以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるUSBホスト機能付き印刷装置を含む印字ラベル作成システムを表すシステム構成図である。この印字ラベル作成システムLSは、本発明を、USBホスト機能付き印刷装置としてのラベル作成装置に適用した場合の実施形態である。
図1において、印字ラベル作成システムLSは、USBバスとしてのUSBケーブル9の第1コネクタ9H(後述)に接続されるラベル作成装置100(USBホスト機能付き印刷装置)と、上記USBケーブル9の第2コネクタ9T(後述)に接続可能な、USBターゲット装置としてのターゲット機器200(この例では、バーコードリーダ。以下適宜、「バーコードリーダ200」と称する)とを有している。
ラベル作成装置100は、装置本体101の外郭を構成する全体的に直方体状の筐体101sを有し、筐体101sの上面部には、開閉可能(又は着脱可能としてもよい)に設けられた開閉蓋102が設けられている。
前面部には、報知手段としてのLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)103と、テープ排出口104と、上記USBケーブル9の第1コネクタ9H(後述)を着脱可能に装着する第1ソケット105H(ホスト用接続手段)と、カッタ駆動ボタン106とが設けられている。
LED103は、筐体101sのうち上記第1ソケット105Hの近傍部位(この例では第1ソケット105Hの上部)に設けられており、所定の態様で点灯報知(例えば緑色点灯、緑色点滅、赤色点滅など)を行う(詳細は後述)。
テープ排出口104は、筐体101s内で作成された印字済みラベルテープ23(後述の図3参照)を筐体101s外へ排出するためのものである。
カッタ駆動ボタン106は、筐体101s内の所定の位置に配設されたカッタ28(後述の図3参照)を操作者の手動操作で駆動するためのものである。
バーコードリーダ200は、上記USBケーブル9の第2コネクタ9T(後述)を着脱可能に装着する第2ソケット205Tを有し、印刷見本集300に設けられた複数のバーコードBCから光学的に情報読み取りを行う。この印刷見本集300には、例えば文字や書体などの情報の表示とともに、対応するバーコードBCが表示されている。バーコードリーダ200によって読み取られた情報は、上記USBケーブル9を介してラベル作成装置100へ出力される。
USBケーブル9は、図1中の拡大図に示すように、ラベル作成装置100をホストとして接続するための第1コネクタ9H(ホスト側接続部。いわゆるシリーズAプラグであるUSBコネクタ)と、任意のターゲット機器(この例ではバーコードリーダ200)をターゲットとして接続するための第2コネクタ9T(ターゲット側接続部。いわゆるシリーズBプラグであるUSBコネクタ)と、これら第1コネクタ9H及び第2コネクタ9Tの間に配設されるケーブル本体9Mとを備えている。
そして、ラベル作成装置100の第1ソケット105Hに対し、USBケーブル9の第1コネクタ9Hが装着(接続)され、バーコードリーダ200の第2ソケット205Tに対し、上記USBケーブル9の第2コネクタ9Tが装着されることで、ラベル作成装置100とバーコードリーダ200とが互いに情報送受信可能に接続されている。
なお、上記USBケーブル9をターゲット機器側(この例ではバーコードリーダ200側)と一体に構成してもよい。この場合、バーコードリーダ200は第2ソケット205Tが省略され、さらに、USBケーブル9は第2コネクタ9Tが省略されてバーコードリーダ200と一体構造となり、その先端側に設けた第1コネクタ9Hがラベル作成装置100の第1ソケット105Hに着脱可能に取り付けられる。逆にUSBケーブル9をラベル作成装置100側と一体に構成してもよい。この場合は、ラベル作成装置100は第1ソケット105Hが省略され、さらに、USBケーブル9は第1コネクタ9Hが省略されてラベル作成装置100と一体構造となり、その先端側に設けた第2コネクタ9Tがバーコードリーダ200の第2ソケット205Tに着脱可能に取り付けられる。いずれの場合も、USBケーブル9は、ラベル作成装置100をホスト、バーコードリーダ200をターゲットとして接続することとなる。
また、本実施形態の特徴として、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し接続可能なターゲット機器は、バーコードリーダ200に限られず、種々のターゲット機器(別の機種のバーコードリーダや、マウス、キーボードなど)が接続可能である(但し、後述のように、接続したすべてのターゲット機器が起動できるとは限らない)。
図2は、ラベル作成装置100の開閉蓋102を開いた状態で装置本体101の内部のカートリッジホルダ及びそれに装着させるカートリッジの外観構成を表す斜視図である。この図2では、図示の煩雑を避けるため上方に開いた状態の開閉蓋102の図示は省略している。
図2において、ラベル作成装置100の装置本体101内部には、カートリッジホルダ27と、印字ヘッド19と、テープ送りローラ駆動軸30と、リボン巻取りローラ駆動軸31とが設けられている。
カートリッジホルダ27は、カートリッジ10を着脱可能に構成されている。
印字ヘッド19は、上記テープ送りローラ駆動軸30等により搬送されるカバーフィルム11に対し所望の印字を行う。
テープ送りローラ駆動軸30及びリボン巻取りローラ駆動軸31は、使用済みインクリボン13及び印字済みラベル用テープ23(ともに後述の図3参照)の搬送駆動力をそれぞれ与えるものであり、互いに連動して回転駆動される。
一方、カートリッジ10は、この例では、全体が略直方体形状に形成された箱体であり、その一部には表裏両面を貫通するヘッド挿通開口39が形成されている。
図3は、カートリッジ10を装着した状態のカートリッジホルダ27の周辺部分を、カートリッジ10とともに示す図である。
図3において、カートリッジ10は、装置本体101内の凹所である上記カートリッジホルダ27に着脱可能に収納されている。また、カートリッジ10は、基材テープ16を巻回した基材テープロール17と、被印字媒体であるカバーフィルム11を巻回したカバーフィルムロール12と、印字用のインクリボン13(但し被印字媒体が感熱テープの場合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール14と、印字後のインクリボン13を巻取るリボン巻取りローラ15と、テープ送りローラ18とを有している。
基材テープロール17は、基材テープ用スプール17aの周りに、上記基材テープ16を巻回している。
基材テープ16は、複数層(この例では4層)の積層構造を備えている(図3中部分拡大図参照)。すなわち、内側に巻かれる側(図3中右側)よりその反対側(図3中左側)へ向かって、適宜の粘着剤からなり上記カバーフィルム11を貼り合わせるための粘着剤層16a、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)等からなるテープ基材層16b、適宜の粘着剤からなる粘着剤層16c、剥離紙16dの順序で積層され構成されている。
剥離紙16dは、最終的に完成した印字ラベルLが所定の物品等の貼り付け対象物に貼り付けられる際に、これを剥がすことで粘着剤層16cにより当該貼り付け対象物に接着できるようにしたものである。
カバーフィルムロール12は、カバーフィルム用スプール12aの周りに、この例では上記基材テープ16と略同じ幅であるカバーフィルム11を巻回している。
リボン供給側ロール14は、リボン供給側スプール14aの周りに、インクリボン13を巻回している。
リボン巻取りローラ15は、リボン巻取りスプール15aを備えており、カートリッジホルダ27側の上記リボン巻取りローラ駆動軸31により駆動されることで、印字済み(使用済み)のインクリボン13を巻取り、リボン巻取りスプール15aに巻回する。
テープ送りローラ18は、カートリッジホルダ27側の上記テープ送りローラ駆動軸30により駆動されることで、上記基材テープ16と上記カバーフィルム11とを押圧し接着させ印字済みラベル用テープ23としつつ(=テープ圧着ローラとしても機能する)、図3中矢印Tで示す方向にテープ送りを行う。
なお、上記リボン巻取りローラ15及びテープ送りローラ18は、それぞれカートリッジ10外に設けた例えばパルスモータであるテープ送りモータ33(後述の図4参照)の駆動力が図示しないギヤ機構を介し上記リボン巻取りローラ駆動軸31及びテープ送りローラ駆動軸30に伝達されることによって連動して回転駆動される。
一方、カートリッジホルダ27は、上記印字ヘッド19と、上記リボン巻取りローラ駆動軸31と、上記テープ送りローラ駆動軸30と、ローラホルダ22とを有している。
印字ヘッド19は、多数の発熱素子を備えており、上記カバーフィルムロール12から繰り出されたカバーフィルム11の所定の印字領域に印字を行う。
テープ送りローラ駆動軸30は、カートリッジホルダ27に装着されたカートリッジ10のカバーフィルムロール12から繰り出される(供給される)カバーフィルム11と、基材テープロール17から繰り出される基材テープ16とを、上記テープ送りローラ18を駆動させることにより搬送する。
ローラホルダ22は、支持軸29により回動可能に枢支され、切換機構により印字位置とリリース位置に切換可能とされている。このローラホルダ22には、プラテンローラ20及びテープ圧接ローラ21が回転可能に配設されており、ローラホルダ22が上記印字位置に切り換えられたときに、それらプラテンローラ20及びテープ圧接ローラ21が上記印字ヘッド19及びテープ送りローラ18に対し圧着されるようになっている。
さらに、カートリッジホルダ27には、カートリッジ10の排出口(図示せず)に隣接してカッタ28が配設されている。このカッタ28は、上記カッタ駆動ボタン104が押されることにより作動し、印字済みラベル用テープ23を所定の長さに切断して、印字ラベルLを生成する。
上記構成において、カートリッジ10が上記カートリッジホルダ27に装着された後、テープ送りモータ33(後述の図4参照)の駆動力によってリボン巻取りローラ駆動軸31及びテープ送りローラ駆動軸30がそれぞれ同期して回転駆動される。テープ送りローラ駆動軸30の駆動に伴いテープ送りローラ18、プラテンローラ20、及びテープ圧接ローラ21が回転し、基材テープロール17から基材テープ16が繰り出され、上述のようにテープ送りローラ18へ供給される。一方、カバーフィルムロール12からはカバーフィルム11が繰り出されるとともに、印字ヘッド駆動回路32(後述の図4参照)により印字ヘッド19の複数の発熱素子が通電される。このとき、インクリボン13が、上記印字ヘッド19に押圧されることで当該カバーフィルム11の裏面に接触させられる。この結果、カバーフィルム11の裏面の所定の印字領域に、所望の印字(鏡像印字)がされる。そして、上記基材テープ16と上記印字が終了したカバーフィルム11とがテープ送りローラ18及びテープ圧接ローラ21により接着されて一体化されて印字済みラベル用テープ23として形成され、上記排出口よりカートリッジ10外へと搬出される。そして、カッタ28によって印字済みラベル用テープ23が切断され、所望の印字がされた印字ラベルLが生成される。
図4は、ラベル作成装置100の機能構成を表す機能ブロック図である。
図4において、ラベル作成装置100の制御基板(図示せず)上には、制御回路40が配置されている。制御回路40には、CPU44が設けられており、このCPU44に、データバス42を介し、入出力インターフェース41、ROM46、EEPROM47(ドライバ記憶手段、種別情報記憶手段)、RAM48、及び通信用インターフェース(通信用I/F)43Hが接続されている。なおEEPROM47に代え、フラッシュメモリ等を用いてもよい。
ROM46には、後述の印字バッファ48Bのデータを読み出して上記印字ヘッド19や後述のテープ送りモータ33を駆動する印字駆動制御プログラム、印字が終了した場合に印字済みラベル用テープ23を切断位置までテープ送りモータ33を駆動して搬送し、後述のソレノイド35を駆動して印字済みラベル用テープ23を切断する切断駆動制御プログラム等、制御上必要な各種のプログラムが格納されている。CPU44は、このようなROM46に記憶されている各種プログラムに基づいて各種の演算を行う。
EEPROM47には、特定の種別のターゲット機器200に対応した(=特定の種別のターゲット機器200を動作させるために必要な)ドライバソフトウェアが予め格納されている。すなわち、このEEPROM47内に、対応するドライバソフトウェアが格納された特定の種別のターゲット機器200は、ラベル作成装置100のホスト機能によって直ちに動作(起動)させることができる。
またさらに、EEPROM47には、上記ドライバソフトウェアが格納された、すなわち、ラベル作成装置100により起動可能な特定の種別のターゲット機器200の種別情報(後述)が記録された種別情報リスト470(後述の図6等参照)が予め記憶されている。
RAM48は、CPU44により演算された各種の演算結果等を一時的に記憶する。このRAM48には、印字用データが格納されるテキストメモリ48A、ドットパターンデータが格納される印字バッファ48B、各種演算データ等を格納するワークメモリ48C等が設けられている。
通信用I/F43Hは、例えばUSB(Universal Serial Bus)等から構成され、ターゲット機器200(図1の例ではバーコードリーダ200)との間で上記USBケーブル9を介して情報通信(例えばシリアル通信等)を行う。
入出力インターフェース41には、上記印字ヘッド19を駆動するための印字ヘッド駆動回路32と、テープ送りモータ駆動回路34と、ソレノイド駆動回路36と、上記LED103と、上記カッタ駆動ボタン106とが接続されている。
テープ送りモータ駆動回路34は、テープ送りモータ33を駆動することにより、前述のテープ送りローラ駆動軸30及びリボン巻取りローラ駆動軸31を駆動し、基材テープ16、カバーフィルム11、及び印字済みラベル用テープ23の搬送を行う。
ソレノイド駆動回路36は、上記カッタ28を駆動して切断動作を行わせるソレノイド35を駆動する。
図4に示す制御回路40を核とする制御系において、特定の種別のターゲット機器200(EEPROM47内にドライバソフトウェアが格納済みのターゲット機器200)からUSBケーブル9を介して、ラベル作成装置100に印字用データが入力された場合、その印字用データがテキストメモリ48Aに記憶される。そして、その記憶された印字用データは再び読み出され、制御回路40の変換機能により所定の変換がされることで、ドットパターンデータが生成され、印字バッファ48Bに記憶される。また、印字ヘッド19が印字ヘッド駆動回路32を介して駆動され、上記各発熱素子が1ライン分の印字ドットに対応して選択的に発熱駆動されて印字バッファ48Bに記憶されたドットパターンデータの印字を行い、これと同期してテープ送りモータ33がテープ送りモータ駆動回路34を介して上記カバーフィルム11等の搬送制御を行い、最終的に印字ラベルLを作成する。
図5は、ターゲット機器200の種別情報を説明する説明図である。
図5において、この例では、上記特定の種別のターゲット機器200を、当該ターゲット機器200に対応したドライバソフトウェアを格納済みの操作端末(図示せず。例えば一般に市販されている汎用パーソナルコンピュータ)に対し、USBケーブル9を介して接続させ、当該操作端末の表示部(図示せず)に表示させた、上記ターゲット機器200に係るプロパティ画面150の一例を示している。
このプロパティ画面150には、ターゲット機器200の名称表示領域151、ターゲット機器200に係るベンダID(VID)表示領域152、ターゲット機器200に係るプロダクトID(PID)表示領域153などが設けられている。
上記名称表示領域151には、ターゲット機器200の名称(この例では「○×△バーコードリーダ」)が表示されている。
上記VID表示領域152には、ターゲット機器200に係るベンダID(この例では「1111」)が表示されている。ベンダIDは、各企業や各会社に対応する識別情報である。
上記PID表示領域153には、ターゲット機器200に係るプロダクトID(この例では「2111」)が表示されている。プロダクトIDは、上記ベンダIDを持つ企業や会社が各製品や各機種毎に重複しないように割り振る識別情報である。
すなわち、上記ベンダID及びプロダクトIDの組み合わせは、各ターゲット機器200毎に固有であり、これらベンダID及びプロダクトIDが判れば、ターゲット機器200が何であるか(ターゲット機器200の製造会社(企業)や製品(機種)など)を特定することができる。
そこで、本実施形態においては、ターゲット機器200の上記種別情報として、ターゲット機器200に係る識別情報である上記ベンダID及びプロダクトIDを用いる。この図5に示す例では、ターゲット機器200(○×△バーコードリーダ)のベンダID及びプロダクトIDは、「1111」「2111」になる。
図6は、EEPROM47に記憶された種別情報リスト470の一例を概念的に表す図である。
図6において、種別情報リスト470は、特定の種別のターゲット機器200の種別情報としての特定のベンダID及び特定のプロダクトIDと、ラベル作成装置100で動作保障可能な純正品であることを表す適宜の識別子(図示の例では純正適合マークとしての星マークで表す)とを含む。
この種別情報リスト470内に記録された特定のベンダID及び特定のプロダクトIDのうち、上記純正品に対応する特定のベンダID及び特定のプロダクトID(第1ベンダID及び第1プロダクトID。以下適宜、「第1ベンダID及び第1プロダクトID」と称する)には、上記純正適合マークが関連付けられている。図6に示す例では、ベンダID及びプロダクトIDの組み合わせで、「1111」「2111」と、「3333」「4111」と、「4444」「5111」とが、上記第1ベンダID及び第1プロダクトIDに該当する。
一方、種別情報リスト470内に記録された特定のベンダID及び特定のプロダクトIDのうち、ラベル作成装置100により事実上起動可能はあるがメーカとして動作保障まではしない非純正品に対応する特定のベンダID及び特定のプロダクトID(=第1ベンダID及び第1プロダクトID以外の第2ベンダID及び第2プロダクトID。以下適宜、「第2ベンダID及び第2プロダクトID」と称する)には、上記純正適合マークが関連付けられていない。図6に示す例では、ベンダID及びプロダクトIDの組み合わせで、「2222」「3111」と、「5555」「6111」と、「6666」「7111」とが、上記第2ベンダID及び第2プロダクトIDに該当する。
このように、種別情報リスト470内に記録された、特定の種別のターゲット機器200(=ラベル作成装置で起動可能なターゲット機器)の特定のベンダID及び特定のプロダクトIDは、純正品に対応した第1ベンダID及び第1プロダクトIDと、非純正品に対応した第2ベンダID及び第2プロダクトIDとに、(第1ベンダID及び第1プロダクトIDを上記純正適合マークに関連付けることで)区別可能に記憶されている。そして、上記EEPROM47には、この特定のベンダID及び特定のプロダクトIDに対応したドライバソフトウェアが格納されている。なお、この種別情報リスト470内に記録されていないベンダID及びプロダクトIDを保持するターゲット機器200は、EEPROM47にドライバソフトウェアが格納されていない非対応品である。したがって、非対応品に対応したターゲット機器200は、ドライバソフトウェアが格納されていないため、ラベル作成装置100により起動することができない。
図7(a)及び図7(b)は、前述のようにして作成された印字ラベルLの外観の一例を表す上面図及び下面図であり、図8は、図7(a)中VIII−VIII′断面による横断面図を90°回転させて示す図である。
これら図7(a)、図7(b)、及び図8において、印字ラベルLは、前述の図3に示した基材テープ16にカバーフィルム11が加わった5層構造となっている。すなわち、表面(図8中上側)よりその反対側(図8中下側)へ向かって、カバーフィルム11、粘着剤層16a、テープ基材層16b、粘着剤層16c、剥離紙16dの順序で積層され構成されている。
また、カバーフィルム11の裏面には、上記印字用データに対応した内容の印字R(この例では、「名古屋太郎」の文字)が鏡像印字により印刷されている。
以上のような基本構成において、本実施形態の最大の特徴は、USBケーブル9を介してラベル作成装置100と任意のターゲット機器200とが接続された場合、そのターゲット機器200のラベル作成装置100に対する接続適性が適合するか適合しないかを判定すること、及び、その判定結果に応じて、所定の態様の点灯報知を行うように、LED103を制御すること、にある。
図9は、LED103より行われる所定の態様の点灯報知の一例を説明する説明図である。
図9において、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、いずれのターゲット機器200も接続されていないときは、LED103は、点灯報知を行わず消灯状態となっている(図中(1)の状態)。
このとき、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、上記純正品のターゲット機器200が接続されると、LED103は、純正品が接続された場合に対応した報知として、この例では「緑色の点灯」を行う(図中(2)の状態)。その後、後述の(5)の状態となるまで、この「緑色の点灯」による報知は継続される。
また、上記(1)の状態において、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、上記非純正品のターゲット機器200が接続されると、LED103は、非純正品が接続された場合に対応した報知として、上記(2)の状態と共通の色(=緑色)を用いつつ、互いに異なる点灯態様、すなわちこの例では「緑色の点滅」を行う(図中(3)の状態)。その後、後述の(5)の状態となるまで、この「緑色の点滅」による報知は継続される。
また、上記(1)の状態において、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、上記非対応品のターゲット機器200が接続されると、LED103は、非対応品が接続された場合に対応した報知として、上記(2)及び(3)の状態において点灯又は点滅される色(=緑色)とは異なる色となるように、この例では「赤色の点滅」を行う(図中(4)の状態)。その後、後述の(5)の状態となるまで、この「赤色の点滅」による報知は継続される。
そして、上記(2)、(3)、及び(4)の状態において、USBケーブル9を介してのラベル作成装置100とターゲット機器200との接続が終了されると、LED103は、上記の報知を終了し消灯状態となる(図中(5)の状態)。すなわち、図中(1)の状態に戻る。
図10は、前述のような報知態様を実現する、ラベル作成装置100のCPU44の報知処理機能を表すフローチャートである。
図10において、例えば操作者によりラベル作成装置100の電源がオンにされることによって、このフローが開始される(「START」位置)。
まずステップS10で、任意のターゲット機器200が、USBケーブル9及び通信用I/F43Hを介し、接続されたかどうかを判定する。具体的には、任意のターゲット機器200の第2ソケット205Tに対し第2コネクタ9Tが装着されたUSBケーブル9の第1コネクタ9Hが、上記第1ソケット105Hに装着されたかどうかを判定する。任意のターゲット機器200が接続されるまで判定が満たされず、ループ待機し、任意のターゲット機器200が接続されたら判定が満たされて、ステップS20に移る。
ステップS20では、上記ステップS10で接続されたターゲット機器200から、USBケーブル9及び通信用I/F43Hを介し、当該ターゲット機器200のベンダID及びプロダクトID(図5参照)を取得する(種別情報取得手段としての機能)。具体的には、USB規格に基づく標準リクエストを、通信用I/F43H及びUSBケーブル9を介し、上記ステップS10で接続されたターゲット機器200へ出力する。そして、上記標準リクエストに応答したターゲット機器200から、USB規格に基づくデバイスディスクリプタを、USBケーブル9及び通信用I/F43Hを介し入力するまで待機する。そして、上記デバイスディスクリプタを入力したら、当該デバイスディスクリプタに基づき、上記ターゲット機器200のベンダID及びプロダクトIDを取得する。
その後、ステップS30で、上記ステップS20で取得されたベンダID及びプロダクトIDと、上記種別情報リスト470(図6参照)内に記録された特定のベンダID及び特定のプロダクトIDとを、それぞれ照合する。
そして、ステップS40で、上記ステップS30の照合において、ベンダID及びプロダクトIDがすべて一致したかどうか、言い換えれば、上記ステップS10で接続されたターゲット機器200の当該ラベル作成装置100に対する接続適性が適合するか適合しないか、を判定する。ベンダID及びプロダクトIDがすべて一致した場合(=上記接続適性が適合する場合)、すなわち、上記ステップS20で取得されたベンダID及びプロダクトIDのすべてが、上記種別情報リスト470内に存在した場合には、判定が満たされてステップS50に移る。
ステップS50では、上記ステップS20で取得されたベンダID及びプロダクトIDが、上記純正品に対応した(=上記純正適合マークと関連付けられた)第1ベンダID及び第1プロダクトIDであるかどうかを判定する。上記ステップS20で取得されたベンダID及びプロダクトIDが、上記第1ベンダID及び第1プロダクトIDである場合には、判定が満たされ、接続されたターゲット機器200が純正品であるとみなされ、ステップS60に移る。
ステップS60では、入出力インターフェース41を介し、LED103に制御信号を出力し、対応する報知(第1報知)として「緑色の点灯」を行わせる。なお、当該報知は後述のステップS100の手順が実行されるまで継続される。その後、後述のステップS90に移る。このように、ラベル作成装置100に純正品のターゲット機器200が接続された場合は、前述したように、EEPROM47に予め格納された対応するドライバソウトウェアにより、当該ターゲット機器200を起動することができる。
一方、上記ステップS50において、上記ステップS20で取得されたベンダID及びプロダクトIDが、上記非純正品に対応した第2ベンダID及び第2プロダクトIDであった場合は、ステップS50の判定が満たされず、接続されたターゲット機器200が非純正品であるとみなされ、ステップS70に移る。
ステップS70では、入出力インターフェース41を介し、LED103に制御信号を出力し、対応する報知(第1報知)として「緑色の点滅」を行わせる。なお、当該報知は後述のステップS100の手順が行われるまで継続される。そして、後述のステップS90に移る。このようにラベル作成装置100に非純正品のターゲット機器200が接続された場合でも、前述したように、EEPROM47に予め格納された対応するドライバソウトウェアにより、当該ターゲット機器200を起動することができる。但しこの場合には、上記の純正品が接続された場合とは異なり、動作保障はされないこととなる。
一方、上記ステップS30の照合において、ベンダID及びプロダクトIDのうち少なくとも1つが一致していなかった場合(=上記接続適性が適合しない場合)、すなわち、上記ステップS20で取得されたベンダID及びプロダクトIDのうち少なくとも1つが、上記種別情報リスト470内に存在しなかった場合は、ステップS40の判定が満たされず、接続されたターゲット機器200が非対応品であるとみなされ、ステップS80に移る。
ステップS80では、入出力インターフェース41を介し、LED103に制御信号を出力し、対応する報知(第2報知)として、「赤色の点滅」を行わせる。当該報知は、後述のステップS100の手順が行われるまで継続される。このように、ラベル作成装置100に非対応品のターゲット機器200が接続された場合は、前述したように、EEPROM47に対応するドライバソウトウェアが格納されていないため、当該ターゲット機器200を起動することができない。
そして、ステップS90で、上記ステップS10においてUSBケーブル9及び通信用I/F43Hを介し接続されたターゲット機器200が、まだ接続中であるかどうかを判定する。上記ターゲット機器200が、まだ接続中である場合には判定が満たされず、ループ待機する。そして、上記ターゲット機器200との接続が終了した場合、すなわち具体的には、ラベル作成装置100側の第1ソケット105から、USBケーブル9の第1コネクタ9Hが離脱された場合、又は、ターゲット機器200側の第2ソケット205Tから、USBケーブル9の第2コネクタ9Tが離脱された場合には、判定が満たされてステップS100に移る。
ステップS100では、入出力インターフェース41を介し、LED103に制御信号を出力し、上記ステップS60、ステップS70、又はステップS80における報知を、終了させる(=点灯又は点滅を消灯させる)。その後、このフローを終了する。なお、このフローは、例えばラベル作成装置100の電源がオンの間、あるいは所定の終了操作がされるまでの間は、繰り返し継続して実行される。
なお、上記において、ステップS30、ステップS40、及びステップS50が、各請求項記載の種別情報照合手段として機能するとともに適性判定手段としても機能する。また、そのうちステップS50が種別情報判定手段として機能する。また、ステップS60、ステップS70、及びステップS80が、報知手段を制御する報知制御手段として機能する。
以上説明したように、本実施形態においては、ラベル作成装置100は、USBケーブル9の第1ソケット9Hに接続されており、当該USBケーブル9の第2ソケット9Tには、種々のターゲット機器200が接続可能である。そして、USBケーブル9に任意のターゲット機器200が接続されたとき、その接続されたターゲット機器200の接続適性が判定される(ステップS30〜ステップS50を参照)。上記接続適性が適合すると判定された場合には、LED103において当該適合に対応する報知(上記の例では緑色点灯又は緑色点滅)が行われる(ステップS60及びステップS70を参照)。これにより、操作者は、そのターゲット機器200が、当該ラベル作成装置100と接続するのに適したものであることを認識することができる。逆に上記接続適性が適合しないと判定された場合には、LED103において当該不適合に対応する報知(上記の例では赤色点滅)が行われる(ステップS80を参照)。これにより、操作者は、そのターゲット機器200が、当該ラベル作成装置100と接続するのに適さないものであることを認識することができる。
以上のようにして、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介してターゲット機器200を接続するだけで、それ以上の特別な操作等を行わなくても、当該ターゲット機器200が接続に適しているのか適さないのか(具体的には当該ターゲット機器200を起動できるのかできないのか)を、一目で視覚的に認識することができる。この結果、利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、特定の種別のターゲット機器200に対応した(上記の例では特定のベンダID及び特定のプロダクトIDに対応した)ドライバソウトウェア、及び、その特定の種別のターゲット機器200に係わる特定のベンダID及び特定のプロダクトIDが、EEPROM47に予め記憶されている(図6を参照)。そして、USBケーブル9を介し、任意のターゲット機器200が接続されると、その接続されたターゲット機器200のベンダID及びプロダクトIDが取得される(ステップS20を参照)。そして、上記取得されたベンダID及びプロダクトIDと、EEPROM47の種別情報リスト470に予め記憶された(ドライバソフトウェア格納済みの種別に対応した)特定のベンダID及び特定のプロダクトIDとが、照合される。
上記照合が一致した場合(ベンダID及びプロダクトIDがすべて一致した場合)には、LED103において当該照合一致に対応する報知(上記の例では緑色点灯又は緑色点滅)が行われる。これにより、操作者は、接続したターゲット機器200について、対応するドライバソフトウェアが予めラベル作成装置100に格納済みであり、直ちに起動可能であることを認識することができる。逆に上記照合が一致しない場合(上記の例ではベンダID及びプロダクトIDのうち少なくとも1つが一致しなかった場合)には、LED103において当該照合不一致に対応する報知(上記の例では赤色点滅)が行われる。これにより、操作者は、接続したターゲット機器200について、対応するドライバソフトウェアがラベル作成装置100には用意されておらず、そのままでは起動不可能であることを認識することができる。なお、上記のように、ターゲット機器200の起動の可・不可を識別するのに、ベンダID及びプロダクトIDを用いることにより、ラベル作成装置100において、ターゲット機器200の機種毎に、起動・不起動の細かい設定を行うことができる。
また、本実施形態では特に、上記照合においてベンダID及びプロダクトIDがすべて一致した場合(=ステップS40の判定が満たされた場合)、当該取得されたベンダID及びプロダクトIDが、上記純正品に対応した第1ベンダID及び第1プロダクトIDであるか、上記非純正品に対応した第2ベンダID及び第2プロダクトIDであるかを判定する(ステップS50を参照)。そして、上記取得されたベンダID及びプロダクトIDが、第1ベンダID及び第1プロダクトIDであるか、第2ベンダID及び第2プロダクトIDであるかに応じて(=ステップS50の判定に応じて)、互いに異なる態様(上記の例では点灯又は点滅)で報知を行うように、LED103を制御する。これにより、ドライバソフトウェアが用意されており起動可能であるターゲット機器200の中で、さらに、動作保証可能な純正品であるか、あるいはそれ以外の非純正品であるかを、区別して操作者に視覚的に認識させることができる。この結果、さらに利便性を向上することができる。
またさらに、上記取得されたベンダID及びプロダクトIDが、第1ベンダID及び第1プロダクトIDである場合(=ステップS50の判定が満たされた場合)と、第2ベンダID及び第2プロダクトIDである場合(=ステップS50の判定が満たされなかった場合)とで、共通の色(上記の例では緑色)を用いつつ、互いに異なる点灯態様(上記の例では点灯又は点滅)で報知を行うように、LED103を制御する。これにより、操作者は、当該共通の色(上記の例では緑色)により、接続されたターゲット機器200がまず起動可能であることを迅速に一次認識できる。その後、当該色を用いてどのような態様で点灯されているかを識別することで、接続されたターゲット機器200が、純正品であるか非純正品であるかを二次認識することができる。この結果、確実に利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、ラベル作成装置100に対し、EEPROM47にドライバソフトウェアが格納されていない(種別情報リスト470内にベンダID及びプロダクトIDが記録されていない)非対応品が接続された場合には、上記の共通の色(上記の例では緑色)とは異なる色(上記の例では赤色)を用いて報知を行うように、LED103を制御する。これにより、操作者は、当該異なる色(上記の例では赤色)により、接続されたターゲット機器200が、そのままでは起動不能であることを直ちに認識することができる。この結果、確実に利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、上記第1ソケット105H及びLED103は、筐体101sの前面部に設けられており、さらに、上記LED103は、筐体101sのうち上記第1ソケット105Hの近傍部位(上記の例では上部)に設けられている(図1を参照)。これにより、操作者がUSBケーブル9の第2コネクタ9Tを、ターゲット機器200の第2ソケット205Tに接続した後、USBケーブル9の第1コネクタ9Hを、ラベル作成装置100の前面側で容易に装着することができる。そして、上記のように第1ソケット105HにUSBケーブル9の第1コネクタ9Hを装着したとき、その前面側の装着箇所の近傍(上記の例では上部)のLED103によって、容易にターゲット機器200の接続適性の適合・不適合(具体的には当該ターゲット機器200を起動できるのかできないのか)を認識することができる。この結果、さらに利便性を向上することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(1)種別情報としてクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報を用いる場合
上記実施形態においては、種別情報として、識別情報であるベンダID及びプロダクトIDを用いていたが、これに限られない。すなわち、種別情報として、USB規格に基づき、ターゲット機器200の機能毎にグループ分けされ設定されたクラス、サブクラス、及びプロトコルについての、クラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報を用いてもよい。
図11は、ターゲット機器200のクラスについて説明する説明図である。
図11に示すように、ターゲット機器200は、USB規格に基づき、その機能毎にクラスコード(「1」〜「9」)、対応するクラス名(「Audio」「Comunication」など。図示参照)、及び対応するクラス情報(「0x01」〜「0x09」)が設定されている。例えば、バーコードリーダ200(図1参照)、キーボード、マウス等の人間により操作されるようなターゲット機器200は、クラスコード「3」、クラス名「Human Interface Device(HID)」、クラス情報「0x03」と設定されている。
なお、図示は省略しているが、ターゲット機器200は、サブクラスについても同様に、USB規格に基づき、上記クラスに関する機能よりもさらに詳細な機能毎に、サブクラスコード、対応するサブクラス名、及び対応するサブクラス情報が設定されている。また、プロトコルについても同様に、USB規格に基づき、上記クラスやサブクラスよりもさらに詳細な機能毎に、プロトコルコード、対応するプロトコル名、及び対応するプロトコル情報が設定されている。図12に、そのようなターゲット機器200のクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報の一例を概念的に示す。
図12において、この例では、ターゲット機器200の一例として、キーボード及びマウスについてのクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報をそれぞれ示している。すなわち、キーボードのクラス情報は「0x03」(クラス名は「HID」)であり、サブクラス情報は「0x01」であり、プロトコル情報は「0x01」である。また、マウスのクラス情報は「0x03」(クラス名は「HID」)であり、サブクラス情報は「0x01」であり、プロトコル情報は「0x02」である。これらクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報は、製造会社や機種が異なっていても、USB規格に基づく機能が同様のターゲット機器200(例えば、A社製・新機種のマウスとB社製・既機種のマウス)であれば、すべて一致するように設定されている。
本変形例においては、図13に示すように、EEPROM47(図4参照)に、特定の種別のターゲット機器200の種別情報として、特定のクラス情報(図示の例では「0x03」)、特定のサブクラス情報(図示の例では「0x01」)、及び特定のプロトコル情報(図示の例では「0x01」)を含む種別情報リスト470′が予め記憶されている。
また、EEPROM47には、上記特定のクラス情報、特定のサブクラス情報、及び特定のプロトコル情報に対応した、すなわち特定の種別のターゲット機器200を動作させるために必要な、ドライバソフトウェアが格納されている。
すなわち、この種別情報リスト470′内に記録された特定のクラス情報、特定のサブクラス情報、及び特定のプロトコル情報とすべて一致する、クラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報を保持するターゲット機器200(=特定の種別のターゲット機器200)は、EEPROM47にドライバソフトウェアが格納された対応品である。この対応品である特定の種別のターゲット機器200は、上記EEPROM47に格納された、対応するドライバソフトウェアを用いて、ラベル作成装置100のホスト機能によって直ちに起動することができる。
一方、この種別情報リスト470′内に記録された特定のクラス情報、特定のサブクラス情報、及び特定のプロトコル情報と1つ以上一致しない、クラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報を保持するターゲット機器200(=特定の種別のターゲット機器200以外の種別のターゲット機器200)は、EEPROM47にドライバソフトウェアが格納されていない非対応品である。この非対応品である種別のターゲット機器200は、対応するドライバソフトウェアが格納されていないため、ラベル作成装置100により起動することができない。
本変形例では、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、ターゲット機器200が接続されると、USB規格に基づく標準リクエストが、ターゲット機器200に出力される。そして、上記標準リクエストに応答したターゲット機器200から、USB規格に基づくインターフェースディスクリプタが入力されると、このインターフェースディスクリプタに基づき、ターゲット機器200のクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報が取得される。取得されたクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報に対し、上記EEPROM47の種別情報リスト470′に含まれる、上記特定のクラス情報、上記特定のサブクラス情報、及び上記特定のプロトコル情報に該当するかどうかの照合が行われる。そして、その照合結果に応じた態様で、LED103による点灯報知が行われるのである。
図14は、本変形例において、LED103より行われる所定の態様の点灯報知の一例を説明する説明図であり、前述の図9に対応する図である。この例では、前述の図13に示した種別情報リスト470′、すなわち、特定のクラス情報「0x03」、特定のサブクラス情報「0x01」、及び特定のプロトコル情報「0x01」のみが記憶されている場合を例にとって説明する。
図14において、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、いずれのターゲット機器200も接続されていないときは、LED103は、点灯報知を行わず消灯状態となっている(図中(1)の状態)。
このとき、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、上記特定のクラス情報「0x03」、特定のサブクラス情報「0x01」、及び特定のプロトコル情報「0x01」に対応した、上記対応品である特定の種別のターゲット機器200が接続される場合がある。この場合、LED103は、対応品が接続された場合に対応した報知として、前述と同様の「緑色の点灯」を行う(図14中(2)′の状態)。その後、後述の(5)の状態となるまで、この「緑色の点灯」による報知は継続される。
また、上記(1)の状態において、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、上記特定のクラス情報「0x03」、特定のサブクラス情報「0x01」、及び特定のプロトコル情報「0x01」に対応していない、上記非対応品である種別のターゲット機器200(但し、「Hub」クラスのターゲット機器200は除く)が接続される場合がある。この場合、LED103は、非対応品が接続された場合に対応した報知として、上記(2)′の状態において点灯される色(=緑色)とは異なる色となるように、この例では赤色の点滅を1.2秒周期(赤色点灯0.6秒→消灯0.6秒)で繰り返す「赤色の点滅(速)」を行う(図14中(4)′の状態)。その後、後述の(5)の状態となるまで、この「赤色の点滅(速)」による報知は継続される。
また、上記(1)の状態において、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、上記非対応品である種別のターゲット機器200のうち、特に「Hub」クラスのターゲット機器200、すなわち、クラス情報として「0x09」(クラス名は「Hub」。図11参照)を保持するターゲット機器200が接続される場合がある。この場合、LED103は、非対応品のうち上記「Hub」クラスのターゲット機器200が接続された場合に対応した報知として、上記(2)′の状態において点灯される色(=緑色)とは異なる色や上記(4)′の状態の「赤色の点滅(速)」と異なる態様となる、この例では赤色の点滅を2秒周期(赤色点灯1秒→消灯1秒)で繰り返す「赤色の点滅(遅)」を行う(図14中(4)″の状態)。その後、後述の(5)の状態となるまで、この「赤色の点滅(遅)」による報知は継続される。
そして、上記(2)′、(4)′、及び(4)″の状態において、USBケーブル9を介してのラベル作成装置100とターゲット機器200との接続が終了されると、LED103は、上記の報知を終了し消灯状態となる(図中(5)の状態)。すなわち、図中(1)の状態に戻る。
図15は、本変形例において、前述のような報知態様を実現する、ラベル作成装置100のCPU44の報知処理機能を表すフローチャートであり、前述の図10に対応する図である。図10と同等の手順には同符号を付し説明を省略する。
図15では、前述の図10と異なり、ステップS20、ステップS30、及びステップS100に代えてステップS20′、ステップS30′、及びステップS100′を設けている。また図15では、前述の図10のステップS40、ステップS50、ステップS70、及びステップS80を省略し、ステップS42、ステップS44、ステップS46、ステップS48、ステップS82、及びステップS84を新たに設けている。
すなわち、ステップS10は、前述の図10と同様であり、任意のターゲット機器200が接続されたかどうかを判定し、任意のターゲット機器200が接続されたら判定が満たされて、ステップS20に代えて設けたステップS20′に移る。
ステップS20′では、上記ステップS10で接続されたターゲット機器200から、USBケーブル9及び通信用I/F43Hを介し、当該ターゲット機器200のクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報(図12参照)を取得する(種別情報取得手段としての機能)。具体的には、USB規格に基づく標準リクエストを、通信用I/F43H及びUSBケーブル9を介し、上記ステップS10で接続されたターゲット機器200へ出力する。そして、上記標準リクエストに応答したターゲット機器200から、USB規格に基づくインターフェースディスクリプタを、USBケーブル9及び通信用I/F43Hを介し入力するまで待機する。そして、上記インターフェースディスクリプタを入力したら、当該インターフェースディスクリプタに基づき、上記ターゲット機器200のクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報を取得する。
その後、ステップS30に代えて設けたステップS30′で、上記ステップS20′で取得されたクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報と、上記種別情報リスト470′(図13参照)内に記録された特定のクラス情報、特定のサブクラス情報、及び特定のプロトコル情報とを、それぞれ照合する。
そして、新たに設けたステップS42で、上記ステップS30′の照合において、クラス情報が一致したかどうかを判定する。クラス情報が一致した場合には、判定が満たされて、新たに設けたステップS44に移る。
ステップS44では、上記ステップS30′の照合において、サブクラス情報が一致したかどうかを判定する。サブクラス情報が一致した場合には、判定が満たされて、新たに設けたステップS46に移る。
ステップS46では、上記ステップS30′の照合において、プロトコル情報が一致したかどうかを判定する。プロトコル情報が一致した場合、すなわち、上記ステップS30′の照合において、クラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報がすべて一致した場合には、判定が満たされて(=前述の接続適性が適合すると判定し)、ステップS60に移る。
ステップS60は、前述の図10と同様であり、LED103に制御信号を出力し、対応する報知(第1報知)として上記「緑色の点灯」を行わせ、ステップS90に移る。
一方、上記ステップS30′の照合において、クラス情報が一致しなかった場合には、ステップS42の判定が満たされず(=前述の接続適性が適合しないと判定し)、新たに設けたステップS48に移る。
ステップS48では、上記ステップS20′で取得されたクラス情報が「0x09」(図11参照)であるかどうか、言い換えれば、上記接続されたターゲット機器200が「Hub」クラスのターゲット機器200であるかどうか、を判定する。上記ステップS20′で取得されたクラス情報が「0x09」である場合(=接続されたターゲット機器200が「Hub」クラスのターゲット機器200である場合)には、判定が満たされて、新たに設けたステップS82に移る。
ステップS82では、入出力インターフェース41を介し、LED103に制御信号を出力し、対応する報知(第2報知)として上記「赤色の点滅(遅)」を行わせる。なお、当該報知は後述のステップS100′の手順が実行されるまで継続される。その後、ステップS90に移る。このように、ラベル作成装置100に「Hub」クラスのターゲット機器200が接続された場合、上記非対応品であることから、前述したように、EEPROM47に対応するドライバソウトウェアが格納されていないため、当該ターゲット機器200を起動することができない。
一方、上記ステップS30′の照合においてサブクラス情報が一致せずステップS44の判定が満たされなかった場合(=前述の接続適性が適合しないと判定した場合)、上記ステップS30′の照合においてプロトコル情報が一致せずステップS46の判定が満たされなかった場合(=前述の接続適性が適合しないと判定した場合)、及び、上記ステップS20′で取得されたクラス情報が「0x03」でなかったためステップS48の判定が満たされなかった場合には、新たに設けたステップS84に移る。
ステップS84では、入出力インターフェース41を介し、LED103に制御信号を出力し、対応する報知(第2報知)として上記「赤色の点滅(速)」を行わせる。なお、当該報知は後述のステップS100の手順が実行されるまで継続される。その後、ステップS90に移る。このように、ラベル作成装置100に非対応品である種別のターゲット機器200が接続された場合は、前述したように、EEPROM47に対応するドライバソウトウェアが格納されていないため、当該ターゲット機器200を起動することができない。
ステップS90は、前述の図10と同様であり、上記ステップS10において接続されたターゲット機器200が、まだ接続中であるかどうかを判定し、上記ターゲット機器200との接続が終了した場合には、判定が満たされて、ステップS100に代えて設けたステップS100′に移る。
ステップS100′では、入出力インターフェース41を介し、LED103に制御信号を出力し、上記ステップS60、ステップS82、又はステップS84における報知を、終了させる(=点灯又は点滅を消灯させる)。その後、このフローを終了する。
なお、上記において、ステップS30′、ステップS42、ステップS44、ステップS46、及びステップS48が、各請求項記載の種別情報照合手段として機能するとともに適性判定手段としても機能する。また、ステップS60、ステップS82、及びステップS84が報知制御手段として機能する。
以上説明したように、本変形例においては、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、ターゲット機器200が接続されると、そのターゲット機器200から、クラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報を取得する。そして、その取得されたクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報と、EEPROM47の種別情報リスト470′(図13を参照)に予め記憶された特定のクラス情報、特定のサブクラス情報、及び特定のプロトコル情報とを、それぞれ照合する。そして、照合において、クラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報がすべて一致した場合には、LED103において対応する報知(上記の例では緑色点灯)を行う。また、照合において、クラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報のうち少なくとも1つが一致しなかった場合には、LED103において対応する報知(上記の例では、赤色点滅(速)又は赤色点滅(遅))を行う。
このように、本変形例においては、ターゲット機器200の起動の可・不可を識別するのに、ターゲット機器200の機能によりグループ分けされ規格化された汎用のクラス情報、サブクラス情報、及びプロトコル情報を用いる。これにより、ターゲット機器200の上記機能毎に起動できるものと起動できないものとを区別でき(例えばバーコードリーダは起動可。それ以外は起動不可など)、ターゲット機器200の機種毎に、起動できるものと起動できないものとを区別し、ラベル作成装置100の内部に予め記憶させておく必要性をなくすことができる。この結果、さらに利便性を向上することができる。
(2)過電流の検出・不検出に応じて、対応する報知を行う場合
以上においては、ターゲット機器200の種別情報に応じて、ラベル作成装置100に対する接続適性が適合するか適合しないかを判定し、対応する報知を行っていたが、これに限られない。すなわち、ターゲット機器200が接続されたときの、USBケーブル9に流れる過電流の検出結果に応じて、上記接続適性が適合するか適合しないかを判定し、対応する報知を行うようにしてもよい。
図16は、本変形例におけるラベル作成装置100の通信用I/F43H(図4参照)の詳細構成を表す機能ブロック図である。
図16において、本変形例の通信用I/F43Hは、過電流検出部51(過電流検出手段)と、電源52と、FET(Field Effect Transistor)スイッチ53(電流遮断手段)と、スイッチ制御部54と、いわゆる接地であるGND(GrouND)55と、OC端子64、D+端子65、及びD−端子66を備えるUSBホストコントローラ56とを備えている。
第1ソケット105Hは、VBUS端子60、D+端子61、及びD−端子62、及びGND端子63を備えている。
電源52は、上記FETスイッチ53がオンの状態時(後述)に、FETスイッチ53、第1ソケット105H(詳細には第1ソケット105HのVBUS端子60)、及びUSBケーブル9(詳細にはUSBケーブル9の図示しないVBUSライン)を介して、ターゲット機器200に電源電流を供給する(いわゆるUSBバスパワー)。なお、USB規格では、供給電圧は5±5%[V]、消費電流は500[mA]までと定義されている。
FETスイッチ53は、上記電源電流の供給のオン(通電)/オフ(遮断)を切り替える。FETスイッチ53がオン状態では、ターゲット機器200へ電源電流が流れ、FETスイッチ53がオフ状態では、ターゲット機器200へ流れる電源電流を遮断する。
スイッチ制御部54は、上記FETスイッチ53のオン/オフの切り替えを制御する。
過電流検出部51は、USBケーブル9を介して任意のターゲット機器200が接続された場合に、当該USBケーブル9(詳細には上記VBUSライン)に流れる電源電流値が、所定の許容値(例えば500[mA])を超えているかどうかを検出する。すなわち、上記VBUSラインに通常の範囲を逸脱した過電流が流れているかどうかを検出する。
USBホストコントローラ56は、通信用I/F43H全体をコントロールする。またUSBホストコントローラ56は、入出力インターフェース41と、データバス42と、D+端子65及びD−端子66と、第1ソケット105H側のD+端子61及びD−端子62と、USBケーブル9のD+ライン(図示せず)及びD−ライン(図示せず)とを介しての、ラベル作成装置100とターゲット機器200との間の情報の出入力をコントロールする。
以上のような通信用I/F43Hの構造において、USBケーブル9を介して任意のターゲット機器200が接続されると、電源52によって、FETスイッチ53、上記VBUS端子60、及び上記VBUSラインを介して、ターゲット機器200に電源電流が供給される。このとき、上記VBUSラインに上記許容量を超える電源電流(=過電流)が流れると、過電流検出部51によって、上記過電流が検出される。すると、過電流検出部51からスイッチ制御部54へ、所定の過電流検出信号が出力される。
このようにして過電流検出信号がスイッチ制御部54に入力されたとき、上記ターゲット機器200の接続時(又はラベル作成装置100の装置電源(図示せず)のオン時)から、所定の時間(例えば20[ms]。いわゆる過電流ブランキング時間)が経過していれば、スイッチ制御部54によって、FETスイッチ53がオフにされる。このようにFETスイッチ53がオフにされることで、電源52からFETスイッチ53、上記VBUS端子60、及び上記VBUSラインを介して、ターゲット機器200へ流れていた電源電流が遮断される。なお、上記過電流ブランキング時間に満たない間に、スイッチ制御部54に入力された上記過電流検出信号に関しては、マスキングされ上記のような電源電流の遮断は行われない。
また、上記のようにして過電流検出信号がスイッチ制御部54に入力され、FETスイッチ53が遮断状態にあるとき、スイッチ制御部54から、上記OC端子64を介して、USBホストコントローラ56へ、過電流検出状態であることを通知するための所定の過電流通知出力が出力される。そして、この過電流通知出力がUSBホストコントローラ56に入力されると、データバス42及び入出力インターフェース41を介して、CPU44に上記過電流通知出力が出力され、LED103において対応する報知が行われる。
なお、上記電流電源の遮断状態からは、例えば、上記接続されたターゲット機器200を取り外し、ラベル作成装置100の装置電源をオフにし、さらにラベル作成装置100の装置電源を再びオンにする(再起動する)ことにより復帰できるようになっている(その旨を例えば図示しない表示部等により通知するようにしてもよい)。
図17は、本変形例において、LED103より行われる所定の態様の点灯報知の一例を説明する説明図であり、前述の図9及び図14に対応する図である。
図17において、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、いずれのターゲット機器200も接続されていないときは、LED103は、点灯報知を行わず消灯状態となっている(図中(1)の状態)。
このとき、ラベル作成装置100に対し、USBケーブル9を介し、任意のターゲット機器200が接続されると、前述したように、過電流検出部51によってUSBケーブル9のVBUSラインに過電流が流れているかどうかの検出が行われる。
上記過電流が検出されない場合は、上記接続適性が適合すると判定される。すなわち、LED103は、接続適性が適合する場合に対応した報知として、この例では、前述の図9(2)の状態や前述の図14中(2)′の状態と同様に、「緑色の点灯」を行う(図17中(2)″の状態)。その後、後述の(5)の状態となるまで、この「緑色の点灯」による報知は継続される。
そして、上記(2)″の状態において、USBケーブル9を介してのラベル作成装置100とターゲット機器200との接続が終了されると、LED103は、上記の報知を終了し消灯状態となる(図中(5)の状態)。すなわち、図中(1)の状態に戻る。
一方、上記過電流が検出された場合は、上記接続適性が適合しないと判定され、LED103は、接続適性が適合しない場合に対応した報知として、上記(2)″の状態と異なる色となるように、この例では赤色の点滅を0.6秒周期(赤色点灯0.3秒→消灯0.3秒)で繰り返す「赤色の点滅」を行う(図17中(4)″′の状態)。その後、後述の(5)の状態となるまで、この「赤色の点滅」による報知は継続される。
そして、上記(4)″′の状態において、USBケーブル9を介してのラベル作成装置100とターゲット機器200との接続が終了され、さらにラベル作成装置100の装置電源がオフにされると、LED103は、上記の報知を終了し消灯状態となる(図中(5)の状態)。この場合は、再び装置電源をオンにすると、図中(1)の状態に戻る。
図18は、本変形例において、前述のような報知態様を実現する、ラベル作成装置100のCPU44の報知処理機能を表すフローチャートであり、前述の図10及び図15に対応する図である。図10と同等の手順には同符号を付し説明を省略する。
図18において、前述の図10と同様に、ラベル作成装置100の電源がオンにされることによって、このフローが開始される(「START」位置)。
ステップS10は、前述の図10と同様であり、任意のターゲット機器200が接続されたかどうかを判定し、任意のターゲット機器200が接続されたら判定が満たされて、ステップS15に移る。
ステップS15では、入出力インターフェース41、USBホストコントラーラ56を介し、過電流検出部51に制御信号を出力し、上記USBケーブル9に過電流が流れているかどうかの検出を行わせる。具体的には、過電流検出部51によって、USBケーブル9のVBUSラインに流れる電源電流値が、上記許容値(例えば500[mA])を超えているかどうかを検出させる。
そして、ステップS17で、前述の過電流ブランキング時間が経過したかどうかを判定する。過電流ブランキング時間が経過していない場合には、判定が満たされず、上記ステップS15に戻り、同様の手順を繰り返す。過電流ブランキング時間が経過した場合には、判定が満たされてステップS25に移る。
ステップS25では、上記ステップS15において、過電流検出部51によって過電流状態が検出されたかどうかを判定する。この判定は、スイッチ制御部54、USBホストコントローラ56、及び入出力インターフェース41を介し、前述の過電流通知出力を入力したかどうかを判定すれば足りる。なお、このステップが適性判定手段として機能する。過電流状態が検出されなかった場合(=過電流通知出力を入力しなかった場合)には、ステップS25の判定が満たされず、前述の接続適性が適合するとみなしステップS60に移る。
ステップS60は、前述の図10と同様であり、LED103に制御信号を出力し、対応する報知(第1報知)として上記「緑色の点灯」を行わせ、ステップS90に移る。
ステップS90は、前述の図10と同様であり、上記ステップS10において接続されたターゲット機器200が、まだ接続中であるかどうかを判定し、上記ターゲット機器200との接続が終了した場合には、判定が満たされて、後述のステップS100″に移る。
一方、上記ステップS15において、過電流状態が検出された場合(=過電流通知出力を入力した場合)には、ステップS25の判定が満たされ、前述の接続適性が適合しないとみなしステップS80′に移る。
ステップS80′では、入出力インターフェース41を介し、LED103に制御信号を出力し、対応する報知(第2報知)として、上記「赤色の点滅」を行わせる。当該報知は、後述のステップS100″の手順が行われるまで継続される。
その後のステップS92は、上記ステップS90と同様であり、上記ステップS10において接続されたターゲット機器200が、まだ接続中であるかどうかを判定する。上記ターゲット機器200がまだ接続中である場合には判定が満たされず、ループ待機し、上記ターゲット機器200との接続が終了した場合には、判定が満たされて、ステップS94に移る。
ステップS94では、ラベル作成装置100の装置電源がオフにされたかどうかを判定する。装置電源がオフにされるまで、判定が満たされず、ループ待機し、装置電源がオフにされたら、判定が満たされて、ステップS100″に移る。
ステップS100″では、入出力インターフェース41を介し、LED103に制御信号を出力し、上記ステップS60又はステップS80′における報知を、終了させる(=点灯又は点滅を消灯させる)。その後、このフローを終了する。
以上説明したように、本変形例においては、USBケーブル9に任意のターゲット機器200が接続されると、過電流検出部51がUSBケーブル9のVBUSラインに流れる電源電流値が上記許容値(例えば500[mA])を超えているか(=VBUSラインに過電流が流れているか)どうかを検出する。そして、電源電流値が上記許容値以下である場合(=過電流が検出されない場合)には、上記接続適性が適合すると判定し、電源電流値が上記許容値を超えた場合(=過電流が検出された場合)には、上記接続適性が適合しないと判定する。
このとき、適合と判定された場合には、LED103において当該適合に対応する報知(上記の例では緑色点灯)行われる。これにより、操作者は、接続したターゲット機器200について、当該接続状態においてUSBケーブル9に通常の範囲の電流が流れ、ラベル作成装置100に過度の負担がかかることがないことを認識することができる。逆に適合しないと判定された場合には、LED103において当該不適合に対応する報知(上記の例では赤色点滅)が行われる。これにより、操作者は、接続したターゲット機器200について、当該接続状態においてUSBケーブル9に通常の範囲を逸脱した過電流が流れ、ラベル作成装置100に過度の負担がかかってしまうため、そのまま接続することは好ましくないことを認識することができる。
以上の結果、本変形例によっても、上記実施形態と同様、ラベル作成装置100に対しUSBケーブル9を介してターゲット機器200を接続するだけで、(それ以上の特別な操作等を行わなくても)当該ターゲット機器200への電流通電特性が接続に適したものであるかどうかを一目で視覚的に認識することができる。この結果、利便性を向上することができる。
また、本変形例によれば、上記過電流検出部51によって過電流が検出された場合に、USBケーブル9を介してターゲット機器200へ流れる電源電流を遮断するFETスイッチ53を有する。これにより、接続したターゲット機器200へ継続的に過電流が流れ続けるのを防止し、ラベル作成装置100にダメージが残るのを防止することができる。
なお、以上において、図4及び図16中に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図10、図15、及び図18に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。