JP5386895B2 - 音楽データ表示装置及びプログラム - Google Patents

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Description

この発明は、音楽データのトラック情報をトラック画面に表示する音楽データ表示システムに関する。
従来より、ミキサやシーケンサ、電子楽器などの電子音楽装置では、音楽データの各トラック音楽情報の内容を確認したり編集する際に、トラック情報をトラック画面に表示することが行われている。例えば、特許文献1のマルチトラック・ディジタル録音再生装置では、各トラックの録音済み範囲を示す時間に沿ったバーグラフ的な表示を行っており、画面に複数表示されているトラックの何れかを選択して所定の操作を行うと、選択されたトラックについてウェーブ表示画面がポップアップ表示される。
特開2002−50161号公報
また、特許文献2の自動演奏データの表示・編集装置では、1曲分がトラック(或いはパート)単位に分けられ、各トラックに音符イベントやプログラムチェンジなどの各種制御イベントが発生時間順に並んだ自動演奏データを編集する際に、1曲分の自動演奏データ中の複数トラックのイベントデータを混在させて、リスト形式或いはピアノロール形式などで全て表示させている。
特開平10−116072号公報
さらに、特許文献3の楽曲データ表示装置では、複数種類の制御イベントを含むマスタートラックと演奏イベントを含む複数のトラックデータで構成されたSMF形式の楽曲データを画面に表示する際に、各トラックデータが時間軸に沿って矩形表示されると共に、マスタートラック表示領域には、表示フィルターでオンに設定された種類の制御イベントが表示される。
特開2003−84762号公報
しかしながら、従来技術、例えば、特許文献1の録音再生装置では、トラック画面に表示された任意のトラックに対して詳細なデータを見たい場合、トラックを指定したり見たい項目を設定する等の操作を行わなければならず、その操作により画面自体がデータの詳細画面などに切り替わってしまったり、別の画面がポップアップ表示されるため、元のトラック画面全体を同時には見ることができなくなる。また、特許文献2の表示・編集装置のように、マウスの使用ができない場合、例えば、画面近くに配置されている矢印スイッチなどでトラックを指定する操作は大変であり、マウスを使用することができる場合であっても、任意のトラックの詳細なデータを見るためには複数の連続した操作が必要になり煩雑である。さらに、特許文献3の楽曲データ表示装置では、表示フィルターの設定作業により1つのトラック(マスタートラック)内のイベントを種類別に表示するため表示段を増やす形で表示領域を縦軸方向に増大させることができるが、各段の表示はユーザにとって必ずしも見やすいとは限らない。例えば、段によっては、縦軸方向の表示幅がもう少し広い方が見やすいこともあり得る。
この発明は、このような事情に鑑み、時間軸に沿って進行する音楽データのトラック情報を表示するトラック画面に対する直感的で簡便な操作により、トラックの表示幅を調整して詳細なデータを見ることができ、しかも、同時に、他のトラックの音楽進行状態を同じ時間軸で見ることができる音楽データ表示システムを提供することを目的とする。
この発明の主たる特徴に従うと、所定の表示幅(W:Wo,Wb,…;縦軸方向の大きさ)をもって音楽の進行に対応する時間軸の方向(横軸方向)に延びる複数のトラック(Trk:Trk1,Trk2,…)を備え、音楽データに含まれる複数のトラック情報のそれぞれを構成する要素データを表わす表示要素(Bk:Bk1,Bk5,…/Dt:Dt1,Dt5,…)が、対応するトラック(Trk)に配置されたトラック画面(TS)を多点タッチパネル(TP)上に表示する画面表示手段(6;S1)と、画面表示手段(6;S1)により表示されるトラック画面(TS)中のトラック(Trk)に対して複数点を同時にタッチし移動させる操作(開放操作、閉塞操作)に応じて、対応する入力情報を受け付ける入力受付け手段(5:S2)と、入力受付け手段(5:S2)により受け付けられた入力情報が表わす操作点のトラック表示上の位置に基づいて、制御すべきトラックを指定するトラック指定手段(S3〜S7)と、入力受付け手段(5:S2)により受け付けられた入力情報が表わす操作点の時間軸と直交する方向(縦軸方向)への移動量に基づいて、制御すべきトラックの表示幅(W)を算出する表示幅算出手段(S8〜S9)と、画面表示手段(6;S1)により表示されるトラック画面(TS)について、各トラックの表示を個別に制御するものであり、トラック指定手段(S3〜S7)により指定されたトラックを他のトラックと共に時間軸を合わせて表示すると共に、当該指定されたトラックについては、表示幅算出手段(S8〜S9)により算出された表示幅(W)で時間軸と直交する方向(縦軸方向)に拡大乃至縮小表示し、当該表示幅(W)に応じた表示形態(Bk/Dt)で表示要素を表示するように画面表示手段(6;S1)を制御するトラック表示制御手段(S10〜S13,A1〜A3,B1〜B5)とを具備する音楽データ表示装置〔請求項1〕、並びに、所定の表示幅(W:Wo,Wb,…;縦軸方向の大きさ)をもって音楽の進行に対応する時間軸の方向(横軸方向)に延びる複数のトラック(Trk:Trk1,Trk2,…)を備え、音楽データに含まれる複数のトラック情報のそれぞれを構成する要素データを表わす表示要素(Bk:Bk1,Bk5,…/Dt:Dt1,Dt5,…)が、対応するトラック(Trk)に配置されたトラック画面(TS)を多点タッチパネル(TP)上に表示する画面表示手段(6)を具備し、音楽データ表示装置として機能するコンピュータに、画面表示手段(6)により表示されるトラック画面(TS)中のトラック(Trk)に対して複数点を同時にタッチし移動させる操作(開放操作、閉塞操作)に応じて、対応する入力情報を受け付ける入力受付けステップ(S2)と、入力受付けステップ(S2)で受け付けられた入力情報が表わす操作点のトラック表示上の位置に基づいて、制御すべきトラックを指定するトラック指定ステップ(S3〜S7)と、入力受付けステップ(S2)で受け付けられた入力情報が表わす操作点の時間軸と直交する方向(縦軸方向)への移動量に基づいて、制御すべきトラックの表示幅(W)を算出する表示幅算出ステップ(S8〜S9)と、画面表示手段(6)により表示されるトラック画面(TS)について、各トラックの表示を個別に制御するものであり、トラック指定ステップで指定されたトラックを他のトラックと共に時間軸を合わせて表示すると共に、当該指定されたトラックについては、表示幅算出ステップ(S8〜S9)で算出された表示幅(W)で時間軸と直交する方向(縦軸方向)に拡大乃至縮小表示し、当該表示幅(W)に応じた表示形態(Bk/Dt)で表示要素を表示するように画面表示手段(6)を制御するトラック表示制御ステップ(S10〜S13,A1〜A3,B1〜B5)とから成る手順を実行させる音楽データ表示プログラム〔請求項4〕が提供される。なお、括弧書きは、理解の便のために付記した実施例の参照記号や用語、箇所等であり、以下においても同様である。
この発明による音楽データ表示装置において、トラック表示制御手段(S10〜S13,A1〜A3,B1〜B5)は、表示幅算出手段(S8〜S9)により算出された表示幅(W)に応じて、トラック指定手段(S3〜S7)により指定されたトラックにおける表示要素の表示形態(Bk/Dt)を、要素データの存在を表わす矩形表示(Bk:Bk1,Bk5,…)にするか(B2,B5)、要素データの内容を表わす詳細表示(Dt:Dt1,Dt5,…)にするか(A2,A3,B4)を決定する〔請求項2〕ように構成することができる。
また、この発明による音楽データ表示装置において、トラック指定手段(S3〜S7)は、入力受付け手段(S2)により受け付けられた入力情報が表わす操作点の位置が複数のトラック(例えば、Trk1,Trk4:図3〔2〕)に対応している場合は(S5=NO)、これらトラック(Trk1,Trk4)を両端に含む連続する複数のトラック(Trk1〜Trk4)を指定し(S7)、表示幅算出手段(S8〜S9)は、指定された複数のトラック(Trk1〜Trk4)それぞれについて表示幅(W)を算出する(S9)〔請求項3〕ように構成することができる。
この発明の主たる特徴による音楽データ表示システムにおいては(請求項1,4)、画面表示手段(6)によって、複数のトラック(Trk:Trk1,Trk2,…)から成るトラック画面(TS)が多点タッチパネル(TP)上に表示され、各トラックは、所定の表示幅(W:Wo,Wb,…;縦軸方向の大きさ)をもって音楽の進行に対応する時間軸の方向(横軸方向)に延びており、音楽データに含まれる複数のトラック情報中の対応するトラック情報を構成する要素データを表わす表示要素(Bk:Bk1,Bk5,…/Dt:Dt1,Dt5,…)が配置される。このトラック画面(TS)中のトラック(Trk)に対して、複数点を同時にタッチし移動させるユーザ操作(開放操作、閉塞操作)があり、これに応じて、操作内容に対応する入力情報が受け付けられると(S2)、受け付けられた入力情報が表わす操作点のトラック表示上の位置に基づいて、制御すべき対象トラックが指定され(S3〜S7)、当該操作点の時間軸と直交する方向(縦軸方向)への移動量に基づいて、指定されたトラックの表示幅が算出される(S8〜S9)。そして、トラック画面(TS)に対して各トラックの表示を個別に制御し、対象トラックに指定されたトラックを対象トラックに指定されない他のトラックと共に時間軸を合わせて表示すると共に、当該指定されたトラックについては、算出された表示幅(W)で時間軸と直交する方向(縦軸方向)に拡大乃至縮小表示し(S10)、当該表示幅(W)に応じた表示形態(Bk/Dt)で表示要素を表示する(S11〜S13;A1〜A3,B1〜B5)ように、画面表示手段(6)が制御される。
つまり、多点タッチパネル(TP)上に複数のトラック(Trk1,Trk2,…)が表示されたトラック画面(TS)上において、或るトラック(例えば、Trk1:図3〔1〕)に対し2本の指を開く操作を行うと、当該トラック(Trk1)が対象トラックに指定されて、対象トラックに指定されない他のトラックと共に時間軸を合わせて表示されると共に、当該トラック(Trk1)の表示領域(エリア)が音楽進行方向(横軸方向)に垂直な幅方向(縦軸方向)に増大し、増大した表示領域に合わせて、当該トラック(Trk1)に対応する音楽データを表示する。逆に、このトラック(Trk1)に対し2本の指を閉じる操作を行うと、当該トラック(Trk1)の表示領域が幅方向(縦軸方向)に減少し、狭くなった表示領域に合わせて当該トラック(Trk1)における音楽データの表示を更新する。一方、対象トラックに指定されない他のトラックについては表示状態を維持する。
従って、この発明によれば、このように、時間軸に沿って進行する音楽データの複数のトラック情報を多点タッチパネル上に表示するトラック画面中のトラックに対して、2本の指を開閉するだけの直感的で簡便な操作をすることにより、簡単に、複数トラック中の任意のトラックの表示幅を調整して詳細なデータを表示することができる。また、或るトラックの表示領域を縦軸方向に拡げて詳細なデータを見たりその後元のサイズに戻すことができるだけでなく、同時に、他のトラックについて、データの有無などの音楽進行に沿った概略的な状態を同じ時間軸で見ることができる。さらに、トラック表示領域を縦軸方向にもっと拡げたい場合には2本の指で開く操作を繰り返せばよいので、ユーザにとって適切な表示を簡単に得ることができる。
また、この発明による音楽データ表示装置では(請求項2)、算出された表示幅(W)に応じて、指定されたトラックの表示要素の表示形態(Bk/Dt)を、要素データの存在を表わす矩形表示(Bk:Bk1,Bk5,…)にするか(B2,B5)、要素データの内容を表わす詳細表示(Dt:Dt1,Dt5,…)にするか(A2,A3,B4)が決定される。従って、この発明によれば、ユーザは、所望トラックについて詳細にデータを見たい場合は、このトラックの表示幅を拡げるだけで、トラック内の詳細表示で確認することができ、また、詳細を確認した後はトラック表示幅を縮めるだけで、矩形表示により、音楽データ全体を概略的に示す元の状態に戻すことができる。
さらに、この発明による音楽データ表示装置では(請求項3)、受け付けられた入力情報が表わす操作点の位置が複数のトラック(例えば、Trk1,Trk4:図3〔2〕)に対応している場合は(S5=NO)、これらトラック(Trk1,Trk4)を両端に含む連続する複数のトラック(Trk1〜Trk4)が、制御すべきトラックに指定され(S7)、指定された複数のトラック(Trk1〜Trk4)それぞれについて表示幅(W)が算出される(S9)。従って、この発明によれば、隣り合って表示される複数のトラックを同時に表示制御の対象にすることができる。
〔システム構成〕
図1は、この発明の一実施例による音楽データ表示システムのハードウエア構成例を示す。この音楽データ表示システムの例では、音楽データ表示装置には、シーケンサや電子楽器などのような音楽専用の情報処理装置(コンピュータ)が用いられるが、音楽データ処理機能を有するパーソナルコンピュータ等の汎用の情報処理装置(コンピュータ)を用いてもよい。この音楽データ表示装置は、中央処理装置(CPU)1、ランダムアクセスメモリ(RAM)2、読出専用メモリ(ROM)3、外部記憶装置4、入力操作部5、表示部6、音源部7、通信インターフェース(通信I/F)8等の要素を備え、これら要素1〜8はバス9を介して互いに接続される。
装置全体を制御するCPU1は、RAM2及びROM3と共に、各種制御プログラムに従って各種処理を実行するデータ処理部を構成し、例えば、制御プログラムに含まれる音楽データ表示プログラムに従って音楽データ表示処理を実行することができる。RAM2は、これらの処理で利用される種々の情報を一時的に記憶するための処理バッファとして機能する。ROM3は、音楽データ表示プログラムを含む各種制御プログラムや必要な制御データ、音楽データ等を記憶しておくことができ、例えば、制御データには、操作量・表示幅変更量(ΔW)対応テーブルや初期表示幅データ(Wo)等が含まれる。
外部記憶装置4は、ハードディスク(HD)や、コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)、フレキシブルディスク(FD)、光磁気(MO)ディスク、ディジタル多目的ディスク(DVD)、メモリカード等の記憶媒体を用いた記憶手段であり、任意の音楽データを記録することができる。また、音楽データ表示プログラムや制御データも、ROM3だけでなく外部記憶装置4に記憶することができる。例えば、ROM3に音楽データ表示プログラム等の制御プログラムや制御データが記憶されていない場合、HDやCD−ROMなどの外部記憶装置4に制御プログラムを記憶させておきそれをRAM2に読み込むことで、ROM3に制御プログラムを記憶している場合と同様の動作をCPU1にさせることができ、制御プログラムの追加やバージョンアップ等を容易に行うことができる。また、音楽データ表示処理に用いられるプログラムや必要な制御データ等をインストールすることによって所望の音楽データ表示装置を実現することができる。
入力操作部5は、各種設定操作を行うためのパネル操作部及び鍵盤などの演奏操作子を含む演奏操作部を有し、パネル操作部でのユーザによるパネル操作や演奏操作部での演奏操作の内容を入力情報や演奏操作情報としてデータ処理部に導入する。表示部6は、これに接続されるディスプレイ(LCD等の表示器)の表示内容をデータ処理部からの指令に従って制御し、入力操作部5の操作に対する表示援助を行う。また、表示部6のディスプレイ画面及び入力操作部5のパネル操作部は、多点タッチパネルTPとして機能し、パネル操作部として画面上に設けられた透明のシート状位置検出要素からの位置検出出力を処理することにより、複数の指やペンなどの操作体が画面上の任意の位置に同時に接触した場合にも各操作体の接触位置を個別に認識することができる。
音源部7は、音源(ソフトウエアを含む)や効果付与DSPを含み、入力操作部5の演奏操作部からの演奏操作情報に基づく演奏データや記憶手段3,4などの音楽データに対応する楽音信号を生成し、音源部7に接続されるサウンドシステム10は、D/A変換部やアンプ、スピーカを備え、音源部7からの楽音信号に基づく楽音を発生する。
通信I/F8は、ローカルエリアネットワーク(LAN)やインターネット、電話回線などの一般用通信ネットワーク、或いは、MIDI用ネットワークに接続される各種インターフェースを一括して表わしており、サーバ等の他のコンピュータやMIDI機器などの種々の外部機器50と各種情報を授受することができる。例えば、この装置に制御プログラムやデータが記憶されていない場合、通信I/F8を介して他のコンピュータ50から制御プログラム等をダウンロードすることができる。また、外部機器50には、他の演奏データ入力装置(MIDI鍵盤など)や音楽データ出力装置などが含まれ、通信I/F8を介して、演奏データを含む音楽データを送受信することができる。
〔トラック画面とトラック表示の変更〕
この発明の一実施例による音楽データ表示システムでは、音楽データを構成する複数のトラック情報にそれぞれ対応した複数のトラックから成るトラック画面(TS)を多点タッチパネルTP上に表示し、表示されたトラック画面に対し、ユーザが2本の指を接触させて開放操作或いは閉塞操作を行うと、接触を開始した当初位置に対応するトラックを表示制御の対象とし、制御対象トラックの表示幅を増大或いは減少させると共にその表示内容を増大或いは減少後の表示幅に合わせる。図2は、この発明の一実施例によるトラック画面の例を示し、図3は、この発明の一実施例によるトラック表示の変更例を示す。
音楽データは、複数(例えば、16)のトラック情報で構成され、各トラック情報は、時間経過と共に現われる楽音波形や音符を表わす複数の要素データから成る。多点タッチパネルTP上には、このような音楽データを表示するために、図2に示すように、これらトラック情報に対応して、複数のトラックTrk1,Trk2,…から成るトラック画面TSが多点タッチパネルTP上に表示され、各トラックTrk1;Trk2;…には、対応するトラック情報に含まれる要素データを表わす表示要素が、例えば、矩形ブロックBk1,Bk4,…;Bk6,…;…で、その出現時間に対応して時系列的に配置され表示される。なお、以下において、記号「Trk」は各トラックを代表的に表わすのに用いられ、記号「Bk」は各矩形ブロックを代表的に表わすのに用いられる。
各トラックTrk:Trk1,Trk2,…の表示領域は、縦軸(垂直)方向に所定の表示幅Wを有し、音楽の進行に対応する横軸(水平)方向に所定時間分(例えば、3小節分)だけ延びており、各トラックの表示領域には、各トラック情報の要素データに対応する表示要素Bk:Bk1,Bk4,…;Bk6,…;…が要素データの出現タイミング順に表示される。図2のトラック画面TSは、音楽データ表示処理の開始当初に表示される初期画面の例を示しており、初期画面では、各トラックの表示要素は、記号「Bk」で示すように、各トラックで何らかのデータが存在する時間域が矩形ブロックで表示される。つまり、当初のトラック画面TSに表示される各トラックの表示幅Wは、ROM3或いは記憶装置4に記憶されている初期表示幅データの値Woに設定され、各トラックTrk:Trk1;Trk2;…に配置される表示要素は、これに応じて、要素データの存在を示すだけの矩形ブロックBk:Bk1,Bk4,…;Bk6,…;…で表示される。
このシステムでは、各トラックTrkに配置される表示要素の表示形態は、トラック表示幅Wの大きさに応じて、上述した矩形ブロックBk、或いは、図3で後述するような詳細表示データDtが採用される。ユーザが、初期画面を含む任意のトラック画面TSに対し、2本の指などの複数の操作体を或るトラックに接触させ、その後、接触点が離反するように開いていく線引き操作(開放操作)を行うか、或いは、接触点が接近するように閉じていく線引き操作(閉塞操作)を行うと、システムは、最初に接触した位置(当初位置)に対応するトラックを表示制御の対象に指定すると共に、ROM3或いは記憶装置4に記憶されている操作量・表示幅変更量(ΔW)対応テーブル及び初期表示幅データ(Wo)に基づき、線引き操作の方向及び量に応じて、制御対象に指定されたトラック(制御対象トラック或いは対象トラックという)Trkの表示幅Wを調整し、対象トラックTrkにおける表示要素の表示形態は、調整後のトラック表示幅Wに応じて矩形ブロックBk或いは詳細表示データDtに決定し、詳細表示データDtについては更にトラック表示幅Wに応じて表示内容をも変化させる。つまり、線引き操作が開放方向であるか或いは閉塞方向であるかに応じて、対象トラックTrkの表示幅Wを増大或いは減少させ、増大後或いは減少後の表示幅Wに合った表示形態(Bk/Dt)で対象トラックTrkの表示要素を表示する。なお、図2及び図3のトラック画面TSでは、第1〜第4トラックTrk1〜Trk4が表わす第1〜第4トラック情報はオーディオ形式の波形データであり、各トラック情報に基づく波形表示データに従って詳細表示データDtが表示される。
図3〔1〕は、1トラックの表示変更例を示し、例えば、図3〔1〕(a)に矢印で示すように、ユーザにより、第1トラックTrk1の表示領域上に2本の指が置かれ、トラック画面TS上で開く開放操作がなされると、最初に両指が置かれた第1トラックTrk1を表示制御の対象に指定し、記憶手段3,4に用意された操作量・表示幅変更量(ΔW)対応テーブルに従って、両指の接触開始点から最終的な接触点(接触移動停止点)までの縦軸方向距離〔両指の合計値又は平均値。両指操作方向(開放か閉塞か)を含む〕に対応する表示幅の値Wbを求める。そして、制御対象に指定されたトラックTrk1の表示幅Wを、図3〔1〕(b)のように、開放操作に応じて求めた値Wbに拡大すると共に(Wb>Wo)、対象トラックTrk1内に表示される表示要素については、拡大後の表示幅Wbに応じて、矩形ブロックBk1の表示を消し、これに代わる表示形態として、表示幅Wbに対応する詳細表示データDt1を表示する。さらに、図3〔1〕(b)に矢印で示すように、再度、第1トラックTrk1に2本の指が置かれて開放操作がなされると、操作量・表示幅変更量(ΔW)対応テーブルに従って、この操作による最終的な接触点までの距離に対応する表示幅の値Wcを求める。そして、図3〔1〕(c),(d)のように、対象トラックTrk1の表示幅Wbを、この開放操作に応じて求めた値Wcに更に拡大し(Wc>Wb>Wo)、このトラックTrk1における表示要素を表わす詳細表示データDt1を、再拡大後の表示幅Wcに応じた縦軸方向サイズを持つものに更新する。
また、図3〔1〕(c)に矢印で示すように、ユーザにより、第1トラックTrk1に2本の指が置かれ、今までとは逆に、トラック画面TS上で閉じる閉塞操作がなされると、記憶手段3,4の操作量・表示幅変更量(ΔW)対応テーブルを用いて、この閉塞操作による最終的な接触点までの縦軸方向距離に対応する表示幅の値Weを求める。そして、図3〔1〕(e)のように、対象トラックTrk1の表示幅Wcを、この操作に応じて求めた値Weに縮小し(We<Wc)、このトラックTrk1の表示要素Dtも、縮小後の表示幅Weに応じた縦軸方向サイズをもつ詳細表示データDt1に更新する。さらに、図3〔1〕(e)矢印で示すように、再度、第1トラックTrk1に2本の指が置かれ閉塞操作が行われると、記憶手段3,4の操作量・表示幅変更量(ΔW)対応テーブル及び初期表示幅データ(Wo)に従って、この閉塞操作による最終的な接触点までの縦軸方向距離に対応する表示幅の値Woを求める。つまり、この場合、操作量・表示幅変更量(ΔW)対応テーブルから得られる表示幅の値は初期表示幅データの値Woより小さくなるが、採用される値はこの値Woで制限される。従って、図3〔1〕(a)のように、トラックTrk1の表示幅Wを初期表示幅Woに縮小すると共に(Wo<We<Wc)、このトラックTrk1における表示要素の表示形態は、トラック表示幅Weを元の値Woに戻したことで、詳細表示データDt1の表示を消し、元の矩形ブロックBk1に変更する。
なお、2本の指の開閉操作により対象トラックの表示が更新されるが、更新は2本の指の動きが止まったときでもよいし、動きが止まるまで例えば1秒毎などある時間毎に描画するようにしてもよい。
また、対象トラックTrkの表示幅Wを拡げる開放操作により、表示要素の表示形態が矩形ブロックBkから詳細表示データDtに変更される場合、図3〔1〕(a)→(b)の例では、詳細表示データDtの表示の基になる表示データを縦軸方向に縮小し、対象トラックTrk1の表示領域に縦軸方向の全域にわたって詳細表示データDt1を表示するようにしているが、該表示データ中の表示可能な部分だけを詳細表示データDtとして表示するようにしてもよい(図示せず)。この場合、図2右端に示すスクロールボタンと同様に、対象トラックTrkの表示領域の端にスクロールボタンを表示し、詳細表示データDtについて縦軸方向のスクロールができるようにしてもよい。
表示幅Wを拡げる開放操作の前に既に詳細表示データDtが表示されていた場合、図3〔1〕(b)→(c)の例では、開放操作により、全域にわたって表示されるように縦軸方向に拡大して詳細表示データDt1を表示するようにしているが、同様に、表示可能な部分だけ表示するように更新してもよく、この場合も、表示領域の端に縦スクロールできるような表示があってもよい(図示せず)。また、この操作時点で縦軸方向に詳細表示データDtの全域が表示されている場合には、図3〔1〕(b)→(d)の例のように、詳細表示データDt1のデータ表示部分の上下が余白Mrになるように表示してもよい。
図3〔1〕(c)→(e),(e)→(a)のように、対象トラックTrkに詳細表示データDtが表示されていたときに閉塞操作がなされた場合、縮められた後の表示幅Wに応じて詳細表示データDtを表示するか或いは矩形ブロックBkの表示に変更するかを決定する。例えば、(c)→(e)のように、縮小後の表示幅Weが初期表示幅Woを超えている場合は、詳細表示データDt1の表示を維持し、(e)→(a)のように、縮小後の表示幅Weが初期表示幅Woになると矩形ブロックBk1の表示に切り替える。なお、詳細表示データを表示する場合、(c)→(e)の例では、縦軸方向に縮められた対象トラックTrk1の表示領域に縦軸方向の全域にわたって詳細表示データDt1を表示するように縮小しているが、前述のように、表示可能な部分のみ表示するようにしてもよく、この場合は同様に、対象トラック表示領域端に縦スクロール可能な表示があってもよい。
図3〔2〕は、複数トラックの表示変更例を示し、例えば、隣り合う複数(4つ)のトラックTrk1〜Trk4の表示幅Wを拡大したい場合には、図3〔2〕(a)に矢印で示すように、ユーザは、第1トラックTrk1の表示領域上及び第4トラックTrk4の表示領域上に夫々2本の指を置き、トラック画面TS上で開く開放操作を行えばよい。
この場合、システムは、最初に指が置かれた第1及び第4トラックTrk1,Trk4と両トラックTrk1,Trk4間の全トラックTrk2,Trk3を表示制御の対象に指定する。このトラック指定に当っては、例えば、両指を置いた2つのトラックとその間の全てのトラックの背景表示色を変えるようにすると、ユーザにとって現在の対象トラックが分かり易い。次いで、操作量・表示幅変更量(ΔW)対応テーブルに従って、この開放操作による両指の接触開始点から最終的な接触点(接触移動停止点)までの縦軸方向距離(両指の合計値又は平均値)に対応する表示幅の値Wfを求める。そして、制御対象に指定された全トラックTrk1〜Trk4の表示幅Wを、図3〔2〕(b)のように、この開放操作に応じて求めた値Wfに拡大し(Wf>Wo)、各対象トラックTrk1〜Trk4内に表示される表示要素については、拡大後の表示幅Wfに応じて、矩形ブロックBk1,Bk5,Bk18の表示を消し、これに代わって、新たな表示幅Wfに対応する詳細表示データDt1,Dt5,Dt18を表示する。
また、隣り合う複数のトラックTrkの表示幅Wを縮小したい場合には、拡大の場合と同様に、これらトラックの最上段及び最下段トラックの表示領域上に夫々2本の指を置き、拡大の場合とは逆に、トラック画面TS上で閉じる閉塞操作を行えばよい。例えば、図3〔2〕(b)に矢印で示すように、第3及び第4トラックTrk3,Trk4の表示領域上に夫々2本の指が置かれ、逆に、トラック画面TS上で閉じる閉塞操作がなされると、図3〔1〕(e)→(a)の場合と同様に、操作量・表示幅変更量(ΔW)対応テーブル及び初期表示幅データ(Wo)に従って、この閉塞操作による接触開始点から最終的な接触点までの縦軸方向距離に対応する各トラック表示幅の値(初期表示幅)Woが求められる。そして、図3〔2〕(c)のように、対象トラックTrk3,Trk4の表示幅Wfが、この操作に応じて求めた初期表示幅Woに縮小され(Wo<Wf)、これらトラックTrk3,Trk4における表示要素の表示形態については、トラック表示幅Wfを初期表示幅Woに戻したことにより、詳細表示データDt5,Dt18の表示を消し、元の矩形ブロックBk5,Bk18に変更する。一方、対象トラックに指定されない第1及び第2トラックTrk1,Trk2については図3〔2〕(b)の表示状態を維持する。
なお、開放及び閉塞操作に伴う各対象トラックにおける詳細表示データDtの表示及び更新態様については、図3〔1〕の1つのトラックの表示変更例での説明と同様である。
以上のように、この音楽データ表示システムでは、音楽データを構成する複数のトラック情報にそれぞれ対応した複数のトラックから成るトラック画面TSを多点タッチパネルTP上に表示し、トラック画面TS上で或るトラックTrk1が表示制御の対象に指示され2本の指を開く開放操作が行われると、対象トラックTrk1の表示領域を音楽進行方向(横軸方向)に垂直な幅方向(縦軸方向)に増大し、対象トラックTrk1に表示される音楽データの表示形態を増大後の表示領域幅Wに合うように制御し、所定の幅方向サイズをもつ詳細表示データDt1とする(図3〔1〕a→b→c,d)。逆に、2本の指を閉じる閉塞操作が行われると、対象トラックTrk1の表示領域を幅方向に減少し、対象トラックTrk1の表示形態を減少後の表示領域幅Wに合うように制御し、所定の幅方向サイズをもつ詳細表示データDt1(c→e)或いは矩形ブロックBk1(e→a)とする。また、連続する複数のトラックが表示制御の対象に指示され開放操作或いは閉塞操作が行われた場合にも(図3〔2〕)、同様に、指定された複数のトラックについて表示幅Wを算出し、算出された表示幅Wに応じてこれらトラックの表示形態(Bk/Dt)を制御する。
〔音楽データ表示の動作フロー例〕
図4及び図5は、この発明の一実施例による音楽データ表示処理による動作例を表わすフローチャートであり、音楽データには、複数のトラック情報から成る楽曲データが用いられる。各種処理モードの待機状態において、音楽データ表示処理モードへの移行指示操作があると、この音楽データ表示処理がスタートし、ユーザによる音楽データの指定操作があると、CPU1は、まず、ステップS1で、楽曲指定操作により処理対象に指定された音楽データのトラック情報に基づいて、図2に示すようなトラック画面TSを多点タッチパネルTP上に表示し、多点タッチパネルTPに対するユーザ操作を待機する。
多点タッチパネルTPのトラック画面TSに対するユーザ操作があると、ステップS2に進んで、多点タッチパネルTPへの入力情報を受け付けて、次のステップS3で、入力情報に、トラック画面TS上の2点に指が接触したことを表わす接触開始情報があること、つまり、接触開始情報に基づき2点を対象トラックを決定するためのポイントに指定する「2点のポイント指定」を検出したか否かを判定する。ここで、2点のポイント指定を検出すると(S3=YES)、ステップS4に進み、検出した2点それぞれのポイントが属するトラックTrkを抽出する。ここで、もし、2点のうち上側のポイントがトラック表示領域の境界線上に位置する場合は、このポイントの下側に隣接するトラックを抽出し、もし、2点のうち下側のポイントがトラック表示領域の境界線上に位置する場合、上側に隣接するトラックを抽出する。
ステップS4のトラック抽出処理の後は、ステップS5で、ステップS4で抽出した2つのトラックは同一のトラックであるか否かを判定する。ここで、同一のトラックであるときは(S5=YES)、ステップS6で、抽出された同一の1トラックを表示制御の対象トラックに設定し、異なるトラックであるときは(S5=NO)、ステップS7で、抽出された2つのトラック及びこれらトラックの間にある全てのトラックを表示制御の対象トラックに設定する。
ステップS3で2点のポイント指定を検出しないとき(S3=NO)、或いは、ステップS6又はステップS7の対象トラック設定処理を行った後は、ステップS8で、入力情報に、2本の指による相反する方向への線引き操作を表わす線引き操作情報があること、つまり、線引き操作情報に基づきトラック表示幅Wを算出すべきことを指定する「表示幅指定」を検出したか否かを判定する。ここで、線引き操作に基づく表示幅指定を検出すると(S8=YES)、ステップS9〜S13のトラック表示制御処理を順次行う。
まず、ステップS9では、操作量・表示幅変更量(ΔW)対応テーブル及び初期表示幅データ(Wo)に従い、線引き操作情報が示す線引き操作の方向及び量に対応する各対象トラックの表示幅Wを算出し、次のステップS10で、全ての対象トラックが、算出された表示幅(縦軸方向)でトラック画面に表示されるようにトラック画面を表示更新する。さらに、ステップS11では、線引き操作情報が示す2本の指による線引き操作がトラック表示幅Wを増大する方向を示しているか否かを判定する。そして、線引き操作が増大方向を示しているときは(S11=YES)、ステップS12で、図5(1)に示す「表示幅増大操作時のデータ表示更新処理」を行い、減少方向を示しているときには(S11=NO)、ステップS13で、図5(2)に示す「表示幅減少操作時のデータ表示更新処理」を行う。
ステップS8で、2本の指による相反する方向への線引き操作を表わす線引き操作情報が入力情報から検出されないとき(S8=NO)、或いは、ステップS12,S13の何れかでデータ表示更新処理を行った後は、ステップS14に進み、少なくとも1本の指が離れたか否かを判定する。ここで、指が離れないときは(S14=NO)、トラック画面TSに対するユーザ操作を待機し、新たなユーザ操作があると、ステップS2に進んで、ステップS2〜S14の処理を繰り返す。また、少なくとも1本の指が離れたときは(S14=YES)、トラック表示幅調整のための一連の操作が終わったと見做して、対象トラックの設定をクリアした上トラック画面TSに対するユーザ操作を待機し、新たなユーザ操作があると、ステップS2に進んで、ステップS2〜S14の処理を繰り返す。なお、音楽データ表示処理モードの終了指示操作があると、この音楽データ表示処理を終了し、この電子音楽装置は元の待機状態に戻る。
図5は、音楽データ表示処理(図4)のステップS12,S13で行われる表示幅増大操作時及び表示幅減少操作時のデータ表示更新処理の一例を表わすフローチャートである。このデータ表示更新処理は、全対象トラックTrk分だけ実行され、各対象トラックTrk内における表示要素の表示形態について、算出された表示幅Wに合うように調整し、表示更新を行う。例えば、トラックに対する初期表示幅Woを1cmとし、トラック表示幅W=Woのときは矩形ブロックBkを表示し、トラック表示幅W>Woのときには波形や楽譜などの音楽データを表示する。図5(1)の表示幅増大操作時のデータ表示更新処理では、算出されたトラック表示幅Wに応じて、矩形ブロックBkから詳細表示データDtに表示形態を変更するか、もしくは、縮小された詳細表示データDtから、更新後の表示幅Wに合うように縦軸方向に拡大された詳細表示データDtに表示形態を変更する。
具体的には、第1ステップA1で、現在、矩形ブロックBkを表示しているか否かを判定し、矩形ブロックBkの表示中のときには(A1=YES)、ステップA2で、表示要素の表示形態を詳細表示データDtに変更し、更新された表示幅Wに収まるように詳細表示データDtを調整して対象トラックTrk内に表示する。一方、詳細表示データDtの表示中のときは(A1=NO)、ステップA3に進んで、詳細表示データDtの表示状態を維持し、更新された表示幅Wに収まるように詳細表示データDtを縦軸方向に拡大して対象トラックTrk内に表示する。そして、ステップA2,A3の処理後は、音楽データ表示処理のステップS14(図4)にリターンする。
図5(2)の表示幅減少操作時のデータ表示更新処理では、算出されたトラック表示幅Wに応じて縮小すれば詳細表示データDtが表示可能であると判断した場合は、現在の詳細表示データDtを縦軸方向に縮小して表示し、算出されたトラック表示幅Wでは現在の詳細表示データDtをこれ以上縮小することができず詳細表示データDtの表示が不可能であると判断した場合、すなわち、算出されたトラック表示幅Wが初期表示幅Woの場合には、詳細表示データDtから矩形ブロックBkに表示形態を替える。
具体的には、第1ステップB1で、現在、詳細表示データDtを表示しているか否かを判定し、矩形ブロックBkの表示中のときは(B1=NO)、ステップB2に進んで、矩形ブロックBkの表示状態を維持することを決定する。一方、詳細表示データDtの表示中のときは(B1=YES)、ステップB3にて、ステップS10で更新された表示幅Wで詳細表示データDtの表示が可能か否かを判定する。ここで、更新された表示幅Wで詳細表示データDtを表示することができると判定したときは(B3=YES)、ステップB4で、詳細表示データDtの表示形態を維持し、更新された表示幅Wに収まるように詳細表示データDtを縦軸方向に縮小して対象トラックTrk内に表示し、更新された表示幅Wで詳細表示データDtを表示することができないときには(B3=NO)、要素データの表示形態を矩形ブロックBkに変更する。そして、ステップB2,B4,B5の処理後、音楽データ表示処理のステップS14(図4)にリターンする。
〔種々の実施態様〕
以上、この発明の好適な一実施例について説明したが、これは単なる一例であって、この発明は、発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、種々の態様で実施することができる。例えば、実施例では、初期表示幅データによる初期表示幅Woが最小表示幅制限情報として扱われ、トラック表示幅が初期表示幅Woより小さくなることはないが、閉塞操作に応じてトラック表示幅を初期表示幅Woより小さくなるようにしてもよい。この場合、矩形ブロックBkは、表示幅の縮小に合わせて、(殆ど線状になるまで)縦軸方向に縮小した形態としてもよいし、縮小せずに表示可能な部分のみ表示してもよい。
2本の指の接触開始点指定操作により複数のトラックが表示制御の対象トラックに設定された場合、実施例では、各指の移動距離に対応して、全対象トラックの夫々の表示幅を求めたが、2本の指の開閉操作で、複数の全対象トラック分の表示幅を決定し、決定した全対象トラック分の表示幅を対象トラック数で均等割りにして各トラック毎に新たな表示幅を算出するようにしてもよい。この場合、均等割りではなく対象トラックの表示幅の割合(2:1:2など)を保つように指定された表示幅を分けるようにしてもよい。
トラック内に表示される詳細表示データDtについては、実施例では、音楽データが波形データの場合について説明したが、音符データ列や音楽制御イベント列などの場合がある。音符データ列などの場合は、楽譜形式やリスト形式などの表示形態で表示してもよい。詳細表示データDtがリスト形式の場合、表示可能な部分だけトラックに表示しトラックの右端に縦軸方向のスクロールバーを表示しておけばよい。音符データのように複数の表示形態が存在する場合は、表示形態の表示優先度をシステム内で予め決めておいてもよいし、ユーザ設定ができるようにしてもよい。また、トラックによっては、例えば音符データであっても異なる表示形式で表示されるようにしてもよい。
実施例では斜め方向操作の例を示したが、縦軸方向のみの操作によりトラック表示幅を変化することができる。要は、両指の開閉操作情報から縦軸方向の操作量成分を検出することができればよい。また、実施例では、縦軸方向の操作量を求めるのに、個々の指の縦軸方向移動距離を加算したが、移動後の2本の指の縦軸方向距離を用いてもよい。さらに、2本の指での開閉操作でトラック表示幅Wを調整する際、例えば、対象トラックが画面の一番上(下)に表示されている場合などのように、トラック画面におけるトラック位置の条件によっては、一方の指を固定し、他方の指のみの移動に応じて操作量を伸縮することもあり得る。
また、トラック表示幅Wの変更により、トラック画面TS内に表示されるトラック数が増減することがある。更に、トラック毎に個々に初期(最小)表示幅Woの設定を可能とし、どのくらいの幅で矩形表示にするか、トラックに表示する音楽データの種類に応じて異なる値に設定するようにしてもよいし、ユーザが設定できるようになっていてもよい。
この発明の一実施例による音楽データ表示システムが構築される電子音楽装置のハードウエア構成例を示すブロック図である。 この発明の一実施例によるトラック画面の例を示す。 この発明の一実施例によるトラック表示の変更例を示す。 この発明の一実施例による音楽データ表示処理の動作例を表わすフローチャートである。 この発明の一実施例による音楽データ表示処理における対象トラックのデータ表示更新処理例を表わすフローチャートである。
符号の説明
TS 多点タッチパネルTP上に表示されるトラック画面、
Trk:Trk1,Trk2,… トラック、
W:Wo,Wb,… トラックの表示幅、
Bk:Bk1,Bk5,… 矩形ブロック(音楽データの存在を表わす表示要素)、
Dt:Dt1,Dt5,… 詳細表示データ(音楽データの内容を表わす表示要素)。

Claims (4)

  1. 所定の表示幅をもって音楽の進行に対応する時間軸の方向に延びる複数のトラックを備え、音楽データに含まれる複数のトラック情報のそれぞれを構成する要素データを表わす表示要素が、対応するトラックに配置されたトラック画面を多点タッチパネル上に表示する画面表示手段と、
    画面表示手段により表示されるトラック画面中のトラックに対して複数点を同時にタッチし移動させる操作に応じて、対応する入力情報を受け付ける入力受付け手段と、
    入力受付け手段により受け付けられた入力情報が表わす操作点のトラック表示上の位置に基づいて、制御すべきトラックを指定するトラック指定手段と、
    入力受付け手段により受け付けられた入力情報が表わす操作点の時間軸と直交する方向への移動量に基づいて、制御すべきトラックの表示幅を算出する表示幅算出手段と、
    画面表示手段により表示されるトラック画面について、各トラックの表示を個別に制御するものであり、トラック指定手段により指定されたトラックを他のトラックと共に時間軸を合わせて表示すると共に、当該指定されたトラックについては、表示幅算出手段により算出された表示幅で時間軸と直交する方向に拡大乃至縮小表示し、当該表示幅に応じた表示形態で表示要素を表示するように画面表示手段を制御するトラック表示制御手段と
    を具備することを特徴とする音楽データ表示装置。
  2. 前記トラック表示制御手段は、前記表示幅算出手段により算出された表示幅に応じて、前記トラック指定手段により指定されたトラックにおける表示要素の表示形態を、要素データの存在を表わす矩形表示にするか、要素データの内容を表わす詳細表示にするかを決定することを特徴とする請求項1に記載の音楽データ表示装置。
  3. 前記トラック指定手段は、前記入力受付け手段により受け付けられた入力情報が表わす操作点の位置が複数のトラックに対応している場合は、これらトラックを両端に含む連続する複数のトラックを指定し、
    前記表示幅算出手段は、指定された複数のトラックそれぞれについて表示幅を算出する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の音楽データ表示装置。
  4. 所定の表示幅をもって音楽の進行に対応する時間軸の方向に延びる複数のトラックを備え、音楽データに含まれる複数のトラック情報のそれぞれを構成する要素データを表わす表示要素が、対応するトラックに配置されたトラック画面を多点タッチパネル上に表示する画面表示手段を具備し、音楽データ表示装置として機能するコンピュータに、
    画面表示手段により表示されるトラック画面中のトラックに対して複数点を同時にタッチし移動させる操作に応じて、対応する入力情報を受け付ける入力受付けステップと、
    入力受付けステップで受け付けられた入力情報が表わす操作点のトラック表示上の位置に基づいて、制御すべきトラックを指定するトラック指定ステップと、
    入力受付けステップで受け付けられた入力情報が表わす操作点の時間軸と直交する方向への移動量に基づいて、制御すべきトラックの表示幅を算出する表示幅算出ステップと、
    画面表示手段により表示されるトラック画面について、各トラックの表示を個別に制御するものであり、トラック指定ステップで指定されたトラックを他のトラックと共に時間軸を合わせて表示すると共に、当該指定されたトラックについては、表示幅算出ステップで算出された表示幅で時間軸と直交する方向に拡大乃至縮小表示し、当該表示幅に応じた表示形態で表示要素を表示するように画面表示手段を制御するトラック表示制御ステップと
    から成る手順を実行させる音楽データ表示プログラム。
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