JP5391402B2 - 超音波流量検出器及びこれを用いた超音波流量計センサ - Google Patents
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Description
このものでは、端子部材の装着部内に、超音波振動子を配置すると共に、この超音波振動子に接続したケーブルにかしめ金具をかしめ固定しておく。コネクタの中心に形成されケーブルが挿通された貫通孔の内側端には、かしめ金具を収容する偏平形状の金具溝が形成されている。そこで、コネクタをその外側に設けたネジを用いて、端子部材の装着部に螺合する。その後、ケーブルを引いて、かしめ金具を金具溝に挿入した後、コネクタの外側端に形成された突出部とケーブル固定部材とを螺合すれば、ケーブル固定部材を回転させた場合でも、ケーブルが回転することはなく、これに接続するリード線も、ねじれて断線することがない。
するとその後には、使用時のケーブルのねじれやケーブルの延伸方向に加わる力などが、装着部内のケーブルやリード線に伝わり、リード線が断線したり、超音波振動子との接続が外れるなどの不具合を生じやすくなる。
このため、超音波流量検出器の外部に位置する接続配線を、捻ったり、あるいは延伸方向に引っ張ったり押したりしても、センサ収容室内において、接続配線が移動して、断線したり超音波センサ素子との接続が外れる不具合を生じない。かくして、信頼性の高い超音波流量検出器とすることができる。
しかも、この移動防止部材は、閉塞部材とは別体とされているので、閉塞部材をセンサ収容室に螺合させる場合にも、被制限部材及びこれが固着した接続配線の回転や延伸方向の移動を防止できるため、閉塞部材の螺合の際に、接続配線自身が共回りして捻れて、断線したり、超音波センサ素子との接続が外れる不具合を生じないため、この点でも、信頼性の高い超音波流量検出器とすることができる。
なお、被制限部材は、移動防止部材に係合するほか、螺合された閉塞部材にも係合する形態としていても良い。
超音波センサ素子は、計測流通路内に露出していても良いし、流量検出器本体をなす樹脂や金属が介在するなど、計測流通路内に露出していなくても良い。
また、接続配線は、複数のリード線であっても良いし、これらを束ねた複合線であっても、同軸線であっても良い。また、たとえば、超音波センサ素子には複数のリード線を接続する一方、センサ収容室内において、同軸線の芯線あるいは編組と各リード線をそれぞれハンダ付けや接続端子部材で接続して、この同軸線を外部に延伸させても良い。この場合には、被固着部を同軸線中に設ける、つまり、被固着部よりも超音波センサ素子側で、同軸線と各リード線とを接続する形態とするのが好ましい。外部に延出した同軸線を引っ張る等しても、同軸線(接続配線)に固着されて被制限部材が移動防止部材に係合しているので、同軸線とリード線の接続部分に力が加わることがないからである。
また、被制限部材は、非回転体形状とされている。具体的には、たとえば、金属からなる円筒体を押し潰すカシメ変形により形成した、概略、断面長円の筒体が挙げられる。その他、移動防止部材との係合による回転及び延伸方向の移動防止を考慮して、移動防止部材の形態と適合する形態とすればよい。
またさらに、移動防止部材は、被制限部材と互いに係合して、被制限部材の回転及び移動を防止する。その係合の手法としては、たとえば、移動防止部材に収容凹部を設けて、被制限部材の一部を、あるいは、被制限部材及び接続配線のうち被固着部とその近傍を収容すると共に、この収容凹部と被制限部材との係合により、被制限部材の回転及び延伸方向の移動を防止する形態が挙げられる。そのほか、被制限部材に設けた突起部が移動防止部材に係合することで、被制限部材の回転や移動を防止する形態としたり、被制限部材に設けた凹部、切り欠き部などに係合する凸部を移動防止部材に設けて、被制限部材の回転や移動を防止する形態とすることもできる。
また、閉塞部材は、螺合によりセンサ収容室を閉塞する。その形態としては、閉塞部材に雄ねじを形成する一方、センサ収容室に雌ネジを形成してこれに螺合させるほか、収容部の外周に雄ねじを形成する一方、閉塞部材に雌ネジを形成して螺合させても良い。
本発明にかかる、超音波流量検出器及びこれを用いた超音波流量計の第1の実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1に示す本実施形態1の超音波流量計100は、計測対象の流体LQが流通する経路の一部に挿入する超音波流量検出器120と、駆動計測装置110からなり、この超音波流量検出器120内に配置した送波部122内の圧電素子141(図3等参照)を駆動し、超音波を計測流通路131S(図2参照)中の流体LQを媒体として伝搬させ、受波部123内の圧電素子141の出力を計測し、この出力から流体LQの流量を測定する流量計である。
即ち、この超音波流量計100は、超音波流量検出器120と、この超音波流量検出器120内の圧電素子141を駆動して、計測流通路131Sにおける流体LQの流量を計測する駆動計測装置110とからなる。
まず、センサユニット140について説明する。このセンサユニット140は、圧電セラミックスからなる円板状の圧電素子141、その前面(図中左側)に配置された音響整合層142、金属からなり、圧電素子141の側方(図中、上下方向)及び後方(図中右側)を囲むハウジング143、ゴム製のOリング144、及び、圧電素子141に接続されたフッ素樹脂被覆のリード線145,145からなる。このセンサユニット140は、センサ収容室135Sの底面135SSに、その前面(音響整合層142)が圧接するように、保持バネ147を介して、リング状の押さえ金具148によって付勢されている。なお、この押さえ金具148は、センサ収容室135Sの内壁に形成された第1雌ネジ部136と螺合している。
このように配置しているので、一対の圧電素子141,141は、計測流通路131Sを挟んで互いに対向して配置されている。
このため、超音波流量検出器120の外部に位置する同軸ケーブル150を、捻ったり、あるいは延伸方向ETに引っ張ったり押したりしても、センサ収容室135S内において、同軸ケーブル150及びリード線145が移動して、断線したり圧電素子141との接続が外れる不具合を生じない。かくして、信頼性の高い超音波流量検出器120及び超音波流量計100とすることができる。
しかも、この固定部材160は、ネジ形蓋170とは別体とされているので、ネジ形蓋170をセンサ収容室135Sに螺合させる場合にも、係合金具155及びこれが固着した同軸ケーブル150及びリード線145の回転や延伸方向ETの移動を防止できるため、ネジ形蓋170の螺合の際に、同軸ケーブル150及びリード線145自身が共回りして捻れて、断線したり、圧電素子141との接続が外れる不具合を生じない。このため、この点でも、信頼性の高い超音波流量検出器120とすることができる。
さらに、係合金具155が固定部材160に係合することで、係合金具155及びこれが固着した同軸ケーブル150及びリード線145は、延伸方向ETへの移動も防止されている。
その後、同軸ケーブル150の端子を駆動計測装置110に接続して、超音波流量計100とする。
次いで、本発明の第2の実施形態について、図7〜図10を参照して説明する。
前述した実施形態1では、収容部135にケーブル保持部138を設けて、同軸ケーブル150を、ネジ形蓋170を貫通することなく、固定部材160とネジ形蓋170の間を通り、流量検出器本体130の収容部135のケーブル保持部138に設けたケーブル挿通孔138Hを貫通して外部に延出する形態とした。
センサ収容室235Sに収容されている、センサユニット140は、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。このセンサユニット140は、センサ収容室235Sの底面235SSに、音響整合層142が圧接するように、保持バネ147を介して、リング状の押さえ金具148によって付勢されている。押さえ金具148は、センサ収容室235Sの内壁に形成された第1雌ネジ部236と螺合している。
このため、超音波流量検出器220の外部に位置する同軸ケーブル250を、捻ったり、あるいは延伸方向ETに引っ張ったり押したりしても、センサ収容室235S内において、同軸ケーブル250及びリード線145が移動して、断線したり圧電素子141との接続が外れる不具合を生じない。かくして、信頼性の高い超音波流量検出器220及び超音波流量計200とすることができる。
しかも、この固定部材260は、ネジ形蓋270とは別体とされている。このため、ネジ形蓋270をセンサ収容室235Sに螺合させる場合にも、係合金具255及びこれが固着した同軸ケーブル250及びリード線145の回転や延伸方向ETの移動を防止できるため、ネジ形蓋270の螺合の際に、同軸ケーブル250及びリード線145自身が共回りして捻れて、断線したり、圧電素子141との接続が外れる不具合を生じない。かくして、この点でも、信頼性の高い超音波流量検出器220とすることができる。
その他、実施形態1と同様な部分は、この実施形態1と同様の作用効果を奏する。
流量検出器本体230のセンサ収容室235S内に、実施形態1と同様に、センサユニット140を挿入して、保持バネ147を介して、螺挿した押さえ金具148でセンサユニット140を前方(図中左側)に付勢する。一方、同軸ケーブル250をケーブル保持部238のケーブル挿通孔238Hを通す。その後、金具カシメ部250Kに、カシメ変形させる前(円筒状)の係合金具を位置させ、これをカシメ変形させて、係合金具255を形成するとともに、係合金具255を同軸ケーブル250の金具カシメ部250Kに固着する。
その後、同軸ケーブル250の端子を駆動計測装置110に接続して、超音波流量計200とする。
次いで、実施形態2の変形形態について、図11〜図14を参照して説明する。
本変形形態1は、上述の実施形態2とほぼ同一形状であるが、固定部材360を、第1固定部材361と第2固定部材362の2部材で構成し、これらで収容凹部360Rを形成した点、固定部材360の外形を楕円板状とした点で異なる。従って、異なる部分を説明し、同様な部分については説明を省略あるいは簡略化する。
図11は、図7に示す本変形形態1の超音波流量計300の超音波流量検出器320のうち、XI部拡大断面図である。実施形態2では、正方形板状の固定部材260を用いていた。これに代えて、本変形形態1では、この図11〜図14(特に、図12)を参照すれば容易に理解できるように、固定部材360は、全体として楕円板状とされ、しかも、略2/3楕円柱状の第1固定部材361と、略1/3楕円柱状の第2固定部材362とから形成されている。
さらに、収容部335のうち、第1雌ネジ部336と第2雌ネジ部337との間には、上述した楕円板状の固定部材360を嵌合して収容する楕円孔状の嵌合部334を有している。
そのほか、実施形態2と同様の部分は、同様の効果を奏する。
例えば、実施形態1では、係合金具155として、断面長円形状で円筒状にカシメられた金具を例示したが、カシメ後の形態は、これに限定されない。また、接着等によって係合金具などの被制限部材を、同軸ケーブルなどの接続配線に固着しても良い。
110 駆動計測装置
120,220,320 超音波流量検出器
121,221 流通部
122,222,322 送波部
123,223,323 受波部
130,230,330 流量検出器本体
131,231 流通部
131R,231R 流通路
131S,231S 計測流通路
135,235,335 収容部
135S,235S,335S センサ収容室
135SS,235SS (センサ収容室の)底面
136,236,336 第1雌ネジ部
137,237,337 第2雌ネジ部
138,238 ケーブル保持部
138H,238H ケーブル挿通孔
139,239 ケーブル保持キャップ
234,334 嵌合部
140 センサユニット
141 圧電素子(超音波センサ素子)
142 音響整合層
143 ハウジング
144 Oリング
145 リード線(接続配線)
146 半田付け部
147 保持バネ
148 押さえ金具
148H 貫通孔
150,250 同軸ケーブル(接続配線)
150K,250K 金具カシメ部(被固着部)
150L,250L 隣在部(近傍部位)
155,255 係合金具(被制限部材)
160,260,360 固定部材(移動防止部材)
361 第1固定部材(移動防止部材)
362 第2固定部材(移動防止部材)
160R,260R,361R 収容凹部
361P,362P 対向面
163,263 対向部
164,264 蓋対向面
170,270,370 ネジ形蓋(閉塞部材)
171,271,371 雄ネジ部
AX 軸線
ET 延伸方向
LQ 流体
Claims (6)
- 流体が流通する流通路であって、少なくともこの流通路の一部に、上記流体の流量を計測する計測流通路を含む流通路をなし、樹脂からなる流量検出器本体と、
上記計測流通路を挟んで互いに対向して配置された一対の超音波センサ素子と、を備える
超音波流量検出器であって、
上記流量検出器本体は、上記超音波センサ素子をそれぞれ収容する一対のセンサ収容室をなす一対の収容部を有してなり、
上記一対のセンサ収容室のうち、少なくともいずれかは、
上記超音波センサ素子のほか、
この超音波センサ素子に接続し、上記超音波流量検出器の外部まで延伸してなる接続配線と、
上記接続配線のうち、延伸方向の一部である被固着部に固着され、自身の外形が上記延伸方向に延びる軸線の周りに回転対称の回転体でない非回転体形状である被制限部材と、
上記被制限部材と係合して、この被制限部材の上記軸線周りの回転及び上記延伸方向の移動を防止する移動防止部材と、を収容し、
上記移動防止部材とは別体であり、螺合により上記センサ収容室を閉塞する閉塞部材で閉塞されてなる
超音波流量検出器。 - 請求項1に記載の超音波流量検出器であって、
前記移動防止部材は、
前記被制限部材の少なくとも一部を収容する収容凹部であって、上記被制限部材とこの収容凹部との係合により、上記被制限部材の前記軸線周りの回転及び前記延伸方向の移動を防止する形態の収容凹部を有する
超音波流量検出器。 - 請求項2に記載の超音波流量検出器であって、
前記移動防止部材の収容凹部は、
前記被制限部材のほか、前記接続配線のうち前記被固着部とその近傍部位を収容する収容凹部である
超音波流量検出器。 - 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の超音波流量検出器であって、
前記移動防止部材は、
前記閉塞部材に対向する閉塞部材対向面をなす対向部を有し、
前記収容凹部は、上記対向部に形成されてなり、
前記被制限部材は、上記移動防止部材のうち上記対向部に係合して、前記軸線周りの回転及び前記延伸方向の移動が防止されてなる
超音波流量検出器。 - 請求項4に記載の超音波流量検出器であって、
前記接続配線は、
前記移動防止部材と前記閉塞部材の間を通り、前記流量検出器本体の収容部を貫通して外部に延出してなる
超音波流量検出器。 - 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の超音波流量検出器と、
この超音波流量検出器の前記超音波センサ素子を駆動して、前記計測流通路における前記流体の流量を計測する駆動計測装置と、を備える
超音波流量計。
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