材は使い捨てであってもよいが、再使用可能な撮像装置を取外し可能に保持するように構成されてもよい。再使用可能な撮像装置としては、典型的には、ビデオカメラ(例えばCCD又はCMOSビデオカメラ)、挿管中の画像の表示に使用される受信機に映像信号を送信するための、有線であっても、又は無線であってもよい送信機、及び、有線接続の電源であっても、無線電源(例えば、誘導電源伝送システム)であっても、又は電池若しくはコンデンサであってもよい電源が含まれる。
典型的には、挿入部はハンドルの中心軸に対して少なくとも20°、及び好ましくは少なくとも30°、及びより好ましくは約40°の角度で延在する。
好ましくは、ハンドルは、使用中に使用者の方に向く近位端と、遠位端とを有し、挿入部はハンドルの遠位端から伸張する。典型的には、挿入部は、ハンドルの方に向く近位端と、使用中に患者の咽頭喉頭部内に伸張する遠位端とを有する。チューブガイドは典型的には、挿入部の近位端から遠位に伸張する。典型的には、挿入部は、使用中に患者の舌と接触するのに適した下面と、対向する上面とを有し、チューブガイドは、チューブガイドの下面及び上面の少なくとも一部の縁端に沿って延在する下側チューブガイド壁と上側チューブガイド壁とを含む。好ましくは、上側チューブガイド壁は、別個の近位部分と遠位部分とを含む。
喉頭鏡は、単回の挿管における使用に適し得る。従って、喉頭鏡は、単回の挿管における使用に適したハンドルと、挿入部と、撮像装置(カメラなど)とを含み得る。従って、喉頭鏡は完全に使い捨てであり得る。
本発明の第2の態様に従えば、ハンドルと、ハンドルの遠位端から伸張する挿入部とを含む喉頭鏡が提供され、ハンドル及び挿入部は、ハンドルが保持された気管内チューブに接触する最近位の位置から、挿入部が保持された気管内チューブの上側面に接触する最遠位の位置まで、保持された気管内チューブが連続的に湾曲するように、挿入部及びハンドルの外側面に沿って気管内チューブを着脱自在に保持し、且つ案内するように構成される。
好ましくは、挿入部及びハンドルは、各々、外部チューブ案内部材を含み、こうした部材は、ハンドルが保持された気管内チューブに接触する最近位の位置から、挿入部が保持された気管内チューブの上側面に接触する最遠位の位置まで、保持された気管内チューブが連続的に湾曲するように、挿入部及びハンドルの外側面に沿って気管内チューブを着脱自在に保持し、且つ案内する。
典型的には、挿入部は少なくとも2つの外部チューブ案内部材を備え、そのうちの1つは、受け支えられた気管内チューブの上面に接触し、且つそれを案内するように構成され、及びそのうちの1つは、受け支えられた気管内チューブの下面に接触し、且つそれを案内するように構成され、ハンドルが、外部チューブ案内部材の少なくとも1つを含む。
好ましくは、喉頭鏡は、気管内チューブ外径の動作範囲内にある外径の範囲を有する気管内チューブについて、喉頭鏡が保持された気管内チューブに接触する最近位の位置から、挿入部が保持された気管内チューブの上面に接触する最遠位の位置まで、保持された気管内チューブが曲げ引張力で固定されるように構成される。
好ましくは、喉頭鏡は、気管内チューブ外径の動作範囲内にある外径の範囲を有する気管内チューブについて、喉頭鏡が保持された気管内チューブの上面に接触する最近位の位置から、挿入部が保持された気管内チューブの上面に接触する最遠位の位置まで、保持された気管内チューブが曲げ引張力で固定されるように構成される。
好ましくは、喉頭鏡が保持された気管内チューブに接触する最近位の位置は(及び好ましくはまた、喉頭鏡が保持された気管内チューブの上面に接触する最近位の位置も)、近位の半分(好ましくは、長さで近位四分の一、及び最も好ましくは、長さで最近位10%)にある。
好ましくは、チューブ案内部材は、喉頭鏡を引き出すことなしに、患者の体内において、保持された気管内チューブをハンドル及び挿入部と分離することができるように構成される。
少なくとも1つのチューブ案内部材は溝を含んでもよい。
挿入部の少なくとも1つのチューブ案内部材は、本発明の第1の態様に係るチューブガイドを構成し得る。ハンドルの少なくとも1つのチューブ案内部材は、チューブ案内部材とチューブ保持部材との双方として機能する、本発明の第1の態様に係る外部チューブ係合構造を構成し得る。本発明の第2の態様のさらに好ましい特徴は、本発明の第1の態様に関連して上述されるものと一致する。
従って、本発明は、第3の態様において、挿入部と、ハンドルを含む喉頭鏡本体とを含む部品キットに拡張され、ここで喉頭鏡本体と挿入部とは、挿入部を本体に取外し可能に取り付けることが可能な協働構造を含み、ここで挿入部は、挿管中に気管内チューブを保持し、且つ案内するためのチューブガイドを含み、ハンドルは少なくとも1つのチューブ係合構造を含み、喉頭鏡本体と挿入部とは、挿入部が本体に取外し可能に取り付けられると、本発明の第1の態様又は第2の態様に係る喉頭鏡を形成するように構成される。
協働構造は、喉頭鏡本体のハンドルから伸張する細長挿入部保持部材と、その細長挿入部保持部材を取外し可能に受け支えるように構成された挿入部内の穴とを含んでもよい。細長挿入部保持部材は、使用中に使用者が患者の気管を見ることができるように構成された光学装置、例えば光源及びビデオカメラを含み得る。挿入部は使い捨てであってもよい。
さらなる任意の特徴は、本発明の第1の態様に関連して上述されるものと一致する。
本発明の第4の態様に従えば、挿管手技のために喉頭鏡を準備する方法が提供され、これは、本発明の第1の態様に係る喉頭鏡のチューブガイドに気管内チューブを嵌装することと、チューブガイドを喉頭鏡本体の少なくとも1つのチューブ係合構造と係合することとを含む。
喉頭鏡が本発明の第1の態様に係る喉頭鏡である場合、外部チューブ係合構造のうちの少なくとも1つは、好ましくはチューブ案内部材である。本方法は典型的には、さらなる挿管を実施する前に、挿入部を別の使い捨て挿入部に交換することをさらに含む。或いは、典型的には滅菌された、新しい喉頭鏡を使用して、複数回の挿管が実施されてもよい。
本発明の第5の態様に従えば、挿管手技のために喉頭鏡を準備する方法が提供され、これは、本発明の第2の態様に係る喉頭鏡のチューブガイドに気管内チューブを嵌装することと、チューブガイドを複数のチューブ案内部材と係合することとを含む。
ここで、本発明の例示的な実施形態が、以下の図を参照して説明される。
保持されたチューブのない、喉頭鏡の外側面図である。 保持されたチューブを伴う、図1の喉頭鏡の外側面図である。 保持されたチューブのない、代替的な喉頭鏡の外側面図である。 A−A’に沿った断面である。 保持されたチューブを伴う、図3の喉頭鏡の外側面図である。 保持されたチューブのない、代替的な喉頭鏡の側面図である。 保持されたチューブを伴う、図6の喉頭鏡の側面図である。 保持されたチューブのない、代替的な喉頭鏡の側面図である。 保持されたチューブを伴う、図8の喉頭鏡の側面図である。 保持されたチューブのない、代替的な喉頭鏡の側面図である。 保持されたチューブのない、図10の喉頭鏡の外側面図である。 図10及び図11の喉頭鏡におけるB−Bに沿った断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 代替的な喉頭鏡ハンドルの断面である。 保持された大径チューブを伴う、代替的な喉頭鏡の側面図である。 保持された小径チューブを伴う、図13の喉頭鏡の側面図である。 代替的な喉頭鏡の側面図である。 代替的な喉頭鏡の側面図である。 代替的な喉頭鏡の側面図である。 代替的な喉頭鏡の側面図である。 代替的な喉頭鏡の側面図である。 代替的な喉頭鏡の側面図である。
図1を参照すると、概して1として示される喉頭鏡が、使用者が把持し易いように人間工学的な形状を有する細長いハンドル2と、ハンドルに取外し可能に取り付けられた細長い使い捨て挿入部4とを含む。使い捨て挿入部は細長い側部チューブガイドを備え、これは、挿入部の側面の大部分に沿って気管内チューブを保持するように構成され、近位の上側チューブガイド部分6と、遠位の上側チューブガイド部分8と、下側チューブガイド部分10とによって画定される。ハンドルから側方向に突出するビデオスクリーン保持アーム14により、ビデオスクリーン12が支持される。ビデオスクリーンの下面16は平滑である。
喉頭鏡の本体は突出部(図示せず)を備え、これは、挿入部内に延びる穴(図示せず)に取り外し可能に嵌入する。突出部は、その遠位端に光源及びビデオカメラを支持する(図示せず)。突出部の長手に沿って延びるケーブルが、光源及びカメラに電力を供給し、データ信号を中継してハンドルに返す。挿入部は少なくとも部分的に透明であり、挿入部を通じて見える画像がビデオカメラによって観察可能とされる。使用中、ビデオカメラによって観察された画像をビデオスクリーンが表示する。
図2は同じ喉頭鏡を示し、気管内チューブ18を保持している。気管内チューブは、突出するビデオスクリーン保持アームによって保持されるように嵌装され、ビデオスクリーン保持アームはチューブ保持部材として機能する。気管内チューブは、本質的に湾曲しているが、その自然の曲率より大きく湾曲され、従って、気管内チューブが弾性を有することから、ビデオスクリーン保持アームと屈曲したチューブとの間に生じる力によって保持される。従って、保持された気管内チューブは、それが喉頭鏡に接触する最近位の位置から、喉頭鏡が気管内チューブの上面に接触する最遠位の位置まで、曲げ引張力がかかった状態となる。保持された気管内チューブは、それがビデオスクリーン保持アームに接触するところ(喉頭鏡が保持された気管内チューブの上面に接触する最近位の位置)と遠位の上側チューブガイド部分(喉頭鏡が保持された気管内チューブの上面に接触する最遠位の位置)との間で湾曲する。気管内チューブは湾曲したままであるため、気管内チューブを患者の気管内に挿入する際の摩擦抵抗が低減される。しかしながら、保持された気管内チューブは、それが使用中に患者の正中矢状面と平行な平面内に留まるように湾曲し、側方向には湾曲しない。従って、保持された気管内チューブは、患者の体内に、それ自体の湾曲した経路にほぼ沿って前進する。これは、従来の喉頭鏡を使用して訓練を受けた挿管者にとって自然な動きであるだけでなく、側方向への湾曲が回避されることで摩擦が低減される。
ビデオカメラ及び光源により、ガイドに保持された気管内チューブの患者の気管への挿入が促進される。挿管後、気管内チューブは、患者の体内でチューブガイドから側方向にずらし、挿入部と分離させることができる。
図3〜図5は、チューブ案内部材として機能し、保持される気管内チューブを案内するする浅い溝20をさらに備える代替的な喉頭鏡を示す。保持された気管内チューブの大部分が気管内チューブを取り囲むハンドルの表面から延びるように、溝は浅い。挿管者は、気管内チューブを、ハンドルに当てて把持することにより手に持つことができる。チューブは曲げ引張力で保持されるため、ハンドルに対する気管内チューブの側方向の動きに抵抗するガイド部材は必要ない。気管内チューブは、使用中に挿管者が、ビデオスクリーン保持突出部との接触から容易に取り外して前進させることができる。溝は浅いため、溝が気管内チューブを保持するように機能することはない。チューブは露出しており、挿管者は気管内チューブを空いている手で容易に把持することができる。ハンドルは、挿管者が、溝内の気管内チューブ並びにハンドルの少なくとも大部分及びおそらくは全ての回りに亘って把持することができるような形状を有する。溝はまた、気管内チューブが装填されたときに、それが位置すべきところ及びそれがとるべき曲線経路を指示する機能も果たす。
図6及び図7に示される実施形態において、気管内チューブは、概してハンドルの長手に沿う経路に沿って、ある側方向の広がりをもって保持される。突出するビデオスクリーン保持アーム(突出部として機能する)は、この突出部が気管内チューブを保持するとともに案内もするよう、浅い溝22を備える。図6及び図7に示されるとおり、挿入部は、中に穴が延びる細長部材5を含み、そこから側方向にチューブ案内部材が伸張する。
図6及び図7に示される実施形態において、保持された気管内チューブは一平面内には保持されず、代わりに側方向に湾曲する。図8及び図9は代替的な喉頭鏡を示し、ここでは保持された気管内チューブは、一平面内において、喉頭鏡の中心線24と平行に延在する。この構成は、保持された気管内チューブの側方向の湾曲が回避され、挿入中の摩擦が低減される点で有利である。さらに、気管内チューブをその湾曲した経路に沿って前進させるために必要な動きがより自然であり、従来の喉頭鏡による挿管中に必要な動作により良く似ている。
図10〜図12Aは、ハンドルに装着されたビデオスクリーンを備えない代替的な喉頭鏡を示し、これは突出部26を含み、突出部26は、ハンドルの遠位端近傍から側方向に伸張するとともに、気管内チューブを保持し、且つ案内するための溝28をその遠位側に備える。ハンドルは、喉頭鏡のうち突出部及びチューブガイドと同じ側面に平滑な外側面を有し、それにより喉頭鏡に対し、喉頭鏡の中心線と平行に、一平面内にチューブを保持することが可能となる。
それに代えて、又は加えて、ハンドルは気管内チューブを案内するためのガイド壁を含んでもよい。図12B〜図12Jは代替的な喉頭鏡ハンドルの断面を示し、これらは溝28とガイド壁30との様々な組み合わせを備える。図12B〜図12Jの各々において、使用者は、ハンドルを把持しながら、気管内チューブ直径の動作範囲の下限にある外径(成人に使用される挿入部の場合には、5.5mm)を有する気管内チューブに手を当てることができる。図12K及び図12Lは、少なくとも1つの断面にチューブガイドのないハンドルを示す。
図13及び図14は、種々の直径の気管内チューブを容易に保持することのできるチューブ保持構造を有する代替的な喉頭鏡を示す。この実施形態は、近位の上側チューブ保持部材を備えない。保持されたチューブはハンドルの表面から伸張するため、挿管者が容易に把持することができ、及び挿管者は、ハンドルを把持すると同時に気管内チューブをハンドルに当てて手に持つことができる。
図15〜図20は様々な代替的実施形態を示し、ここで喉頭鏡は、喉頭鏡のハンドルから側方向に伸張して気管内チューブを保持し、且つ案内するように機能する少なくとも1つのチューブ案内部材を備える。チューブ案内部材は、保持された気管内チューブの上側面(30A、30B、30E)又は下側面(30D)に接触してもよく、保持された気管内チューブにハンドルの遠位半分で(30D)、ハンドルの近位半分で(30C、30E)又はハンドルの中間で(30B)接触してもよい。チューブ案内部材と組み合わせて細長溝20が設けられてもよい。
上記に説明され、図1〜図20を参照して示された例において、喉頭鏡は、本体と、取外し可能で着脱自在な使い捨て挿入部とを含む。或いは、喉頭鏡と挿入部とは、永久的又は半永久的に接合されてもよい。永久的又は半永久的に接合された挿入部を有する喉頭鏡は、使い捨てであり得る。
さらなる修正及び変形が、本明細書に開示される本発明の範囲内で加えられ得る。

Claims (14)

  1. ハンドルと、前記ハンドルから伸張する挿入部であって、挿管中に気管内チューブを保持し、且つ案内するためのチューブガイドを含む挿入部とを含む喉頭鏡であって、前記ハンドルが少なくとも1つの外部チューブ係合構造を含み、
    前記少なくとも1つの外部チューブ係合構造が、前記チューブガイド内に受け支えられる気管内チューブを前記ハンドルに着脱自在に保持するように構成されたチューブ保持部材であり、ハンドル上に保持するとは、保持された気管内チューブの少なくとも表面がハンドルの表面上にあることを意味する、喉頭鏡。
  2. 前記少なくとも1つの外部チューブ係合構造が、前記チューブガイド内に受け支えられる気管内チューブを前記ハンドルに沿って案内するように構成されたチューブ案内部材である、請求項1に記載の喉頭鏡。
  3. 前記少なくとも1つのチューブ案内部材が、前記喉頭鏡の前記ハンドルの外面にある溝を含む、請求項2に記載の喉頭鏡。
  4. 成人の挿管での使用に適した請求項3に記載の喉頭鏡であって、前記少なくとも1つの溝の深さが、その最も深い点において6mm未満である、喉頭鏡。
  5. 前記ハンドルが、挿管中に、前記気管内チューブに触れている挿管者の手によって把持することができるように形成され、及び/又は気管内チューブが前記ハンドル上に保持され、及び/又は前記ハンドルに沿って案内される場合の使用者が、一方で前記ハンドルを把持しながら、保持され、及び/又は案内された前記気管内チューブに触れることができるように、前記少なくとも1つのチューブ係合構造が構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の喉頭鏡。
  6. 少なくとも1つのチューブ保持面が、前記ハンドルにおいて、少なくとも1つのチューブ保持面とチューブ保持接触状態となった気管内チューブが、前記気管内チューブにおける曲げ引張力によって保持されるような位置に位置する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の喉頭鏡。
  7. 前記少なくとも1つのチューブ保持面が、前記気管内チューブを保持可能であるが前記気管内チューブを案内せず、前記気管内チューブは前記少なくとも1つのチューブ保持面から取り外し可能である、請求項6に記載の喉頭鏡。
  8. 少なくとも1つのチューブ保持突出部が、前記挿入部内に位置するか、又は挿入部に取り付けられたビデオカメラから受信した画像を表示するためのビデオスクリーン支持体を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の喉頭鏡。
  9. 保持された気管内チューブが、前記ハンドルの長さの少なくとも大部分に沿って少なくとも部分的に露出したままとなるように、前記少なくとも1つのチューブ係合部材が形成される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の喉頭鏡。
  10. 前記少なくとも1つのチューブ係合部材のうちの少なくとも1つが、前記ハンドルの近位半分以内に位置するか、又はそこまで延在する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の喉頭鏡。
  11. 前記チューブガイドに保持された気管内チューブを、前記喉頭鏡が保持された気管内チューブに接触する最近位の位置から、前記喉頭鏡が保持された気管内チューブの上面に接触する最遠位の位置まで、連続的に湾曲した状態に保つように構成される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の喉頭鏡。
  12. 前記チューブガイドから、気管内チューブが前記ハンドルに接触する最近位の位置までの、保持された気管内チューブによって表される経路が、実質的に一平面内にある、請求項1〜11のいずれか1項に記載の喉頭鏡。
  13. 前記チューブガイドが、気管内チューブを前記挿入部の長さの少なくとも一部分、及び好ましくは少なくとも大部分に沿って延在させるようにして前記気管内チューブの一部分を固定するように構成され、及び前記チューブガイドが側方向に開放されたチューブガイドであり、そこから保持された気管内チューブを略側方向に取り外し得る、請求項1〜12のいずれか1項に記載の喉頭鏡。
  14. 挿入部と、ハンドルを含む喉頭鏡本体とを含む部品キットであって、前記喉頭鏡本体と前記挿入部とは、前記挿入部を前記本体に取外し可能に取り付けることが可能な協働構造を含み、前記挿入部が、挿管中に気管内チューブを保持し、且つ案内するためのチューブガイドを含み、前記ハンドルが少なくとも1つのチューブ係合構造を含み、前記少なくとも1つの外部チューブ係合構造が、前記チューブガイド内に受け支えられる気管内チューブを前記ハンドルに着脱自在に保持するように構成されたチューブ保持部材であり、ハンドル上に保持するとは、保持された気管内チューブの少なくとも表面がハンドルの表面上にあることを意味し、前記喉頭鏡本体と前記挿入部とが、前記挿入部が前記本体に取外し可能に取り付けられると、請求項1〜13のいずれか1項に記載の喉頭鏡を形成するように構成される、キット。
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