JP5386813B2 - ブラシレスモータのセンサレス制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ブラシレスモータのセンサレス制御装置に関する。
従来、ブラシレスモータの駆動を制御する制御装置として、固定座標系(互いに120°の角度をなして1点で交わるu軸、v軸およびw軸からなる座標系)における3相の電流値を回転座標系(界磁極の磁束方向を示すd軸およびこれと直交するq軸からなる座標系)における2相の電流(d軸電流およびq軸電流)に変換して、この2相の電流を用いて制御するベクトル制御を行うものが知られている。
ベクトル制御を行うに際し、ブラシレスモータのロータの角度を直接検出するためのセンサを使用せずに、ロータの角度および速度を推定するセンサレス制御装置も知られており、このようなブラシレスモータ(1)のセンサレス制御装置(40)として、図3に示すように、2軸座標系における電流指令値を算出する速度制御部(41)と、2軸座標系における電流指令値に基づいて2軸座標系における電圧指令値を算出する電流制御部(42)と、2軸座標系における電圧指令値に基づいて3相の電圧指令値を算出する座標変換部(43)と、3相の電圧指令値に基づいてモータのステータコイルに直流駆動電流を供給するPWMインバータ(44)と、モータのステータコイルに流れる相電流を検出する電流検出部(45)と、電流検出部(45)で検出された相電流に基づいて2軸座標系における電流値を算出する座標変換部(46)と、ロータ角度およびロータ速度を求める位置・速度推定部(47)とを備えているものが知られている。
特開2007−53829号公報
上記従来のブラシレスモータのセンサレス制御装置では、ブラシレスモータのロータの角度および速度を推定するために、モータモデルを用いて、ブラシレスモータを構成するステータコイルのインダクタンスや抵抗からロータの角度を推定するため、ループ処理を行って頻繁に角度を推定することが必要であり、この際の演算負荷が大きく、高性能な演算処理能力を有する高コストのCPUを使用する必要があるという問題があった。
また、ブラシレスモータを構成するコイルのインダクタンスや抵抗等のモータモデルは、ブラシレスモータごとに異なっているため、制御するブラシレスモータによって、角度を推定するための演算処理プログラムを変更する必要があるという問題もあった。
この発明の目的は、高コストのCPUを使用しなくても、演算処理を行うことが可能で、しかも、制御対象のブラシレスモータが変わっても、演算処理プログラムを変更する必要がないブラシレスモータのセンサレス制御装置を提供することにある。
この発明によるブラシレスモータのセンサレス制御装置は、複数相のステータコイルを有するステータと、永久磁石を有するロータとを備えているブラシレスモータに対して、d軸およびq軸からなる2軸の回転座標系を利用したセンサレスベクトル制御を行うセンサレス制御装置において、d軸電流の電流値と指令値とに基づいてロータの補正角度を算出する角度制御部と、所定時間経過する間の角度変化量から現在のロータの速度を算出する速度算出部と、前回サンプリング時に得られたロータの角度、角度制御部で得られた補正角度および速度算出部で得られた速度を使用して現在のロータの角度を算出する角度算出部と、外部から入力された指令速度ω*から速度算出部によって算出されたω’を減算し、その減算結果(ω*−ω’)に基づいてd軸電流指令値とq軸電流指令値を算出して電流制御部へ出力する速度制御部とを備えており、角度制御部は、Cp:PI制御の比例ゲイン、E:d軸電流値idと所定の指令値d*との偏差、Ci:PI制御の積分ゲインおよびF:Eの累積値として、ロータの補正角度(Δθ)を式Δθ=Cp×E+Ci×Fによって求めるものであり、速度算出部は、1回転に要する時間Tを使用して、現在のロータの速度ωをω=2π/Tとして求め、これを角度算出部に出力する第1速度算出部と、所定時間Tk経過する間の角度算出部における角度変化量Sから現在のロータの速度ω’をω’=S/Tkで求め、これを速度制御部に出力する第2速度算出部とよりなり、第1速度算出部は、角度算出部において電気角2π分の時間をカウントすることにより得られた1回転に要する時間Tを使用して、現在のロータの速度ωを求めものであることを特徴とするものである。
速度制御部において、外部から入力された指令速度ω*と速度算出部によって算出されたω’とを使用してd軸電流指令値およびq軸電流指令値が算出され、電流制御部において、d軸電流指令値およびq軸電流指令値を使用してd軸電流値およびq軸電流値が求められる。d軸電流値は、所定間隔(サンプリング間隔)Tsで検出(サンプリング)され、これに応じて、ロータの補正角度Δθおよび現在(今回サンプリング時)のロータの角度θが算出される。
角度制御部は、d軸電流値idを指令値id*(具体的には例えば0)に収束させるように、ロータの角度θを補正するための補正角度Δθを算出し、これにより、ロータの角度のずれが補正される。
角度算出部では、サンプリング間隔Tsごとに、前回サンプリング時に得られたロータの角度θ’および速度ωを使用してθ=θ’+ω×Ts+Δθによって現在(今回サンプリング時)のロータの角度θが求められる。
第1速度算出部では、例えば、ロータが1回転するのに要する時間Tを求め、ω=2π/Tとして現在のロータの速度ωを求めることができる。
角度制御部で得られた補正角度Δθ、第1速度算出部で得られた速度ωおよび角度算出部で得られたロータの角度θ’に基づいて、現在のロータの角度θが算出されることにより、ロータの角度θをロータの真の角度に収束させることができ、モータモデルを用いずに演算負荷の小さい簡単な演算でセンサレスベクトル制御を行うことができる。また、演算負荷が減少して、高性能なコストの高いCPUを使用する必要がないので、コストを低減することができる。さらに、モータモデルを用いずにロータの角度をロータの真の角度に収束することができるため、制御するブラシレスモータに対応させて、演算処理プログラムを変更する必要がなく、汎用性の高いセンサレス制御装置を得ることができる。
上記において、現在のロータの速度は、速度制御部および角度算出部の両方で使用されている。d軸電流を使用しての制御は、ロータが1回転するのに要する時間Tよりも短いサンプリング間隔Tsで行われており、ロータが1回転するのに要する時間Tを使用して、ω’=2π/Tとして現在のロータの速度ω’を求めた場合、速度制御部における速度指令値ω’は、更新のタイミングが制御ループの更新のタイミングよりも遅くかつ回転数に依存するので、低速運転時に制御が不安定になる可能性がある。したがって、速度制御部で使用されるロータの速度ω’としては、所定時間Tk経過する間の角度算出部における角度変化量Sからω’ω’=S/Tkとして求めることが好ましい。角度変化量Sは、θ=θ’+ω×Ts+Δθのω×Ts+ΔθをK(n)とした時の変化分ΔK=K(n)−K(n−1)を演算周期ごとに積算し、一定時間Tk積算した値(角度カウンタ値)として求められる。
一方、角度算出部で使用されるロータの速度は、θ=θ’+ω×Ts+Δθによってロータの角度θを求めて、Δθを変化させることで収束させるという点から、ある程度の時間の遅れが必要であり、ω=2π/Tとして求める方が好ましい。
そこで、この発明のセンサレス制御装置では、ロータの速度を角度算出部に出力する第1速度算出部は、角度算出部から電気角2π分の時間カウンタ値(1回転に要する時間)Tをもらって、現在のロータの速度ωをω=2π/Tとして求めるものとされ、ロータの速度を速度制御部に出力する第2速度算出部は、角度算出部から角度カウンタ値(所定時間Tk経過する間の角度変化量)Sをもらって、現在のロータの速度ω’ω’=S/Tkとして求めるものとされている。これにより、速度制御部へは短い時間で更新された速度が入力され、安定した速度制御を行うことができる。
この発明のブラシレスモータのセンサレス制御装置によると、モータモデルを用いて角度および速度を推定する従来のものに比べて、演算負荷の小さい簡単な演算でセンサレスベクトル制御を行うことができ、また、制御するブラシレスモータに対応させて、演算処理プログラムを変更する必要がなく、コストを低減しかつ汎用性の高いセンサレス制御装置を得ることができる。そして、速度算出部を第1および第2速度算出部からなるものとして、角度算出部で使用されるロータの速度ωをω=2π/Tとして求め、速度制御部で使用されるロータの速度ω’ω’=S/Tkとして求めることにより、安定した速度制御を行うことができる。
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
図1は、この発明によるブラシレスモータのセンサレス制御装置を示している。
ブラシレスモータは、永久磁石界磁同期モータ(1)とセンサレス制御装置(2)とから構成されている。同期モータ(1)は、複数相(この例では3相)のステータコイル(3)を有するステータ(4)と、永久磁石を有するロータ(5)とを備えている。
センサレス制御装置(2)は、センサレスベクトル制御を行うもで、2軸座標系におけるd軸・q軸電流指令値id*,iq*を算出する速度制御部(11)と、2軸座標系におけるd軸・q軸電流指令値id*,iq*に基づいて2軸座標系におけるd軸・q軸電圧指令値Vd*,Vq*を算出する電流制御部(12)と、2軸座標系におけるd軸・q軸電圧指令値Vd*,Vq*に基づいて3相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を算出する3相への座標変換部(13)と、3相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づいてモータ(1)のステータコイル(3)に直流駆動電流を供給するPWMインバータ(14)と、ステータコイル(3)に流れる相電流Iu,Ivに基づいて各相の電流値iu,iv,iwを求める電流検出部(15)と、相電流値iu,iv,iwに基づいて2軸座標系におけるd軸・q軸電流値id,iqを算出する2相への座標変換部(16)と、補正角度Δθを算出する角度制御部(17)と、速度ωを算出する第1速度算出部(18)と、速度ω’を算出する第2速度算出部(19)と、角度θを算出する角度算出部(20)とを備えている。
角度制御部(17)、第1速度算出部(18)、第2速度算出部(19)および角度算出部(20)は、本発明の特徴部分で、これらの構成によって、従来使用されていた位置・速度推定部(図3参照)が省略されている。
上記各部(11)(12)(13)(14)(15)(16)(17)(18)(19)(20)は、作業用記憶領域を有するRAMを用いて、ROMに記憶された演算処理プログラムおよび制御処理プログラムを実行するCPU(図示略)により動作する。
速度制御部(11)は、外部から入力された指令速度ω*から第2速度算出部(19)によって算出されたω’を減算し、その減算結果(ω*−ω’)に基づいて、d軸電流指令値id*とq軸電流指令値iq*を算出して電流制御部(12)へ出力する。なお、一般的には、d軸電流指令値id*は0である。
電流制御部(12)は、d軸電流指令値id*から2相への座標変換部(16)によって算出されたd軸電流値idを減算し、その減算結果(id*−id)に基づいて、d軸電圧指令値Vd*を算出して3相への座標変換部(13)へ出力するとともに、q軸電流指令値iq*から2相への座標変換部(16)によって算出されたq軸電流値iqを減算し、その減算結果(iq*−iq)に基づいて、q軸電圧指令値Vq*を算出して3相への座標変換部(13)へ出力する。
3相への座標変換部(13)は、角度算出部(20)によって算出された角度θを用いて、d軸電圧指令値vd*とq軸電圧指令値vq*に対して座標変換を施して、3相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*を作成し、これらの電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*をPWMインバータ(14)に出力する。
PWMインバータ(14)は、各電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に対応した電圧が3相のステータコイル(3)に印加されるように、U相電流Iu,V相電流IvおよびW相電流Iwを供給してモータ(1)を駆動する。
電流検出部(15)は、PWMインバータ(14)によってモータ(1)へ供給される電流をサンプリング時間Tsの間隔でサンプリングすることにより、3相(U相、V相およびW相)の相電流の電流値iu,ivおよびiwを求め、これを2相への座標変換部(16)へ出力する。なお、電流検出部(15)は、例えば、2相の電流Iu,Ivを検出して、3相目の電流値ivについては、これらの2相の電流値iu,ivに基づいて算出するものとされるが、これに限定されるものではない。また、サンプリング時間Tsは、ロータ(5)が1回転するための時間よりも短い時間とされる。
2相への座標変換部(16)は、角度算出部(20)によって算出された角度θを用いて、相電流の電流値iu,ivおよびiwに対して座標変換を施すことにより、d軸電流値idおよびq軸電流値iqを算出し、これらを電流制御部(12)へ出力する。ここで、d軸電流値idは、角度制御部(17)へも出力される。
角度制御部(17)は、2相への座標変換部(16)からd軸電流値idが入力されるごとに、このd軸電流値idに基づいて補正角度Δθを算出する。算出された補正角度Δθは、角度算出部(20)に出力されて、ロータ(5)の角度θの制御に使用される。Δθの算出には、PI制御、PID制御またはP制御が使用される。
PI制御(比例・積分)を行う場合、補正角度Δθは、E:d軸電流値idと所定の指令値d*(例えば0)との偏差、Cp:PI制御の比例ゲイン、F:d軸電流値idと所定の指令値d*との偏差であるEの累積値、Ci:PI制御の積分ゲインとして、次の式で算出される。
Δθ=Cp×E+Ci×F
CpおよびCiは、制御装置(2)にモータ(1)を実際に制御させた結果により最適な値が定められる。このため、制御装置(2)は、制御されるモータ(1)を構成するステータコイル(3)のインダクタンスや抵抗に依存せずに、モータ(1)を制御することができ、汎用性の高いものとなる。
第1速度算出部(18)および第2速度算出部(19)は、角度算出部(20)で算出されたロータの角度θを用いて、互いに異なる式によってロータの速度ω’およびωを求めている。第1速度算出部(18)は、得られたロータの速度ωを角度算出部(20)に出力し、第2速度算出部(19)は、得られたロータの速度ω’を速度制御部(11)に出力している。
第1速度算出部(18)では、サンプリング間隔Tsごとにロータの速度を求めるのではなく、ロータ(5)が360°回転したか否かを判断し、360°回転した場合に、これに要した時間Tを求めて、2π(=360°)/Tにより、ロータの速度ωを求めている。
第2速度算出部(19)では、所定時間Tk経過する間の角度算出部における角度変化量Sからω’ω’=S/Tkとして求められている。ここで、角度変化量Sは、θ=θ’+ω×Ts+Δθのω×Ts+Δθをω×Ts+Δθ=K(n)とした時の変化分ΔK=K(n)−K(n−1)を演算周期ごとに積算し、一定時間Tk積算した値(角度カウンタ値)として求められている。
角度算出部(20)は、相電流の電流値iu,ivおよびiwがサンプリングされるごとに(サンプリング時間Ts間隔で)、角度制御部(17)で算出された補正角度Δθ、第1速度算出部(18)で算出された速度ωおよびサンプリング時間Tsを用いて、ロータの角度θを算出する。具体的には、前回のサンプリング時に算出されたロータの角度θkを用いて、今回のサンプリング時(現在)のロータの角度θ(k+1)は、次の式により算出される。
θ(k+1)=θk+ω×Ts+Δθ
ここで、θ(k+1)は、電気角2π分のカウンタ値とされ、θ(k+1)が2π以上の場合には、2πを減算し、0≦θ(k+1)<2πの関係が満たされる。
上記の算出により、図2に示すように、ロータ(5)が図中の矢印Rの方向へ回転する場合、所定時刻nにおけるロータ(5)の角度θnと、これからサンプリング間隔Tsが経過する間にロータ(5)が回転する角度ω×Tsと、角度制御部(17)で算出された補正角度Δθとの和として、現在のロータ(5)の角度θn+1が求められる。この現在のロータ(5)の角度θn+1に補正角度Δθが含まれていることにより、現在のロータ(5)の角度θn+1をロータ(5)の実際の角度へ収束させることができる。算出された角度θは、各座標変換部(13)(16)に出力される。
この制御装置によると、電流検出部(15)によって、各相の電流値iu,ivおよびiwが求められ、これに基づいて、2相への座標変換部(16)によって、d軸電流値およびq軸電流値が算出される。次いで、d軸電流値を用いて、角度制御部(17)によって補正角度Δθが算出される。次いで、角度算出部(20)によって、サンプリング間隔Ts後のロータの角度θが算出される。ロータが360°回転した場合には、第1速度算出部(18)によって、ロータの速度ωが算出されて、角度算出部(20)で使用されるロータの速度ωの値が更新される。速度制御部(11)へは第2速度算出部(19)において短い時間で更新された速度ω’が入力される。
こうして、制御装置(2)は、演算処理プログラムおよび制御処理プログラムを実行して、モータモデルを用いずにロータの角度θを算出し、d軸電流を0に収束させるように、ロータの角度のずれが補正される。この制御装置(2)では、ロータの角度および速度を求めるに際してモータモデルを用いないことから、制御するブラシレスモータに対応させて、演算処理プログラムを変更する必要がなく、しかも、演算負荷の小さい簡単な演算でセンサレスベクトル制御を行うことができる。そして、速度算出部を第1速度算出部(18)および第2速度算出部(19)からなるものとすることで、角度算出部(20)で使用されるロータの速度ωおよび速度制御部(11)で使用されるロータの速度ω’をそれぞれに適したものとすることができ、安定した速度制御を行うことができる。
上記ブラシレスモータのセンサレス制御装置は、例えば、電動ポンプに適用されるほか、その他の全てのブラシレスモータの正弦波センサレス駆動に適用することができる。
図1は、この発明によるブラシレスモータのセンサレス制御装置を示すブロック図である。 図2は、角度算出部が算出する角度を説明する図である。 図3は、従来のブラシレスモータのセンサレス制御装置を示すブロック図である。
(1) モータ
(2) センサレス制御装置
(3) ステータコイル
(4) ステータ
(5) ロータ
(11) 速度制御部
(12) 電流制御部
(17) 角度制御部
(18) 第1速度算出部
(19) 第2速度算出部
(20) 角度算出部

Claims (1)

  1. 複数相のステータコイルを有するステータと、永久磁石を有するロータとを備えているブラシレスモータに対して、d軸およびq軸からなる2軸の回転座標系を利用したセンサレスベクトル制御を行うセンサレス制御装置において、
    d軸電流の電流値と指令値とに基づいてロータの補正角度を算出する角度制御部と、所定時間経過する間の角度変化量から現在のロータの速度を算出する速度算出部と、前回サンプリング時に得られたロータの角度、角度制御部で得られた補正角度および速度算出部で得られた速度を使用して現在のロータの角度を算出する角度算出部と、外部から入力された指令速度ω*から速度算出部によって算出されたω’を減算し、その減算結果(ω*−ω’)に基づいてd軸電流指令値とq軸電流指令値を算出して電流制御部へ出力する速度制御部とを備えており、
    角度制御部は、Cp:PI制御の比例ゲイン、E:d軸電流値idと所定の指令値d*との偏差、Ci:PI制御の積分ゲインおよびF:Eの累積値として、ロータの補正角度(Δθ)を式Δθ=Cp×E+Ci×Fによって求めるものであり、
    速度算出部は、1回転に要する時間Tを使用して、現在のロータの速度ωをω=2π/Tとして求め、これを角度算出部に出力する第1速度算出部と、所定時間Tk経過する間の角度算出部における角度変化量Sから現在のロータの速度ω’をω’=S/Tkで求め、これを速度制御部に出力する第2速度算出部とよりなり、
    第1速度算出部は、角度算出部において電気角2π分の時間をカウントすることにより得られた1回転に要する時間Tを使用して、現在のロータの速度ωを求めものであることを特徴とするブラシレスモータのセンサレス制御装置。
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