JP2003340105A - 遊技機 - Google Patents

遊技機

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JP2003340105A JP2002147462A JP2002147462A JP2003340105A JP 2003340105 A JP2003340105 A JP 2003340105A JP 2002147462 A JP2002147462 A JP 2002147462A JP 2002147462 A JP2002147462 A JP 2002147462A JP 2003340105 A JP2003340105 A JP 2003340105A
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誠 中村
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克彦 波平
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Sanyo Bussan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外部から不正な操作を受けても開閉部材の施錠
状態を容易に解除することができず、不正行為に対する
防御性能に優れた遊技機を提供する。 【解決手段】遊技機の開閉部材(例えば前面枠)を施錠
する施錠装置は、専用の鍵を用いて操作されるシリンダ
錠50と、遊技機に設けられた被係止部に対し係脱可能
に設けることでそれぞれが施錠位置と解錠位置との間を
配置切替え可能な3つの鉤部材41A,41B,41C
と、シリンダ錠から各鉤部材への動作伝達に関与する作
動機構(作動部材30等)とを備える。作動機構は、専
用鍵によるシリンダ錠の解錠操作時には錠の動作を各鉤
部材に伝達して前記3つの鉤部材を同時に施錠位置から
解錠位置に切替えるが、外力によって各鉤部材が個々に
施錠位置から解錠位置に切替えられてもその鉤部材の動
作を他の鉤部材に伝達しないという一方向的な動作伝達
を行うように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、開閉部材及びその
開閉部材を施錠するための施錠装置を備えた遊技機に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般にパチンコ機等の遊技機では、内部
を日常的に保守点検する必要から、遊技機の前面には開
閉部材としての前面枠(前面扉ともいう)が開閉可能に
設けられ、店員以外の者が無断で前面枠を開放できない
ようにするために、遊技機には施錠装置が設けられてい
る。かかる施錠装置としては、専用の鍵を用いて操作さ
れるシリンダ錠と、遊技機に設けられた上下一対の被係
止部に対しそれぞれ係脱可能に設けられた上側及び下側
の鉤部材と、専用鍵によるシリンダ錠の解錠操作に応じ
て前記上側及び下側鉤部材を作動させる作動機構とを備
えたものが知られている。この施錠装置によれば、施錠
状態では上下両鉤部材がそれぞれ対応する被係止部に係
合することで前面枠が開放不能となる。他方、専用鍵で
シリンダ錠を解錠操作することで、作動機構を介して上
下両鉤部材が被係止部から同時に離脱し、前面枠が開放
可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
施錠装置付き遊技機には、遊技機本体と前面枠との間に
僅かに生じた隙間から針金等の線材を差し込み、その線
材で上側又は下側の鉤部材に直接力を加えて両鉤部材を
被係止部から離脱させるという不正行為を受け易いとい
う欠点があった。このため、専用鍵でシリンダ錠を解錠
操作せずとも、前面枠の施錠状態が不正に解除され、前
面枠が容易に不正開放されてしまうという問題があっ
た。
【0004】本発明の目的は、外部から不正な操作を受
けても開閉部材の施錠状態を容易に解除することができ
ず、不正行為に対する防御性能(即ち防犯性能)に優れ
た施錠装置を備えた遊技機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本欄では各請求項に記載
の発明のほかに、本発明の更に好ましい態様や追加的構
成要件についても列挙し、必要に応じて作用等に関する
簡単な注釈を加える。尚、請求項1及び2は下記手段1
及び2にそれぞれ対応する。
【0006】手段1(請求項1).開閉部材及びその開
閉部材を施錠する施錠装置を備えた遊技機において、前
記施錠装置は、鍵を用いて操作される錠と、遊技機に設
けられた被係止部に対し係脱可能に設けることで、それ
ぞれが対応する被係止部に係合する施錠位置と、対応す
る被係止部から離脱する解錠位置との間を配置切替え可
能な少なくとも3つの鉤部材と、前記錠から前記各鉤部
材への動作伝達に関与する作動機構であって、前記鍵に
よる錠の解錠操作時には錠の動作を各鉤部材に伝達して
前記少なくとも3つの鉤部材を同時に施錠位置から解錠
位置に切替えるが、外力によって各鉤部材が個々に施錠
位置から解錠位置に切替えられてもその鉤部材の動作を
他の鉤部材に伝達しないという一方向的な動作伝達を可
能とするように構成された作動機構とを備えることを特
徴とする遊技機。
【0007】手段1の遊技機によれば、鍵による錠の解
錠操作時(即ち正規解錠時)には、一方向的な動作伝達
可能に構成された作動機構を介して錠の動作が各鉤部材
に伝達され、全ての鉤部材が同時に施錠位置から解錠位
置に切替えられる。すると、全ての鉤部材がそれぞれ対
応する被係止部から同時に離脱し、開閉部材の施錠が解
除されて開閉部材が開放可能となる。これに対し、不正
な意図を持った者が例えば線材等を外から遊技機内に挿
入し、この線材等を介して鉤部材に直接外力を及ぼして
鉤部材を施錠位置から解錠位置に強制切替えするという
不正解錠を試みる場合がある。しかし、かかる不正解錠
を試みても、前記作動機構は、外力によって各鉤部材が
個々に施錠位置から解錠位置に切替えられてもその鉤部
材の動作を他の鉤部材に伝達しない構造のため、一つの
鉤部材を解錠位置に切替えても他の鉤部材はそれに連動
して解錠位置に切替わることはない。つまり、不正解錠
を成功させるためには、全ての鉤部材に対して同時に外
力を及ぼしこれらを一度に解錠位置に切替える必要があ
る。ところが、鉤部材は少なくとも3つ(即ち3つ以
上)設けられており、人間一人には手が二本しかないた
め、一人で3つ以上の線材等を操作して3つ以上ある鉤
部材に対し同時に外力を及ぼすことはとても無理であ
る。従って、この遊技機によれば、外部から不正な操作
を受けても開閉部材の施錠状態を容易に解除することが
できず、不正行為に対する防御性能(即ち防犯性能)に
優れている。
【0008】手段2(請求項2).前記少なくとも3つ
の鉤部材は、そのうちのいくつかの鉤部材については施
錠位置から解錠位置に向けて正方向に配置切替えされる
ことで対応する被係止部から離脱し、残りの鉤部材につ
いては施錠位置から解錠位置に向けて前記正方向とは逆
向きの逆方向に配置切替えされることで対応する被係止
部から離脱するように設けられていることを特徴とする
手段1に記載の遊技機。
【0009】手段2によれば、3つ以上ある鉤部材は、
施錠位置から解錠位置への解錠切替え方向が特定の一方
向に揃っておらず、いくつかの鉤部材については解錠切
替え方向が正方向に、残りの鉤部材については解錠切替
え方向が逆方向にという具合に、解錠切替え方向が正逆
入り乱れた状況にある。このため、不正な意図を持った
者が3つ以上ある鉤部材について個々に施錠位置から解
錠位置に線材等で切替えようとしても、それぞれの鉤部
材について適正な解錠切替え方向を把握することは容易
でない。少なくとも、個々の鉤部材について適正な解錠
切替え方向を把握するまでには相当の試行錯誤が必要
で、長い時間と手間がかかるはずである。とすれば、不
正な意図を持った者が短時間のうちに当該施錠装置の施
錠状態を解除することは極めて困難であり、不正解錠を
断念させることもできる。故にこの構成によれば、不正
行為に対する防御性能が更に高められる。
【0010】手段3.前記少なくとも3つの鉤部材は、
そのうちのいくつかの鉤部材については施錠位置と解錠
位置との間をスライド可能に設けられると共に、残りの
鉤部材については施錠位置と解錠位置との間を支軸を中
心として回動可能に設けられており、前記作動機構は、
前記少なくとも3つの鉤部材と作動連結されると共に前
記スライド可能な鉤部材のスライド方向と同方向にスラ
イド可能な作動部材を具備しており、前記鍵による錠の
解錠操作に基づく当該作動部材の正方向スライドに伴
い、前記スライド可能な鉤部材が施錠位置から解錠位置
に向けて正方向に配置切替えされることで対応する被係
止部から離脱すると共に、前記回動可能な鉤部材につい
ては施錠位置から解錠位置に向けて前記正方向とは逆向
きの逆方向に配置切替えされることで対応する被係止部
から離脱することを特徴とする手段1又は2に記載の遊
技機。
【0011】手段3によれば、いくつかの鉤部材をスラ
イド可能とすると共に残りの鉤部材を支軸を中心として
回動可能とし、且つ、作動機構を構成する作動部材を前
記スライド可能な鉤部材のスライド方向と同方向にスラ
イド可能とすることにより、鍵による錠の解錠操作に基
づく作動部材の正方向スライドに伴って、いくつかの鉤
部材が正方向にスライドする一方で、残りの鉤部材が逆
方向に回動するというリンク構造が、錠、作動機構(作
動部材)及び全ての鉤部材の間に構築される。そして、
この構成によれば、3つ以上ある鉤部材は、施錠位置か
ら解錠位置への解錠切替え方向が特定の一方向に揃って
おらず、いくつかの鉤部材については解錠切替え方向が
正方向に、残りの鉤部材については解錠切替え方向が逆
方向にという具合に、解錠切替え方向が正逆入り乱れた
状況にある。このため、不正な意図を持った者が3つ以
上ある鉤部材について個々に施錠位置から解錠位置に線
材等で切替えようとしても、それぞれの鉤部材について
適正な解錠切替え方向を把握することは容易でない。少
なくとも、個々の鉤部材について適正な解錠切替え方向
を把握するまでには相当の試行錯誤が必要で、長い時間
と手間がかかるはずである。とすれば、不正な意図を持
った者が短時間のうちに当該施錠装置の施錠状態を解除
することは極めて困難であり、不正解錠を断念させるこ
ともできる。故にこの構成によれば、不正行為に対する
防御性能が更に高められる。
【0012】手段4.前記回動可能な鉤部材は、その先
端部側において被係止部と係合すると共にその基端部側
において前記作動部材と作動連結され、前記支軸は当該
鉤部材の先端部と基端部との間に設定されていることを
特徴とする手段3に記載の遊技機。
【0013】手段4によれば、作動部材の正方向スライ
ド時、回動可能な鉤部材の基端部は作動部材に追従して
正方向へ変位するが、当該回動可能な鉤部材の先端部
は、支軸(回動中心軸)が当該鉤部材の先端部と基端部
との間に設定されていることから、基端部の変位方向
(正方向)とは逆方向に変位する。この構成によれば、
作動部材の正方向スライドに伴う施錠位置から解錠位置
への配置切替えが逆方向となる鉤部材を、比較的簡素な
機械構造で具体化することができる。
【0014】手段5.前記作動部材には、各鉤部材にそ
れぞれ対応させて少なくとも三つの逃げ溝を形成し、各
逃げ溝内には、それぞれ対応する鉤部材に突設されたピ
ン又は係合凸部を係入したことを特徴とする手段3又は
4に記載の遊技機。
【0015】手段5によれば、作動機構の主要な構成要
素である作動部材に少なくとも三つの逃げ溝を形成する
と共に、各逃げ溝内に、それぞれ対応する鉤部材に突設
されたピン又は係合凸部を係入することにより、前述の
ような一方向的な動作伝達を可能とする作動機構が比較
的簡素な機械構造で具体化される。即ち、前記鍵による
錠の解錠操作に基づく作動部材の正方向スライド時に
は、当該作動部材により錠の動作を各鉤部材に伝達して
前記少なくとも3つの鉤部材を同時に施錠位置から解錠
位置に切替えるが、外力によって鉤部材が個々に施錠位
置から解錠位置に切替えられても、その鉤部材に対応す
る逃げ溝内をピン又は係合凸部が遊走するだけでその鉤
部材の動作を当該作動部材を介して錠及び他の鉤部材に
伝達しないという一方向的な動作伝達が実現される。
【0016】手段6.前記各鉤部材には、その鉤部材を
解錠位置から施錠位置に向けて付勢するための付勢手段
が配設されていることを特徴とする手段1〜5のいずれ
か一項に記載の遊技機。
【0017】手段6によれば、3つ以上ある鉤部材の各
々が、それぞれ対応する付勢手段によって解錠位置から
施錠位置に向けて付勢されている。このため、不正な意
図を持った者が線材等を用いて鉤部材を個々に不正解錠
しようとする場合でも、各付勢手段の付勢力に抗し得る
だけの大きさの外力を各鉤部材に及ぼして施錠位置から
解錠位置に切替える必要がある。つまり、開閉部材の不
正解錠を成功させるためには、各鉤部材に配設された付
勢手段の付勢力に抗して全ての鉤部材を同時に解錠位置
に切替える必要がある。遊技機の外からこのように複雑
で力のいる不正な操作を加えることは極めて困難であ
る。それ故この構成によれば、不正行為に対する防御性
能が飛躍的に高められる。
【0018】尚、手段6において、「前記付勢手段がバ
ネであること」は好ましく、「前記付勢手段がコイルバ
ネであること」は更に好ましい。又、手段1〜6におい
て、「前記錠がシリンダ錠であること」は好ましい。
【0019】手段7.前記施錠装置は、上側鉤部材、下
側鉤部材、並びに、前記上側及び下側鉤部材間に配設さ
れた中央鉤部材の三つの鉤部材を備えており、前記上側
及び下側鉤部材は、前記作動部材の正方向スライド時に
正方向に配置切替えされるスライド可能な鉤部材として
構成され、前記中央鉤部材は、前記作動部材の正方向ス
ライド時に逆方向に配置切替えされる回動可能な鉤部材
として構成されていることを特徴とする手段3,4,5
又は6に記載の遊技機。
【0020】手段7によれば、鍵による錠の解錠操作に
基づき作動部材が正方向にスライドすることにより、上
側及び下側鉤部材が正方向スライドして施錠位置から解
錠位置に配置切替えされると共に、中央鉤部材が逆方向
回動して施錠位置から解錠位置に配置切替えされる。不
正な意図を持った者が開閉部材の不正解錠を達成するた
めには、線材等を用いて上中下三つの鉤部材に対して外
力を及ぼし、これらの三つの鉤部材を同時に正方向スラ
イド及び逆方向回動させて解錠位置に切替える必要があ
るが、遊技機の外から、このように複雑な不正操作を加
えることは極めて困難である。それ故この構成によれ
ば、不正行為に対する防御性能が高められる。
【0021】手段8.手段1から手段7のいずれかにお
いて、前記遊技機はパチンコ機であること。中でも、パ
チンコ機の基本構成としては、操作ハンドルを備えてお
り、そのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域
に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置さ
れた作動口に入賞することを必要条件として表示装置に
おける図柄の変動表示が開始すること、又、特別遊技状
態発生中には遊技領域内の所定の位置に配置された入賞
口が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能として、
その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁
気カードへの書込み等も含む)が付与されること等が挙
げられる。上記パチンコ機には少なくとも、多数個の遊
技球を取得できる遊技者に有利な状態である特別遊技状
態(大当り状態)と、遊技球を消費する遊技者に不利な
状態である通常遊技状態の二種類の遊技状態が存在す
る。
【0022】手段9.手段1から手段7のいずれかにお
いて、前記遊技機はスロットマシンであること。中で
も、スロットマシンの基本構成としては、「遊技状態に
応じてその遊技状態を識別させるための複数の図柄から
なる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示
装置を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操
作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段
(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定
時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停
止時の確定図柄が特定図柄であることを必要条件として
遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態
発生手段とを備えた遊技機」となる。この場合、遊技媒
体は、コイン、メダル等が代表例として挙げられる。上
記遊技機には少なくとも、多数個の遊技媒体を取得でき
る遊技者に有利な状態である特別遊技状態(大当り状
態)と、遊技媒体を消費する遊技者に不利な状態である
通常遊技状態の二種類の遊技状態が存在する。
【0023】手段10.手段1から手段7のいずれかに
おいて、前記遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを
融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた
遊技機の基本構成としては、「遊技状態に応じてその遊
技状態を識別させるための複数の識別情報からなる図柄
列を変動表示した後に図柄を確定表示する表示装置を備
え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因
して図柄の変動が開始され、停止用操作手段(例えばス
トップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過す
ることにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定
図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有
利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段と
を備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前
記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要
とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払
い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。上記遊
技機には少なくとも、多数個の遊技球を取得できる遊技
者に有利な状態である特別遊技状態(大当り状態)と、
遊技球を消費する遊技者に不利な状態である通常遊技状
態の二種類の遊技状態が存在する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を遊技機としての
パチンコ機に具体化した一実施形態を図面を参照して説
明する。図1及び図2に示すようにパチンコ機10は、
外枠11と、前面枠12(内枠ともいう)と、ガラス板
が嵌め込まれたガラス枠13と、遊技盤14とを備えて
いる。遊技盤14は前面枠12の内側(裏側)に組み付
けられており、前面枠12と遊技盤14とが一体化して
前面扉を構成している。前面枠12は外枠11の左側に
設けられた上下一対のヒンジ部15,15を介して当該
外枠11に対し回動可能に取り付けられ、外枠11に対
して開閉可能となっている。ガラス枠13も上下一対の
軸支部16,16により前面枠12に対して開閉可能に
支持されている。本実施形態では前面枠12が開閉部材
に相当する。
【0025】なお、前面枠12及び遊技盤14によって
構成されるパチンコ機の正面は、その略上半部を占める
ガラス枠13で区画された遊技盤領域と、略下半部を占
めると共に前面枠12に造作された操作領域とに区分さ
れる。遊技盤領域には、表示装置、大小様々の入賞口、
風車、ランプ、スピーカ、その他の遊技性を高めるため
の器具や装置(いずれも図示略)が設けられている。他
方、操作領域には、弾発のための発射操作ハンドル1
7、打球供給皿としての上受け皿18、余剰玉受皿とし
ての下受け皿19、その他の器具や装置が設けられてい
る。
【0026】前面枠12の裏面の右側部には、縦長の施
錠装置20が設けられている。この施錠装置20は、前
面枠12が閉じられたときに前面枠12を外枠11に係
止して開放不能とするための前面枠用施解錠機構と、ガ
ラス枠13が閉じられたときにガラス枠13を前面枠1
2に係止して開放不能とするためのガラス枠用施解錠機
構とを具備した前面枠及びガラス枠両用の施錠装置であ
る。尚、外枠11の右側内部には、前面枠12の施錠に
関与する被係止部として、三つの受け金具(上側受け金
具11a、下側受け金具11b及び中央受け金具11
c)が固定されている。同様に前面枠12及び/又はガ
ラス枠13には、ガラス枠13の施錠に関与する被係止
部又は被係止機構(図示略)が設けられている。
【0027】図3は横倒し状態の施錠装置20を示し、
図4及び図5はその施錠装置20の上端部近傍を拡大し
て示す。施錠装置20は、パチンコ機への取付時に上下
方向(図3〜図5では左右方向)に延びる枠体21を備
えている。この枠体21は、長尺な金属板をほぼ直角に
曲げてアングル状(横断面L字状)に板金加工したもの
であり、互いに略直交する第1取付け板22と第2取付
け板23とを有している。この枠体の第1取付け板22
に対しシリンダ錠50を取付けると共に、第2取付け板
23に対し作動部材30や三つの鉤部材41A,41
B,41C等を取り付けることで施錠装置20が構成さ
れている。
【0028】作動部材30は、枠体21の長手方向に沿
って延びる長尺な板状部材であり、第2取付け板23に
沿ってスライド可能に設けられている。作動部材30の
第2取付け板23に沿ったスライドは、専用の鍵Kによ
るシリンダ錠50の解錠操作に基づくものであり、この
点については後ほど詳述する。
【0029】作動部材30の両端部付近には、上側受け
金具11aと係合可能な上側(図3では右側)の鉤部材
41Aと、下側受け金具11bと係合可能な下側(図3
では左側)の鉤部材41Bとが、枠体の第2取付け板2
3に沿ってスライド可能に設けられている。上側の鉤部
材41Aに着目して更に詳しく説明すると、図5に示す
ように、上側鉤部材41Aの一側面にはガイドピン42
が突設され、そのガイドピン42は第2取付け板23に
形成されたガイド溝24内に係入している。ガイド溝2
4の幅(高さ)はガイドピン42の軸部の径にほぼ等し
いが、ガイドピン42の頭部は軸部よりも大径化されて
おり、その大径頭部が第2取付け板23の一側面に接触
摺動する構成となっている。このため、上側鉤部材41
Aは、第2取付け板23に対し平行状態を保ちながら前
記ガイド溝24の範囲内でスライド可能となっている。
【0030】図4及び図5に示すように、上側鉤部材4
1Aの一側面に突設されたフック部43と、枠体の第1
取付け板22に突設されたフック部25との間には、付
勢手段たるコイルバネ44が架設されている。このコイ
ルバネ44は、上側鉤部材41A及びガイドピン42を
枠体21の上端に向けて常時付勢するが、ガイドピン4
2がガイド溝24の上端部(図5では右端部)に当接す
ることで上側鉤部材41Aのそれ以上の上動が規制され
る。これにより、上側鉤部材41Aが上側受け金具11
aと係合する施錠位置(図4の実線位置)に位置決めさ
れる。
【0031】また、第2取付け板23と上側鉤部材41
Aとの間には、作動部材30の上端部が進入配置されて
いる。その作動部材30の上端部には、ガイドピン42
の軸部を収容する逃げ溝31が形成されており、通常時
(上側鉤部材41Aが施錠位置にあるとき)には、ガイ
ドピン42は逃げ溝31の上端部(図5では右端部)に
位置する。作動部材30を図5の待機位置から所定量下
動(図5では左移動)させた場合(図6(B)参照)に
は、ガイドピン42と逃げ溝31の上端部との係合関係
に基づき、コイルバネ44の弾性に抗して作動部材30
と共に上側鉤部材41Aが下向きにスライドする。それ
に伴い、上側鉤部材41Aは上側受け金具11aから離
脱し、施錠位置(図4の実線位置)から解錠位置(図4
の仮想線位置)に切替え配置される。その一方で、作動
部材30の長手方向に延びる逃げ溝31を形成したこと
により、施錠位置にある上側鉤部材41Aに対し直接外
力(例えば針金を用いた不正な押圧力)を加えて上側鉤
部材41Aを解錠方向に強制スライドさせても、ガイド
ピン42がガイド溝24及び逃げ溝31内を遊走するば
かりであり、又、枠体のガイド溝24の下端部(図5で
は左端部)によりそれ以上の下動を規制されて作動部材
30を下動させるには到らない。
【0032】作動部材30を図5の待機位置から所定量
上動(図5では右移動)させた場合(図6(A)参照)
も、逃げ溝31の逃し効果により、ガイドピン42が作
動部材30の上動を阻害することはなく、又、作動部材
30の上動によって上側鉤部材41Aと上側受け金具1
1aとの係合関係が解除されることもない。なお、下側
鉤部材41B及びその周辺の構造も、上側鉤部材41A
及びその周辺とほぼ同様の構造となっている。
【0033】図3及び図7に示すように、枠体21の長
手方向中央部には、枠体の第2取付け板23の一部であ
る平板状の支持部23aが突出形成されている。この支
持部23aには、中央受け金具11cと係合可能な中央
鉤部材41Cが支軸28を介して回動可能に支持されて
いる。支軸28は、中央鉤部材41Cの先端部(図7で
は上端部)と基端部(図7では下端部)との間に設定さ
れている。図7(A)及び図8に示すように、中央鉤部
材41Cは、その先端部側において中央受け金具11c
と係合可能となっている。また、中央鉤部材41Cの基
端部の一側面にはガイドピン45が突設され、そのガイ
ドピン45は作動部材30に形成された逃げ溝36内に
係入している。ガイドピン45の軸部の径は逃げ溝36
の幅(高さ)よりも小さいが、ガイドピン45の頭部の
径は逃げ溝36の幅よりも大きく設定されている。この
ガイドピン頭部の存在により、ガイドピン45が逃げ溝
36内から離脱不能となり、作動部材30と中央鉤部材
41Cとの作動連結が確実となっている。
【0034】また、支軸28の上方において中央鉤部材
41Cの一側面に突設されたフック部46と、枠体の支
持部23aに突設されたフック部29との間には、付勢
手段たるコイルバネ47が架設されている。このコイル
バネ47は、中央鉤部材41Cの先端部(図7では上端
部)を反時計回りに回動させる方向に中央鉤部材41C
を常時付勢するが、ガイドピン45が逃げ溝36の上端
部(図7では右端部)に当接することで中央鉤部材41
Cのそれ以上の回動が規制される。このコイルバネ47
による付勢作用及びガイドピン45による回動規制作用
により、図7(A)に示すように、中央鉤部材41Cは
中央受け金具11cと係合する施錠位置に位置決めされ
る。尚、コイルバネ47のバネ力は、中央鉤部材41C
の位置決めに役立つ程度の小さなものであり、コイルバ
ネ47のバネ力に基づいてガイドピン45が作動部材3
0を強制上動させることはない。
【0035】通常時(即ち中央鉤部材41Cが施錠位置
にあって中央受け金具11cに係合する施錠時)には、
ガイドピン45は逃げ溝36の上端部(図7及び図8で
は右端部)に位置する。作動部材30を待機位置から所
定量下動(図7では左移動)させた場合(図7(B)参
照)には、ガイドピン45と逃げ溝36の上端部との係
合関係に基づき、コイルバネ47の弾性に抗して中央鉤
部材41Cが時計回りに回動する。それに伴い、中央鉤
部材41Cは中央受け金具11cから離脱し、図7
(A)の施錠位置から図7(B)の解錠位置に配置切替
えされる。その一方で、作動部材30の長手方向に延び
る逃げ溝36を形成したことにより、施錠位置にある中
央鉤部材41Cに対し直接外力(例えば針金を用いた不
正な押圧力)を加えて中央鉤部材41Cを解錠方向(時
計方向)に強制回動させても、ガイドピン45が逃げ溝
36内を遊走するばかりで、ガイドピン45が逃げ溝3
6の下端部を押圧して作動部材30を解錠に必要なスト
ローク以上に下動させるには到らない。
【0036】つまり、図7及び図8に示す中央鉤部材4
1C及びその周辺構造によれば、作動部材30が下動す
る場合にはそれに従って中央鉤部材41Cも時計方向に
回動するが、中央鉤部材41Cが直接外力によって時計
方向に強制回動されても作動部材30は事実上追従しな
いという一方的な動作伝達構造が構築される。なお、作
動部材30を待機位置から所定量上動(図7では右移
動)させた場合も、逃げ溝36の逃がし効果により、中
央鉤部材41C及びそのガイドピン45が作動部材30
の上動を阻害することはなく、又、作動部材30の上動
によって中央鉤部材41Cと中央受け金具11cとの係
合関係が解除されることもない。
【0037】上記三つの鉤部材41A,41B及び41
Cと作動部材30との間の作動関係についてまとめる
と、作動部材30が待機位置から上動する場合には、三
つの鉤部材41A,41B及び41Cは作動部材30の
上動を無条件に許容すると共に作動部材30の上動に影
響されて施錠状態を解除することはない。これに対し、
作動部材30が待機位置から下動する場合には、三つの
鉤部材41A,41B及び41Cは作動部材30の動き
に追従して施錠位置から解錠位置にスライド変位又は回
動し、それぞれ対応する受け金具11a,11b及び1
1cとの係合関係を同時に解除する。即ち、逃げ溝3
1,36を有する作動部材30や各逃げ溝内に係入され
るガイドピン42,45等により、シリンダ錠50から
各鉤部材に対して一方向的な動作伝達を可能とする作動
機構が構成される。
【0038】図3に示すように、枠体21の略中央部及
び下端部並びに作動部材30の略中央部及び下端部に
は、ガラス枠13の施錠又は解錠に関与する一対のガラ
ス枠用係合機構33,33が設けられている。各ガラス
枠用係合機構33は、作動部材30の一側面に突設され
たガイドピンを係入するためのガイド溝(兼逃げ溝)が
形成された摺動体33aと、その摺動体33aを下向き
方向に付勢するコイルバネ33bとを少なくとも具備し
ている。ガラス枠用係合部としての摺動体33aは、前
面枠12及び/又はガラス枠13に設けられたガラス枠
13を施錠又は解錠するための機構(周知ゆえ説明を省
略)と、作動部材30とを機械的に連動させるための部
材であり、作動部材30の上下動に伴う摺動体33aの
位置変化に応じて、ガラス枠13の施錠又は解錠の状態
が切り替わる。
【0039】また、前記ガラス枠用係合機構33は、作
動部材30を選択的に付勢するための選択的付勢機構と
しての働きも兼ねている。即ち、各ガラス枠用係合機構
(選択的付勢機構)33は、作動部材30が下動する場
合には作動部材30に対し何の影響も及ぼさず作動部材
30の下動を無条件に許容するが、作動部材30が上動
する場合には、作動部材30を元位置(待機位置)に復
帰させる方向(図3の左方向)への付勢作用を及ぼすと
いう働きをする。
【0040】なお、専用鍵Kでシリンダ錠50が操作さ
れないとき(通常時)に、作動部材30が図3及び図5
に示す待機位置に安定的に保持されるのは、作動部材3
0が、主として上側及び下側鉤部材41A,41B並び
に一対のガラス枠用係合機構33,33に対し都合4本
のガイドピンを介して係合することで、作動部材30の
待機位置が一義的に決定されることによるものである。
そして、作動部材30に外力を及ぼして作動部材30を
待機位置から上動させようとすると、一対のガラス枠用
係合機構33,33に付属する二つのコイルバネ33b
が作動部材30を元位置(待機位置)に戻そうとする。
他方、作動部材30を待機位置から下動させようとする
と、上側及び下側の鉤部材41A,41Bに割り当てら
れた二つのコイルバネ44が作動部材30を元位置(待
機位置)に戻そうとする。
【0041】図4及び図5に示すように、枠体21の上
端寄り位置において枠体の第1取付け板22には、シリ
ンダ錠50が設けられている。特に図4に示すように、
第1取付け板22には、シリンダ錠用の一対の取付支持
部26,26が所定間隔を隔てて突設されている。ま
た、シリンダ錠50の背面側(鍵穴と反対側)には取付
フランジ51が一体化されている。この取付フランジ5
1を前記一対の取付支持部26,26に載せてからネジ
27で各取付支持部26に固定することにより、シリン
ダ錠50が枠体21に対して固着されている。
【0042】シリンダ錠50の背面側に突出した錠軸5
0aには、カム52が一体回動可能に取付けられてい
る。特に図5に示すように、カム52は、第1腕部54
及び第2腕部55を有しており、錠軸50aを中心とし
た両腕部54,55間の角度は約80度に設定されてい
る。他方、作動部材30には、カムの第1腕部54と係
合可能な第1係合溝34及びカムの第2腕部55と係合
可能な第2係合溝35が形成されている。専用鍵Kによ
るシリンダ錠50の操作に応じて、カム52は、時計方
向(図6(A)参照)又は反時計方向(図6(B)参
照)に回動する。カム52が所定方向に所定量回動する
と、第1腕部54又は第2腕部55がそれぞれ対応する
第1係合溝34又は第2係合溝35に進入すると共に、
進入した溝の一端部に係合して作動部材30を特定方向
に押し移動させる。
【0043】次に、施錠装置20の作用等について説明
する。前面枠12及びガラス枠13が完全に閉じられる
と共にシリンダ錠50の鍵穴に対して専用鍵Kが差し込
まれていない施錠状態においては、作動部材30もカム
52も図5に示す待機位置に配置される。この状態で
は、3つの鉤部材41A,41B及び41Cがそれぞれ
対応する受け金具11a,11b及び11cと係合して
前面枠12が開放不能になると共に、ガラス枠用係合部
としての摺動体33a,33aが施錠位置に配置されて
ガラス枠13も開放不能となっている。
【0044】上記の施錠状態からガラス枠13を解錠し
たい場合には、シリンダ錠50の鍵穴に専用鍵Kを差し
込み、その専用鍵Kをパチンコ機10の正面(図1参
照)から見て左方向(反時計方向)に回動する。すると
図6(A)に示すように、カム52が時計方向に回動し
て、カムの第2腕部55が作動部材の第2係合溝35に
進入すると共に第2係合溝35の上端部(図6では右端
部)に当接する。更にカム52が時計方向に回動される
に従い、第2腕部55によって作動部材30が押されな
がら上方向(図6では右方向)に移動する。図6(A)
はカム52を時計方向に約40度回動した状態を示す。
カム52を時計方向に約40度回動することで、作動部
材30が所定距離だけ上動し、それに伴いガラス枠用係
合部としての摺動体33a,33aも同じ距離だけ上方
に変位してガラス枠13が解錠される。ガラス枠13が
解錠された時点で鍵Kを操作する手の力を緩めると、作
動部材30の上動時に蓄力された両選択的付勢機構33
のコイルバネ33aのバネ力により、作動部材30が元
位置(待機位置)に強制復帰される。これに伴い、カム
52も待機位置付近にまで復帰回動される。
【0045】上記の施錠状態から前面枠12を解錠した
い場合には、シリンダ錠50の鍵穴に専用鍵Kを差し込
み、その専用鍵Kをパチンコ機10の正面(図1参照)
から見て右方向(時計方向)に回動する。すると図6
(B)に示すように、カム52が反時計方向に回動し
て、カムの第1腕部54が作動部材の第1係合溝34に
進入すると共に第1係合溝34の下端部(図6では左端
部)に当接する。更にカム52が反時計方向に回動され
るに従い、第1腕部54によって作動部材30が押され
ながら下方向(図6では左方向)に移動する。作動部材
30の下動に伴い、逃げ溝31の端部によってガイドピ
ン42と一緒に上側鉤部材41Aが押し下げられ、同じ
く下側鉤部材41Bも押し下げられる。その結果、上側
及び下側鉤部材41A,41Bが施錠位置から解錠位置
に向けて正方向(図6(B)では左方向)にスライドす
る。また図7(B)に示すように、作動部材30の下動
に伴って、逃げ溝36の端部によってガイドピン45と
一緒に中央鉤部材41Cの基端部が押し下げられ、その
結果、中央鉤部材41Cの先端部が支軸28を中心とし
て時計方向に回動する。中央鉤部材41Cの先端部の回
動方向は、上下両鉤部材41A,41Bのスライド方向
とは逆方向となる。
【0046】図6(B)はカム52を反時計方向に約4
0度回動した状態を示す。カム52を反時計方向に約4
0度回動することで、作動部材30が所定距離だけ下動
し、それに伴い上側及び下側鉤部材41A,41Bも同
じ距離だけ下方(正方向)にスライド変位して、それぞ
れ対応する受け金具11a,11bとの係合が解除され
る。また、作動部材30が所定距離だけ下動すること
で、中央鉤部材41Cの先端部も所定円弧長だけ時計方
向(前記正方向とは逆向きの逆方向)に回動変位して、
対応する受け金具11cとの係合が解除される。このよ
うに専用鍵Kを用いた正規の解錠操作に基づく作動部材
30の下動により、三つの鉤部材41A,41B及び4
1Cが施錠位置から解錠位置へ同時に切替えられて、前
面枠12が解錠される。尚、前面枠12が解錠された時
点で鍵Kを操作する手の力を緩めると、作動部材30の
下動時に蓄力された上側及び下側鉤部材41A,41B
のコイルバネ44のバネ力により、作動部材30が元位
置(待機位置)に強制復帰される。これに伴い、カム5
2も待機位置付近にまで復帰回動される。
【0047】ところで、不正な意図を持った者が、例え
ば針金等の線材をパチンコ機10の隙間から内部の施錠
装置20に挿入し、この針金等を介して各鉤部材に直接
外力を及ぼして鉤部材を施錠位置から解錠位置に強制的
に切替えるという不正解錠を試みる場合がある。しか
し、かかる不正解錠を試みても、施錠装置20の作動機
構は、外力によって各鉤部材を個々に施錠位置から解錠
位置に切替えても当該鉤部材の動作をシリンダ錠50及
び他の鉤部材に伝達しない構造となっている。具体的に
は、針金等を用いて、コイルバネ44のバネ力に抗して
上側鉤部材41A(又は下側鉤部材41B)を施錠位置
から解錠位置に切替えても、その鉤部材に突設されたガ
イドピン42は作動部材30の逃げ溝31内を遊走する
ばかりで当該鉤部材の配置切替えが他の鉤部材(中央鉤
部材41C等)の配置切替えを誘発することはない。こ
れと同様に、針金等を用いて、コイルバネ47のバネ力
に抗して中央鉤部材41Cを施錠位置から解錠位置に切
替えても、その中央鉤部材41Cに突設されたガイドピ
ン45は作動部材30の逃げ溝36内を遊走するばかり
で当該中央鉤部材41Cの配置切替えが上側及び下側鉤
部材41A,41Bの配置切替えを誘発することはな
い。このように、針金等を用いて一つの鉤部材を解錠位
置に切替えても、他の鉤部材がそれに連動して解錠位置
に切替わることはない。
【0048】つまり、不正な意図を持った者が不正解錠
を成功させるためには、全3つの鉤部材41A,41B
及び41Cに対して同時に外力を及ぼしこれらを一度に
解錠位置に切替える必要がある。しかしながら、人間一
人には手が二本しかなく、一人で3つの針金等を操作し
て3つの鉤部材に対し同時に外力を及ぼすことはとても
無理であろう。それ故、専用鍵Kを用いることなく外部
から不正な操作を加えて前面枠12の解錠を試みること
は極めて困難と言える。故に本実施形態のパチンコ機1
0は、不正行為に対する防御性能(即ち防犯性能)に優
れている。
【0049】また、本実施形態では、専用鍵Kによるシ
リンダ錠50の解錠操作に基づく作動部材30の正方向
スライドに追従して、上側及び下側鉤部材41A,41
Bが解錠位置に向けて正方向にスライドする一方、中央
鉤部材41Cが解錠位置に向けて逆方向に回動すること
により、前面枠12が解錠状態となるように構成されて
いる。即ち、上中下三つの鉤部材は、施錠位置から解錠
位置への解錠切替え方向が特定の一方向に揃っておら
ず、上下二つの鉤部材41A,41Bについては解錠切
替え方向が正方向に、中央鉤部材41Cについては解錠
切替え方向が逆方向にという具合に、解錠切替え方向が
正逆入り乱れた状況にある。このため、不正な意図を持
った者が3つの鉤部材について個々に施錠位置から解錠
位置に針金等で切替えようとしても、それぞれの鉤部材
について適正な解錠切替え方向を把握することは容易で
はない。少なくとも、各鉤部材について適正な解錠切替
え方向を把握するまでには相当の試行錯誤が必要で、長
い時間と手間がかかるはずである。このような理由か
ら、不正な意図を持った者が短時間のうちに当該施錠装
置20の施錠状態を解除することは極めて困難であり、
その者に不正解錠を断念させることができる。
【0050】更に、本実施形態では、上中下三つの鉤部
材41A,41B及び41Cの各々が、それぞれ対応す
る付勢手段としてのコイルバネ44,47によって解錠
位置から施錠位置に向けて常時付勢されている。このた
め、不正な意図を持った者が針金等を用いて鉤部材を個
々に不正解錠しようとする場合でも、各コイルバネのバ
ネ力に抗し得るだけの大きさの外力を各鉤部材に及ぼし
て施錠位置から解錠位置に切替える必要がある。つま
り、前面枠12の不正解錠を成功させるためには各鉤部
材に配設されたコイルバネ44,47のバネ力に抗して
全ての鉤部材41A,41B及び41Cを同時に解錠位
置に切替える必要がある。しかし、各コイルバネ44,
47のバネ力がある程度強ければ、三つの鉤部材に対応
する三つのコイルバネのバネ力に抗して当該三つの鉤部
材を同時に解錠位置に切替えることは至難の業であり、
かかる不正解錠操作は事実上不可能と言ってよい。従っ
て、この構成によれば、不正行為に対する防御性能が飛
躍的に高められる。
【0051】(変更例)上記実施形態では、前面枠12
の施錠に関与する鉤部材の数を三つとしたが、鉤部材の
数を四つ以上としてもよい。また、本発明をパチンコ機
以外の遊技機(例えばスロットマシンや、パチンコ機と
スロットマシンとの融合機)に適用してもよい。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の遊技機によ
れば、外部から不正な操作を受けても開閉部材の施錠状
態を容易に解除することができず、不正行為に対する防
御性能(即ち防犯性能)を飛躍的に高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】遊技機としてのパチンコ機の概略正面図。
【図2】遊技機としてのパチンコ機の概略右側面図。
【図3】施錠装置(横倒し状態)の正面図。
【図4】施錠装置のシリンダ錠付近を拡大して示す部分
正面図。
【図5】施錠装置のシリンダ錠付近を拡大して示す部分
平面図。
【図6】施錠装置の解錠操作時の動作を示す図5相当の
図であって、(A)はガラス枠解錠時の部分平面図、
(B)は前面枠解錠時の部分平面図。
【図7】施錠装置の中央鉤部材付近を拡大して示し、
(A)は施錠時の部分正面図、(B)は解錠時の部分正
面図。
【図8】図7(A)のA−A線での拡大断面図。
【符号の説明】
10…パチンコ機(遊技機)、11a,11,11c…
受け金具(被係止部)、12…前面枠(開閉部材)、2
0…施錠装置、28…支軸、30…作動部材、31,3
6…作動部材における逃げ溝(30,31,36,42
及び45等は作動機構を構成する)、41A…上側鉤部
材、41B…下側鉤部材、41C…中央鉤部材、42,
45…ガイドピン(ピン又は係合凸部)、44,47…
コイルバネ(付勢手段)、50…シリンダ錠(錠)、K
…シリンダ錠の専用鍵(鍵)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開閉部材及びその開閉部材を施錠する施錠
    装置を備えた遊技機において、前記施錠装置は、 鍵を用いて操作される錠と、 遊技機に設けられた被係止部に対し係脱可能に設けるこ
    とで、それぞれが対応する被係止部に係合する施錠位置
    と、対応する被係止部から離脱する解錠位置との間を配
    置切替え可能な少なくとも3つの鉤部材と、 前記錠から前記各鉤部材への動作伝達に関与する作動機
    構であって、前記鍵による錠の解錠操作時には錠の動作
    を各鉤部材に伝達して前記少なくとも3つの鉤部材を同
    時に施錠位置から解錠位置に切替えるが、外力によって
    各鉤部材が個々に施錠位置から解錠位置に切替えられて
    もその鉤部材の動作を他の鉤部材に伝達しないという一
    方向的な動作伝達を可能とするように構成された作動機
    構とを備えることを特徴とする遊技機。
  2. 【請求項2】前記少なくとも3つの鉤部材は、そのうち
    のいくつかの鉤部材については施錠位置から解錠位置に
    向けて正方向に配置切替えされることで対応する被係止
    部から離脱し、残りの鉤部材については施錠位置から解
    錠位置に向けて前記正方向とは逆向きの逆方向に配置切
    替えされることで対応する被係止部から離脱するように
    設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遊技
    機。
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