JP5396014B2 - 香料化合物の香気発現特性の評価方法 - Google Patents

香料化合物の香気発現特性の評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、菓子類、薬品、飲料或いは食料品などの可食性製品に添加することのできる各種香料化合物の初発性及び持続性に関する香気発現特性の評価方法に関する。
また、本発明は当該評価方法に基づいて位置づけられた初発性香料化合物と持続性香料化合物とを含有する香気の発現が制御された飲食品用香料、並びに当該飲食品用香料が配合された飲食品、特にチューインガムに関する。
近年、消費者の嗜好性が多様化してきていることに伴い、各種各様の商品の開発が望まれている。特に、飲食品業界はこの傾向が強く、消費者の嗜好に合うバラエティーに富んだ飲食品の開発が強く要求されている。
これらの要求に対して、飲食品のひとつの原料素材である香料においても、従来にない新しい要望が高まっている。
香料に対しては、嗜好性の高いユニークな香気を有することと共に、飲食開始時の拡散性に関する初発の香気の発現性が良いこと(以下「初発性」という)、あるいは適度な香気の長期持続性を有すること(以下「持続性」という)を中心として、各種商品の特性に適合するように香気の発現を制御することが要求されている。
そのため、それらの要件に適合した香料を開発することが香料業界において極めて重要な課題となっている。
菓子類、薬品、飲料或いは食料品などの可食性製品に添加される香料が発する香気の発現態様の制御に関しては、従来から種々の方法が提案されている。
例えば、香気を含有するコア物質の表面を親水性重合体で被膜してマトリックスを形成させたり(特許文献1参照)、香料をサイクロデキストリンに包接したり(特許文献2参照)することにより、チューインガムなどの菓子類への香気の持続性を賦与または改善する方法が開示されている。
また、初発の香気の発現については、食品類を口腔へ入れた場合に、速やかな香気の発現を目的として香料と乳化剤および糖アルコール類などを混合して得られる速放性の粉末香料(特許文献3参照)が開示されている。さらに、香気の持続性を維持させると同時に、初発の香気の発現を意図した食品用香料(特許文献4参照)が開示されている。
しかしながら、上記のような物理的又は化学的手段を講じた香料類は、未だ初発の発現性あるいは適度な持続性のいずれも制御できているとは言い難く、製品の特性に合わせて香気の発現を制御することは著しく困難な現状である。
一方、香気の発現性に違いのある複数の香料化合物を適宜調合することによって香気の発現を制御することも行われている。しかしながら、香料の調合では、熟練したフレーバーリスト(flavorist)の経験を主体に感性などの数値化できない要素を加味して各香料化合物の香気発現特性を判断することが一般的であり、各香料化合物の香気発現特性に対する評価は熟練したフレーバーリストといえども差異が生じることは否めない。そのため、香料の調合により発現性の制御に関する問題点を短時間で簡便に解決することも困難な現状である。
特開平4−228035号公報 特開平3−155753号公報 特開平11−140482号公報 特開平8−173080号公報
本発明の課題は、従来の問題点を解消し、香料化合物の口腔での香気の発現特性(初発性或いは持続性)を簡便、客観的かつ効率的に評価する方法を提供し、かつ当該評価方法に基づき位置づけられた初発性香料化合物と持続性香料化合物とを含有する香気の発現が制御された飲食品用香料とその製造方法、さらには当該香料を配合した飲食品、特にチューインガムを提供することにある。
本発明者らは、上述したような課題を解決するために、香料化合物をチューインガムなどの飲食品に賦与した場合の香気の発現特性について詳細に検討した。
飲食品の飲食中(チューインガムでは咀嚼中)に口から鼻に抜ける香気が人間の知覚する香りに最も近く、この知覚する香りは口から鼻に抜ける香気成分量に比例する関係にあることが報告されている(Flavours and Fragrances, pp. 171-182, 1997参照)。
従って、口から鼻に抜ける口腔内香気成分を捕集して測定すれば実際の感覚に最も近い分析が可能となり、香料化合物の新規な評価手法を構築できると発想した。
具体的には、鼻から排出される香気成分を多孔性樹脂吸着剤で捕集し、捕集香気成分を加熱脱着法により抽出してガスクロマトグラフで測定することで低濃度の成分までも正確に測定することが可能となる。
上記の発想に基づき、チューインガムをサンプルとして、パネリストによって各種香料化合物についての香気特性の測定を行い、多くのデータを収集して解析した結果、測定結果の再現性については、ガスクロマトグラフ(GC)を用いて測定したときのピーク面積値(1分間咀嚼のとき)と、同様の条件で測定したときのピーク面積値(10分間咀嚼のとき)に再現性があり、こうした面積比であればパネリスト間のバラツキがほとんどないことを検証した。
パネリストの口から鼻に抜けて鼻より排出される香気成分量をガスクロマトグラフにて測定して得られる異なる時間の面積比は、フレーバーインプレッションファクター(Flavor Impression Factor:以下「FI値」という)、すなわち香料を調合する際の各香料化合物ごとの数値化された指標として利用することができる。つまり、FI値は口腔における個々の香料化合物の香気発現特性を表し、FI値に基づいて各種の香料化合物を調合することで、香気の発現が自在に制御された飲食品用の香料の提供が可能となるのである。
発明者らは、上記知見に基づき、以下のとおり本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、香気を発する香料化合物を含有する飲食品(例えばチューインガム)の飲食(咀嚼)中に口から鼻に抜けて鼻より排出される飲食(咀嚼)時間0〜t1の香気成分及び飲食(咀嚼)時間0〜t2(t1<t2)の香気成分をそれぞれ捕集し、時間0〜t1の香気成分量をガスクロマトグラフを用いて測定したときのピーク面積値をA1、時間0〜t2の香気成分量をガスクロマトグラフを用いて同様の条件で測定したときのピーク面積値をA2としたとき、A2/A1<t2/t1である香料化合物を飲食(咀嚼)開始時の拡散性香気を発現する初発性香料化合物として位置づけ、一方、A2/A1>t2/t1である香料化合物を長期持続性香気を発現する持続性香料化合物として位置づけることを特徴とする飲食品(例えばチューインガム)用香料化合物の香気発現特性の評価方法である。そして、香気成分を多孔性樹脂吸着剤に捕集し、捕集香気成分を加熱脱着法により抽出してガスクロマトグラフに導入し測定することを特徴とする。
また、本発明は、上記初発性香料化合物と持続性香料化合物とを含有することを特徴とする香気の発現が制御された飲食品(例えばチューインガム)用香料であり、上記初発性香料化合物と持続性香料化合物とを調合することを特徴とする香気の発現が制御された飲食品用香料の製造方法であり、香料化合物総量のうち上記初発性香料化合物の含有量合計が70%質量以上を占めることを特徴とする初発性に優れた飲食品用香料であり、香料化合物総量のうち上記持続性香料化合物の含有量合計が70質量%以上を占めることを特徴とする持続性に優れた飲食品用香料である。
また、本発明は、上記の香気の発現が制御された香料を配合したことを特徴とする飲食品(例えばチューインガム)である。
本発明の評価方法によれば、各種香料化合物の口腔での香気の発現特性(初発性或いは持続性)をこれまでのようにフレーバーリストの経験に頼ることなく、簡便、客観的かつ効率的に評価することができる。また、当該評価方法に基づき位置づけられた初発性香料化合物と持続性香料化合物を用いることによって香気の発現が自在に制御された飲食品用香料、こうした香料が配合されたチューインガム等の飲食品を効率的に製造することができる。
以下、本発明を実施の形態に即して詳細に説明する。
本発明の評価方法においては、香気を発する香料化合物を含有する飲食品の飲食中に口から鼻に抜けて鼻より排出される飲食時間0〜t1の香気成分及び飲食時間0〜t2まで(t1<t2)の香気成分をそれぞれ捕集し、時間0〜t1までの香気成分量をガスクロマトグラフを用いて測定したときのピーク面積値をA1、時間0〜t2までの香気成分量をガスクロマトグラフを用いて同様の条件で測定したときのピーク面積値をA2としたとき、A2/A1<t2/t1である香料化合物を飲食開始時の拡散性香気を発現する初発性香料化合物として位置づける。一方、A2/A1>t2/t1である香料化合物を長期持続性香気を発現する持続性香料化合物として位置づける。
チューインガムについては、咀嚼中に鼻より排出される香気成分を1分間(時間0〜t1に対応)、および10分間(時間0〜t2に対応)、ガラス管に充填された多孔性の樹脂吸着剤などに捕集し、次いで吸着剤に捕集された香気成分を加熱脱着法などにより抽出した後、ガスクロマトグラフへ導入して測定して得たそれぞれのピーク面積値から算出したピーク面積比で評価する。
すなわち、各香気成分について算出した1分間のピーク面積値(A1)に対する10分間のピーク面積値(A2)の比(A2/A1)が10(t2/t1に対応)よりも大か小かで評価する。
以上のとおり、口腔内での滞留時間が長いチューインガムの場合においては、算出に用いるピーク面積値は、咀嚼中に鼻より排出される香気成分を1分間、および10分間捕集して測定したものが好ましいが、各種飲食品の特徴に合わせて香気成分の捕集時間(t1及びt2)を適宜選択する。
ガスクロマトグラフの測定によるピーク面積値の比(A2/A1)が各種香料化合物それぞれが有する香気の発現特性に直結するので、フレーバーのインプレッションを表すファクターすなわちFI値として表現できる。
従って、FI値がt2/t1を超える香料化合物(飲食品がチューインガムである場合はFI値>10)を持続性香料化合物として位置づけ、一方、FI値がt2/t1未満である香料化合物(飲食品がチューインガムである場合はFI値<10)を初発性香料化合物として位置づける。なお、FI値がt2/t1に接近する場合は、持続性や初発性といった香気の発現特性に大きく関与しない香料化合物と位置付ける。
チューインガムに配合される香料化合物のFI値が10を超える香料化合物は持続性に優れ、10未満は初発性に優れるという特徴を有している。それゆえに、香料における前者の含有量を増すほど持続性を高めることが可能であり、また、後者の含有量を増すほど初発性を高めることが可能である。
初発性香料化合物と持続性香料化合物を任意の割合で配合することで、飲食品の特性に適するように香気の発現が制御された飲食品用の香料を簡便かつ効率的に製造することが可能となる。
初発性及び持続性の香気を発現させる場合の配合比率は、その目的、飲食品素材あるいは香料の種類によって異なるものの、一般的には、溶剤を除く香料化合物の総量に占めるFI値がt2/t1未満(チューインガムでは10未満)或いはt2/t1超過(チューインガムでは10超過)の香料化合物の配合割合が香料全体量の70質量%を超えると初発性や持続性など各々の特性を顕著に発現する。
本発明の初発性香料化合物及び持続性香料化合物として使用出来る香料化合物としては、エチルアセテート、エチルプロピオネート、エチルイソブチレート等のエステル類、リナロール、メントール、シス−3−ヘキセン−1−オール等のアルコール類、リモネン、アルファ−ピネン、ミルセン等の炭化水素類等、従来公知の食品用香料化合物を例示する事が出来る。
本発明の飲食物用香料には、前記初発性香料化合物、持続性香料化合物として使用出来る香料化合物の他、オレンジ、レモン、アップル、バナナ、ミント、バニラ、コーヒーなどから得られる従来公知の食品用天然香料を例示する事が出来る。
本発明の香料は、アイスクリーム類、シャーベット類、アイスキャンディー類のような冷菓類;ヨーグルト類、チーズ類のような発酵乳製品;和洋菓子類、焼菓子類、ジャム類、チューインガム類、パン類;プリン類、ゼリー類、ババロア類、ムース類のようなデザート類;果実飲料、紅茶飲料、緑茶飲料、ウーロン茶飲料のような茶飲料類、酒類、乳飲料類、炭酸飲料類のような飲料類;各種インスタント飲料乃至食品類、各種スナック食品類などに添加することにより、その製品の特性に適した発現特性を発揮する香気が賦与された飲食品を提供することができる。
本発明の香料の飲食品への添加量は、一般的には0.0001質量%(1ppm)〜10質量%、好ましくは0.001質量%(10ppm)〜5質量%である。
次に、実施例を示して本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
熟練したパネリストが市販の板ガム(フルーツミント風味)1枚を1分間咀嚼し(咀嚼回数はメトロノームを使って100回/分)、その間に鼻より排出される香気成分をポンプで吸引しながらガラス管に充填した100mgの多孔性樹脂吸着剤(ジーエルサイエンス株式会社製「TENAX TA(商品名)」)に捕集した。
次いで、この吸着剤に捕集された香気成分を、窒素パージ(100ml/分、30分間)してから、加熱脱着法(TDU/CIS)により抽出し、それを質量分析計を装備したガスクロマトグラフ(アジレント・テクノロジー株式会社製「GC6890NネットワークGC」)へ導入し、ガムを1分間咀嚼した場合の各香気成分のピーク面積値(A1)を測定した。
<測定条件>
TDU(Twister Desorption Unit)
加熱脱着温度 220℃
加熱脱着時間 3分間
Split比 30:1
CIS(Cooled Injection System)
トラップ温度 -150℃
Split比 5:1
GC (Gas Chromatograph)
Column: DB-WAX (0.25mm i.d. × 30m, film thickness 0.25μm)
Carrier gas: He (1.0mL/min)
Oven temp.: 30℃(3min, hold) - 210℃, 5℃/min.
Detector: MS(アジレント・テクノロジー株式会社製
「5975B inert XL」)
さらに、同様の操作によりガムを10分間咀嚼した場合の各香気成分のピーク面積値(A2)を測定した。
次いで、1分間におけるピーク面積値(A1)に対する10分間におけるピーク面積値(A2)から、それぞれの香気成分のピーク面積比(FI値:A2/A1)を算出して香気の発現特性を評価した(表1参照)。
なお、算出したFI値は6名の熟練したパネリストによる測定値の平均値である。
Figure 0005396014
FI値が10に接近するほど持続性或いは初発性の発現が弱く、逆にFI値が10より前後に遠ざかるほど持続性或いは初発性の発現が顕著となる。こうした傾向は、t1=1、t2=10以外の時間においても当てはまり、A2/A1とt2/t1の差が大きいほど初発又は持続の効果が大きく、逆にそうした差が小さいほどその効果は弱いと言える。
[実施例2]
下記表2の処方に従って、FI値が10未満の初発性香気発現に優れた各種香料化合物を常法により混合して初発性香料を調製した。
Figure 0005396014
[実施例3]
下記表3の処方に従って、FI値が10超過の持続性香気発現に優れた各種香料化合物を常法により混合して持続性香料を調製した。
Figure 0005396014
[実施例4]
下記表4の処方に従って、表2の初発性香料、表3の持続性香料、及び溶剤を常法により混合して香料A、香料Bおよび香料Cを調製した。
Figure 0005396014
[実施例5]
砂糖60質量部、水あめ40質量部、水35質量部を合わせて155℃まで加熱した後、130℃まで冷却し、実施例4で調製した香料Aを0.2質量部添加し、混合、成型し、ハードキャンディーを調製した。
評価のため試食したところ、初発の力強い香り立ちが増し、フルーツ感やフレッシュ感が強く感じられ、よりインパクトが増したハードキャンディーであった。
[実施例6]
約60℃の水4質量部にゼラチン2質量部を加えて膨潤させ、さらに、撹拌しながら、水あめ39質量部、砂糖24質量部を加え、140℃まで加温し撹拌溶解した。更に、ヤシ硬化油6.4質量部、フォンダン8質量部、クエン酸0.7質量部、実施例3で調製した香料Aを0.2質量部添加し、混合、成型し、ソフトキャンディーを調製した。
評価のため試食したところ、初発の力強い香り立ちが増し、フルーツ感やフレッシュ感が強く感じられ、よりインパクトが増したソフトキャンディーであった。
[実施例7]
約60℃の水4質量部にゼラチン2質量部を加えて膨潤させ、さらに、撹拌しながら、水あめ39質量部、砂糖24質量部を加え、140℃まで加温し撹拌溶解した。更に、ヤシ硬化油6.4質量部、フォンダン8質量部、クエン酸0.7質量部、実施例4で調製した香料Bを0.2質量部添加し、混合、成型し、ソフトキャンディーを調製した。
評価のため試食したところ、香気の持続が増し、より香気のボリュームが強まったソフトキャンディーであった。
[実施例8]
水に果糖ブドウ糖液糖10質量部を撹拌しながら、砂糖5質量部、ゲル化剤1質量部を加え、85℃まで加温し撹拌溶解した。更に、実施例4で調製した香料Aを0.1質量部添加し、全量を100質量部に補正後、85℃、20分間殺菌してフルーツ風味ゼリーを調製した。
評価のため試食したところ、初発の力強い香り立ちが増し、フルーツ感やフレッシュ感が強く感じられ、よりインパクトが増したフルーツゼリーであった。
[実施例9]
ガムベース20質量部、粉糖65質量部、水あめ15質量部を用いて調製されたガム生地に、実施例4で調製した香料Aを1質量部添加し、40℃の温度で10分間混練後、これらを展延してフルーツミント風味の板ガム1を調製した。
[実施例10]
ガムベース20質量部、粉糖65質量部、水あめ15質量部を用いて調製されたガム生地に、実施例4で調製した香料Bを1質量部添加し、40℃の温度で10分間混練後、これらを展延してフルーツミント風味の板ガム2を調製した。
[実施例11]
ガムベース20質量部、粉糖65質量部、水あめ15質量部を用いて調製されたガム生地に、実施例4で調製した香料Cを1質量部添加し、40℃の温度で10分間混練後、これらを展延してフルーツミント風味の板ガム3を調製した。
[試験例1]
フルーツミント風味の板ガム1、同2、同3の3種類の板ガムについて10名の熟練したパネリストにより香気を7段階で評価した。その結果、パネリストの全員が板ガム3と比べて、本発明品の板ガム1の方が、噛はじめの拡散性が増し、フルーツ感やフレッシュ感が強く感じられ、よりインパクトが増したと評価し、本発明品の板ガム2の方が香気の持続性が増し、より香気のボリュームが強まったと評価した。その詳細を表5に示した。
評価基準は以下のとおりであり、表5にはパネリスト10人の単純平均値を記載した。初発性香料と持続性香料とが50:50で配合された香料Cが配合された板ガム3の各評価項目を4.0の点数に設定し、各パネリストはそれを基準に板ガム1及び板ガム2を比較評価する方法を採用した。
評価点1:非常に弱い
同 2:かなり弱い
同 3:少し弱い
同 4:どちらとも言えない
同 5:少し強い
同 6:かなり強い
同 7:非常に強い
Figure 0005396014

Claims (4)

  1. 香気を発する香料化合物を含有する飲食品の飲食中に口から鼻に抜けて鼻より排出される飲食時間0〜1分で咀嚼回数が100回/分の香気成分及び飲食時間0〜10分で咀嚼回数が100回/分の香気成分をそれぞれ捕集し、時間0〜1分の香気成分量をガスクロマトグラフを用いて測定したときのピーク面積値をA1、時間0〜10分の香気成分量をガスクロマトグラフを用いて同様の条件で測定したときのピーク面積値をA2としたとき、A2/A1<10である香料化合物を飲食開始時の拡散性香気を発現する初発性香料化合物として位置づけ、一方、A2/A1>10である香料化合物を長期持続性香気を発現する持続性香料化合物として位置づけることを特徴とする飲食品用香料化合物の香気発現特性の評価方法。
  2. 飲食品がチューインガムである請求項1記載の評価方法。
  3. 香気成分を多孔性樹脂吸着剤に捕集し、捕集した香気成分を加熱脱着法により抽出してガスクロマトグラフに導入し測定する請求項1又は2記載の評価方法。
  4. エチルアセテート、エチルプロピオネート、エチルイソブチレート、エチルブチレート、エチル2−メチルブチレート、イソアミルアセテート、シス−3−ヘキセニルアセテート及びシス−3−ヘキセン−1−オールから選ばれる1種以上の香料化合物を飲食開始時の拡散性香気を発現する初発性香料化合物として位置づけ、一方、リモネン、リナロール、メンチルアセテート、メントール及びスチラリルアセテートから選ばれる1種以上の香料化合物を長期持続性香気を発現する持続性香料化合物として位置づけることを特徴とする飲食品用香料化合物の香気発現特性の評価方法。
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