はじめに、本実施の形態から抽出され得る発明を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。
なお以下の各手段は、「スロットマシン等の遊技機においては、遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム)を発生させることに当選し、その後、特定絵柄の組合せで停止することにより遊技状態がビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲーム等の特別遊技状態に移行する(例えば、特開平10−174739号公報参照)。特別遊技状態では遊技媒体の獲得期待値度が高められる結果、遊技者は特別遊技状態を得ることによって多くの遊技媒体を獲得することができる場合が多い。特別遊技状態の抽選に当選した場合にはその当選に基づいた特別遊技状態に移行させ、当該特別遊技状態が終了した場合には再び特別遊技状態の抽選に当選するか否かに遊技者は注目するものと考えられる。しかしながら、特別遊技状態の抽選以外に注目すべき点がないとすると、特別遊技状態の抽選に当選するか否かのみの遊技であると遊技者が考え、遊技者の遊技への注目度が高まらないおそれがある。」という技術背景・課題等に鑑みてなされたものである。
手段1.複数の絵柄が変動表示される絵柄表示手段(リール41L,42M,42R)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー71)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ72,73,74)と、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの特別抽選を行う抽選手段(主制御装置131の抽選処理)と、
前記絵柄表示手段の停止結果に基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(ホッパ装置91、主制御装置131におけるメダル払出処理)と、
前記抽選手段による特別抽選に当選し、前記絵柄表示手段における絵柄の停止結果が前記特別遊技状態に移行することである場合に、遊技状態を前記特別遊技状態に移行する特別移行手段(主制御装置131によるBBゲーム処理のステップS2003,ステップS2004)と、
遊技媒体の払出期待値に変化を与える複数段階の設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置131のCPU151における当選確率決定処理)と、
演出を行う演出実行手段(補助表示部15)と、
前記特別抽選に当選してから前記特別遊技状態に移行するまでの期間に基づいて、前記設定値決定手段によって決定されている設定値の示唆を行うよう前記演出実行手段を制御する演出制御手段(表示制御装置111)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、複数段階の設定値の中から決定された設定値に基づいて遊技媒体の払出期待値が変化する。この場合、遊技ホールの管理者などによる設定値の決定操作により遊技媒体の払出期待値を低く又は高くすることができるようになっている。このような設定機能により、遊技ホール内にある多数の遊技機において、遊技媒体の獲得期待値に抑揚が与えられる。また、上記設定機能が設けられていることにより、遊技者にとっては、遊技ホールに多数設置された遊技機の中から遊技媒体の獲得期待値が高い設定値の遊技機を選別することが、遊技の勝敗を左右する上で重要な要素となっている。
また、特別抽選に当選した場合にはその当選に基づいた特別遊技状態に移行させ、当該特別遊技状態が終了した場合には再び特別抽選に当選するか否かに遊技者は注目するものと考えられる。仮に、特別抽選以外に注目すべき点がないとすると、特別抽選に当選するか否かのみの遊技であると遊技者が考え、遊技者の遊技への注目度が高まらないおそれがある。
これに対して本手段によれば、特別抽選に当選してから当該特別抽選に基づいた特別遊技状態に移行することなく経過した期間に基づいて設定値の示唆が行われる。遊技者にとっては設定値の示唆が行われたことを認識することで設定値の推測を行うことが可能である。よって、設定値の推測を遊技者に行わせることが可能となり、遊技への注目度の向上を図ることができる。また、特別抽選に当選した場合、その特別抽選の当選に基づいた特別遊技状態に移行することなく経過した期間に注目して遊技者は遊技を行い、遊技への注目度を高めることができる。
なお、「遊技媒体」とは、遊技に使用するメダルや球等の他に、遊技機に貯留記憶されている仮想メダルのような仮想遊技媒体も含まれる。
また、「設定値の示唆」とは、設定値を推測させるものや、設定値を明示するものが含まれる。
なお、「前記特別抽選に当選してから前記特別遊技状態に移行するまでの期間に基づいて、前記設定値決定手段によって決定されている設定値の示唆を行う」とは、特別抽選に当選してから特別遊技状態に移行するまでの期間に基づいて設定値の示唆を行うか否かを決定するものだけでなく、特別抽選に当選してから特別遊技状態に移行するまでの期間に基づいて設定値の示唆を行う頻度を決定するものも含まれる。
手段2.手段1において、前記演出制御手段は、前記特別遊技状態中に設定値の示唆を行うよう前記演出実行手段を制御することを特徴とする遊技機。
手段2によれば、設定値の示唆は特別遊技状態中に行われる。これにより、特別遊技状態において設定値の示唆が行われるか否かに注目して遊技者は遊技を行い、特別遊技状態における遊技への注目度を高めることができる。
手段3.手段1又は2において、前記演出制御手段は、前記特別抽選に当選したとしても、当該特別抽選の当選から予め定められた期間が経過する前に前記特別遊技状態に移行した場合、設定値の示唆を行わないように前記演出実行手段を制御する演出抑制制御手段(表示制御装置111による演出設定処理におけるステップS2205,ステップS2209)を備えたことを特徴とする遊技機。
手段3によれば、予め定められた期間が経過する前に特別遊技状態に移行した場合には、設定値の示唆が行われない。これにより、予め定められた期間が経過した後に特別遊技状態に移行した場合と、上記期間が経過する前に特別遊技状態に移行した場合との遊技結果を明確にすることが可能となる。
手段4.手段2又は3において、遊技媒体を投入する投入手段(メダル投入口75,第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79)を備え、
前記絵柄表示手段は、前記投入手段に遊技媒体が投入され、さらに、前記始動操作手段が操作された場合に絵柄の変動表示を行うものであり、
前記演出制御手段は、前記特別抽選に当選し、前記特別遊技状態に移行することなく予め定められた数の遊技媒体が投入された場合に設定値の示唆を行うことを特徴とする遊技機。
手段4によれば、特別抽選に当選し、特別遊技状態に移行することなく予め定められた遊技媒体の数が投入された場合に、設定値の示唆が行われる。遊技状態が特別遊技状態ではない場合には投入した遊技媒体に対して払い出される遊技媒体の期待数が少ない遊技機の場合、予め定められた遊技媒体の数が投入された場合には遊技者が所持している遊技媒体の数が減少していることが考えられる。この場合に設定値の示唆が行われることによって遊技媒体が減少したことに対する救済措置を遊技者に与えることができる。
手段5.手段2又は3において、遊技媒体を投入する投入手段(メダル投入口75,第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79)を備え、
前記絵柄表示手段は、前記投入手段に遊技媒体が投入され、さらに、前記始動操作手段が操作された場合に絵柄の変動表示を行うものであり、
さらに、前記特別抽選に当選してから前記特別遊技状態に移行するまでに前記投入手段により投入された遊技媒体数から前記払出手段により払い出された遊技媒体数を差し引いた遊技媒体合計数を記憶する遊技媒体合計記憶手段(主制御装置131によるメダル払出処理におけるステップS2308,投入枚数カウンタエリア153e)を備え、
前記演出制御手段は、前記遊技媒体合計記憶手段に記憶されている前記遊技媒体合計数が予め定められた規定数より多い場合に設定値の示唆を行うことを特徴とする遊技機。
手段5によれば、遊技媒体合計数は投入された遊技媒体数から払い出された遊技媒体数を差し引いたものである。すなわち、遊技媒体合計数は、特別抽選に当選してから特別遊技状態に移行するまでの遊技者が所持している遊技媒体の減少数ともいえる。よって、遊技媒体合計数が規定数より多い場合に設定値の示唆が行われることにより、所持している遊技媒体が減少したことに対する救済措置を遊技者に与えることができる。
なお、「払出手段により払い出された遊技媒体数」とは、遊技機から払い出された遊技媒体の数や、仮想遊技媒体として遊技者に付与された数が含まれる。
手段6.手段1乃至5のいずれか1において、前記設定値の示唆を行うか否かの抽選を行う演出抽選手段(表示制御装置111による演出設定処理におけるステップS2206)を備え、
前記演出制御手段は、前記演出抽選手段により前記設定値の示唆を行うことに当選している場合(表示制御装置111による演出設定処理におけるステップS2207,ステップS2208)に、前記設定値の示唆を行うよう前記演出実行手段を制御することを特徴とする遊技機。
手段6によれば、抽選により設定値の示唆を行うか否かを決定することで、設定値の示唆の実行に関して不規則性が付加される。
なお、手段3に適用する場合、特別抽選に当選し、予め定められた期間が経過する前に特別遊技状態に移行した場合、設定値の示唆を行うか否かの抽選を行わなくすればよい。
手段7.複数の絵柄が変動表示される絵柄表示手段(リール41L,42M,42R)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー71)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ72,73,74)と、
前記絵柄表示手段の停止結果に基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(ホッパ装置91、主制御装置131におけるメダル払出処理)と、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態に移行可能な移行可能状態であることを特定する特別特定手段(主制御装置131によるBB当選フラグのセット)と、
前記特別特定手段により前記移行可能状態であることが特定されており、かつ前記絵柄表示手段における絵柄の停止結果が前記特別遊技状態に移行することである場合に、遊技状態を前記特別遊技状態に移行する特別移行手段(主制御装置131によるBBゲーム処理のステップS2003,ステップS2004)と、
遊技媒体の払出期待値に変化を与える複数段階の設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置131のCPU151における当選確率決定処理)と、
演出を行う演出実行手段(補助表示部15)と、
前記特別特定手段により前記移行可能状態であることが特定されてから前記特別遊技状態に移行するまでの期間に基づいて、前記設定値決定手段によって決定されている設定値の示唆を行うよう前記演出実行手段を制御する演出制御手段(表示制御装置111)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
手段7によれば、複数段階の設定値の中から決定された設定値に基づいて遊技媒体の払出期待値が変化する。この場合、遊技ホールの管理者などによる設定値の決定操作により遊技媒体の払出期待値を低く又は高くすることができるようになっている。このような設定機能により、遊技ホール内にある多数の遊技機において、遊技媒体の獲得期待値に抑揚が与えられる。また、上記設定機能が設けられていることにより、遊技者にとっては、遊技ホールに多数設置された遊技機の中から遊技媒体の獲得期待値が高い設定値の遊技機を選別することが、遊技の勝敗を左右する上で重要な要素となっている。
また、移行可能状態であることが特定された場合には特別遊技状態に移行させ、当該特別遊技状態が終了した場合には再び移行可能状態であることが特定されるか否かに遊技者は注目するものと考えられる。仮に、移行可能状態であることが特定されるか否かの他に注目すべき点がないとすると、移行可能状態であることが特定されるか否かのみの遊技であると遊技者が考え、遊技者の遊技への注目度が高まらないおそれがある。
これに対して本手段によれば、移行可能状態であることが特定されてから特別遊技状態に移行するまでに経過した期間に基づいて設定値の示唆が行われる。遊技者にとっては設定値の示唆が行われたことを認識することで設定値の推測を行うことが可能である。よって、設定値の推測を遊技者に行わせることが可能となり、遊技への注目度の向上を図ることができる。また、移行可能状態であることが特定された場合、その特定から特別遊技状態に移行することなく経過した期間に注目して遊技者は遊技を行い、遊技への注目度を高めることができる。
なお、手段1に代えて本手段を手段2乃至6のいずれか1に適用してもよい。この場合、「特別抽選に当選し」を「特別遊技状態への移行可能状態であることが特定され」に変更すればよい。
手段8.複数の絵柄が変動表示される絵柄表示手段(リール41L,42M,42R)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー71)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ72,73,74)と、
特定役(BB役)を発生させるか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置131の抽選処理)と、
前記絵柄表示手段の停止結果に基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(ホッパ装置91、主制御装置131におけるメダル払出処理)と、
遊技媒体の払出期待値に変化を与える複数段階の設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置131のCPU151における当選確率決定処理)と、
演出を行う演出実行手段(補助表示部15)と、
前記特定役抽選に当選してから前記絵柄表示手段による表示結果が当該特定役の成立となるまでの期間に基づいて、前記設定値決定手段によって決定されている設定値の示唆を行うよう前記演出実行手段を制御する演出制御手段(表示制御装置111)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
手段8によれば、複数段階の設定値の中から決定された設定値に基づいて遊技媒体の払出期待値が変化する。この場合、遊技ホールの管理者などによる設定値の決定操作により遊技媒体の払出期待値を低く又は高くすることができるようになっている。このような設定機能により、遊技ホール内にある多数の遊技機において、遊技媒体の獲得期待値に抑揚が与えられる。また、上記設定機能が設けられていることにより、遊技者にとっては、遊技ホールに多数設置された遊技機の中から遊技媒体の獲得期待値が高い設定値の遊技機を選別することが、遊技の勝敗を左右する上で重要な要素となっている。
本手段によれば、特定役抽選に当選してからそれに対応する絵柄が成立するまでに経過した期間に基づいて設定値の示唆が行われる。遊技者にとっては設定値の示唆が行われたことを認識することで設定値の推測を行うことが可能である。よって、設定値の推測を遊技者に行わせることが可能となり、遊技への注目度の向上を図ることができる。特定役抽選に当選した場合、その当選から特定役に対応した絵柄が成立するまでの期間に注目して遊技者は遊技を行い、遊技への注目度を高めることができる。
手段9.複数の絵柄が変動表示される絵柄表示手段(リール41L,42M,42R)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー71)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ72,73,74)と、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの特別抽選を行う抽選手段(主制御装置131の抽選処理)と、
前記絵柄表示手段の停止結果に基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(ホッパ装置91、主制御装置131におけるメダル払出処理)と、
前記抽選手段による特別抽選に当選し、前記絵柄表示手段における絵柄の停止結果が前記特別遊技状態に移行することである場合に、遊技状態を前記特別遊技状態に移行する特別移行手段(主制御装置131によるBBゲーム処理のステップS2003,ステップS2004)と、
演出を行う演出実行手段(補助表示部15)と、
当該特別抽選に当選してから前記特別遊技状態に移行するまでの期間に基づいて、当該特別遊技状態に移行した後に前記演出実行手段にて行う演出を決定する演出決定手段(表示制御装置111によるBBゲーム表示処理)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
手段9によれば、特別遊技状態を発生させるか否かの特別抽選を行っており、特別抽選に当選し、絵柄表示手段における絵柄の停止結果が特別遊技状態に移行することである場合に、遊技状態が特別遊技状態に移行する。
また、特別抽選に当選した場合にはその当選に基づいた特別遊技状態に移行させ、当該特別遊技状態が終了した場合には再び特別抽選に当選するか否かに遊技者は注目するものと考えられる。仮に、特別抽選以外に注目すべき点がないとすると、特別抽選に当選するか否かのみの遊技であると遊技者が考え、遊技者の遊技への注目度が高まらないおそれがある。
これに対して本手段によれば、特別抽選に当選してから特別遊技状態に移行するまでの期間に基づいて、当該特別遊技状態に移行した後に行われる演出が決定される。すなわち、特別抽選に当選してから、絵柄表示手段における停止結果が特別遊技状態に移行することとなるまでの期間によって、特別遊技状態に移行した後の演出実行手段において行われる演出態様を異ならせることができる。演出態様を異ならせることによって、特別遊技状態に移行した後に行われる演出が同様のものとなってしまうことを抑制し、特別遊技状態に移行した後に行われる演出を多様化させることが可能となる。演出を多様化させることによって、演出実行手段にて行われる演出に注目して遊技者は遊技を行い、遊技への注目度を高める効果が発揮される。
以下、手段10〜23について説明するが、手段10〜20を上記手段1〜9に対して適用してもよい。なお、手段10〜20を上記手段1〜9に適用する場合、同一名称の構成については同一のものを用いてもよい。例えば、手段1に対して手段10を適用する場合、手段1における「絵柄表示手段」、「始動操作手段」、「停止操作手段」、「抽選手段」、「払出手段」、「特別移行手段」、「演出実行手段」、「演出制御手段」と、手段10における「絵柄表示手段」、「始動操作手段」、「停止操作手段」、「抽選手段」、「払出手段」、「特別移行手段」、「演出実行手段」、「演出制御手段」とはそれぞれ同一のものを用いてもよい。
手段10.複数の絵柄が変動表示される絵柄表示手段(リール41L,42M,42R)と、
前記絵柄の変動表示を開始させるべく操作される始動操作手段(スタートレバー71)と、
前記絵柄の変動表示を停止させるべく操作される停止操作手段(ストップスイッチ72,73,74)と、
通常遊技状態よりも遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行う抽選手段(主制御装置131の抽選処理)と、
前記絵柄表示手段の停止結果に基づいて遊技媒体を払い出す払出手段(ホッパ装置91、主制御装置131におけるメダル払出処理)と、
前記抽選手段にて前記特別遊技状態を発生させることに当選し、前記絵柄表示手段における絵柄の停止結果が前記特別遊技状態に移行することである場合に、遊技状態を前記特別遊技状態に移行する特別移行手段(主制御装置131のCPU151におけるBBゲーム処理、RBゲーム処理におけるBBゲーム開始処理、RBゲーム開始処理)と、
演出を行う演出実行手段(補助表示部15)と
を備え、
前記特別遊技状態として第1特別遊技状態と第2特別遊技状態とが設定されており、
前記抽選手段は、前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行い、
前記特別移行手段は、前記絵柄表示手段の停止結果が当該第2特別遊技状態に移行することである場合に、遊技状態を前記第2特別遊技状態に移行し、
さらに、前記第1又は第2特別遊技状態において遊技媒体の払出数が各特別遊技状態に対応して設けられた規定数に達した場合に当該特別遊技状態を終了する特別終了手段(主制御装置131のCPU151におけるBBゲーム処理、RBゲーム処理におけるBBゲーム終了処理、RBゲーム終了処理)と、
前記第2特別遊技状態を発生させることに当選した場合、当該第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでの期間に基づいて演出を行うよう前記演出実行手段を制御する演出制御手段(表示制御装置111による特定演出RB用動画データ群185a又は補助演出RB用動画データ群185bのセット,表示制御装置111による示唆演出表示処理)と
を備えたことを特徴とする遊技機。
手段10によれば、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を行っているため、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選するか否かに遊技者は注目して遊技を行い、第1特別遊技状態における遊技の注目度を向上させることができる。さらに、当該第2特別遊技状態を発生させることに当選し、絵柄表示手段の停止結果が第2特別遊技状態に移行することである場合に、遊技状態が第2特別遊技状態に移行するため、第2特別遊技状態を発生させることに当選することを遊技者は期待して遊技を行い、第1特別遊技状態における遊技への注目度を一層高めることができる。
例えば、特別遊技状態において一定の操作を行うことによって同一又はほぼ同一の遊技媒体を遊技者が獲得できる遊技機の場合、特別遊技状態において遊技者は一定の操作を行うのみとなり、特別遊技状態における遊技が単調なものとなることが考えられる。本発明を適用すれば、かかる構成の遊技機においても特別遊技状態における遊技への注目度を高めることができる。
また、前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態を発生させることに当選した場合、当該第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでの期間に基づいて演出が行われる。すなわち、第2特別遊技状態を発生させることに当選してから、絵柄表示手段における停止結果が第2特別遊技状態に移行することとなるまでの期間によって前記演出実行手段において行われる演出態様を異ならせることができる。演出態様を異ならせることによって、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選した場合に演出実行手段にて行われる演出が同様のものとなってしまうことを抑制し、当該第2特別遊技状態を発生させることに当選した場合に行われる演出を多様化させることが可能となる。演出を多様化させることによって、演出実行手段にて行われる演出に注目して遊技者は遊技を行い、遊技への注目度を高める効果が発揮される。
なお、「遊技媒体」とは、遊技に使用するメダルや球等の他に、遊技機に貯留記憶されている仮想メダルのような仮想遊技媒体も含まれる。
なお、「遊技媒体の払出数」とは、遊技機から払い出された遊技媒体の数や、仮想遊技媒体として遊技者に付与された数が含まれるだけでなく、遊技を行うために遊技媒体を投資しなければならない遊技機において、遊技機から払い出された遊技媒体の数から遊技を行うために投資した遊技媒体の数を差し引いた数が含まれる。
手段11.手段10において、前記抽選手段は、前記第2特別遊技状態を発生させるか否かの抽選を前記第1特別遊技状態においてのみ行うことを特徴とする遊技機。
手段11によれば、第1特別遊技状態においてのみ第2特別遊技状態を発生させるか否かの抽選が行われるため、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選した場合にのみ第2特別遊技状に移行する。これにより、遊技者は、第1特別遊技状態において、第2特別遊技状態を発生させることに当選するか否かに一層注目し、第1特別遊技状態における遊技への注目度を一層高めることができる。
手段12.手段10又は11において、前記第1特別遊技状態は、前記第2特別遊技状態より多く前記規定数が設定されており、
前記演出制御手段は、前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態を発生させることに当選し、当該第1特別遊技状態における遊技媒体の払出数と、前記第2特別遊技状態における前記規定数との合計数から当該第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに減少した遊技媒体の数を減算した、又は前記合計数に前記第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに増加した遊技媒体の数を加算した遊技媒体加減算数(加減算数とRBゲームにおける規定数との合計)が前記第1特別遊技状態における前記規定数を上回る場合に、前記遊技媒体加減算数が当該規定数を上回ることを教示する第1教示を行うよう前記演出実行手段を制御する第1教示制御手段(表示制御装置111による特定演出RB用動画データ群185aのセット)を備えたことを特徴とする遊技機。
手段12によれば、遊技媒体加減算数が第1特別遊技状態における規定数を上回る場合に、遊技媒体加減算数が当該規定数を上回ることを教示する第1教示が行われる。
第2特別遊技状態を発生させることに当選し、第1特別遊技状態が終了した場合、第1特別遊技状態よりも第2特別遊技状態は規定数が少ないため、遊技者は不利益を被ったと考えることがある。しかしながら、第1特別遊技状態における規定数を遊技媒体加減算数が上回った場合には、第1特別遊技状態における遊技媒体の払出数と、第2特別遊技状態における遊技媒体の払出数との合計数から第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに減少した遊技媒体の数を減算した、又は当該合計数に第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに増加した遊技媒体の数を加算した数によって第1特別遊技状態における規定数を上回っている。よって、この場合、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選しなかった場合よりも実際には多くの遊技媒体を遊技者は獲得している。本手段によれば、第1特別遊技状態における規定数を遊技媒体加減算数が上回る場合には第1教示が行われるため、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選しなかった場合よりも獲得した遊技媒体の数が多いことを、第1教示を認識することによって遊技者は好適に理解することができる。これにより、第2特別遊技状態を発生させることに当選し、第1特別遊技状態が終了したために不利益を被ったと遊技者が誤解することを、第1教示が行われることによって好適に抑制することができる。
第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選したとしても絵柄表示手段の停止結果が第2特別遊技状態に移行することとなるまで第2特別遊技状態に移行しない。第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに遊技媒体が減少した場合、上記合計数から当該減少した遊技媒体の数を減算した値によって第1教示を行うか否かを決定した。上記合計数が第1特別遊技状態における規定数を上回る場合に第2特別遊技状態を発生させることに当選したとしても、当該第2特別遊技状態に移行するまでに遊技媒体が減少してしまい、遊技媒体加減算数が第1特別遊技状態における規定数を下回った場合には、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選しなかった場合よりも多くの遊技媒体を遊技者は獲得しているといえない。本手段によれば、遊技媒体加減算数が当該規定数を上回らなければ、第1教示が行われないために、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選しなかった場合よりも確実に多くの遊技媒体が払い出された場合のみ第1教示を行うことが可能となる。
また、「規定数を上回ることを教示する」とは、規定数を上回ることを明示するものだけでなく、規定数を上回ることを示唆するものも含まれる。
手段13.手段12において、前記第1教示制御手段は、前記第1教示を前記第2特別遊技状態中に行うよう前記演出実行手段を制御することを特徴とする遊技機。
手段13によれば、第1教示は第2特別遊技状態中に行われるため、遊技者は、第2特別遊技状態中に第1教示が行われるか否かに注目して遊技を行う。これにより、遊技への注目度を一層高める効果が発揮される。
第1特別遊技状態と比して第2特別遊技状態は規定数が少なく設定されているため、第1特別遊技状態よりも第2特別遊技状態においては、遊技への注目度が高まらないことが考えられる。しかしながら、本手段によれば第2特別遊技状態において第1教示を行うために、第1特別遊技状態よりも規定数が少なく設定されているとしても第2特別遊技状態における遊技への注目度を高めることが可能となる。
手段14.手段12又は13において、前記演出制御手段は、前記遊技媒体加減算数が前記第1特別遊技状態における規定数を下回る場合に、前記遊技媒体加減算数が当該規定数を下回ることを教示する第2教示を行うよう前記演出実行手段を制御する第2教示制御手段(表示制御装置111による補助演出RB用動画データ群185bのセット)を備えたことを特徴とする遊技機。
手段14によれば、遊技媒体加減算数が第1特別遊技状態における規定数を下回る場合に、遊技媒体加減算数が当該規定数を下回ることを教示する第2教示が行われる。これにより、遊技者は、第2教示が行われたことを認識することで遊技媒体加減算数が当該規定数を下回ることを好適に理解することができる。第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選した場合に、第1教示又は第2教示が行われることによって第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選しなかった場合に比べ、遊技媒体の払出数が多かったのか否かを遊技者は好適に理解することができる。
また、第2教示が行われた場合には、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選しなかった場合に比べ、遊技媒体の払出数が少ないため、第2教示ではなく第1教示が行われることを期待して遊技者は遊技を行うものと考えられ、第1教示又は第2教示のどちらが行われるかに注目して遊技者は遊技を行い、遊技への注目度の向上を図ることができる。
手段15.手段10又は11において、遊技媒体の払出期待値に対応させて設けられた複数段階の設定値の中から一の設定値を決定する設定値決定手段(主制御装置131のCPU151における当選確率決定処理)を備え、
前記設定値決定手段によって決定される設定値に応じて遊技媒体の払出期待値が変動するものであり、
前記演出制御手段は、前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態を発生させることに当選し、当該第2特別遊技状態に移行することなく経過した期間に基づいて、前記設定値決定手段によって決定された設定値の示唆を行うよう前記演出実行手段を示唆制御する示唆制御手段(表示制御装置111による示唆演出表示処理)を備えたことを特徴とする遊技機。
手段15によれば、複数段階の設定値の中から決定された設定値に基づいて遊技媒体の払出期待値が変更される。この場合、遊技ホールの管理者などによる設定値の決定操作により遊技媒体の払出期待値を低く又は高くすることができるようになっている。このような設定機能により、遊技ホール内にある多数の遊技機において、メダルの獲得期待値に抑揚が与えられる。また、上記設定機能が設けられていることにより、遊技者にとっては、遊技ホールに多数設置されたスロットマシンの中から特典の獲得期待値が高い設定値のスロットマシンを選別することが、遊技の勝敗を左右する上で重要な要素となっている。
本手段によれば、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選し、当該第2特別遊技状態に移行することなく経過した期間に基づいて、設定値の示唆が行われる。遊技者にとっては設定値の示唆が行われたことを認識することで設定値の推測を行うことが可能である。よって、設定値の推測を遊技者に行わせることが可能となり、遊技への注目度の向上を図ることができる。
また、本実施の形態では、設定値の示唆が行われるためには、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選する必要がある。したがって、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選することを期待して遊技者は遊技を行うものと考えられる。よって、設定値の推測を遊技者に行わせることで遊技への注目度の向上が図られるだけでなく、第1特別遊技状態における遊技の注目度を高めることができる。
第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選し、当該第2特別遊技状態に移行することなく経過した期間に基づいて設定値の示唆が行われる。これにより、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選した場合、第2特別遊技状態に移行するまでの期間に注目して遊技者は遊技を行い、遊技への注目度を高めることができる。
なお、「設定値の示唆」とは、設定値を推測させるものや、設定値を明示するものが含まれる。
手段16.手段15において、前記第2特別遊技状態において設定値の示唆を行うよう前記演出実行手段を制御することを特徴とする遊技機。
手段16によれば、設定値の示唆は第2特別遊技状態において行われる。これにより、第2特別遊技状態において設定値の示唆が行われるか否かに注目して遊技者は遊技を行い、第2特別遊技状態における遊技の注目度を高めることができる。
手段17.手段15又は16において、前記示唆制御手段は、前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態を発生させることに当選したとしても、予め定められた期間が経過する前に当該第2特別遊技状態に移行した場合、設定値の示唆を行わないように前記演出実行手段を制御する示唆抑制制御手段(表示制御装置111による演出設定処理におけるステップS1805,RB表示処理)を備えたことを特徴とする遊技機。
手段17によれば、予め定められた期間が経過する前に第2特別遊技状態に移行した場合には、設定値の示唆が行われない。これにより、予め定められた期間が経過した後に第2特別遊技状態に移行した場合と、上記期間が経過する前に第2特別遊技状態に移行した場合との遊技結果を明確にすることが可能となる。
手段18.手段15乃至17のいずれか1において、遊技媒体を投入する投入手段(メダル投入口75,第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79)を備え、
前記絵柄表示手段は、前記投入手段に遊技媒体が投入され、さらに、前記始動操作手段が操作された場合に絵柄の変動表示を行うものであり、
前記示唆制御手段は、前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態を発生させることに当選し、当該第2特別遊技状態に移行することなく予め定められた数の遊技媒体が投入された場合に設定値の示唆を行うことを特徴とする遊技機。
手段18によれば、予め定められた遊技媒体の数が投入された場合に、設定値の示唆が行われる。遊技状態が特別遊技状態ではない場合には投入した遊技媒体に対して払い出される遊技媒体の期待数が少ない遊技機の場合、予め定められた遊技媒体の数が投入された場合には遊技者が所持している遊技媒体の数が減少していることが考えられる。この場合に設定値の示唆が行われることによって遊技媒体が減少したことに対する救済措置を遊技者に与えることができる。
手段19.手段15乃至18のいずれか1において、前記第1特別遊技状態は、前記第2特別遊技状態より多く前記規定数が設定されており、
前記示唆制御手段は、前記第1特別遊技状態において前記第2特別遊技状態を発生させることに当選し、当該第1特別遊技状態における遊技媒体の払出数と、前記第2特別遊技状態における前記規定数との合計数から当該第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに減少した遊技媒体の数を減算した、又は前記合計数に前記第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに増加した遊技媒体の数を加算した遊技媒体加減算数(加減算数とRBゲームにおける規定数との合計)が前記第1特別遊技状態における前記規定数を下回る場合に、設定値の示唆を行うよう前記演出実行手段を制御する第2示唆制御手段(表示制御装置111によるRBゲーム処理におけるステップS1703,1704、演出設定処理におけるステップS1805〜ステップS1808)を備えたことを特徴とする遊技機。
手段19によれば、遊技媒体加減算数が第1特別遊技状態における規定数を下回る場合に、設定値の示唆が行われる。
第1特別遊技状態における規定数を遊技媒体加減算数が下回った場合には、第1特別遊技状態における遊技媒体の払出数と、第2特別遊技状態における遊技媒体の払出数との合計数から第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに減少した遊技媒体の数を減算した、又は当該合計数に第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに増加した遊技媒体の数を加算した数によって第1特別遊技状態における規定数を下回っている。この場合、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選しなかった場合よりも遊技者が獲得した遊技媒体が少なくなる。よって、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選したことによって遊技者に不利益が発生しているといえる。本手段によれば、遊技者に不利益が発生した場合に設定値の示唆が行われるため、設定値の示唆を行うことによって上記不利益が発生したことに対する救済措置を遊技者に与えているということができる。
第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選したとしても絵柄表示手段の停止結果が第2特別遊技状態に移行することとなるまで第2特別遊技状態に移行しない。第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに遊技媒体が減少した場合、上記合計数より当該減少した遊技媒体の数を減算した値によって設定値の示唆を行うか否かを決定した。上記合計数が第1特別遊技状態における規定数を上回る場合に第2特別遊技状態を発生させることに当選したとしても、当該第2特別遊技状態に移行するまでに遊技媒体が減少してしまい、遊技媒体加減算数が第1特別遊技状態における規定数を下回った場合には、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選しなかった場合よりも多くの遊技媒体を遊技者は獲得しているといえない。本手段によれば、遊技媒体加減算数が第1特別遊技状態における規定数を下回った場合に設定値の示唆が行われるため、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選しなかった場合よりも、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選した場合の第1特別遊技状態に移行してから第2特別遊技状態が終了するまでに遊技者が獲得した遊技媒体の数が少なかった場合にのみ設定値の示唆を行うことが可能となる。
第2特別遊技状態を発生させることに当選したとしても、絵柄表示手段の停止結果が第2特別遊技状態に移行することとならなければ第2特別遊技状態に移行しない。すなわち、所定のタイミングにて停止操作手段を操作しなければ第2特別遊技状態に移行しないことがある。また、絵柄表示手段にて絵柄の変動表示を開始させる場合に遊技媒体を投入しなければならない遊技機の場合、遊技媒体を投入しなければならないために、停止操作手段を所定のタイミングにて操作できない遊技者(以下、初級遊技者ともいう)は、第2特別遊技状態を発生させることに当選したとしても、第2特別遊技状態に移行するまでに多量の遊技媒体を投入することとなり、第2特別遊技状態を発生させることに当選してから当該第2特別遊技状態に移行するまでに遊技媒体を減少させてしまうことが考えられる。本手段によれば、第1特別遊技状態における遊技媒体の払出数と、第2特別遊技状態における規定数との合計が第1特別遊技状態における規定数を上回るタイミングにて第2特別遊技状態を発生させることに当選したとしても、当該第2特別遊技状態に移行するまでに遊技媒体が減少してしまい、遊技媒体加減算数が第1特別遊技状態における規定数を下回った場合に設定値の示唆を行われる。よって、上記初級遊技者が第2特別遊技状態を発生させることに当選してから第2特別遊技状態に移行するまでに遊技媒体を減少させてしまったとしても、設定値の示唆が行われることによって遊技媒体が減少したことに対する救済措置を与えることができる。
手段20.手段15乃至19のいずれか1において、前記設定値の示唆を行うか否かの抽選を行う示唆抽選手段(表示制御装置111のCPU181における示唆演出抽選処理)を備え、
前記示唆制御手段は、前記示唆抽選手段により前記設定値の示唆を行うことに当選している場合に、前記設定値の示唆を行うよう前記演出実行手段を制御することを特徴とする遊技機。
手段20によれば、抽選により設定値の示唆を行うか否かを決定することで、設定値の示唆の実行に関して不規則性が付加される。
なお、手段18に適用する場合、第1特別遊技状態において第2特別遊技状態を発生させることに当選し、予め定められた期間が経過する前に当該第2特別遊技状態に移行した場合、設定値の示唆を行うか否かの抽選を行わなくすればよい。
手段21.手段1乃至20のいずれか1において、遊技媒体として遊技球を用い、
遊技機前方から視認可能な位置に設けられ、複数種の絵柄が変動表示される複数の絵柄表示手段と、遊技機前面部にて遊技球を貯留する貯留部と、該貯留部に貯留された遊技球を取り込む取込装置と、該取込装置による遊技球の取り込みを開始させるべく操作される取込開始操作手段と、各絵柄表示領域における絵柄の変動表示を開始させるべく操作される始動操作手段と、該各絵柄表示領域における絵柄の変動表示を停止させるべく操作される複数の停止操作手段とを備え、
前記取込装置により所定数の遊技球が取り込まれ、さらに前記始動操作手段が操作された場合に、各絵柄表示領域における絵柄の変動表示を開始させ、絵柄の変動表示の停止後に各絵柄表示領域に表示されている絵柄により所定絵柄又は所定絵柄の組合せが成立していた場合には遊技者に遊技球が払い出される構成としたことを特徴とする遊技機。
手段21によれば、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機に対して上記手段1乃至手段20のいずれかの効果を享受することができる。
手段22.手段1乃至手段20のいずれか一において、遊技媒体として遊技メダルを用い、
遊技媒体を投入する投入手段(メダル投入口75,第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79)を備え、
遊技メダルの投入した状態で前記始動操作手段が操作された場合に絵柄表示手段における絵柄の変動表示を開始させ、絵柄の変動表示の停止後に、絵柄表示手段に表示されている絵柄により遊技者に特典が付与される構成としたことを特徴とする遊技機。
手段22によれば、いわゆるスロットマシンに対して上記手段1乃至手段20のいずれかの効果を享受することができる。
手段23.手段21又は22において、前記絵柄表示手段は、周方向に周回すると共に、該周方向に複数種の絵柄(図柄)が付された複数の周回体(リール42L,42M,42R)と、前記各周回体について各絵柄のうち一部の絵柄を視認可能とする絵柄表示手段(表示窓31L,31M,31R)とによって構成され、
前記停止操作手段は、前記各周回体の周回を個別に停止させるべく前記各周回体に対応させて複数設けられており、
前記周回体毎に設けられ、該各周回体を周回させる駆動手段(ステッピングモータ61L,61M,61R)と、
前記始動操作手段の操作に基づいて前記各周回体の周回を開始させるよう前記各駆動手段を開始駆動制御する開始駆動制御手段(主制御装置131のリール制御処理)と、
前記各停止操作手段の操作に基づいて対応する周回体の周回を停止させるように、前記各駆動手段を停止駆動制御する停止駆動制御手段(主制御装置131のリール制御処理におけるリール停止処理)と
を備え、
前記停止駆動制御手段は、前記停止操作手段の操作タイミングから予め定められた規定期間(190msec)内に対応する前記周回体の周回を停止させるよう前記各駆動手段を停止制御するとともに、前記周回体の周回を停止させる停止態様として、前記停止操作手段の操作タイミングで前記絵柄を前記周回体の周回する側に予め定められた絵柄数分(1〜4絵柄)だけ移動させた後に停止させる停止態様を有し、
前記各周回体のうち少なくとも規定の周回体には、前記特別遊技状態入賞を形成する特別遊技状態対応絵柄を配置するとともに、前記絵柄表示手段に設定された有効位置に先に到達する特別遊技状態対応絵柄と前記有効位置に次に到達する同種又は同一の特別遊技状態対応絵柄との間隔が前記規定期間に前記到達絵柄の移動できる最大絵柄数より大きな非配置区間が形成されるように前記特別遊技状態対応絵柄を配置し、
前記特別移行手段は、前記有効位置にて前記特別遊技状状態対応絵柄が成立している場合に、遊技状態を前記特別遊技状態に移行することを特徴とする遊技機。
手段23によれば、始動操作手段の操作に基づいて周回体の周回が開始され、特別遊技状態を発生させることに当選している状況で特別遊技状態対応絵柄入賞が成立することで特別遊技状態に移行する。また、特別遊技状態を発生させることに当選していたとしても、停止操作手段の操作タイミングによっては特別遊技状態対応絵柄入賞が成立しないように特別遊技状態対応絵柄が配置されている。したがって、特別遊技状態を発生させることに当選したとしても、特別遊技状態対応絵柄入賞が成立しない場合がある。
<第1の実施形態>
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、木製板状に形成された天板11a、底板11b、背板11c、左側板11d及び右側板11eからなり、隣接する各板11a〜11eが接着剤等の固定手段によって固定されることにより、全体として前面を開放した箱状に形成されている。なお、各板11a〜11eは木製のパネルによって構成する以外に、合成樹脂製パネル又は金属製パネルによって構成してもよいし、合成樹脂材料又は金属材料によって一体の箱状に形成することによって構成してもよい。以上のように構成された筐体11は、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面開閉扉としての前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11の左側板11dには、上下一対の支軸25a,25bが設けられている。支軸25a,25bは上方に向けて突出された先細り形状の軸部を備えている。一方、前面扉12には、各支軸25a,25bに対応して当該支軸25a,25bの軸部が挿入される挿入孔を備えた支持金具26a,26bが設けられている。そして、各支軸25a,25bの上方に支持金具26a,26bを配置させた上で前面扉12を降下させることにより、支持金具26a,26bの挿入孔に支軸25a,25bの軸部が挿入された状態とされる。これにより、前面扉12は筐体11に対して両支軸25a,25bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、その回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるように構成されている。
前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置によって開放不能な施錠状態とされる。また、前面扉12の右端側上部には解錠操作部たるキーシリンダ20が設けられている。キーシリンダ20は施錠装置と一体化されており、キーシリンダ20に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。そこで、施錠装置を含むロック機構について概略を説明する。
前面扉12の右端側、すなわち前面扉12の開閉軸の反対側には、その裏面に施錠装置が設けられている。施錠装置は、上下方向に延び前面扉12に固定された基枠と、基枠の上部から前面扉12の前方に延びるように設けられたキーシリンダ20と、基枠に対して上下方向に移動可能に組み付けられた長尺状の連動杆21とを備えている。そして、施錠装置のうちキーシリンダ20だけが前面扉12の前方に突出した状態で設けられている。連動杆21は、キーシリンダ20に差し込んだキーを時計回りに操作することで下方へ移動される。連動杆21には、鉤形状をなす上下一対の鉤金具22が設けられており、筐体11に対して前面扉12を閉鎖した際には、鉤金具22が筐体11側の支持金具23に係止されて施錠状態となる。なお、鉤金具22には施錠状態を維持する側へ付勢するコイルバネ等の付勢部材が設けられている。キーシリンダ20に対してキーが時計回りに操作されると、連動杆21が下方に移動し、前記付勢部材の付勢力に抗して鉤金具22が移動されることにより当該鉤金具22と支持金具23との係止状態が解除され、筐体11に対する前面扉12の施錠状態が解除される。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル30が設けられている。遊技パネル30には、縦長の3つの表示窓31L,31M,31Rが横並びとなるように形成されている。表示窓31L,31M,31Rは透明又は半透明な材質により構成されており、各表示窓31L,31M,31Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓31L,31M,31Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板40によりその内部が上下2分割されており、仕切り板40の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット41が取り付けられている。リールユニット41は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された周回体としての左リール42L,中リール42M,右リール42Rを備えている。なお、各リール42L,42M,42Rは少なくとも無端状ベルトとして構成されていればよく、円筒状(円環状)に限定されるものではない。各リール42L,42M,42Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール42L,42M,42Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール42L,42M,42Rが各表示窓31L,31M,31Rと1対1で対応している。従って、各リール42L,42M,42Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓31L,31M,31Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール42L,42M,42Rが正回転すると、各表示窓31L,31M,31Rを通じてリール42L,42M,42Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
図6は左リール42Lの組立斜視図である。同図に示すように、これら各リール42L,42M,42Rは、それぞれが駆動手段としてのステッピングモータ61L,61M,61R(図6においては左リール用ステッピングモータ61Lのみ図示)に連結されており、各ステッピングモータ61L,61M,61Rの駆動により各リール42L,42M,42Rが個別に、即ちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。
左リール42Lは、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材50と、その外周面において無端状に巻かれた帯状のベルトとを備えている。そして、その巻かれた状態を維持するように、ベルトの長辺両側に沿って形成された一対のシール部を介して円筒骨格部材50に貼付されている。前記ベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている。円筒骨格部材50の中心部にはボス部51形成されており、円盤状のボス補強板52を介して左リール用ステッピングモータ61Lの駆動軸に取り付けられている。従って、左リール用ステッピングモータ61Lの駆動軸が回転することによりその駆動軸を中心として円筒骨格部材50が自転するように回転され、左リール42Lが円環状のリール面に沿って周回するようになっている。
左リール用ステッピングモータ61Lは、リールユニット41(図3)内において起立状態に配置されたモータプレート53の側面にねじ54で固定されている。モータプレート53には、発光素子55aと受光素子55bとが所定間隔をおいて保持されたリールインデックスセンサ(回転位置検出センサ)55が設置されている。一方、左リール42Lと一体化されたボス補強板52には、半径方向に延びるセンサカットバン56の基端部56bがねじ57で固定されている。このセンサカットバン56の先端部56aは、略直角に屈曲されてリールインデックスセンサ55の両素子55a,55bの間を通過できるように位置合わせがなされている。そして、左リール42Lが1回転するごとにセンサカットバン56の先端部56aの通過をリールインデックスセンサ55が検出し、その検出の都度、後述する主制御装置131に検出信号が出力される。従って、主制御装置131はこの検出信号に基づいて左リール42Lの角度位置を1回転ごとに確認し補正できる。
ステッピングモータ61Lは例えば504パルスの駆動信号(励磁信号あるいは励磁パルスとも言う。以下同じ)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータ61Lの回転位置、すなわち左リール42Lの回転位置が制御される。
各リール42L,42M,42Rの各ベルト上には、その長辺方向(周回方向)に複数個、具体的には21個の図柄が描かれている。従って、所定の位置においてある図柄から次の図柄へ切り替えるには24パルス(=504パルス÷21図柄)を要する。そして、リールインデックスセンサ55の検出信号が出力された時点からのパルス数により、どの図柄が表示窓31L,31M,31Rから視認可能な状態となっているかを認識したり、任意の図柄を表示窓31L,31M,31Rから視認可能な状態としたりする制御を行うことができる。
各リール42L,42M,42Rに付された図柄のうち、表示窓31L,31M,31Rを介して全体を視認可能な図柄数は、主として表示窓31L,31M,31Rの上下方向の長さによって決定される所定数に限られている。本実施形態では各リール3個ずつとされている。このため、各リール42L,42M,42Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が遊技者に視認可能な状態となる。
ここで、各リール42L,42M,42Rに付される図柄について説明する。図7には、左リール42L,中リール42M,右リール42Rのそれぞれに巻かれるベルトに描かれた図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール42L,42M,42Rにはそれぞれ21個の図柄が一列に設けられている。また、各リール42L,42M,42Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置131が表示窓から視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール42L,42M,42Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「ベル」図柄(例えば、左ベルト20番目)、「リプレイ」図柄(例えば、左ベルト19番目)、「青年」図柄(例えば、左ベルト18番目)、「チェリー」図柄(例えば、左ベルト17番目)、「チャンス」図柄(例えば、左ベルト16番目)、「スイカ」図柄(例えば、左ベルト13番目)、「7」図柄(例えば、左ベルト12番目)の7種類がある。そして、図7に示すように、各リール42L,42M,42Rに巻かれるベルトにおいて、各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
遊技パネル30には、各表示窓31L,31M,31Rを結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが付されている。勿論、最大組合せライン数を6以上としてもよく、5未満としてもよく、所定条件に応じて最大組合せライン数を変更するようにしてもよい。これら各組合せラインに対応して、表示窓31L,31M,31R群の正面から見て左側には有効ライン表示部32,33,34が設けられている。第1有効ライン表示部32は組合せラインのうち中央の横ライン(中ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第2有効ライン表示部33は組合せラインのうち上下の横ライン(上ライン及び下ライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。第3有効ライン表示部34は組合せラインのうち一対の斜めライン(右下がりライン及び右上がりライン)が有効化された場合に点灯等によって表示報知される。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合に入賞となり、予め定められたメダル数の払出処理や、特別遊技状態たるBBゲーム等への移行処理などが実行される。
図8には、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に払い出されるメダル払出枚数とが示されている。
遊技状態が移行する状態移行入賞としてBB入賞とRB入賞とがある。有効ライン上に左から「7」図柄,「7」図柄,「7」図柄と並んで停止した場合は、BB入賞として遊技状態が通常遊技状態としての通常ゲームから特別遊技状態としてのBBゲームに移行する。同様に、有効ライン上に左から「CHANCE」図柄,「7」図柄,「7」図柄と並んだ場合にRB入賞として、遊技状態が特別遊技状態としてのRBゲームに移行する。但し、かかるBB,RB入賞図柄の組合せが有効ライン上に停止したとしても、メダル払出は行われない。すなわち、「7」図柄の組合せ又は「CHANCE」図柄と「7」図柄との組合せが有効ライン上に成立した際には、BBゲーム又はRBゲームに移行するのみである。換言すれば、「CHANCE」図柄と「7」図柄とは、遊技状態をBBゲーム又はRBゲームに移行させるための状態移行図柄であるといえる。
メダル払出が行われる小役入賞としては、スイカ役入賞と、ベル役入賞と、チェリー役入賞とがある。有効ライン上に左から「スイカ」図柄,「スイカ」図柄,「スイカ」図柄と並んで停止した場合、スイカ役入賞として10枚のメダル払出が行われる。
また、有効ライン上に左から「ベル」図柄,「ベル」図柄,「ベル」図柄と並んで停止した場合、ベル役入賞となる。このベル役入賞は遊技状態が通常ゲームのときだけでなくBBゲームにおいても発生する。そして、いずれの遊技状態であっても、ベル役入賞が発生した場合、15枚のメダル払出が行われる。
また、左リール42Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合、チェリー役入賞となる。即ち、チェリー役入賞の場合には、中リール42M及び右リール42Rの有効ライン上に停止する図柄はどのような図柄であってもよい。故に、左リール42Lの複数の有効ラインが重なる位置(具体的には上段又は下段)に「チェリー」図柄が停止した場合には、各有効ライン上にてチェリー役入賞が成立する。そして、チェリー役入賞が発生した場合、5枚のメダル払出が行われ、上記のように複数の有効ラインが重なる位置にてチェリー役入賞が成立した場合、10枚のメダル払出が行われる。
更に、有効ライン上に左から「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄,「リプレイ」図柄と並んで停止した場合には、再遊技入賞となる。再遊技入賞が成立すると、メダル払出や状態移行は行われないものの、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく次の遊技回(以下、便宜上、ゲームともいう)を開始することが可能となる。
その他の場合、即ち有効ライン上に左リール42Lの「チェリー」図柄が停止せず、また有効ライン上に上記した図柄の組合せが停止しなかった場合には、メダル払出や遊技状態の移行等は一切行われない。すなわち、左リール42Lと右リール42Rの「青年」図柄、中リール42Mと右リール42Rの「チェリー」図柄は、入賞と一切関与していない。換言すれば、上記各図柄は、遊技者に付与される特典と無関係な無特典図柄であると言える。なお、以下では、各入賞と対応する図柄の組合せを入賞図柄の組合せともいう。
遊技パネル30の下方左側には、各リール42L,42M,42Rを一斉(同時である必要はない)に回転開始させるために操作されるスタートレバー71が設けられている。スタートレバー71はリール42L,42M,42Rを回転開始、すなわち可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。スタートレバー71は、遊技者が遊技を開始するときに手で押し操作するレバーであり、手が離れたあと元の位置に自動復帰する。メダルが投入されているときにこのスタートレバー71が操作されると、各リール42L,42M,42Rが一斉に回転を始める。
スタートレバー71の右側には、回転している各リール42L,42M,42Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ72,73,74が設けられている。各ストップスイッチ72,73,74は停止対象となるリール42L,42M,42Rに対応する表示窓31L,31M,31Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ72が操作された場合には左リール42Lの回転が停止し、中ストップスイッチ73が操作された場合には中リール42Mの回転が停止し、右ストップスイッチ74が操作された場合には右リール42Rの回転が停止する。ストップスイッチ72,73,74はリール42L,42M,42Rの回転に基づく可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ72,73,74は、左リール42Lが回転を開始してから所定時間が経過すると停止させることが可能な状態となり、かかる状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、回転が停止すると消灯されるようになっている。
表示窓31L,31M,31Rの下方右側には、投資価値としてのメダルを投入するためのメダル投入口75が設けられている。メダル投入口75は投資価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口75が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、投資価値を直接入力する直接入力手段を構成するものともいえる。
メダル投入口75から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ84によって貯留用通路81か排出用通路82のいずれかへ導かれる。すなわち、セレクタ84にはメダル通路切替ソレノイド83が設けられ、そのメダル通路切替ソレノイド83の非励磁時には排出用通路82側とされ、励磁時には貯留用通路81側に切り替えられるようになっている。貯留用通路81に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置91へと導かれる。一方、排出用通路82に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口17からメダル受け皿18へと導かれ、遊技者に返還される。
メダル受け皿18は、上方に開放され、多量のメダルを貯留可能な容量を有する。メダル受け皿18の上方には、機種名や遊技に関わるキャラクタなどが表示された下段プレート16が装着されている。
メダルを遊技者に付与する手段としてのホッパ装置91は、メダルを貯留する貯留タンク92と、メダルを遊技者に払い出す払出装置93とより構成されている。払出装置93は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路82の中央右部に設けられた開口94へメダルを排出し、排出用通路82を介してメダル受け皿18へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置91の右方には、貯留タンク92内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク95が設けられている。ホッパ装置91の貯留タンク92内部には、この貯留タンク92から予備タンク95へとメダルを排出する誘導プレート96が設けられている。したがって、誘導プレート96が設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク95に貯留されることとなる。
メダル投入口75の下方には、ボタン状の返却スイッチ76が設けられている。返却スイッチ76は、メダル投入口75に投入されたメダルがセレクタ84内に詰まった際に押されるスイッチであり、このスイッチが押されることによりセレクタ84が機械的に連動して動作され、当該セレクタ84内に詰まったメダルがメダル排出口17より返却されるようになっている。
表示窓31L,31M,31Rの下方左側には、投資価値としてのクレジットされた仮想メダルを一度に最大数投入するためのボタン状の第1クレジット投入スイッチ77が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ77の左方には当該スイッチ77よりも小さなボタン状のスイッチとして、第2クレジット投入スイッチ78及び第3クレジット投入スイッチ79が設けられている。第2クレジット投入スイッチ78はクレジットされた仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ79は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ77〜79は前記メダル投入口75とともに投資価値を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口75が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し各クレジット投入スイッチ77〜79は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、投資価値を間接入力する間接入力手段を構成するものともいえる。
なお、第1クレジット投入スイッチ77は、1ゲームにつき投入できるメダル最大数(3枚)に達していないことを促すため、図示しない発光部材としてのランプが内蔵されている。当該ランプは、第1クレジット投入スイッチ77のスイッチ操作が有効である状況時において点灯されて当該スイッチ77の操作を促すが、クレジットされた仮想メダルが存在しない場合や既に最大数のメダル投入がなされている状況下では消灯される。ここで、上記点灯に代えて、点滅させてメダル投入の促しを遊技者に一層分かり易くしてもよい。
スタートレバー71の左側には、ボタン状の精算スイッチ80が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状態で精算スイッチ80が押下操作されることで、仮想メダルが現実のメダルとして払い出される。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ80は貯留記憶された遊技価値を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものともいえる。
なお、所定の最大値(例えばメダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルを仮想メダルとして貯留記憶するように設定された「クレジットモード」と、余剰の投入メダルや入賞時の獲得メダルを現実のメダルとして払い出すように設定された「ダイレクトモード」とを切換可能としたスロットマシンの場合には、前記精算スイッチ80に、モード切換のための切換スイッチとしての機能を付加してもよい。この場合、精算スイッチ(切換スイッチ)80は、1度押されるとオン状態になり、もう1度押されるとオフ状態になり、その後押下操作が行われるごとにオンオフが切り替わるように構成される。そして、精算スイッチ80がオン状態のときにはクレジットモードとされ、精算スイッチ80がオフ状態のときにはダイレクトモードとされる。クレジットモードからダイレクトモードに切り換えられた際に仮想メダルがある場合には、その分の仮想メダルが現実のメダルとして払い出される。これにより、遊技者はクレジットモードとダイレクトモードとを切り換えることで自身の好みに応じた形式で遊技を実行することができる。かかる精算スイッチ80は投入価値及び遊技価値の取扱形式を切り換える切換操作手段を構成する。
遊技パネル30の表示窓31L,31M,31R下方には、貯留記憶された仮想メダル数を表示するクレジット表示部35と、BBゲームが終了するまでに獲得できる残りのメダル数を表示する残獲得枚数表示部36と、入賞時に獲得したメダルの枚数を表示する獲得枚数表示部37とがそれぞれ設けられている。これら表示部35〜37は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
ここで、メダルがベットされる手順について説明する。但し、本スロットマシン10では、遊技状態が通常ゲームの場合とBBゲームとでベットされる手順が異なっている。そこで、以下の手順の説明では通常ゲームについて説明し、BBゲームについては後ほど説明する。
遊技の開始時にメダル投入口75からメダルが投入されるとベットとなる。すなわち、1枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、第1有効ライン表示部32が点灯し、そしてこれに対応する中ラインが有効ラインとなり、2枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、更に第2有効ライン表示部33が点灯すると共に、これに対応する上ライン及び下ラインを含む合計3本の組合せラインがそれぞれ有効ラインとなり、3枚目のメダルがメダル投入口75に投入されると、更に第3有効ライン表示部34が点灯し、そしてこれに対応する一対の斜めラインを含む合計5本の組合せライン全てが有効ラインとなる。
また、4枚以上のメダルがメダル投入口75に投入されると、3枚を超える余剰メダルは、そのときに貯留記憶されている仮想メダルが50枚未満であれば、スロットマシン内部に貯蓄されると共にクレジット表示部35の仮想メダル数が加算表示される。一方、仮想メダル数が50枚のとき又は50枚に達したときには、セレクタ84により貯留用通路81から排出用通路82への切替がなされ、メダル排出口17からメダル受け皿18へと余剰メダルが返却される。
また、クレジット表示部35に貯留枚数が表示されている場合には、第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79のいずれかが押された際にも仮想メダルが投入されたこととなりベットとなる。第3クレジット投入スイッチ79が押された際には、仮想メダルが1枚投入されたこととしてクレジット表示部35に表示されている数値が1つ減算され、第1有効ライン表示部32が点灯して中ラインが有効ラインとなる。第2クレジット投入スイッチ78が押された際には、仮想メダルが2枚投入されたこととしてクレジット表示部35に表示されている数値が2つ減算され、第1有効ライン表示部32および第2有効ライン表示部33が点灯して合計3本の組合せラインが有効ラインとなる。第1クレジット投入スイッチ77が押された際には、仮想メダルが3枚投入されたこととしてクレジット表示部35に表示されている数値が3つ減算され、全ての有効ライン表示部32〜34が点灯して合計5本の組合せラインが有効ラインとなる。
なお、第1〜第3クレジット投入スイッチ77〜79のいずれかが押された際に投入されるべき仮想メダルが貯留されていない場合、例えばクレジット表示部35の表示が2のときに第1クレジット投入スイッチ77が押された場合等には、クレジット表示部35の数値が全て減算されて0となり、投入可能な仮想メダル分だけベットされる。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ13と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ14と、遊技者に各種情報を与える補助表示部15とが設けられている。補助表示部15は、本実施形態では表示内容の多様化及び表示演出の重厚化を意図して液晶表示器によって構成されているが、ドットマトリックス表示器等の他の表示器を使用してもよい。補助表示部15は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール42L,42M,42Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部15と称している。補助表示部15の背面には上部ランプ13やスピーカ14、補助表示部15を駆動させるための表示制御装置111が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置91の左方には、電源ボックス121が設けられている。電源ボックス121は、電源スイッチ122やリセットスイッチ123や設定キー挿入孔124などを備えている。電源スイッチ122は、主制御装置131を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ123は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔124は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔124へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。
リールユニット41の上方には、主制御装置131が筐体11の背板11cに取り付けられている。主制御装置131は、主たる制御を司るCPU、遊技プログラムを記憶したROM、遊技の進行に応じた必要なデータを一時的に記憶するRAM、各種機器との連絡をとるポート、時間計数や同期を図る場合などに使用されるクロック回路等を含む主基板を具備しており、主基板が透明樹脂材料等よりなる被包手段としての基板ボックスに収容されて構成されている。基板ボックスは、略直方体形状のボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としての封印ユニットによって開封不能に連結され、これにより基板ボックスが封印されている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図9のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置131には、演算処理手段であるCPU151を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU151には、電源ボックス121の内部に設けられた電源装置161の他に、入出力ポート155などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置131は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置131の入力側には、スタートレバー71の操作を検出するスタート検出センサ71a、各ストップスイッチ72,73,74の操作を個別に検出するストップ検出センサ72a,73a,74a、メダル投入口75から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ75a、各クレジット投入スイッチ77,78,79の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ77a,78a,79a、精算スイッチ80の操作を検出する精算検出センサ80a、各リール42の回転位置(原点位置)を個別に検出するリールインデックスセンサ55、ホッパ装置91から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ91a、リセットスイッチ123の操作を検出するリセット検出センサ123a、設定キー挿入孔124に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ124a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート155を介してCPU151へ出力されるようになっている。
また、主制御装置131の入力側には、入出力ポート155を介して電源装置161に設けられた停電監視回路161bが接続されている。電源装置161には、主制御装置131を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部161aや、上述した停電監視回路161bなどが搭載されている。
停電監視回路161bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ122による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路161bは、電源部161aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU151と入出力ポート155のそれぞれに供給され、CPU151ではこの停電信号を認識することにより後述する停電時処理が実行される。
電源部161aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置131などの制御系における駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置131による停電時処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置131の出力側には、各有効ライン表示部32,33,34、クレジット表示部35、残獲得枚数表示部36、獲得枚数表示部37、各リール42L,42M,42Rを回転させるための各ステッピングモータ61(61L,61M,61R)、セレクタ84に設けられたメダル通路切替ソレノイド83、ホッパ装置91、表示制御装置111、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板171等が入出力ポート155を介して接続されている。
上述したCPU151には、このCPU151によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM152と、このROM152内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM153のほかに、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、各BBゲームにおける残払出数をカウントするための残払出枚数カウンタ154等の各種カウンタが内蔵されている。ROM152とRAM153によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図11以降のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムやスベリテーブルデータ群152aなどといった各種のデータ群はROM152に記憶されている。
RAM153には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、スベリテーブルのアドレス情報が格納されるスベリテーブル格納エリア153a、遊技状態がBBゲームである場合にBB設定フラグが格納されるBB設定フラグ格納エリア153b、遊技状態がRBゲームである場合にRB設定フラグが格納されるRB設定フラグ格納エリア153c及びBBゲームにおいて払い出されたメダルの枚数を記憶する払出枚数格納エリア153dなどの格納エリアが設けられている。また、RAM153には、停電などの発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ122の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのバックアップエリアが設けられている。なお、CPU151のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路161bからの停電信号が入力されるように構成されており、停電等の発生に伴う停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
次に、表示制御装置111の電気的構成について、図10のブロック図に基づいて説明する。
表示制御装置111には、演算処理手段であるCPU181を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU181には、このCPU181によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM182と、このROM182内に記憶されている制御プログラムを実行するに当たって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM183などが内蔵されている。
表示制御装置111には、図示しない入出力ポートが設けられており、入力側に主制御装置131が接続されており、出力側に上部ランプ13、スピーカ14、及び補助表示部15が接続されている。そして、主制御装置131から入力する各種コマンドに基づいて上部ランプ13、スピーカ14、及び補助表示部15を駆動制御する。つまり、表示制御装置111は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置131との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。即ち、間接的な遊技に関する音声やランプ、表示についてはサブ基盤を設けることにより、メイン基盤の負担軽減を図っている。なお、各種表示部32〜37を表示制御装置111が制御する構成としてもよい。
かかる構成において、表示制御装置111のROM182にはBBゲーム用動画データ群184が記憶されている。このBBゲーム用動画データ群184が補助表示部15に対して適宜セットされることにより、当該補助表示部15においてBBゲーム中動画が表示される。また、ROM182には、特定演出RB用動画データ群185aと、補助演出RB用動画データ群185bとからなるRBゲーム用動画データ群185が記憶されている。特定演出又は補助演出RB用動画データ群が補助表示部15に対してセットされることにより、当該補助表示部15においてRBゲーム中に特定演出又は補助演出が行われる。特定演出及び補助演出については後述する。
次に、主制御装置131内のCPU151により実行される各制御処理を図11〜図26のフローチャート等を参照しながら説明する。かかるCPU151の処理としては大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子(ノンマスカブル端子)への停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにNMI割込み処理とタイマ割込み処理とを説明し、その後メイン処理を説明する。
図11はNMI割込み処理の一例を示すフローチャートである。停電の発生などによって電源が遮断されると、電源装置161の停電監視回路161bでは停電信号が生成され、主制御装置131に対して出力される。NMI端子を介して停電信号を入力した主制御装置131では、NMI割込み処理が実行される。
NMI割込み処理では、まずステップS101において、CPU151内に設けられた使用レジスタのデータをRAM153内に設けられたバックアップエリアに退避させる。続いて、ステップS102では、停電フラグをRAM153内に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。その後、ステップS103にてRAM153のバックアップエリアに退避させたデータを再びCPU151の使用レジスタに復帰させる。この復帰処理でNMI割込み処理が終了する。なお、CPU151の使用レジスタのデータを破壊せずに停電フラグのセット処理が可能な場合には、バックアップエリアへの退避および復帰処理を省くことができる。
図12は、主制御装置131で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置131のCPU151により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS201に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU151内の全レジスタの値をRAM153のバックアップエリアに退避させる。ステップS202では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS203に進み、停電時処理を実行する。
ここで、停電時処理について図13を用いて説明する。この停電時処理は、タイマ割込み処理のうち特にレジスタ退避処理の直後に行われるため、その他の割込み処理を中断することなく実行できる。従って、例えば各種コマンドの出力処理中、スイッチの状態(オンオフ)の読み込み処理中などのように、それぞれの処理に割り込んでこの停電時処理が実行されることはなく、かかるタイミングで実行されることをも考慮した停電時処理のプログラムを作成する必要がなくなる。これにより停電時処理用の処理プログラムを簡略化してプログラム容量を削減できる。
ステップS301では、コマンド出力が終了しているか否かを判定する。出力が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンド出力を終了させる。このように停電時処理の初期段階でコマンドの出力が完了しているか否かを判断し、出力が未完であるときには出力処理を優先し、単位コマンドの出力処理終了後に停電時処理を実行する構成とすることにより、コマンドの出力途中で停電時処理が実行されることをも考慮した停電時処理プログラムを構築する必要がなくなる。その結果停電時処理プログラムを簡略化してROM152の小容量化を図ることができる実益を有する。
ステップS301がYES、すなわちコマンドの出力が完了している場合には、ステップS302に進み、CPU151のスタックポインタの値をRAM153内のバックアップエリアに保存する。その後ステップS303では、停止処理として後述するRAM判定値をクリアすると共に入出力ポート155における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。ステップS304では、RAM判定値を算出し、バックアップエリアに保存する。RAM判定値とは、具体的にはRAM153の作業領域アドレスにおけるチェックサムの2の補数である。RAM判定値をバックアップエリアに保存することにより、RAM153のチェックサムは0となる。RAM153のチェックサムを0とすることにより、ステップS305においてそれ以後のRAMアクセスを禁止する。その後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS202にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS204以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS204では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS205では、CPU151自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS206では、各リール42L,42M,42Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータ61L〜61Rを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS207では、入出力ポート155に接続された各種センサ(図9参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS208では、タイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS209では、メダルのベット数や、払い出し枚数をカウントした結果を外部集中端子板171へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS210では、各種コマンドを表示制御装置111へ出力するコマンド出力処理を行う。ステップS211では、クレジット表示部35、残獲得枚数表示部36及び獲得枚数表示部37にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS212では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部35〜37に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS213では、入出力ポート155からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS214では、先のステップS201にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU151内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS215にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
図14は電源投入後に実行される主制御装置131でのメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理は、停電からの復旧や電源スイッチ122のオン操作によって電源が投入された際に実行される。
先ずステップS401では、初期化処理として、スタックポインタの値をCPU151内に設定すると共に、割込み処理を許可する割込みモードを設定し、その後CPU151内のレジスタ群や、I/O装置等に対する各種の設定などを行う。
これらの初期化処理が終了すると、ステップS402では設定キーが設定キー挿入孔124に挿入されてON操作されているか否か、より詳しくは設定キー検出センサ124aからON信号を入力しているか否かを判定する。設定キーのON操作がなされている場合にはステップS403に進み、強制的RAMクリア処理としてRAM153に記憶されたデータを全てクリアする。続くステップS404では当選確率設定処理を行う。
ここで、当選確率設定処理について図15を用いて説明する。スロットマシン10には、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、当選確率設定処理とは、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定するための処理である。
ステップS501では設定キーが挿入されてON操作されているか否かを判定し、ON操作されていない場合にはそのまま本処理を終了する。ON操作されている場合には、ステップS502にて次回のタイマ割込みを許可する。その後、ステップS503にて現在の設定値を読み込むと共に、ステップS504では現在の設定値をクレジット表示部35に表示する。但し、設定キーが挿入されてON操作された直後の処理では、先の強制的RAMクリア処理によりRAM153のデータがクリアされているため、クレジット表示部35に表示される設定値は「1」である。
ステップS505ではスタートレバー71が操作されたか否かを判定し、操作されていない場合にはステップS506〜ステップS507に示す設定更新処理を行う。ステップS506では、リセットスイッチ123が操作されたか否かを判定する。リセットスイッチ123が操作されていない場合にはそのままステップS504に戻り、操作された場合にはステップS507にて設定値を1更新した後にステップS504に戻る。つまり、設定更新処理では、リセットスイッチ123が操作される毎に設定値が1更新され、更新された設定値がクレジット表示部35に表示される。なお、設定値が「6」のときにリセットスイッチ123が操作された場合、設定値は「1」に更新される。
ステップS505にてスタートレバー71が操作された場合には、ステップS508にて設定キーのON操作が継続してなされているか否かを判定する。設定キーのON操作が継続してなされている場合にはそのまま待機し、ON操作が終了された場合にはステップS509にて次回のタイマ割込みを禁止する。その後、ステップS510にて設定値を保存し、ステップS511にてRAM153に記憶された設定値以外のデータをクリアして本処理を終了する。
メイン処理の説明に戻り、ステップS404にて当選確率設定処理を行った後には、ステップS405にて遊技に関わる主要な制御を行う通常処理を実行する。
一方、ステップS402にて設定キーが挿入されていない場合には、ステップS406以降に示す復電処理を行う。復電処理とは、スロットマシン10の状態を電源遮断前の状態に復帰させる処理である。従って、復電処理では先ずRAM153のデータが正常かどうかを確認する必要がある。
そこで、ステップS406では設定値が正常か否かを判定する。具体的には、設定値が1〜6のいずれかである場合に正常であると判定し、0又は7以上である場合に異常であると判定する。設定値が正常である場合には、ステップS407にて停電フラグがセットされているか否かを確認する。停電フラグがセットされている場合には、さらにステップS408にてRAM判定値が正常であるか否かを確認する。具体的には、RAM153のチェックサムの値を調べ、その値が正常、つまりRAM判定値を加味したチェックサムの値が0か否かを確認する。RAM判定値を加味したチェックサムの値が0である場合、RAM153のデータは正常であると判定する。
ステップS408においてRAM判定値が正常であると判定した場合にはステップS409に進み、バックアップエリアに保存されたスタックポインタの値をCPU151のスタックポインタに書き込み、スタックの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる。次に、ステップS410において、復電処理の実行を伝える復電コマンドを表示制御装置111に出力する。その後、ステップS411にて遊技状態として打ち止め及び自動精算設定保存処理を行い、ステップS412にてスタート検出センサ71a等の各種センサの初期化を行う。以上の処理が終了した後、ステップS413にて停電フラグをクリアし、電源遮断前の番地に戻る。具体的には、先に説明したタイマ割込み処理に復帰し、ウォッチドッグタイマクリア処理(ステップS204)が実行されることとなる。
一方、ステップS406〜ステップS408のいずれかがNO、すなわち、設定値が異常である、電源遮断時にセットされる筈の停電フラグがセットされていない、又はRAM判定値が異常である場合には、RAM153のデータが破壊された可能性が高い。このような場合には、ステップS414〜ステップS416に示す動作禁止処理を行う。動作禁止処理として、先ずステップS414にて次回のタイマ割込み処理を禁止し、ステップS415では入出力ポート155内の全ての出力ポートをクリアすることにより、入出力ポート155に接続された全てのアクチュエータをオフ状態に制御する。その後、ステップS416にてホール管理者等にエラーの発生を報知するエラー報知処理を行う。かかる動作禁止状態は、上述した当選確率設定処理が行われるまで維持される。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図16のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS601では、ベット枚数設定処理を実行する。ベット枚数設定処理では、RAM153のBB設定フラグ格納エリア153bにBB設定フラグが格納されているか否かを判定し、遊技状態が通常ゲームでありBB設定フラグが格納されていない場合には、任意ベット設定処理を実行する。任意ベット設定処理では、遊技を開始する上で必要なベット枚数を1枚に設定し、さらに受入が許容されるベット枚数を3枚に設定する。これにより、メダル又は仮想メダルを1枚ベットしない限り遊技の開始に必要なメダルがベットされた状態とならない。また、メダル投入口75に4枚以上のメダルが投入された場合には、3枚を超えるメダルは仮想メダルとして貯留記憶されるか、そのときに貯留記憶されている仮想メダルが50枚のとき又は50枚に達したときにはメダル受け皿18へ返却される。
一方、遊技状態がBBゲームでありBB設定フラグが格納されている場合には、1枚ベット設定処理を実行する。1枚ベット設定処理では、遊技を開始する上で必要なベット枚数を1枚に設定し、さらに受入が許容されるベット枚数も1枚に設定する。受入が許容されるベット枚数が1枚に設定されることにより、メダル投入口75に2枚以上のメダルが投入された場合には、1枚を超えるメダルは仮想メダルとして貯留記憶されるか、そのときに貯留記憶されている仮想メダルが50枚のとき又は50枚に達したときはメダル受け皿18へ返却される。さらに、第1クレジット投入スイッチ77又は第2クレジット投入スイッチ78が操作された場合には、2枚以上の仮想メダルが貯留記憶されていたとしても1枚の仮想メダルのみがベットされる。
ステップS601にてベット枚数設定処理を実行した後は、ステップS602にて、遊技の開始に必要なメダルがベットされているか否かを判定する。遊技の開始に必要なメダルがベットされているときには、続いてステップS603にてスタートレバー71が操作されたか否かを判定する。
その後、ステップS604の有効ライン設定処理、ステップS605の抽選処理、ステップS606のリール制御処理、ステップS607のメダル払出処理、ステップS608のBBゲーム処理を順に実行し、ステップS601に戻る。一方、ステップS602にてメダルがベットされていない、またはステップS603にてスタートレバー71が操作されていない場合には、ステップS601に戻る。
次に、ステップS604の有効ライン設定処理について、図17のフローチャートに基づき説明する。
有効ライン設定処理では、先ずステップS701にて、RAM153のBB設定フラグ格納エリア153bにBB設定フラグが格納されている又はRB設定フラグ格納エリア153cにRB設定フラグが格納されているか否かを判定する。BB設定フラグ又はRB設定フラグが格納されておらず、遊技状態が通常ゲームである場合には、ステップS701にて否定判定しステップS702に進む。
ステップS702では、今回の遊技回でベットされたメダル又は仮想メダルの数が3枚か否かを判定する。3枚の場合にはステップS703にて有効ラインを設定可能な最大数である5ラインに設定して本有効ライン設定処理を終了する。3枚でない場合にはステップS704に進む。
ステップS704では、今回の遊技回でベットされたメダル又は仮想メダルの数が2枚か否かを判定する。2枚の場合にはステップS705にて有効ラインを3ラインに設定して本有効ライン設定処理を終了する。2枚でない場合には、今回の遊技回でベットされたメダル又は仮想メダルの数が1枚であることを意味するため、ステップS706にて有効ラインを1ラインに設定して本有効ライン設定処理を終了する。
一方、BB設定フラグ又はRB設定フラグが格納されており、遊技状態がBBゲーム又はRBゲームである場合には、ステップS701にて肯定判定しステップS703に進む。ステップS703では、有効ラインを5ラインに設定して本有効ライン設定処理を終了する。つまり、本スロットマシン10では、BBゲーム又はRBゲームにおいて各遊技回で必要なベット枚数及び許容されるベット枚数が1枚に設定されるにも関わらず、設定可能な最大数の有効ラインが設定される。
次に、ステップS605の抽選処理について、図18のフローチャートに基づき説明する。
抽選処理では、先ずステップS801〜ステップS805にて、当否決定用の抽選テーブルを選択する抽選テーブル選択処理を実行する。つまり、ステップS801にて、RAM153のBB設定フラグ格納エリア153bにBB設定フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS801においてBB設定フラグが格納されている場合にはステップS802に進み、BBゲーム用抽選テーブルを選択する。ステップS801においてBB設定フラグが格納されていない場合にはステップS803に進み、RAM153のRB設定フラグ格納エリア153cにRB設定フラグが格納されているか否かを判定する。ステップS803にてRB設定フラグが格納されている場合、ステップS804に進みRB用抽選テーブルを選択する。ステップS803にてRB設定フラグが格納されていなかった場合、遊技状態が通常ゲームであり、通常ゲーム用抽選テーブルを選択する。
ここで、通常ゲーム用抽選テーブル、BBゲーム用抽選テーブル及びRBゲーム用抽選テーブルについて説明する。先ず通常ゲーム用抽選テーブルについて説明する。通常ゲーム用抽選テーブルはスロットマシン10の現在の設定状態に対応させて設けられており、さらにベットされるメダルの枚数に対応させて設けられている。したがって、ステップS802における処理では現在の設定状態、及び今回の遊技回にてベットされたメダルの枚数に対応した通常ゲーム用抽選テーブルを選択する。ちなみに、スロットマシン10の設定状態は「設定1」〜「設定6」のいずれかであり、「設定1」のときにBB役当選確率が最も低い通常ゲーム用抽選テーブルが選択され、「設定6」のときにBB役当選確率が最も高い通常ゲーム用抽選テーブルが選択される。また、ベットされるメダルの枚数は1〜3枚のいずれかであり、ベット枚数が多いほどBB役当選確率が高い通常ゲーム用抽選テーブルが選択される。
「設定1」の状態下で3枚ベットされた場合に選択される通常ゲーム用抽選テーブルを図19(a)に例示する。通常ゲーム用抽選テーブルには、入賞となる役の数と同数のインデックス値IVが設定されている。すなわち、通常ゲーム下では、再遊技、チェリー、ベル、スイカ、BBの5種類の入賞が発生し得るため、1〜5の5つのインデックス値IVが設定されている。そして、各インデックス値IVには、入賞となる役がそれぞれ一義的に対応付けられると共に、ポイント値PVが設定されている。
ちなみに、図19(a)に示した通常ゲーム用抽選テーブルが選択された場合、BB役当選確率は約327分の1である。一方、再遊技及び小役当選確率はBB役当選確率よりも高く設定されており、再遊技当選確率は約7.3分の1、チェリー役当選確率は128分の1、ベル役当選確率は約48分の1、スイカ役当選確率は128分の1である。
次に、BBゲーム用抽選テーブルについて説明する。BBゲーム用抽選テーブルは、通常ゲーム用抽選テーブルと異なり1パターンのみとなっている。つまり、BBゲーム用抽選テーブルはスロットマシン10の現在の設定状態とは無関係に設けられている。また、上記のとおりBBゲームでは1枚ベット設定処理が実行されるため、各遊技回のベット枚数は1枚に限定される。
BBゲーム用抽選テーブルを図19(b)に例示する。BBゲーム用抽選テーブルは、インデックス値IVが3つ設定されている。通常ゲーム用抽選テーブルと同様に、各インデックス値IVには、入賞となる役がそれぞれ一義的に対応付けられると共に、ポイント値PVが設定されている。
ちなみに、BBゲームにおける当選確率は、ベル役当選確率は約1.07分の1、RB役当選確率は32分の1、シングルボーナス(以下SBともいう)+再遊技役当選確率は64分の1である。したがって、BBゲームでは、ベル役当選が比較的高い確率で発生することとなる。SB+再遊技役は、シングルボーナス役と再遊技役との複数当選役である。SB+再遊技役については後述する。また、本実施形態においては、RB役はBBゲームにおいてのみ抽選される構成となっている。
次にRBゲーム用抽選テーブルについて説明する。RBゲーム用抽選テーブルもBBゲーム用抽選テーブルと同様に、1パターンのみとなっている。また、上記のとおり、RBゲームでは1枚ベット設定処理が実行されるため、各遊技回のベット枚数は1枚に限定される。
RBゲーム用抽選テーブルを図19(c)に例示する。RBゲーム用抽選テーブルは、インデックス値IVが1つのみ設定されており、このインデックス値IVにはベル役が対応付けられている。また、このインデックス値IVに対応したポイントPVは「63150」となっており、ベル役当選確率は1.04分の1となっている。したがって、RBゲームでは、ベル役当選が比較的高い確率で発生する。
ステップS802、ステップS804又はステップS805の処理を実行した後は、ステップS806にてインデックス値IVを1とし、続くステップS807では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、スタートレバー71が操作されたときに乱数カウンタよりラッチした乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。ここで、乱数カウンタについて簡単に説明すると、本スロットマシン10では、8ビットのシフトレジスタを2つ用いて「0〜65535」の乱数を生成している。各シフトレジスタは定期的(例えば100ns毎)に1ずつ更新され、各シフトレジスタの上位ビットと下位ビットを入れ替えた値がCPU151に入力され、スタートレバー71が操作されたとき(すなわちスタート検出センサ71aのON信号を受信したとき)に入力されている値が乱数値としてラッチされる。これは初回の判定値設定処理にて用いられる乱数値を不規則なものとするための工夫であり、例えば各シフトレジスタのビットをランダムに入れ替えた値が乱数値としてラッチされる構成であってもよい。
その後、ステップS808ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定し、65535を超えた場合には、ステップS809にてそのときのインデックス値IVと対応する役の当選フラグをRAM153に設けられた対応する各当選フラグ格納エリアに格納する。例えば、BB役に対応したインデックス値IVである場合にはBB当選フラグ格納エリアにBB当選フラグを格納する。
ここで、当選フラグが小役当選フラグ又は再遊技当選フラグである場合、これら当選フラグは、該当選フラグが格納された遊技回の終了時にクリアされる。一方、当選フラグがBB又はRB当選フラグである場合、そのBB又はRB当選フラグはそれぞれBB又はRB図柄の組合せが有効ライン上に成立したことを条件の1つとしてクリアされる。すなわち、BB及びRB当選フラグは、複数の遊技回にわたって有効とされる場合がある。なお、BB又はRB当選フラグを持ち越した次遊技回以降における役の当否判定では、小役又は再遊技の当否判定は行うが、BB及びRB役に関する当否判定は行わない。
ステップS806にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS810にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS811ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき役があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき役がある場合にはステップS807に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS807では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS808では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。
ステップS809にて当選フラグを格納した後、又はステップS811にて当否判定すべき役がないと判定された場合には、ステップS812にてリール停止制御用のスベリテーブル(停止テーブル)を設定するスベリテーブル設定処理を行った後に本抽選処理を終了する。
次に、スベリテーブル設定処理について説明する。
スベリテーブルとは、ストップスイッチ72〜74が押されたタイミングからリールをどれだけ滑らせた(回転させた)上で停止させるかが定められたテーブルである。すなわち、スベリテーブルとは、ストップスイッチ72〜74が押された際に基点位置(本実施形態では下ライン上)に到達している到達図柄と、前記基点位置に実際に停止させる停止図柄との関係が定められた停止データ群である。
本スロットマシン10では、ストップスイッチ72〜74が操作された場合に、到達図柄をそのまま停止させる場合、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる場合、2図柄分滑らせた後に停止させる場合、3図柄分滑らせた後に停止させる場合、4図柄分滑らせた後に停止させる場合の5パターンがリールの停止態様として用意されている。これは、遊技者がストップスイッチ72〜74を操作するタイミングと、各表示窓32L,32M,32Rから視認可能な範囲に停止する図柄配列(以下、「停止出目」と言う)とを密接に関連付けるための工夫である。つまり、ストップスイッチ72〜74が操作されたタイミングから規定時間(190msec)が経過するまでに各リール42L,42M,42Rを停止させることにより、遊技者の操作によってあたかも停止出目が決定されたかのような印象を遊技者に抱かせることが可能となる。また、4図柄分までは滑らせることが可能な構成とすることにより、かかる規定時間内で可能な限り抽選に当選した役と対応する図柄の組合せを有効ライン上に停止させることが可能となる。
図20は、スイカ図柄を有効ライン上に停止させる場合にセットされるスベリテーブルの一例である。滑り数が0である番号の図柄は、下ライン上に実際に停止する図柄である。例えば、左リール42Lの11番図柄たる「リプレイ」図柄が下ライン上に到達している際に左ストップスイッチ72が押された場合、左リール42Lは滑ることなくそのまま停止し、13番図柄たる「スイカ」図柄が上ライン上に停止する。また、滑り数が0でない番号の図柄は、記載された図柄数分だけリールが滑ることを意味する。例えば、左リール42Lの7番図柄たる「リプレイ」図柄が下ライン上に到達している際に左ストップスイッチ72が押された場合、左リール42Lは4図柄分だけ滑り、13番図柄たる「スイカ」図柄が上ライン上に停止する。すなわち、滑り数が0でない番号の図柄が下ライン上に到達している際にストップスイッチが押された場合、対応するリールはその滑り数分だけ滑った後に停止する。このように、スベリテーブルでは、各リール42L,42M,42Rに付された図柄が下ライン上に到達したタイミングでストップスイッチ72〜74を押された場合の滑り数が図柄番号毎に設定されている。
但し、上記スベリテーブルがセットされた場合であっても、ストップスイッチの押されたタイミングによっては「スイカ」図柄が有効ライン上に停止せず、所謂取りこぼしが発生することもある。これは、滑らせることのできる範囲をストップスイッチの押されたタイミングから190msec以内(到達図柄を停止させる場合よりも最大4図柄分)と予め決めており、下ライン上に到達した「スイカ」図柄と次に下ライン上に到達する「スイカ」図柄との間に5図柄分以上の区間(5個以上の図柄が存在する区間)が設定されているためである。
この取りこぼしに関して、本スロットマシン10においては、取りこぼしが発生する場合の態様が2パターンある。このうち第1パターンは、同種の図柄の間に5図柄分以上の区間が設定されている場合に発生し得る。詳細には、上記のとおり抽選処理にてチェリー役を除く何れかの役に当選したとしても、その当選役に対応した入賞図柄の組合せが一の有効ライン上に並ばない限り入賞とならない。また、各リール42L,42M、42Rのうち2つのリールが停止した段階では、当選役に対応した入賞図柄の組合せが並ぶ有効ライン(以下、当該ラインを成立ラインともいう)が限定される。かかる状況において、残りのリールにおいて入賞図柄の組合せを構成する同種の図柄間に5図柄分以上の区間が設定されていると、ストップスイッチの操作タイミングによっては成立ライン上に入賞図柄の組合せを構成する図柄が停止せず、取りこぼしが発生することもある。また、当該第1パターンの態様の取りこぼしは、当選役に対応した入賞図柄の組合せを停止させる有効ライン(以下、当該ラインを優先ラインともいう)が第1停止や第2停止の段階で限定される場合にも発生し得る。
第2パターンは、同種の図柄の間に7図柄分以上の区間(7個以上の図柄が存在する区間)が設定されている場合に発生し得る。詳細には、本スロットマシン10では上記のとおり表示窓31L,31M,31Rを介して全体を視認可能な図柄数は各リール3個ずつとされており、各有効ラインはこれら各3個の図柄が停止する合計9個の位置のいずれか3個を直線状に通るようにして設定されている。かかる状況において、各リール42L,42M,42Rのうちいずれかのリールにおいて入賞図柄の組合せを構成する同種の図柄間に7図柄分以上の区間が設定されていると、当該リールを第1停止させる場合であったとしてもストップスイッチの操作タイミングによってはいずれの有効ライン上にも入賞図柄の組合せを構成する図柄が停止せず、第1停止の段階で取りこぼしが発生することもある。
「スイカ」図柄については、例えば左リール42Lでは、0番の「スイカ」図柄から13番の「スイカ」図柄までの間は12図柄分の区間が設定されている。このため、例えば左リール42Lの3番の「リプレイ」図柄が下ライン上に到達しているタイミングで左ストップスイッチ72が押された場合、仮に左リール42Lを4図柄分滑らせても「スイカ」図柄を有効ライン上に停止させることはできない。つまり、スイカ役については、上記第1,第2パターンの両方の取りこぼしの態様が発生し得る。
ここで、スイカ役の取りこぼしだけでなく他の小役の取りこぼし発生の有無に関して説明する。チェリー役については、上記のとおり左リール42Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した場合、チェリー役入賞となる。したがって、上記第1パターンの態様の取りこぼしは発生しない。一方、左リール42Lにおいて、5番の「チェリー」図柄から17番の「チェリー」図柄までの間は11図柄分の区間が設定されている。したがって、上記第2パターンの態様の取りこぼしは発生し得る。
また、再遊技については、各リール42L,42M,42Rにおいて「リプレイ」図柄は、各図柄の間の図柄数が4図柄以下となるように配置されている。したがって、上記第1,第2パターンのいずれの取りこぼしの態様も発生することはない。つまり、各ストップスイッチ72,73,74が如何なるタイミングで操作された場合であっても、再遊技当選フラグがセットされていれば再遊技入賞図柄の組合せを有効ライン上に停止させることができる。
また、ベル役については、中リール42M及び右リール42Rにおいて「ベル」図柄は、各図柄の間の図柄数が4図柄以下となるように配置されている。一方、左リール42Lにおいて、2番の「ベル」図柄から8番の「ベル」図柄までの間は5図柄分の区間が設定されている。また、14番の「ベル」図柄から20番の「ベル」図柄までの間も5図柄分の区間が設定されている。但し、7図柄分以上の区間は設定されていない。当該図柄配列においては、上記第2パターンの態様の取りこぼしは発生しないものの、各リール42L,42M,42Rの停止順序などによっては上記第1パターンの態様の取りこぼしが発生することがある。例えば、第3停止として左リール42Lを停止させる場合には、上記第1パターンの態様の取りこぼしが発生し得る。より具体的には、成立ラインが中ラインの場合に下ラインに14番の「ベル」図柄又は2番の「ベル」図柄が到達しているタイミングで左ストップスイッチ72が停止操作されると上記第1パターンの態様の取りこぼしが発生する。また、優先ラインが設定される場合にも上記第1パターンの態様の取りこぼしが発生することがある。つまり、優先ラインが中ラインの場合に、下ラインに14番の「ベル」図柄又は2番の「ベル」図柄が到達しているタイミングで左ストップスイッチ72が停止操作されると上記第1パターンの態様の取りこぼしが発生する。
BB役に対応した「7」図柄については、例えば左リール42Lでは、1番の「7」図柄から12番の「7」図柄までの間は10図柄分の区間が設定されている。このため、例えば左リール42Lの3番の「リプレイ」図柄が下ライン上に到達しているタイミングで左ストップスイッチ72が押された場合、仮に左リール42Lを4図柄分滑らせても「7」図柄を有効ライン上に停止させることはできない。つまり、BB役については、上記第1,第2パターンの両方の取りこぼしの態様が発生し得る。
RB役に対応した「CHANCE」図柄については、例えば左リール42Lでは、4番の「CHANCE」図柄から16番の「CHANCE」図柄までの間は11図柄分の区間が設定されている。このため、例えば左リール42Lの7番の「リプレイ」図柄が下ライン上に到達しているタイミングで左ストップスイッチ72が押された場合、仮に左リール42Lを4図柄分滑らせても「CHANCE」図柄を有効ライン上に停止させることはできない。つまり、BB役については、上記第1,第2パターンの両方の取りこぼしの態様が発生し得る。
RB役及びBB役については、当該RB及びBB入賞が成立するまでRB役及びBB役当選がクリアされず、RB役及びBB役当選が持ち越される。上記のように、RB役及びBB役は所定のタイミングにて各ストップスイッチ72〜74を操作しなければ、RB及びBB入賞が成立しないため、RB及びBB役に当選したとしても、RB及びBB入賞が成立するまでに遊技者に付与されているメダルの数が減少する場合がある。
図21に示すように、スベリテーブル設定処理では、先ずステップS901にてRAM153のBB当選フラグ格納エリアにBB当選フラグが格納されている又はRB当選フラグ格納エリアにRB当選フラグが格納されているか否かを判定する。BB当選フラグ及びRB当選フラグが格納されていない場合にはステップS902に進み、当選フラグと一義的に対応する第1当選番号をRAM153の当選番号格納エリアに格納する。当選番号とはスベリテーブルをセットする際に用いるための番号であり、第1当選番号が格納されている場合には、当選フラグが格納されていない又は当選フラグが1つだけ格納されていることを意味する。続くステップS903では、第1当選番号の値から一義的に定まるスベリテーブルのアドレス情報をRAM153のスベリテーブル格納エリア153aに格納し、本処理を終了する。
ステップS901にてBB当選フラグ又はRB当選フラグが格納されていると判定した場合には、さらにステップS904にてRAM153の他の当選フラグ格納エリアに当選フラグが格納されているか否かを判定する。他の当選フラグが格納されていない場合にはBB当選フラグ又はRB当選フラグのみが格納されていることを意味するため、上述したステップS902〜ステップS903の処理を行い、本処理を終了する。一方、他の当選フラグが格納されている場合には、BB当選フラグ又はRB当選フラグを持ち越した状態で小役又は再遊技に当選したことを意味する。かかる場合にはステップS905に進み、格納されている当選フラグと一義的に対応する第2当選番号をRAM153の当選番号格納エリアに格納する。第2当選番号が格納されている場合には、BB当選フラグ又はRB当選フラグと、小役当選フラグ又は再遊技当選フラグの2つが格納されていることを意味する。続くステップS906では、第2当選番号の値から一義的に定まるスベリテーブルのアドレス情報をRAM153のスベリテーブル格納エリア153aに格納し、本処理を終了する。このとき、本スロットマシン10では、BB当選フラグと他の当選フラグの少なくとも一方と対応する図柄が有効ライン上のいずれかに停止するよう設定されたスベリテーブルをセットする。
次に、ステップS606のリール制御処理について、図22のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS1001において各リール42L,42M,42Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。回転開始処理では、前回の遊技回においてリールの回転を開始した時点から所定時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、当該時間が経過するまで待機するウエイト処理を行った後に各リール42L,42M,42Rの回転を開始させる。このため、遊技者がメダルをベットしてスタートレバー71を操作したとしても、直ちに各リール42L,42M,42Rが回転を開始しない場合がある。続くステップS1002では、ストップスイッチ72〜74のいずれかが押下操作されてリールの停止指令が発生したか否か、より具体的にはストップ検出センサ72a〜74aからのON信号を受信したか否かを判定し、停止指令が発生していない場合には停止指令が発生するまで待機する。但し、本実施形態では、各リール42L,42M,42Rが回転を開始してから所定の速度で定速回転するまでの期間を無効期間として設定しており、この無効期間内にストップスイッチ72〜74が押下操作されても、ストップ検出センサ72a〜74aからのON信号を無効化する。ちなみに本実施形態では、各リール42L,42M,42Rが回転を開始してから0.5秒が経過するまでの期間を無効期間として設定している。
ステップS1002にてストップスイッチ72〜74のいずれかが押下操作されて停止指令が発生した場合には、ステップS1003に進み、今回の停止指令が第3停止指令か否か、すなわち1つのリールのみが回転しているときにストップスイッチが押下操作されたか否かを判定する。今回の停止指令が第3停止指令でない場合にはステップS1004にてスベリテーブル第1変更処理を行う。
ここで、スベリテーブル第1変更処理について図23のフローチャートを用いて説明する。スベリテーブル第1変更処理では、ステップS1101にて今回の停止指令が第1停止指令か否か、すなわち全てのリールが回転しているときにストップスイッチが押下操作されたか否かを判定する。第1停止指令である場合にはステップS1102〜ステップS1105に示す第1停止変更処理を行う。第1停止変更処理では、ステップS1102にていずれのストップスイッチが操作されたかを確認し、ステップS1103では、左ストップスイッチ72が操作されたか否かを判定する。そして、左ストップスイッチ72が操作された場合には、スベリテーブルを変更することなくそのまま本処理を終了する。これは、先のスベリテーブル設定処理(図21参照)において、左ストップスイッチ72が最初に操作されることを想定してスベリテーブルを設定しているためである。一方、左ストップスイッチ72以外のストップスイッチが操作された場合、想定された順序と異なる順序でストップスイッチが操作されたことを意味する。かかる場合にはステップS1104に進み、RAM153の当選番号格納エリアに格納された当選番号を確認する。続くステップS1105では、RAM153のスベリテーブル格納エリア153aに格納されたスベリテーブルのアドレス情報を、当選番号及び操作されたストップスイッチと対応する変則押し用スベリテーブルのアドレス情報に変更して本処理を終了する。換言すれば、第1停止変更処理は、格納されている当選フラグの種別と、操作されたストップスイッチとに基づいてスベリテーブルを変更する処理であると言える。
ステップS1101にて今回の停止指令が第1停止指令でないと判定した場合には、当該停止指令が第2停止指令であること、すなわち1つのリールが停止している状況下でストップスイッチが押下操作されたことを意味する。かかる場合には、ステップS1106〜ステップS1109に示す第2停止変更処理を行う。第2停止変更処理では、先ずステップS1106において、第1停止指令時に操作されたストップスイッチと、第2停止指令時に操作されたストップスイッチ、すなわちストップスイッチの操作された順序を確認する。続くステップS1107では、第2停止指令時に操作されたストップスイッチと対応するストップ検出センサからON信号を受信したタイミングにおいて、下ライン上に何番の図柄が到達しているかを確認する。続くステップS1108では、下ライン上に到達している到達図柄が、現在格納されているアドレス情報に対応したスベリテーブルから一義的に導かれる変更図柄か否かを確認する。到達図柄の図柄番号と変更図柄の図柄番号が一致した場合にはステップS1109に進み、RAM153のスベリテーブル格納エリア153aに格納されたスベリテーブルのアドレス情報を、ライン変更用スベリテーブルのアドレス情報に変更して本処理を終了する。また、到達図柄の図柄番号と変更図柄の図柄番号が一致しなかった場合にはそのまま本処理を終了する。換言すれば、第2停止変更処理は、スベリテーブルから導かれる当選フラグの種別と、ストップスイッチの操作タイミング(リールの停止開始位置)とに基づいてスベリテーブルを変更する処理であると言える。
リール制御処理の説明に戻り、スベリテーブル第1変更処理を行った後、または今回の停止指令が第3停止指令であった場合には、ステップS1005にて下ライン上に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。ステップS1006では、RAM153のスベリテーブル格納エリア153aに格納されたアドレス情報に対応したスベリテーブルから到達図柄と対応するスベリ量を算出し、ステップS1007にて下ライン上に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS1008では到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS1009にてリールを停止させるリール停止処理を行う。ステップS1010では全てのリールが停止したか否かを判定し、全てのリールが停止していない場合にはステップS1011にてスベリテーブル第2変更処理を行う。
ここで、スベリテーブル第2変更処理について図24のフローチャートを用いて説明する。スベリテーブル第2変更処理では、ステップS1201にて現在停止しているリールの下ライン上に停止した停止図柄の図柄番号を確認する。ステップS1202では、停止図柄の図柄番号が、現在格納されているアドレス情報に対応したスベリテーブルから一義的に導かれる変更図柄の図柄番号と一致しているか否かを判定する。一致しない場合にはスベリテーブルを変更することなくそのまま本処理を終了する。一致した場合にはステップS1203に進み、RAM153のスベリテーブル格納エリア153aに格納されたスベリテーブルのアドレス情報を、ライン変更用スベリテーブルのアドレス情報に変更して本処理を終了する。そして、スベリテーブル第2変更処理を行った後は、回転中のリールが存在するためステップS1002に戻る。換言すれば、スベリテーブル第2変更処理は、スベリテーブルから導かれる当選フラグの種別と、リールの停止位置とに基づいてスベリテーブルを変更する処理であると言える。
ステップS1010にて全てのリールが停止していた場合には、ステップS1012に進み、払出判定処理を行って本処理を終了する。払出判定処理とは、入賞図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。具体的には、小役入賞が有効ライン上に成立しているか否かを判定し、小役入賞が有効ライン上に成立していないときには小役当選フラグをクリアすると共にRAM153の払出予定数格納エリアに「0」をセットする。小役入賞が有効ライン上に成立しているときには、小役当選フラグをクリアすると共に、RAM153の払出予定数格納エリアに成立した役と対応する払出数をセットする。また、再遊技入賞が有効ライン上に成立した場合には、再遊技当選フラグをクリアすると共に払出予定数格納エリアに「0」をセットし、再遊技を可能とする再遊技処理を行う。再遊技処理では、かかる遊技回のベット数を確認し、確認結果と同数のベット数を再度設定する処理を行う。従って、再遊技入賞が成立すると、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく次の遊技回を開始することが可能となる。
また、払出判定処理では、上記払出枚数等の設定を行うとともに、入賞が正当のものか否かを判定する。つまり、小役入賞や再遊技入賞が小役当選フラグや再遊技当選フラグと対応する図柄の組合せか否かを判定し、一致していないときには上部ランプ13等によりエラー表示を行うと共に払出予定数格納エリアに「0」をセットする。さらに、BB入賞についても入賞が正当のものか否かを判定する。つまり、BB入賞が各BB当選フラグに対応する図柄の組合せか否かを判定し、一致していないときには上部ランプ13等によりエラー表示を行う。
次に、ステップS607のメダル払出処理について、図25のフローチャートに基づき説明する。
メダル払出処理では、先ずステップS1301にて払出完了数カウンタがカウントした払出完了数と、払出予定数格納エリアに格納された払出予定数とが一致しているか否かを判定する。払出完了数と払出予定数とが一致していないときには、ステップS1302にてクレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達しているか否かを判定する。上限に達していないときには、ステップS1303,S1305にてクレジットカウンタのカウント値及び払出完了数カウンタの払出完了数をそれぞれ1加算する。その後、ステップS1306では、クレジット表示部35及び獲得枚数表示部37の枚数をそれぞれ1加算する表示部変更処理を行う。
一方、ステップS1302にてクレジットカウンタのカウント値が上限に達しているときには、ステップS1304にてメダル払出用回転板を駆動してメダルをホッパ装置91からメダル排出口17を介してメダル受け皿18へ払い出す。続くステップS1305ではホッパ装置91に取り付けられた払出検出センサ91aのメダル検出信号に応じて払出完了数カウンタの払出完了数を1加算する。その後、ステップS1306にて獲得枚数表示部37の枚数を1加算する表示部変更処理を行う。ステップS1306にて表示部変更処理を行った後、再びステップS1301に戻る。
ステップS1301で払出完了数と払出予定数とが一致したときには、ステップS1307にてRB当選フラグが有るか否か、すなわち、主制御装置131のCPUのRAM153に設けられたRB当選フラグ格納エリアにRB当選フラグがセットされているか否かを判定する。RB当選フラグとは、RB役に当選した場合にセットされるフラグである。ステップS1307にてRB当選フラグがセットされていた場合にはステップS1308に進み、払出枚数格納エリア153dに記憶されている値から今回の遊技回でベットされたメダルの枚数を減算するとともに、ステップS1301〜ステップS1306にて払い出したメダルの払出数を加算する。払出枚数格納エリア153dについては後述するBBゲーム,RBゲーム処理にて参照する。
なお、本実施の形態では、今回の遊技回にてベットされたメダルの枚数は、有効ライン設定処理にて設定された有効ラインの数から判定する。例えば、有効ラインが5ラインに設定されている場合にはベットされたメダルの枚数は3枚と判定される。また、有効ライン設定処理のステップS702及びステップS704にてベット枚数を判定した場合に、当該ベット枚数を主制御装置131のRAM153に記憶することによってベットしたメダルの枚数を判定してもよいのはいうまでもない。
ステップS1307にてRB当選フラグがRB当選フラグ格納エリアに格納されていない場合、ステップS1308の処理を行った場合、ステップS1309に進む。ステップS1309では、RAM153のBB設定フラグ格納エリア153bにBB設定フラグが格納されている又はRB設定フラグ格納エリア153cにRB設定フラグが格納されているか否かを判定する。BB設定フラグ及びRB設定フラグが格納されていない場合にはステップS1311に進み、払出終了処理を行った後に本処理を終了する。払出終了処理では、払出予定数格納エリアや払出完了数カウンタの値を「0」にクリアする。なお、獲得枚数表示部37の値は、次の遊技回を開始すべくメダルがベットされたときにクリアされる。
一方、BB設定フラグ又はRB設定フラグが格納されている場合には、ステップS1310にてCPU151の残払出枚数カウンタ154のカウント値から今回の払出完了数を減算すると共に、残獲得枚数表示部36の枚数を減算する処理を行う。その後、ステップS1311にて払出終了処理を行い、本処理を終了する。
次に、ステップS608のBBゲーム処理について、図26のフローチャートに基づき説明する。
BBゲーム処理では、先ずステップS1401にてRAM153のBB設定フラグ格納エリア153bにBB設定フラグが格納されているか否かを判定する。遊技状態が通常ゲームである場合にはBB設定フラグが格納されていないため、ステップS1401にて否定判定しステップS1402に進む。
ステップS1402では、RAM153のBB当選フラグ格納エリアにBB当選フラグが格納されているか否かを判定する。BB当選フラグが格納されていない場合にはそのまま本BBゲーム処理を終了する。BB当選フラグが格納されている場合には、ステップS1403にて今回有効ライン上にBB入賞図柄の組合せが停止したか否かを判定する。BB入賞図柄の組合せが停止していない場合には、そのまま本BBゲーム処理を終了する。BB入賞図柄の組合せが停止している場合には、ステップS1404にてBBゲーム開始処理を実行した後に本BBゲーム処理を終了する。
BBゲーム開始処理では、RAM153のBB当選フラグ格納エリアからBB当選フラグをクリアするとともに、RAM153のBB設定フラグ格納エリア153bにBB設定フラグを格納する。また、CPU151の残払出枚数カウンタ154にBBゲームにおけるメダルの総払出枚数の規定数として「345」をセットする。また、BBゲーム開始処理では、開始コマンドをセットする。この開始コマンドは、上述したタイマ割込み処理(図12)におけるステップS210のコマンド出力処理にて表示制御装置111に対して出力される。表示制御装置111では、主制御装置131から開始コマンドを入力することにより、補助表示部15を制御してBBゲーム用の表示を開始する。
ステップS1401においてBB設定フラグが格納されている場合には、遊技状態がBBゲームであり、ステップS1405に進む。ステップS1405ではRB当選フラグ格納エリアにRB当選フラグが格納されているかを判定し、RB当選フラグが格納されていると判定された場合、ステップS1406に進み、BBゲームにおけるメダルの払出枚数をセットする。BBゲームにおけるメダルの払出枚数のセットとは、BBゲームにおいて払い出されたメダルの枚数を払出枚数格納エリア153dに入力することである。なお、BBゲームにおいて払い出されたメダルの枚数は、残払出枚数カウンタ154から算出される。具体的には残払出枚数カウンタ154の値が「300」の場合、払出枚数格納エリア153dには「45」が入力される。払出枚数格納エリア153dに入力された値は後述するRBゲーム処理において参照される。
一方、ステップS1405においてRB当選フラグが格納されていないと判断された場合、ステップS1407に進み、SB+再遊技役に当選しているか否かを判定する。SB+再遊技役に当選していなかった場合、ステップS1408に進み、残払出枚数カウンタ154が「0」か否かを判定する。残払出枚数カウンタ154が「0」でないと判定された場合は、本BBゲーム処理を終了する。
ステップS1406にて払出枚数格納エリア153dにBBゲームにおけるメダルの払い出枚数をセットした場合、ステップS1407においてSB+再遊技役に当選していると判定された場合、又はステップS1408において残払出枚数カウンタ154の値が「0」と判定された場合、ステップS1409に進み、BBゲーム終了処理を実行した後に本BBゲーム処理を終了する。
BBゲーム終了処理では、RAM153のBB設定フラグ格納エリア153bからBB設定フラグをクリアする。また、BBゲーム終了処理では、終了コマンドをセットする。この終了コマンドは、上述したタイマ割込み処理(図12)におけるステップS210のコマンド出力処理にて表示制御装置111に対して出力される。表示制御装置111では、主制御装置131から終了コマンドを入力することにより、補助表示部15を制御してBBゲーム用の表示を終了する。
上述したように、BBゲーム中にRB役に当選した場合、BBゲーム中にSB+再遊技役に当選した場合又は残払出枚数カウンタ154の値が「0」になった場合に、BBゲームが終了する。それぞれBBゲームが終了する場合について説明する。
先ず、残払出枚数カウンタ154の値が0になった場合(ステップS1408がYES)について詳細に説明する。
上述したとおり、BBゲームは予め定められた規定数である345枚以上のメダルが払い出されることを条件として終了する。これは、BBゲーム中のメダル払出数に上限をもたせることにより遊技者の射幸心を抑え、遊技の健全性を担保するための工夫である。
また、BBゲーム処理はメダル払出処理の後に実行される。したがって、メダルの払出途中で残払出枚数カウンタ154が「0」となったとしても、その遊技回の入賞に関わるメダルの払い出しは完了される。つまり、BBゲーム中における入賞に関わるメダルの払い出しは、メダルの総払出枚数が規定数に達したことに基づいて途中で中止されないようになっている。
残払出枚数カウンタ154の値が0になった場合は、ステップS1409のBBゲーム終了処理において終了コマンドがセットされ、補助表示部15にBBゲームのエンディング図柄が表示され、BBゲームが終了する。
次にSB+再遊技役又はRB役に当選した場合(ステップS1405又はステップS1407がYES)について詳細に説明する。
先ず、SB+再遊技役について説明する。SB+再遊技役はBBゲームにおいてのみ抽選される。SB+再遊技役は、SB役と再遊技役との複数当選役である。さらに、再遊技役には単独当選役と複数当選役とが設定されている一方、SB役には複数当選役のみが設定されており単独当選役が設定されていない。SB+再遊技役に当選した場合、リール制御処理では再遊技役に単独で当選した場合と同様の処理を行い、SB役に対応した図柄が有効ラインに成立することがない。すなわち、SB+再遊技役に当選した場合は、「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄、「リプレイ」図柄が表示窓31L,31M,31Rの有効ライン上に成立する。したがって、SB+再遊技役入賞が成立した場合は、スロットマシン10の内部的には、SBと再遊技役との複数に当選しているが、外見上は再遊技役入賞が成立する場合と同様である。なお、本実施の形態では、SB役が成立することはないため、記憶容量を削減するために、SB役に対応した図柄の組合せは設定されていない。
BBゲームにおいてSB+再遊技役に当選した場合、上述したとおり表示窓31L,31M,31Rの有効ライン上に「リプレイ」、図柄「リプレイ」、図柄「リプレイ」図柄が成立し、そのままBBゲームが終了する。残払出枚数カウンタ154の値が「0」と判定された場合(ステップS1408がYES)と異なり、SB+再遊技役に当選し、BBゲーム終了処理において終了コマンドがセットされた場合は、補助表示部15にBBゲーム用のエンディング図柄が表示されずそのままBBゲーム及びBBゲーム用の表示を終了する。また、SB+再遊技役の当選フラグは、その他の子役同様、該当選フラグが格納された遊技回の終了時にクリアされる。したがって、SB+再遊技役の抽選は、BBゲームを終了するか否かの抽選を行っているともいえる。
BBゲームにおいてRB役に当選した場合は、SB+再遊技役に当選した場合と同様、BBゲーム終了処理ではBBゲーム用のエンディング図柄が表示されずそのままBBゲーム及びBBゲーム用の表示を終了する。
次にRB役に当選した場合について図27のRBゲーム処理を用いて詳細に説明する。
先ず、ステップS1501においてRB設定フラグがRB設定フラグ格納エリア153cにセットされているかを判定し、セットされている場合は現在の遊技状態がRBゲームであることを意味し、ステップS1502に進む。ステップS1502において残払出枚数カウンタ154の値が「0」か否かを判定し、「0」でなかった場合、本RBゲーム処理を終了する。ステップS1502において残払出枚数カウンタ154の値が「0」と判定された場合はステップS1503のRBゲーム終了処理を行い、本RBゲーム処理を終了する。
RBゲーム終了処理では、RAM153のRB設定フラグ格納エリア153cからRB設定フラグをクリアする。また、RBゲーム終了処理では、終了コマンドをセットする。この終了コマンドは、上述したタイマ割込み処理(図12)におけるステップS210のコマンド出力処理にて表示制御装置111に対して出力される。表示制御装置111では、主制御装置131から終了コマンドを入力することにより、補助表示部15を制御してRBゲーム用の表示を終了する。
一方、ステップS1501においてRB設定フラグがRB設定フラグ格納エリア153cにセットされているか否かを判定し、RB設定フラグが格納されていなかった場合は、ステップS1504に進み、RB当選フラグがRB当選フラグ格納エリアにセットされているかを判定する。ステップS1504においてRB当選フラグがセットされていないと判定された場合は、本RBゲーム処理を終了する。ステップS1504においてRB当選フラグがセットされていると判定された場合、ステップS1505に進み、RB入賞図柄の組合せが停止したか否かを判定し、RB入賞が成立していなかった場合、本RBゲーム処理を終了する。ステップS1505においてRB入賞が成立していた場合、ステップS1506に進み、RBゲーム開始処理を行う。
RBゲーム開始処理では、RAM153のRB当選フラグ格納エリアからRB当選フラグをクリアするとともに、RAM153のRB設定フラグ格納エリア153cにRB設定フラグを格納する。また、CPU151の残払出枚数カウンタ154にRBゲームにおけるメダルの総払出枚数の規定数として「150」をセットする。
RBゲーム開始処理を行ったらステップS1507に進み、上述したステップS1406にて入力した払出枚数格納エリア153dの値からメダル払出処理のステップS1307にてベットしたメダルの枚数を減算し、さらに、払い出されたメダルの枚数を加算した値(以下、便宜上、加減算数ともいう)と、RBゲームで払い出されるメダルの規定数(本実施形態では150枚)との合計が「345」を上回るか否かを判定する。なお、「345」を上回るか否かとは、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計が、BBゲームにおける規定数を上回るか否かを判定することである。
例えば、BBゲームにて210枚のメダルが払い出され、RB役に当選した場合、当初払出枚数格納エリア153dには「210」がセットされる。RB役に当選した次の遊技回でメダルを3枚ベットし、いずれの役の入賞が成立しなかった場合には、払出枚数格納エリア153dから「3」が減算され、払出枚数格納エリア153dに記憶されている値は「207」となる。その次の遊技回にてメダルを3枚ベットし、RB役入賞が成立した場合にも、メダルを3枚ベットしているため、払出枚数格納エリア153dから「3」を減算し、払出枚数格納エリア153dに記憶されている値は「204」となる。「204」にRBゲームの規定数である「150」を加算した場合、「354」となり、ステップS1507にて「345」を上回ると判定される。
ステップS1507において、「345」を上回ると判定された場合は、ステップS1508に進み、特定演出開始コマンドをセットする。この特定演出開始コマンドは、上述したタイマ割込み処理(図12)におけるステップS210のコマンド出力処理にて表示制御装置111に対して出力される。主制御装置131から特定演出開始コマンドを受信することにより、表示制御装置111は上述した特定演出RB用動画データ群185aを補助表示部15にセットする。特定演出RB用動画データ群185aを補助表示部15にセットすることにより、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数を上回ったことを教示する特定演出がRBゲームにおいて行われる。
ステップS1507において「345」以下であると判定された場合は、ステップS1509に進み、補助演出開始コマンドをセットする。この補助演出開始コマンドは、上述したタイマ割込み処理(図12)におけるステップS210のコマンド出力処理にて表示制御装置111に対して出力される。主制御装置131から補助演出開始コマンドを受信することにより、表示制御装置111は上述した補助演出RB用動画データ群185bを補助表示部15にセットする。補助演出RB用動画データ群185bを補助表示部15にセットすることにより、加減算数と、RBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下であったことを教示する補助演出がRBゲームにおいて行われる。特定演出開始コマンド又は補助演出開始コマンドをセットしたら本RBゲーム処理を終了する。
次に、RBゲーム中に補助表示部15にて表示される特定演出について、図28(a)〜図28(d)に示す一実施例に基づき説明する。
BBゲーム中に270枚のメダルの払い出しが行われ、RB役に当選し、BBゲームが終了する。その次の遊技回にメダルを3枚ベットして各リール42L,42M,42Rを停止させた際に有効ライン上にRBゲーム図柄が揃った場合、BBゲーム中に払い出されたメダルの数である「270」からベットしたメダルの数を減算し、払出枚数格納エリア153dに記憶されている値は「267」となる。この場合、加減算数とRBゲームにおける規定数(具体的には150)との合計が「417」となり、BBゲームにおける規定数を上回るとRBゲーム処理におけるステップS1507において判定される。このため、特定演出開始コマンドがセットされる。これにより、表示制御装置111が補助演出RB用動画データ群185bを補助表示部15にセットするため、RBゲーム中に特定演出が行われる。
具体的には、図28(a)に示すように、補助表示部15の略中央部に杖を持った少女キャラクタが表示され、この少女キャラクタがこれから変身する旨と、変身に成功すれば加減算数が、BBゲームにおける規定数より多いことを教示する。補助表示部15の略左上部には、RBゲームが開始した旨を示すメッセージが表示される(本実施形態では「START」)。
その後、図28(b)に示すように、補助表示部15の略左上部には、加減算数とRBゲームにおける払出枚数との合計が表示され、さらに、RBゲームにおけるメダル払出可能枚数が表示される。この際、補助表示部15の略中央部には、少女キャラクタが呪文を唱えながら杖を上空にかざす様に表示される。その後、RBゲームが進行しメダルが払い出された場合、補助表示部15の略左上部では、当該合計が増加していき、メダル払出可能枚数が減少し、補助表示部15の略中央部では、少女キャラクタが眩い光に囲まれる様が表示される(図28(c))。その後、メダル払出可能枚数が0枚となった時点で補助表示部15の略左上部には、当該合計が表示されるとともに、RBゲームが終了したことを教示するメッセージ(本実施の形態では、「RB終了」)が表示される。
この際、補助表示部15の略中央部には変身に成功して大きくなった少女キャラクタが表示され、当該合計が、BBゲームにおける規定数よりも多かった旨を祝福するメッセージ(本実施形態では「おめでとう」)が表示される。(図28(d))。
次に、RBゲーム中に補助表示部15にて報知される補助演出について、図28(e)〜図28(h)に示す一実施例に基づき説明する。
BBゲーム中に210枚のメダルの払い出しが行われ、RB役に当選するとBBゲームが終了する。その後、5遊技回に亘りメダルを3枚ベットして遊技を行い、その間子役及びRB役が成立せず、さらに、その次の遊技回にてメダルを3枚ベットして各リール42L,42M,42Rを停止させ、有効ライン上にRBゲーム図柄が揃った場合、RB役に当選してからRB入賞が成立するまでにメダルが18枚減少していることとなる。払出枚数格納エリア153dにセットされている値は「192」のため、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計が、BBゲームにおける規定数以下であるとRBゲーム処理におけるステップS1507において判定される。このため、補助演出開始コマンドがセットされ、表示制御装置111は上述した補助演出RB用動画データ群185bを補助表示部15にセットするため、RBゲーム中に特定演出が表示されず補助演出が行われる。本実施の形態では、BBゲームにおけるメダルの払出枚数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数を上回るとしても、BBゲームにおいてRB役に当選しBBゲームが終了してから当該RB役を入賞させるまでに減少したメダルの数を当該合計から減算した値がBBゲームの規定数以下である場合には補助演出を行う。これにより、BBゲームにおいてRB役に当選し、当該RB役に基づいたRBゲームが終了するまでに払い出されたメダルの数がBBゲームにおける規定数を確実に上回っている場合にのみ、特定演出が行われることとなる。
仮にBBゲームにおいて、210枚のメダルの払出があった場合にRB役に当選しBBゲームが終了したとする。この時点ではBBゲームの払出枚数である「210」とRBゲームにおける規定数である「150」の合計は「360」であるため、BBゲームの規定数である「345」を上回ることとなる。しかしながら、BBゲームが終了してからRB役の入賞を成立させるまでにメダルを3枚ベットして10遊技回行い、さらにその間子役に当選しなかった場合にはメダルの払出は「0」であるため減少したメダルの数は「30」となる。BBゲームにおけるメダルの払出枚数とRBゲームにおける規定数との合計は「360」であったが、「360」から減少したメダルの数として「30」を減算すると「330」となるためBBゲームの規定数である「345」以下となる。よってこの場合には補助演出が行われることとなる。
具体的には、図28(e)に示すように、補助表示部15の略中央部に杖を持った少女キャラクタが表示され、この少女キャラクタがこれから変身する旨と、変身に成功すれば加減算数とRBゲームにおける規定数との合計が、BBゲームにおける規定数より多いことを教示する。すなわち、変身に失敗することによって当該合計が、当該規定数よりも少なかったことを教示する。
補助表示部15の略左上部には、RBゲームが開始した旨を示すメッセージが表示される(本実施形態では「START」)。その後、図28(f)に示すように、補助表示部15の略左上部には、特定演出とは異なり当該合計が表示されず、RBゲームのメダル払出可能枚数が表示される。この際、補助表示部15の略中央部には少女キャラクタは呪文を唱えながら杖を上空にかざす様に表示される。その後、RBゲームが進行しメダルが払い出された場合、補助表示部15の略左上部ではメダル払出可能枚数が減少し、補助表示部15の略中央部では変身に失敗して落胆する少女キャラクタが表示される(図28(g))。
その後、残りのメダル払出可能枚数が0枚となった時点で補助表示部15の略左上部には、RBゲームが終了したことを教示するメッセージ(本実施の形態では、「RB終了」)が表示される。この際、補助表示部15の略中央部には木の妖精キャラクタと、変身に失敗して落胆する少女キャラクタとが表示され、木の妖精キャラクタはRBゲームが終了する旨を教示する(図28(h))。
なお、詳細な説明は省略するが、本実施の形態では、RBゲーム処理のステップS1508にて特定演出開始コマンドがセットされ、当該コマンドを表示制御装置111に送信する場合に払出枚数格納エリア153dの値も同時に送信する。さらに、メダルの払い出しが行われる度にメダル払出枚数を表示制御装置111に送信する。これらによって、特定演出を行う場合に上記合計を表示することが可能となる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
BBゲームにおいてRB役に当選した場合にはBBゲームが終了する構成とした。これにより、BBゲームにおいてRB役に当選するか否かに一層注目することが考えられる。よって、BBゲームにおける遊技への注目度を一層向上させることができる。
BBゲームにおいてのみRB役の抽選が行われる構成とした。これにより、BBゲームにおいてRB役に当選した場合にのみRBゲームに移行する。これにより、遊技者は、BBゲームにおいて、RB役に当選するか否かに一層注目し、BBゲームにおける遊技への注目度を一層高めることができる。
BBゲームにおいてSB+再遊技役の抽選を行い、SB+再遊技役に当選した場合にはBBゲームが終了する構成とした。BBゲームを終了させるか否かの終了抽選を役の当否判定によって行うことが可能となり、容易な構成でBBゲーム中の遊技を多様化できる。
また、SB役と再遊技役は複数当選役であり、再遊技役の入賞が優先して成立する構成とした。これにより、SB役に対応した図柄の組合せを記憶しておく必要がなく、SB役に対応した図柄の組合せを記憶している遊技機と比して、容量の増大化を抑制することができる。
さらに、SB+再遊技役に当選した場合には再遊技役入賞が成立するため、再遊技役に当選した場合に、BBゲームが終了するということもでき、遊技における興趣を向上させることができる。また、BBゲームにおいてRB役に当選した場合にもBBゲームが終了するため、BBゲームが終了した場合に、SB+再遊技役に当選したこと又はRB役に当選したことのどちらに基づいてBBゲームが終了したかに注目して遊技者は遊技を行う。これにより、遊技への注目度をさらに高めることができる。
BB及びRBゲームにおけるメダル払出枚数に規定数を設け、メダル払出枚数が規定数に達することにより、BB及びRBゲームが終了する構成とした。一度のBB及びRBゲームにおいて大量のメダルが獲得され遊技ホールが多大な損害を被ることや、遊技者の射幸心を過度に煽ることを抑制することが可能となる。その一方、RB役と、SB+再遊技役との抽選をそれぞれBBゲーム中に行うことによって、単調となりがちなBBゲーム中の遊技においても、RB役又はSB+再遊技役に当選しているか否かに遊技者は注目するため、遊技への注目度を高めることが可能となる。
BBゲームは、RBゲームよりも規定数が多い構成とした。これにより、BBゲームにおけるメダルの獲得期待値をより高め、メダルの払い出しに関するRBゲームに対するBBゲームの優位性を高めることができる。
BBゲーム中にRB役に当選した場合、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数を上回ることによって、特定演出が補助表示部15にて行われる構成とした。RB役に当選し、BBゲームが終了した場合、BBゲームよりもRBゲームは終了条件である規定数が少ないため、遊技者は不利益を被ったと考えることがある。しかしながら、BBゲームにおける規定数を当該合計が上回った場合には、加減算数とRBゲームとによってBBゲームにおいてRB役に当選しなかった場合よりも多くのメダルを遊技者は獲得している。BBゲームにおける規定数を当該合計が上回る場合には特定演出が行われるため、BBゲームにおいてRB役に当選しなかった場合よりも獲得したメダルの数が多いことを、特定演出を認識することによって遊技者は好適に理解することができる。これにより、RB役に当選し、BBゲームが終了したために不利益を被ったと遊技者が誤解することを好適に抑制することができる。
また、RB役に当選しBBゲームが終了した場合、BBゲームが終了してから当該RB役に基づくRBゲームに移行するまでにメダルが減少した場合、BBゲームにおける払出数から当該減少したメダルの数を減算した値とRBゲームにおける規定数との合計によって特定演出を行うか否かを決定した。BBゲームにおける払出枚数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数を上回るタイミングにてRB役に当選したとしても、当該RB役入賞が成立するまでにメダルが減少してしまい、当該合計より減少したメダルの枚数を減算した値がBBゲームにおける規定数以下である場合には、BBゲームにおいてRB役に当選しなかった場合よりも多くのメダルを遊技者は獲得しているといえない。RB役に当選してからメダルが減少したとしてもBBゲームにおける規定数を上回らなければ、特定演出が行われないために、BBゲームにおいてRB役に当選しなかった場合よりも確実に多くのメダルが払い出された場合のみ特定演出を行うことが可能となる。
また、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計が、BBゲームにおける規定数以下である場合に補助演出が行われる構成とした。かかる構成とすることによって、BBゲームにおいてRB役に当選しなかった場合よりも、補助演出が行われた場合は当該合計が少ないことを遊技者に理解させることが可能となる。したがって、特定演出又は補助演出が表示される構成にしたことによって、当該合計が当該規定数より多かったのか否かを遊技者は容易に理解することができる。
特定演出として、補助表示部15に加減算数と、RBゲームにおけるメダルの払出枚数との合計を表示した。これによって、RBゲームが終了した場合に、BBゲームが開始してからとRBゲームが終了するまでにどれだけのメダルの払い出しがあったかを遊技者は容易に把握することができる。また、BBゲームにおける規定数に達することによってBBゲームが終了する場合のメダル払出枚数と比して、どの程度メダル払出枚数が多かったかも遊技者は容易に理解することができる。
特定演出、補助演出をそれぞれRBボーナス中に補助表示部15にて行う構成とした。これによって、RBゲームにおいて特定演出又は補助演出のどちらが行われるかに遊技者は注目して遊技を行う。これにより、RBゲームにおける遊技への注目度を高めることができる。
BBゲームにおいて補助表示部15に残払出枚数を表示する構成とした。これによって、何枚のメダルが払い出されるとBBゲームが終了するのかを遊技者に理解させることができる。さらに、何枚のメダルが払い出された状態でRB役に当選すると、特定演出が表示されるか遊技者に容易に理解させることができる。
<第2の実施形態>
上記第1の実施形態では、SB+再遊技役の複数当選役を設定する一方、SB役の入賞が成立しない構成としたがかかる構成を変更する。すなわち、SB入賞が成立し、SBゲームに移行することが可能な構成とする。なお、スロットマシン10の基本構成は上記第1の実施形態と同じであるため、ここでは上記第1の実施形態との相違点を説明する。
先ず、SB入賞が成立する構成にするためにSB役に対応した絵柄を設定する。図29には、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に払い出されるメダル払い出し枚数が表示されている。
上記第1の実施形態とは異なり、SB入賞に対応した絵柄が設定されている。有効ライン上に、左リール42Lの「チェリー」図柄が停止した場合、SB入賞となり、SBゲームに移行する。即ち、SB入賞の場合には、中リール42M及び右リール42Rの有効ライン上に停止する図柄はどのような図柄であってもよい。但し、かかるSB入賞が成立したとしても、メダルの払い出しは行われない。すなわち、左リール42Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止し際は、SBゲームに移行するのみである。換言すれば、左リール42Lの「チェリー」図柄は、遊技状態をSBゲームに移行させるための状態移行図柄であるといえる。
また、SB役にのみ当選している場合のリール制御処理は、上記第1の実施形態におけるチェリー役に当選している場合と同様の処理を行う。
なお、本構成では、左リール42Lの「チェリー」図柄が有効ライン上に停止した際に、SB入賞としてSBゲームに移行する構成としたが、SB役に対応した絵柄は「チェリー」図柄に限るものでないことはいうまでもない。
また、SB+再遊技役に当選した場合には、RAM153に設けられた図示しないSB当選フラグ格納エリアにSB当選フラグがセットされる。さらに、SB入賞が成立した場合にはSB当選フラグをクリアしてRAM153に設けられた図示しないSB設定フラグ格納エリアにSB設定フラグがセットされる。これにより、SB設定フラグはSB入賞が成立したことを条件の1つとしてクリアされる。すなわち、SB当選フラグは、BB及びRB当選フラグと同様、複数の遊技回にわたって有効とされる場合がある。なお、SB当選フラグを持ち越した次遊技回以降における役の当否判定では、小役又は再遊技の当否判定は行うが、BB、RB及びSB役に関する当否判定は行わない。さらには、SB当選フラグは複数の遊技回にわたって有効とされる必要はなく、SB役が成立しなかったとしても、SB役に当選した遊技回が終了するとSB当選フラグがクリアされてもよい。
次に、第2の実施形態における抽選処理について図30を用いて説明する。上記第1の実施形態における抽選処理との相違点として、ステップS813においてSB設定フラグ格納エリアにSB設定フラグがセットされているかを判定し、SB設定フラグが格納されている場合には、現在の遊技状態がSBゲームであることを意味し、ステップS814に進み、SBゲーム用抽選テーブルを選択する。一方、ステップS813にてSB設定フラグが格納されていないと判定した場合、ステップS805に進み、通常ゲーム用抽選テーブルを選択する。
ここで、本実施形態における通常ゲーム用抽選テーブル及びSBゲーム用抽選テーブルについて説明する。
先ず、抽選処理におけるステップS805にて通常ゲーム用抽選テーブルが選択された場合について説明する。
通常ゲーム用抽選テーブルには、入賞となる役の数と同数のインデックス値IVが設定されている。すなわち、通常ゲーム下では、再遊技、ベル、スイカ、BBの4種類の入賞が発生し得るため、1〜4の4つのインデックス値IVが設定されている。そして、各インデックス値IVには、入賞となる役がそれぞれ一義的に対応付けられると共に、ポイント値PVが設定されている。
ちなみに、図31(a)に示した通常ゲーム用抽選テーブルが選択された場合、BB役当選確率は約327分の1である。一方、再遊技及び小役当選確率はBB役当選確率よりも高く設定されており、再遊技役当選確率は約7.3分の1、ベル役当選確率は約48分の1、スイカ役当選確率は128分の1である。
続き、図31(b)に示したSBゲーム用抽選テーブルが選択された場合について説明する。
SBゲーム用抽選テーブルを図31(b)に例示する。SBゲーム用抽選テーブルは、RBゲーム用抽選テーブルと同様、インデックス値IVが1つのみ設定されており、このインデックス値IVにはベル役が対応付けられている。また、このインデックス値IVに対応したポイントPVは「63150」となっており、ベル役当選確率は1.04分の1となっている。したがって、SBゲームでは、ベル役当選が比較的高い確率で発生する。なお、本構成ではSBゲーム用抽選テーブルは、RBゲーム用抽選テーブルと同様の抽選を行う構成としたがかかる構成に限定されず、いかなる抽選テーブルを用いてもよいことはいうまでもない。
次に、SBゲーム処理について図32,33を用いて説明する。
先ず、本構成では、SBゲームに移行可能な構成であるため、図32の通常処理に示すようにステップS610においてSBゲーム処理が上記第1の実施形態と比して追加されている。
次にSB役に当選している場合について図33のSBゲーム処理を用いて詳細に説明する。
先ず、ステップS1601においてSB設定フラグがSB設定フラグ格納エリアにセットされているかを判定し、セットされている場合は現在の遊技状態がRBゲームであることを意味し、ステップS1602に進む。ステップS1602において残払出枚数カウンタ154の値が「0」か否かを判定し、「0」でなかった場合、本SBゲーム処理を終了する。ステップS1602において残払出枚数カウンタ154の値が「0」と判定された場合はステップS1603のSBゲーム終了処理を行い、本SBゲーム処理を終了する。
SBゲーム終了処理では、RAM153のSB設定フラグ格納エリアからSB設定フラグをクリアする。また、SBゲーム終了処理では、終了コマンドをセットする。この終了コマンドは、上述したタイマ割込み処理(図12)におけるステップS210のコマンド出力処理にて表示制御装置111に対して出力される。表示制御装置111では、主制御装置131から終了コマンドを入力することにより、補助表示部15を制御してSBゲーム用の表示を終了する。
一方、ステップS1601においてSB設定フラグがSB設定フラグ格納エリアにセットされているか否かを判定し、SB設定フラグが格納されていなかった場合は、ステップS1604に進み、SB当選フラグがSB当選フラグ格納エリアにセットされているかを判定する。ステップS1604においてSB当選フラグがセットされていないと判定した場合は、本SBゲーム処理を終了する。ステップS1604においてSB当選フラグがセットされていると判定した場合、ステップS1605に進み、SB入賞が成立したか否かを判定し、SB入賞が成立していなかった場合、本SBゲーム処理を終了する。ステップS1605においてSB入賞が成立していた場合、ステップS1606に進み、SBゲーム開始処理を行う。
SBゲーム開始処理では、RAM153のSB当選フラグ格納エリアからRB当選フラグをクリアするとともに、RAM153のSB設定フラグ格納エリアにSB設定フラグを格納する。また、CPU151の残払出枚数カウンタ154にSBゲームにおけるメダルの払出枚数の規定数として「15」をセットする。さらに、開始コマンドをセットする。この開始コマンドは、上述したタイマ割込み処理(図12)におけるステップS210のコマンド出力処理にて表示制御装置111に対して出力される。表示制御装置111では、主制御装置131から開始コマンドを受信することにより、補助表示部15を制御してSBゲーム用の表示を開始する。なお、SBゲーム開始処理において残払出枚数カウンタ154にセットする値は「15」でなくともよく、「30」、「45」又は「60」等、セットする値を限定しない。ただし、RBゲーム開始処理において残払出枚数カウンタ154にセットされる値より少ない値でなくてはならない。
以上、詳述した本構成によれば、以下の優れた効果を奏する。
BBゲームから移行できる特別遊技状態としてSBゲームが設定されている構成とした。これにより、BBゲームにおいて役に当選したことに基づいて移行する特別遊技状態に、RBゲームと、SBゲームとが構成されているため、遊技が多様化し、遊技おける興趣を飛躍的に向上させることができる。
SBゲームは、RBゲームよりも規定数が少ない構成とした。これにより、SBゲームに対するRBゲームのメダルの払出に関する優位性を高める効果が発揮される。このため、BBゲームにおいてSB役ではなく、RB役に当選することを期待して遊技者は遊技を行い、遊技への注目度の向上を図ることができる。
<第3の実施形態>
上記第1の実施形態では、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下となる場合に補助演出を行ったが、かかる構成を変更する。当該合計が当該規定数以下となる場合に、設定値の示唆が行われるものについて説明する。なお、基本構成は上記第1の実施形態と同じであるため、ここでは上記第1の実施形態との相違点を説明する。
先ず、図34を用いて設定値の違いによる当選確率の違いについて図34(a)、(b)を用いて説明する。図34(a)は通常ゲームにおける当選確率を説明するための説明図、図34(b)はBBゲームにおける当選確率を説明するための説明図である。
通常ゲームでは、図34(a)に示すように、入賞となる役として、再遊技、チェリー役、ベル役、スイカ役、BB役の5種類が設定されており、再遊技を除いて設定値に対応させて当選確率が設定されている。具体的には、チェリー役、ベル役及びスイカ役といった小役は、基本的に設定値の所定の範囲に対応させて当選確率が設定されており、設定値が大きい側が小さい側よりも当選確率が高くなるように設定されている。BB役は、設定値に1対1で対応させて当選確率が設定されており、設定値が大きいほど当選確率が高くなるように設定されている。
なお、設定値と当選確率との関係は上記のものに限定されることはなく、設定値が大きいほどメダルの獲得期待値が高くなるのであれば任意である。例えば、設定値が大きくなるほど小役の当選確率が高くなる構成であれば、BB役の当選確率を全設定値で同一としてもよく、また設定値が大きくなるほどBB役の当選確率が高くなる構成であれば、他の役の当選確率を全設定値で同一としてもよい。さらには、総合して設定値が大きいほどメダルの獲得期待値が高くなるのであれば、設定値が大きくなるほどBB役の当選確率又はその他の役の当選確率が低くなる構成としてもよい。
なお、第1の実施形態にて説明したように、ベットされるメダルの枚数(1〜3枚)に1対1で対応させて抽選テーブルが用意されており、ベットされたメダルの枚数に基づいて抽選テーブルが選択される。例えば、3枚ベットされたときの役の当選確率は、1枚ベットされたときの役の当選確率と比して3倍よりも高い確率となっている。
BBゲームでは、図34(b)に示すように、入賞となる役として、ベル役、RB役及びSB+再遊技役の3種類が設定されている。通常ゲームでは上記のとおり、設定値に対応させて当選確率が設定されていたが、BBゲームでは設定値に対応させて当選確率が設定されておらず、いずれの設定値であっても当選確率が同一となっている。なお、BBゲームにおいても設定値に対応させて当選確率を変更する構成としてもよい。
このように設定値を変更することによってメダルの払出期待値を低く又は高くすることができるようになっている。このような設定機能により、遊技ホール内にある多数の遊技機において、メダルの獲得期待値に抑揚が与えられる。また、上記設定機能が設けられていることにより、遊技者にとっては、遊技ホールに多数設置されたスロットマシンの中から特典の獲得期待値が高い設定値のスロットマシンを選別することが、遊技の勝敗を左右する上で重要な要素となっている。
次に本実施形態における表示制御装置111について図35を用いて説明する。
本実施の形態では第1の実施形態とは異なり、表示制御装置111のRBゲーム用動画データ群185に補助演出RB用動画データ群185bが記憶されておらず、これにかわり、示唆RB用動画データ群185cが記憶されている。示唆RB用動画データ群185cが補助表示部15に対して適宜セットされることにより、当該補助表示部15においてRBゲーム中に示唆演出が行われる。
また、表示制御装置111のRAM183には、設定値格納エリア183a、RB設定示唆演出フラグ格納エリア183b、及びRB設定フラグ格納エリア183cが設けられている。設定値格納エリア183aに値がセットされることによって表示制御装置111は現在の設定値を認識することが可能となる。
示唆RB用動画データ群185c、設定値格納エリア183a、示唆演出フラグ格納エリア183b及びRB設定フラグ格納エリア183cについては後述する。
次に本実施の形態における当選確率設定処理について図36を用いて詳細に説明する。
第1の実施形態とは異なり、ステップS511のRAMクリア処理を行った後にステップS512に進み、設定値コマンドをセットする。このセットされた設定値コマンドは、上記タイマ割込み処理(図12)におけるステップS210のコマンド出力処理にて表示制御装置111に対して出力される。表示制御装置111は受信した設定値を設定値格納エリア183aに格納する。これにより、表示制御装置111では、複数段階ある設定値の中から現在設定されている設定値を把握することができる。その後、本当選確率設定処理を終了する。
次に本実施の形態におけるRBゲーム処理について図37を用いて説明する。
第1の実施の形態では、ステップS1507にて払出枚数格納エリア153dに記憶されている値と、RBゲームにおける規定数(150)との合計が345以下であると判定された場合に補助演出開始コマンドがセットされた。本実施の形態では、この場合に補助演出が行われずに設定値を示唆する示唆演出が行われる。そのためステップS1507で345以下であると判定された場合にはステップS1510に進み、示唆演出開始コマンドをセットする。タイマ割込み処理におけるステップS210のコマンド出力処理にて表示制御装置111に示唆演出開始コマンドが送信される。当該コマンドを受信することにより、表示制御装置111は、RBゲーム中に示唆演出を行うように補助表示部15を制御する。
次に、表示制御装置111によるRBゲーム表示処理について図38を用いて説明する。
先ずステップS1701にてRB設定フラグがあるか否か、すなわち、表示制御装置111のRAM183に設けられたRB設定フラグ格納エリア183cにRB設定フラグがセットされているか否かを判定する。RB設定フラグがセットされていなかった場合には、ステップS1702に進み、特定演出開始コマンドを受信したか否かを判定する。RBゲーム開始コマンドを受信していない場合にはステップS1703に進み、示唆演出開始コマンドを受信したか否かを判定し、当該開始コマンドを受信していない場合には本RBゲーム表示処理を終了する。ステップS1703にて示唆演出開始コマンドを受信した場合には、ステップS1704に進み、示唆演出フラグを示唆演出フラグ格納エリア183bにセットする。示唆演出フラグが示唆演出フラグ格納エリア183bにセットされていることによってRBゲーム中に示唆演出が行われる。
ステップS1702にて特定演出開始コマンドを受信していた場合及びステップS1704にて示唆演出フラグをセットした場合、ステップS1705に進み、RB設定フラグをRB設定フラグ格納エリア183cにセットする。RB設定フラグがセットされていることによって、遊技状態がRBゲームであると表示制御装置111は判定することができる。ステップS1706にてRB設定フラグをセットしたらステップS1706に進み、RB開始表示処理を行う。このRB開始表示処理によってこれからRBゲームが始まることを教示する演出が補助表示部15にて行われることとなる。RB開始表示処理を行ったら本RBゲーム表示処理を終了する。
一方、ステップS1701にてRB設定フラグがセットされている場合、遊技状態がRBゲーム中であることを意味し、ステップS1707に進み、RBゲームの終了コマンドを受信したか否かを判定する。終了コマンドを受信していた場合、ステップS1708に進み、RBゲーム終了処理を行う。RBゲーム終了処理とは、RB設定フラグ及び示唆演出フラグをクリアするとともに、補助表示部15を制御してRBゲーム用の表示を終了する。RBゲーム終了処理を行ったら、本RBゲーム表示処理を終了する。
一方、ステップS1707にて終了コマンドを受信しなかった場合には演出設定処理が行われる。演出設定処理について図39を用いて説明する。
先ず、ステップS1801にて演出実行フラグがあるか否か、すなわち、表示制御装置111のRAM183に設けられた図示しない演出実行フラグ格納エリアに演出実行フラグが格納されているか否かを判定する。演出実行フラグがセットされていた場合にはステップS1802にてメダルがベットされたか否かを判定し、メダルがベットされていなかった場合には本演出設定処理及びRBゲーム表示処理を終了する。メダルがベットされたと判定した場合、ステップS1803に進み、待機画面表示処理を行い、さらに、演出実行フラグをクリアする。待機画面表示処理とは、リール42L,42M,42Rが停止している場合におけるRB用の待機画面を表示することである。待機画面表示処理及び演出実行フラグをクリアしたら本演出設定処理及びRBゲーム表示処理を終了する。なお、メダルがベットされたか否かは、通常処理におけるステップS602にてメダルがベットされたと判定した場合に、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて主制御装置131から表示制御装置111に送信される。これにより、表示制御装置111にてメダルがベットされたか否かを判定することができる。
一方、ステップS1801にて演出実行フラグがセットされていないと判定された場合、ステップS1804に進み、スタート指令ありか否かを判定する。スタート指令ありか否かとは上述したベットありか否かと同様に、通常処理におけるステップS603にてスタート指令ありと判定された場合に、主制御装置131から表示制御装置111に対してスタート指令があったことが送信される。スタート指令がなかったと判定された場合には、本演出設定処理及びRBゲーム表示処理を終了する。
ステップS1804にてスタート指令ありと判定された場合、ステップS1805に進み、示唆演出フラグがセットされているか否かを判定する。示唆演出フラグがセットされていると判定された場合にはステップS1806に進み、示唆演出抽選処理を行う。
ここで、示唆演出抽選処理について図40を用いて詳細に説明する。
示唆演出フラグが設定されている場合には、遊技回毎に設定値の示唆を行うか否かの抽選が行われる。具体的には、表示制御装置111には示唆抽選乱数カウンタが備えられている。示唆抽選乱数カウンタは主制御装置131のコマンド処理が行われ、表示制御装置111に何らかの信号が送信される度に更新されるループカウンタとなっている。例えば0〜65535の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり65535)に達した後0に戻る構成となっている。
示唆抽選に当選となる乱数は設定毎に異なっており、設定値格納エリア183aにセットされている値に基づいて当選したか否かが判定される。例えば、設定1ならば、示唆抽選乱数カウンタの値が0〜13106の場合に示唆抽選に当選したとされる。ちなみに、図38に示した示唆抽選テーブルの場合、示唆演出が行われる確率は設定値1で約5分の1、設定2で役4.5分の1、設定3で約4分の1、設定4で約3.5分の1、設定5で役3分の1、設定6で約2分の1となっている。遊技者は示唆演出が行われる頻度を把握することによって設定値の推測を行うことが可能となる。例えば、10ゲームの間に示唆演出が5回行われた場合には、設定値が6である可能性が高いと遊技者は考える。
ステップS1806にて示唆演出抽選処理を行ったらステップS1807に進み、示唆演出抽選に当選したか否かを判定する。示唆演出に当選していた場合には、ステップS1808に進み、示唆演出表示処理を行い、さらに演出実行フラグを演出実行フラグ格納エリアにセットする。示唆演出表示処理とは、補助表示部15にて示唆演出を行うことである。一方、ステップS1711にて示唆演出抽選処理に当選していなかった場合には、ステップS1809に進み、RB表示処理を行い、さらに、演出実行フラグを演出実行フラグに格納する。RB表示処理とは、示唆演出が行われない場合のRBゲーム中における演出のことである。示唆演出表示処理及びRB表示処理を行ったら本RBゲーム表示処理を終了する。
次に、RBゲーム中に補助表示部15にて行われる示唆演出について、図41(a)〜図41(e)に示す一実施例に基づき説明する。
具体的には、図41(a)に示すように、補助表示部15の略中央部に杖を持った少女キャラクタが表示され、この少女キャラクタがこれから変身する旨と、変身に成功した回数によって幸運度が推測できることを教示する。補助表示部15の略左上部には、RBゲームが開始した旨を示すメッセージが表示される(本実施形態では「START」)。なお、本実施の形態では、幸運度が推測できることを教示したが、具体的に設定値の推測ができることを教示してもよい。
その後、図41(b)に示すように、補助表示部15の略左上部には、RBゲームにおける残払出枚数が表示され、さらに、RBゲームにおけるメダル払出可能枚数が表示される。この際、補助表示部15の略中央部には、少女キャラクタが呪文を唱えながら杖を上空にかざす様に表示される。RBゲームが進行しメダルが払い出された場合、補助表示部15の略左上部では、メダル払出可能枚数が減少する。
ここで、示唆演出抽選に当選した場合について説明する。RBゲーム表示処理における示唆演出抽選に当選した場合、補助表示部15の略中央部では、少女キャラクタが眩い光に囲まれる様が表示され、その後に、変身に成功して大きくなった少女キャラクタが表示される(図41(c))。変身して大きくなった少女キャラクタを認識することによって示唆演出抽選に当選したことを遊技者は理解することができる。
次に示唆演出抽選に当選しなかった場合について説明する。示唆演出抽選に当選しなかった場合、補助表示部15の中央部では、少女キャラクタが眩い光に囲まれる様が表示され、その後に、変身に失敗した少女が表示される。変身に失敗した少女を認識することによって遊技者は示唆演出に当選しなかったことを遊技者は理解することができる(図41(d))。
その後、残りのメダル払出可能枚数が0枚となった時点で補助表示部15の略左上部には、RBゲームが終了したことを教示するメッセージ(本実施の形態では、「RB終了」)が表示される。この際、補助表示部15の略中央部には木の妖精キャラクタと、変身に失敗して落胆する少女キャラクタとが表示され、木の妖精キャラクタはRBゲームが終了する旨を教示する(図41(e))。
本実施の形態では、示唆演出が行われるRBゲームにおいては、遊技回毎に少女が変身に成功または失敗する演出が行われる。変身に成功した回数をカウントすることによって遊技者は設定値の推測を行うことができる。
なお、示唆演出を行うか否かの抽選は1遊技回に1回のみ行われる。変身に成功又は失敗した少女キャラクタは次の遊技を行うためにメダルがベットされるまで表示される(演出設定処理におけるステップS1801及びステップS1802)。また、演出設定処理におけるステップS1803の待機画面表示処理では、図41(b)と同様に補助表示部15の略中央部に少女キャラクタが呪文を唱えながら杖を上空にかざす態様を表示する。
以上、詳述した本構成によれば、以下の優れた効果を奏する。
本実施の形態では、示唆演出が行われるためには、BBゲームにおいてRB役に当選する必要がある。したがって、BBゲームにおいてRB役に当選することを期待して遊技者は遊技を行うものと考えられる。よって、示唆演出により設定値の推測を遊技者に行わせることで遊技への注目度の向上が図られるだけでなく、BBゲームにおける遊技の注目度を高めることができる。また、遊技者にとっては設定値の示唆が行われたことを認識することで設定値の推測を行うことが可能である。よって、設定値の推測を遊技者に行わせることが可能となり、遊技への注目度の向上を図ることができる。
加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下である場合に、設定値の示唆が行われる構成とした。当該合計がBBゲームにおける規定数以下であった場合には、BBゲームにおけるメダルの払出数と、RBゲームにおけるメダルの払出数との合計数からRB役に当選してからRBゲームに移行するまでに減少したメダルの数を減算した数又は、当該合計数にRB役に当選してからRBゲームに移行するまでに増加したメダルの数を加算した数がBBゲームにおける規定数以下であることとなる。よって、この場合、BBゲームにおいてRB役に当選しなかった場合よりも遊技者が獲得した遊技媒体が少なくなる。よって、BBゲームにおいてRB役に当選したことによって遊技者に不利益が発生しているといえる。この場合に示唆演出が行われるため、示唆演出を行うことによって上記に不利益が発生したことに対する救済措置を遊技者に与えているということができる。
また、RB役に当選してからRBゲームに移行するまでにメダルが減少した場合、BBゲームにおけるメダルの払出数とRBゲームにおける規定数との合計から当該減少した遊メダルの数を減算した値によって設定値の示唆を行うか否かを決定した。当該合計がBBゲームにおける規定数を上回る場合にRB役に当選したとしても、RBゲームに移行するまでにメダルが減少してしまい、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下である場合には、BBゲームにおいてRB役に当選しなかった場合よりも多くのメダルを遊技者は獲得しているといえない。当該合計がBBゲームにおける規定数以下である場合に示唆演出が行われるため、BBゲームにおいてRB役に当選しなかった場合よりも、BBゲームにおいてRB役に当選した場合におけるBBゲームに移行してからRBゲームが終了するまでに遊技者が獲得したメダルの数が少なかった場合にのみ示唆演出を行うことが可能となる。
また、ストップスイッチ72〜74を所定のタイミングにて操作できない遊技者(以下、初級遊技者ともいう)は、BBゲームにおいてRB役に当選したとしても、RBゲームに移行するまでに多量のメダルを投入することとなり、メダルを減少させてしまうことが考えられる。本実施の形態によれば、BBゲームにおけるメダルの払出数と、RBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数を上回るタイミングにてRB役に当選したとしても、RBゲームに移行するまでにメダルが減少してしまい、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下になってしまった場合には示唆演出が行われる。よって、上記初級遊技者がRB役に当選してからRBゲームに移行するまでにメダルを減少させてしまったとしても、示唆演出が行われることによってメダルが減少したことに対する救済措置を与えることができる。また、この場合、BBゲームにおいてRB役に当選し、RBゲームに移行することなく経過した遊技回数に基づいて示唆演出が行われるということが可能となる。
BBゲームと比して、RBゲームは終了条件である規定数が少なく設定されている。このため、BBゲームと比してRBゲームは遊技者の遊技への注目度が高まらないことが考えられる。しかしながら、本実施の形態では、示唆演出がRBゲームにおいて行われる構成とした。これにより、RBゲームにおいて示唆演出が行われるか否かに注目して遊技者は遊技を行い、RBゲームにおける遊技の注目度を高めることができる。
<第4の実施形態>
上記第3の実施形態では、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下となる場合に設定値の示唆を行ったが、かかる構成を変更する。BB役に当選してから予め定められた期間が経過した後にBB役が成立したことに基づいて設定値の示唆が行われるものについて説明する。なお、基本構成は上記第3の実施形態と同じであるため、ここでは上記第3の実施形態との相違点を中心に説明する。
先ず、図42を用いて本実施の形態における入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に払い出されるメダル払出枚数とについて説明する。
本実施の形態では、上記第3の実施形態とは異なり、RB入賞に対応した絵柄が設定されていない。すなわち、上記第3の実施形態にて説明したRBゲームに本実施の形態では移行することがない。RB入賞に対応した絵柄が設定されていないことを除き、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に払い出されるメダル数とは上記第3の実施形態と同様のものである。
次に、本実施の形態における電気的構成について、図43のブロック図に基づいて説明する。
本実施の形態では、上述したようにRB入賞に対応した絵柄が設定されておらず、RBゲームに移行することがない。このため、上記第3の実施形態とは異なりRB設定フラグ格納エリア153cが設けられていない。また、払出枚数格納エリア153dが設けられておらず、投入枚数カウンタエリア153eが設けられている。その他の点については上記第3の実施形態と同様である。
次に、図44を用いて設定値の違いによる当選確率の違いについて説明する。図44(a)は通常ゲームにおける当選確率を説明するための説明図、図44(b)はBBゲームにおける当選確率を説明するための説明図である。
図44(a)については、上記第3の実施形態における図34(a)と同様である。本実施の形態においても、設定値に対応して通常ゲームにおける当選確率が異なっているため、設定値によって単位期間におけるメダルの獲得期待値を異ならせることが可能となる。
本実施の形態におけるBBゲームの当選確率について図44(b)を用いて説明する。
本実施の形態では、上記第3の実施形態とは異なり、BBゲームにおいてRB役とSB+再遊技役との抽選は行われない。すなわち、BBゲームにおいては、入賞となる役として、ベル役のみが設定されている。上記第3の実施形態にて説明したように、通常ゲームでは設定値に対応させて当選確率が設定されていたが、BBゲームではいずれの設定値であっても当選確率が同一となっている。なお、BBゲームにおいても設定値に対応させて当選確率を変更する構成としてもよい。
次に本実施形態における表示制御装置111について図45を用いて説明する。
本実施の形態では、上記第3の実施形態とは異なり、表示制御装置111のROMにRBゲーム用動画データ群185が設けられておらず、また、表示制御装置111のRAM183にRB設定フラグ格納エリア183cが設けられていない。これは、上述したように、上記第3の実施形態とは異なり、BBゲームにおいてRB役の抽選が行われないためである。さらに、本実施の形態では、表示制御装置111のROMにおけるBBゲーム用動画データ群184として通常BBゲーム用動画データ群184aと示唆BBゲーム用動画データ群184bとが記憶されている。各BBゲーム用動画データ群184a,184bが補助表示部15に適宜セットされることにより、BBゲームにおいて演出が行われることとなる。そして、示唆BBゲーム用動画データ群184bが補助表示部15にセットされた場合には、BBゲームにおいて示唆演出が行われることとなる。
次に本実施の形態における通常処理について図46を用いて説明する。本実施の形態では、RBゲームに移行することがないため、RBゲーム処理が行われない。すなわち、上述した通常処理におけるステップS601〜ステップS608の処理を繰り返すこととなる。
上述したように、本実施の形態では、RB役が抽選されず、RBゲームに移行することがない。これにより、通常処理におけるステップS605の抽選処理にてRB設定フラグがあるか否かの判定が行われず、RBゲーム用抽選テーブルが選択されることがなくなる。すなわち、上記第1,第3の実施形態の抽選処理におけるステップS803及びステップS804が行われない。
次に、本実施の形態におけるステップS607のメダル払出処理について、図47のフローチャートに基づき説明する。
本実施の形態におけるステップS1901〜ステップS1906の処理は、上述した図25のメダル払出処理におけるステップS1301〜ステップS1306と同様である。
ステップS1901で払出完了数と払出予定数とが一致したときには、ステップS1907にてBB当選フラグがあるか否か、すなわち、主制御装置131のCPUのRAM153に設けられたBB当選フラグ格納エリアにBB当選フラグがセットされているか否かを判定する。BB当選フラグとは、BB役に当選した場合にセットされるフラグである。ステップS1907にてBB当選フラグがセットされていた場合にはステップS1908に進み、投入枚数カウンタエリア153eに記憶されている値に今回の遊技回でベットされたメダルの枚数を加算する。
また、第1の実施形態にて説明したように、本実施の形態では、今回の遊技回にてベットされたメダルの枚数は、有効ライン設定処理にて設定された有効ラインの数から判定する。例えば、有効ラインが5ラインに設定されている場合にはベットされたメダルの枚数は3枚と判定される。また、有効ライン設定処理のステップS702及びステップS704にてベット枚数を判定した場合に、当該ベット枚数を主制御装置131のRAM153に記憶することによってベットしたメダルの枚数を判定してもよいのはいうまでもない。
ステップS1907にてBB当選フラグがBB当選フラグ格納エリアにセットされていない場合、又はステップS1908の処理を行った場合、ステップS1909に進む。ステップS1909では、RAM153のBB設定フラグ格納エリア153bにBB設定フラグがセットされているか否かを判定する。BB設定フラグがセットされていない場合にはステップS1911に進み、払出終了処理を行った後に本処理を終了する。払出終了処理では、払出予定数格納エリアや払出完了数カウンタの値を「0」にクリアする。なお、獲得枚数表示部37の値は、次の遊技回を開始すべくメダルがベットされたときにクリアされる。
一方、BB設定フラグがセットされている場合には、ステップS1910にてCPU151の残払出枚数カウンタ154のカウント値から今回の払出完了数を減算すると共に、残獲得枚数表示部36の枚数を減算する処理を行う。その後、ステップS1911にて払出終了処理を行い、本処理を終了する。
次に、本実施の形態の通常処理におけるステップS608のBBゲーム処理について図48を用いて説明する。
先ず、ステップS2001では、主制御装置131のRAM153のBB設定フラグ格納エリア153bにBB設定フラグがセットされているか否かを判定する。BB設定フラグがセットされていなかった場合には、ステップS2002に進み、主制御装置131のRAM153のBB当選フラグ格納エリアにBB当選フラグがセットされているか否かを判定し、BB当選フラグがセットされていなかった場合には本BBゲーム処理を終了する。ステップS2002にてBB当選フラグがセットされていた場合には、ステップS2003に進み、BB入賞が成立したか否かを判定する。BB入賞が成立したか否かとは、上述したBB役に対応した絵柄(「7,7,7」)の組合せが成立したか否かの判定をすることである。BB入賞が成立していなかった場合には本BBゲーム処理を終了する。BB入賞が成立していた場合には、ステップS2004に進み、BBゲーム開始処理を行う。具体的にBBゲーム開始処理では、BB当選フラグをクリアするとともに、BB設定フラグをBB設定フラグ格納エリア153bにセットする。さらに、残払出枚数カウンタ154に「345」をセットする。
ステップS2004の処理を行ったら、ステップS2005に進み、投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」より大きいか否かを判定する。投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」より大きい場合は、ステップS2006に進み、投入枚数カウンタエリア153eの値をクリアするとともに、示唆BB用開始コマンドをセットする。一方、ステップS2005にて投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」以下の場合にはステップS2007に進み、投入枚数カウンタエリア153eの値をクリアするとともに、通常BB用開始コマンドをセットする。示唆,通常BB用開始コマンドはそれぞれタイマ割込み処理におけるステップS210のコマンド出力処理にて表示制御装置111に送信される。表示制御装置111は、示唆BB用開始コマンドを受信した場合にBBゲーム中に示唆演出を行うように補助表示部15を制御する。
一方、ステップS2001にて、BB設定フラグがセットされていた場合、ステップS2008に進み、残払出枚数カウンタ154が「0」か否かを判定する。残払出枚数カウンタ154が「0」でないと判定された場合は、本BBゲーム処理を終了する。ステップS2008にて残払出枚数カウンタ154の値が「0」と判定された場合、ステップS2009に進み、BBゲーム終了処理を行う。BBゲーム終了処理については第1の実施形態にて説明したものと同様である。BBゲーム終了処理を行ったら本BBゲーム処理を終了する。
なお、上述したとおり、BBゲーム処理はメダル払出処理の後に実行される。したがって、メダルの払出途中で残払出枚数カウンタ154が「0」となったとしても、その遊技回の入賞に関わるメダルの払い出しは完了される。つまり、BBゲーム中における入賞に関わるメダルの払い出しは、メダルの総払出枚数が規定数に達したことに基づいて途中で中止されないようになっている。
次に、表示制御装置111によるBBゲーム表示処理について図49を用いて説明する。
先ずステップS2101にてBB設定フラグがあるか否か、すなわち、表示制御装置111のRAM183に設けられたBB設定フラグ格納エリアにBB設定フラグがセットされているか否かを判定する(このBB設定フラグは、表示制御装置111においてBBゲーム表示処理のステップS2105にセットされるものである)。BB設定フラグがセットされていなかった場合には、ステップS2102に進み、主制御装置131から通常BB用開始コマンドを受信したか否かを判定する。通常BB用開始コマンドを受信していない場合にはステップS2103に進み、主制御装置131から示唆BB用開始コマンドを受信したか否かを判定し、示唆BB用開始コマンドを受信していない場合には本BBゲーム表示処理を終了する。ステップS2103にて示唆BB用開始コマンドを受信した場合には、ステップS2104に進み、示唆演出フラグを示唆演出フラグ格納エリア183bにセットする。示唆演出フラグが示唆演出フラグ格納エリア183bにセットされていることによってBBゲーム中に示唆演出が行われる。
ステップS2102にて通常BB用開始コマンドを受信していた場合又はステップS2104にて示唆演出フラグをセットした場合、ステップS2105に進み、BB設定フラグをBB設定フラグ格納エリアにセットする。このBB設定フラグがセットされていることによって、遊技状態がBBゲームであると表示制御装置111は判定する。ステップS2105にてBB設定フラグをセットしたらステップS2106に進み、BB開始表示処理を行う。このBB開始表示処理によってこれからBBゲームが始まることを教示する演出が補助表示部15にて行われることとなる。BB開始表示処理を行ったら本BBゲーム表示処理を終了する。
一方、ステップS2101にてBB設定フラグがセットされている場合(本処理におけるステップS2105)、遊技状態がBBゲーム中であることを意味し、ステップS2107に進み、主制御装置131からBBゲームの終了コマンドを受信したか否かを判定する。終了コマンドを受信していた場合、ステップS2108に進み、BB終了表示処理を行う。BB終了表示処理とは、BB設定フラグ及び示唆演出フラグをクリアするとともに、補助表示部15を制御してBBゲーム用の表示を終了することである。BB終了表示処理を行ったら、本BBゲーム表示処理を終了する。
一方、ステップS2107にて終了コマンドを受信しなかった場合には演出設定処理が行われる。演出設定処理について図50を用いて説明する。
先ず、ステップS2201にて演出実行フラグがあるか否か、すなわち、表示制御装置111のRAM183に設けられた図示しない演出実行フラグ格納エリアに演出実行フラグがセットされているか否かを判定する。演出実行フラグがセットされていた場合にはステップS2202にてメダルがベットされたか否かを判定し、メダルがベットされていなかった場合には本演出設定処理及びBBゲーム表示処理を終了する。メダルがベットされたと判定した場合、ステップS2203に進み、待機画面表示処理を行い、さらに、演出実行フラグをクリアする。待機画面表示処理とは、リール42L,42M,42Rが停止している場合におけるBB用の待機画面を表示することである。待機画面表示処理及び演出実行フラグをクリアしたら本演出設定処理及びBBゲーム表示処理を終了する。なお、メダルがベットされたか否かは、通常処理におけるステップS602にてメダルがベットされたと判定した場合に、タイマ割込み処理におけるコマンド出力処理にて主制御装置131から表示制御装置111に送信される。これにより、表示制御装置111にてメダルがベットされたか否かを判定することができる。
一方、ステップS2201にて演出実行フラグがセットされていないと判定された場合、ステップS2204に進み、スタート指令ありか否かを判定する。スタート指令ありか否かとは上述したベットありか否かと同様に、通常処理におけるステップS603にてスタート指令ありと判定された場合に、主制御装置131から表示制御装置111に対してスタート指令があったことが送信される。スタート指令がなかったと判定された場合には、本演出設定処理及びBBゲーム表示処理を終了する。
ステップS2204にてスタート指令ありと判定された場合、ステップS2205に進み、示唆演出フラグがセットされているか否かを判定する。示唆演出フラグがセットされていると判定された場合にはステップS2206に進み、示唆演出抽選処理を行う。この示唆演出抽選処理については第3の実施形態にて説明したもの(図39におけるステップS1806)と同様のものである。すなわち、示唆演出フラグがセットされている場合、設定値によって示唆演出抽選処理に当選する確率が異なっており、示唆演出の出現率によって設定値の推測を遊技者は行うことが可能となる。
ステップS2206にて示唆演出抽選処理を行ったらステップS2207に進み、示唆演出抽選に当選したか否かを判定する。示唆演出抽選に当選していた場合には、ステップS2208に進み、示唆演出表示処理を行い、さらに演出実行フラグを演出実行フラグ格納エリアにセットする。示唆演出表示処理とは、補助表示部15にて示唆演出を行うことである。
一方、ステップS2205にて示唆演出フラグがセットされていなかった場合、ステップS2207にて示唆演出抽選処理に当選していなかった場合には、ステップS2209に進み、BB表示処理を行い、さらに、演出実行フラグを演出実行フラグにセットする。BB表示処理とは、示唆演出が行われない場合のBBゲーム中における演出のことである。示唆演出表示処理又はBB表示処理を行ったら本演出設定処理及びBBゲーム表示処理を終了する。
なお、本実施の形態では、示唆演出表示処理が行われた場合には、上述した示唆BBゲーム用動画データ群184bが補助表示部15にセットされ、補助表示部15にて示唆演出が行われることとなる。そして、BB表示処理が行われた場合には、上述した通常BBゲーム用動画データ群184aが補助表示部15にセットされ、補助表示部15にて示唆演出が行われない場合のBBゲームにおける演出が行われることとなる。
次に、BBゲーム中に補助表示部15にて行われる示唆演出について、図51(a)〜図51(e)に示す一実施例に基づき説明する。
具体的には、先ず図51(a)に示すように、補助表示部15の略中央部に杖を持った少女キャラクタが表示され、この少女キャラクタがこれから変身する旨と、変身に成功した回数によって設定値が推測できる旨とを教示する。補助表示部15の略左上部には、BBゲームが開始した旨を示すメッセージが表示される(本実施形態では「START」)。
その後、図51(b)に示すように、補助表示部15の略左上部には、BBゲームにおける残払出枚数が表示され、さらに、BBゲームにおけるメダル払出可能枚数が表示される。この際、補助表示部15の略中央部には、少女キャラクタが呪文を唱えながら杖を上空にかざす様に表示される。BBゲームが進行しメダルが払い出された場合、補助表示部15の略左上部では、メダル払出可能枚数が減少する。
ここで、示唆演出抽選に当選した場合について説明する。BBゲーム表示処理における示唆演出抽選に当選した場合、補助表示部15の略中央部では、少女キャラクタが眩い光に囲まれる様が表示された後に、図51(c)に示すように、変身に成功して大きくなった少女キャラクタが表示される。変身して大きくなった少女キャラクタを認識することによって示唆演出抽選に当選したことを遊技者は理解することができる。
次に示唆演出抽選に当選しなかった場合について説明する。示唆演出抽選に当選しなかった場合、補助表示部15の中央部では、少女キャラクタが眩い光に囲まれる様が表示された後に、図51(d)に示すように変身に失敗した少女キャラクタが表示される。変身に失敗した少女キャラクタを認識することによって遊技者は示唆演出に当選しなかったことを遊技者は理解することができる。
その後、残りのメダル払出可能枚数が0枚となった時点で補助表示部15の略左上部には、BBゲームが終了したことを教示するメッセージ(本実施の形態では、「BB終了」)が表示される。この際、図51(e)に示すように、補助表示部15の略中央部には木の妖精キャラクタと、変身に失敗して落胆する少女キャラクタとが表示され、木の妖精キャラクタはBBゲームが終了する旨を教示する。
本実施の形態では、示唆演出が行われるBBゲームにおいては、遊技回毎に少女キャラクタが変身に成功又は失敗する演出が行われる。
なお、示唆演出を行うか否かの抽選は1遊技回に1回のみ行われる。設定値毎に示唆演出抽選に当選する確率が異なっているため、示唆演出が行われるBBゲームにおいて変身に成功した回数をカウントすることによって遊技者は設定値の推測を行うことができる。
また、変身に成功又は失敗した少女キャラクタは次の遊技を行うためにメダルがベットされるまで表示される(演出設定処理におけるステップS2201〜ステップS2203)。また、演出設定処理におけるステップS2203の待機画面表示処理では、図51(b)と同様に補助表示部15の略中央部に少女キャラクタが呪文を唱えながら杖を上空にかざす態様を表示する。
また、本実施の形態では、示唆演出フラグがセットされていないBBゲームにおいても少女キャラクタが変身に失敗する演出が行われるが、示唆演出フラグがセットされていないBBゲームにおいては、少女キャラクタが変身しようとする演出が行われなくともよい。この場合、示唆演出フラグがセットされていなかった場合(ステップS2205がNO)と、示唆演出抽選に当選しなかった場合(ステップS2207がNO)とにおいて異なる処理を行えばよい。
以上、詳述した本構成によれば、以下の優れた効果を奏する。
複数段階の設定値の中から決定された設定値に基づいてメダルの払出期待値が変更される。この場合、遊技ホールの管理者などによる設定値の決定操作によりメダルの払出期待値を低く又は高くすることができるようになっている。このような設定機能により、遊技ホール内にある多数のスロットマシンにおいて、メダルの獲得期待値に抑揚が与えられる。また、上記設定機能が設けられていることにより、遊技者にとっては、遊技ホールに多数設置されたスロットマシンの中から遊技媒体の獲得期待値が高い設定値のスロットマシンを選別することが、遊技の勝敗を左右する上で重要な要素となっている。
また、BB役に当選した場合にはその当選に基づいたBBゲームに移行させ、そのBBゲームが終了した場合には再びBB役に当選するか否かに遊技者は注目するものと考えられる。仮に、BB役の抽選以外に注目すべき点がないとすると、BB役に当選するか否かのみの遊技であると遊技者が考え、遊技者の遊技への注目度が高まらないおそれがある。
これに対して本実施の形態によれば、BB役に当選してからBBゲームに移行するまでに投入されたメダルの数によって示唆演出が行われる。遊技者にとっては示唆演出が行われたことを認識することで設定値の推測を行うことが可能である。よって、設定値の推測を遊技者に行わせることが可能となり、遊技への注目度の向上を図ることができる。また、BB役に当選した場合、BB役に当選してからBBゲームに移行するまでに投入したメダルの数に遊技者は注目して遊技を行い、遊技への注目度を高めることができる。
また、仮に、BB役に当選してからBB入賞が成立するまでの期間に基づいて設定値の示唆が行われないとすると、BB役に当選した場合には、そのBB役当選に基づいたBB入賞を成立させるのみの遊技性となってしまうことが考えられる。この場合、設定値の示唆が行われないとすると、BB役に当選した場合、BB入賞を成立することなく遊技が進行すると遊技者が所持しているメダルが減少してしまい、遊技者に不利益のみが発生してしまう。
さらに、「7」図柄、「7」図柄、「7」図柄の絵柄の組合せが停止することによってBB入賞となり、その絵柄の組合せはストップスイッチ72〜74を所定のタイミングにて操作しなければ成立しない。例えば、ストップスイッチ72〜74を所定のタイミングで操作できない遊技者(以下、初級遊技者ともいう)は、BB役に当選したとしてもBB入賞を成立させるまでに所持しているメダルが減少してしまい、上記不利益が発生することが考えられる。上記実施の形態によれば、初級遊技者がBB役に当選してからBBゲームに移行するまでにメダルを減少させてしまったとしても、示唆演出が行われることによって、メダルが減少してしまったことに対する救済措置を遊技者に与えることができる。また、BB役に当選してからBB入賞が成立するまでに投入されたメダルの枚数に基づいて示唆演出を行うか否かが決定されるため、BB役に当選した後に示唆演出が行われるメダルの投入枚数となる前に偶然BB入賞が成立した場合には示唆演出が行われない。よって、初級遊技者が遊技を行っていたとしても不利益が発生した場合にのみ示唆演出が行われ、上記救済措置としての効果を高めることができる。
さらに、ストップスイッチ72〜74を所定のタイミングにて操作できる遊技者(以下、上級遊技者ともいう)は、示唆演出を視認したい場合には、示唆演出が行われるメダルの投入枚数となるまでBB入賞が成立しないようにストップスイッチ72〜74を操作し、示唆演出を視認したくない又は視認する必要がない場合、示唆演出が行われるメダルの投入枚数となる前にBB入賞を成立させればよい。このように上級遊技者はBB入賞を成立させるタイミングを遊技者自身にて決定することができる。よって、BB役に当選してから投入したメダルの枚数に注目して遊技者は遊技を行い、遊技者の遊技への注目度を高めることができる。
以上のように、上記実施の形態によれば、BB役に当選してからBBゲームに移行するまでに投入されたメダルの数によって示唆演出が行われるため、初級遊技者に救済措置を与えつつ、上級遊技者であったとしても遊技への注目度を高めることができる。よって、上記実施の形態を適用すれば、初級遊技者及び上級遊技者のようなどのような遊技者に対しても上述した優れた効果を得ることができる。
示唆演出はBBゲームにおいて行われる。これにより、BBゲームにおいて示唆演出が行われるか否かに注目して遊技者は遊技を行い、BBゲームにおける遊技の注目度を高めることができる。また、示唆演出フラグがセットされているBBゲームにおいて抽選により設定値の示唆を行うか否かを決定することで、設定値の示唆の実行に関して不規則性が付加される。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記第4の実施形態では、示唆演出はBBゲームにおいて行われたが、かかる構成に限定しない。すなわち、示唆演出が行われるタイミングについては限定しない。
例えば、BBゲームが終了した後に示唆演出が行われる遊技状態に移行してもよいし、BBゲームに移行した遊技回やBBゲームが終了する遊技回において示唆演出が行われてもよい。また、投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」より大きくなってからBB入賞が成立するまでの期間において示唆演出が行われてもよい。
さらには、上記第4の実施形態とは反対に投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」以下となっていることに基づいて示唆演出が行われてもよい。但し、この場合、上述したメダルが減少したことに対する救済措置の効果が低下してしまうことが考えられる。
(2)上記第4の実施形態では、投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」以下の場合には示唆演出が行われなかったが、かかる構成に限定しない。
投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」以下であったとしても、示唆演出が行われてもよい。ただし、投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」を上回っていた場合よりも、設定値の推測が容易になってはならない。この場合、投入枚数カウンタエリア153eの値によって示唆演出が行われる頻度(設定値の推測のしやすさ)が段階的に設けられているということも可能となる。
例えば、投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」以下であった場合には、BBゲームにおけるエンディングにて示唆演出抽選が行われるものが考えられる。なお、この場合、投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」以下であったことによって示唆演出が行われているのか又は投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」を上回っていたことによって示唆演出が行われているのかを遊技者に教示するのが望ましい。
(3)上記第4の実施形態では、BB役に当選し、BB入賞が成立するまでの期間において投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」より大きかった場合に示唆演出が行われたが、かかる構成に限定しない。
例えば、示唆演出が行われる場合として、BB役に当選してから予め定められた遊技回が経過した場合、予め定められた時間が経過した場合などが考えられる。
さらに、BB役に当選してからBB入賞が成立するまでに減少したメダルの数から示唆演出を行うか否かを決定してもよい。この場合について、図52のメダル払出処理を用いて説明する。なお、本構成におけるメダル払出処理のステップS2301〜2307及びステップS2309〜2311については、上記第4の実施形態にて説明した図47のメダル払出処理におけるステップS1901〜1907及びステップS1909〜ステップS1911と同様のものであるため説明を省略する。
本構成においては、ステップS2308において投入枚数カウンタエリア153eにベット枚数を加算するとともに、投入枚数カウンタエリア153eからその遊技回において払い出されたメダルの枚数を減算する。
この加算及び減算を行うことによってBB役に当選してからBB入賞が成立するまでに15枚より多くメダルが減少した場合にのみ示唆演出を行うことが可能となる。これにより、BB役に当選してからBB入賞までに遊技者が所持しているメダルが減少した場合にのみ示唆演出を行うことが可能となる。よって、所持しているメダルが確実に減少した場合にのみ示唆演出を行うことが可能となり、上記救済措置としての効果を高めることができる。
(4)上記第4の実施の形態では、BBゲームにおけるメダルの払出枚数が345枚に達することによってBBゲームが終了したが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、メダルの払出枚数が400枚、245枚、200枚等の所定枚数に達することによってBBゲームが終了してもよい。また、BBゲームにおいて予め定められた規定数の遊技回が経過した場合や、BBゲームにおいて所謂JACゲームに移行することがあり、そのJACゲームに規定回数移行した場合にBBゲームが終了してもよい。すなわち、BBゲームの終了条件は任意である。
(5)上記第4の実施形態では、特別遊技状態としてBBゲームのみが設定されていたが、かかる構成に限定しない。
BBゲーム以外にRBゲーム,リプレイタイム,アシストタイム,CTゲーム等の第2特別遊技状態が設定されていてもよい。この場合、示唆演出はBBゲームにおいて行う必要はなく、BBゲーム以外の特別遊技状態において行ってもよい。
この場合、示唆演出を行う条件として、BB役ではなくBBゲーム以外の特別遊技状態への移行契機役に当選し、その当選から予め定められた枚数のメダルが投入されたことに基づいて示唆演出を行ってもよい。
(6)上記第4の実施の形態では、BBゲームにおいてBB役,RB役の抽選が行われない構成としたが、BBゲームにおいてRB役、BB役の抽選が行われる構成にしてもよい。かかる構成によれば、BBゲームから再びBBゲーム、又はBBゲームからRBゲームに移行することができる。したがって、BBゲームの遊技においても、BB役又はRB役に当選するか否かに注目して遊技者に遊技を行わせることができる。
(7)上記第3,第4の実施形態において示唆演出は、示唆演出が行われた回数によって設定値を推測するものであったが、かかる構成に限定しない。
例えば、示唆演出が行われた場合に、設定値を推測することができる図柄が補助表示部15に表示され、当該図柄を認識することによって設定値を推測するものが考えられる。
例えば、示唆演出が行われた場合に運勢が表示され、表示された運勢によって設定値を推測するものが考えられ、大吉と補助表示部15に表示された場合に設定6の可能性が50%であり、大凶が補助表示部15に表示された場合には設定1の可能性が60%となる。なお、この場合、RB,BBゲームにおいて1回のみ運勢が表示されてもよいし、第3,第4の実施形態のように一度のRB,BBゲームにおいて複数回の示唆演出が行われてもよい。
すなわち、設定値を推測させる方法は限定しないし、示唆演出が行われる頻度も限定しない。さらには、示唆演出を行う場合に表示される図柄及び動画も限定しない。なお、示唆演出に用いる図柄又は動画は、示唆演出が行われていることを遊技者が理解しやすいものを表示するのが望ましい。
(8)上記第3,第4の実施の形態では、示唆演出は1種類のみであったが、かかる構成に限定しない。すなわち、複数種類の示唆演出が設定されていてもよい。
例えば、設定1,3,5の場合は少女キャラクタが変身する確率は30%に設定されており、設定2,4,6の場合は少女キャラクタが変身する確率は60%に設定されている。すなわち、少女キャラクタが変身に成功するか否かによって奇数設定又は偶数設定かを遊技者は推測することが可能となる。さらに、少年キャラクタが変身する演出が設定されており、設定値1〜3では少年キャラクタが変身に成功する確率は30%に設定されており、設定4〜6では少年キャラクタが変身に成功する確率は60%に設定されている。すなわち、少年キャラクタが変身に成功するか否かによって、設定1〜3又は設定4〜6であるかを遊技者は推測することが可能である。
このように、少年キャラクタ及び少女キャラクタが変身するか否かによって複数の演出から遊技者に設定を推測させることが可能となり、示唆演出が単調なものとなってしまうことを抑制できる。なお、上記のように設定値に対応して行われる示唆演出は何種類設定されていてもよいし、示唆演出に対応した設定値はどのように設定されていてもよい。
(9)上記第4の実施の形態では、BB役に当選してからBB入賞が成立するまでのメダルの投入枚数によって、示唆演出を行ったがかかる構成に限定しない。
BB役に当選してからBB入賞が成立するまでの期間に基づいて、BB入賞が成立した後の演出が異なっていてもよい。
例えば、BB役に当選してから特定期間が経過したことに基づいて、BBゲームにおける演出態様が異なっていてもよい。この演出態様として例えば、BB役に当選後特定期間が経過したことに基づいて第1の実施の形態における特定演出が行われ、特定期間が経過する前にBB入賞が成立したことに基づいて第1の実施の形態における補助演出が行われるものが考えられる。
また、BB役に当選してからBB入賞が成立するまでの期間に基づいて、BBゲームが終了した後の演出態様が異なっていてもよい。
(10)上記第3、4の実施の形態では、BB役に当選した後に投入枚数カウンタエリア153eの値が「15」を上回る場合に示唆演出が行われたが、かかる構成に限定しない。
すなわち、示唆演出が行われるための投入枚数カウンタエリア153eの値は任意である。例えば、投入枚数カウンタエリア153eの値が「20」以上の場合にBB入賞が成立したことに基づいて示唆演出が行われてもよいし、投入枚数カウンタエリア153eの値が「10」以上の場合にBB入賞が成立したことに基づいて示唆演出が行われてもよい。
また、BB役に当選した場合に、示唆演出が行われるための投入枚数カウンタエリア153eの値を決定してもよい。この場合、主制御装置131のROM152に示唆演出が行われるための規定値を決定する規定値選択テーブルが設けられており、BB役に当選した場合、規定値選択テーブルから示唆演出が行われるための投入枚数カウンタエリア153eの値を決定すればよい。例えば、BB役に当選した場合、規定値選択テーブルから3〜100の値のうちいずれかが選択され、投入枚数カウンタエリア153eの値がその規定値より大きいか否かによって示唆演出を行うか否かを決定すればよい。この場合、選択された規定値を教示するか否かは任意であり、選択された規定値を教示しなければ、示唆演出を視認したい遊技者はBB役に当選した後に選択テーブルによって決定される規定値の最大数より多くのメダルを投入することによって(本構成の場合、100枚より多く)示唆演出を視認することができる。本構成においても、BB役に当選してから投入したメダルの枚数に注目して遊技者は遊技を行い、遊技への注目度を高めることができる。
(11)また、ベットされたメダルの枚数を加算することによってカウントするものであったがかかる構成に限定しない。すなわち、カウンタエリアにセットされた値からメダルがベットされる度にベットされた枚数を減算してもよい。
この場合、例えば、投入枚数カウンタエリア153eにもともと「16」がセットされており、メダルがベットされる度にその値が減算され、投入枚数カウンタエリア153eの値が「0」となり、BB入賞が成立した場合に示唆演出を行えばよい。
さらに、例えば、投入枚数カウンタエリア153eにもともと「20」がセットされており、メダルがベットされる度にその値が減算され、投入枚数カウンタエリア153eの値が3以下となった後にBB入賞が成立した場合に示唆演出を行えばよい。
(12)上記第4の実施の形態では、BB役に当選した後にベットされたメダルの枚数をカウントしたが、かかる構成に限定しない。
規定枚数以上のメダルがベットされたことに基づいて遊技が行われた場合のみ、ベットされたメダルの枚数をカウントしてもよい。上記各実施の形態では、メダルを1〜3枚ベットすることによって遊技を行うことができたが、例えば、ベットできる最高枚数である3枚のメダルがベットされたことに基づいて遊技が行われた場合のみ投入枚数カウンタエリア153eにその値をカウントしてもよい。この場合、図47のメダル払出処理のステップS1908においてベット枚数が3枚か否かを判定し、ベット枚数が3枚であった場合にのみ、投入枚数カウンタエリア153eにベットされたメダルの枚数を加算すればよい。
(13)上記第4の実施形態では、BB役に当選したことに基づいて示唆演出が行われたが、かかる構成に限定しない。
BB役等の移行契機役以外の特定役に当選したことに基づいて示唆演出が行われてもよい。特定役に当選した場合には、特定役の入賞が成立するまで特定役当選フラグが持ち越されるようにすればよい。そして、特定役当選後、規定枚数のメダルがベットされたことに基づいて示唆演出を行えばよい。
(14)また、BB役に当選した後に規定枚数のメダルがベットされたことに基づいて示唆演出が行われるのではなく、BB入賞を成立させることが可能となってから規定枚数のメダルがベットされたことに基づいて示唆演出が行われてもよい。
例えば、BB役に当選したとしても、ある条件が成立しない限りそのBB役当選に基づいたBB入賞を成立させることができない所謂ストック機において、BB入賞を成立させることが可能となった後に規定枚数のメダルがベットされたことに基づいて示唆演出が行われるものが考えられる。
(15)上記各実施の形態では、ボーナスゲームが終了となる規定数をボーナスゲームにおいて払い出したメダルの数によって判断する構成としたが、獲得したメダルの数によって判断してもよい。すなわち、遊技者が1枚のメダルを投入して「ベル」図柄が揃った場合、15枚のメダルが払い出されるが遊技者は1枚のメダルを投入しているため、獲得枚数は14枚となる。規定数を獲得枚数で設定することによって、1度のボーナスゲームで獲得できるメダルの数がほぼ同一になる。かかる構成にするならば、残払出枚数カウンタ154の値を、獲得した枚数によって減算する構成にすればよい。
(16)BBゲームやRBゲームにおいてボーナスゲーム中に補助表示部15に残払出枚数を表示する構成としたが、BBゲームやRBゲームにおいて残払出枚数を補助表示部15に表示しない構成としてもよい。なお、残払出枚数を表示しない構成とするならば、補助表示部15において残払出枚数を教示する演出を行うか、残払出枚数をランプの色や音声で教示する等、何れかの形で遊技者に払出枚数を教示するのが望ましい。
(17)上記各実施の形態では、BBゲーム又はRBゲームにおいてメダルが払い出された場合、残払出枚数カウンタ154の値が減算されていく構成としたがかかる構成に限定されるものではない。BBゲーム又はRBゲームにおいてメダルが払い出された場合、残払出枚数カウンタ154の値が加算されていき、残払出枚数カウンタ154の値が「345」又は「150」になった場合にBBゲーム又はRBゲームが終了する構成にしてもよい。
かかる構成にするならば、メダル払出処理におけるステップS1308において払い出されたメダル枚数を加算し、BBゲーム処理におけるステップS1408において残払出枚数カウンタ154の値が「345」か否かを判定し、RBゲーム処理におけるステップS1502では残払出枚数カウンタ154の値が「150」か否かを判定すればよい。さらに、RBゲーム処理におけるステップS1507では、残払出枚数カウンタ154の値を参照してBBゲームにおいて払い出されたメダルの枚数を認識できる。なお、RBゲーム処理におけるステップS1507で残払出枚数カウンタ154の値を参照する構成にするならばBBゲーム処理におけるBBゲーム終了処理では残払出枚数カウンタ154の値をクリアしないよう設定する必要が考えられる。
(18)上記第1及び第2の実施形態では、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計が、BBゲームにおける規定数を上回る場合、RBゲームが進行するのに伴って特定演出を行う構成としたが、これに限定されるものではない。RBゲームの最終ゲームのみ特定演出を行ってもよい。さらに、特定演出を行うタイミングはRBゲーム中のみに限定されるものではなく、RB役に当選したタイミングや、RBゲームが終了した場合に、特定演出が行われてもよい。
(19)上記第1及び第2の実施形態では、特定演出において補助表示部15においてメダル払出可能枚数を表示するとともに、加減算数とRBゲームにおけるメダル払出枚数との合計を表示し、少女キャラクタが変身に成功する演出を行う構成とした。また、補助演出においてはメダル払出可能枚数のみを表示し、少女キャラクタが変身に失敗する演出を行う構成とした。しかしながら、特定演出が加減算数とRBゲームの払出枚数との合計がBBゲームにおける規定数よりも多いことが分かる構成であれば、かかる構成に限定されるものではない。例えば、特定演出は補助表示部15に主人公キャラクタと敵キャラクタの2種類のキャラクタを表示して対決演出を行う。そして、成立した小役図柄に応じて主人公キャラクタが敵キャラクタに攻撃を行い、BBゲームにおいて払い出されたメダルの数と、RBゲームにおいて払い出されたメダルの数との合計が、BBゲームの終了条件である規定数を上回った時点で敵役キャラクタが敗北を認める演出を行う。一方、補助演出においては敵キャラクタが逃亡する演出を行ってもよい。特定演出と補助演出とに明確な差異を設けることによって、特定演出が行われた場合には、BBゲームに予め定められた規定数よりもメダル払出枚数が多いことが遊技者に容易に理解させることができる。
(20)上記各実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして5ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを7ライン有するスロットマシンであってもよい。また、いわゆるAタイプのスロットマシンに限らず、Bタイプ、Cタイプ、AタイプとCタイプの複合タイプ、BタイプとCタイプの複合タイプなど、どのようなスロットマシンにこの発明を適用してもよい。
(21)各リール42L,42M,42Rの図柄としては、絵、数字、文字等に限らず、幾何学的な線や図形等であってもよい。また、光や色等によって図柄を構成することも可能であるし、立体的形状等によっても図柄を構成し得るし、これらを複合したものであっても図柄を構成し得る。即ち、図柄は識別性を有した情報(識別情報)としての機能を有するものであればよい。
(22)上記各実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
(23)上記第1〜第3の実施の形態では、RBゲームにおいてBB役、RB役の抽選が行われない構成としたが、RBゲームにおいてRB役、BB役の抽選が行われる構成にしてもよい。かかる構成によれば、RBゲームから再びRBゲーム、又はRBゲームからBBゲームに移行することができる。したがって、RBゲームの遊技においても、RB役又はBB役に当選するか否かに注目して遊技者に遊技を行わせることができる。
(24)特定演出が行われることを遊技者に報知する構成にしてもよい。なお、特定演出が行われることを報知する手段としては、例えばランプ等の発光装置やスピーカ等の音声装置が挙げられる。また、特定演出が行われることを報知し、さらに補助演出が行われることも報知する構成にしてもよい。例えば、特定演出が行われる場合にスピーカ14から報知音を発生し、特定演出が行われない場合にはスピーカ14から特定演出が行われる場合とは異なる報知音を発生する構成が考えられる。この場合、特定演出又は補助演出が行われる場合に発生する音を2種類設定することで、特定演出又は補助演出が行われているかを遊技者は理解することができる。
(25)上記各実施の形態では、特定演出は補助表示部15にて行われる構成としたが、これに限られるものではない。特定演出が光、音声等を用いられたものでもよい。例えば、特定演出として特定演出用の音声が報知される構成や、特定演出用の光が発せられる構成としてもよい。
(26)上記各実施の形態では、特別遊技状態としてBBゲームを用いる構成にしたが、BBゲームではなくその他の特別遊技状態でもかまわない。例えば、チャレンジボーナス(以下、CB)ゲームと称する構成としてもよい。
CBゲームとは、有効ライン上で入賞が成立すると、当選フラグの有無に関わらず入賞成立役と対応する特典が付与される遊技状態である。したがって、例えばベル当選フラグがセットされていない場合であっても、ベル入賞が成立すれば10枚のメダル払出が行われる。そして、CBゲーム状態は、メダル払出数が所定数に達した場合に終了する。さらに、上述したSB+再遊技又はRB役の抽選にCBゲームにおいて当選した場合もCBゲームが終了する。
ここで、CBゲームについて詳細に説明する。CBゲームでは、通常ゲームとは異なるリール制御が行われる。通常ゲームでは、ストップスイッチが操作されてから最大4図柄分まで滑らせることが可能なリール制御が、各リール42L,42M,42Rについて行われる。換言すれば、通常ゲームでは、ストップスイッチが操作されてから規定時間(190msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、各リール42L,42M,42Rについて行われるとも言える。一方、CBゲームでは、中リール42Mと右リール42Rについて上記リール制御、すなわち通常ゲームと同様のリール制御が行われるが、左リール42Lについて上記リール制御が行われない。左リール42Lについては、左ストップスイッチ72を操作されてから最大1図柄分までしか滑らせないリール制御が行われる。換言すれば、CBゲーム状態では、左ストップスイッチ72が操作されてから規定時間より短い第2規定時間(75msec)が経過するまでに停止させるリール制御が、左リール42Lについて行われるとも言える。
かかる構成にしても、第1〜第3の実施形態においては、CB中にRB役の抽選を行うことによって上記実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
なお、CBゲームにおいて、最大1図柄分までしか滑らないリール制御は、左リール42Lに限定されるものではなく、最初に操作されたストップスイッチに対応したリールが最大1図柄分までしか滑らない制御が行われてもよいし、予め定められたリールのみ最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。さらには、2番目に操作されたストップスイッチ又は最後に操作されたストップスイッチに対応したリールにて最大1図柄分までしか滑らないリール制御が行われるといったように、ある順番目に操作されたストップスイッチに対応したリールにて最大1図柄分しか滑らないリール制御が行われてもよい。
(27)上記各実施の形態では、RB役の抽選はBBゲームにおいてのみ行われる構成としたが、通常ゲームにおいてもRB役及びSB+再遊技役の抽選が行われる構成にしてもよい。かかる構成によれば、いずれかのボーナスに当選した場合、遊技者はBB役及びRB役に対して当選したか否かについて注目する。よって、通常ゲームにおいても遊技が単調化することを抑制できる。かかる構成にするならば通常ゲームにおける抽選テーブルにRB役及びSB+再遊技役に対応したIV及びPVを設定すればよい。
(28)BBゲームにおいてRB役又はSB+再遊技役に当選し、BBゲームが終了する場合に、BBゲームが終了することを補助表示部15に表示して遊技者に教示してもよい。RB役又はSB+再遊技役に当選したゲームにおいて、BBゲームが終了することを遊技者に教示することによって、BBゲームが終わってしまうことを遊技者が混乱することなく把握することができる。
(29)SB役の抽選は、SB+再遊技役の複数当選役のみではなく、SB役又は再遊技役の少なくとも一方が、複数当選役ではない単独役として当選する構成にしてもよい。かかる構成にする場合、抽選テーブルに単独でSB役又は再遊技役に当選するIV及びPVを予め設定しておけばよい。
また、BBゲームにおいて単独役として再遊技役に当選する構成にすれば、再遊技役入賞が成立した場合に、SB+再遊技役に当選していた場合にはBBゲームが終了するため、単独役の再遊技役に当選した又は複数当選役のSB役+再遊技役に当選したのかに遊技者は注目して遊技を行うため、遊技に対する注目度を一層向上させることができる。さらに、再遊技役入賞が成立した場合に、BBゲームが終了する場合と、終了しない場合とが発生するため、遊技が多様化し、遊技における興趣が飛躍的に向上する効果も発揮される。
(30)上記各実施の形態ではSB+再遊技役の抽選を行う構成としたが、SB+最遊技役が抽選されない構成にしてもよい。かかる構成にしてもBBゲーム中にRB役の抽選を行うことによってBBゲームにおける注目度を高めることができる。
また、SB役と同時に抽選となる複数当選役は再遊技役でなくともよい。ベル役、スイカ役、チェリー役等、再遊技役以外の役と同時に抽選されるよう設定されていてもよい。
(31)上記第1及び第2の実施形態では、補助演出によって加減算数とRBゲームにおける規定数との合計が、BBゲームにおける規定数より少ないことを教示する構成としたがこれに限られるものではない。補助演出は払い出したメダルの数を一切教示しなくてもよいし、補助演出がない構成にしてもよい。
(32)上記各実施の形態では、BBゲームにおいてRB役に当選するとBBゲームを終了し、RBゲームに移行し得る状態になる構成としたが、BBゲームにおいてRB役に当選するとRBゲームに移行し得る状態になり、RBゲーム図柄が有効ラインに揃うことによってBBゲームが終了する構成にしてもよい。
(33)上記第1〜第3の実施の形態では、特別遊技状態としてBB及びRBゲームが設定されている構成としたがかかる構成に限定されるものではない。
上記実施の形態におけるBBゲーム、RBゲームに加え、CTゲーム,RTゲーム,ATゲームなどが設定されている等どのような遊技機にこの発明を適用してもよい。
また、BBゲーム又はRBゲームの少なくとも一方がなく、それにかわり、CTゲーム,RTゲーム,ATゲームなどが設定されていてもよい。すなわち、少なくとも2種の特別遊技状態が設定されており、予め定められた第1特別遊技状態において当該第1特別遊技状態とは異なる第2特別遊技状態に対応した役の抽選が行われていればよい。なお、第2特別遊技状態は、第1特別遊技状態よりも規定数が少なく設定されていなければならない。例えば、BBゲームにおいてCTゲームを発生させるか否かの抽選が行われており、当該抽選に当選した場合にCTゲームに移行する構成が考えられる。この場合、BBゲームよりCTゲームの方が規定数が少なく設定されているならば、CTゲームを上記実施の形態におけるRBゲームとして処理を行えばよい。
(34)RBゲームにおいて払い出されるメダルの枚数としてRBゲームに設定されている規定数を用いる構成としたがかかる構成に限定されるものではない。RBゲームに払い出されるメダル枚数の期待数が、規定数とは別途設定されており、BBゲームおける規定数を上回るか否かを判断するのに、BBゲームにおけるメダル払出枚数と当該期待数との合計から判断する構成にしてもよい。
(35)上記各実施の形態では、BBゲーム及びRBゲームにそれぞれ対応した抽選テーブルは、設定値に関係なく1パターンのみ設定されている構成としたがかかる構成に限定されるものではない。BBゲーム又はRBゲームの少なくとも一方が、設定値毎に抽選テーブルが設定されていてもよい。かかる構成にするならば、抽選処理におけるBBゲーム及びRBゲーム用抽選テーブルを選択する場合に、現在の設定値に対応した抽選テーブルを選択すればよい。
(36)上記各実施の形態では、BBゲーム及びRBゲーム中は、メダルを1枚ベットすることによって有効ラインが5ラインに設定される構成としたがかかる構成に限定されるものではない。通常ゲームと同様、BBゲーム又はRBゲームの少なくとも一方は、メダルを3枚ベットすることによって有効ラインが5ラインに設定されてもよい。
(37)上記各実施の形態では、円筒骨格部材50の外周面に、図柄が印刷されたベルトを貼付する構成としたが、円筒骨格部材とベルトとを一体形成し、このベルトの外周面に図柄を個別に貼付する構成としてもよい。かかる場合には、この一体形成の外周面が無端状ベルトに相当する。
(38)上記第1及び第2の実施形態では、加減算数とRBゲームの払出枚数との合計がBBゲームにおける規定数を上回った場合に、特定演出が行われたが、かかる構成に限定しない。
当該合計がBBゲームの規定数以上になった場合に、特定演出が行われてもよい。すなわち、当該合計とBBゲームの規定数とが等しい場合にも特定演出が行われる。
また、当該合計とBBゲームにおける規定数とが等しい場合には、特定演出及び補助演出が行われずに、別の演出が行われてもよい。この場合、特定演出でも補助演出でもない演出を行うことによって、当該合計とBBゲームにおける規定数との合計が等しかったことを遊技者は好適に理解することができる。
(39)上記各実施の形態では、残払出枚数カウンタ154から役と対応する払出枚数を減算し、その結果が0以下となった際にBBゲームを終了させる構成としたが、当該減算処理において残払出枚数カウンタ154の減算状況を常時確認し、0となった時点でBBゲームが終了してもよい。例えば、ベル役入賞に伴う15枚のメダル払出途中で規定数(345枚)に到達した場合、15枚のメダルを払い出すことなくBBゲームが終了する。この場合、役と対応する払出枚数が払い出されることなくBBゲームが終了することとなるが、遊技ホールが遊技者の技量レベルに応じて多大な損害を被ることや遊技者の射幸心を過度に煽ることを抑制することが可能となる。なお、役と対応する払出枚数が払い出されることなくBBゲームが終了することに対して遊技者が違和感を抱かないように、補助表示部15や照明部材等により種々の演出を行うことが好ましい。
(40)上記第1,第2の実施形態では、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下となる場合に補助演出が行われたが、かかる構成に限定しない。
加減算数には関係なく、BBゲームにおいてRB役に当選した場合、RB入賞が成立するまでの期間によって特定演出を行うか補助演出を行うかを決定してもよい。なお、成立するまでの期間として、RB役に当選してから予め定められた遊技回が経過した場合、RB役に当選してから予め定められてメダルの数を投入した場合、予め定められた時間が経過した場合などが考えられる。
なお、予め定められたメダルの数を投入した場合とは、予め定められたメダルの数を遊技に使用したことである。例えば、メダルを3枚ベットして遊技を行った場合、役入賞成立の有無に関わらず投入したメダルの数は「3」である。
(41)上記第3の実施形態では、示唆演出はRBゲームにおいて行われたが、かかる構成に限定しない。すなわち、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下となることによって示唆演出が行われるならば、示唆演出が行われるタイミングについては限定しない。例えば、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数を上回った場合に、当該RBゲームが終了した後に示唆演出が行われる遊技状態に移行してもよいし、RBゲームに移行した遊技回又はRBゲーム終了する遊技回において示唆演出が行われてもよい。
(42)上記第3の実施形態では、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数上回る場合には示唆演出が行われなかったが、かかる構成に限定しない。
当該合計が当該規定数を上回っていたとしても、示唆演出が行われてもよい。但し、当該合計が当該規定数以下であった場合よりも、設定値の推測が容易になってはならない。例えば、当該合計が当該規定数以下であった場合には、RBゲームにおけるエンディングにて示唆演出抽選が行われるものが考えられる。なお、当該合計が当該規定数を上回ったことによって示唆演出が行われているのか又は当該合計が当該規定数以下であったことによって示唆演出が行われているのかを遊技者に教示するのが望ましい。
(43)上記第3の実施形態では、加減算数とRBゲームの払出枚数との合計がBBゲームにおける規定数以下となった場合に示唆演出が行われたが、かかる構成に限定しない。
当該合計がBBゲームの規定数を下回った場合に、示唆演出が行われてもよい。すなわち、当該合計とBBゲームの規定数とが等しい場合には示唆演出が行われない。
また、当該合計とBBゲームにおける規定数とが等しい場合には、上回った場合及び下回った場合とは異なる演出が行われてもよい。
(44)上記第1〜第3の実施の形態では、メダルの払出枚数がBBゲームでは345枚、RBゲームでは150枚に達するとボーナスゲームが終了する構成としたが、かかる構成に限定されるものではない。例えば、BBゲームが400枚、RBゲームが200枚としてもよいし、BBゲームが200枚、RBゲームが150枚に達するとボーナスゲームを終了してもよいし、BBが245枚に設定されていてもよい。また、BB又はRBゲームがJACゲームを備える構成にしてもよい。すなわち、BBゲーム及びRBゲームが終了するメダルの払出枚数の値はいくつに設定されていてもよい。
(45)上記第3の実施形態では、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下となる場合に示唆演出が行われたが、かかる構成に限定しない。
BBゲームにおいてRB役に当選した場合、RB入賞が成立するまでの期間によって示唆演出を行うか補助演出を行うかを決定してもよい。成立するまでの期間として、RB役に当選してから予め定められた遊技回が経過した場合、RB役に当選してから予め定められてメダルの数を投入した場合、予め定められた時間が経過した場合などが考えられる。
また、加減算数によって示唆演出を行うか否かを判定するのではなく、BBゲームにおけるメダルの払出数と、RBゲームにおける規定数の合計によって示唆演出を行うか否かを判定してもよい。すなわち、BBゲームにおけるメダルの払出数と、RBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下となる場合に示唆演出が行われる。この場合、RB役に当選してからのメダルの増加又は減少を計算する必要がないため、上記メダル払出処理におけるステップS1307及びステップS1308の処理が必要なくなる。
また、BBゲームにおけるメダルの払出数と、RBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数を上回る場合にRB役に当選し、さらに、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下となる場合に示唆演出が行われてもよい。すなわち、BBゲームにおけるメダルの払出数と、RBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数を上回る場合にRB役に当選し、その後に、加減算数とRBゲームにおける規定数との合計がBBゲームにおける規定数以下となるまでメダルが減少してしまった場合に示唆演出が行われるようにしてもよい。この場合、第3の実施形態と比して、RBゲームにおいて過度に示唆演出が行われることを抑制し、遊技者が容易に設定値を推測してしまうことが可能となる。