JP5397897B2 - 鋳造装置 - Google Patents

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Description

本発明は金属が溶融状態で収納された溶融金属槽から溶融金属を金型に充填した後、この金型内で溶融金属を凝固させて鋳物を成型する鋳造装置に関し、特に低圧鋳造法において、金型のキャビティに溶融金属を充填したとき、キャビティの中にある空気やガスが容易に排出され、湯廻り不良や鬆と呼ばれる空洞の無い鋳物を成型することが出来る鋳造装置に関する。
溶湯とキャビティとの間の圧力差を利用して、キャビティ内に溶湯を充填して鋳造する方法に、低圧鋳造法、差圧鋳造法及び減圧鋳造法等がある。このうち低圧鋳造法は、溶融金属を収納した密閉炉に不活性ガスや二酸化炭素等のガスによる比較的低い圧力を付加し、この圧力で密閉炉内の溶融金属をストークを介して上方に押し上げ、密閉炉の上位に配置された鋳型に溶融金属を充填し、鋳物を製造する方法である。この低圧鋳造法は、車輌の部材等に使用されるアルミニウム合金等の鋳物製品を製造するのに広く利用されている。
図7は従来の低圧鋳造装置を示す断面図である。気密に密閉された密閉炉1の上部に設けたガス注入口20に不活性ガスや二酸化炭素等のガスの図示してない供給源が接続され、密閉炉1の中にガスが圧送される。密閉炉1の内部に上面が開口した耐熱黒鉛容器であるルツボ2が収納され、このルツボ2の外壁に沿ってヒータ3が配設されている。このルツボ2の中央部に密閉炉1の蓋に取付けられたストーク8の下端が浸漬されている。密閉炉1の上に下金型5と上金型6とからなる金型4が配置されている。下金型5と上金型6との合わせ面にそれぞれ凹部が形成されており、この下金型5と上金型6とを重ね合わせたときに、前記凹部により鋳物形状のキャビティ10が形成される。またこのキャビティ10内には必要に応じて中子7が収納される。前記ストーク8の上端は金型4の底部に設けられたキャビティ10に通じる湯口9に接続されている。
このような鋳造装置においては、不活性ガスをガス注入口20から密閉炉1内に注入する。このガス圧力により、ルツボ2内の溶融金属の湯面が加圧されて、溶融金属溶湯が押し上げられ、ストーク8を介して金型のキャビティ10内に充填される。キャビティ10に充填した溶融金属が冷却されて凝固した後、図示していない油圧機構により上金型6を上昇させてキャビティ10を開き、下金型5から鋳物を取り出す。
図8は密閉炉1に収納した溶融金属をストーク8’を通して湯溜め12に送り、この湯溜め12から金型4のキャビティ10内に充填する例である。密閉炉1の中の溶融金属は浸漬ヒータ13で加熱され、溶融状態が維持される。密閉炉1の中へは溶湯供給口11から溶融金属が供給される。ストーク8’から湯溜めに至る部分は溶融金属の温度低下による凝固を防ぐためヒータ3で加熱される。その他の構成は基本的に図7の従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図9は図7により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわちストーク(ダクト)8の中間部の外側に溶融金属電磁ポンプの誘導子14を設け、これに対応してストーク8の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8の中の溶融金属に上方の推力を与え、溶融金属を金型4のキャビティ10内に充填する。その他の構成は基本的に図7の従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図10は図8により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわちストーク(ダクト)8‘の中間部の外側に溶融金属電磁ポンプの誘導子14を設け、これに対応してストーク8’の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8‘の中の溶融金属に上方の推力を与え、溶融金属を金型4のキャビティ10内に充填する。その他の構成は基本的に図8の従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
このような低圧鋳造法は、ガスを巻き込まずにルツボ2や密閉炉1’内の酸化物の少ない溶融金属を静かに金型4のキャビティ10内に下から上へと充填することにより、気泡や酸化物を含まない鋳物を容易に鋳造することが出来る利点がある。さらに前記のような温度勾配により、キャビティ10内で上から下へと溶融金属の凝固が起こり、最後に湯口9の部分の溶融金属が凝固することにより、キャビティ10内で溶融金属が凝固して収縮した容積分だけ湯口9から溶融金属を追加して充填される。これによりキャビティ10内で溶融金属が凝固中に引け巣や引け緩みが起こらない。これらの理由から低圧鋳造法では重力鋳造法やダイカスト法等の他の鋳造法に比べて良質の鋳物を鋳造することが出来る。
この低圧鋳造装置においては、金型4のキャビティ10内に溶融金属を充填したとき、湯廻り不良や鋳物の内部に、いわゆる鬆と呼ばれる空洞が生じないようにするため、鋳型4のキャビティ10内の空気を溶融金属の充填と共に速やかに型外に排除されなければならない。また、アルミニウム合金、マグネシウム合金などの軽合金の鋳造においては、金型4のキャビティ10内に溶融金属を充填した後の溶融金属の冷却中にガスが発生しやすく、このガスをキャビティから排除する必要がある。そのため従来の鋳造装置では、図7〜図10に示すように、例えば下金型5と上金型6との合わせ面に溝14を設け、この溝14からキャビティ10内の空気やガスを排除する工夫がなされている。
ところが特に外形が入り組んだ鋳物を鋳造するに当たっては、金型4のキャビティ10の鋳物の突出部に対応する凹部11に空気やガスが溜まりやすく、排除しにくい。そこで、特開2001−62556号公報に記載されたように、金型4のキャビティ10の凹部11にガス抜き孔を設け、このガス抜き孔にプラグを挿嵌することが行われている。
しかしながら、溶融金属は高温下で空気と接触すると酸化されやすく、表面に酸化膜を生じやすい。このため、溶融金属のキャビティ内への充填を繰り返し、鋳造を繰り返すと、次第に酸化膜がガス抜き孔に詰まり、ガス抜き孔が塞がれてキャビティ内のガス抜きが出来なくなってしまう。また、金型のキャビティに溶融金属を充填したとき、溶融金属が凹部を越えてガス抜き孔に入り込み、脱型時に成型された鋳物のがキャビティの凹部とくっつき、金型から外れにくいというトラブルを生じる。
特開2001−62556号公報 特開2000−167644号公報 特開2008−80367号公報 特開平11−290998号公報
本発明は前記従来の鋳造装置における課題に鑑み、溶融金属のキャビティ内への充填と脱型による鋳造を行っても、金属やその酸化物等のカスがガス抜き孔に詰まることなく、ガス抜き孔の閉塞を防止し、常にキャビティ内のガス抜きが円滑に行われると共に、脱型時の鋳物の金型からの取り外しが容易な鋳造装置を提供することを目的とする。
本発明では前記の目的を達成するため、金型4のキャビティ10の凹部11にガス抜き孔15を設け、このガス抜き孔15に通気性を有し、且つ溶融金属(湯)と濡れにくい材質の充填材12を嵌め込むと共に、このガス抜き孔15の排気口の外側に、金型4の脱型に連動してガス抜き孔15に向けて圧搾ガスを噴射するガス噴射ノズル13を設けた。
すなわち、本発明による鋳造装置は、金属が溶融状態で収納された溶融金属槽から溶融金属を金型4に充填した後、この金型4内で溶融金属を凝固させて鋳物を成型するものであって、金型4のキャビティ10の凹部11にガス抜き孔15を設け、このガス抜き孔15に通気性を有し、且つ溶融金属(湯)と濡れにくい材質の充填材12を嵌め込むと共に、このガス抜き孔15の排気口の外側に、金型4の脱型に連動して同ガス抜き孔15に向けて圧搾ガスを噴射するガス噴射ノズル13を設けたものである。
このような本発明による鋳造装置では、金型4の湯口9からキャビティ10の中に溶融金属を充填したとき、キャビティ内に存在する空気やその他のガス或いは溶融金属に含まれるガスが溶融金属に押されてキャビティ10の凹部11に設けたガス抜き孔15からキャビティ10の外に排出される。このため、湯廻り不良や成型された鋳物に鬆と呼ばれる空洞が生じにくい。
キャビティ10の凹部11には通気性が有り、溶融金属(湯)と濡れにくい充填材12が嵌め込まれているため、前記の溶融金属の充填のとき、溶融金属がガス抜き孔15の中に入り込まない。そのため、脱型のときに成型された鋳物が金型4から抜けにくくならず、容易に鋳物を金型から取り出すことが出来る。さらに、このガス抜き孔15の排気口の外側に、金型4の脱型に連動して同ガス抜き孔15に向けて圧搾ガスを噴射するガス噴射ノズル13が設けられているので、充填材12に付着した溶融金属やその酸化物のカスが吹き飛ばされ、充填材12に残らない。よって、常に充填材12を清浄に保ち、その通気性を確保することが出来る。
充填材12は溶融金属が付着しにくいものがよく、従って溶融金属に対して毛細管現象が起こりにくく、濡れ性の悪い窒化ホウ素や黒鉛や石膏等からなるものがよい。これらの材料で作られた充填材12は、ガス噴射ノズル13からガス抜き孔15を通して圧搾ガスを噴射することにより、固まった金属やその酸化物等のカスを容易に逆洗することが出来る。さらに、充填材12の通孔の径を0.05mm〜0.6mmとすることにより、金属やその酸化物等のカスが充填材12の通孔に詰まらず、なお且つ通気性の確保によりガスの円滑な排出が可能となる。湯と濡れにくい材料で通気孔を作る場合、溶融金属(湯)の表面張力によって、侵入しない穴径Dが求められる。アルミ溶湯の表面張力0.9N/m(900dyne/cm)、大気との差圧0.01MPa(約0.1Kg/cm)とすると、耐える円弧の溶融金属表面形状の曲率半径Rは、0.01×10N/m=0.9N/m/R(R:曲率半径m)となり、R=9×10−m、直径D=2RなのでD=1.8×10−m=0.18mm しかし、実験によればアルミ表面の酸化膜と表面の薄い凝固層によっては、約3倍の0.6m程度まで耐える。湯の表面もすぐに固まるので穴に湯が差し込む事はない。
以上説明した通り、本発明では、溶融金属の金型4のキャビティ10内への充填と脱型による鋳造を行っても、酸化膜がガス抜き孔15に詰まることない。これによりガス抜き孔15の閉塞を防止し、常にキャビティ内のガス抜きが円滑に行われるので、湯廻り不良や鬆と呼ばれる空洞の無い鋳物を成型することが出来る。加えて、ガス抜き孔15に嵌め込んだ充填材12により、溶融金属がガス抜き孔15の中に入り込まず、脱型時の鋳物の取り出しも容易である。しかも、ガス噴射ノズル13による脱型時の圧搾ガスの噴射により充填材12に付着した金属やその酸化物等のカスが除かれるため、常に充填材12の通気性を確保することが出来、能率よく鋳造を繰り返すことが出来る。
本発明による鋳造装置の一実施例を示す断面図である。 本発明による鋳造装置の他の実施例を示す断面図である。 本発明による鋳造装置の他の実施例を示す断面図である。 本発明による鋳造装置の他の実施例を示す断面図である。 本発明による鋳造装置の前記実施例を示す部分拡大断面図と制御系統図である。 本発明による鋳造装置に使用する充填材の各例を示す斜視図である。 鋳造装置の従来例を示す断面図である。 鋳造装置の他の従来例を示す断面図である。 鋳造装置の他の従来例を示す断面図である。 鋳造装置の他の従来例を示す断面図である。
本発明ではその目的を達成するため、溶融金属のキャビティ内への充填と脱型による鋳造を行っても、金属屑やその酸化物等のカスがキャビティのガス抜き孔に詰まることないよう、ガス抜き孔に通気性があって、溶融金属(湯)に濡れにくい充填材を嵌め込み、しかもこれを圧搾ガスの吹き付けにより常に清浄にし、キャビティ内のガス抜きが円滑に行われるようにした。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、実施例をあげて詳細に説明する。
図1は本発明による低圧鋳造装置の一実施例を示す断面図である。この低圧鋳造装置の構成は基本的に図7により前述した従来例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
気密に密閉された密閉炉1の上部に設けたガス注入口20に不活性ガスや二酸化炭素等のガスの供給源が接続され、密閉炉1の中にガスが圧送される。密閉炉1の内部に上面が開口した耐熱黒鉛容器であるルツボ2が収納され、このルツボの外壁に沿ってヒータ3が配設されている。このルツボ2の中央部に密閉炉1の蓋に取付けられたストーク8の下端が浸漬されている。密閉炉1の上に下金型5と上金型6とからなる金型4が配置されている。下金型5と上金型6との合わせ面にそれぞれ凹部が形成されており、この下金型5と上金型6とを重ね合わせたときに、前記凹部により鋳物形状のキャビティ10が形成される。またこのキャビティ10内には必要に応じて中子7が収納される。前記ストーク8の上端は金型4の底部に設けられたキャビティ10に通じる湯口9に接続されている。
このような鋳造装置において、金型4のキャビティ10の壁面の凹んだ部分、つまり凹部11の奥部に金型4の外面に通じるガス抜き孔15を設ける。さらにこのガス抜き孔15には通気性を有し、且つ溶融金属(湯)に濡れにくい充填材12を嵌め込む。この充填材12のキャビティ10側の面はキャビティ10の壁面、つまり鋳物が成型される凹部11の成型面と面一とする。この充填材12の構成については後に詳述する。
さらに前記金型4の外側には、前記ガス抜き孔15に向けてガス噴射ノズル13を配置する。このガス噴射ノズル13には後述するガス供給源から圧搾ガスを送り、前記ガス抜き孔15に向けて圧搾ガスを噴射し、これをガス抜き孔15の中の充填材12に噴射する。このガス噴射ノズル13は後述する通り、金型4の脱型動作に連動して圧搾ガスを噴射する。
この鋳造装置で鋳物を鋳造する場合は不活性ガスをガス注入口20から密閉炉1内に注入する。このガス圧力により、ルツボ2内の溶融金属の湯面が加圧されて、溶融金属溶湯が押し上げられ、ストーク8と溶融金属流路19とを通して金型のキャビティ10内に充填される。キャビティ10に充填した溶融金属が冷却されて凝固した後、図示していない油圧機構により上金型6を上昇させてキャビティ10を開き、下金型5から鋳物を取り出す。この鋳物を取り出すための脱型のとき、或いはその後に前記ガス噴射ノズル13から圧搾ガスを噴射する。
図2は密閉炉1’に収納した溶融金属を密閉炉1’からその外部に引き出したストーク8を通して金型4のキャビティ10内に充填する例である。密閉炉1’の中の溶融金属は浸漬ヒータ13で加熱され、溶融状態が維持される。密閉炉1’の中へは溶湯供給口11から溶融金属が供給される。ストーク8は密閉炉1’から金型4のキャビティ10の湯口9に至るまで連続して設けられている。このストーク8には溶融金属の温度低下による凝固を防ぐためヒータ9で加熱される。
その他の構成は基本的に図1の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図3は図1により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわちストーク(ダクト)8の中間部の外側に溶融金属の誘導子14を設け、これに対応してストーク8の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8の中の溶融金属に上方の推力を与え、これを金型4のキャビティ10内に充填する。
その他の構成は基本的に図1の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
図4は図2により前述した従来の鋳造装置において、金型4への溶融金属の汲み上げをガスの圧力によらず、ストーク8の途中に設けた溶融金属電磁ポンプにより行うものである。すなわち密閉炉1’のストーク(ダクト)8の中間部の外側に溶融金属の誘導子14を設け、これに対応してストーク8の中に誘導子14で発生した磁界の磁路を形成するためのコア15を配置している。誘導子14に三相電流を通電し、これにより誘導子14とコア15との間で移動磁界を発生させて、ストーク8の中の溶融金属に上方の推力を与え、溶融金属を金型4のキャビティ10内に充填する。
その他の構成は基本的に図2の実施例と同じであり、同じ部分は同じ符合で示している。
なお、図3と図4に示した方式は、本来ガス圧によらない充填方式なので、炉は密閉炉でなくてもよい。ただその場合も、湯の酸化防止の為不活性ガスを流すことがある。
図5は、前述した実施例図1〜図4における金型4のキャビティ10の凹部11とそのガス抜き孔15の部分を示す拡大断面図である。
前述したように、キャビティ10の窪みとなる凹部11の奥にガス抜き孔15が貫通し、このガス抜き孔15を介して金型4のキャビティ10がその外側に通じている。このガス抜き孔15には、通気性を有し、且つ溶融金属(湯)に濡れにくい充填材12が嵌め込まれている。この充填材12のキャビティ10側の面はキャビティ10の凹部11と面一となっている。
金型4の外側には、そのガス抜き孔15に向けてガス噴射ノズル13が設けられている。金型4の脱型に連動してこのガス噴射ノズル13からガス抜き孔15の中に向けて圧搾ガスが噴射される。具体的には、制御器17によって油圧ポンプ等のアクチュエータ18が作動され、金型4が脱型され、金型4のキャビティ10から成型された鋳物が取り出される時、連動して圧搾ガスポンプ16やそれに関連するバルブ類が作動し、ガス噴射ノズル13からガス抜き孔15の中に向けて圧搾ガスが噴射される。これにより、充填材12の特にキャビティ10側に付着した金属やその酸化物等のカスがキャビティ10内に吹き飛ばされ、クリーンアップされる。吹き飛ばされたカスは金型4の清掃時に除去される。このガス噴射ノズル13からの圧搾ガスが噴射は、脱型の際の金型4からの鋳物の取り出しの際の鋳物の押し出し動作としても利用することが出来る。
充填材12は、キャビティ10の凹部11からガス抜き孔15を通してガスをキャビティ12の外に排出するという使用目的から、ガス抜き孔15の長手方向に連続する多数の通孔を有することが必要である。例えば図6(A)に示すように、四角形の通孔が長手方向に連続して形成されているもの、図6(B)に示すように、円形の通孔が長手方向に連続して形成されているもの、或いは図6(C)に示すように、長手方向に不規則な連続通孔を有する発泡体等を挙げることが出来る。
また、凹部11からガス抜き孔15を通してガスをキャビティ12の外に排出することが出来、しかも溶融金属が通孔に入り込まないという観点から、前記充填材12の通孔の径は、0.05mm〜0.6mmがよい。これにより、金属やその酸化物等のカスが充填材12の通孔に詰まらず、なお且つ通気性の確保によりガスの円滑な排出が可能となる。
この充填材12の材質としては、成型材料となる溶融金属に対して濡れ性が悪いものがよい。例えば溶融金属が溶融アルミニウムの場合、窒化ホウ素や黒鉛や石膏等からなる充填材12を使用するのが好ましい。これにより、溶融金属が充填材12に付着しにくく、前述のガス噴射ノズル13による清掃時に付着した金属やその酸化物等のカスを容易に除去することが出来る。
本発明は、金型4のキャビティ10の凹部11への溶融金属の回り込みがよく、しかも溶融金属が空気抜き孔15に入り込まないので、歩留まり良く鋳造品を鋳造し、容易に脱型することが出来る。さらに空気抜き孔15やそれに嵌め込んだ充填材12の清掃も容易である。よって効率的な鋳造工程に適用することが出来る。
4 金型
10 金型のキャビティ
11 キャビティの凹部
12 充填材
13 ガス噴射ノズル
15 空気抜き孔

Claims (3)

  1. 金属が溶融状態で収納された溶融金属槽から溶融金属を金型4に充填した後、この金型4内で溶融金属を凝固させて鋳物を成型する鋳造装置において、金型4のキャビティ10の凹部11にガス抜き孔15を設け、このガス抜き孔15に通気性を有する充填材12を嵌め込むと共に、このガス抜き孔15の排気口の外側に、金型4の脱型に連動して同ガス抜き孔15に向けて圧搾ガスを噴射するガス噴射ノズル13を設けたことを特徴とする鋳造装置。
  2. 充填材12が窒化ホウ素または黒鉛または石膏からなることを特徴とする請求項1に記載の鋳造装置。
  3. 充填材12の通孔の径が0.05mm〜0.6mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の鋳造装置。
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