JP5386331B2 - ベルト装置、転写ユニット、及び画像形成装置 - Google Patents

ベルト装置、転写ユニット、及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、記録媒体等にトナー画像を転写するベルトを備えたベルト装置、該ベルト装置を設けた転写ユニット、及び該転写ユニットを配設した画像形成装置に関する。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ装置、及び電子写真カラー記録装置等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置において、記録媒体等にトナー画像を転写するベルト全体における表面粗さや鏡面度等に係る特性を規定することより、ベルト全面における光の反射率を一定の範囲内に保たせたベルトを備えた構成がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−225969号公報
しかしながら、前述の構成では、ベルトの表面に干渉縞が発生した場合、該ベルトの表面における正反射光の光量がベルト全面の各箇所において大きく異なることから、ベルトに転写したトナー画像の濃度を精度良く検出することができないという問題が有った。
そこで、本発明は前述の技術的な課題に鑑み、ベルトに干渉縞が発生することを防止し、且つベルト全面において光の反射率を一定の範囲内に保つことにより、ベルトに転写したトナー画像のトナー濃度を高精度で検出することができるベルトを備えたベルト装置、該ベルト装置を設けた転写ユニット、及び該転写ユニットを配設した画像形成装置の提供を目的とする。
前述の課題を解決すべく、本発明に係る転写ユニットは、少なくとも2層以上から形成され、現像ユニットにおいて現像された現像剤画像を担持可能な無端状のベルトと、前記ベルトの内周面の一端に付勢し前記ベルトを回動させる駆動部材と、前記ベルトの内周面の他端に付勢し前記ベルトに従動して回動する従動部材と、前記現像剤画像を前記ベルト又は記録媒体に転写させる転写部材とを有し、前記ベルトは100nm乃至500nmの膜厚を有する最表層のコート層が、鏡面度が20乃至60の基層の表面に形成されていることを特徴とする。
本発明に係るベルト装置によれば、ベルトに干渉縞が発生することを防止でき、且つベルト全面において光の反射率を一定の範囲内に保つことができることから、ベルトに転写したトナー画像の濃度を精度良く検出することができる。
本発明の第1及び第2の実施形態に共通する画像形成装置を示す構成図である。 本発明の第1及び第2の実施形態に共通する画像形成装置内に配設される画像濃度検出ユニットを示す模式図である。 鏡面度測定装置を示す構成図である。 鏡面度測定装置のパターン投影装置に設けられるパターン投影板を示す模式図である。 鏡面度測定装置で測定された被測定物表面の鏡面度に係る波形を示す模式図である。 本発明の第1の実施形態の画像形成装置の転写ユニットのベルト装置に設けられるベルトの側面を示す模式図である。 従来のベルトの表面に周期的に現れる干渉縞を示す模式図であり、(a)は直線状の干渉縞を示す模式図、(b)は円状の干渉縞を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る複数のベルトにおける基層表面とコート後の鏡面度をそれぞれ示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る異なる鏡面度のベルトに転写された各トナー画像のトナー濃度に対する検出値を示す模式図である。
以下、本発明のベルト装置、転写ユニット、及び画像形成装置に係る好適な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本発明のベルト装置、転写ユニット、及び画像形成装置は、以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更可能である。
なお、説明は次の順で行なう。先ず本発明の第1及び第2の実施形態に共通するベルト装置31、該ベルト装置31を設けた転写ユニット30、及び該転写ユニット30を配設した画像形成装置1に係る構成及び動作について図1及び図2を参照しながら説明する。次に本発明の第1及び第2の実施形態に共通するベルト装置31のベルト31Aの鏡面度を測定する鏡面度測定装置100に係る構成及び測定原理について図3乃至図5を参照しながら説明する。さらに本発明の第1の実施形態に係るベルト装置31に設けられたベルト35Aの構成及び評価について図6及び図7と表1を参照しながら説明する。最後に本発明の第2の実施形態に係るベルト装置31に設けられたベルトの構成及び評価について図8及び図9と表2を参照しながら説明する。
先ず、本発明の第1及び第2の実施形態に共通する、ベルト装置31、該ベルト装置31を設けた転写ユニット30、及び該転写ユニット30を配設した画像形成装置1に係る構成及び動作について、図1及び図2を参照しながら説明する。なお、図1は画像形成装置1の構成図である。また、図2は画像濃度検出ユニット60の構成図である。
画像形成装置1は、ブラック色、イエロー色、マゼンタ色、及びシアン色の各色に対応する画像情報に基づき記録媒体Pに画像を印刷する。この様な画像形成装置1は、用紙カセット11から記録媒体Pを取り出し転写ユニット30内に設けられたベルト31Aに記録媒体Pを静電吸着させる給紙ユニット10、図示せぬ上位装置からの画像情報に基づきトナー画像を形成する現像ユニット20、現像ユニット20で形成されたトナー画像を記録媒体P又はベルト31Aに転写する転写ユニット30、転写ユニット30で記録媒体Pに転写されたトナー画像を溶解及び加圧して定着させる定着ユニット40、定着ユニット40から排出された記録媒体Pを印刷面が裏面になる様に排紙トレイ56に排出する排出ユニット50、及びベルト装置31のベルト31Aに転写されたトナー画像の濃度を検出する画像濃度検出ユニット60から構成される。また、用紙搬送経路Lは、給紙ユニット10、現像ユニット20、転写ユニット30、定着ユニット40、及び排出ユニット50内において記録媒体Pが搬送される略S字状の経路である。
以下、画像形成装置1を構成する給紙ユニット10、現像ユニット20、転写ユニット30、定着ユニット40、排出ユニット50、及び画像濃度検出ユニット60について、具体的に説明する。
給紙ユニット10は、用紙カセット11から記録媒体Pを取り出し転写ユニット30内に設けられたベルト31Aに記録媒体Pを静電吸着させる。この様な給紙ユニット10は、用紙カセット11、ホッピングローラ12、プレッシャローラ13、及びレジストローラ14から構成される。以下、給紙ユニット10を構成する各構成部材について具体的に説明する。用紙カセット11は、複数枚の記録媒体Pを積層して収納しておき、印刷動作が開始されると記録媒体Pを画像形成装置1内に供給する。なお、用紙カセット11は、画像形成装置1から脱着可能な様に構成されている。なお、記録媒体Pは、モノクロ又はカラーの画像情報を印刷させるための所定寸法の記録用紙であり、一般的には、普通紙、再生紙、光沢紙、上質紙、プラスチックシート、及びOHPフィルム等からなる。また、ホッピングローラ12は、用紙カセット11に収納した記録媒体Pに対して圧接した状態で回転することにより、記録媒体Pを用紙カセット11から1枚ずつ分離して取り出して、プレッシャローラ13及びレジストローラ14に搬送する。また、プレッシャローラ13及びレジストローラ14は、ホッピングローラ12から搬送されてきた記録媒体Pを挟む様に対向して配設され、レジストローラ14で加圧したプレッシャローラ13を回転させることで、記録媒体Pの波打ち及び斜行に係る補正を行いながら、転写ユニット30内に設けられたベルト31Aに記録媒体Pを搬送して静電吸着させる。
現像ユニット20は、図示せぬ上位装置からの各色に対応する画像情報に基づいてトナー画像を形成する。具体的には、ブラック色、イエロー色、マゼンタ色、及びシアン色の各色にそれぞれ対応する現像ユニット20K、20Y、20M、及び20Cは、画像形成装置1内において記録媒体Pの搬送方向の順にそれぞれ配設されている。ここで、現像ユニット20K、20Y、20M、及び20Cは、互いに略同一の構成であるため、現像ユニット20と称す。なお、現像ユニット20の説明は、ブラック色に対応する現像ユニット20Kを用いて行う。
現像ユニット20Kは、画像情報に基づく静電潜像を担持する感光体ドラム21Kと、感光体ドラム21Kの表面に電荷を蓄えさせる帯電ローラ22Kと、画像情報に対応した光を感光体ドラム21Kの表面に照射する画像形成装置1本体に設けられたLEDヘッド23Kと、現像剤であるトナー24Kを貯蔵するトナーカートリッジ25Kと、トナー24Kを現像ローラ27Kに供給するトナー供給ローラ26Kと、感光体ドラム21Kの表面に形成された静電潜像をトナー24Kにより現像する現像ローラ27Kと、現像ローラ27Kに担持されたトナー24Kの厚みが均一となる様に規制する現像ブレード28Kと、感光体ドラム21Kに残留したトナー24Kを掻き落とすクリーニングブレード29Kから構成される。また、現像ユニット20Kは画像形成装置1に対して着脱可能に配設されている。以下、現像ユニット20Kを構成する各構成部材について具体的に説明する。
また、現像ユニット20Kに関し、現像ユニット20K内の感光体ドラム21Kは、現像剤像が形成される像担持体であり、画像情報に基づく静電潜像を担持するために表面に電荷を蓄えることが可能な様に構成されている。なお、感光体ドラム21Kは、円筒形状部から成り、回転可能な様に設けられている。この様な感光体ドラム21Kは、アルミニウム等から成る導電性基層に光導電層と電荷輸送層からなる感光層を形成している。また、帯電ローラ22Kは、図示せぬ電源を用いて感光体ドラム21Kの表面に所定の正電圧又は負電圧を印加することにより、感光体ドラム21Kの表面に対して一様に電荷を蓄えさせるためのものである。帯電ローラ22Kは、一定の圧力で感光体ドラム21Kの表面に接触しながら回転可能な様に設けられている。この様な帯電ローラ22Kは、導電性の金属シャフトにシリコーン等の半導電性ゴムを被覆することで構成されている。
同様に、現像ユニット20Kに関し、LEDヘッド23Kは、画像情報に対応した光を感光体ドラム21Kの表面に照射して感光ドラム11の表面に静電潜像を形成することが可能な様に構成されており、感光体ドラム21Kの上方に位置する様に画像形成装置1本体に設けられる。この様なLEDヘッド23Kは、複数のLED素子、レンズアレイ、及びLED駆動素子を組み合わせたものから構成されている。また、トナー24は、乳化重合法で主構成組成にスチレン−アクリル共重合体を用い、パラフィンワックスを9重量部内包し、平均粒径7μm及び真球度0.95のものを使用した。この様なトナー24を用いることにより、転写効率の向上、定着時の離型剤レス、及び画像のドット再現性や解像度に優れた現像が行なえ、画像のシャープネス及び高画像品位が得られる。また、トナーカートリッジ25Kは、トナー24Kを貯蔵する収容器であり、トナー供給ローラ26Kの上方に装着される。なお、トナーカートリッジ25Kは、例えば側面部が略円形状で記録媒体Pの搬送方向と垂直方向に長い矩形状部から形成される。また、トナーカートリッジ25Kは、印刷動作によりトナー24Kが消耗した時に交換するために着脱自在に構成されている。
同様に、現像ユニット20Kに関し、現像ユニット20K内のトナー供給ローラ26Kは、回転しながら現像ローラ27Kに当接することで、現像ローラ27Kにトナー24Kを供給できる様に設けられている。この様なトナー供給ローラ26Kは、例えば導電性を有する金属シャフトに発泡剤が添加されたゴムを被覆することで構成されている。また、現像ローラ27Kは、一定の圧力で感光体ドラム21Kの表面に接触しながら回転可能な様に構成されている。現像ローラ27Kは、回転しながらトナー24Kを感光体ドラム21Kに搬送し、感光体ドラム21Kの表面に形成された静電潜像をトナー24Kによって現像する。この様な現像ローラ27Kは、円筒形状部から成り、導電性を有する金属シャフトに半導電ウレタンゴム材等を被覆することで構成されている。
同様に、現像ユニット20Kに関し、現像ブレード28Kは、その先端部が現像ローラ27Kの表面に当接する様に設けられ、トナー供給ローラ26Kから現像ローラ27Kの表面に供給された内、一定量を越えたトナー24Kを掻き取ることで、現像ローラ27Kの表面に形成されるトナー24Kの厚みを常に均一となる様に規制する。この様な現像ブレード28Kは、ステンレス等の板状弾性部材で形成されている。また、クリーニングブレード29Kは、ゴム材等から成る板状部から形成され、感光体ドラム21K上に形成されたトナー画像を記録媒体Pに転写した後に感光体ドラム21Kに残留したトナー24Kを掻き落とすために、クリーニングブレード29Kの先端部を感光体ドラム21Kの表面に当接させる様に配設されている。
転写ユニット30は、現像ユニット20で形成されたトナー画像を記録媒体P又はベルト31Aに転写する。この様な転写ユニット30は、ベルト装置31及び転写ローラ32から構成される。また、ベルト装置31は、ベルト31A、駆動部材である駆動ローラ31B、及び従動部材である従動ローラ31Cから構成される。また、転写ユニット30には、ベルト装置31及び転写ローラ32に加えて、クリーニングブレード33及び廃トナーボックス34を設けても良い。以下、転写ユニット30を構成する各構成部材について具体的に説明する。駆動ローラ31B及び従動ローラ31Cは、無端状に形成されたベルト31Aの両端に設けられ、ベルト31Aに一定の張力を与えている。なお、駆動ローラ31B及び従動ローラ31Cは、高摩擦抵抗から成る部材で形成され、駆動ローラ31Bを図示せぬ駆動系によって回転させると、ベルト31Aが従動して駆動し、該ベルト31Aの駆動により従動ローラ31Cが従動する。また、ベルト31Aは、記録媒体Pを現像ユニット20に搬送して画像情報を転写するための搬送手段であり、ベルト31Aの周面上に記録媒体Pを静電吸着できる様にした無端状のベルトである。なお、第1及び第2の実施形態に係るベルトの具体的な構成については後述する。
また、転写ユニット30に関し、転写ローラ32Kは、感光体ドラム21Kの下方に位置し、転写ローラ32Kと感光体ドラム21Kにより記録媒体Pを挟む様に当接した状態で回転可能に設けられている。この様な転写ローラ32Kには、トナー24Kの帯電とは逆極性のバイアス電圧が供給され、感光体ドラム21Kの表面に形成されたトナー画像を記録媒体P又はベルト31Aに転写する。また、クリーニングブレード33は、弾性部材から成る板状部から形成され、ベルト31Aに転写されたパッチパターン、ベルト31Aの表面に付着したトナー24K、及び紙粉等の付着物を掻き落とすために、クリーニングブレード33の先端部をベルト31Aの表面に対して一定の圧力を付加した状態で当接させている。また、廃トナーボックス34は、クリーニングブレード33で払い落としたトナー24Kや紙粉等の付着物を回収するための容器であり、クリーニングブレード33に近接し、且つ、ベルト31Aの下部に設けられる。
定着ユニット40は、転写ユニット30で記録媒体Pに転写されたトナー画像を溶解及び加圧して定着させる。この様な定着ユニット40は、定着ローラ41及び加圧ローラ42から構成される。以下、定着ユニット40を構成する各構成部材について具体的に説明する。定着ローラ41と加圧ローラ42は、ベルト31Aにより搬送されてきた記録媒体Pを挟む様に対向して配設され、記録媒体Pに転写されたトナー画像を定着させる。具体的には、定着ローラ41及び加圧ローラ42は表面が弾性体で円筒形状部から形成され、円筒形状部の内部にそれぞれハロゲンランプ等のヒータが配設されている。このような定着ローラ41及び加圧ローラ42は記録媒体P上に弱い静電気力だけで付着しているトナー画像を溶解した上で、加圧ローラ42の加圧力によりトナー画像を記録媒体Pに定着させる。なお、加圧ローラ42は、定着ローラ41の回転に付勢されることで従動する。
排出ユニット50は、定着ユニット40から排出された記録媒体Pを印刷面が裏面になる様に排紙トレイ56に排出する。この様な排出ユニット50は、搬送ローラ51、搬送コロ52、用紙ガイド53、排出ローラ54、排出コロ55、及び排紙トレイ56から構成される。以下、排出ユニット50を構成する各構成部材について具体的に説明する。搬送ローラ51及び搬送コロ52は、定着ユニット40から搬送されてきた記録媒体Pを挟む様に対向して配設され、搬送ローラ51の回転に付勢させて搬送コロ52を従動させることで、記録媒体Pを排出ローラ54及び排出コロ55に搬送する。また、排出ローラ54及び排出コロ55は、搬送ローラ51及び搬送コロ52から用紙ガイド53を経て搬送されてきた記録媒体Pを挟む様に対向して配設され、排出ローラ54の回転に付勢させて排出コロ55を従動させることで、記録媒体Pを排紙トレイ56に排出する。なお、用紙ガイド53は、記録媒体Pが搬送ローラ51及び搬送コロ52から排出ローラ54及び排出コロ55に導入される様に設けられたガイド板であり、例えば弓状に湾曲させたアルミ板から形成される。また、排紙トレイ56は、画像情報を印刷して排出された記録媒体Pを印刷面が裏面になる様に積載して収容する収納スペースである。
画像濃度検出ユニット60は、ベルト装置31のベルト31Aに転写されたトナー画像の濃度を検出する。この様な画像濃度検出ユニット60は、発光素子61及び受光素子62を反射型センサとして配置して構成されている。また、画像濃度検出ユニット60は、転写ユニット30に設けられたベルト31Aの下方に配設される。以下、画像濃度検出ユニット60を構成する各構成部材について具体的に説明する。発光素子61は、例えば発光ダイオードである赤外線LEDから成り、ベルト31Aに対して測定光である赤外線を照射する。なお、発光素子61は、図2に示す様に、ベルト31Aの法線方向に対して時計回りに角度θ1[°]を成す様に配設される。また、受光素子62は、例えばフォトトランジスタから成り、発光素子61からトナー24が転写されたベルト31Aに照射された赤外線によりトナー24で発生した反射光を受光する。なお、受光素子62は、図2に示す様に、ベルト31Aの法線方向に対して半時計回りに角度θ1[°]を成す様に配設される。具体的には、受光素子62は、ベルト31A上に転写されたブラック色のトナー24Kからの正反射光を受光し、且つベルト31A上に転写されたイエロー色、マゼンタ色、又はシアン色のトナー24からの拡散反射光を受光する。
また、画像濃度検出ユニット60に関し、受光素子62は、トナー24から発生した反射光を受光した後、アナログ信号として図示せぬ制御部に送信する。ここで、制御部で受信されたアナログ信号はデジタル信号に変換され、該信号に基づきトナー24の濃度が算出される。その上で、算出されたトナー24の濃度と、制御部の記憶部に予め格納されている特性テーブルに係るトナー濃度の差分が演算され、トナー濃度が補正される。具体的は、例えばブラック色のトナー24Kが30%のトナー濃度になる様にベルト31Aに転写された後、該転写されたトナー24Kに発光素子61から赤外線が照射され、トナー24Kで発生した正反射光を受光素子62で受光し、制御部でトナー24Kの濃度が算出される。ここで、該算出されたトナー24Kの濃度が、制御部の記憶部に予め格納されている特性テーブルにおいて25%のトナー濃度に相当する場合には、30%と25%の差分である5%が誤差と判断され、トナー濃度が補正される。ここで、トナー画像のトナー濃度の検出及び補正を高精度で行なうために、予め格納しておくトナー濃度に係る特性テーブルは、トナー濃度を細分化したものを用いる。
次に、本発明の第1及び第2の実施形態に共通する、ベルト装置31のベルト31Aの鏡面度を測定する鏡面度測定装置100に係る構成及び測定原理について、図3乃至図5を参照しながら説明する。なお、図3は鏡面度測定装置100の構成図である。また、図4は鏡面度測定装置100のパターン投影装置101に設けられるパターン投影板101Bの模式図である。同様に、図5は鏡面度測定装置100で測定された被測定物表面Fの鏡面度に係る波形の模式図である。
鏡面度測定装置100には、アークハリマ株式会社製の型式SPOT AHS−100sを用いた。なお、鏡面度は、被測定物表面Fに係る光の反射率、表面粗さ、及び写像性を数値化したものである。また、鏡面度測定装置100の構成は次の通りである。鏡面度測定装置100は、図3に示す様に、パターン投影装置101、光電変換素子102、及び信号処理装置103から構成される。ここで、パターン投影装置101には、光源101Aとパターン投影板101Bが設けられている。また、パターン投影板101Bは、図4に示す様に、ステンレスから成り、厚み0.5mmの板状から形成され、1mm毎に幅1mmの開口部が8個設けられている。なお、パターン投影板101Bの表面には、反射防止膜として、つや消しの塗装が施されている。ここで、パターン投影装置101は、被測定物表面Fに対して角度θ2[°]で光を照射する様に保持されている。また、光電変換素子102はその光軸がパターン投影装置101の光軸と同一平面上で、且つ(180°−2×θ2)[°]の角度になる様に保持されている。この様な光電変換素子102には、例えば複数のCCDを1次元若しくは2次元に配列したCCDアレイが用いられている。また、信号処理装置103は、光電変換素子102から入力された情報に基づいて被測定物表面Fの鏡面度を算出する。
また、鏡面度測定装置100の測定原理について説明する。図3に示す様に、パターン投影装置101の光源101Aからパターン投影板101Bに平行光線が照射され、被測定物表面Fに光の明暗パターンを投影されると、光電変換素子102により該明暗パターンが撮像され所定の電気信号に変換される。また、光電変換素子102から出力された信号は、信号処理装置103に入力され、A/D変換される。なお、A/D変換されたデータは、図5に示す様な波形となる。ここで、A/D変換されたデータに基づいて、各波形の最大値の平均値Max(Ave)、及び各波形の最小値の平均値Min(Ave)が算出され、式1で示す鏡面度が導出される。なお、式1において、図3に示す被測定物表面Fが完全な理想表面を有する場合、被測定物表面Fの鏡面度は1000になる。なお、鏡面度は、小数点以下が四捨五入された整数で表される。また、本願における鏡面度は、被測定物表面Fの反射像に係る基準パターンの鮮明さを、明るさに係る輝度値分布のバラツキに基づいて、基準片と対象物との相対値で算出したものである。具体的には、基準となる理想表面の鏡面度1000に対して、導出された鏡面度の数値が1000に近接する程、被測定物表面Fの表面状態が良い。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係るベルト装置31に設けられたベルト35Aの構成及び評価について、図6及び図7と表1を参照しながら説明する。
先ず、ベルト35Aの構成について、図6を参照しながら説明する。なお、図6は転写ユニット30のベルト装置31に設けられるベルト35Aの側面を示す模式図である。
ベルト35Aの構成に関し、図6に示す様に、ベルト35Aは、トナー画像の担持面であるコート層35A'、及び該コート層35A'の基材である基層35A''の少なくとも2層から形成される。なお、ベルト35Aは、最初に基層35A''が形成され、次にコート層35A'が形成される。また、基層35A''は、材料にポリアミドイミド(PAl)を用い、導電性発現のためにカーボンブラックを所定量配合し、N−メチルピロリドン(NMP)溶液中にて攪拌混合し、回転成型により膜厚100μm、及び内径φ198mmの寸法に成型した後、横幅が228mmになる様に切断して無端状に形成した。なお、該基層35A''の表面形状は、回転成型で使用される金型の表面精度に依存する。したがって、金型の表面を適宜研磨することにより、ベルト35Aの表面形状を任意に調整することが可能であり、本願では20から100の鏡面度を有する複数の基層35A''を作成した。なお、基層35A''の成型方法は、回転成型に限定されるものではなく、基層35A''の材料により、押出し成型、インフレーション成型、遠心成型、ディップ成型等を用いても良い。
また、ベルト35Aの構成に関し、上記の様に形成された基層35A''を、所定寸法の金型外周面に装着し、希釈率の異なるコート剤を用いてディップ塗装によりコート層35A'を形成した後、UV照射によってコート層35A'を硬化させ、厚みが100から1500nmとなる様にコート層35A'を形成した。なお、コート層35A'の形成方法は、ディップ塗装に限定されるものではなく、ローラ塗装、スプレー塗装を用いても良い。また、コート層35A'の硬化方法には、材料の特性により、熱硬化を用いてもよい。また、コート層35A'の膜厚は、塗布する材料の濃度及び塗布量により調整した。また、コート層35A'の材料は、ポリアクリルウレタン、ポリアクリル、ポリエステルウレタン、ポリエーテルウレタン、ポリカーボネート(PC)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート、スチレン化合物、ナフタレン化合物等が好ましく、本願ではポリアクリルウレタンを用いた。なお、基層35A''の材料は、特に限定されるものではないが、耐久性や機械的特性の観点から、ベルト35A駆動時の張力変形が一定範囲内である材料が好ましい。
同様に、ベルト35Aの構成に関し、基層35A''の材料は、ベルト35Aの側面に設けられる蛇行防止手段から繰り返し摺動を受けても、該基層35A''の側部が摩耗、折れ、割れ等のダメージを発生させ難いものが好ましい。この様な基層35A''の材料には、例えば、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリビニリデンフルオライド(PvDF)、ポリアミド(PA)、ポリブチレンテレフタレート、及びポリカーボネート等を用いることができ、本願ではポリアミドイミドを用いた。また、基層35A''に、導電性発現のためにカーボンブラックを所定量配合した。なお、基層35A''に配合するカーボンブラックには、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等を用いることができ、これらは単独で使用しても良いし、又は複数種類のカーボンブラックを併用しても良い。基層35A''に配合するカーボンブラックの種類は、目的とする導電性により適宜選択することができるが、本願では特にチャンネルブラックやファーネスブラックを用いた。
同様に、ベルト35Aの構成に関し、基層35A''の用途によっては、酸化処理、グラフト処理等の酸化劣化を防止したものや、溶媒への分散性を向上させたものを用いることが好ましい。また、基層35A''に配合するカーボンブラックの含有量は、添加するカーボンブラックの種類により適宜決定されるが、本願のベルト35Aに要求される機械的強度等を考慮して、ベルト組成樹脂に対して3から40重量%に設定する。なお、基層35A''に導電性を付与する方法は、カーボン導電に限定されるものではなく、イオン導電化剤を添加して導電性を付与する方法を用いても良い。また、基層35A''に導電性を付与するイオン導電化剤には、過塩素酸リチウム、過塩素酸ナトリウム、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム、テトラフルオロボラン酸リチウム、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸リチウム等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、4級アンモニウム塩等を用いることができる。
次に、本発明の第1の実施形態に係るベルト装置31に設けられたベルト35Aの評価について、図7及び表1を参照しながら説明する。なお、図7は従来のベルト200の表面に周期的に現れる干渉縞201及び202を示す模式図である。また、表1には複数種類のベルト35Aの評価結果を示す。
ベルト35Aの評価の基準は、ベルト35Aにおける干渉縞の有無、ベルト35Aに係るベルト1本内における光の反射率のムラ、及びベルト35Aの体積抵抗率の上昇の3つである。以下、上記の3つの評価方法について説明する。ベルト35Aにおける干渉縞の有無は、目視により確認して判定した。なお、該干渉縞の有無の判定基準に関し、表1中の判定「○」は干渉縞が確認されず問題が無いことを示し、判定「△」は干渉縞が部分的に確認されたことを示し、且つ判定「×」は干渉縞が全領域に亘り確認され問題が有ることを示している。ここで、図7に従来のベルト200の表面に周期的に現れる干渉縞を示す模式図を示す。なお、図7(a)はベルト200の表面に現れる直線状の干渉縞201を示す模式図であり、図7(b)はベルト200の表面に現れる円状の干渉縞202を示す模式図である。この様な干渉縞201及び202がベルト200の表面に発生している場合、特にベルト200の表面からの正反射光の光量が、ベルト200に係るベルト1本内の各箇所で大きく異なるため、ブラック色のトナー24に係るトナー濃度を正しく検出することができない。
また、ベルト35Aの評価の基準に関し、ベルト35Aに係るベルト1本内における各箇所での光の反射率のムラは、鏡面度測定装置100を用いて、ベルト35Aの幅方向3点及び円周方向10点の合計30点で鏡面度の測定を行い、該鏡面度のバラツキの大小に基づいて判定した。なお、該光の反射率のムラに関し、表1中の判定「○」は鏡面度のバラツキが5以下であり問題が無いことを示し、判定「△」は鏡面度のバラツキが6から10であることを示し、且つ判定「×」は鏡面度のバラツキが11以上と大きく問題が有ることを示している。また、ベルト35Aの体積抵抗率の上昇は、三菱化学株式会社製の高抵抗率計Hiresta−UPを用い、温度25℃湿度50%の環境下で24時間静置した後、250Vの電圧を10秒間印加したベルト35Aについて、コート前後の体積抵抗率の差異に基づいて判定した。なお、該体積抵抗率の変化に関し、表1中の判定「○」は体積抵抗率の上昇が3倍以下であり問題が無いことを示し、判定「△」は体積抵抗率の上昇が3倍より大きく5倍以下であることを示し、判定「×」は体積抵抗率の上昇が5倍よりも大きく問題が有ることを示している。
ベルト35Aの評価の結果、表1の実施例1乃至17に示す様に、ベルト35Aに係るベルト1本内における光の反射率を一定に保つためには、基層35A''の鏡面度が20から60であることが好ましい。また、コート層35A'のクラックや体積抵抗率の上昇を、基層35A''のみの場合と同等にするためには、コート層35A'の膜厚が1000nm以下であることが好ましく、更に500nm以下であることが望ましい。
ここで、ベルト35Aの基層35A''の表面の鏡面度に係る評価結果に関し、基層35A''の表面の鏡面度を20から60にすると、コート層35A'を透過した光は基層35A''の表面で拡散反射することにより、画像濃度検出ユニット60で検出される反射光はベルト35Aの表面から正反射した光が主となることから、ベルト35Aの最表面の状態を知ることができ、且つベルト35Aの最表面からの正反射光を相対的に検出することが可能になる。このため、ベルト35Aのベルト1本内での反射率のムラが小さくなり、該ベルト1本内の各箇所における鏡面度ムラを低減することが可能になる。また、画像濃度検出ユニット60でブラック色のトナー24Kの濃度を検出する場合に、ベルト35Aの表面を基準値としているため、該ベルト1本内の各箇所における光の反射率のムラを低減させることで、より精度の高い濃度検出を行うことが可能になる。なお、特にブラック色のトナー24Kの濃度を検出する際に、ベルト35A表面の反射率のムラが大きければ、ベルト35Aに転写されたトナー画像の濃度の差異が小さくても、画像濃度検出ユニット60で検出される反射光の光量が、ベルト35Aの各箇所により大きく異なる。また、鏡面度が20より小さい基層35A''に対して薄膜のコート層35A'を設けると、基層35A''の凹凸がコート層35A'に転写されることによりベルト35Aの最表面の粗さが大きくなり、ベルト35A上に残存したトナー24等の残留物を十分にクリーニングすることが困難になってしまう。
また、ベルト35Aのコート層35A'の膜厚に係る評価結果に関し、ベルト35Aに発生する干渉縞は、コート層35A'の膜厚に数十nmオーダーのムラがあることに起因しているが、簡便な方法で数十nmの膜厚制御をすることは困難である。また、コート層35A'の膜厚を精度良く制御して形成するためには、100nm以上の膜厚が必要になる。なお、干渉縞が、ベルト35Aの表面に生じている場合には、特にベルト35Aの表面からの正反射光の光量がベルト35Aに係るベルト1本内の各箇所において大きく異なるため、ブラック色のトナー24に係るトナー濃度を正しく検出することができない。一方、コート層35A'の膜厚を厚くすると干渉縞は発生し難くなるが、コート層35A'の膜厚を厚くするとベルト35Aの体積抵抗率が上昇するため、ベルト35Aの抵抗値を設計値通りに制御することが困難である。これはコート層35A'が高抵抗体であることに起因している。なお、コート層35A'が500nm以下であると、基層35A''単体での体積抵抗とベルト35A全体の体積抵抗率の差を3倍以内に抑制することができる。
同様に、ベルト35Aのコート層35A'の膜厚に係る評価結果に関し、コート層35A'の膜厚が厚いと、基層35A''への追従性が損なわれ、クラックや割れといった致命的な不具合が発生する。なお、コート層35A'に導電剤を添加し、導電性を保持させる方法もあるが、コート層35A'の機械的強度の低下や、体積抵抗率と表面抵抗率のバランスが崩れてしまうという問題がある。したがって、コート層35A'を付与することに起因する干渉縞の発生を抑え、且つ体積抵抗率の上昇を抑制するためには、所定の鏡面度を有する基層35A''に対して薄膜のコート層35A'を施す必要がある。
以上、本発明の第1の実施形態に係るベルト装置31に設けられたベルト35Aによれば、鏡面度が20から60の基層35A''に、膜厚が100nmから500nmのコート層35A'を形成することより、ベルト35Aに干渉縞が発生することを防止し、且つベルト35Aに係るベルト1本内の各箇所における光の反射率を一定の範囲内に保つことができることから、画像濃度検出ユニット60におけるトナー画像のトナー濃度の検出精度、及び検出結果に基づくトナー濃度の補正精度を向上させることができる。また、本発明の第1の実施形態に係るベルト装置31に設けられたベルト35Aによれば、鏡面度が20から60の基層35A''に、膜厚が100nmから500nmのコート層35A'を形成することより、基層35A''単体での体積抵抗とベルト35A全体の体積抵抗率の差を3倍以内に抑制することができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明の第2の実施形態に係るベルト装置31に設けられたベルトの構成及び評価について、図8及び図9と表2を参照しながら説明する。なお、図8及び表2は複数種類のベルトにおける基層表面及びコート後の鏡面度に係る評価結果をそれぞれ模式図と一覧表で示したものである。また、図9は異なる鏡面度のベルトに転写された各トナー画像のトナー濃度に対する検出値の模式図である。
ここで、第2の実施形態のベルト装置31に設けられたベルトについては、鏡面度が40から60の基層に、膜厚が100nmから500nmのコート層を形成し、ベルトの最表面の鏡面度が75以上になるようにすることに特徴を有している。上記の様にベルトを形成することにより、基層にコート層を形成したベルトにおいて、干渉縞を発生させずに正反射光の光量を向上させることができる。なお、それ以外の第2の実施形態に係る構成は、第1の実施形態で述べた構成と同様である。そこで、第2の実施形態においては、第1の実施形態と異なる構成を中心にして具体的に説明する。
ベルトの基層の鏡面度に係る評価結果の詳細に関し、図8及び表2に、複数種類のベルトにおける基層表面及びコート後の鏡面度に係る評価結果を示している。具体的には、鏡面度が21から72の複数の基層に、材料がアクリルウレタンで層厚が300nmから成る同一仕様のコート層をそれぞれ形成することで、実施例17乃至22に示すベルトを製作した。ここで、基層の鏡面度が低いほど干渉縞は消失するが、図8及び表2に示すように、ベルトの最表面における正反射光の光量は低下する。一方、図8及び表2に示すように、鏡面度が異なる複数の基層に同一仕様のコート層を形成した場合、ベルトの最表面の鏡面度は、基層の鏡面度に関わらず、80付近で飽和する。すなわち、基層表面の鏡面度を40から60にすれば、基層にコート層を形成しても、ベルトに干渉縞を発生させずに、正反射光の光量を向上させることができる。さらに、ベルトの最表面の鏡面度が75以上になり、ベルトの最表面での正反射光の光量が増加することから、画像濃度検出ユニット60におけるトナー画像のトナー濃度の検出精度が向上する。
ここで、ベルトの基層の鏡面度に係る画像濃度検出ユニット60での検出精度に関し、図9は、鏡面度が30と75のベルトに、トナー濃度が20から120%のトナー画像をそれぞれ転写させた上で、画像濃度検出ユニット60でトナー濃度を検出した結果を示すものである。図9に示す様に、鏡面度が30のベルトの場合は、ベルトの表面でトナー画像からの正反射光が発生し難いため、トナー濃度の差に対して検出値の変化量が小さく、画像濃度検出ユニット60でトナー画像の濃度が精度良く検出されていない。一方、鏡面度75のベルトの場合には、ベルトの表面でトナー画像からの正反射光が発生し易いため、トナー濃度の差に対して検出値の変化量が大きく、画像濃度検出ユニット60でトナー画像の濃度が精度良く検出されている。すなわち、ベルトに係るベルト1本内の各箇所における鏡面度のバラツキが大きい場合、トナー画像を転写させるベルトの箇所により、トナー画像の濃度の検出精度が異なることから、検出したトナー画像の濃度に基づいて正確なトナー濃度の補正を行なうことはできない。ここで、基層の鏡面度を40から60とすることで、画像濃度検出ユニット60におけるトナー画像のトナー濃度の検出精度が向上する。
さらに、ベルトの基層の鏡面度に係る画像濃度検出ユニット60での検出精度に関し、鏡面度30のベルトを使用した場合、トナー画像に係るトナー濃度が低い領域では、トナー濃度の検出値が近似してしまい、トナー濃度の検出値に明確な差異が発現しなかった。一方、鏡面度が75のベルトを使用した場合、トナー画像に係るトナー濃度が低い領域でも、トナー画像のトナー濃度の検出値に明確な差異が発現した。ここで、画像濃度検出ユニット60では、ベルトに転写されたトナー24に起因した反射光の光量の低下度合いにより、トナー24の濃度を検出している。したがって、ベルトの表面からの反射光の光量を増加させることで、正反射光の光量の低下度合いが大きくなることから、トナー24の濃度補正の精度を向上させることができる。
特に、ベルトの基層の鏡面度に係る画像濃度検出ユニット60でのブラック色のトナー画像の検出精度に関し、画像濃度検出ユニット60では、ブラック色のトナー画像の濃度を検出する際に、ベルトの表面を光学的な基準面として、ベルトの表面に転写されたトナー画像からの正反射光の光量が低下する度合いにより、トナー画像のトナー濃度を検出している。したがって、ベルトの表面からの正反射光の光量を増加させると、該正反射光の光量の低下度合いを相対的に大きくすることができるため、トナー画像のトナー濃度の検出及び検出結果に基づく補正の精度を向上させることができる。具体的には、例えば、ブラック色のトナー画像の濃度が、30%、35%、及び40%と僅かな濃度差であっても、ベルトからの正反射光の光量が大きければ、ベルトの表面に転写されたトナー画像からの正反射光の光量が大きく低下することにより、該濃度差を精度良く検出することが可能である。
以上、本発明の第2の実施形態に係るベルト装置31に設けられたベルトによれば、鏡面度が40から60の基層に、膜厚が100nmから500nmのコート層を形成することより、ベルトに干渉縞が発生することを防止し、且つベルトの最表面の鏡面度が75以上になり、ベルトの最表面での正反射光の光量が増加することから、画像濃度検出ユニット60におけるトナー画像のトナー濃度の検出精度、及び検出結果に基づくトナー濃度の補正精度を向上させることができる。
なお、上述した第1及び第2の実施形態においては、画像形成装置1をカラーのタンデム方式によるプリンタとして説明したが、本実施形態の画像形成装置1を、複写機、インクジェットプリンタ、モノクロプリンタ、ファクシミリ装置、及び複合装置等に設けても良い。また、ベルトの構成を、感光ベルト、定着ベルト、及び搬送ベルトの様な無端状のベルトにも適用することが可能である。また、ベルトをトナー画像の像担持体として用いる構成として説明したが、図示せぬ中間転写ベルトに転写したトナー画像を検出することにより、各色のトナー24に係るトナー濃度を検出する構成に適用しても良い。
また、上述した第1及び第2の実施形態においては、画像濃度検出ユニット60に関し、発光素子61を赤外線LEDとして説明したが、可視光領域又は紫外線領域のLED等を適用しても良い。また、現像ユニット20は、ブラック色、イエロー色、マゼンタ色、及びシアン色の4色に対応する画像情報を現像する4つの現像ユニットから構成されるが、ブラック色を除いた3つのカラー色に対応する現像ユニットのみで構成しても良い。同様に、ブラック色に対応する画像情報を現像する2つの現像ユニット20Kのみ構成しても良い。この様に、現像ユニット20に係る個数、色の組み合わせ、及び配設位置等の構成は限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
1 画像形成装置
10 給紙ユニット
11 用紙カセット
12 ホッピングローラ
13 プレッシャローラ
14 レジストローラ
20,20K,20Y,20M,20C 現像ユニット
21K,21Y,21M,21C 感光体ドラム
22K 帯電ローラ
23K,23Y,23M,23C LEDヘッド
24,24K トナー
25K トナーカートリッジ
26K トナー供給ローラ
27K 現像ローラ
28K 現像ブレード
29K クリーニングブレード
30 転写ユニット
31 ベルト装置31
31A ベルト
31A' コート層
31A'' 基層
31B 駆動ローラ
31C 従動ローラ
32 転写ローラ
33 クリーニングブレード
34 廃トナーボックス
35A ベルト
35A' コート層
35A'' 基層
40 定着ユニット
41 定着ローラ
42 加圧ローラ
50 排出ユニット
51 搬送ローラ
52 搬送コロ
53 用紙ガイド
54 排出ローラ
55 排出コロ
56 排紙トレイ
60 画像濃度検出ユニット
61 発光素子
62 受光素子
100 鏡面度測定装置
101 パターン投影装置
101A 光源
101B パターン投影板
102 光電変換素子
103 信号処理装置
200 ベルト
201,202 干渉縞
P 記録媒体
L 用紙搬送経路
θ1,θ2 角度
F 被測定物表面

Claims (5)

  1. 少なくとも2層以上から形成され、現像ユニットにおいて現像された現像剤画像を担持可能な無端状のベルトと、
    前記ベルトの内周面の一端に付勢し前記ベルトを回動させる駆動部材と、
    前記ベルトの内周面の他端に付勢し前記ベルトに従動して回動する従動部材と、
    前記現像剤画像を前記ベルトに転写させる転写部材とを有し、
    前記ベルトは100nm乃至500nmの膜厚を有する最表層のコート層が、鏡面度が20乃至60の基層の表面に形成されていること
    を特徴とする転写ユニット。
  2. 前記基層の鏡面度は、40乃至60であること
    を特徴とする請求項1に記載の転写ユニット。
  3. 前記コート層は、ポリマーから形成されること
    を特徴とする請求項1に記載の転写ユニット。
  4. 前記コート層は、ポリアクリルウレタンから形成されること
    を特徴とする請求項1に記載の転写ユニット。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の転写ユニットを有すること
    を特徴とする画像形成装置。
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