JP5391298B2 - リッツ線コイルおよび加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導加熱方式の加熱装置等に用いられるリッツ線コイル、およびそれを用いた加熱装置に関する。
電磁調理器や電子写真装置等の用途に、リッツ線、またはリッツ線を複数本集合した集合リッツ線をコイル状に成型したリッツ線コイルを用いた加熱装置が使用されている。リッツ線コイルに高周波電流を通し、電磁誘導の原理で発熱体を発熱させるものである。このような高周波電流を流すコイルにおいては、コイル導線の表皮効果や近接作用による影響を少なくすることが、コイルのインピーダンスを低減し、誘導加熱の効率を高めるうえで課題となる。特に、コイル状に成型する際、圧力を加えてコイルの体積をコンパクト化することで素線間の距離がより近接するときに重要な課題となる。
近時、かかる課題を解決する方法として、撚り方向の異なるリッツ線を複数本集合した集合リッツ線をコイルの導線として用いることが提案されている。リッツ線の撚り方向の異なる集合リッツ線は、電流の向きが不揃いであるため表皮効果を低減させることができ、その結果、多数の細径の素線を用いても近接作用によるエネルギーロスを低減でき、コイルのインピーダンスの増大を防ぎ、効率の良い誘導加熱を可能にするというものである。
しかしながら、上記構成の集合リッツ線を巻回して成型したリッツ線コイルでは、撚り方向が異なるリッツ線が並存するため、その端部に端子を接続する際、コイル端部の集合リッツ線を右乃至左に捩っても、集合リッツ線を構成する左乃至右撚りのリッツ線が緩む方向に捩れてしまい、集束することができない。このため、丸形端子のような、比較的大きいかしめ部を持つ端子を使用した場合、均等なかしめ力が作用せず、リッツ線抜け(または、素線抜け)が生じることがあった。また、リッツ線コイルを成型金型から離型した際、「浮き(成型金型キャビティ形状からの歪み)」が生ずるという問題もあった。
特開2003−115368号公報
本発明はこのような従来技術の課題を解決するためになされたもので、撚り方向の異なる複数のリッツ線を集合した集合リッツ線を巻回して成型したリッツ線コイルにおいて、コイルのインピーダンスを抑制できるだけでなく、両端に取り付けられた端子からのリッツ線抜け、または素線抜けや、リッツ線コイルを成型金型から離型した後の「浮き」の問題の発生を防止することができるリッツ線コイル、およびそのようなリッツ線コイルを用いた加熱装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様であるリッツ線コイルは、少なくとも1本の右撚りリッツ線と、少なくとも1本の左撚りリッツ線を集合した集合リッツ線をコイル状に巻回してなるリッツ線コイルであって、前記集合リッツ線の両端にそれぞれ、前記右撚りリッツ線が接続される少なくとも1個の端子と、前記左撚りリッツ線が接続される少なくとも1個の端子を備えることを特徴とするものである。
本発明の第2の態様は、第1の態様であるリッツ線コイルにおいて、前記集合リッツ線は複数本の右撚りリッツ線を有し、これらの各右撚りリッツ線がその両端においてそれぞれ共通の端子に一括して接続されていることを特徴とするものである。
本発明の第3の態様は、第1の態様または第2の態様であるリッツ線コイルにおいて、前記集合リッツ線は複数本の左撚りリッツ線を有し、これらの各左撚りリッツ線がその両端においてそれぞれ共通の端子に一括して接続されていることを特徴とするものである。
本発明の第4の態様は、第1の態様乃至第3の態様のいずれかの態様であるリッツ線コイルにおいて、前記集合リッツ線における前記右撚りリッツ線および前記左撚りリッツ線の集合数が同じであることを特徴とするものである。
本発明の第5の態様は、第1の態様乃至第4の態様のいずれかの態様であるリッツ線コイルにおいて、前記右撚りリッツ線および前記左撚りリッツ線を構成する素線の種類および集合数が同じであることを特徴とするものである。
本発明の第6の態様は、第2の態様乃至第5の態様のいずれかの態様であるリッツ線コイルにおいて、前記右撚りリッツ線および前記左撚りリッツ線は、環状に、かつ前記右撚りリッツ線および前記左撚りリッツ線が隣合わせで交互に位置するように集合されていることを特徴とするものである。
本発明の第7の態様である加熱装置は、請求項1乃至6のいずれか1項記載のリッツ線コイルを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、撚り方向の異なる複数のリッツ線を集合した集合リッツ線を巻回して成型したリッツ線コイルにおいて、コイルのインピーダンスを抑制できるとともに、両端に取り付けられた端子からのリッツ線抜け、または素線抜け、あるいは浮き等の問題の発生を防止することができるリッツ線コイル、およびそのようなリッツ線コイルを用いた加熱装置が提供される。
本発明のリッツ線コイルの一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すリッツ線コイルを構成する集合リッツ線を示す斜視図である。 図2に示す集合リッツ線を構成する右撚りリッツ線および左撚りリッツ線を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、説明は図面に基づいて行うが、図面は単に図解のために提供されるものであって、本発明は図面により何ら限定されるものではない。
図1は本発明の一実施形態のリッツ線コイルを概略的に示す斜視図であり、図2は図1に示すリッツ線コイルを構成している集合リッツ線を示す斜視図であり、図3は、図1に示す集合リッツ線を構成しているリッツ線を示す斜視図で、(a)は右撚りリッツ線、(b)は左撚りリッツ線を示している。
図1に示すように、本実施形態のリッツ線コイル10は、集合リッツ線12をコイル状に巻回し、その両端部(リード部)を除いて所定の形状(図1の例では、直方体状)に成型するとともに、集合リッツ線12両端部にそれぞれ複数の端子14を圧着したものである。なお、図1の例では、集合リッツ線12が縦方向に積み重ねるように巻回されているが、平面状に巻回されていてもよく、その組み合わせであってもよい。巻回方法は用途等に応じて適宜選択される。
集合リッツ線12は、図3(a)に示すような、素線(絶縁被覆導体)31を右方向に集合撚りした右撚りリッツ線16A複数本(図2の例では、3本)と、図3(b)に示すような、素線31を左方向に集合撚りした左撚りリッツ線16B複数本(図2の例では、3本)とを、図2に示すように、環状に、かつ右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bが交互に配置されるように集合するとともに、一方向(右方向または左方向)に撚り合せた構造を有する。そして、その両端部において、右撚りリッツ線16Aおよび左撚りリッツ線16Bがそれぞれ異なる端子14Aおよび端子14Bに接続されている。すなわち、複数本の右撚りリッツ線16Aが一括して端子14Aに接続され、複数本の左撚りリッツ線16Bが一括して端子14Bに接続されている。
本実施形態において、右撚りリッツ線16Aおよび左撚りリッツ線16Bを構成する素線には、例えば、銅線、銅合金線等の金属線の外周にポリエステル樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂等の絶縁ワニスを塗布焼き付けた直径0.05〜0.5mm程度のエナメル線(巻線)が使用される。表皮効果を低減する観点からは、直径0.2mm以下のエナメル線の使用が好ましい。集合する素線数や、素線の撚りピッチは特に限定されないが、通常、素線数は30〜500本程度であり、撚りピッチはリッツ線直径の10〜50倍程度である。右撚りリッツ線16Aおよび左撚りリッツ線16Bを構成する素線の種類、素線数、撚りピッチは、それぞれ同じであっても異なっていてもよいが、コイル状に成型する際、圧力を加えてコイルの体積をコンパクト化するときは、成型用の型から離脱後のコイル形状の戻り(捩れ)を極小化するために、同種の素線を、同数集合し、同ピッチで撚り合せて構成されていることが好ましい。
また、集合リッツ線12を構成するこれらの右撚りリッツ線16Aおよび左撚りリッツ線16Bの集合数は、合計で2本であってもそれ以上であってもよいが、通常、4〜7本程度であり、特に好ましくは6本である。
また、右撚りリッツ線16Aおよび左撚りリッツ線16Bの各集合数は、同数であっても異なっていてもよく、右撚りリッツ線16Aおよび左撚りリッツ線16Bがそれぞれ少なくとも1本含まれていればよい。したがって、例えば、右撚りリッツ線16Aを1本含み、他がいずれも左撚りリッツ線16Bであってもよく、また、左撚りリッツ線16Bを1本含み、他がいずれも右撚りリッツ線16Aであってもよい。しかしながら、コイル状に成型する際、圧力を加えてコイルの体積をコンパクト化するときは、成型用の型から離脱後のコイル形状の戻り(捩れ)を極小化するために、右撚りリッツ線16Aおよび左撚りリッツ線16Bの各集合数は同数であることが好ましい。
さらに、右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bの集合方法は、特に限定されるものではないが、本実施形態のように、右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bを、右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bが交互に位置するように集合し撚り合わせることが好ましい。このような集合方法を採用することで、各リッツ線16A、16B同士の電流の向きが揃いにくくなり、近接作用の影響を低減できる。また、相反する各リッツ線16A、16Bの内部応力がお互い反対方向に向いて全体として打ち消し合うため、成型時の形状を保った捻れのない集合リッツ線12とすることができ、その結果、反りのないリッツ線コイル10が得られるという利点も有する。さらに、右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bの集合総数が4本以上である場合、本実施形態のように、右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bを環状に集合して集合リッツ線とすることが、当該集合リッツ線を巻回して得られるリッツ線コイルのインピーダンスの低減と、反りの防止効果を高めるという点から好ましい。
さらに、右撚りリッツ線16Aおよび左撚りリッツ線16Bの撚り方法やその撚りピッチも、本発明においては特に限定されるものではなく、例えば、撚り方法は、本実施形態のように、集合撚りとしてもよく、あるいは同心撚りとしてもよく、場合により、撚らずに単に集合するだけでもよい。しかしながら、コイル形状を安定させる、つまり成型の型から離型したとき、各リッツ線毎にバラケないという観点からは、集合撚りまたは同心撚りが好ましく、上記のように、右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bを交互に、あるいは環状に集合させる観点からは、集合撚りがより好ましい。なお、撚りピッチは、通常、リッツ線直径の10〜50倍程度である。
上記のような集合リッツ線12の両端部に圧着する端子14A、14Bは、所要の右撚りリッツ線16Aまたは左撚りリッツ線16Bの端部に圧着できるものであればよく、丸形端子、圧着スリーブ、ギボシ接続子等、従来から一般に使用されているものを用いることができる。
なお、図1の例では、集合リッツ線12の両端部に、それぞれ2個の端子14A、14Bが圧着されているが、1つの端子に右撚りリッツ線16Aおよび左撚りリッツ線16B在のいずれか一方のみが接続されていれば、すなわち、1つの端子に右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bが混在しないように接続されていれば、端子の数は3個またはそれ以上であってもよい。図1中、18は、コイル形状保持のために、集合リッツ線12の外周に巻き付けられた押えテープであり、ノーメックス紙、ガラスクロス、ポリイミド、フッ素樹脂等の耐熱性に優れた材料からなるテープが使用される。コイル形状が保持されることによって、インダクタンス値の変化が防止される。
本実施形態のリッツ線コイル10は、右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bを集合した集合リッツ線12をコイル状に巻回し、その両端部を除いて所定の形状に成型するとともに、集合リッツ線12両端部にそれぞれ端子14Aおよび端子14Bを圧着することにより製造される。集合リッツ線12の成型は、例えば、コイル状に巻回した集合リッツ線12を金型内に配置し、集合リッツ線12の両端部を金型より外部に引き出した状態で、加圧成型することにより行われる。このように成型することでリッツ線の占積率を高めることができる。
本実施形態のリッツ線コイル10においては、右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bを集合した集合リッツ線12をコイル導線として使用しているので、電流の向きが不揃いとなり、近接作用によるコイルのインピーダンスの増大を防止することができる。
また、そのような右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bを集合した集合リッツ線12を用いたリッツ線コイルにおいて、右撚りリッツ線16Aおよび左撚りリッツ線16Bを、それぞれ異なる端子14Aおよび端子14Bに接続しているので、端子14Aおよび端子14Bが丸形端子のような比較的大きいかしめ部を持つ端子である場合、各リッツ線16A、16Bに対し均等なかしめ力が作用し、また、リッツ線コイルを端子14に接続する際、右撚りリッツ線16Aはより右に捻り、左撚りリッツ線16Bはより左に捻ることで収束するので、丸形端子への導入が容易となる。したがって、従来のようなすべてのリッツ線を1つの丸形端子に接続した場合のような、リッツ線抜け、または素線抜けが防止される。
さらに、リッツ線コイル10の両端にかける電圧を複数の端子で担うことができるため、個々の端子に要求される定格電圧を下げることができる。したがって、より安価な汎用の端子を使用ですることができる。
また、複数の端子に独立して課電することができるため、リッツ線コイルを使用する機器の設計の自由度を増すことができる。
さらに、後述する実施例で示されるように、各端子14A、14Bに接続される右撚りリッツ線16Aと左撚りリッツ線16Bのリード部の長さを変えることにより、各端子間のインピーダンスの差を調節することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。例えば、上記実施形態では、右撚りリッツ線および左撚りリッツ線を構成する素線に円形導体を用いたエナメル線を使用しているが、平角導体を用いた平角エナメル線を用いることができることはいうまでもない。本発明のリッツ線コイルは、表皮効果の影響を低減するために細径の素線を用いても、右撚りリッツ線と左撚りリッツ線を混在させたことによって近接作業の影響を低減でき、しかも、その場合に課題となった、リッツ線の素線の抜けや端子の破損等も防止される。リッツ線の素線の抜けや端子の破損は、特に、素線数が200本以上である場合に発生しやすい。したがって、10kHz以上の高周波電流を流すリッツ線コイルとして特に有用である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
直径0.14mmのエナメル線(素線)を50本集合し、25mmのピッチで右撚りに撚り合わせて右撚りリッツ線を形成した。エナメル線の撚り方向を左撚りとした以外は同様にして左撚りリッツ線を形成した。得られた右撚りリッツ線3本を隣り合わせに、また左撚りリッツ線3本を隣り合わせにして、合計6本を環状に位置するように集合し、50mmのピッチで右撚りに撚り合わせて集合リッツ線を作製した。
上記集合リッツ線(全長8m)を平板コイル状に巻回した後、金型内に、集合リッツ線の両端部(リード部)20cmを金型内から引き出した状態で配置し、圧力を加えて成型した。成型後、金型を開放し、成型したコイルを取り出した後、集合リッツ線両端部を右撚りリッツ線と左撚りリッツ線に選り分け、それぞれに丸形端子を圧着し(かしめ圧:300MPa)、リッツ線コイルを得た。なお、丸形端子を圧着するにあたり、右撚りリッツ線と左撚りリッツ線を構成するエナメル線の絶縁被覆を1cmに亘って機械的に剥離した。右撚りリッツ線と左撚りリッツ線の選り分けは、各リッツ線の端部を右または左方向に捩ることで容易に判別することができる。すなわち、例えば、リッツ線の端部を右方向に捩ったときに、撚りがより締まるのは右撚りリッツ線であり、撚りが緩むのは左撚りリッツ線である。
(実施例2)
得られた右撚りリッツ線および左撚りリッツ線をそれぞれ3本、環状に、かつ右撚りリッツ線と左撚りリッツ線が隣り合わせで交互に位置するように集合した以外は、実施例1と同様にしてリッツ線コイルを得た。
(比較例1)
集合リッツ線両端部にそれぞれ1個の丸形端子を、右撚りリッツ線と左撚りリッツ線に選り分けることなく一括して圧着した以外は実施例1と同様にしてリッツ線コイルを得た。すなわち、実施例と同様にして作製した集合リッツ線を平板コイル状に巻回した後、金型内に、集合リッツ線の両端部(リード部)20cmを金型内から引き出した状態で配置し、圧力を加えて成型した。成型後、金型を開放し、成型したコイルを取り出した後、集合リッツ線両端部に丸形端子をそれぞれ圧着し(かしめ圧:300MPa)、リッツ線コイルを得た。なお、丸形端子を圧着するにあたり、集合リッツ線両端部のエナメル線の絶縁被覆を1cmに亘って機械的に剥離した。
(比較例2)
集合リッツ線両端部にそれぞれ1個の丸形端子を、右撚りリッツ線と左撚りリッツ線に選り分けることなく一括して圧着した以外は実施例2と同様にしてリッツ線コイルを得た。
(比較例3)
集合リッツ線両端部にそれぞれ2個の丸形端子を、各端子に右撚りリッツ線と左撚りリッツ線が混在するように圧着した以外は実施例1と同様にしてリッツ線コイルを得た。すなわち、実施例1と同様にして作製した集合リッツ線を平板コイル状に巻回した後、金型内に、集合リッツ線の両端部(リード部)20cmを金型内から引き出した状態で配置し、約20MPaの圧力を加えて成型した。成型後、金型を開放し、成型したコイルを取り出した後、集合リッツ線両端部にそれぞれ2個の丸形端子を、一方の端子に2本の右撚りリッツ線と1本の左撚りリッツ線を、他方に1本の右撚りリッツ線と2本の左撚りリッツ線を圧着し(かしめ圧:300MPa)、リッツ線コイルを得た。なお、丸形端子を圧着するにあたり、集合リッツ線両端部のエナメル線の絶縁被覆を1cmに亘って機械的に剥離した。
(比較例4)
直径0.14mmのエナメル線(素線)を50本集合し、25mmのピッチで右撚りに撚り合わせて右撚りリッツ線を形成した。得られた右撚りリッツ線を6本集合し、50mmのピッチで右撚りに撚り合わせて集合リッツ線を作製した。
上記集合リッツ線(全長8m)を平板コイル状に巻回した後、金型内に、集合リッツ線の両端部(リード部)を金型内から引き出した状態で配置し、圧力を加えて成型した。成型後、金型を開放し、成型したコイルを取り出した後、集合リッツ線両端部それぞれに丸形端子を圧着し(かしめ圧:300MPa)、リッツ線コイルを得た。なお、丸形端子を圧着するにあたり、右撚りリッツ線と左撚りリッツ線を構成するエナメル線の絶縁被覆を1cmに亘って機械的に剥離した。
上記実施例1、2および比較例1〜4で得られたリッツ線コイルの端子圧着部の接合特性を、下記に示す接合試験を行い評価した。また、得られた各リッツ線コイルの「浮き」およびインピーダンスを下記に示す方法で評価した。
[接合試験]
端子を固定した状態で、右撚りリッツ線または左撚りリッツ線を25mm/分の引張速度で右撚りリッツ線または左撚りリッツ線の挿入方向に沿って引張り、リッツ線を構成する素線に切断または引き抜きが生じたときの引張張力を測定(実施例1、2および比較例3は、コイルの片側2端子をまとめて固定して測定、比較例1、2および4は、コイルの片側の1端子を固定して測定)した。測定は10個の製品について行い、その平均値を端子圧着部の接合強さとして算出した。また、10個の製品すべてについて、引張張力400N以上で、接合試験直後にコイル切断の状態に到った場合を「合格」、少なくとも1個の製品で、400N未満で端子から素線が抜ける状態に到った場合を「不合格」と判定した。
[リッツ線コイルの浮き]
リッツ線コイルのコイル部(成型部)を水平板上に置き、水平板表面から浮き上がった部分の最大高さを10個の製品につき測定した。
[リッツ線コイルのインピーダンス]
50kHzの高周波を印課しインピーダンス(交流抵抗)を10個の製品につき測定して平均値を求め、実施例1の平均値を100として、相対交流抵抗値を算出した。
これらの結果を表1に示す。
Figure 0005391298
表1から明らかなように、実施例に係るリッツ線コイルは、比較例のような素線抜けや大きな浮きを生じることがなく、端子圧着部での強固な接合強さを持つとともに、成型時に得られた形状を保っていた。
また、比較例4の相対交流抵抗値から見て、右撚りリッツ線と左撚りリッツ線を組み合わせることで、リッツ線コイルのインピーダンスを低減する効果があることがわかる。
10…リッツ線コイル、12…集合リッツ線、14,14A,14B…端子、16A…右撚りリッツ線、16B…左撚りリッツ線。

Claims (7)

  1. 少なくとも1本の右撚りリッツ線と、少なくとも1本の左撚りリッツ線を集合した集合リッツ線をコイル状に巻回してなるリッツ線コイルであって、
    前記集合リッツ線の両端にそれぞれ、前記右撚りリッツ線のみを接続した少なくとも1個の端子と、前記左撚りリッツ線のみを接続した少なくとも1個の端子を備えることを特徴とするリッツ線コイル。
  2. 前記集合リッツ線は複数本の右撚りリッツ線を有し、これらの各右撚りリッツ線がその両端においてそれぞれ共通の端子に一括して接続されていることを特徴とする請求項1記載のリッツ線コイル。
  3. 前記集合リッツ線は複数本の左撚りリッツ線を有し、これらの各左撚りリッツ線がその両端においてそれぞれ共通の端子に一括して接続されていることを特徴とする請求項1または2記載のリッツ線コイル。
  4. 前記集合リッツ線における前記右撚りリッツ線および前記左撚りリッツ線の集合数が同じであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のリッツ線コイル。
  5. 前記右撚りリッツ線および前記左撚りリッツ線を構成する素線の種類および集合数が同じであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載のリッツ線コイル。
  6. 前記右撚りリッツ線および前記左撚りリッツ線は、環状に、かつ前記右撚りリッツ線および前記左撚りリッツ線が隣合わせで交互に位置するように集合されていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項記載のリッツ線コイル。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項記載のリッツ線コイルを備えたことを特徴とする加熱装置。
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