JP5390545B2 - 圧電センサ - Google Patents

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    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N30/00Piezoelectric or electrostrictive devices

Description

本発明は、圧電体の機械的振動を利用して超音波を送受信可能な圧電センサに関するものである。
この種の圧電センサは、例えば自動ドア用の感知器に使用することができ、超音波を検出媒体とした非接触の検出センサである。
詳しくは、圧電センサは圧電体を備え、この圧電体は機械エネルギーと電気エネルギーとを相互変換する機能を有しており(圧電効果、逆圧電効果)、例えば圧電体に電圧を印加すると、圧電体は伸縮する。
そして、圧電体と振動板とを組み合わせた振動子の構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。具体的には、圧電体及び振動板からなる振動子が台座に配置され、この台座には端子が保持されている。また、これら振動子と端子とは導電線で導通されており、端子及び導電線を介して圧電体に電圧を印加すると、圧電体の伸縮に伴って振動子が屈曲して機械的に振動(共振現象)するため、圧電センサは超音波を送信できる。
当該送信された超音波が物体で反射し、圧電センサがこの反射した超音波を受信すると、振動子の屈曲運動によって電圧が得られる。これにより、ドアに接近する物体の有無やこの物体までの距離を検出でき、自動ドアの制御部はドア開閉用のモータに駆動信号を出力可能になる。
実開昭55−51568号公報
ところで、上記従来技術の如くの構造では、振動子は、その機械的な振動の節にて台座に支持され、この振動の節の総てが台座に接触している。詳しくは、台座には筒状のリブが振動子に向けて突設されており、この環状に閉じたリブの先端面が振動子を支持する。また、このリブの内周側には、同じく筒状の接着部が形成されており、同じく振動の節にて振動子を接着剤で固定している。
しかしながら、これでは、振動子には不要な振動(スプリアス)が発生するという問題がある。
すなわち、例え振幅が零になる位置で台座を振動子に接触させても、これら台座と振動子との接触面積が大きくなると、台座が振動子の振動を阻害するため、スプリアスが生じて振動子の振動性能を悪化させるのである。
このように、筒状のリブや接着部で振動子を単に支持する構成では、スプリアスの発生の点については格別な配慮がなされておらず、このスプリアスを低減させるための措置が必要になる。
また、台座と振動子を接触させない状態にて接着剤で固定する方法もあるが、振動子を浮かす治具類などが必要となり、製造上煩雑になる。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、振動子のスプリアスを低減できる圧電センサを提供することである。
上記目的を達成するための第1の発明は、圧電体と、この圧電体と相俟って超音波を送信或いは受信可能な振動子を形成する振動板と、振動子に生ずる機械的な振動の節近傍にてこの振動子を支持する台座とを具備し、この台座は、振動の節近傍にて振動子に点接触、若しくは線接触、又は部分的に面接触してこの振動子を支持するリブを備える。
第1の発明によれば、圧電センサは、圧電体及び振動板で形成された振動子を有し、この振動子は超音波を送信或いは受信可能である。
ここで、この振動子は、その機械的な振動の節近傍にて台座に支持されるが、この台座は、振動子に点接触、若しくは線接触、又は部分的に面接触してこの振動子を支持するリブを備えている。このように、台座と振動子との接触面積を従来に比して小さくすれば、台座が振動子の振動を阻害せず、スプリアスを低減できる。この結果、振動子の振動性能が良好になり、圧電センサの信頼性向上に寄与する。
第2の発明は、第1の発明の構成において、台座は、上述したリブと、振動の節近傍にてこのリブに並設され、振動子から離間してこの振動子を支持しない退避部とを備えることを特徴とする。
第2の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、台座は、リブと退避部とを備え、このリブは、振動子に点接触、若しくは線接触、又は部分的に面接触してこの振動子を支持する。一方、退避部は、リブと同様に振動子の振動の節近傍に設けられるものの、振動子には接触せず、この振動子を支持しない。これにより、台座と振動子との接触面積が確実に小さくなり、スプリアスをより一層低減できる。
第3の発明は、第1や第2の発明の構成において、台座は、略円柱状に形成され、リブは、この台座の周方向で視て略等間隔を存して3箇所配置されていることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1や第2の発明の作用に加えてさらに、リブは、略円柱状に形成された台座の周方向でみると、略等間隔を存して3箇所配置されているため、振動子との接触面積を小さくしても、この振動子を安定して支持できる。また、リブ同士の間隔を同じにすれば、リブを単に3箇所設ける場合に比してリブを台座に設け易い。
第4の発明は、第1から第3の発明の構成において、リブは、平坦状に形成され、振動子に面接触する先端面を有していることを特徴とする。
第4の発明によれば、第1から第3の発明の作用に加えてさらに、振動子に部分的に面接触するリブの場合には、その先端面を平坦状に形成すれば、台座が振動子の振動をより阻害しないことから、この点も振動子の振動性能の良好化に寄与する。
第5の発明は、第1から第4の発明の構成において、振動子から引き出されており、この振動子と回路基板に接続する端子とを導通させる導電線と、端子を保持する面とは反対側の面にて台座を有したケースとをさらに具備しており、端子を保持する面には、この面と回路基板との空間を確保するスペーサが設けられていることを特徴とする。
第5の発明によれば、第1から第4の発明の作用に加えてさらに、ケース側の振動が回路基板側に伝達するのを回避できるし、また、半田による回路基板やケースへのダメージを抑制できる。
本発明によれば、台座と振動子との接触面積が小さくされており、台座が振動子の振動を阻害せず、振動子のスプリアスを低減できる圧電センサを提供することができる。
本実施例の圧電センサの外観斜視図である。 図1の圧電センサの分解斜視図であり、その組み立て前の状態を示す図である。 図1の圧電センサの縦断面図である。 図2のケースの平面図である。 図2のケースの側面図である。 実験結果の説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施例の圧電センサ1を上方から視た外観斜視図であり、図2は、組み立て前の圧電センサ1を下方から視た分解斜視図である。そして、この圧電センサ1は、例えば自動ドア用の感知器に使用され、超音波を検出媒体とした非接触の検出センサである。
図1や図2に示されるように、圧電センサ1は主に振動子2及びケース40を備えており、この振動子2はケース40内に収容される。なお、図1や図2の下方向はケース40の底面側に相当し、圧電センサ1は、このケース40の底面側を上記感知器の回路基板(図示していない)の実装面に向き合わせた状態で実装される。
本実施例の振動子2は、圧電セラミックス(圧電体)10を金属製の振動板20に重ね合わせたユニモルフ構造で形成されている。
詳しくは、圧電セラミックス10は、例えばチタン酸ジルコン酸鉛系セラミックス(PZT)等で構成され、ケース40の高さ方向(図1や図2の上下方向)に所定の厚みを有している(図3)。この圧電セラミックス10の形状については特に限定しないが、ここでは一例として略正方形の平板を挙げることができる。
図2や図3に示される如く、圧電セラミックス10の他面14の適宜位置には1本のリード線16が半田18で固定されている。本実施例のリード線(導電線)16は銅線であるが、被覆線や金糸線を使用しても良い。
また、圧電セラミックス10の上側には振動板20が重ね合わされている。
具体的には、この振動板20もケース40の高さ方向に所定の厚みを有した円形の平板であり(図3)、圧電セラミックス10の四隅を内接可能な大きさで形成されている。
そして、圧電セラミックス10の振動を振動板20に与えて大きな振動を得るべく、圧電セラミックス10と振動板20とを重ね合わせ、振動板20の裏面24と圧電セラミックス10の一面12とを接着剤で接着している。なお、この図3では構造の理解を助けるために、圧電セラミックス10や振動板20の厚みを誇張して描いている。
振動板20の裏面24の適宜位置にも1本のリード線(導電線)26が半田28で固定されており(図2,3)、このリード線26は上記リード線16と同様に、金糸線である。
一方、振動板20の表面22には金属製のホーン30が載置される(図3)。このホーン30は略すり鉢状に形成され、振動板20から離間する方向に拡開している。このホーン30の縮径した下端部分が振動板20の表面22の略中心位置に接着される。なお、図1で視えるホーン30の拡開した面には所定のコーティングが施されている。
ここで、本実施例のケース40は、プラスチック樹脂製のカップ状で形成されるが、そのカップ状の有底部分をなす台座42と、開口部分を有した周壁70とが一体形成されている。
具体的には、図3及び図2のケース40の平面図である図4に示されるように、まず、台座42は略円柱状に形成されており、振動子2を支持する上面44を備える。
本実施例の上面44には、計3本の支柱(リブ)46が振動子2に向けて突設されている。
詳しくは、図4に示されるように、支柱46は、台座42の周方向で視て中心角120度ずつの略等間隔を存して3箇所配置される。これら支柱46は小面積で平坦な先端面47を有し、この先端面47が圧電セラミックス10の他面14に面接触している。なお、本実施例の支柱46は上面44に一体形成されているが(図3)、この上面44とは別個に形成しても良い。
また、この上面44において、支柱46が形成された同心円上には、この支柱46よりも低背の切り欠き部(退避部)50が設けられている。具体的には、本実施例の切り欠き部50は、これら3本の支柱46の間にそれぞれ1つずつ配置されており、各支柱46の間には大きな空間が形成される。つまり、切り欠き部50は、圧電セラミックス10の他面14から離間してこの他面14には接触しない。
一方、この切り欠き部50には接着部52が形成されており(図4)、圧電セラミックス10の他面14を接着剤で固定して支持する。本実施例の接着部52は、切り欠き部50の一部分に形成され、本実施例では台座42の中心線に対して略対称の位置にて、支柱46に隣接して設けられている(例えば2箇所)。また、これら接着部52は、この支柱46よりも内周側のみならず、台座42の径方向で視て支柱46と同心円上の位置にも形成され、当該2箇所の位置にて振動子2に面接触している。
より詳しくは、接着部52は、振動子2に生ずる機械的な振動の節(振幅が零になる位置)に形成されている。本実施例のような円形の振動子2の場合には、略正方形の圧電セラミックス10の幅方向及び長さ方向の伸縮によって屈曲するため、接着部52は振動子2の直径φの円周上からφ/4だけ中心寄りの位置を部分的に支持している。
これは、本実施例の振動子2がその固有共振周波数の電圧で駆動しているからであり、その際の振動の節は、直径φの円周上からφ/4だけ中心寄りの位置、換言すれば、振動子2の中心に対して約直径φ/2の円周上に位置する。
なお、圧電セラミックス10の幅方向や長さ方向に生ずる伸縮よりは小さいものの、この圧電セラミックス10の厚み方向にも伸縮は生じている。
これに対し、台座42は、上述した回路基板の実装面に対峙する下面54を備えている。
図3に示される如く、この下面54の適宜位置には端子保持部56,56が形成され、断面円形状の端子80,82を保持して上記実装面に向けて突出させる。なお、端子80,82の形状は断面四角形状でもなんら差支えない。
また、下面54の周縁近傍にはスペーサ58,60が設けられている(図2,図5)。これらスペーサ58,60は略直方体で形成され、その長手方向が下面54に沿って延びており、この下面54の中心に対して対称位置にそれぞれ配置され、上記実装面に当接可能である。これにより、下面54と上記実装面との空間を確保し、ケース40及び上記回路基板の保護を図る。よって、下面54は回路基板に接触しないため、ケース40側の振動が回路基板側に伝達するのを回避できる。また、本実施例の如くリード線16,26を端子80,82に半田86,88で固定する場合には、この半田86,88部分を回路基板に対して逃がすことができるし、さらに、端子80,82を回路基板に半田で固定する場合には、この端子固定用の半田部分を下面54から離間できることから、樹脂製のケース40が溶ける等を抑制できる。
なお、図5(a)は、図4を下方から視たケース40の側面図である。また、図5(b)は図5(a)を左方から視たケース40の側面図であり、図4で視て左方に位置する支柱46、同じく図4で視てこの支柱46の下方に位置する接着部52(図5(b)では支柱46の右側に位置する)や、図4で視て右方に位置する接着部52(図5(b)では支柱46の左奥側に位置する)をそれぞれ視ることができる。
さらに、上記スペーサ58,60のうち一方のスペーサ60には端子80,82の極性を識別するピン62が突設されている。なお、本実施例のピン62はスペーサ60に設けられているが、下面54に設けられていても良い。
本実施例の台座42は、その周縁近傍に保護部64,64を備えている(図4)。
具体的には、保護部64,64は、ケース40の高さ方向に亘って上面44と下面54とを貫通して穿設された平面視略長方形の孔である。これら保護部64,64の長手方向は、上面44や下面54の中心に向けて延びておらず、上述したスペーサ58,60のうち例えば他方のスペーサ58に向けて斜め方向に延びており(図2,図4)、リード線16,26を引掛けて保持することができる。
次に、周壁70は、この台座42の周縁から上方に延びて立設される。
詳しくは、図3〜図5に示される如く、本実施例の周壁70は、その下端74が台座42の下面54と略同じ高さに位置し、この下端74から上方に向けて延びている。そして、台座42の上面44や、振動子2及びホーン30の側方を覆ってさらに上方に延びており、その上端に円形の上方開口72を有している。
この周壁70は、その内周側と外周側とがケース40の高さ方向に亘って完全に連通した箇所を有する。
具体的には、本実施例の周壁70は導電線受容開口76,76を有している(図2)。導電線受容開口76,76は、上述した保護部64,64の位置に対応してそれぞれ設けられ(図3〜図5)、少なくとも各リード線16,26を受容可能な幅にて、上方開口72から下端74に至るまで周壁70の内周側と外周側とを貫通してそれぞれ形成されている。
そして、導電線受容開口76は、台座42に対峙した位置では、保護部64の隅部分のうち下面54の周縁に最も近い隅部分に連なっており(図3,図4)、保護部64は、導電線受容開口76を介して周壁70の外周側に連通している。
一方、本実施例の導電線受容開口76,76は、振動子2やホーン30に対峙した位置に、ホーン窓部78,78をそれぞれ有している。
このホーン窓部78,78は、上記各リード線16,26を受容可能な幅よりも非常に大きな幅で開口され、導電線受容開口76の幅狭部分を周壁70の周方向に跨いだ範囲に形成されている(図4,図5(b))。
再び図2に戻り、当該圧電センサ1の組み立ては、まず、端子80,82を保持したケース40を準備し、リード線16,26を備えた振動子2を台座42に向けて下降させる。
その際、リード線16,26は、上方開口72に位置した導電線受容開口76,76の幅広部分、つまり、ホーン窓部78,78にそれぞれ受容され、ホーン窓部78,78から周壁70の外周側にそれぞれ引き出される。
続いて、振動子2を上面44に向けて降ろし、その振動子2の他面14を各支柱46にのみそれぞれ接触させ、2箇所の接着部52で振動子2を接着して固定する。
次に、ホーン窓部78を介して周壁70の外周側に引き出されたリード線16は、作業者に掴まれて近傍の導電線受容開口76の幅狭部分から保護部64内に引き回される。これにより、図3に示されるように、リード線16の側面部分は保護部64の内壁に保持され、リード線16の先端部分は下面54の下方に引き出される。
ホーン窓部78を介して周壁70の外周側に引き出されたリード線26は、その近傍の導電線受容開口76の幅狭部分から保護部64内に引き回される。よって、リード線26の側面部分は保護部64の内壁に保持され、リード線26の先端部分は下面54の下方に引き出される(図3)。
そして、リード線16を下面54の近傍にて端子80の周面81に巻き付けて半田86で固定し、また、リード線26も下面54の近傍で端子82の周面83に巻き付けて半田88で固定すると、振動子2と端子80,82とが導通される。
その後、ホーン30を振動板20の表面22に接着すれば圧電センサ1が完成する。
上述の如く構成された圧電センサ1は超音波を送受信することができ、スペーサ58,60が上記感知器の回路基板の実装面に載置され、端子80,82がその回路部分に電気的に接続される。
端子80,82及びリード線16,26を介して圧電セラミックス10に電圧を印加すると、圧電セラミックス10の厚み方向や、この厚み方向に直交する圧電セラミックス10の幅方向や長さ方向は伸縮する(逆圧電効果)。
この圧電セラミックス10の幅方向や長さ方向の伸縮は、振動子2全体を撓ませる力になり、この振動子2の屈曲運動による機械的な振動によって超音波が生成される。なお、この生成された超音波はホーン30で増幅される。このように、圧電センサ1は、電気信号を超音波に変換し、この超音波を上方開口72側から物体に向けて送信できる。
一方、この送信された超音波が空中を伝播し、物体に衝突すると圧電センサ1に向けて反射する。
この圧電センサ1は受信した超音波を電気信号に変換できる。詳しくは、圧電センサ1がホーン30を介して上記反射した超音波を受信すると、振動子2の屈曲運動に伴って圧電セラミックス10が伸縮し、電圧を得ることができるからである(圧電効果)。
このように、圧電センサ1は、圧電効果及び逆圧電効果の利用によって超音波の送受信が可能である。
そして、この圧電センサ1を用いた自動ドアの制御部では、ドアに接近する物体の有無やこの物体までの距離を検出でき、ドア開閉用のモータに駆動信号を出力可能になる。
以上のように、本実施例によれば、圧電センサ1は、圧電セラミックス10及び振動板20で形成されたユニモルフ振動子2を有し、この振動子2は超音波を送受信可能である。
ここで、この振動子2は、その機械的な振動の節近傍にて台座42に支持されるが、この台座42は、振動子2に部分的に面接触してこの振動子2を支持する支柱46を備えている。このように、台座42と振動子2との接触面積を従来に比して小さくすれば、台座42が振動子2の振動を阻害せず、スプリアスを低減できる。この結果、振動子2の振動性能が良好になり、圧電センサ1の信頼性向上に寄与する。
この点について詳述すると、図6は、3種類の圧電センサを用いた振動特性の実験結果を示している。まず、比較例1,2(図6に1点鎖線や2点鎖線で示す)は、いずれも筒状のリブや接着部を有した台座が振動子を完全な面接触で支持したものであり、共振周波数よりも低域側(図6の共振周波数に対して左方)にて上向きのピークが現れ、共振抵抗Z(Ω)が高くなっていることが分かる。
これは、台座が振動子を完全な面接触で支持することにより、この振動子が振動し難くなってスプリアスが生じた結果であると推察できる。
また、これら比較例1,2では、共振周波数では上向きのピークが現れず、この共振周波数よりもやや高域側(図6の共振周波数に対して右方)で上向きのピークが現れている。これは、本来共振周波数に対して生ずるべきピークが、上述した低域側で現れたピークの影響を受けてずれたためであると考えられる。
さらに、1点鎖線で示した比較例1では、上記やや高域側で現れた上向きのピークが2点鎖線で示した比較例2の同位置のピークよりも小さくなっていることが分かる。これは、上述した低域側にて、当該比較例1の上向きのピークが比較例2の同位置のピークよりも大きくなった影響を受けたものであると思われる。
これに対し、本実施例の圧電センサ1では、台座42が支柱46と切り欠き部50とを備え、この支柱46は、振動子2に部分的に面接触してこの振動子2を支持する。一方、切り欠き部50は、支柱46と同様に振動子2の振動の節近傍に設けられるものの、振動子2には接触せず、この振動子2を支持しない。
すなわち、上記筒状のリブのうち支柱46として残した以外の箇所を取り除いたため、図6に実線で示される如く、上述した低域側にて比較例1,2の如くの上向きのピークが現れない。
しかも、本実施例によれば、共振周波数にて上向きのピークが現れている。つまり、台座42が振動子2の振動を阻害せず、スプリアスが低減されていることが分かる。
また、台座42と振動子2との接触面積を確実に小さくした本実施例によれば、この共振周波数にて現れた下向きのピークから上向きのピークまでの範囲が、上記比較例1,2による下向きのピークから上向きのピークまでの範囲に比して広範囲に現れている。つまり、良好な振動が得られて共振抵抗Zの範囲が広くなり、効率の良い圧電センサ1であることが分かる。
さらに、支柱46は、略円柱状に形成された台座42の周方向でみると、略等間隔を存して3箇所配置されている。この等間隔に設けた点は上記スプリアスの低減に寄与するものではないが、等間隔に設ければ、振動子2との接触面積を小さくしても、この振動子2を安定して支持できる。また、支柱46同士の間隔を同じにすれば、支柱46を単に3箇所設ける場合に比して支柱46を台座42に設け易くなり、圧電センサ1の製造コストの削減に寄与する。
さらにまた、振動の節近傍にて振動子2を支持するにあたり、切り欠き部50にも接着剤を塗布できるため、台座42の径方向で視て支柱46よりも内周側にのみ接着部を設けた場合に比して、接着部52の表面積が大きくなる。よって、台座42と振動子2との接触面積を小さくしても、振動子2を振動の節近傍にて台座42に確実に接着できる。
また、上述した振動子2に部分的に面接触する支柱46の場合には、その先端面47を平坦状に形成すれば、台座42が振動子2の振動をより阻害しないことから、この点も振動子2の振動性能の良好化に寄与する。
さらに、本実施例では、振動子2から引き出されており、この振動子2と回路基板に接続する端子80,82とを導通させるリード線16,26と、端子80,82を保持する下面54とは反対側の上面44にて台座42を有したケース40とをさらに具備しており、この下面54には、これら下面54と回路基板との空間を確保するスペーサ58,60が設けられている。よって、ケース40側の振動が回路基板側に伝達するのを回避できるし、また、半田による回路基板やケース40へのダメージを抑制できる。
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施例の圧電センサは超音波を送受信可能に構成されているが、本発明の圧電センサは、送信或いは受信のいずれかの機能を有していても良い。また、上述した自動ドア用の感知器の他、物体の有無や物体までの距離の検出結果を用いて作動する種々のモジュールに搭載可能である。
より詳しくは、物体までの距離の検出結果を利用するモジュールとしては、例えば、液面レベル計、自動車のバックソナー、距離計測、又は、交通信号の自動切換え等である。また、物体の有無を利用するモジュールとしては、侵入者警報装置や自動点灯スイッチ等である。超音波の反射時間の計測や振動数の観測(ドップラー効果)によって物体までの距離や物体の有無を検出できるからである。
さらに、上記実施例は圧電センサ1の製造も加味した最適例の説明である。より詳しくは、上記実施例では、台座42と振動子2とは部分的に面接触する例を説明している。
しかし、本発明は、従来の如く筒状のリブや接着部による大きな接触面積ではなく、振動子2との接触面積を少なくすることを主眼としたものである。
換言すれば、これら台座42と振動子2とは、上述した部分的に面接触する構成の他、複数箇所で点接触する、若しくは複数箇所で線接触する、又は、振動子2との接触面積を少なくしている限り、これらを組み合わせて振動子2を支持しても良い。
さらにまた、上記実施例では3箇所のリブ46が設けられているが、必ずしもこの実施例の構成に限定されるものではなく、2箇所以上設けられていれば振動子の平衡は保持可能である。
そして、これらいずれの場合にも上記と同様に、振動子のスプリアスを低減できるとの効果を奏する。
1 圧電センサ
2 ユニモルフ振動子(振動子)
10 圧電セラミックス(圧電体)
16,26 リード線(導電線)
20 振動板
40 ケース
42 台座
44 上面
46 支柱(リブ)
47 先端面
50 切り欠き部(退避部)
52 接着部
54 下面
58,60 スペーサ

Claims (5)

  1. 圧電体と、
    この圧電体と相俟って超音波を送信或いは受信可能な振動子を形成する振動板と、
    前記振動子に生ずる機械的な振動の節近傍にてこの振動子を支持する台座と
    を具備し、
    この台座は、前記振動の節近傍にて前記振動子に点接触、若しくは線接触、又は部分的に面接触してこの振動子を支持するリブを備えるとともに、前記台座の周囲にて前記振動子の側方を覆う周壁と一体に形成されていることを特徴とする圧電センサ。
  2. 請求項1に記載の圧電センサであって、
    前記台座は、
    前記リブと、
    前記振動の節近傍にてこのリブに並設され、前記振動子から離間してこの振動子を支持しない退避部と
    を備えることを特徴とする圧電センサ。
  3. 請求項1又は2に記載の圧電センサであって、
    前記台座は、略円柱状に形成され、前記リブは、この台座の周方向で視て略等間隔を存して3箇所配置されていることを特徴とする圧電センサ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の圧電センサであって、
    前記リブは、平坦状に形成され、前記振動子に面接触する先端面を有していることを特徴とする圧電センサ。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の圧電センサであって、
    前記振動子から引き出されており、この振動子と回路基板に接続する端子とを導通させる導電線と、
    前記端子を保持する面とは反対側の面にて前記台座を有し、外周部分が前記周壁となるケースとをさらに具備しており、
    前記端子を保持する面には、この面と前記回路基板との空間を確保するスペーサが設けられていることを特徴とする圧電センサ。
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