JP5388338B2 - ボタン錠 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の操作ボタンを用いて錠前の施錠または開錠を行うボタン錠に関する。
従来、複数の操作ボタンと、錠前の施開錠機構とを備え、操作ボタンの操作に基づいて施開錠機構を作動させ、錠前の施開錠を可能としたボタン錠が広く知られている。例えば、特許文献1には、操作ボタンの同軸上にボタンギヤを配置し、これら操作ボタンとボタンギヤとを係合かつ同軸方向へ移動可能とすることによって、部品点数の低減、構成の簡素化などを実現可能としたボタン錠が提案されている。
特許3542797号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のボタン錠では、操作ボタンとボタン錠を同軸上に配置している上に、両者を同軸方向に移動可能な構成としているため、奥行き寸法を短くすることが難しく、ボタン錠の小型化には限界があった。
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであって、操作性を損なうことなく従来よりも装置の奥行き寸法を短くすることができ、装置の応用分野を広げることができるボタン錠を提供することを目的とする。
(1)本発明は、開錠位置と施錠位置との間を移動可能なロッキングバーと、前記ロッキングバーの前記開錠位置への移動を可能とする開錠可能位置、および前記ロッキングバーの前記開錠位置への移動を不能とする開錠不能位置の間を移動可能なセンスカムと、前記センスカムの前記開錠不能位置から前記開錠可能位置への移動を許可する移動許可位置、および前記センスカムの前記開錠不能位置から前記開錠可能位置への移動を禁止する移動禁止位置に回転可能なダイヤルと、前記ダイヤルの回転中心軸と直交する方向に移動可能に配設され、移動に伴って前記ダイヤルを所定角度だけ回転させる操作部と、を備え、前記ロッキングバーが前記施錠位置にある場合に、前記操作部によって前記ダイヤルを前記移動禁止位置から前記移動許可位置まで回転させた後、前記センスカムを前記開錠不能位置から前記開錠可能位置へ移動させて前記ロッキングバーを前記開錠位置まで移動可能とすることを特徴とする、ボタン錠である。
(2)本発明はまた、前記移動禁止位置から前移動許可位置までの回転角度を異ならせた複数種類の前記ダイヤルを備え、前記複数種類のダイヤルの各々に対応する前記操作部によって前記複数種類のダイヤルすべてを前記移動禁止位置から前記移動許可位置まで回転させた場合にのみ、前記センスカムを前記開錠不能位置から前記開錠可能位置へ移動可能とすることを特徴とする、前記(1)に記載のボタン錠である。
(3)本発明はまた、前記移動禁止位置以外の位置にある前記ダイヤルのすべてを前記移動禁止位置まで回転させるリセット手段を有するリターンプレートをさらに備えたことを特徴とする、前記(1)または(2)に記載のボタン錠である。
(4)本発明はまた、前記ダイヤルの回転を規制する回転規制部材をさらに備え、前記リターンプレートは、前記移動禁止位置以外の位置にある前記ダイヤルのすべてを前記移動禁止位置まで回転させる前に、前記回転規制部材による前記ダイヤルの回転規制を解除する回転規制解除手段をさらに備えることを特徴とする、前記(3)に記載のボタン錠である。
(5)本発明はまた、前記リターンプレートは、前記ダイヤルの回転を規制する回転規制手段をさらに備えることを特徴とする、前記(3)または(4)に記載のボタン錠である。
(6)本発明はまた、前記リターンプレートは、第1の位置と第2の位置の間をスライド可能に構成され、前記第1の位置において、前記回転規制手段によって前記ダイヤルの回転を規制し、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する間に、前記回転規制解除手段によって前記回転規制部材による前記ダイヤルの回転規制を解除し、前記第2の位置において、前記リセット手段によって前記移動禁止位置以外の位置にある前記ダイヤルのすべてを前記移動禁止位置まで回転させることを特徴とする、前記(5)に記載のボタン錠である。
(7)本発明はまた、前記ロッキングバー、前記センスカム、前記ダイヤル、および前記操作部の少なくとも一部を内部に収容可能なケースと、前記ケースに移動可能に配設され、前記ロッキングバーを前記開錠位置と前記施錠位置との間で移動させるロッキングカムと、前記ケースと前記ロッキングカムに同時に係合されて前記ケースに対する前記ロッキングカムの移動を規制する移動規制手段と、をさらに備え、前記センスカムは、前記開錠許可位置において前記移動規制手段と前記ケースとの係合を解除して前記ケースに対する前記ロッキングカムの移動を許可することを特徴とする、前記(1)〜(6)のいずれかに記載のボタン錠である。
本発明に係るボタン錠は、操作性を損なうことなく従来よりも装置の奥行き寸法を短くすることができ、装置の応用分野を広げることができる。
実施例1に係るボタン錠の外観斜視図である。 ボタン錠が設置される机の一例を示す正面図である。 (a)〜(c)ケースの天板および施開錠機構のリターンプレートを取り除いた状態のボタン錠の平面図である。 (a)、(b)ケースの天板および施開錠機構のリターンプレートを取り除いた状態のボタン錠の平面図である。 (a)〜(c)施開錠機構のセンスカム周辺に配設される部材のみを抜き出して示した図である。 ボタン錠の底面図である。 (a)、(b)ダイヤルの斜視図である。(c)ダイヤルの底面図である。(d)ダイヤルの平面図である。 (a)、(b)ダイヤルの回転駆動の様子を示した図である。(c)プッシュボタン、連結カム、連結カムバネの斜視図である。 (a)リターンプレートの正面斜視図である。(b)リターンプレートの背面斜視図である。(c)リターンプレートの正面図である。 (a)〜(c)リターンプレートの動きを示した図である。 (a)〜(d)リターンプレートとダイヤルの動きを拡大して示した図である。 (a)、(b)はケース、リターンプレート、およびダイヤルの位置関係を示した側面図である。 本実施例2に係るボタン錠の外観斜視図である。 ボタン錠の内部構成の一部を示した図である。 (a)プッシュボタンの外観斜視図である。(b)ダイヤルカムの外観斜視図である。(c)ダイヤルの外観斜視図である。 (a)ボタン錠からプッシュボタン、ダイヤルカム、およびダイヤルだけを抜き出して側方から見た側面図である。(b)ボタン錠からプッシュボタン、ダイヤルカム、ダイヤル、および板バネだけを抜き出して上方から見た平面図である。 (a)センスカムの外観斜視図である。(b)ボタン錠からセンスカム、センスカムバネ、およびダイヤルだけを抜き出して側方から見た側面図である。 (a)、(b)リターンプレートの外観斜視図である。 (a)ボタン錠からリセットボタン、リセットカム、リターンプレート、およびダイヤルだけを抜き出して側方から見た側面図である。(b)(a)のリターンプレートの主要部を反対側の面から見た図である。
以下、図面を用いて、本実施例1、2に係るボタン錠について詳細に説明する。
<全体構成>
まず、図1〜図4を用いて、実施例1に係るボタン錠10の全体構成について説明する。なお、図1は実施例1に係るボタン錠10の外観斜視図であり、図2はボタン錠10が設置される机の一例を示す正面図である。また、図3(a)〜(c)および図4(a)、(b)はケース12の天板12bおよび施開錠機構20のリターンプレートを取り除いた状態のボタン錠10の平面図である。
ボタン錠10は、箱状のケース12(12a、12b)と、このケース12内を長手方向にスライド可能なロッキングバー14と、このロッキングバー14による錠前の施開錠を制御する施開錠機構20と、この施開錠機構20に対する各種操作を行うための操作部50(51〜55)と、を有して構成されている。
このボタン錠10は、例えば、図2に示すように、机2の引き出し2aに嵌め込まれて設置される。そして、操作部50の操作によってロッキングバー14が施錠位置に移動されると、引き出し2aからロッキングバー14が突出し、引き出し2aをスライド可能に支持する枠体にロッキングバー14が係合され、引き出し2aを施錠状態(スライド不能状態)とする。一方、操作部50の操作によってロッキングバー14が開錠位置に移動されると、枠体からロッキングバー14が退出し、引き出し2aを開錠状態(スライド可能状態)とする。
<ケース>
ケース12は、図1に示すように、開口部を有する箱状の本体ケース12aと、この本体ケース12aの開口部に着脱可能に取付けられる板状の天板12bによって構成され、その内部に、後述する施開錠機構20を構成する各種部材が収容される。
<ロッキングバー>
ロッキングバー14は、図3(a)に示すように、施開錠機構20の第2ロッキングカム30bに係合される係合溝が形成された係合片14aと、この係合片14aを基端として延出形成された板状の板状部14bによって構成されている。
<操作部>
操作部50は、図1に示すように、後述する「リセット操作」を行うための1つのリセットボタン51と、後述する「暗証番号入力操作」を行うための3つのプッシュボタン52〜54と、後述する「開錠操作」を行うための1つの摘み55で構成されている。なお、本発明に係る「操作ボタン」や「摘み」の数・形状・配置などは、この例に限定されるものではない。
<施開錠機構>
次に、図3〜図5を用いて、上述の施開錠機構20について詳細に説明する。なお、図5(a)〜(c)は、施開錠機構20のセンスカム32周辺に配設される部材のみを抜き出して示した図である。
施開錠機構20は、図3(a)および図5(a)に示すように、ロッキングバー14のスライドを規制する規制手段30(30a〜30d)と、この規制手段30による規制を解除または保持するセンスカム32と、3つのプッシュボタン52〜54の各々に対応して配設された3つのダイヤル36〜38と、3つのプッシュボタン52〜54の各々に設けられた連結カム42〜44と、リセットボタン51によって駆動される第1リセットカム40および第2リセットカム41と、この第2リセットカム41によってスライドされるリターンプレート49(図10参照)と、を有して構成されている。
<規制手段>
次に、図3〜図6を用いて、上述の規制手段30について詳細に説明する。なお、図6は、ボタン錠10の底面図である。
規制手段30は、図3(a)および図5に示すように、ケース12上に回動自在に配設された第1ロッキングカム30aおよび第2ロッキングカム30bと、この第2ロッキングカム30bに内挿されたバネ部材30cによってケース12の外側に向けて付勢されたロッキングピン30dを有して構成されている。
第1ロッキングカム30aは、摘み55に係合可能な位置に配設されており、摘み55のA方向(図3(a)参照)のスライドに伴ってB方向(図3(a)参照)に回転駆動される。また、第1ロッキングカム30aの外周面の一部には、ギヤが形成されている。
第2ロッキングカム30bの外周面の一部には、第1ロッキングカム30aのギヤに噛合可能なギヤが形成されており、第1ロッキングカム30aのB方向の回転に伴ってC方向(図3(a)参照)に回転駆動される。また、第2ロッキングカム30bは、ロッキングバー14の係合片14aの係合溝に係合される腕部を有している。第2ロッキングカム30bの腕部は、自身のC方向の回転に伴って、ロッキングバー14を、図3(a)に示す施錠位置(ロッキングバー14の板状部14bがケース12の外部に突出する位置)から、D方向(図3(a)参照)の開錠位置(ロッキングバー14の板状部14bがケース12の内部に収容される位置)までスライドさせる。
ロッキングピン30dは、センスカム32が図5(b)に示す開錠不能位置(詳細は後述)にある場合には、バネ部材30cの付勢力により本体ケース12aの外側に向けて付勢されて本体ケース12aの底面に形成された貫通孔12a1(図6参照)に入り込み、第2ロッキングカム30bの回動を不能にする。一方、ロッキングピン30dは、センスカム32が図5(b)に示す開錠不能位置から同図(c)に示す開錠可能位置(詳細は後述)に移動した場合には、センスカム32の板状部32bに形成された傾斜面に乗り上げて本体ケース12aの貫通孔12a1から退出し、第2ロッキングカム30bの回動を可能にする。
<センスカム>
次に、図5を用いて、上述のセンスカム32について詳細に説明する。センスカム32は、ダイヤル36〜38を個別に収容可能な3つの半円形状のダイヤル収容部32aと、端部に傾斜面が形成された薄肉板状の板状部32bと、センスカムバネ34の一端部が嵌め込まれる円筒形状のバネ受け部32cと、上述の第1リセットカム40に係合される棒状の係合ピン32dを有して構成されている。
ダイヤル収容部32aの内周面には、ダイヤル36〜38に形成された三角形状の凹部と相補的形状を有する凸部が第2ロッキングカム30bの方向に向けて突出形成されている。センスカムバネ34は、本体ケース12aとセンスカム32(のバネ受け部32c)との間に縮められた状態で配設され、センスカム32は、このセンスカムバネ34によってロッキングピン30dの方向に付勢されている。
センスカム32は、同図(c)に示すように、ダイヤル36〜38の凹部のすべてが、ダイヤル収容部32aの凸部と噛み合った場合(ダイヤル36〜38のすべてがセンスカム32の開錠不能位置から開錠可能位置への移動を許可する移動許可位置に回転された場合)に、板状部32bによってロッキングピン30dを上方に持ち上げてロッキングピン30dによる第2ロッキングカム30bの回動の規制を解除する位置(ロッキングバー14の開錠位置への移動を可能とする開錠可能位置)まで移動可能である。
一方、センスカム32は、同図(b)に示すように、ダイヤル36〜38の凹部のいずれか1つ(この例では、すべて)が、ダイヤル収容部32aの凸部と噛み合っていない場合(ダイヤル36〜38のいずれかがセンスカム32の開錠不能位置から開錠可能位置への移動を禁止する移動禁止位置に回転された場合)に、板状部32bがロッキングピン30dまで到達せずにロッキングピン30dによる第2ロッキングカム30bの回動の規制を保持する位置(ロッキングバー14の開錠位置への移動を不能とする開錠不能位置)までしか移動することができない。すなわち、センスカム32は、同図(b)に示す開錠不能位置と、同図(c)に示す開錠可能位置との間を移動可能に構成されている。
<ダイヤル>
次に、図7を用いて、上述のダイヤル36〜38について詳細に説明する。なお、図7(a)、(b)はダイヤル36(37、38)の斜視図であり、同図(c)はダイヤル36(37、38)の底面図であり、同図(d)はダイヤル36(37、38)の平面図である。
ダイヤル36〜38は、図7に示すように、外周面に複数の外歯60aが形成された円筒形状の本体部60と、この本体部60の一方側に形成された、平面視がハート形状のハートカム62と、本体部60の他方側に形成されたセンスギヤ64によって構成されている。
本体部60の外周面には、複数(この例では10個)の外歯60aが全周に亘って同一間隔で(この例では、本体部60の軸心を中心として36度おきに)突出形成されている。ハートカム62は、後述するリセット操作時にリターンプレート49のゼロリセット用凸部49dが嵌め込まれる凹部を備える。また、センスギヤ64は、センスカム32のダイヤル収容部32aの凸部と相補的形状を有する凹部を備える。なお、図7(c)、(d)には、代表例として、ハートカム62の凹部とセンスギヤ64の凹部の周方向の位置を同一に設定したダイヤルを示しているが、ダイヤル36〜38は、この他に、ハートカム62の凹部とセンスギヤ64の凹部の周方向の位置を、36度、72度、108度、144度、180度、216度、252度、288度、324度の角度だけずらして設定した9種類のダイヤルが存在し、合計で10種類のダイヤルがある。これらの10種類のダイヤルは、ボタン錠10に初期設定される暗証番号に応じて適宜選択・配設される。
<連結カム>
次に、図8を用いて、上述の連結カム42(43、44)について詳細に説明する。なお、図8(a)、(b)はダイヤル36(37、38)の回転駆動の様子を示した図であり、同図(c)はプッシュボタン52(53、54)、連結カム42(43、44)、連結カムバネ46(47、48)の斜視図である。
連結カム42(43、44)は、図8(c)に示すように、プッシュボタン52(53、54)の端部近傍に形成された回転軸52b(53b、54b)に嵌め込まれる貫通孔42a(43a、44a)と、上述の連結カムバネ46(47、48)の一端部が嵌め込まれる円筒形状のバネ受け部42b(43b、44b)(図3(a)参照)と、ダイヤル36(37、38)の外歯60aに係合される突出部42c(43c、44c)と、を有して構成されている。
連結カムバネ46(47、48)は、本体ケース12aと連結カム42(43、44)(のバネ受け部43a(43b、44b))との間に縮められた状態で配設される。この連結カムバネ46(47、48)は、連結カム42(43、44)を介してプッシュボタン52(53、54)を長手方向に押圧し、図3(a)に示すように、プッシュボタン52(53、54)の一部を本体ケース12aから突出させるとともに、連結カム42(43、44)の突出部42c(43c、44c)を、ダイヤル36(37、38)の方向に付勢し、突出部42c(43c、44c)をダイヤル36(37、38)の外歯60aに係合させる。
<プッシュボタン>
次に、図8(c)を用いて、上述のプッシュボタン52(53、54)について詳細に説明する。プッシュボタン52(53、54)は、ダイヤル36(37、38)の外歯に係合可能な突出部52a(53a、54a)と、連結カム42(43、44)が回動可能に配設される回転軸52b(53b、54b)を有して構成されている。
このプッシュボタン52(53、54)は、図3(a)に示すように、本体ケース12aとダイヤル36(37、38)との間に、プッシュボタン52(53、54)の長手方向にスライド可能に配設されるとともに、連結カムバネ46(47、48)に付勢された連結カム42(43、44)を介して本体ケース12aの外側に向けて押圧される。
図8(a)および図3(b)に示すように、連結カムバネ46(47、48)の付勢力に抗してプッシュボタン52(53、54)を押し込んで長手方向にスライドさせると、連結カム42(43、44)の突出部42c(43c、44c)とダイヤル36(37、38)の外歯60aとの係合が解除され、ダイヤル36(37、38)が回動可能な状態となる。
続いて、さらにプッシュボタン52(53、54)を押し込んで長手方向にスライドさせると、図3(c)に示すように、プッシュボタン52(53、54)の突出部52a(53a、54a)が、ダイヤル36(37、38)の外歯60aに接触・係合されて、ダイヤル36(37、38)を1/2ピッチ(回転角度18度)だけ時計回りに回転させる。
続いて、プッシュボタン52(53、54)の押し込みを解除すると、図8(b)および図4(a)、(b)に示すように、プッシュボタン52(53、54)は、連結カムバネ46(47、48)に付勢された連結カム42(43、44)を介して本体ケース12aの外側に向けて押圧されて操作開始位置(本体ケース12aから突出して押下操作が可能となる位置)に戻る。また、この際に、連結カムバネ46(47、48)に付勢された連結カム42(43、44)の突出部42c(43c、44c)が、ダイヤル36(37、38)の外歯60aに接触・係合されて、ダイヤル36(37、38)を1/2ピッチ(回転角度18度)だけ時計回りに回転させる。すなわち、プッシュボタン52(53、54)を押し込んで長手方向にスライドさせた後に、プッシュボタン52(53、54)の押し込みを解除してプッシュボタン52(53、54)を操作開始位置に戻すと、ダイヤル36(37、38)は1ピッチ(回転角度36度)だけ時計回りに回転される。
<リターンプレート>
次に、図9〜図11を用いて、上述のリターンプレート49について詳細に説明する。なお、図9(a)はリターンプレート49の正面斜視図であり、同図(b)はリターンプレート49の背面斜視図であり、同図(c)はリターンプレート49の正面図である。また、図10(a)〜(c)はリターンプレート49の動きを示した図であり、図11(a)〜(d)はリターンプレート49とダイヤル36(37、38)の動きを拡大して示した図であり、図12(a)、(b)はケース12、リターンプレート49、およびダイヤル36(37、38)の位置関係を示した側面図である。
リターンプレート49は、図9に示すように、ダイヤル36〜38を個別に収容可能な楕円形状の3つのダイヤル収容部49aと、短手方向一方側に間隔を空けて突出形成された3つの連結カム係合部49bと、短手方向他方側に間隔を空けて突出形成された3つのガイド部49cと、各々のダイヤル収容部49aに突出形成された平面視がほぼ三角形状の3つのゼロリセット用凸部49dと、各々のダイヤル収容部49a近傍に2つずつ突出形成された合計6つの逆転防止用凸部49eと、リターンプレートバネ33(図10(a)参照)の一端部が嵌め込まれる棒状のバネ受け部49fと、第2リセットカム41の端部に突出形成された係合ピン41a(図10(a)参照)に係合される係合溝49gと、を有して構成されている。
リターンプレート49は、図10(a)に示すように、第2リセットカム41の本体と、3つのプッシュボタン52(53、54)の突出部52a(53a、54a)によって、長手方向(図10(a)の左右方向)にスライド可能に支持されるとともに、その高さ位置が、ダイヤル収容部49aの各々に収容される3つのダイヤル36〜38のハートカム62とほぼ同じ高さ位置に維持される。また、リターンプレート49は、本体ケース12aとリターンプレート49(のバネ受け部49f)との間に縮められた状態で配設されるリターンプレートバネ33の付勢力によって第2リセットカム41から離れる方向(図10(a)の右方向)に付勢される。
図10(a)に示すように、リセットボタン51が操作開始位置(本体ケース12aから突出して押下操作が可能となる位置)にある場合には、リターンプレート49は、リターンプレートバネ33の付勢力によって第2リセットカム41から離れる方向に移動されるが、逆転防止用凸部49eがダイヤル36(37、38)の外歯60aに係止されて移動が停止される(第1の位置に停止する)。この結果、ダイヤル36(37、38)は、逆転防止用凸部49eによって回転が制限される。また、この第1の位置においては、図12に示すように、リターンプレート49は、ケース12の天板12b内側に突出形成された、弾性を有する突起12b1によって、ダイヤル36(37、38)の方向に常に付勢される。このため、リターンプレート49の6つの逆転防止用凸部49eによって3つのダイヤル36(37、38)に対して適度な回転負荷を加えることができ、ボタン錠10の使用者がプッシュボタン52(53、54)の押下操作を行ってダイヤル36(37、38)を1/2ピッチ回転させるたびに、押下操作が確実に受け付けられたという操作感や安心感を使用者に与えることができる。
一方、図10(b)、(c)に示すように、リセットボタン51が長手方向に押し込まれた場合には、リターンプレート49は、リセットボタン51によって回転駆動される第2リセットカム41の回転に伴って第2リセットカム41に近づく方向(図10(b)の左方向)に移動される。このリターンプレート49の移動により、逆転防止用凸部49eとダイヤル36(37、38)の外歯60aとの係止が解除されるとともに、3つの連結カム係合部49bが、連結カム42(43、44)の突出部42c(43c、44c)に係合されて連結カム42(43、44)がダイヤル36(37、38)から離れる方向に回転され、連結カム42(43、44)とダイヤル36(37、38)の外歯60aとの係止が解除される。これにより、ダイヤル36(37、38)が回転可能な状態となる。
続いて、リセットボタン51が長手方向にさらに押し込まれた場合には、図11(a)〜(c)に示すように、ゼロリセット用凸部49dは、ダイヤル36(37、38)のハートカム62の外周面に当接してダイヤル36(37、38)のハートカム62を回転させながら第2リセットカム41に近づく方向に移動され、最終的に、図11(d)に示すように、ハートカム62に形成された凹部に嵌り込んで移動が停止される(第2の位置に停止する)。
また、図3(a)に示すように、リターンプレート49は、第2ロッキングカム30bにも係合可能な構成とされており、第2ロッキングカム30bのC方向の回転によってもリターンプレート49を図11(d)に示す第2の位置まで移動させることが可能である。
<ボタン錠の施開錠動作>
次に、ボタン錠10の施開錠動作について説明する。例えば、ボタン錠10の状態が上記図3(a)に示す施錠状態(ロッキングバー14の板状部14bが本体ケース12aから突出した状態)であり、施開錠機構20のセンスカム32が上記図5(b)に示す規制保持位置である場合を考える。
<暗証番号入力操作>
最初に、ボタン錠10の使用者は、3つのプッシュボタン52〜54を用いて予め定められた暗証番号を入力する「暗証番号入力操作」を行う。例えば、暗証番号が「123」である場合、使用者は、プッシュボタン52を1回押し、プッシュボタン53を2回押し、プッシュボタン53を3回押して暗証番号を入力する。
使用者がプッシュボタン52を1回押した場合、上記図8(a)〜(d)に示す順番でダイヤル36が1ピッチ(回転角度36度)だけ時計回りに回転される。なお、ダイヤル36の初期位置は、ダイヤル36を1ピッチ(回転角度36度)だけ時計回りに回転させたときに、上記図5(c)に示すように、ダイヤル36のセンスギヤ64に形成された凹部が、センスカムギヤ32のダイヤル収容部32aの凸部に噛み合う位置になるように予め設定されている。
また、使用者がプッシュボタン53を2回押した場合、上記図8(a)〜(d)に示す順番でダイヤル37が2ピッチ(回転角度72度)だけ時計回りに回転される。なお、ダイヤル37の初期位置は、ダイヤル37を2ピッチ(回転角度72度)だけ時計回りに回転させたときに、上記図5(c)に示すように、ダイヤル37のセンスギヤ64に形成された凹部が、センスカムギヤ32のダイヤル収容部32aの凸部に噛み合う位置になるように予め設定されている。
また、使用者がプッシュボタン54を3回押した場合、上記図8(a)〜(d)に示す順番でダイヤル38が2ピッチ(回転角度108度)だけ時計回りに回転される。なお、ダイヤル38の初期位置は、ダイヤル38を3ピッチ(回転角度108度)だけ時計回りに回転させたときに、上記図5(c)に示すように、ダイヤル38のセンスギヤ64に形成された凹部が、センスカムギヤ32のダイヤル収容部32aの凸部に噛み合う位置になるように予め設定されている。
このような手順で使用者が暗証番号を入力した結果、使用者が正確な暗証番号を入力することができなかった場合には、ダイヤル36〜38の凹部のいずれか1つが、ダイヤル収容部32aの凸部と噛み合わない状態となる。そのため、センスカム32の板状部32bがロッキングピン30dまで到達せずにロッキングピン30dによる第2ロッキングカム30bの回動の規制が保持され、使用者は摘み55をスライドすることはできず、ボタン錠10を開錠状態にすることはできない。
一方、使用者が正確な暗証番号を入力することができた場合には、ダイヤル36〜38の凹部のすべてが、ダイヤル収容部32aの凸部と噛み合った状態となる。そのため、センスカム32の板状部32bによってロッキングピン30dが上方に持ち上げられてロッキングピン30dによる第2ロッキングカム30bの回動が可能となる。
<開錠操作>
暗証番号入力操作によって正確な暗証番号が入力された後は、使用者は摘み55を用いて「開錠操作」を行う。上述の第2ロッキングカム30bが回動可能な状態で、使用者が摘み55を図3(a)のA方向にスライドさせて開錠操作を行うと、第1ロッキングカム30aがB方向に回転し、この第1ロッキングカム30aの回転により第2ロッキングカム30bがC方向に回転する。また、この第2ロッキングカム30bの回転によりロッキングバー14がD方向にスライドされて、ロッキングバー14が、施錠位置から開錠位置まで移動され、ボタン錠10が開錠状態(ロッキングバー14の板状部14bが本体ケース12aに収容された状態)となる。
<リセット操作>
暗証番号入力操作時などに暗証番号をどこまで入力したかが分からなくなったような場合には、使用者はリセットボタン51を用いて「リセット操作」を行う。使用者がリセットボタン51を1回押すと、上記図10(a)〜(c)に示す手順でリターンプレート49が、図10(a)に示す第1の位置から、図11(d)に示す第2の位置まで移動される。このリターンプレート49の移動により、リターンプレート49のゼロリセット用凸部49dが、ダイヤル36(37、38)のハートカム62の外周面に当接してハートカム62を回転させ、ダイヤル36(37、38)を、上述の初期位置に戻す。なお、ボタン錠10では、上述の開錠操作を行った場合にも第2ロッキングカム30bによってリターンプレート49を第2リセットカム41の方向に移動させるように構成しており、ダイヤル36(37、38)を、上述の初期位置に戻すことを可能としている。
以上説明したように、本実施例1に係るボタン錠10は、開錠位置(例えば、ロッキングバー14の板状部14bがケース12の内部に収容される位置)と施錠位置(例えば、ロッキングバー14の板状部14bの一部がケース12の外部に突出される位置)との間を移動可能なロッキングバー(例えば、ロッキングバー14)と、前記ロッキングバーの前記開錠位置への移動を可能とする開錠可能位置(例えば、ロッキングピン30dによる第2ロッキングカム30bの回動の規制を解除する位置)、および前記ロッキングバーの前記開錠位置への移動を不能とする開錠不能位置(例えば、ロッキングピン30dによる第2ロッキングカム30bの回動の規制を保持する位置)の間を移動可能なセンスカム(例えば、センスカム32)と、前記センスカムの前記開錠不能位置から前記開錠可能位置への移動を許可する移動許可位置(例えば、ダイヤル36(37、38)の凹部がダイヤル収容部32aの凸部と噛み合う回転位置)、および前記センスカムの前記開錠不能位置から前記開錠可能位置への移動を禁止する移動禁止位置(例えば、ダイヤル36(37、38)の凹部がダイヤル収容部32aの凸部と噛み合わない回転位置)に回転可能なダイヤル(例えば、ダイヤル36(37、38))と、前記ダイヤルの回転中心軸と直交する方向に移動可能に配設され、移動に伴って前記ダイヤルを所定角度だけ回転させる操作部(例えば、プッシュボタン52(53、54))と、を備え、前記ロッキングバーが前記施錠位置にある場合に、前記操作部によって前記ダイヤルを前記移動禁止位置から前記移動許可位置まで回転させた後、前記センスカムを前記開錠不能位置から前記開錠可能位置へ移動させて前記ロッキングバーを前記開錠位置まで移動可能とすることを特徴とする、ボタン錠である。
本実施例1に係るボタン錠10によれば、操作性を損なうことなく従来よりも装置の奥行き寸法を短くすることができ、装置の応用分野を広げることができる。なお、本発明に係る「開錠位置(また施錠位置)」とは、ロッキングバーが錠前を開錠(または施錠)することができる位置にあればよく、例えば、ロッキングバー自身が錠前の閂部材として機能する場合や、ロッキングバーの動力を他の部材を介して錠前に伝達し、錠前を開錠(または施錠)するような位置も含まれる。
また、前記移動禁止位置から前移動許可位置までの回転角度を異ならせた(例えば、ハートカム62の凹部とセンスギヤ64の凹部の周方向の位置を異ならせた)複数種類の前記ダイヤルを備え、前記複数種類のダイヤルの各々に対応する前記操作部によって前記複数種類のダイヤルすべてを前記移動禁止位置から前記移動許可位置まで回転させた場合にのみ、前記センスカムを前記開錠不能位置から前記開錠可能位置へ移動可能としてもよい。
このような構成とすれば、操作部によって複数種類のダイヤルすべてを移動許可位置まで回転させないとロッキングバーを開錠状態にすることができないため、ボタン錠の防犯性を、より高めることができる。
また、前記移動禁止位置以外の位置にある前記ダイヤルのすべてを前記移動禁止位置まで回転させるリセット手段を有するリターンプレートをさらに備えてもよい。
このような構成とすれば、操作部による操作の最中にダイヤルの回転位置が分からなくなった場合でも、ダイヤルを容易に移動禁止位置(初期位置)まで回転させることができ、ボタン錠の利便性を高めることができる。
また、前記ダイヤルの回転を規制する回転規制部材(例えば、連結カム42(43、44))をさらに備え、前記リターンプレートは、前記移動禁止位置以外の位置にある前記ダイヤルのすべてを前記移動禁止位置まで回転させる前に、前記回転規制部材による前記ダイヤルの回転規制を解除する回転規制解除手段(例えば、連結カム係合部49b)をさらに備えてもよい。
このような構成とすれば、通常時はダイヤルの回転を規制しつつ、ダイヤルを初期位置に戻す際にダイヤルを円滑に回転させることができ、ダイヤルを確実に初期位置に戻すことができる。
また、前記リターンプレートは、前記ダイヤルの回転を規制する回転規制手段(例えば、逆転防止用凸部49eや突起12b1)をさらに備えてもよい。
このような構成とすれば、ボタン錠の使用者が操作部の押下操作を行ってダイヤルを回転させるたびに、押下操作が確実に受け付けられたという操作感や安心感を使用者に与えることができる。
また、前記リターンプレートは、第1の位置と第2の位置の間をスライド可能に構成され、前記第1の位置において、前記回転規制手段によって前記ダイヤルの回転を規制し、前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する間に、前記回転規制解除手段によって前記回転規制部材による前記ダイヤルの回転規制を解除し、前記第2の位置において、前記リセット手段によって前記移動禁止位置以外の位置にある前記ダイヤルのすべてを前記移動禁止位置まで回転させてもよい。
このような構成とすれば、リターンプレートを第1の位置と第2の位置との間でスライドさせるだけで、ダイヤルの逆転防止、ダイヤルの初期位置への移動などを行うことができ、操作性を高めることができる。
また、前記ロッキングバー、前記センスカム、前記ダイヤル、および前記操作部の少なくとも一部を内部に収容可能なケース(例えば、ケース12)と、前記ケースに移動可能に配設され、前記ロッキングバーを前記開錠位置と前記施錠位置との間で移動させるロッキングカム(例えば、第2ロッキングカム30b)と、前記ケースと前記ロッキングカムに同時に係合されて前記ケースに対する前記ロッキングカムの移動を規制する移動規制手段(例えば、ロッキングピン30d)と、をさらに備え、前記センスカムは、前記開錠許可位置において前記移動規制手段と前記ケースとの係合を解除して前記ケースに対する前記ロッキングカムの移動を許可してもよい。
このような構成とすれば、ケースに対するロッキングカムの移動の規制を確実に行うことができる上に、規制の解除も簡易な構造で実現することができ、ロッキングバーを開錠位置と施錠位置のどちらかの位置に確実に移動させることができる。
次に、実施例2に係るボタン錠100について詳細に説明する。図13は本実施例2に係るボタン錠100の外観斜視図であり、図14はボタン錠100の内部構成の一部を示した図である。
<全体構成>
このボタン錠100は、上記実施例1のロッキングバー14に相当するロッキングバー114と、上記実施例1のリセットボタン51に相当するリセットボタン151と、上記実施例1のプッシュボタン52〜54に相当するプッシュボタン152〜155と、上記実施例1のセンスカム32に相当するセンスカム132と、上記実施例1のダイヤル36〜38に相当するダイヤル136〜139と、上記実施例1のリターンプレート49に相当するリターンプレート149を備えている。
<ロッキングバー>
ロッキングバー114は、本体ケース112に回動可能に支持されているとともに、センスカム132に当接可能な位置に配置されており、センスカム132のスライドに伴ってE方向(図14参照)に回動され、図示しない錠前を開錠状態にする。なお、図14に示すロッキングバー114の位置は、図示しない錠前を施錠状態にする位置である。
<プッシュボタン、ダイヤル>
図15(a)はプッシュボタン152(153、154、155)の外観斜視図であり、同図(b)はダイヤルカム164の外観斜視図であり、同図(c)はダイヤル136(137、138、139)の外観斜視図である。また、図16(a)はボタン錠100からプッシュボタン、ダイヤルカム、およびダイヤルだけを抜き出して側方から見た側面図であり、同図(b)はボタン錠100からプッシュボタン、ダイヤルカム、ダイヤル、および板バネだけを抜き出して上方から見た平面図である。
プッシュボタン152(153、154、155)は、本体ケース112の外部に突出して配置される操作部160と、この操作部160を基端として延出形成された2本の軸部162を有して構成されている。また、1本の軸部162の中央近傍には、ダイヤル136(137、138、139)の方向に向けて突出する突出部162aが形成されている。プッシュボタン152(153、154、155)の軸部162の先端部162bは、本体ケース112の内部に嵌め込まれ、プッシュボタン152(153、154、155)は、軸部162の先端部162bを支点としてダイヤル136(137、138、139)の方向に揺動可能に構成されている。
ダイヤル136(137、138、139)は長手方向の軸心を中心に回転可能に構成される。また、プッシュボタン152(153、154、155)と、ダイヤル136(137、138、139)の間には、ダイヤル136(137、138、139)の軸心に直交する方向にスライド可能なダイヤルカム164が配設されている。このダイヤルカム164は、バネ部材166によってプッシュボタン152(153、154、155)の方向に付勢されている。
ダイヤル136(137、138、139)は、プッシュボタン152(153、154、155)がダイヤルカム164の付勢力に抗してダイヤル136(137、138、139)の方向に揺動された場合に、ダイヤルカム164のスライドに基づいて所定角度だけ回転駆動される。なお、ダイヤル136(137、138、139)を回転駆動する原理は、ダイヤルカム164の有無を除いて上記実施例1のダイヤル36(37、38)とほぼ同じである。すなわち、プッシュボタン152(153、154、155)を押し込んでダイヤル136(137、138、139)の方向に揺動させることによって、ダイヤル136(137、138、139)を1/2ピッチ(回転角度18度)だけ回転させた後、プッシュボタン152(153、154、155)が操作開始位置に戻るときに、ダイヤル136(137、138、139)の奥に配設された板バネ168の付勢力によってダイヤル136(137、138、139)をさらに1/2ピッチ(回転角度18度)だけ回転させる。
<センスカム>
図17(a)はセンスカム132の外観斜視図であり、同図(b)はボタン錠100からセンスカム、センスカムバネ、およびダイヤルだけを抜き出して側方から見た側面図である。
センスカム132は、ダイヤル136〜139を個別に収容可能な4つの正方形状のダイヤル収容部132aと、センスカムバネ134の一端部が嵌め込まれる円筒形状のバネ受け部132bと、上述のロッキングバー114に係合される係合溝132cを有して構成されている。なお、センスカム132を移動させる原理は、上記実施例1のセンスカム32とほぼ同じである。すなわち、センスカム132は、同図(b)の上側に示すように、ダイヤル136〜139の凹部のいずれか1つ(この例では、すべて)が、ダイヤル収容部132aの凸部と噛み合っていない場合には、ロッキングバー114の回動を可能にする位置までは移動することができないが、同図(b)の下側に示すように、ダイヤル136〜139の凹部のすべてが、ダイヤル収容部132aの凸部と噛み合った場合に、センスカムバネ134の付勢力が働く方向(図の左方向)に移動され、係合溝132cを介してロッキングバー114を回動させる位置まで移動する。
<リセットボタン、リターンプレート>
図18(a)、(b)はリターンプレート149の外観斜視図である。また、図19(a)はボタン錠100からリセットボタン、リセットカム、リターンプレート、およびダイヤルだけを抜き出して側方から見た側面図であり、同図(b)は同図(a)のリターンプレートの主要部を反対側の面から見た図である。
リターンプレート149は、ダイヤル136〜139を個別に収容可能な楕円形状の4つのダイヤル収容部149aと、各々のダイヤル収容部149aに突出形成された平面視がほぼ三角形状の4つのゼロリセット用凸部149bと、各々のダイヤル収容部149a近傍に2つずつ突出形成された合計8つの逆転防止用部149cと、リターンプレートバネ133の一端部が嵌め込まれるバネ受け部149dと、リセットカム170に係合される係合ピン149eと、を有して構成されている。なお、リセットプレート149を移動させる原理は、リセットカム170を除いて上記実施例1のリセットプレート49とほぼ同じである。すなわち、リセットボタン151が操作開始位置(本体ケース112から突出して押下操作が可能となる位置)にある場合には、リターンプレート149は、リターンプレートバネ133の付勢力によってリセットカム170から離れる方向に移動されるが、逆転防止用凸部149cがダイヤル136(137、138、139)の外歯に係止されて移動が停止される(第1の位置に停止する)。
一方、リセットボタン151が長手方向に押し込まれた場合には、リターンプレート149は、リセットボタン151によって回転駆動されるリセットカム170の回転に伴ってリセットカム170に近づく方向に移動される。このリターンプレート149の移動により、逆転防止用凸部149cとダイヤル136(137、138、139)の外歯との係止が解除され、ダイヤル136(137、138、139)が回転可能な状態となる。続いて、リセットボタン151が長手方向にさらに押し込まれた場合には、ゼロリセット用凸部149bは、図19(b)に示すように、ダイヤル136(137、138、139)のハートカムの外周面に当接してハートカムを回転させながらリセットカム170に近づく方向に移動され、最終的に、ダイヤル136(137、138、139)のハートカムに形成された凹部に嵌り込んで移動が停止される(第2の位置に停止する)。これにより、すべてのダイヤル136〜139が初期位置に戻る(リセットされる)。
以上説明したように、本実施例2に係るボタン錠100は、開錠位置(例えば、図14に示すロッキングバー114がE方向に回動した位置)と施錠位置(例えば、図14に示すロッキングバー114の位置)との間を移動可能なロッキングバー(例えば、ロッキングバー114)と、前記ロッキングバーの前記開錠位置への移動を可能とする開錠可能位置(例えば、ロッキングバー114を回動させる位置)、および前記ロッキングバーの前記開錠位置への移動を不能とする開錠不能位置(例えば、ロッキングバー114を回動させない位置)の間を移動可能なセンスカム(例えば、センスカム132)と、前記センスカムの前記開錠不能位置から前記開錠可能位置への移動を許可する移動許可位置(例えば、ダイヤル136(137、138、139)の凹部がダイヤル収容部132aの凸部と噛み合う回転位置)、および前記センスカムの前記開錠不能位置から前記開錠可能位置への移動を禁止する移動禁止位置(例えば、ダイヤル136(137、138、139)の凹部がダイヤル収容部132aの凸部と噛み合わない回転位置)に回転可能なダイヤル(例えば、ダイヤル136(137、138、139))と、前記ダイヤルの回転中心軸と直交する方向に移動可能に配設され、移動に伴って前記ダイヤルを所定角度だけ回転させる操作部(例えば、ダイヤルカム164)と、を備え、前記ロッキングバーが前記施錠位置にある場合に、前記操作部によって前記ダイヤルを前記移動禁止位置から前記移動許可位置まで回転させた後、前記センスカムを前記開錠不能位置から前記開錠可能位置へ移動させて前記ロッキングバーを前記開錠位置まで移動可能とすることを特徴とする、ボタン錠である。
本実施例2に係るボタン錠100によれば、操作性を損なうことなく従来よりも装置の奥行き寸法を短くすることができ、装置の応用分野を広げることができる。
本発明に係るボタン錠は、机の引き出しなどに適用することができる。
2 机
10、100 ボタン錠
12、112 ケース
14、114 ロッキングバー
20 施開錠機構
30 規制手段
30a 第1ロッキングカム
30b 第2ロッキングカム
30c バネ部材
30d ロッキングピン
32、132 センスカム
33、133 リターンプレートバネ
34、134 センスカムバネ
36〜38、136〜139 ダイヤル
41 第1リセットカム
42 第2リセットカム
42〜44 連結カム
49、149 リターンプレート
50 操作部
51、151 リセットボタン
52〜54、152〜155 プッシュボタン
55 摘み
62 ハートカム
64 センスギヤ
164 ダイヤルカム
166 バネ部材
168 板バネ
172 リセットカム

Claims (5)

  1. 開錠位置と施錠位置との間を移動可能なロッキングバーと、
    前記ロッキングバーの前記開錠位置への移動を可能とする開錠可能位置、および前記ロッキングバーの前記開錠位置への移動を不能とする開錠不能位置の間を移動可能なセンスカムと、
    前記センスカムの前記開錠不能位置から前記開錠可能位置への移動を許可する移動許可位置、および前記センスカムの前記開錠不能位置から前記開錠可能位置への移動を禁止する移動禁止位置に回転可能であって、前記移動禁止位置から前記移動許可位置までの回転角度を異なる角度に設定可能な複数種類のダイヤルと、
    前記複数種類のダイヤルに各々対応して該ダイヤルの回転中心軸と直交する方向に移動可能に配設され、移動前の初期位置では前記ダイヤルと非連結状態であり、移動に伴って前記ダイヤルと連結して該ダイヤルを所定角度だけ回転させる複数の操作部と、
    前記操作部と前記ダイヤルの非連結状態において前記操作部と非連結であり、前記ダイヤルの回転を規制する回転規制部材と、
    前記移動禁止位置以外の位置にある前記ダイヤルのすべてを前記移動禁止位置まで回転させるリセット手段と、該リセット手段とは別体に設けられて前記回転規制部材による前記ダイヤルの回転規制を解除可能な回転規制解除手段とを有するリターンプレートと、
    を備え、
    前記ロッキングバーが前記施錠位置にある場合に、前記操作部によって前記複数種類のダイヤルすべてを前記移動禁止位置から前記移動許可位置まで回転させた後、前記センスカムを前記開錠不能位置から前記開錠可能位置へ移動させて前記ロッキングバーを前記開錠位置まで移動可能とすることを特徴とする、
    ボタン錠。
  2. 前記回転規制解除手段は、前記移動禁止位置以外の位置にある前記ダイヤルのすべてを前記移動禁止位置まで回転させる前に、前記回転規制部材による前記回転規制を解除することを特徴とする、
    請求項1に記載のボタン錠。
  3. 前記リターンプレートは、
    前記ダイヤルの回転を規制する回転規制手段をさらに備えることを特徴とする、
    請求項1または請求項2のいずれかに記載のボタン錠。
  4. 前記リターンプレートは、
    第1の位置と第2の位置の間をスライド可能に構成され、
    前記第1の位置において、前記回転規制手段によって前記ダイヤルの回転を規制し、
    前記第1の位置から前記第2の位置へ移動する間に、前記回転規制解除手段によって前記回転規制部材による前記ダイヤルの回転規制を解除し、
    前記第2の位置において、前記リセット手段によって前記移動禁止位置以外の位置にある前記ダイヤルのすべてを前記移動禁止位置まで回転させることを特徴とする、
    請求項3に記載のボタン錠。
  5. 前記ロッキングバー、前記センスカム、前記ダイヤル、および前記操作部の少なくとも一部を内部に収容可能なケースと、
    前記ケースに移動可能に配設され、前記ロッキングバーを前記開錠位置と前記施錠位置との間で移動させるロッキングカムと、
    前記ケースと前記ロッキングカムに同時に係合されて前記ケースに対する前記ロッキングカムの移動を規制する移動規制手段と、をさらに備え、
    前記センスカムは、
    前記開錠許可位置において前記移動規制手段と前記ケースとの係合を解除して前記ケースに対する前記ロッキングカムの移動を許可することを特徴とする、
    請求項1〜4のいずれかに記載のボタン錠。
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