JPH07185786A

JPH07185786A - 金型清掃装置

Info

Publication number: JPH07185786A
Application number: JP35049693A
Authority: JP
Inventors: Akira Sawada; 旭沢田
Original assignee: Asahi Tec Corp
Current assignee: Asahi Tec Corp
Priority date: 1993-12-27
Filing date: 1993-12-27
Publication date: 1995-07-25

Abstract

(57)【要約】【目的】鋳造装置の下型清掃作業を自動化して、鋳造
作業全体の省力化および効率化を実現することのできる
金型清掃装置を提供する。【構成】鋳造装置の内部から外部にかけて設置した案
内レール上を台車が移動自在とし、この台車に駆動ロッ
ドを上下方向に昇降させるシリンダを搭載するととも
に、該駆動ロッドの先端に支持リングを介して複数本の
エアノズルを取付け、コンプレッサからの圧縮空気をこ
れらのエアノズルから噴射する構成とする。そして、台
車の移動により、下型の上方にエアノズルを配置し、こ
れらのエアノズルから圧縮空気を噴射させながらシリン
ダの駆動ロッドを昇降させて、下型の清掃を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、鋳造装置の下型を圧縮
空気の吹き付けにより清掃する金型清掃装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】周知のとおり、鋳造装置は下型、横型、
上型等を組み合わせてなる金型の内部に金属溶湯を注湯
し、続いて冷却することにより、金型の内部形状に対応
した製品を成形する装置である。この鋳造装置におい
て、金型の内部は製品材料である金属溶湯が直接接触す
るため、ごみや砂等が存在していると、成形した製品に
これらの塵埃が混入して品質、表面精度の低下を招く。
特に、下型には鋳造製品の中子砂などの塵埃が重力によ
り落下し易い。そこで、鋳造工程においては、製品の成
形ごと、あるいは定期的に鋳型内部面の清掃作業が必要
となる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】従来、鋳型の清掃作業
は、もっぱら作業員の手作業によって行われていたが、
労働力不足の昨今、鋳造作業の省力化および効率化を図
るために、かかる清掃作業も自動化の要請が高まってい
る。本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、
鋳造装置の鋳型清掃作業を自動化して、鋳造作業全体の
省力化および効率化を実現することのできる金型清掃装
置の提供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の金型清掃装置は、鋳型に向って圧縮空気を噴
射する複数本のエアノズルと、前記エアノズルを鋳型に
対向する位置へ配置するとともに、当該対向位置から退
避させる移動手段と、前記エアノズルを鋳型に対して接
近または離間させる昇降手段とを備えた構成としてあ
る。また必要に応じて、前記エアノズルへの圧縮空気の
供給を断続的に行う構成とし、さらに前記複数本のエア
ノズルを、鋳型に対向する任意の周径上に所定の間隔を
おいて配置するか、または鋳型に対向する複数のブロッ
ク別にするとともに所定の間隔をおいて配置する構成と
したことを特徴としている。。

【０００５】

【作用】鋳型には、成形される製品形状に合わせて各所
に凹凸がつけられている。このような鋳型に対し、一本
の固定したエアノズルから圧縮空気を吹き付けても、凸
部の影、すなわち凸部が障壁となって圧縮空気がいきわ
たらないかあるいは滞留する部分、に存在する塵埃を除
去することができない。鋳型の凹凸に合わせて複数本の
エアノズルを設置することで、凸部の影となる部分を無
くすことも可能であるが、別形状の鋳型に変更した場
合、凹凸の位置が変わり凸部の影をなくすことができな
いこともあり、汎用性に欠ける。そこで、本発明は複数
本のエアノズルを鋳型に対して接近または離間させるこ
とで圧縮空気の吹き付け範囲を変化させ、これにより鋳
型の形状にかかわらず確実に塵埃を除去することを可能
とした。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例、特に塵埃の多い下
型用について図面を参照して説明する。図１は本発明の
実施例に係る金型清掃装置を設置した低圧鋳造装置の全
体構成を示す正面図である。まず、同図を参照して低圧
鋳造装置の概略を説明する。低圧鋳造装置１は、基台２
の上面に下型３と開閉自在な横型４，５を備えており、
さらに支柱６に支持されて上型７が上下動自在となって
いる。これら下型３、横型４，５、および上型７の組み
合わせにより金型を形成し、その金型の内部空間に図示
しない保持炉から金属溶湯が注湯される。そして、注湯
された金属溶湯の冷却を待って、上型７および横型４，
５が開く。製品Ｗは、上型７にくっついて上昇する。

【０００７】本実施例の金型清掃装置は、複数本のエア
ノズル１０、エアノズル１０への空気供給源としてのコ
ンプレッサ２０、エアノズル１０を水平方向に移動させ
る台車３０（移動手段）、およびエアノズル１０を上下
動させるシリンダ（昇降手段）４０で主要部分が構成さ
れている。台車３０は、図示左右方向に配設された案内
レール３１上を、図示しない駆動モータからの動力によ
って移動自在となっている。案内レール３１は、上型７
の上下軌道を避けて低圧鋳造装置１の内部から同装置１
の外部へと延在している。エアノズル１０、コンプレッ
サ２０、シリンダ４０は、いずれも台車３０に搭載して
あり、台車３０とともに案内レール３１上を移動する。
なお、コンプレッサ２０については台車３０に搭載せ
ず、例えば地上に設置された工場用圧縮装置のエアを利
用してもよい。

【０００８】さらに本実施例では、台車３０の上面に製
品Ｗを搬送するためのトレイ３２を設けてあり、上型７
にくっついて金型から取り出された製品Ｗをこのトレイ
３２で受けて、装置の外部に搬送する構成としてある。
すなわち、低圧鋳造装置１には、次工程へと製品Ｗを送
るために製品送り装置（図示せず）が併設してあるが、
本実施例では案内レール３１をこの製品送り装置まで延
在し、金型製品Ｗを収容したトレイ３２を製品送り装置
まで移送する構成となっている。これにより、従来は手
作業で行っていた製品Ｗの搬送を、自動的に行うことが
可能となる。

【０００９】エアノズル１０は、図２および図３に示す
ように、中空の支持リング１１に一定の間隔をあけて複
数本（図では１２本）取り付けてある。各エアノズル１
０は、いずれも同じ方向に噴射口１０ａを向けて取り付
けてあり、かつ中空部１０ｂは基端において支持リング
１１の中空部１１ａと連通している。支持リング１１
は、図１に示したように取付け板１２を介してシリンダ
４０の駆動ロッドに連結してある。ここで、エアノズル
１０は噴射口１０ａを下方に向けて配置されている。ま
た、支持リング１０の中空部１１ａは、配管１３を介し
てコンプレッサ２０に連通している。これにより、コン
プレッサ２０からの圧縮空気が、支持リング１１の中空
部１１ａに供給され、さらに各エアノズル１０の中空部
１０ｂを通って噴射口１０ａから下方へと噴出する。

【００１０】図４および図５は車両用ホイール成形用の
下型３の形状例を示している。上記のごとく支持リング
１０に取り付けた各エアノズル１０は、この下型３の内
面上に想定した円周の噴射径Ｏと対向するようになって
いる。この各エアノズル１０を対向させる噴射径Ｏは任
意に設定すればよいが、あまり外縁または中心に近いと
本発明によってもエアノズル１０から噴射した圧縮空気
が下型３の内面全体に行き渡らないため、好ましくは下
型３の中間部分を通る噴射径Ｏを設定する。なお、下型
３が円盤以外の形状、例えば楕円形状や矩形状の場合に
は、それらの形状に応じた任意の周径（円周に限らな
い）を設定し、その周径上にエアノズル１０を対向させ
ればよい。

【００１１】次に、上述した金型清掃装置の動作を説明
する。低圧鋳造装置１の鋳造動作に先立ち、金型が開い
た状態（図１の状態）にあるとき、台車３０を駆動して
各エアノズル１０を上記噴射径Ｏ（図４参照）と対向す
る位置に配置する。次いで、コンプレッサ２０の出力弁
を開放して各エアノズル１０の中空部１０ｂへと圧縮空
気を供給する。中空部１０ｂに供給された圧縮空気は、
噴射口１０ａから下型３の内面へと噴射される。ここ
で、シリンダ４０は、各エアノズル１０を上昇位置に配
置しているため、各エアノズル１０から噴射した圧縮空
気が下型３に到達するまでに放射状に広がり、下型３の
ほぼ全体に吹きつけられる（図５、１０−１）。続い
て、シリンダ４０を作動して、各エアノズル１０を下降
させて行くと、圧縮空気の吹きつけ範囲が徐々に狭まる
（図５、１０−２）と同時に、下型３への吹きつけ圧力
が増加する。このようにして圧縮空気の吹きつけ範囲と
圧力を変化させることにより、圧縮空気が下型３の内面
全体に行き渡るとともに、空気の滞留も減少する。その
結果、下型３の内面に形成された凸部３ａ，３ｂ，３ｃ
の周囲にあった塵埃も圧縮空気によって押し出され、下
型３から除去される。

【００１２】各エアノズル１０が下降端に到達したら、
シリンダ４０を上昇動作に切替え、各エアノズル１０を
上昇させる。このときも圧縮空気の噴射を続ければ、さ
らに確実に下型３上の塵埃を除去することができる。そ
して、各エアシリンダ１０が上昇端に到達した後、コン
プレッサ２０からの圧縮空気の供給を停止し、台車３０
を低圧鋳造装置１の外部へ移動させる。鋳造動作が終了
して金型が開放されると、上型７にくっついて製品Ｗが
金型から取り出される。その後、再び台車３０を移動さ
せて、トレイ３２を上型７にくっついている製品Ｗの下
方に配置する。この状態で、上型７に付設したノックア
ウト（図示せず）を作動して製品Ｗを落下させると、該
製品Ｗはトレイ３２に収容される。製品Ｗを収容した
ら、台車３０を移動してトレイ３２を製品送り装置（図
示せず）まで移動させ、該装置に製品Ｗを受け渡す。以
上で、一サイクルの動作が終了する。

【００１３】なお、本発明は上述した一実施例に限定さ
れるものではなく、要旨を変更しない範囲で種々の変形
または応用が可能である。例えば、エアノズルからの圧
縮空気の噴射を断続的に行うことにより、さらに圧縮空
気の吹きつけ状態に変化をもたせることもできる。この
ようにすれば、比較的大きな塵埃も移動し、有効に下型
から除去することが可能となる。また、図６に示すよう
に、エアノズル１０を同軸上にある複数本の周径Ｏ₁,Ｏ
₂,Ｏ₃ の上で所定間隔をあけて配置する構成としてもよ
い。ここで、周径Ｏ₁,Ｏ₂,Ｏ₃ の直径はいずれも下型３
の外径よりも小さくし、各エアノズル１０が下型３の内
面と対向できるようにすることが好ましい。このように
エアノズル１０を径方向へブロック別の多段に配置した
場合は、内側に配置されたエアノズル１０から順を追っ
て圧縮空気を噴射するように制御すれば、効率的に下型
３上の塵埃が外方へと移動して除去される。

【００１４】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、鋳
造装置の下型清掃作業を自動化して、鋳造作業全体の省
力化および効率化を実現することができるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る金型清掃装置を設置し
た低圧鋳造装置の全体構成を示す正面図である。

【図２】エアノズルの構成を示す一部断面正面図であ
る。

【図３】同じく底面図である。

【図４】車両用ホイール成形用の下型の形状例を示す
平面図である。

【図５】同じく中央縦断面図である。

【図６】本発明のブロック別の例を示す底面図であ
る。

【符号の説明】

１低圧鋳造装置３下型１０エアノズル１１支持リング２０コンプレッサ（空気供給源）３０台車（移動手段）４０シリンダ（昇降手段）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】鋳造装置の鋳型を圧縮空気の吹き付けによ
り清掃する金型清掃装置であって、鋳型に向って圧縮空気を噴射する複数本のエアノズル
と、前記エアノズルを鋳型に対向する位置へ配置するととも
に、当該対向位置から退避させる移動手段と、前記エアノズルを鋳型に対して接近または離間させる昇
降手段と、を備えたことを特徴とした金型清掃装置。
【請求項２】請求項１または２記載の金型清掃装置にお
いて、前記複数本のエアノズルを、鋳型に対向する任意の周径
上に所定の間隔をおいて配置したことを特徴とする金型
清掃装置。
【請求項３】請求項１または２記載の金型清掃装置にお
いて、前記複数本のエアノズルを、鋳型に対向する複数のブロ
ック別とするとともに所定の間隔をおいて配置したこと
を特徴とする金型清掃装置。