JP5394295B2 - 開口部装置 - Google Patents
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また、「ガラスパネルの端部」とは、端面を含み、さらにガラスパネルの室内側面、及び室内側面の外周端部を含む概念である。
また、「戸先框の略全部がカバー部に隠蔽」とは、完全に隠蔽される場合のみでなく、若干隠蔽されない部分がある場合をも含むことを意味する。具体的には戸先框の見付方向大きさのうち、90%以上が隠蔽されていることが好ましい。
図2は、図1(a)にII−IIで示した線(水平方向)に沿った断面図、図3は図1(b)にIII−IIIで示した線(垂直方向)に沿った断面図である。図2では、紙面上が室外側、紙面下が室内側を示している。また、図3では紙面左が室外側、紙面右が室内側を表している。
本実施形態において開口部装置1は、いわゆる引戸式のサッシ窓である。
縦枠本体16は、図2、図4に表わされる断面において、見込み方向に延在する片16aを有している。片16aの室内側端部、及び室外側端部のそれぞれには、見付方向に延びる片16b、16eが設けられている。また、片16aの見付方向内側面には、片16c、片16dが立設されている(図4参照)。ここで、片16cの先端は、見込み方向外側に向けて折り曲げられるように形成されている。また、片16dは外障子40の閉鎖の姿勢でその戸先框50の内側に差し込まれる位置に設けられている。
さらに、片16aの見付方向外側面には片16fが立設されている。当該片16fが建物躯体に固定されることにより、縦枠15が建物に取り付けられる。
また、本実施形態では縦枠本体16は、一体に形成されているが、これに限定されることはなく、いくつかの金属部材が組み合わされて一体とされていてもよい。また、縦枠本体を室外側部材と室内側部材とに分け、これを断熱性の部材で連結する、いわゆるブリッジ構造としてもよい。これによりさらに断熱性を向上させることができる。
縦枠本体16の見込み方向室内側において、片16aにカバー部材18の片18bが重ねられるとともに、片16bにカバー部材18の片18aが重ねられるように配置する。そして固定部材19により片18bと片16aとが固定される。本実施形態では、片16bの先端が片18aに係合することによりさらに確実に固定される。
カバー部材17は、そのコ字状部17bの内側に縦枠本体16の片16cを差し込むように配置する。上記したように片16cはL字状に形成されており、一方、コ字状部17bの開口部にはその開口を狭めるように突起17c、17dが設けられている。これにより、カバー部材17が縦枠本体16から抜け難いとともに、ここを中心にカバー部材17を回動させることもできる。そして当該回動をさせて、カバー部材17の片17fとカバー部材18の片18aとを係合させる。
これにより、カバー部材17、18は、縦枠本体16の見付方向内側面のうち見込方向室内側の一部を覆うことができる。
縦枠本体21は、図2に表わされる断面において、見込み方向に延在する片21aを有している。片21aの室内側端部、及び室外側端部のそれぞれには、見付方向に延びる片21b、21eが設けられている。また、片21aの見付け方向内側面には、片21dが立設されている。ここで、片21dは、室内側障子70の閉鎖の姿勢でその戸先框80の内側に差し込まれる位置に設けられている。
さらに、片21aの見付方向外側面には片21fが立設されている。当該片21fが建物躯体に固定されることにより、縦枠20が建物に取り付けられる。
また、本実施形態では縦枠本体21は、一体に形成されているが、これに限定されることはなく、いくつかの金属部材が組み合わされて一体とされていてもよい。また、縦枠本体を室外側部材と室内側部材とに分け、これを断熱性の部材で連結する、いわゆるブリッジ構造としてもよい。これによりさらに断熱性を向上させることができる。
縦枠本体21の見込み方向室内側において、片21aにカバー部材22の片22bが重ねられるように配置される。そして固定部材23により片22bと片21aとが固定される。本実施形態では、片21bの先端が片22aに係合することによりさらに確実に固定される。
これにより、カバー部材22は、縦枠本体21の見付方向内側面のうち見込方向室内側の一部を覆うことができる。
上横枠本体26は、図3に表わされる断面において、見込み方向に延在する片26aを有している。片26aの見付方向内側面には、片26b、26c、26d、26eが立設されている。片26bは網戸5の上レールとなる片、片26cは外障子40の上レールとなる片、及び片26dは内障子70の上レールとなる片である。また、片26aの見付方向外側面には、片26fが立設されている。当該片26fを建物躯体に取り付けることにより上横枠25が建物躯体に固定される。
また、本実施形態では上横枠本体26は、一体に形成されているが、これに限定されることはなく、いくつかの金属部材が組み合わされて一体とされていてもよい。
下横枠本体31は、図3に表わされる断面において、矩形中空に形成された中空部31aが設けられ、該矩形部31aの見込み方向室内側からは、室内側に延びる片31bが配置されている。
矩形部31a、及び片31bの見付方向内側面には、片31c、31d、31e、31fが立設されている。片31cは網戸5の下レールとなる片であり、該網戸5の戸車が載置される。片31dは外障子40の下レールとなる片、及び片31eは内障子70の上レールとなる片であり、それぞれの障子の戸車が載置される。また、中空部31aの見付方向外側面には、片31gが立設されている。当該片31gを建物躯体に取り付けることにより下横枠31が建物躯体に固定される。
また、本実施形態では下横枠本体31は、一体に形成されているが、これに限定されることはなく、いくつかの金属部材が組み合わされて一体とされていてもよい。
戸先框50は戸先側に配置される縦框材である。図5には、図2のうち障子40の戸先部分に注目した図を示した。ここで図5(a)は組み合わせた図、図5(b)は分解して示した図である。
また、中空部51aの室内側からは、内召し合わせ框81に係合する係合片51hも設けられている。
開口部装置1の閉鎖の姿勢で図2、図4にBで示した位置と、Aで示した位置とを対比する。Bで示した位置は、障子40、70が閉鎖した姿勢において、戸先框50、80の見付方向内側端部が配置される位置である。一方、Aで示した位置は、縦枠15、20において、カバー部材18、22の見付方向内側端部が配置される位置である。
このような構成により、ある大きさの開口部に従来の開口部装置を設置したときに、H−3等級(JIS A 4706、JIS A 4702、熱貫流抵抗0.287m2・K/W以上)の断熱性能を得ることができなかった場合であっても、開口部装置1によれば、H−3等級の断熱性能を得ることが可能となる。
図6(a)は、1つの変形例の開口部装置に用いられるグレージングチャンネル160の断面図を示す図である。グレージングチャンネル160では、突出部164が第一突出部164a、第二突出部164bの2本を有している点がグレージングチャンネル60と異なる。これによりさらにシール材とグレージングチェンネルとの固定が強固なものとなる。
例えば、突出部によらずグレージングチャンネルのうちガラスパネルの底面を覆う面がシール材に接着して一体化してもよい。
さらには、グレージングチャンネルと板ガラスとが接着、又は機械的結合により一体となることによりガラスパネルとグレージングチャンネルとが一体となってもよい。接着の場合には、グレージングチャンネルと板ガラスとの間に接着剤や粘着テープが具備される。機械的結合の場合は、例えば板ガラスに溝を形成し、グレージングチャンネルにはこれに係合する凸部を設けることを挙げることができる。
このような場合であっても、複層ガラスパネルとグレージングチャンネルとは上記説明したと同様に固定されているので、従来に比べ、框を薄く形成することができる。これにより図7にYで示した部分がカバー材18、22により隠蔽されなくても従来に比べて断熱性を向上させることが可能である。
ただし、Yの大きさが大きすぎれば断熱性能を向上の程度が低下してしまうので、図7にXで示した框の厚さに対して、(X−Y)/X×100%が、60%以上であることが好ましい。
例えば、ある大きさの開口部に従来の開口部装置を設置したときに、H−3等級(JIS A 4706、JIS A 4702、熱貫流抵抗0.287m2・K/W以上)の断熱性能を得ることができなかった場合であっても、開口部装置201によれば、H−3等級の断熱性能を得ることが可能となる場合もある。
10 枠体
15、20 縦横枠
17 カバー部材
18、22 カバー部材
25 上横枠
30 下横枠
40 外障子
41 複層ガラスパネル
45 シール材
50 戸先框
51 外召し合せ框
52 横框
53 横框
60 グレージングチャンネル
70 外障子
71 複層ガラスパネル
80 戸先框
81 内外召し合せ框
82 上横框
83 下横框
90 グレージングチャンネル
Claims (8)
- 縦枠と横枠とを枠組みして形成し、建物開口部の縁に沿って配置される枠体と、該枠体の内側に配置され、開閉可能な障子とを備える開口部装置であって、
前記枠体のうち少なくとも前記縦枠は、前記障子より見込み方向室内側に設けられ、見付方向内側に突出して配置されたカバー部を有し、
前記障子は、
所定の間隔を有して対向する2枚以上の板ガラス及び前記間隔のうち前記板ガラスの外周端部に充填されるシール材を備える複層ガラスパネルと、
前記複層ガラスパネルの端部を覆うように設けられ、前記シール材又は前記複層ガラスパネルに結合されたグレージングチャンネルと、
前記グレージングチャンネルが具備された前記複層ガラスパネルの外周に沿って前記複層ガラスパネルの端部を覆うように設けられる框と、を有し、
前記框のうち少なくとも1つの框は、前記障子の閉鎖の姿勢における室内側正面視で、該少なくとも1つの框の略全部が前記カバー部に隠蔽され、
前記グレージングチャンネルの底部にはシール材に挿入される突出部と排水孔と、が設けられていることを特徴とする開口部装置。 - 前記突出部が前記シール材と結合していることを特徴とする請求項1に記載の開口部装置。
- 前記少なくとも1つの框は、その見付け方向の大きさが36mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の開口部装置。
- 前記グレージングチャンネルの前記突出部と、該グレージングチャンネルのうちの前記複層ガラスパネルの端面を覆う部位と、が一体に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の開口部装置。
- 前記グレージングチャンネルの前記突出部と、該グレージングチャンネルのうちの前記複層ガラスパネルの端面を覆う部位と、が別体に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の開口部装置。
- 全体の熱貫流抵抗値が0.287m2K/W以上である請求項1〜5のいずれか一項に記載の開口部装置。
- 前記少なくとも1つの框は、
前記障子の室外側見付面を形成する室外側片と、
前記障子の室内側見付面を形成する室内側片と、
一端が前記室外側片に、他端が前記室内側片に連結した見込み片と、を備え、
前記見込み片が1つであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の開口部装置。 - 請求項1〜7のいずれか一項に記載の開口部装置を製造する方法であって、
所定の間隔を有して対向する2枚以上の板ガラスの前記間隔のうち前記板ガラスの外周端部にシール材を充填させる工程と、
前記シール材が固まる前に前記突出部を該シール材に差し込むようにして、前記2枚以上の板ガラスの端部を覆うように前記グレージングチャンネルを取り付ける工程と、を含む開口部装置の製造方法。
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