JP6411824B2 - 錠装置 - Google Patents

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Description

本発明は、錠装置に関し、特に、電気錠とダイアル錠を兼備した錠装置に関する。
金庫などに実装される錠装置は、主にダイアル錠、電気錠、鍵を用いるシリンダー錠などで構成され、これらは互いに独立している。このうち電気錠は、ギヤモータやソレノイドといった電気的作用を利用した電動機構による錠装置である。電気錠を解錠するための認証方法にはテンキーによる暗証番号入力や電波式のカードなどがある。このように、電気錠は利用者の利便性を供与する点で存在意義が大きい。その反面、電気錠には、電源の喪失や電子部品の故障による動作不能が発生するおそれがある。
一方、ダイアル錠は、機械的機構による錠装置である。ダイアル錠は、機械式ながら利用者がダイアル解錠番号を自由に変更することができ、古くから使用されており、堅牢性に優れている。特に、ダイアル錠は、タンブラーというダイアル解錠番号を決定する部品の構成数を変えることで、ダイアル解錠番号の組み合わせ数、すなわち暗証番号の堅牢性を容易に変更することができるといった設計上の性質を持っている。その反面、ダイアル錠は、解錠操作が複雑で、利便性の点で電気錠に劣る。
従来、電気錠と機械錠を組み合わせて、電気錠の故障などの非常時に機械錠による機械的手段で容易に施解錠できるようにした錠装置が知られている(例えば、特許文献1および2を参照)。
特開平9−158565号公報 特開2011−241599号公報
上記のように電気錠と機械錠を組み合わせた錠装置の例はあるが、そこで用いられる機械錠はダイアル錠に比べて堅牢性に劣ったものである。このため、従来の錠装置は比較的容易に解錠することが可能であり、金庫などの高いセキュリティが求められる用途には不適当である。
上記問題に鑑み、本発明は、電気錠とダイアル錠を兼備し、非常時にダイアル操作により機械的に解錠することができる錠装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面に従った錠装置は、デッドボルトが本体ケースから突出する施錠位置と前記本体ケースへ没入する解錠位置との間を往復スライドして施解錠を行う錠装置であって、正逆回転するギヤモータの回転駆動力により駆動されるモータ駆動ドライブカムを有し、該モータ駆動ドライブカムにより前記デッドボルトを前記往復スライドさせることによって施解錠動作させる電気錠機構と、ダイアルの回転操作により駆動されるダイアル駆動ドライブカムを有し、該ダイアル駆動ドライブカムにより前記電気錠機構を回転させて前記デッドボルトを施解錠動作させるダイアル錠機構とを備え、前記ダイアル錠機構が施錠位置にあるときに前記電気錠機構による解錠操作を行うと、前記モータ駆動ドライブカムは前記ダイアル駆動ドライブカムとは独立に回転し、前記ダイアル錠機構を施錠位置に保ったまま前記錠装置を解錠し、前記電気錠機構が施錠位置にあるときに前記ダイアルの回転操作を行うと、前記ダイアル駆動ドライブカムが前記モータ駆動ドライブカムを回転させ、前記電気錠機構を施錠位置に保ったまま前記錠装置を解錠するものである。
具体的には、前記電気錠機構は、前記ギヤモータの台座に軸支されて前記ギヤモータにより正逆回転駆動される第1のドライブホイールと、前記第1のドライブホイールによりドライブギヤ軸まわりに正逆回転駆動される第1のドライブカムと、前記第1のドライブカムにより前記ドライブギヤ軸まわりに正逆回転駆動されて前記デッドボルトを往復スライドさせる第2のドライブカムとを有し、前記ダイアル錠機構は、前記ダイアルの回転を伝達するダイアル軸と、前記ダイアル軸に軸着された第2のドライブホイールと、前記第2のドライブホイールにより前記ドライブギヤ軸まわりに正逆回転駆動されて前記台座を前記ドライブギヤ軸まわりに正逆回転させる第3のドライブカムとを有する。
これによると、電気錠機構およびダイアル錠機構が互いに独立にデッドボルトを施解錠動作させることができ、電気錠とダイアル錠を兼備する錠装置が構成される。
前記第1のドライブカムは、前記第1のドライブホイールの正逆回転時に前記第1のドライブホイールに当接して前記第1のドライブカムを正逆回転させるアームを有していてもよい。また、前記第2のドライブカムは、前記デッドボルトに係合して前記第2のドライブカムの正逆回転に応じて前記デッドボルトを往復スライドさせる第1のアームと、前記デッドボルトが前記施錠位置にあるときに前記ドライブギヤ軸から前記デッドボルトのスライド方向に延びるように位置して前記デッドボルトが前記本体ケースへ没入するのを規制する第2のアームとを有していてもよい。また、前記第3のドライブカムは、前記ダイアル錠機構による施解錠時に前記第2のドライブホイールの外周上の溝に嵌合して前記第3のドライブカムを正逆回転させるギヤアームを有していてもよく、前記台座が前記ギヤアームに連結されていてもよい。
これら構成によると、各ドライブカムのアームが他の部材に作用してデッドボルトを施解錠動作させることができる。
上記錠装置は、前記電気錠機構が解錠位置にあるときに前記ダイアル錠機構の解錠操作が行われると、前記台座の回転により前記第1のドライブホイールが前記本体ケースの内面に当接して回転して前記電気錠機構が施錠位置にされるものであってもよい。
これによると、電気錠機構が解錠位置にあるときに故障した場合に、ダイアル錠機構の解錠操作により電気錠機構が施錠位置にされてダイアル錠機構による施錠が可能になる。
前記第1のドライブカムと前記第2のドライブカムとの間に弾性部材が挟入されており、前記第2のドライブカムが、前記弾性部材によって、前記デッドボルトを前記施錠位置にスライド動作させる方向へ回転するように付勢されてもよい。
これによると、デッドボルトが障害物により本体ケースから突出できないときでも電気錠機構またはダイアル錠機構による施錠動作を完了させることができ、障害物が取り除かれた後にデッドボルトを自動的に施錠位置へスライド動作させることができる。
前記弾性部材がねじりコイルバネであってもよい。
これによると、デッドボルトを自動的に施錠位置へスライド動作させる機能を容易に実現することができる。
本発明によると、電気錠とダイアル錠を兼備し、非常時にダイアル操作により機械的に解錠することができる錠装置を構成することができる。
本発明の一実施形態に係る錠装置を備えた金庫の外観図および操作部分の拡大図 本発明の一実施形態に係る錠装置の分解斜視図 電気錠機構の詳細分解斜視図 電気錠機構による解錠動作を説明する図 ダイアル錠機構による解錠動作を説明する図 電気錠機構による施錠動作を説明する図 錠装置の状態遷移図
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る錠装置を備えた金庫の外観図および操作部分の拡大図である。図1(a)に示す金庫100は、防盗金庫あるいは耐火金庫と呼ばれる堅牢性・耐久性に優れた金庫であり、特殊な合金で形成されている。
金庫100には、本発明の一実施形態に係る錠装置が実装されている。当該錠装置は、電気的作用により施解錠を行う電気錠とダイアル操作により施解錠を行うダイアル錠とを併せ持つ。
図1(b)に示すように、金庫100の扉正面にはテンキーユニットが搭載されたキー操作部101が配置されている。キー操作部101にはテンキーや状態表示灯などが配置されている。通常時にはテンキー操作により錠装置の施解錠を行うことができる。なお、キー操作部101に非接触カードユニットを追加搭載することで、ICカードによる施解錠およびICカードとテンキー操作の組み合わせによる施解錠を行うことも可能である。
キー操作部101は取り外すことができるようになっている。図1(c)に示すように、金庫100の扉正面にはダイアル11が配置されている。電気錠の故障などで電気的作用による解錠ができないといった非常時には、キー操作部101を取り外してダイアル11を露出させて、ダイアル操作により錠装置を解錠することができる。
次に、金庫100に実装された本実施形態に係る錠装置について詳細に説明する。図2は、本実施形態に係る錠装置の分解斜視図である。図の右斜め上が金庫100の正面であり、左斜め下が背面である。
本実施形態に係る錠装置は、ダイアル錠機構10および電気錠機構20を備えている。これら機構は錠装置の本体ケース30に収容されている。さらに、本体ケース30にはデッドボルト40が収容されている。デッドボルト40は、本体ケース30の側面に形成された開口部31に挿通されている。デッドボルト40が本体ケース30から突出する施錠位置と本体ケース30に没入する解錠位置との間を往復スライドすることで錠装置の施解錠が行われる。ダイアル錠機構10および電気錠機構20は互いに独立にデッドボルト40のスライド動作を行うことができる。
ダイアル錠機構10は、ダイアル11と、ダイアル軸12と、ドライブホイール13と、タンブラー部14と、ドライブカム15とを備えている。ダイアル11は、図1に示したように、金庫100の扉表面に配置される。ダイアル11の表面の全周には、例えば100個の目盛りと0から90までの10おきの10個の数字が印字または刻印されている。ダイアル11は左右のいずれにも回すことができ、利用者は、ダイアル11を回して目盛りを合わせて錠装置を解錠することができる。
ダイアル軸12は、その一端がダイアル11の裏面の中心に軸止されており、ダイアル11の回転動作に合わせて回転駆動される。ダイアル軸12は、本体ケース30の正面から金庫100の正面方向へ突き出たチューブ32に挿通されて本体ケース30の内部に案内される。ダイアル軸12の他端にはドライブホイール13が軸着されている。したがって、ダイアル11を回すとその回転がダイアル軸12を介してドライブホイール13に伝達され、ドライブホイール13はダイアル11の回転動作に合わせて回転駆動される。ドライブホイール13の外周上には、後述するドライブカム15を回転駆動するための溝131が設けられている。
タンブラー部14は、円盤状の複数(本例では3枚)のタンブラーが重ね合って構成されている。各タンブラーはドライブホイール13によって回転駆動される。各タンブラーは外周上に溝141を有しており、ダイアル11を回して暗証番号を一つ合わせるごとに1枚のタンブラーの溝141が所定の解錠位置へと移動する。そして、すべての暗証番号を合わせ終わるとすべてのタンブラーの溝141が解錠位置に揃う。
ドライブカム15は、ギヤアーム151を有している。タンブラー部14のすべてのタンブラーの溝141が解錠位置に揃うと、これらタンブラーの溝141およびドライブホイール13の溝131にギヤアーム151が嵌合して、ドライブカム15は、ドライブホイール13により図略のドライブギヤ軸まわりに正逆回転駆動される。これにより、デッドボルト40がスライド動作して施解錠が行われる。ドライブカム15の回転動作とデッドボルト40のスライド動作との関係については後述する。
電気錠機構20は、基板部21と、電動部22と、駆動部23とを備えている。図3は、電気錠機構20の詳細分解斜視図である。図の右斜め上が金庫100の正面であり、左斜め下が背面である。
基板部21において、電子基板211にはギヤモータ221を駆動制御するための駆動回路、マイコン、ROM、RAMなどの電子部品(いずれも図略)が実装されている。電子基板211は、キー操作部101(図1を参照)とケーブルで接続されている。また、電子基板211は、基板固定金具212に固定され、基板固定金具212は、本体ケース30(図2を参照)の内面に固定される。
電動部22において、ギヤモータ221が台座222に取り付けられている。ギヤモータ221のピニオンギヤ(図略)はドライブホイールギヤ223と噛合し、ドライブホイールギヤ223の回転軸は台座222に軸支されている。その回転軸にドライブホイール224が軸着されている。すなわち、ドライブホイール224は、ギヤモータ221の正逆回転に応じて正逆回転駆動されるようになっている。
駆動部23は、ドライブギヤ軸27まわりに回動自在な二つのドライブカム24および25が組み合わされて構成されている。ドライブギヤ軸27は、本体ケース30の内面に支持され、デッドボルト40のスライド方向の法線方向に延びる軸である。
ドライブカム24はアーム241を有しており、ドライブホイール224の正逆回転時にアーム241がドライブホイール224に当接することで、ドライブカム24が正逆回転駆動される。ドライブカム24およびドライブカム25の回転軸まわりには突起があり、ドライブカム24がある方向(錠装置を解錠させる方向)へ回転するとドライブカム24および25の両突起が当接し合ってドライブカム25が回転駆動される。また、ドライブカム24とドライブカム25の間にねじりコイルバネ26が挟入されており、ドライブカム24が逆方向(錠装置を施錠させる方向)へ回転するとねじりコイルバネ26がドライブカム24および25の両突起により圧縮されてその付勢力によりドライブカム25が逆方向へ回転駆動される。
ドライブカム25は二つのアーム251および252を有している。アーム251は、デッドボルト40に係合してドライブカム25の正逆回転に応じてデッドボルト40を往復スライドさせる。アーム252は、デッドボルト40が施錠位置にあるときにドライブギヤ軸27からデッドボルト40のスライド方向に延びるように位置してデッドボルト40が本体ケース30へ没入するのを規制する。
ドライブカム15および台座222もドライブギヤ軸27まわりに回動自在に配置されている。上述したように、ドライブカム15は、ギヤアーム151を有しており、タンブラー部14の溝141およびドライブホイール13の溝131がすべて解錠位置に揃うと(図2を参照)、ギヤアーム151が嵌合して、ドライブカム15はドライブホイール13によりドライブギヤ軸27まわりに正逆回転駆動される。ドライブカム15および25の回転軸まわりには突起があり、ドライブカム15がある方向(錠装置を施錠させる方向)へ回転するときにのみドライブカム15および25の両突起が当接し合ってドライブカム25が回転駆動される。すなわち、ドライブカム25は、一定の回転範囲内でドライブカム15とは独立に回転することができる。また、ドライブカム15のギヤアーム151には回転軸方向に突出するボス152があり、ボス152は台座222の孔225に嵌まっている。すなわち、ドライブカム15が台座222を連れて回るようになっている。
次に、図4を参照して、電気錠機構20による解錠動作について説明する。電気錠機構20による解錠動作は通常時の動作である。なお、図4は錠装置を背面から見たものであり、便宜のため、本体ケース30、基板部21、ドライブホイール224、および台座222以外の電動部22の構成要素の図示は省略している。
図4(a)は、錠装置においてダイアル錠機構10および電気錠機構20のいずれもが施錠位置にあるときの各部材の位置を示す。この施錠状態では、ドライブカム25のアーム252がドライブギヤ軸27からデッドボルト40のスライド方向に延びるように位置してデッドボルト40が本体ケース30へ没入するのを規制している。この施錠状態から電気錠機構20による解錠動作が始まると、ギヤモータ221が回転してその回転駆動力がドライブホイールギヤ223を介してドライブホイール224に伝達されてドライブホイール224が時計方向へ回転し始める(図4(b)を参照)。ドライブホイール224がさらに時計方向へ回転すると、ドライブホイール224がドライブカム24のアーム241に当接してドライブカム24が反時計方向へ回転し始める(図4(c)を参照)。そして、反時計方向へ回転するドライブカム24はドライブカム25を連れて回転し、ドライブカム25も反時計方向へ回転し始める(図4(c)を参照)。デッドボルト40にはドライブカム25のアーム251の先端と係合する係合部41があり、ドライブカム25が反時計方向へ回転することでアーム251が係合部41に作用してデッドボルト40を本体ケース30に没入する方向(図の左方向)へスライド動作させる(図4(c)を参照)。そして、ドライブホイール224が時計方向へ回転し終えるとデッドボルト40が本体ケース30に没入して錠装置は解錠状態となる(図4(d)を参照)。
上記のように、ダイアル錠機構10が施錠位置にあるときにはドライブカム25はドライブカム15とは独立に自由に回転することができるため、ダイアル錠機構10を施錠位置に保ったままで電気錠機構20により錠装置の解錠を行うことができる。
次に、図5を参照して、ダイアル錠機構10による解錠動作について説明する。ダイアル錠機構10による解錠動作は、電気錠機構20が故障した場合などの非常時の動作である。なお、図5もまた錠装置を背面から見たものであり、便宜のため、本体ケース30、基板部21、ドライブホイール224、および台座222以外の電動部22の構成要素の図示は省略している。
図5(a)は、錠装置においてダイアル錠機構10および電気錠機構20のいずれもが施錠位置にあるときの各部材の位置を示す。この施錠状態では、ドライブカム25のアーム252がドライブギヤ軸27からデッドボルト40のスライド方向に延びるように位置してデッドボルト40が本体ケース30へ没入するのを規制している。この施錠状態からダイアル錠機構10のダイアル操作を開始すると、ドライブホイール13の溝131およびタンブラー部14の溝141にドライブカム15のギヤアーム151が嵌合した状態でドライブホイール13が時計方向へ回転することでドライブカム15が反時計方向へ回転し始める(図5(b)を参照)。このとき、反時計方向へ回転するドライブカム15はドライブカム25を連れて回転し、ドライブカム25も反時計方向へ回転し始める(図5(b)を参照)。ドライブカム25が反時計方向へ回転することでアーム251が係合部41に作用してデッドボルト40を本体ケース30に没入する方向(図の左方向)へスライド動作させる(図5(b)を参照)。また、ギヤアーム151に設けられたボス152が台座222の孔225に嵌まっているため、台座222もドライブカム15に連れて回されて反時計方向へ回転する(図5(b)を参照)。そして、ドライブホイール13が時計方向へ回転し終えるとデッドボルト40が本体ケース30に没入して錠装置は解錠状態となる(図5(c)を参照)。
上記のように、電気錠機構20が施錠位置にあるときにダイアル操作を行うとドライブカム15がドライブカム25および台座222を連れて回転し、電気錠機構20を施錠位置に保ったままでダイアル錠機構10により錠装置の解錠を行うことができる。
次に、図6を参照して、電気錠機構20による施錠動作について説明する。電気錠機構20による施錠動作は通常時の動作である。なお、図6も錠装置を背面から見たものであり、便宜のため、本体ケース30、基板部21、ドライブホイール224、および台座222以外の電動部22の構成要素の図示は省略している。
図6(a)は、錠装置において電気錠機構20による解錠動作が行われて、ダイアル錠機構10が施錠位置、電気錠機構20が解錠位置にあるときの各部材の位置を示す。この解錠状態から電気錠機構20による施錠動作が始まると、ギヤモータ221が回転してその回転駆動力がドライブホイールギヤ223を介してドライブホイール224に伝達されてドライブホイール224が反時計方向へ回転し始める(図6(b)を参照)。ドライブホイール224が反時計方向へ回転すると、ドライブホイール224がドライブカム24のアーム241に当接してドライブカム24が時計方向へ回転し始める(図6(b)を参照)。このとき、デッドボルト40が本体ケース30から突出するのを阻止するような障害物がある場合、デッドボルト40は本体ケース30から突出する方向(図の右方向)へスライドできずに本体ケース30に没入した状態を保つ。したがって、ドライブカム25も回転せずに同じ状態で留まっている。この間にもドライブカム24は時計方向へ回転し続け、ねじりコイルバネ26が圧縮される(図6(b)を参照)。そして、障害物が取り除かれると、ドライブカム25が圧縮されたねじりコイルバネ26に付勢させて時計方向へ回転し、アーム251が係合部41に作用してデッドボルト40を本体ケース30から突出する方向(図の右方向)へスライド動作させて錠装置は施錠状態となる(図6(c)を参照)。
上記のように、ドライブカム24とドライブカム25との間にねじりコイルバネ26を挟入したことにより、施錠時においてデッドボルト40の突出を妨げる障害物があっても電気錠機構20は施錠動作を完了して、障害物が除去された後にデッドボルト40を自動的に本体ケース30から突出させることができる(自動施錠機能)。
ダイアル錠機構10による施錠動作は、次の通りである。すなわち、ダイアル錠機構10が図5(c)に示したような解錠位置にある場合、ダイアル操作によりドライブホイール13が反時計方向へ回転することでドライブカム15が時計方向へ回転し、電気錠機構20が施錠位置を保ったままでドライブカム15の回転に合わせて台座222が時計方向へ回転する(図5(b)を参照)。これにより、ドライブカム24が時計方向へ回転し、アーム251が係合部41に作用してデッドボルト40を本体ケース30から突出する方向(図の右方向)へスライド動作させて錠装置は施錠状態となる(図5(a)を参照)。
なお、デッドボルト40が本体ケース30から突出するのを阻止するような障害物がある場合には、電気錠機構20による施錠動作と同様に、ドライブカム25は回転せずに同じ状態で留まったままで台座222が時計方向へ回転してドライブカム24がドライブホイール224に押されてねじりコイルバネ26が圧縮される。そして、障害物が取り除かれると、ドライブカム25が圧縮されたねじりコイルバネ26に付勢させて時計方向へ回転し、アーム251が係合部41に作用してデッドボルト40を本体ケース30から突出する方向(図の右方向)へスライド動作させて錠装置は施錠状態となる。
一方、電気錠機構20が図4(d)に示したような解錠位置にあるときにダイアル錠機構10による施錠動作を行う場合には、一端、ダイアル操作によりダイアル錠機構10を解錠位置へ移動させる。すなわち、ダイアル操作によりドライブホイール13が時計方向へ回転することでドライブカム15が反時計方向へ回転し、電気錠機構20が解錠位置を保ったままでドライブカム15の回転に合わせて台座222が反時計方向へ回転する。このとき、ドライブホイール224が本体ケース30の内面に当接して反時計方向に回転される。そして、反時計方向へ回転するドライブホイール224はドライブカム24のアーム241に当接してドライブカム24は時計方向へ回転される。これにより、電気錠機構20は施錠位置へと変化し、図5(c)に示したようにダイアル錠機構10のみが解錠位置にされる。そして、この状態から上述したようなダイアル錠機構10による施錠動作が可能となる。
図7は、上記の錠装置の状態遷移をまとめた状態遷移図である。本実施形態に係る錠装置は、ダイアル錠機構10および電気錠機構20がいずれも施錠位置にあるときに施錠状態になる。錠装置が施錠状態にあるときに電気錠機構20の電気的作用による解錠動作が行われると錠装置は電気解錠状態に遷移する。電気解錠状態では、電気錠機構20は解錠位置、ダイアル錠機構10は施錠位置にある。錠装置が電気解錠状態にあるときに電気錠機構20の電気的作用による施錠動作が行われると錠装置は施錠状態に遷移する。施錠状態から電気解錠状態への遷移およびその逆方向への遷移は、錠装置の通常時の状態遷移である。
一方、電気錠機構20の故障などにより電気的作用による施解錠ができない場合には、錠装置が施錠状態にあるときにダイアル錠機構10のダイアル解錠が行われて錠装置はダイアル解錠状態に遷移する。ダイアル解錠状態では、電気錠機構20は施錠位置、ダイアル錠機構10は解錠位置にある。錠装置がダイアル解錠状態にあるときにダイアル錠機構10のダイアル施錠が行われると錠装置は施錠状態に遷移する。また、錠装置が電気解錠状態にあるときにダイアル錠機構10のダイアル解錠を行うことで錠装置をダイアル解錠状態へ遷移させることができる。施錠状態からダイアル解錠状態への遷移およびその逆方向への遷移、および電気解錠状態からダイアル解錠状態への遷移は、錠装置の非常時の状態遷移である。
錠装置のセキュリティを高めるために、錠装置の施錠・解錠の履歴を保存することもできる。それには、電子基板211上に、デッドボルト40の施錠状態を検知するスイッチ(スイッチ1)、デッドボルト40の解錠状態を検知するスイッチ(スイッチ2)、および台座222がダイアル操作による施錠位置にある状態を検知するスイッチ(スイッチ3)を設けて(いずれも図略)、これら3つのスイッチの状態を、電子基板211に実装された不揮発性メモリ(図略)などに記憶する。錠装置の状態と各スイッチの状態との関係は次の表に示したとおりである。
表において、状態S4およびS8は構造的に存在し得ない状態である。状態S1およびS2はダイアル操作による解錠途中の状態であり、ダイアル操作による解錠が行われると、状態S6(施錠状態)→状態S2→状態S1→状態S3の順に状態が遷移する。
以上のように、本実施形態によると、次のような効果が得られる。
1.電子基板211の故障、電動部22の故障、電源の喪失(電池切れ)などによって、電気錠機構20が使用できなくなった場合に、ダイアル錠機構10により錠装置の解錠および施錠を行うことができる。
2.ダイアル錠機構10として従来タイプの機構を踏襲することができ、利用者がダイアル解錠番号を自由に変更することができる。また、タンブラー部14におけるタンブラーの枚数を変更することができるため、暗証番号の堅牢性を容易に変更することができるといった設計上の性質を持つ。
3.ダイアル錠のみでは実現できない、テンキー操作による簡便な施解錠操作と迅速な施解錠動作を提供して、利用者の利便性を向上させることができる。
4.従来のダイアル錠ではデッドボルト40に障害物がないときにしか施錠ができなかったのに対して、本実施形態に係る錠装置では、デッドボルト40に障害物があってもあらかじめダイアル施錠を行っておくことができ、障害物が取り除かれた時点で自動施錠機能によりデッドボルト40を施錠位置へスライド動作させることができる。
5.本実施形態に係る錠装置は、ダイアル錠のみで構成された既存の錠装置と容易に交換することができる。
6.デッドボルト40の施錠状態および解錠状態を検知するスイッチ、および台座222の状態を検知するスイッチを設けることで、電気錠機構20による解錠およびダイアル錠機構10による解錠をそれぞれ別々に検知することができる。
7.本体ケース30内に配置された電子基板211上の不揮発性メモリにスイッチによる状態検知結果を記憶することにより、外部からのメモリの破壊工作や基板の差し替えによる履歴改ざん行為を防止することができる。
8.電子基板211を本体ケース30内に配置することで、外部からの基板の破壊工作や基板の差し替えによる履歴改ざん行為を防止することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態の構成に限られず種々の変形が可能である。例えば、ねじりコイルバネ26に代えて別の弾性部材を用いることができる。また、自動施錠機能が不要な場合にはねじりコイルバネ26を省略してもよい。また、電気錠機構20の解錠動作に時限機能を設けて、所定の時間帯以外は暗証番号を入力しても解錠できないようにしてもよい。これにより、錠装置のセキュリティをより向上させることができる。
また、上記実施形態により示した構成は、本発明の一実施形態に過ぎず、本発明を当該構成に限定する趣旨ではない。
10 ダイアル錠機構
11 ダイアル
12 ダイアル軸
13 ドライブホイール(第2のドライブホイール)
131 溝
14 タンブラー部
15 ドライブカム(第3のドライブカム)
151 ギヤアーム
20 電気錠機構
221 ギヤモータ
222 台座
224 ドライブホイール(第1のドライブホイール)
24 ドライブカム(第1のドライブカム)
241 アーム
25 ドライブカム(第2のドライブカム)
251 アーム(第1のアーム)
252 アーム(第2のアーム)
26 ねじりコイルバネ(弾性部材)
27 ドライブギヤ軸
30 本体ケース
40 デッドボルト

Claims (8)

  1. デッドボルトが本体ケースから突出する施錠位置と前記本体ケースへ没入する解錠位置との間を往復スライドして施解錠を行う錠装置であって、
    正逆回転するギヤモータの回転駆動力により駆動されるモータ駆動ドライブカムを有し、該モータ駆動ドライブカムにより前記デッドボルトを前記往復スライドさせることによって施解錠動作させる電気錠機構と、
    ダイアルの回転操作により駆動されるダイアル駆動ドライブカムを有し、該ダイアル駆動ドライブカムにより前記電気錠機構を回転させて前記デッドボルトを施解錠動作させるダイアル錠機構とを備え
    前記ダイアル錠機構が施錠位置にあるときに前記電気錠機構による解錠操作を行うと、前記モータ駆動ドライブカムは前記ダイアル駆動ドライブカムとは独立に回転し、前記ダイアル錠機構を施錠位置に保ったまま前記錠装置を解錠し、
    前記電気錠機構が施錠位置にあるときに前記ダイアルの回転操作を行うと、前記ダイアル駆動ドライブカムが前記モータ駆動ドライブカムを回転させ、前記電気錠機構を施錠位置に保ったまま前記錠装置を解錠することを特徴とする錠装置。
  2. 前記電気錠機構は、前記ギヤモータの台座に軸支されて前記ギヤモータにより正逆回転駆動される第1のドライブホイールと、前記第1のドライブホイールによりドライブギヤ軸まわりに正逆回転駆動される第1のドライブカムとを有し前記モータ駆動ドライブカムは、前記第1のドライブカムにより前記ドライブギヤ軸まわりに正逆回転駆動されて前記デッドボルトを往復スライドさせる第2のドライブカムであり、
    前記ダイアル錠機構は、前記ダイアルの回転を伝達するダイアル軸と、前記ダイアル軸に軸着された第2のドライブホイールとを有し、
    前記ダイアル駆動ドライブカムは、前記第2のドライブホイールにより前記ドライブギヤ軸まわりに正逆回転駆動されて前記台座を前記ドライブギヤ軸まわりに正逆回転させる第3のドライブカムであることを特徴とする請求項1に記載の錠装置。
  3. 前記第1のドライブカムは、前記第1のドライブホイールの正逆回転時に前記第1のドライブホイールに当接して前記第1のドライブカムを正逆回転させるアームを有する
    ことを特徴とする請求項2に記載の錠装置。
  4. 前記第2のドライブカムは、前記デッドボルトに係合して前記第2のドライブカムの正逆回転に応じて前記デッドボルトを往復スライドさせる第1のアームと、前記デッドボルトが前記施錠位置にあるときに前記ドライブギヤ軸から前記デッドボルトのスライド方向に延びるように位置して前記デッドボルトが前記本体ケースへ没入するのを規制する第2のアームとを有する
    ことを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の錠装置。
  5. 前記第3のドライブカムは、前記ダイアル錠機構による施解錠時に前記第2のドライブホイールの外周上の溝に嵌合して前記第3のドライブカムを正逆回転させるギヤアームを有し、
    前記台座が前記ギヤアームに連結されている
    ことを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれかに記載の錠装置。
  6. 前記電気錠機構が解錠位置にあるときに前記ダイアル錠機構の解錠操作が行われると、前記台座の回転により前記第1のドライブホイールが前記本体ケースの内面に当接して回転して前記電気錠機構が施錠位置にされる
    ことを特徴とする請求項2ないし請求項5のいずれかに記載の錠装置。
  7. 前記第1のドライブカムと前記第2のドライブカムとの間に弾性部材が挟入されており、前記第2のドライブカムが、前記弾性部材によって、前記デッドボルトを前記施錠位置にスライド動作させる方向へ回転するように付勢される
    ことを特徴とする請求項2ないし請求項6のいずれかに記載の錠装置。
  8. 前記弾性部材がねじりコイルバネである
    ことを特徴とする請求項7に記載の錠装置。
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