JP5396838B2 - 発電装置、流体用センサ及び流体用センサ網 - Google Patents

発電装置、流体用センサ及び流体用センサ網 Download PDF

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Description

本発明は、海洋などの流体の流れを利用した発電装置、流体用センサ及び流体用センサ網に係り、さらに詳細には、流体環境下、例えば、海洋環境下でその海洋環境の計測を行うために、海底若しくは海中に配置され若しくは展開される発電装置、流体用センサ及び流体用センサ網に関する。
海洋環境計測センサは、海洋環境の計測を計測するセンサである(例えば、特許文献1、2参照)。このようなセンサの計測対象としては、例えば、海水温、地震動、海中音などがある。
海洋環境計測センサを用いた観測を長い間継続するためには、その観測に必要な電力を、長期間に渡って確保する必要がある。このため、海洋環境計測センサには、1次電池又はバッテリ等の2次電池を予め組み込んでおくのが一般的である。また、海底などに設置された海洋環境計測センサに対して、陸上に設置した局舎、すなわち陸上局に設けられた電源設備から給電が行われることもある。また、海面付近で用いられることを前提として、波や太陽光を利用して発電を行うことにより、電力を得る方法も提案されている(例えば、特許文献3、4、5参照)。
この他、例えば河川の流れ、潮流、潮汐などの流体力を利用した種々の発電システムが提案され、そのいくつかは実用に供されている。
このような発電システムの発電方式としては、水車を用いて流体力を回転運動に変換し、その回転運動により生ずる回転力により、発電機を回すことで発電を行う方式が一般的である。この方式は、陸上においては、水力発電として広く一般に普及している。また、この方式は、海洋においても、潮流発電等の発電設備に採用され始めている。例えば、陸上においてはダムを設け、海洋においては整流構造体や翼などを設けることにより、取水された流体が効率良く水車に当たるようにした発電システムの構造が提案されている。(例えば、特許文献6参照)。
一方、流体力の持つエネルギを、簡単な構造で直接的に電力に変換する発電システムも検討されている。特に、近年では、円柱が流体から受ける力を利用した発電方式が提案されている。
例えば、流体の流れの中に円柱を置き、この円柱によりカルマン渦を発生させ、このカルマン渦により円柱自身が受ける振動を、圧電振動子や電磁気的な発電機構に伝達することにより、電力を得る方式が提案されている(例えば、特許文献7参照)。
また、円柱に発生する振動を、板などを介して圧電振動子に伝達することにより、電力を得る方式が提案されている(例えば、特許文献8参照)。
さらに、流体の流れの中に円筒形状物を置き、その背面にカルマン渦を発生させ、このカルマン渦により、この円筒形状物に直交するように設けられた別の円筒体の振動が励起される現象を利用して、広い流速範囲において効率的に発電しようとする方式が提案されている(例えば、特許文献9参照)。
一方、円柱を用いずに、圧電振動子を貼り付けた振動板を直接流体の流れにさらし、振動板を振動させる方式も提案されている(例えば、特許文献10参照)。
このように、様々な発電システムが提案されているが、現状では、海洋などの過酷な環境下では、水車を用いて例えば潮流から回転運動を得て、この回転運動により発電機を回すことで発電を行う方式が、依然として主流である。
なお、発電を行わないものの、円柱により、カルマン渦を発生させ、流量の計測を行うものも提案されている(例えば、特許文献11参照)。
特開2007−323391号公報 特開2001−337173号公報 特表2002−506171号公報 特開平6−280732号公報 特開2007−237823号公報 特開2007−009833号公報 特開2001−157433号公報 特開2006−132397号公報 特開2008−11669号公報 特開2001−275370号公報 特開2000−146641号公報
上述のように、海洋環境計測センサの電力は、運用前に海洋環境計測センサに電池を組み込んでおくか、陸上局から給電することにより、まかなわれているのが一般的である。電池が組み込まれる代表的な海洋環境計測センサには、ブイに取り付けられる計測機器や所定時間経過後に揚収されるポップアップ式の計測機器などがある。しかしながら、このような電池は、寿命が短く、長期的な連続計測には不向きである。また、このような計測機器は、計測データのリアルタイム性に劣る。
リアルタイム性に優れた海底固定式の海洋環境計測センサには、陸上局からの給電が不可欠である。しかしながら、給電設備やケーブルの障害により給電が途絶えると、海洋環境計測センサの利用ができなくなる。また、陸上局からの送電に対するケーブルや海洋観測用センサの耐電圧の確保の必要性や、給電のためのメタルケーブルの内蔵によるケーブル全体の重量増加などから、このようなシステムは、その構成が複雑になり、システムの構築及び保守に多くの費用が必要となる。また、波や太陽光を利用した発電は、海底固定式の海洋環境計測センサには不向きである。
また、水車を介して回転力を得て、その回転力を発電機により電力に変換する発電システムにおいては、水中に晒される水車の回転軸と、収納容器内の気体或いは作動用絶縁油のような液体中に設置された発電機の回転軸とを、機械的に連結する連結機構が必要となる。このような連結機構では、回転軸と、その回転軸を支持する支持部との間の回転摺動面に、海水等の腐食性の強い流体が侵入して、回転軸が磨耗したり腐食したりすることのないように、回転部分の水密処理を行う必要がある。しかしながら、このような回転部分に対する水密処理は、技術的に極めて困難である。このような背景から、連結機構を有する発電システムでは、高い信頼性を長期に渡って維持するために、高頻度のメンテナンスが必須となる。
海底に設置された海洋環境計測センサのメンテナンスを行うためには、揚収・敷設のために、長期間に渡る専用船等の傭船による作業が必要となる。このような傭船作業には、煩雑な手間と高額な費用が必要となる。
また、回転軸や振動板といった機械的構造部材の回転や振動を、電磁誘導や圧電振動子による発電機構に伝えることにより発電を行う発電システムでは、必然的に、構成する部品点数が多くなり、その構造も複雑となる。部品点数が多くなり、構造が複雑になれば、それだけその装置は脆弱となり、高価となる。また、このような発電システムでは、回転や振動を伝達する過程での損失により、発電効率の低下が懸念される。
また、回転軸や振動板といった機械的構造部材の回転や振動を、電磁誘導や圧電振動子による発電機構に伝えることにより発電する発電システムは、必然的に、流体中に露出する構造部材の数が多くなるので、これら構造部材の耐腐食性(発錆防止性)を確保する必要がある。さらに、回転機構や振動機構は、とりわけ生物などの異物の付着に対して脆弱であり、それらの付着により出力が低下し易くなる。また、前述のように、回転機構や振動機構が流体に露出する構造は、確実な水密構造の実現が困難であるため、特に、海洋環境下で使用される場合の長期的信頼性に欠ける。
また、カルマン渦等により発生する振動を圧電振動子に伝え、電力を得る発電システムでは、流体の流れる方向が所定方向でなければ、発電を行うことができない。しかしながら、海流や潮汐による流れは、日時や時間によって、その方向が刻々変化するものである。したがって、流体の流れる方向が刻々変化する環境下にあっては、あらゆる流体の流れる方向に対処するために、設置向きが異なる発電システムを複数配置する必要がある。
また、カルマン渦の発生要件は、円柱の半径や、流体の流速に依存する。そして、何よりも、流体の流れが、ある程度規則正しいものであることが要求される。このため、それらの条件がカルマン渦を発生させる条件に合致しなければ、発電を効率良く行うことができない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、高頻度の保守や煩雑な作業を必要とせず、簡単な構成で、高い信頼性の下で、流体の流れる方向に左右されない長期間かつ高効率な給電と、その給電による長期間かつリアルタイムな計測とを可能とする発電装置、流体用センサ及び流体用センサ網を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点に係る発電装置は、所定軸の方向に延びる柱状体であり、前記所定軸の直交断面の輪郭が前記所定軸を中心に回転対称である外周側面が形成され、圧電素子とその圧電素子の分極方向両端に接続された電極との組である複数の圧電モジュールが前記所定軸を中心として回転対称に配置された圧電モジュール構造体を有し、周囲の流体に発生する応力変動により内部に応力を発生させる応力発生部と、前記複数の圧電モジュール各々の分極方向の一端と接続され、前記応力発生部に応力を発生させるために前記応力発生部の変位を抑制する抑制部と、前記複数の圧電モジュール各々から出力される電圧を加算する加算部と、を備える。
本発明の第2の観点に係る流体用センサは、本発明の発電装置と、前記発電装置から供給された電力を用いて流体中でセンシングを行うセンサモジュールと、を備える。
本発明の第3の観点に係る流体用センサ網は、本発明の発電装置と、前記発電装置から供給された電力を用いて流体中でセンシングを行う複数の流体用センサと、を備える。
本発明の第4の観点に係る流体用センサ網は、本発明の流体用センサを複数備える。
本発明によれば、高頻度の保守や煩雑な作業を必要とせず、簡単な構成で、高い信頼性の下で、流体の流れる方向に左右されない長期間かつ高効率な給電と、その給電による長期間かつリアルタイムな計測とが可能となる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る流体用センサ網としての海洋環境計測センサ網1の概略的な構成を示す斜視図である。図1に示されるように、海洋環境計測センサ網1は、複数の海洋環境計測センサ2と、信号伝送ケーブル3と、を備えている。海洋環境計測センサ2は、海底に設置されている。個々の海洋環境計測センサ2は、信号伝送ケーブル3を介して接続されている。
海洋環境計測センサ2は、センサモジュール4と、発電モジュール5と、を備えている。センサモジュール4と発電モジュール5とは、一体化している。
図2に示されるように、センサモジュール4は、その水密性を保持するために、水密容器6に収納されている。センサモジュール4は、海洋環境に関する各種計測情報、例えば海中温度、海水の塩分濃度、海中音響、海水の水圧(圧力)、振動(地震動)、地殻変動(海底面の移動)などの様々な物理量の中から対象となるものを計測する。センサモジュール4には、その計測のための電力が必要となる。
発電モジュール5は、海流や潮流等といった周囲の流体の流れを利用して、発電を行い、発電により得られた電力をセンサモジュール4に供給する。センサモジュール4に必要な電力は、個々の海洋環境計測センサ2に内蔵された発電モジュール5でまかなわれる。したがって、海洋環境計測センサ2間で、電力の授受は行われない。
センサモジュール4によって計測される計測情報、例えば海水温、流速、塩分濃度などは、時間的に急激に変化することは無い。このため、これらの計測情報については、数時間単位あるいは数日単位で収集すれば十分であるのが通常である。したがって、センサモジュール4の稼働率を極めて低いものとすることができるので、結果的に、センサモジュール4の使用電力を、極めて微小なものとすることができる。
例えば、1回の計測に要する時間及び計測データを伝送する時間、すなわちセンサモジュール4の1回の稼働時間が1秒間であるとし、1日に1度の計測及び伝送でよいものとする。この場合、センサモジュール4の実際の稼働率は、約10-5となる。ここで、1回の計測及び伝送に、100Wの消費電力が必要であるものとする。この場合、センサモジュール4の駆動に必要な所要電力量は100Wsecとなる。この条件によれば、センサモジュール4が作動していない時に、発電モジュール5を用いて、1mWの発電を1日行って蓄電すれば、センサモジュール4を駆動するだけの十分な電力が得られる計算となる。
信号伝送ケーブル3としては、例えば光ファイバが用いられる。光ファイバは、簡便な構成であるため、コストなどの点で有利である。センサモジュール4で計測された各種計測情報は、信号伝送ケーブル3を介して、他の海洋環境計測センサ2に伝送される。個々の海洋環境計測センサ2は、他の海洋環境計測センサ2から送られた計測情報に、自らが計測した計測情報を付加してさらに他の海洋環境計計測センサ2に伝送する機能を有している。これにより、各海洋環境計計測センサ2によって取得された計測情報は、伝送の過程で1つにまとめられ、さらに、中継機能を有する他の海洋環境計測センサ2や、中継点、観測船、ブイ又は陸上局(いずれも図1では不図示)などに信号送出される。この機能により、海洋環境計測センサ網1が構成される。なお、このような伝送も、電力の計算について上述したように、発電モジュール5から供給される電力を用いて行われる。
発電モジュール5について、さらに詳細に説明する。発電モジュール5は、取付け座7と、下側の容器8と、支柱9と、上側の容器10と、受圧円筒11と、圧電セラミック構造体12と、を備えている。
図3に拡大して示されるように、取付け座7は、ネジ止めなどによりセンサモジュール4と接合されている。その取付け座7に、容器8が固定されている。容器8上には、3本の支柱9が、発電モジュール5の中心軸Oを中心に、例えば、120°間隔で立設されている。それぞれの支柱9は鉛直方向に延びており、その上端で、容器10を支持している。支柱9は、容器10を所定の位置に固定することを目的として設けられている。
本実施形態では、取付け座7、容器8、支柱9、容器10を含んで、抑制部が構成されている。これらの部材は、センサモジュール4とともに、その位置が固定であり、海流によってその位置を変えることがないように設置されている。これらの部材は、後述するように、受圧円筒11や圧電セラミック構造体12に応力を発生させるために、受圧円筒11や圧電セラミック構造体12の変位を抑制している。
応力発生部の一部を構成する柱部としての受圧円筒11は、図4の中心軸Oを含む縦断面であるA−A’断面図にも示されるように、中心軸Oの方向に延びた、中心軸Oを軸芯とする円筒状の部材である。言い換えれば、受圧円筒11では、中心軸Oの直交断面の輪郭が中心軸Oを中心に回転対称である外周側面が形成されている。受圧円筒11は、その上下端(中心軸Oの両端)において、圧電セラミック構造体12を介して、容器8、容器10と接続されている。
受圧円筒11の外周側面は、海水に露出している。受圧円筒11が、海流を受けると、受圧円筒11の下流側にカルマン渦等が発生し、そのカルマン渦等により、受圧円筒11が、海流の流れに直交する方向の振動力を受ける。この振動力と、容器8、10などからの反力とを受けて、受圧円筒11や圧電セラミック構造体12に、繰り返し応力が発生する。この繰り返し応力の発生により、圧電セラミック構造体12に電圧が発生する。
容器8、10の周囲は、圧電セラミック構造体12と海水とを絶縁するために、防水被覆13で被われている。防水被覆13は、例えば、ゴム等の合成樹脂がモールドされることにより形成されている。圧電セラミック構造体12と海水との絶縁が確保できればよいので、防水被覆13は、圧電セラミック構造体12の部分のみを被うように設けられていればよい。容器8、10や、受圧円筒11が、耐腐食性材料で構成されていれば、本実施形態のように、防水被服13で、発電モジュール5全体を被う必要はない。
受圧円筒11及び容器8、10内には、空洞14が設けられている。空洞14には、気体等を封入してもよいし、電力への変換効率の低下が許容範囲に収まるならば、大深度の水圧に耐えるために、絶縁性の液体を封入するようにしてもよい。絶縁性の液体を封入し、空洞14内を高圧にすれば、受圧円筒11及び容器8、10の内外での圧力差を低減して、装置強度を高めることができる。
受圧円筒11及び容器8、10の耐水圧性は、容器8、10及び受圧円筒11の許容応力や、容器8、10や受圧円筒11に対する圧電セラミック構造体12の接合強度に依存する。このため、容器8、10や受圧円筒11の材料や厚さ、圧電セラミック構造体12の高さや厚さ、容器8、10や受圧円筒11に対する圧電セラミック構造体12の接合強度は、必要な耐水圧を満足するように決定される必要がある。
圧電セラミック構造体12について、さらに詳細に説明する。図5には、圧電セラミック構造体12を説明するための図3のB−B’断面図が示されている。なお、図5では、紙面左右方向をX軸とし、紙面上下方向をY軸とし、紙面右方向、紙面上方向をそれぞれ+X方向、+Y方向と定義している。
図5に示されるように、圧電セラミック構造体12は、4つの圧電セラミックモジュール15を含んで構成されている。圧電セラミックモジュール15は、中心軸Oを中心に、X軸方向に2つ対向配置されており、Y軸方向に2つ対向配置されている。すなわち、X軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15で一対の圧電セラミックモジュールが構成され、Y軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15で一対の圧電セラミックモジュールが構成される。言い換えると、本実施形態では、4つの圧電セラミックモジュール15が、中心軸Oを中心に全体の1/4部分として4回回転対称に配列されているとすることができる。
図5では、個々の圧電セラミックモジュール15の分極方向が矢印で示されている。図5に示されるように、+X側に設けられた圧電セラミックモジュール15の分極方向は、+X方向となっており、−X側に設けられた圧電セラミックモジュール15の分極方向は、−X方向となっている。また、+Y側に設けられた圧電セラミックモジュール15の分極方向は、+Y方向となっており、−Y側に設けられた圧電セラミックモジュール15の分極方向は、−Y方向となっている。すなわち、個々の圧電セラミックモジュール15の分極方向は、中心軸Oを中心とする半径方向に沿っており、本実施形態では、半径方向外向きに揃えられている。なお、これらの分極方向は、半径方向内向きに揃えられていてもよい。
個々の圧電セラミックモジュール15の圧電素子(圧電セラミック)としては、図6に示されるような台形の単体の圧電セラミック16が採用されている。圧電セラミック16の分極方向両端には、それぞれ電極17が接続されている。すなわち、圧電セラミック16と、分極方向両端の両電極17とで、圧電セラミックモジュール15が構成されている。両電極17から、圧電セラミック16に生じた電圧が出力される。
なお、本実施形態では、受圧円筒11と、圧電モジュール構造体12とで応力発生部が構成される。圧電モジュール構造体12を構成する圧電セラミックモジュール15各々の分極方向の一端は、受圧円筒11の中心軸Oの両端付近の外周側面と接続されている。また、圧電セラミックモジュール15各々の分極方向の他端は、受圧円筒11の中心軸Oの両端を覆う容器8、10の内周側面と接続されている。この構成により、容器8、10は、中心軸Oを中心とする半径方向内側に、受圧円筒11及び圧電セラミック構造体12の応力の変位を抑制する。
図7に示されるように、X軸方向に配列された一対の圧電セラミックモジュール15の半径方向内側の電極17同士(すなわち分極方向の逆側の電極17同士)が、接続されている。また、Y軸方向に配列された一対の圧電セラミックモジュール15の半径方向内側の電極17同士(すなわち分極方向にの逆側の電極17同士)が、接続されている。このように、本実施形態では、同軸上の2つの圧電セラミックモジュール15が、縦続接続されている。
個々の圧電セラミックモジュール15の半径方向外側の電極17は、加算部としての電力平均化部20と接続されている。電力平均化部20は、2つの整流回路23A、23Bを備えている。
整流回路23Aは、Y軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15の半径方向外側(分極方向側)の電極17と接続されている。これにより、整流回路23Aには、Y軸方向に配列され縦続接続された一対の圧電セラミックモジュール15の両端に発生する電圧が入力される。一方、整流回路23Bは、X軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15の半径方向外側(分極方向の逆側)の電極17と接続されている。これにより、整流回路23Bには、X軸方向に配列され縦続接続された一対の圧電セラミックモジュール15の両端に発生する電圧が入力される。
整流回路23A、23Bは、さらに縦続接続されている。整流回路23A、23Bにそれぞれ入力された電圧は、整流回路23A、23Bにより、その極性が同方向になるように全波整流される。電力平均化部20の出力電圧は、縦続接続された整流回路23A、23Bの前後段の電圧である。電力平均化部20から出力された電圧は、負荷端36に印加される。すなわち、電力平均化部20は、複数の圧電セラミックモジュール15各々から出力される電圧を加算して出力する。
電力平均化部20から出力され、負荷端36に印加される電圧は、極性が常に同じとなる。すなわち、電力平均化部20は、それぞれ圧電セラミックモジュール15に発生する応力の向きに関わらず、負荷端36に加えられる電圧の極性が常に同じとなるような回路構成を有している。
負荷端36には、例えば、センサモジュール4が接続される。図7では、このセンサモジュール4が、抵抗器として表現されている。なお、負荷端36を、不図示の2次電池又は蓄電器に接続するようにしてもよい。このようにすれば、時間的な潮流の変動が見込まれる場合や、センサモジュール4が作動していない時には、電力平均化部20から出力された電力を、不図示の2次電池又は蓄電器に1次的に蓄積しておき、必要に応じて蓄積された電力をセンサモジュール4に供給することができる。
次に、本実施形態に係る発電モジュール5の動作について説明する。
まず、最初に、海流の流れの方向がX軸方向又はY軸方向である場合について説明する。
海流の流れの方向が+X方向である場合、受圧円筒11には、カルマン渦により、流れに直交する方向、すなわちY軸方向に振動させようとする外力が加わる。この場合、ある瞬間では、図8に示されるように、−Y方向の外力が受圧円筒11に加わる。この外力と、容器8からの反力とにより、+Y側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が発生し、−Y側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が発生する。
このとき、図9に示されるように、Y軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15には、それぞれ圧電効果により電圧が発生する。より具体的には、+Y側の圧電セラミックモジュール15には、内側の電極17の極性が正となり、外側の電極17の極性が負となるような電圧が発生し、−Y側の圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17の極性が正となり、内側の電極17の極性が負となるような電圧が発生する。このY軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15に生じた電圧により、整流回路23A、23Bに、矢印で示されるような電流が流れ、負荷端36に電圧が印加される。すなわち、Y軸方向に配列された一対の圧電セラミックモジュール15の両端に生じた電圧が、電力平均化部20を介して、負荷端36に印加される。
一方、X軸方向、すなわち海流の流れの方向には、応力が発生しないので、X軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15には電圧が発生しない。したがって、これらの圧電セラミックモジュール15の電極17に接続されている部分には電位差が生じず、等電位のままとなる。
図8の状態から、少し時間が経過すると、図10に示されるように、+Y方向の外力が受圧円筒11に加わる。この外力により、−Y側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が発生し、+Y側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が発生する。
このとき、図11に示されるように、Y軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15には、それぞれ圧電効果により電圧が発生する。より具体的には、−Y側の圧電セラミックモジュール15には、内側の電極17の極性が正となる電圧が発生し、+Y側の圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17側が正となる電圧が発生する。このY軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15に生じた電圧により、整流回路23A、23Bに、矢印で示されるような電流が流れ、負荷端36に電圧が印加される。すなわち、Y軸方向に配列された一対の圧電セラミックモジュール15の両端に生じた電圧が、電力平均化部20を介して、負荷端36に印加される。
一方、X軸方向、すなわち海流の流れの方向には応力は発生しないので、X軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15の間には電圧が発生しない。このため、これらの圧電セラミックモジュール15の電極17に接続されている部分には電位差が生じず、等電位のままとなる。
このように、海流の流れの方向が+X方向である場合、図8の状態と図10の状態とが交互に繰り返され、受圧円筒11の下流側に発生するカルマン渦により受圧円筒11に繰り返し加えられる+Y方向又は−Y方向の外力により、Y軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15に、引っ張り応力又は圧縮応力が繰り返し発生する。この結果、Y軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15の間に、逆極性の電圧が繰り返し発生する。逆極性の電圧が繰り返し発生しても、整流回路23A、23Bの整流作用により、負荷端36に印加される電圧の極性は、常に同じとなる。
また、海流の流れが−X方向に流れる場合でも、受圧円筒11の振動方向は、Y軸方向となるので、上述のように、海流の流れが+X方向に流れる場合と同様に、常に同じ極性の電圧が、負荷端36に印加されるようになる。
海流の流れが+Y方向となった場合、受圧円筒11には、カルマン渦により、流れに直交する方向、すなわちX軸方向に振動させようとする外力が加わる。この場合、ある瞬間では、図12に示されるように、−X方向の応力が受圧円筒11に加わる。この外力と、容器8からの反力とにより、+X側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が発生し、−X側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が発生する。
このとき、図13に示されるように、X軸方向に並ぶ圧電セラミックモジュール15の間には、圧電効果により電圧が発生する。このX軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15に生じた電圧により、整流回路23A、23Bに、矢印で示されるような電流が流れ、負荷端36に電圧が印加される。すなわち、X軸方向に配列された一対の圧電セラミックモジュール15の両端に生じた電圧が、電力平均化部20を介して、負荷端36に印加される。
一方、Y軸方向、すなわち海流の流れの方向には応力は発生しないので、Y軸方向に並ぶ圧電セラミックモジュール15の間には電圧が発生しない。このため、これらの圧電セラミックモジュール15の電極17に接続されている部分には電位差は生じず、等電位のままとなる。
図12の状態から、少し時間が経過すると、+X方向の外力が受圧円筒11に加わる。この外力により、+X側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が発生し、−X側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が発生する。この結果、X軸方向に並ぶ圧電セラミックモジュール15にはそれぞれ圧電効果により電圧が発生し、この電圧による電流が整流回路23A、23Bで整流されて、負荷端36に電圧が印加される。
この場合にも、Y軸方向、すなわち海流の流れの方向には応力は発生しないので、Y軸方向に並ぶ圧電セラミックモジュール15には電圧が発生しない。このため、これらの圧電セラミックモジュール15の電極17に接続されている部分の電位はすべて等電位となる。
このように、受圧円筒11に加えられる外力により、圧電セラミックモジュール15に繰り返し応力が発生する。電力平均化部20の整流回路23A、23Bの作用により、海流の流れがY軸方向であっても、X軸方向であっても、負荷端36には、常に極性が同じ電圧が印加される。
次に、海流の流れる方向がX軸方向及びY軸方向以外の方向である場合について説明する。
海流が、中心軸Oから見て、7時半の方向から到来する場合、受圧円筒11には、カルマン渦により、この流れに直交する方向、すなわち、4時半の方向又は10時半の方向の外力が加えられる。
例えば、ある瞬間では、図14に示されるように、10時半の外力が受圧円筒11に加えられる。この外力は、−X方向の力と、+Y方向の力とにベクトル分解される。この場合、X軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15に関して、−X側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が発生し、+X側の圧電セラミックモジュール15には引っ張り応力が発生する。また、Y軸方向に配列した圧電セラミックモジュール15に関して、−Y側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が発生し、+Y側の圧電セラミックモジュールには圧縮応力が発生する。
このとき、図15に示されるように、−X側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が加わるので、この圧電セラミックモジュール15の外側の電極17の極性が正となり、内側の電極17の極性が負となるような電圧が発生する。また、+X側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が加わるので、圧電セラミックモジュール15の外側の電極17の極性が負となり、内側の電極17の極性が正となるような電圧が発生する。両圧電セラミックモジュール15は直列に接続されているので、全体として、−X側の極性が正、+X側の極性が負となるような電圧が出力される。
一方、+Y側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が加わるので、その圧電セラミックモジュール15の外側の電極17の極性が正となり、内側の電極17が負となるような電圧が発生する。また、−Y側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が加わるので、その圧電セラミックモジュール15の外側の電極17側の極性が負となり、内側の電極17側の極性が正となるような電圧が発生する。両圧電セラミックモジュール15は、直列に接続されているので、全体として、+Y側の極性が正、−Y方向の極性が負となるような電圧が出力される。
これらの電圧による電流は、電力平均化部20の整流回路23A、23Bによって整流され、結果的に、負荷端36に電圧が印加される。これにより、負荷端36に印加される電圧は、X軸方向に発生した電圧が入力される整流回路23BとY軸方向に発生した電圧が入力される整流回路23Aのそれぞれの出力電圧が直列に積算された電圧となり、その極性は、これまでと同じである。
図14の状態から、しばらく時間が経過すると、図16に示されるように、カルマン渦により、4時半の方向の外力が受圧円筒11に加えられる。この場合、X軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15に関して、+X側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が発生し、−X側の圧電セラミックモジュール15には引っ張り応力が発生する。一方、Y軸方向に配列した圧電セラミックモジュール15に関して、+Y側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が発生し、−Y側の圧電セラミックモジュールには圧縮応力が発生する。
このとき、図17に示されるように、+X側の圧電セラミックモジュール15には、圧縮応力が加わるので、この圧電セラミックモジュール15の外側の電極17の極性が正となり、内側の電極17の極性が負となるような電圧が発生する。また、−X側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が加わるので、圧電セラミックモジュール15の外側の電極17の極性が負となり、内側の電極17の極性が正となるような電圧が発生する。両者は直列に接続されているので、全体として、−X側の極性が正、+X側の極性が負となるような電圧が出力される。
一方、−Y側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が発生するので、この圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17の極性が正となり、内側の電極17が負となるような電圧が発生する。また、+Y側の圧電セラミックモジュール15には、引張り応力が発生するので、この圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17の極性が負となり、内側の電極17の極性が正となるような電圧が発生する。両者は、直列に接続されているので、全体として、+Y側の極性が負、−Y方向の極性が正となるような電圧が出力される。
これらの電圧による電流は、電力平均化部20の整流回路23A、23Bによって整流され、結果的に、負荷端36に電圧が印加される。これにより、負荷端36に印加される電圧は、X軸方向に発生した電圧が入力される整流回路23BとY軸方向に発生した電圧が入力される整流回路23Aのそれぞれの出力電圧が直列に積算された電圧となり、その極性は、これまでと同じである。
海流が、4時半の方位から到来する場合、受圧円筒11には、カルマン渦により、この流れに直交する方向、すなわち、7時半の方向又は1時半の方向の外力が加えられる。
例えば、ある瞬間では、図18に示されるように、7時半の外力が受圧円筒11に加えられる。この応力は、−X方向の力と、−Y方向の力とにベクトル分解される。したがって、X軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15に関して、−X側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が発生し、+X側の圧電セラミックモジュール15には引っ張り応力が発生する。また、Y軸方向に配列した圧電セラミックモジュール15に関して、+Y側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が発生し、−Y側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が発生する。
このとき、図19に示されるように、−X側の圧電セラミックモジュール15に圧縮応力が加わるので、この圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17の極性が正となり、内側の電極17の極性が負となるような電圧が発生する。また、+X側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が加わるので、この圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17の極性が負となり、内側の電極17の極性が正となるような電圧が発生する。両者は直列に接続されているので、全体として、−X側の極性が正、+X側の極性が負となるような電圧が出力される。
一方、−Y側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が加わるので、この圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17の極性が正となり、内側の電極17が負となるような電圧が発生する。また、+Y側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が加わるので、この圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17側の極性が負となり、内側の電極17側の極性が正となるような電圧が発生する。両者は、直列に接続されているので、全体として、+Y側の極性が負、−Y方向の極性が正となるような電圧が出力される。
これらの電圧による電流は、電力平均化部20の整流回路23A、23Bによって整流され、結果的に、負荷端36に電圧が印加される。これにより、負荷端36に印加される電圧は、X軸方向に発生した電圧が入力される整流回路23BとY軸方向に発生した電圧が入力される整流回路23Aのそれぞれの出力電圧が直列に積算された電圧となり、その極性は、これまでと同じである。
図19の状態から、しばらく時間が経過すると、図20に示されるように、カルマン渦により、1時半の方向の外力が、受圧円筒11に加えられる。この場合、X軸方向に配列された圧電セラミックモジュール15に関して、+X側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が発生し、−X側の圧電セラミックモジュール15には引っ張り応力が発生する。また、Y軸方向に配列した圧電セラミックモジュール15に関して、−Y側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が発生し、+Y側の圧電セラミックモジュールには圧縮応力が発生する。
このとき、図21に示されるように、+X側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が加わるので、この圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17の極性が正となり、内側の電極17の極性が負となるような電圧が発生する。また、−X側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が加わるので、この圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17の極性が負となり、内側の電極17の極性が正となるような電圧が発生する。両者は直列に接続されているので、全体として、−X側の極性が負、+X側の極性が正となるような電圧が出力される。
一方、+Y側の圧電セラミックモジュール15には圧縮応力が加わるので、その圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17の極性が正となり、内側の電極17が負となるような電圧が発生する。また、−Y側の圧電セラミックモジュール15には引張り応力が加わるので、この圧電セラミックモジュール15には、外側の電極17側の極性が負となり、内側の電極17側の極性が正となるような電圧が発生する。両者は、直列に接続されているので、全体として、+Y側の極性が負、−Y方向の極性が正となるような電圧が出力される。
これらの電圧による電流は、電力平均化部20の整流回路23A、23Bによって整流され、結果的に、負荷端36に電圧が印加される。これにより、負荷端36に印加される電圧は、X軸方向に発生した電圧が入力される整流回路23BとY軸方向に発生した電圧が入力される整流回路23Aのそれぞれの出力電圧が直列に積算された電圧となり、その極性は、これまでと同じである。
このように、発電モジュール5によれば、海流の流れが、X軸方向及びY軸方向のような圧電セラミックモジュール15の分極方向に沿った流れであっても、そうでない流れであっても、常に極性が同じ電圧を、負荷端36に印加することができる。また、各軸方向の電圧は加算されて、負荷端36に印加されるので、その電圧の大きさは、海流の到来方位に関わらず、ほぼ均一である。
なお、本実施形態では、取付け座7は、中心軸Oの方向の片端面にのみ設けられていたが、発電モジュールの上側にも固定できる部材がある場合には、取付け座7は、中心軸Oの両端面に設けられてもよい。このように、両端面にも取付け座7が設けられ、容器10がその取付け座7を介して別の部材で固定される場合など、容器10を確実に固定できる場合には、支柱9は、なくてもよい。
また、本実施形態では、カルマン渦等による発生する応力を大きなものとすべく、柱部を軽量な受圧円筒11とした。しかしながら、軽量であれば、受圧円筒11は、中実の円柱形状であってもよく、受圧円筒11の周囲の流体の応力分布が不均一になればよいので、多角形や翼を配列した形状であってもよい。要は、受圧円筒11は、海流により、その表面に、応力分布の変化が生じるような形状であればよい。
なお、本実施形態で用いられる整流回路23A、23Bは、単に、圧電セラミックモジュール15からの電圧の出力を、一定の直流電圧に変換するために使用するだけではなく、4つの電圧出力を、流体の到来方位によらず、一定の効率で平均化して負荷端36に出力するために設けられている。したがって、整流回路23A、23Bは、他に用いられているような電流を単に整流し直流電圧を出力する整流回路とは、用途及び機能が異なる。
また、容器8、10は、受圧円筒11の中心軸Oの方向両端で、受圧円筒11等の変位を半径方向内側に抑制したが、流体の流れにより受圧円筒11等に応力が発生するのであれば、受圧円筒11の中心軸Oの方向の中央付近1カ所で、受圧円筒11等の変位を半径方向内側に抑制するようにしてもよい。すなわち、本発明は、応力発生部の変位を抑制する位置には限られない。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態では、圧電セラミックモジュール15として、図6に示される台形の圧電セラミック16の代わりに、図22に示されるように、矩形の単体の圧電セラミック31が採用されている。このように、個々の圧電セラミックモジュール15を矩形とすれば、その内部に生ずる電界を、より均一なものとすることができる。
本実施形態は、圧電セラミックモジュール15の形状が異なる他は、上記第1の実施形態と同じである。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態では、圧電セラミックモジュール15として、図6に示される台形の圧電セラミック16の代わりに、図23に示されるように、矩形の圧電セラミック32が積層されることにより形成されたものが採用されている。
隣接する圧電セラミック32の分極方向は、逆向きとなっている。また、各圧電セラミック32の分極方向の両端には、それぞれ電極17が設けられている。
各圧電セラミック32の分極方向側の電極17は互いに接続されている。また、各圧電セラミック32の分極方向の反対側の電極17も、互いに接続されている。これにより、この圧電セラミックモジュール15の見かけ上の分極方向が形成され、この圧電セラミックモジュール15は、上記第1の実施形態の単体の圧電セラミックによるものと同じように動作するようになる。本実施形態では、この圧電セラミックモジュール15の構造が異なる他は、上記第1の実施形態と同じである。
本実施形態に係る圧電セラミックモジュール15は、出力効率が、単体のものに比べ、若干低下するが、圧電セラミックモジュール15のサイズが大きすぎ、単体のセラミックを焼結して圧電セラミックモジュール15を形成することができない場合に好適である。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態は、圧電セラミックモジュール15として、図6に示される圧電セラミック16の代わりに、円筒形の圧電セラミック構造体が採用されている。
図24には、上記第1の実施形態における図5のB−B’断面図に相当する、本実施形態に係る発電モジュール5の横断面図が示されている。図24に示されるように、本実施形態では、容器8と受圧円筒11との間に、円筒形の圧電セラミック構造体33が配置されている。この圧電セラミック構造体33の分極方向は、中心軸Oを中心として半径方向外側を向いている。
圧電セラミック構造体33の内周側には、円周方向に均等に並ぶ(円筒形の1/4部分として4回回転対称に配置される)4つの内周電極34Aが形成されている。個々の内周電極34Aは、電極分割部35により絶縁されている。また、圧電セラミック構造体33の外周側には、円周方向に均等に並ぶ(円筒形の1/4部分として4回回転対称に配置される)4つの外周電極34Bが形成されている。個々の外周電極34Bは、電極分割部35により絶縁されている。
圧電セラミック構造体33は、上記第1の実施形態に係る圧電セラミック構造体12と、分極方向と、電極の配置がほぼ同じであるため、受圧円筒11に加えられる外力により、圧電セラミック構造体12と同じように動作する。したがって、内周電極34A、外周電極34Bを、上記第1の実施形態と同様に、電力平均化部20に接続すれば、本実施形態に係る発電モジュール5は、上記第1の実施形態に係る発電モジュール5と同じように動作する。
圧電セラミック構造体33が、円筒形の圧電セラミックを製造し、その圧電セラミックに内周電極34A、外周電極34Bを貼り付けるだけでよいので、組み立てが容易に行えるという利点がある。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。本実施形態に係る発電モジュールは、その構成が、上記第1の実施形態の発電モジュール5と異なっている。
図25には、本実施形態に係る発電モジュール40の外観が示されており、図26には、図25のC−C’断面が示されており、図27には、図25のD−D’断面が示されている。
図25に示されるように、発電モジュール40は、鉛直方向の中心軸Oを中心とする、全体として円柱状の物体である。図26に示されるように、最も内周側に、中心軸Oを軸芯とし、中心軸Oの方向に延びる柱状体、より具体的には、円筒状の支柱41が設けられている。支柱41は、取付け座42に固定されている。本実施形態では、この支柱41と、取付け座42によって抑制部が形成されている。
受圧円筒43は、支柱41の外周側に設けられている。受圧円筒43は、緩衝材44を介して、取付け座42に固定されている。緩衝材44は、受圧円筒43の振動を妨げないように、コルクゴムや積層紙などずれ弾性の小さな材料で構成されている。
支柱41と受圧円筒43は、2つの圧電セラミック構造体45で接合されている。一方の圧電セラミック構造体45は、支柱41の上端側で両者を接合し、他方の圧電セラミック構造体45は、支柱41の下端側で両者を接合する。
受圧円筒43は、中心軸Oを軸芯として中心軸Oの方向に延びる、支柱41及び圧電モジュール構造体45を内包する筒状体であり、中心軸Oの直交断面の輪郭が中心軸Oを中心に回転対称な外周側面及び内周側面を有している。
圧電セラミック構造体45としては、上記第1〜第4の実施形態に示されるもののいずれをも採用することができるが、図27に示されるように、本実施形態では、上記第4の実施形態に係る円筒状の圧電セラミック構造体と同型のものが用いられている。すなわち、圧電セラミック構造体45は、中心軸Oを中心とする半径方向外側が分極方向となっており、その分極方向の一端で、支柱41の外周側面に接続され、分極方向の他端で、受圧円筒の内周側面に接続されている。
受圧円筒43の外周面は、海水に露出するため、その表面に防水被覆46が施されている。このように、防水被覆46は、受圧円筒43の表面全体に施されているが、受圧円筒42が耐腐食性材料で構成されている場合には、受圧円筒43の表面全体に施される必要はない。
空洞47には、上記第1の実施形態と同様に、一般には気体が封入されるが、ここに、絶縁性液体を封入することも可能である。空洞47に気体を封入した場合の耐水圧性は、受圧円筒43の許容応力と、緩衝材44の耐圧力により決定される。このため、受圧円筒43の材質や厚み、緩衝材44の厚さや構造は、必要な耐水圧を満足するように選択される。
以上の構成により、外部の流体の流れが、受圧円筒43に当たることによって発生するカルマン渦等により、受圧円筒43が外力を受けると、その外力と、支柱41との反力により、圧電セラミック構造体45に応力が発生する。この応力により圧電セラミック構造体45から電圧が出力される。
圧電セラミック構造体45は、上記第1の実施形態に係る圧電セラミック構造体12と、分極方向と、電極の配置がほぼ同じであるため、受圧円筒11に加えられる外力により、圧電セラミック構造体12と同じように動作する。したがって、内周電極34A、外周電極34Bを、上記第1の実施形態と同様に、電力平均化部20に接続すれば、本実施形態に係る発電モジュール40は、上記第1の実施形態に係る発電モジュール5と同じように動作する。
なお、本実施形態では、圧電セラミック構造体45は、受圧円筒43の鉛直方向両端に2つだけ設けられている。しかしながら、圧電セラミック構造体45は、支柱41と受圧円筒43の間に敷き詰められていてもよい。また、圧電セラミック構造体45は、支柱41と、受圧円筒43との間に、鉛直方向に沿って、均等に複数敷き詰められていてもよい。
本実施形態では受圧円筒43と圧電セラミック構造体45とが接する面積は、大きければ大きいほどよい。そこで、中心軸Oに関し、受圧円筒43の長さと、受圧円筒43と圧電セラミック構造体45とが接続される部分の長さとの比率について考えると、この比率が所定比率以上であるのが望ましい。このようにすれば、圧電セラミック構造体45に発生する応力を増大させて、その出力電圧を大きくし、発電効率を高めることができるからである。
また、本実施形態では、支柱41は、円筒形状であるが、これを円柱形状としてもよい。また、緩衝材44と防水被覆46とは共有化が可能である。すなわち、緩衝材44と防水被覆46とを合成したようなゴムなどを設置するようにしてもよい。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態について説明する。本実施形態は、発電モジュールの構成が、上記第1の実施形態と異なっている。
図28には、本実施形態に係る発電モジュール50の外観が示されており、図29には、図28のE−E’断面が示されており、図30には、図28のF−F’断面図が示されている。
図28〜図30に総合的に示されるように、発電モジュール50は、鉛直方向の中心軸Oを中心とする、全体として円柱状の物体である。最も内周側に、上記第5の実施形態に係る支柱41と同じ円筒状の支柱51が設けられている。支柱51は、取付け座52に固定されている。支柱51と取付け座52とにより、抑制部が形成される。
圧電セラミック構造体53は、円筒状となっている。圧電セラミック構造体53は、中心軸Oを軸芯として中心軸Oの方向に延び、支柱51を内包する筒状体である。圧電セラミック構造体53は、中心軸Oの直交断面の輪郭が中心軸Oを中心に回転対称である外周側面、すなわち円筒側面を有している。
圧電セラミック構造体53は、緩衝材54を介して、取付け座52に固定されている。緩衝材54により、支柱51と圧電セラミック構造体53との間の干渉が防止される。緩衝材54は、圧電セラミック構造体53の振動を妨げないように、コルクゴムや積層紙などずれ弾性の小さな材料で構成されている。
圧電セラミック構造体53の分極方向や電極配置は、図30に示されるように、上記第4の実施形態のものと同じである。したがって、上記第4の実施形態と同様な形態で、電力平均化部20に接続すれば、上記第4の実施形態と同様の動作が可能となる。
本実施形態では、圧電モジュール構造体53の外周側面により、応力発生部の側面が形成されている。圧電セラミック構造体53の外周側面は、海水に露出するため、その表面に防水被覆55が施されている。
発電モジュール50は、圧電セラミック構造体53が、周囲の流体からの外力を直接受ける構造となっている。圧電セラミック構造体53の外側に、カルマン渦等により発生した流体の応力分布に不均一性が生じ、圧電セラミック構造体53に外力が加わると、その外力と、支柱51との反力とにより、圧電セラミック構造体53内に応力が生じ、この応力により電圧が得られるようになる。
本実施形態でも、支柱51は、円筒状であってもよいし、円柱状であってもよい。
空洞56には、上記第1の実施形態と同様に、一般には気体が封入されるが、ここに、絶縁性液体を封入することも可能である。空洞56を気体とした場合の耐水圧性は、支柱51及び圧電セラミック構造体53の許容応力と緩衝材54の耐圧力により決定される。このため、圧電セラミック構造体53の厚さや緩衝材54の厚さおよび構造は、その耐水圧を満足するように選択される。
なお、上記第5の実施形態と同様に、緩衝材54と防水被覆55とを、ともに同質のゴム等で構成し、共通化することも可能である。
(第7の実施形態)
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。本実施形態は、発電モジュールの構成が、上記第1の実施形態と異なっている。
図31には、本実施形態に係る発電モジュール60の外観が示されており、図32には、図31のG−G’断面図が示されており、図33には、図31のH−H’断面図が示されている。
図31〜図33に総合的に示されるように、発電モジュール60は、鉛直方向の中心軸Oを中心とする、全体として円柱状の物体である。最も内周側には、所定軸Oの方向に延びる円柱状の錘61が設けられている。この錘61により、抑制部が形成される。この錘61の側面外周に、円筒形の圧電セラミック構造体62が設けられている。錘61と圧電セラミック構造体62が、円筒状の容器63に収納されている。
容器63の内底面、天井面と、錘61及び圧電セラミック構造体62との間には、空洞64が形成されている。空洞64は、圧電セラミック構造体62の動きを妨げないように設けられている。この空洞64には、コルクゴムや積層紙などを敷き詰めてもよい。容器63内部の空洞64を気体とした場合の耐水圧性は、容器63の許容応力に依存する。このため、容器63の材質や厚さおよび構造は、その耐水圧を満足するように選択される。
容器63は、緩衝材65を介して、上下の取付け座66と接続されている。緩衝材65は、カルマン渦等による振動を阻害しないように挿入されている。
圧電セラミック構造体62の分極方向や電極配置は、上記第4の実施形態と同じである。したがって、上記第4の実施形態と同様に、圧電セラミック構造体62の内周電極34A及び外周電極34Bを電力平均化部20に接続すれば、上記第4の実施形態と同様の動作が可能となる。
本実施形態によれば、容器63の下流にカルマン渦が発生し、そのカルマン渦により応力分布が変化すると、容器63全体を変位させようとする力が発生する。この力と、中心の錘61の静止しようとする慣性力とにより、圧電セラミック構造体62に応力が発生する。このように、錘61は、慣性力により、不動点として圧電セラミック構造体62に応力を発生させるためのものであるため、その質量は大きいほうがよく、圧電セラミック構造体62に十分な応力を発生させられるような所定の質量が既知であるならば、その質量以上であるのが望ましい。
(第8の実施形態)
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。本実施形態は、発電モジュールの構成が、上記第1の実施形態と異なっている。
図34には、本実施形態に係る発電モジュール70の断面図が示されており、図35には、図34のI−I’断面図が示されており、図36には、図34のJ−J’断面図が示されている。
図34、図35、図36を総合して示されているように、発電モジュール70では、受圧円筒71は、中心軸Oの方向に延び、中心軸Oの直交断面の輪郭が中心軸Oを中心に回転対称、より具体的には、円形となっている。受圧円筒71の下端に、円筒形状の圧電セラミック構造体72が設けられている。受圧円筒71は、中心軸Oの方向に圧電セラミック構造体72を介して、抑制部としての取付け座73に接続されている。受圧円筒71及び圧電セラミック構造体72とで、取付け座73を支点とする片持ち梁が形成されている。
圧電セラミック構造体72は、中心軸Oの方向(厚さ方向)を分極方向としている。本実施形態では、圧電セラミック構造体72の分極方向は、中心軸Oの方向(厚さ方向)上側に揃えられているが、下側に揃えられていてもよい。図37には、圧電セラミック構造体72の斜視図が示されている。
圧電セラミック構造体72を構成する圧電素子74の上面側には、円周方向に均等に並ぶ4つの電極75が形成されている。また、圧電素子74の下面側には、円周方向に均等に並ぶ4つの分割電極75が形成されている。上下の分割電極75は、一対一で対応している。分極電極75の間には、電極を分割するための絶縁体である電極分割部76が設けられている。この構成により、圧電セラミック構造体72についても、複数の圧電モジュールが、中心軸Oを中心として対向配置された構造となっている。したがって、個々の分割電極75を、上記第1の実施形態と同様に、電力平均化部20に接続すれば、上記第1の実施形態と同様の動作が可能となる。
すなわち、圧電セラミック構造体72では、中心軸Oを中心として対向配置された一対の圧電モジュールを、その分極方向について同じ側の電極同士が接続されることにより縦続接続し、電力平均化部20では、縦続接続された一対の圧電モジュールの両端に生じた電圧が整流回路23A、23Bそれぞれに入力されるようにすればよい。
図38は、発電モジュール70を上から見た図である。図38に示されるように、受圧円筒71が白い矢印に示されるような、海流の流れを受けると、カルマン渦等により、受圧円筒71には、海流の流れに直交する方向に振動させようとする外力が働く。この外力により、図39(A)、図39(B)のK−K’断面図に示されるように、受圧円筒71及び圧電セラミック構造体72に、取付け座73を支点とする曲げ応力が発生する。この曲げ応力により、圧電セラミック構造体72には、高さ方向(鉛直方向)の圧縮応力及び引張り応力が発生する。
この応力により、圧電セラミック構造体72内に電界が生じ、その電界による電圧により、電力平均化部20を介して、出力された電圧が、負荷端36に印加される。
なお、圧電セラミック構造体72として、図40に示されるように、円周方向に均等に、配列された圧電素子78から成るものを用いることも可能である。また、図41に示されるように、4分割された圧電素子78の間に絶縁体79を挟むことにより、全体として、円筒形に形成された圧電セラミック構造体72を用いることも可能である。
上述のように、受圧円筒71や圧電セラミック構造体72は、取付け座73を支点として、片持ち梁となる。そこで、受圧円筒71や圧電セラミック構造体72などの材質や肉厚などを調整し、質量及び剛性を最適化することにより、この片持ち梁の共振周波数を、カルマン渦等による応力変動で発生する振動の周波数と一致させるようにすれば、圧電セラミック構造体72に発生する応力を増大させて、さらに効率良く電力を得ることができる。
また、図42に示されるように、受圧円筒71の全長を長くすれば、圧電セラミック構造体72に発生する応力を大きくすることができる。したがって、受圧円筒71の全長を長くすればするほど、より多くの電力を得ることができる。
また、発電モジュール70は、海岸近くに設置するようにしてもよい。この場合でも、図43に示されるように、一方向に繰り返し加わる波浪により発生する応力を用いて発電することが可能である。
ところで、受圧円筒71の下流でのカルマン渦の発生条件は、流体の流速と、受圧円筒71の直径とに依存する。そこで、図44に示される発電モジュール80のように、受圧円筒71を、中心軸Oの方向に連結された、直径の異なる円筒81、82で構成するようにしてもよい。すなわち、中心軸Oの直交断面の大きさが異なる複数の柱状体が、中心軸Oの方向に直列に接続されることにより、応力発生部の外周側面を形成するようにしてもよい。このようにすれば、カルマン渦が発生する流体の流速の条件を増やすことができる。これにより、より広い流速範囲で、カルマン渦をより確実に発生させ、そのカルマン渦による応力を発生させ、より効率よく電力を得ることができるようになる。
(第9の実施形態)
次に、本発明の第9の実施形態について説明する。本実施形態は、発電モジュールが、センサモジュールから離隔されている点が、上記第1の実施形態と異なっている。
図45には、本実施形態に係る海洋環境計測センサ網1’の構成が示されている。図45に示されるように、海洋環境計測センサ網1’は、複数の海洋環境計測センサ2’を備えている。海洋環境計測センサ2’では、センサモジュール4と発電モジュール5とが、所定距離以上、離隔して配置されている。この距離は、発電モジュール5での流体音が、センサモジュール4の計測に影響を与えない程度であればよい。
センサモジュール4と発電モジュール5の間は、給電ケーブル95を介して接続されている。発電モジュール5からの電力は、給電ケーブル95を介して、センサモジュール4に供給される。各センサモジュール4は、信号伝送ケーブル3で接続されている。
本実施形態に係る海洋環境計測センサ網1’は、特に、音響や振動などの計測等の場合に、発電モジュール5等で発生する流体音が、センサモジュール4での計測に雑音として影響を及ぼす場合に好適である。発電モジュール5をセンサモジュール4から離隔しておくことにより、その影響を低減することができるからである。
(第10の実施形態)
次に、本発明の第10の実施形態について説明する。本実施形態に係る海洋環境計測センサ網90では、海洋環境計測センサが、計測情報を中継点や陸上局に伝送するための信号伝送ケーブル3に接続されていない点が、上記第1の実施形態と異なっている。図46には、本実施形態に係る海洋環境計測センサ網90の構成が示されている。本実施形態では、海洋環境計測センサ網90は、計測情報の伝送に水中音響を利用する。
本実施形態では、海洋環境計測センサとして、定期的に音響信号を発するピンガ機能を有する海洋環境計測センサ91又は観測船からの音響信号に応答して折り返し音響信号を発するレスポンダ機能を有する海洋環境計測センサ92とのいずれかを用いる。海洋環境計測センサ91、92は、ともに、センサモジュール4と、発電モジュール5とを備えている。
ここで、ピンガ機能とは、一般には、単に、定期的に予め決められた信号(ピング音)を、音響放射する機能をいう。本実施形態では、海洋環境計測センサ91は、これらのピング音とともに、計測情報も音響信号としてまとめて発信する。
また、レスポンダ機能とは、一般には、観測船やブイあるいは航空機から投下する計測ブイまたは中継ブイなどからの音響信号をトリガとして所定の音響信号を返信する機能をいう。本実施形態では、海洋環境計測センサ92は、海洋環境計測センサにより得られた計測情報を含む応答としての音響信号を発信する。
なお、このピンガ機能も、レスポンダ機能も、発電モジュール5から供給される電力により駆動される。
図46に示されるように、海洋環境計測センサ91は、定期的に短時間の音響信号を発しており、海上の観測船101は、この音響信号を受信して、海洋環境計測センサ91から発せられる音響信号を受信することにより、音響信号に含まれる計測情報を取得することができる。
ピンガ機能は、海底から海面への一方向の伝送であるため、所定の時刻に定期的に計測情報を伝送する必要がある。これに対し、レスポンダ機能を用いれば、観測船101からの要求信号があったときにのみ計測を行えばよいので、その計測のために必要な電力を最小限に止めることができる。この結果、より長期的な観測が可能となる。
このように、ピンガ機能やレスポンダ機能を用いて、それらの駆動時間、時期を予め設定しておけば、消費電力を大幅に削減することができるうえ、海流のような再生可能なエネルギを利用した発電を行って、非常に長期間に渡る継続的な計測が可能となる。
このようなシステムは、例えば、地震や火山活動などによる海底面自体の移動など、計測対象の計測に長期間を要するような場合に好適である。例えば、ピンガ機能を用いて定期的に短時間の音響信号を発信し、その発信位置を計測することにより、海底面の移動情報を得ることができる。さらに、レスポンダを用いれば、海底面の移動をより長期間に渡って計測することができる。
なお、海上の観測船101の代わりに、係留ブイあるいは航空機から投下する計測ブイまたは中継ブイなどを用いてもよい。
(第11の実施形態)
次に、本発明の第11の実施形態について説明する。図47には、本実施形態に係る海洋環境計測センサ網100の斜視図が示されている。図47に示されるように、本実施形態に係る海洋環境計測センサ網100は、複数の海洋環境計測センサ93を備えている。海洋環境計測センサ93は、発電モジュールが設けられていない点が、上記第10の実施形態に係る海洋環境計測センサ91と異なっている。海洋環境計測センサ93には、1つの発電モジュール5から、給電ケーブル95を介して電力が供給されている。
海洋環境計測センサ93は、上記第10の実施形態と同様に、ピンガ機能により、定期的に音響信号を発する。なお、海洋環境計測センサ93の代わりに、レスポンダ機能を有する海洋環境計測センサを用いてもよいのは勿論である。
海洋環境計測センサ93は、各海洋環境計測センサ93の計測頻度がさらに少なく、個々の海洋環境計測センサ93の消費電力が極めて小さくて済む場合に好適である。
(第12の実施形態)
次に、本発明の第12の実施形態について説明する。図48には、本実施形態に係る海洋環境計測センサ網110の斜視図が示されている。図48に示されるように、海洋環境計測センサ網110は、複数の海洋環境計測センサ2’を備えている。各海洋環境計測センサ2’は、センサモジュール4と発電モジュール5とが離隔して配置されている。各海洋環境計測センサ2’のセンサモジュール4は、信号伝送ケーブル3を介して接続されている。
海洋環境計測センサ網110は、ビンガ機能を有する海洋環境計測センサ93をさらに備えている。この海洋環境計測センサ93も、センサモジュール4’と発電モジュール5とが離隔して配置されている。センサモジュール4’は、信号伝送ケーブル3を介して、他のセンサモジュール4と接続されている。
この海洋計測センサ網110では、各センサモジュール4の海洋計測情報を、センサモジュール4’で収集する。センサモジュール4’は、所定の時刻に、海面の観測船101に向けて、計測情報を含む音響信号を伝送する。この伝送には、発電モジュール5からの電力が用いられるのは前述のとおりである。なお、観測船101ではなく、係留ブイあるいは航空機から投下する計測ブイまたは中継ブイなどに向けて音響信号として伝送するようにしてもよいのは前述のとおりである。
(第13の実施形態)
次に、本発明の第13の実施形態について説明する。図49には、本実施形態に係る海洋環境計測センサ網120の斜視図が示されている。図49に示されるように、ビンガ機能を有する海洋環境計測センサ93の代わりに、レスポンダ機能を有する海洋環境計測センサ94が用いられている点が、上記第11の実施形態と異なる。海洋環境計測センサ94では、センサモジュールと発電モジュールとが一体化している。レスポンダ機能には、この発電モジュールからの電力が用いられる。
(まとめ)
以上詳細に説明したように、上記各実施形態によれば、海底等に設置された海洋環境計測センサ2等は、センサモジュール4等と発電モジュール5等とが併設された自己給電型のセンサである。センシング等に必要な電力は、センサモジュール4等の近傍に設置された発電モジュール5等でまかなわれるので、外部給電が不要となる。
この発電モジュール5等は、海流に含まれる再生可能な流体エネルギ(流体力)を利用して発電を行う。したがって、周囲に海流が流れている限り、発電が可能となる。このため、センサ内に1次電池を内蔵したり、陸上から給電を行ったりする必要がなくなる。これにより、センサの寿命を延ばし、長期間の計測、継続運用が可能になるとともに、海洋環境などのリアルタイム計測が可能となる。さらには、給電ケーブルなどを引く必要がなくなるので、複雑な電源供給システムを構築する必要がなくなるため、高頻度なメンテナンスを行う必要がなくなるうえ、センサ網に要するコストも削減することができる。
また、上記各実施形態に係る発電モジュールは、海流の持つ流体エネルギを用いて発電を行うため、波がなく、太陽光が届かない海底でも発電が可能である。これにより、この発電により得られた電力を用いて、海底における計測も可能となる。
また、上記各実施形態に係る発電モジュールは、圧電素子を用いて発電を行うので、発電のために、例えば、回転、摺動及び変位する機械的可動部を有する必要がない。このため、構造を水密性に優れたものとすることができる。また、構造を簡単なものとすることができるので、装置強度の低下を防止することができる。また、機械損失による発電効率の低下も防止することができる。このように、上記各実施形態に係る発電モジュールによれば、長期間の安定した計測、継続運用が可能になるとともに、装置コストも低減することができる。
上記各実施形態に係る発電モジュールを、まとめて端的に説明する。この発電モジュールには、周囲の流体に発生する応力変動により内部に応力を発生させる応力発生部が設けられている。応力発生部は、中心軸Oの方向に延びる柱状体であり、中心軸Oの直交断面の輪郭が所定軸Oを中心に回転対称である外周側面が形成されている。また、応力発生部には、圧電セラミックとその圧電セラミックの分極方向両端に接続された電極との組である複数の圧電セラミックモジュールが中心軸Oを中心として回転対称に配置された圧電モジュール構造体を有している。
この発電モジュールには、この応力発生部の変位を抑制する抑制部がさらに設けられている。抑制部は、複数の圧電セラミックモジュール各々の分極方向の一端と接続されている。この抑制部により、応力発生部に応力が発生し、複数の圧電セラミックモジュール各々に電圧が発生する。
この発電モジュールには、複数の圧電モジュール各々から出力される電圧を加算する加算部がさらに設けられている。
このように、上記各実施形態に係る発電モジュールによれば、流体から力を受け応力を発生させる応力発生部の断面形状が、中心軸Oを中心に回転対称となっており、複数の圧電モジュールが中心軸Oを中心に回転対称に配列されているので、海流の到来方位によらず、一定の効率で発電を行うことができる。
なお、浅い海域では、潮汐などの流れが支配的であり、海流の到来方位は、日々刻々かつ時間経過ごとに変化し、一定となることはない。しかしながら、海流の流れは、ほとんど水平方向の流れになり、極端な上昇流や下降流となることはない。したがって、水平面内のいずれの方角から流れが到来しても電気出力が得られるようにすれば十分である。
一方、深海域でも、極端な上昇流や下降流となることはなく、海底付近で、流れの方位や流速がほぼ一定の潮流が発生する。この潮流を、底層流と呼ぶ。したがって、深海底でも、水平面内のいずれの方角から流れが到来しても電気出力が得られるようにすれば十分である。
なお、深海域では、底層流の方位が一定であるため、一方向の海流でしか発電できない発電モジュールでも、十分に発電が可能である。しかしながら、深海底では、センサの設置方位を管理することは大きな手間と労力を必要とする。したがって、深海域でも、水平面内のいずれの方向から流れが到来しても電気出力が得られ、設置時に、その設置方位を管理せずに済む上記各実施形態に係る海洋環境計測センサ2等を用いるのが望ましい。
なお、受圧円筒11などの構造、直径などについては、流速や時間の見積もりから総発電量を算出し、その総発電量に見合ったものを選定しておけば、最適な発電が可能となる。
このように、上記各実施形態によれば、高頻度の保守や煩雑な作業を必要とせず、簡単な構成で、高い信頼性の下で、長期間に渡る、流体の流れる方向に左右されない高効率な給電と、その給電によるリアルタイムな計測とが可能となる。これにより、海洋環境計測センサ網の構築や運用の簡便化、耐障害性、信頼性、拡張性及び保守性の向上、初期費用やメンテナンス費用の大幅な削減が実現される。
また、センサ間を例えば、光ファイバで接続するだけでよいので、大がかりなメタルケーブルを配線する必要がなくなる。
なお、上記各実施形態のように、圧電セラミックモジュール15の分極方向を半径方向外向きに又は内向きに揃えるなどすれば、圧電セラミックモジュール15間の接続が簡単になる。X軸方向又はY軸方向に対向する圧電セラミックモジュール15について、それぞれの分極方向が、半径方向外向きと半径方向内向きというように、上記各実施形態にように揃えられていないような場合には、対向する圧電セラミックモジュール15間で、接続する電極を逆にするなど、それぞれの圧電セラミックモジュール15に対しての配慮が必要となる。
なお、上記各実施形態では、海流の到来方位に関わらず、一様な発電効率が得られるように、柱部を円筒形状とした。しかしながら、潮流が一定であるような深海域や河川など、あるいは潮流が反対方向に反転する海峡や湾口などにセンサを設置する場合には、応力を発生させる柱部の断面形状を、潮流の方向に対称な形状を有するフィン形状とするようにしてもよい。このようにすれば、応力をさらに効率的に発生させることができる。
また、上記各実施形態によれば、カルマン渦を発生させ、そのカルマン渦により生ずる応力を発生させて電力を得た。しかしながら、本発明によれば、必ずしも、定常的なカルマン渦を発生させる必要はなく、周囲の流体に不均一な応力分布が生じれば発電が可能である。したがって、柱部が、定常的なカルマン渦が発生するような形状や寸法となっていなくても、効率的な発電が可能である。
例えば、図50に示されるように、複数の受圧円筒11が近接に複数配列された発電モジュール5’を用いてもよい。発電モジュール5’を流体内に設置すれば、それらの下流側に、乱流が発生する。このような乱流も、受圧円筒11の周囲の応力分布を周期的に変化させるため、各受圧円筒11内の圧電セラミック構造体12に応力を生じさせ、電力が得られるようになる。
このように、本発明では、受圧円筒11の周りに流体の圧力差が生じれば発電が可能である。例えば、図51に示されるように、受圧円筒11の近傍に、乱流を発生させるための複数の構造物130が設置された発電モジュール5”を用いてもよい。発電モジュール5”を流体内に設置すれば、受圧円筒11の近傍に乱流が発生し、受圧円筒11内の圧電セラミック構造体12に応力を生じさせ、電力が得られるようになる。
なお、図50、図51では、同じ取付け座7の上に複数の受圧円筒11や構造物130が設けられているが、複数の発電モジュール5を、接近して設けて乱流を発生させるようにしてもよいし、発電モジュール5とは別体として設けられた乱流発生体を、発電モジュール5の近傍に配置するようにしてもよい。
なお、カルマン渦のように、受圧円筒11の長さ方向に関して、応力分布の変動が均一な渦が受圧円筒11の下流に発生している場合には、受圧円筒11の長さを長くすればするほど、応力を増大させることができる。しかしながら、乱流のように、受圧円筒11の長さ方向に関して、応力分布の変動が均一でない流れが受圧円筒11の下流に生じている場合には、受圧円筒11の長手方向に関する積分効果によって、発生する応力が平均化されてしまうので、応力分布の変動が小さくなり、発電効率が落ちてしまう。
そこで、このような場合には、受圧円筒11を、中心軸Oの方向(鉛直方向)に、受圧円筒11を幾つか分割して、受圧円筒を複数とするようにしてもよい。このようにすれば、応力の平均化による出力電圧の低下を防止することができる。
このように、受圧円筒11のような応力発生部を複数設けることができるが、複数の応力発生部各々に対応して、抑制部や加算部を複数設けるようにしてもよい。この場合、複数の加算部から出力された電圧を、さらに加算するようにすれば、より大きな出力電圧を得ることができるようになる。
なお、上記各実施形態では、圧電素子として、圧電セラミックを用いたが、圧電素子として、圧電単結晶や高分子圧電材などを用いることも可能である。
なお、上記各実施形態では、海洋環境情報を取得するセンサモジュールと、流体の流れにより発電する発電モジュールとを別としたが、これらのモジュールを統合することもできる。例えば、海洋環境情報として、音響信号などを取得する場合には、音圧を電圧に変換する変換素子として圧電セラミックが用いられる。この場合、センサモジュールと発電モジュールとで用いる圧電セラミック構造体を共用することができる。
この場合、カルマン渦等による応力による振動の周波数帯域は低く、計測信号の周波数帯域は高いのが一般的であるので、圧電セラミック構造体から出力される電圧信号をフィルタに通すことにより、海洋計測情報としての音響信号と、電源電圧信号とを、別々に抽出することができる。
図52には、センサモジュールと統合された発電モジュールの回路図の一例が示されている。これによれば、電力平均化部20の前段に、フィルタ140が設けられている。フィルタ140は、各圧電セラミックモジュール15から出力された電圧信号を、電力平均化部20に出力され、発電に用いられる周波数帯域の成分と、センサ出力として用いられる周波数帯域の成分とに分離する。フィルタ140は、発電に用いられる成分の電圧信号を電力平均化部20に出力し、センサ出力として用いられる成分の電圧信号を、計測信号出力端150に出力する。
また、上記各実施形態では、海底に設置されるセンサについて説明したが、本発明は、海中に浮遊するセンサや海底からセンサに浮きをつけて中層部の海洋環境を計測する係留型のセンサ、すなわち海中に設置されるセンサなどにも適用可能である。また、上述のとおり、海岸近くに設置されるセンサに、本発明を適用することも可能である。また、本発明は、湖などにも適用可能なのは勿論である。
なお、上述した海洋環境計測センサは、船舶により敷設・設置することができる。また、航空機からの投下により、施設・設置することも可能である。
本発明は、あらゆる分野例えば、防災、減災、防衛、漁業、海洋開発及び理学的な分野に適用可能である。例えば、海底面の移動データは、防災、減災や物理学などに役立てることができる。また、水温分布データは、漁業などに役立てることができる。また、水中音速分布データは、防衛、海洋開発などに役立てることができる。
本発明の第1の実施形態に係る海洋環境計測センサ群の概略的な構成を示す斜視図である。 海洋環境計測センサの構成の一例を示す斜視図である。 発電モジュールの外観を示す斜視図である。 図3のA−A’断面図である。 図3のB−B’断面図である。 圧電セラミックモジュールの一例を示す図である。 発電モジュールの回路図である。 海流の流れが+X方向の場合に、−Y方向の応力が発生した瞬間を示す図である。 図8の瞬間での発電モジュールの動作を説明するための図である。 海流の流れが+X方向の場合に、+Y方向の応力が発生した瞬間を示す図である。 図10の瞬間での発電モジュールの動作を説明するための図である。 海流の流れが+Y方向の場合に、−X方向の応力が発生した瞬間を示す図である。 図12に示される瞬間での発電モジュールの動作を説明するための図である。 海流の流れが7時半方向の場合に、10時半方向の応力が発生した瞬間を示す図である。 図14に示される瞬間での発電モジュールの動作を説明するための図である。 海流が7時半方向から到来する場合に、4時半方向の応力が発生した瞬間を示す図である。 図16に示される瞬間での発電モジュールの動作を説明するための図である。 海流が4時半方向から到来する場合に、7時半方向の応力が発生した瞬間を示す図である。 図18に示される瞬間での発電モジュールの動作を説明するための図である。 海流が4時半方向から到来する場合に、1時半方向の応力が発生した瞬間を示す図である。 図20に示される瞬間での発電モジュールの動作を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る発電モジュールに用いられる圧電セラミックモジュールを示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る発電モジュールに用いられる圧電セラミックモジュールを示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る発電モジュールに用いられる圧電セラミック構造を示す図である。 本発明の第5の実施形態に係る発電モジュールの外観を示す斜視図である。 図25のC−C’断面図である。 図25のD−D’断面図である。 本発明の第6の実施形態に係る発電モジュールの外観を示す斜視図である。 図28のE−E’断面図である。 図28のF−F’断面図である。 本発明の第7の実施形態に係る発電モジュールの外観を示す斜視図である。 図31のG−G’断面図である。 図31のH−H’断面図である。 本発明の第8の実施形態に係る発電モジュールの構造を示す断面図である。 図34のI−I’断面図である。 図34のJ−J’断面図である。 圧電セラミックモジュールの構造を示す図である。 発電モジュールの上面図である。 図39(A)及び図39(B)は、曲げ応力が発生する様子を示す図である。 圧電セラミックモジュールの構造の他の例(その1)を示す図である。 圧電セラミックモジュールの構造の他の例(その2)を示す図である。 受圧円筒の全長と、応力との関係を示す図である。 海岸近くに設置された場合の応力の発生の様子を説明するための図である。 半径が異なる複数の円筒を有する発電モジュールの断面図である。 本発明の第9の実施形態に係る海洋環境計測センサ網の全体的な構成を示す斜視図である。 本発明の第10の実施形態に係る海洋環境計測センサ網の全体的な構成を示す斜視図である。 本発明の第11の実施形態に係る海洋環境計測センサ網の全体的な構成を示す斜視図である。 本発明の第12の実施形態に係る海洋環境計測センサ網の全体的な構成を示す斜視図である。 本発明の第13の実施形態に係る海洋環境計測センサ網の全体的な構成を示す斜視図である。 複数の受圧円筒を有する発電モジュールを示す図である。 乱流発生体を有する発電モジュールを示す図である。 センサモジュールを兼ねる発電モジュールの回路図である。
符号の説明
1、1’ 海洋環境計測センサ網
2、2’ 海洋環境計測センサ
3 信号伝送ケーブル
4、4’ センサモジュール
5、5’、5” 発電モジュール
6 水密容器
7 取付け座
8 容器
9 支柱
10 容器
11 受圧円筒
12 圧電セラミック構造体
13 防水被覆
14 空洞
15 圧電セラミックモジュール
16 圧電セラミック
17 電極
20 電力平均化部
23A、23B 整流回路
31、32 圧電セラミック
33 圧電セラミック構造体
34A 内周電極
34B 外周電極
35 電極分割部
36 負荷端
40 発電モジュール
41 支柱
42 取付け座
43 受圧円筒
44 緩衝材
45 圧電セラミック構造体
46 防水被覆
47 空洞
50 発電モジュール
51 支柱
52 取付け座
53 圧電セラミック構造体
54 緩衝材
55 防水被覆
56 空洞
60 発電モジュール
61 錘
62 圧電セラミック構造体
63 容器
64 空洞
65 緩衝材
66 取付け座
70 発電モジュール
71 受圧円筒
72 圧電セラミック構造体
73 取付け座
74 圧電素子
75 分割電極
76 電極分割部
77 防水被覆
78 圧電素子
79 絶縁体
80 発電モジュール
81、82 円筒
90 海洋環境計測センサ網
91、92、93、94 海洋環境計測センサ
95 給電ケーブル
100 海洋環境計測センサ網
101 観測船
110 海洋環境計測センサ網
140 フィルタ
150 計測信号出力端

Claims (28)

  1. 所定軸の方向に延びる柱状体であり、前記所定軸の直交断面の輪郭が前記所定軸を中心に回転対称である外周側面が形成され、圧電素子とその圧電素子の分極方向両端に接続された電極との組である複数の圧電モジュールが前記所定軸を中心として回転対称に配置された圧電モジュール構造体を有し、周囲の流体に発生する応力変動により内部に応力を発生させる応力発生部と、
    前記複数の圧電モジュール各々の分極方向の一端と接続され、前記応力発生部に応力を発生させるために前記応力発生部の変位を抑制する抑制部と、
    前記複数の圧電モジュール各々から出力される電圧を加算する加算部と、
    を備える発電装置。
  2. 前記複数の圧電モジュールが、前記所定軸を中心として対向配置され、
    個々の圧電モジュールの分極方向が、
    前記所定軸を中心とする半径方向に沿っていることを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記応力発生部は、
    前記所定軸の方向に延び、前記所定軸の直交断面の輪郭が前記所定軸を中心に回転対称である外周側面が形成された柱部をさらに有し、
    前記複数の圧電モジュール各々の分極方向の一端は、
    前記柱部の外周側面の一部と接続され、
    前記抑制部は、
    前記複数の圧電モジュール各々の分極方向の他端と接続され、前記半径方向内側に、前記応力発生部の変位を抑制することを特徴とする請求項2に記載の発電装置。
  4. 前記抑制部が、
    前記所定軸を軸芯として前記所定軸の方向に延びる柱状体であり、
    前記複数の圧電モジュール各々の分極方向の一端が、
    前記抑制部の外周側面に接続されていることを特徴とする請求項2に記載の発電装置。
  5. 前記圧電モジュール構造体は、
    前記所定軸を軸芯として前記所定軸の方向に延び、前記抑制部を内包する筒状体であり、前記所定軸の直交断面の輪郭が前記所定軸を中心に回転対称である外周側面を有し、
    前記圧電モジュール構造体の外周側面により、前記応力発生部の外周側面が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の発電装置。
  6. 前記応力発生部が、
    前記所定軸を軸芯として前記所定軸の方向に延びる、前記抑制部及び前記圧電モジュール構造体を内包する筒状体であり、前記所定軸の直交断面の輪郭が前記所定軸を中心に回転対称な外周側面及び内周側面を有し、その内周側面で前記複数の圧電モジュール各々の分極方向の他端と接続された柱部をさらに有することを特徴とする請求項4に記載の発電装置。
  7. 前記抑制部が、
    所定の位置に固定されていることを特徴とする請求項2乃至のいずれか一項に記載の発電装置。
  8. 前記抑制部が、
    所定値以上の質量を有する錘であることを特徴とする請求項2乃至のいずれか一項に記載の発電装置。
  9. 前記複数の圧電モジュール各々の分極方向が、
    前記所定軸を中心とする半径方向外側又は内側の一方向に揃えられていることを特徴とする請求項2乃至のいずれか一項に記載の発電装置。
  10. 前記複数の圧電モジュールが、前記所定軸を中心として対向配置され、
    個々の圧電モジュール各々の分極方向が、前記所定軸の方向であり、
    前記応力発生部が、
    前記所定軸の方向に延び、前記所定軸の直交断面の輪郭が前記所定軸を中心に回転対称である柱部をさらに有し、
    前記柱部と、固定された前記抑制部とが、前記圧電モジュール構造体を介して前記所定軸の方向に接続されることにより、前記柱部と前記圧電モジュール構造体とで、片持ち梁が形成されることを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  11. 周囲の流体に生じるカルマン渦による応力変動で発生する振動の周波数と、前記片持ち梁の共振周波数とが一致するように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の発電装置。
  12. 前記複数の圧電モジュール各々の分極方向が、
    一方向に揃えられていることを特徴とする請求項1又は1に記載の発電装置。
  13. 前記所定軸を中心として対向配置された一対の圧電モジュールが、分極方向について同じ側の電極同士が接続されることにより縦続接続され、
    前記加算部では、
    前記縦続接続された一対の圧電モジュールの両端に生じた電圧による電流を全波整流する整流回路が、前記一対の圧電モジュール毎に複数設けられ、
    前記複数の整流回路が縦続接続され、縦続接続された整流回路の前後段の電圧が出力電圧として出力されることにより、前記一対の圧電モジュールの両端に生じた電圧が加算されることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか一項に記載の発電装置。
  14. 前記圧電素子が、
    台形若しくは矩形の単体の圧電素子又は分極方向に積層された圧電素子であることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか一項に記載の発電装置。
  15. 前記圧電素子が、前記所定軸を中心とする円筒形であり、
    前記圧電モジュールが、
    前記圧電素子の一部と、前記中心軸を中心として円周方向に配列され、その圧電素子の分極方向両端に設置された分割電極とによって形成されていることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか一項に記載の発電装置。
  16. 前記応力発生部では、
    前記所定軸の直交断面の大きさが異なる複数の柱状体が、前記所定軸の方向に直列に接続されることにより、前記外周側面が形成されていることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか一項に記載の発電装置。
  17. 4つの圧電モジュールが、前記中心軸を中心に、円筒形の1/4部分として4回回転対称に配列されていることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか一項に記載の発電装置。
  18. 前記加算部によって加算された電圧を、
    発電に用いられる第1の周波数帯域の成分と、センサ出力として用いられる第2の周波数帯域の成分とに分離するフィルタをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか一項に記載の発電装置。
  19. 複数の前記応力発生部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至1のいずれか一項に記載の発電装置。
  20. 前記応力発生部の近傍に乱流を発生させる少なくとも1つの乱流発生体をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか一項に記載の発電装置。
  21. 前記応力発生部と前記抑制部と前記加算部とが、複数設けられ、
    複数の前記加算部でそれぞれ加算された電圧を、さらに加算することを特徴とする請求項1乃至2のいずれか一項に記載の発電装置。
  22. 請求項1乃至2のいずれか一項に記載の発電装置と、
    前記発電装置から供給された電力を用いて流体中でセンシングを行うセンサモジュールと、
    を備える流体用センサ。
  23. 前記発電装置と前記センサモジュールとが、所定距離以上離隔して配置されていることを特徴とする請求項2に記載の流体用センサ。
  24. 請求項1乃至2のいずれか一項に記載の発電装置と、
    前記発電装置から供給された電力を用いて流体中でセンシングを行う複数の流体用センサと、
    を備える流体用センサ網。
  25. 請求項2又は2に記載の流体用センサを複数備える流体用センサ網。
  26. 前記流体用センサ各々は、他の流体用センサから送られた計測情報に、自らの計測情報を付加して、さらに他の流体用センサに伝送し、
    その伝送は、前記発電装置から供給された電力を用いて行われることを特徴とする請求項2に記載の流体用センサ網。
  27. 複数の前記流体用センサのうちの1つは、
    残りの前記流体用センサから計測情報を収集し、
    収集された計測情報を含む音響信号を定期的に発信するピンガ機能又は外部からの要求に応じて、収集された計測情報を含む音響信号を発信するレスポンダ機能を有し、
    前記ピンガ機能又は前記レスポンダ機能は、前記発電装置から供給される電力を用いて駆動されることを特徴とする請求項2に記載の流体用センサ網。
  28. 前記流体用センサ各々が、
    計測情報を含む音響信号を定期的に発信するピンガ機能又は外部からの要求に応じて計測情報を含む音響信号を発信するレスポンダ機能を有し、
    前記ピンガ機能又は前記レスポンダ機能は、前記発電装置から供給される電力を用いて駆動されることを特徴とする請求項2に記載の流体用センサ網。
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