JP5385842B2 - 鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置 - Google Patents

鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置 Download PDF

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Description

本発明は、合成床版を構築すべく底鋼板上にコンクリート層を一体に接合する等、鋼部材にコンクリート部材を一体に接合するために用いる鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置に関するものである。
橋梁や高架道路を構成する床版の1つとして、鋼製型枠となる底鋼板と、該底鋼板にコンクリートを打設して形成したコンクリート層(コンクリートスラブ)とからなる構成を有する合成床版が用いられている。
この種の合成床版では、上記底鋼板と、形成するコンクリート層との強度合成を図るために、上記底鋼板のコンクリート打設個所の表面に、ずれ防止を図るためのジベルを予め突設しておき、この状態で該個所にコンクリートを打設してコンクリート層を形成することにより、底鋼板とコンクリート層とのずれを防止して、両者を一体化するようにしてある。
上記のように、鋼部材としての底鋼板におけるコンクリート打設個所にコンクリート部材としてのコンクリート層を一体に接合するために設けるジベルの1つとしては、図9に示す如く、底鋼板1の上面に直角に設置するリブ3と、該各リブ3の長手方向所要間隔個所に設けた孔4とからなる孔あき鋼板ジベル(孔あき鋼板型ジベル)2が従来知られている。
上記構成としてある孔あき鋼板ジベル2を使用する場合は、先ず、上記底鋼板1のコンクリート層接合個所の表面に、上記孔あき鋼板ジベル2を、所定間隔で平行に且つリブ3に設けてある孔4同士の位置がそれぞれ横方向に揃うように配列して設置し、次いで、上記各孔あき鋼板ジベル2同士の横方向に位置が揃えてある各孔4に、リブ3と直角方向に延びる貫通鉄筋(棒鋼)5をそれぞれ挿通させて配置した後、上記底鋼板1上にコンクリートを打設して、上記孔あき鋼板ジベル2と貫通鉄筋5とを埋設してなるコンクリート層6を形成させることで、上記底鋼板1の上側に、該コンクリート層6を、上記各孔あき鋼板ジベル2を介し一体に接合して合成床版Iを製作させるようにしてある。
又、鋼部材としての底鋼板におけるコンクリート打設個所にコンクリート部材としてのコンクリート層を一体に接合するために設ける別の形式のものとしては、図10に示す如き鋼材とコンクリートのずれ止め構造も従来提案されている。
上記図10の鋼材とコンクリートのずれ止め構造は、長手方向の所要間隔個所に長手方向に沿う長円形の孔7を設けてなる構成のリブ3を、上記図9の孔あき鋼板ジベル2のリブ3と同様に、底鋼板1のコンクリート打設個所の表面に所定間隔で平行に且つ各リブ3の長円形の孔7同士の位置がそれぞれ横方向に揃うように配列して設置し、上記各リブ3同士の横方向に位置が揃えてある各長円形の孔7に、リブ3と直角方向に延びる一連の鋼パイプ8を挿通して配置し、更に、上記底鋼板1上にコンクリートを打設して、図9に示したと同様のコンクリート層6(図示せず)を上記各リブ3と鋼パイプ8を埋設した状態で形成させることで、上記底鋼板1の上側に、上記各リブ3と鋼パイプ8を介して上記コンクリート層6を一体に接合した構成としてある(たとえば、特許文献1参照)。
特開2004−3290号公報
ところが、上記図9に示した如き孔あき鋼板ジベル2では、底鋼板1の表面に多数のリブ3が配設されていると、該各リブ3に設けてある孔4に一連の貫通鉄筋5を順次通す作業が必要になるため、作業が繁雑になり、該作業に多くの手間及び時間を要するというのが実状である。
又、上記孔あき鋼板ジベル2のリブ3の長手方向に関する上記底鋼板1とコンクリート層6との相対変位を拘束するずれ止め効果は、主として、図11(イ)(ロ)に示す如き(なお、図11(イ)(ロ)では孔4に挿通配置する貫通鉄筋5の記載を省略してある。)上記コンクリート層6における上記リブ3の孔4の内側を貫通している部分の孔貫通部コンクリート6aが、該リブ3の孔4の内周面によって変位の拘束を受けることで発揮されるようにしてあるが、この際、上記コンクリート層6では、孔貫通部コンクリート6aに大きな応力集中が生じてしまうというのが実状である。
すなわち、上記底鋼板1とコンクリート層6との間に、孔あき鋼板ジベル2のリブ3の長手方向に沿う方向へ相対変位させようとする力として、たとえば、上記底鋼板1の位置を基準として、上記コンクリート層6を図11(イ)(ロ)に矢印xで示すようなリブ3の長手方向の一端側(図上左方向)へ相対的に変位させようとする力が作用すると、上記孔貫通部コンクリート6aも、周りのコンクリート層6と一体に上記矢印x方向へ上記底鋼板1に対して相対変位しようとする。このために、上記孔貫通部分のコンクリート6aは、上記リブ3の孔4の内周面における上記矢印xの先端寄りの側部となるリブ長手方向一端寄り側部4aに対して内側から押し付けられるようになる。
この際、上記コンクリート層6では、孔貫通部コンクリート6aが、上記リブ3の孔4の内周面のリブ長手方向一端寄り側部4aと直接接しているため、上記孔貫通部コンクリート6aがリブ3の孔4の内周面のリブ長手方向一端寄り側部4aに対し内側から押し付けられるときの反力が、図12に矢印rで示すように、該孔4の内周面のリブ長手方向一端寄り側部4aより孔貫通部コンクリート6a、すなわち、リブ3の厚み寸法の領域にのみ集中して作用してしまい、該部分に大きな応力集中が生じることから、該孔貫通部コンクリート6aにおける上記孔4の内周面のリブ長手方向一端寄り側部4aと接する領域が、局部的に圧縮されるようになってしまっているのが実状である。
そのために、上記底鋼板1の位置を基準として、上記コンクリート層6を図12の矢印x方向へ相対変位させようとする力が大きく作用すると、上記孔貫通部コンクリート6aにて上記リブ3の孔4の内周面のリブ長手方向一端寄り側部4aに接している部分に集中する応力が大きくなり、この集中した大きな応力によって上記孔貫通部コンクリート6aにおける上記リブ3の孔4の内周面のリブ長手方向一端寄り側部4aに接している領域が過度に圧縮されるようになると、コンクリート層6内に、たとえば、図12に示すような上記孔貫通部コンクリート6aの過度に圧縮された部分を起点とする割れ9が生じる等、コンクリート層6の損傷が発生することにより、孔あき鋼板ジベル2のずれ止め効果が失われる虞が懸念されるというのが実状である。
上記図10に示した鋼材とコンクリートのずれ止め構造では、底鋼板1の表面に所要の間隔で配列して設けた各リブ3の長円形の孔7に、リブ3と直角方向に延びる一連の鋼パイプ8を通す作業が必要になるが、上記リブ3の長円形の孔7の短径方向となる上下方向寸法と、該長円形の孔7に通すべき鋼パイプ8の直径との寸法差が小さく、しかも、上記鋼パイプ8は、図9に示した孔あき鋼板ジベル2のリブ3の各孔4に挿通させる貫通鉄筋5よりも柔軟性が低いため、上記各リブ3の長円形の孔7に上記鋼パイプ8を通す作業が困難で、該作業に要する手間及び時間が嵩むという問題がある。しかも、底鋼板1が撓んだ場合は、上記各リブ3の長円形の孔7に鋼パイプ8を通す作業ができなくなる虞もあるため、上記鋼パイプ8を通す作業は工場で行う必要が生じる等の問題もある。
又、上記リブ3の長円形の孔7の上下両端部と、上記鋼パイプ8との上下方向の隙間が狭いために、該隙間にコンクリートが充填され難いと云う問題や、上記鋼パイプ8の内側にはコンクリートを充填できないため、該鋼パイプ8が潰れ易いと云う問題もある。
更には、図10の鋼材とコンクリートのずれ止め構造においても、上記底鋼板1とコンクリート層6(図示せず)との間にリブ長手方向に沿う方向へ相対変位させようとする力が作用するときのずれ止め効果は、上記リブ3の長円形の孔7の内側を貫通する部分のコンクリートが、該リブ3の長円形の孔7の内周面におけるリブ長手方向に位置する各側部に内側から直接押し付けられて拘束されることで得られるものであるため、上記リブ3の長円形の孔7の内周面に接している孔貫通部分のコンクリートに対して、図11(イ)(ロ)に示したと同様の応力集中が生じることが明らかである。よって、上記図10に示した鋼材とコンクリートのずれ止め構造においても、図12に示したと同様の割れ9等のコンクリート層6(図示せず)の損傷の発生によってずれ止め効果が失われる虞が懸念される。
そこで、本発明者等は、コンクリート層6の損傷の発生によりずれ止め効果が失われる虞を抑制できるようにするための工夫、研究を重ねた結果、リブ3に設けた孔4の内側に位置する孔貫通部コンクリート6aが該孔4の内周面に対して内側から押し付けられ、これにより、鋼部材としての底鋼板1とコンクリート部材としてのコンクリート層6との相対変位が拘束されてずれ止め効果が生じるときに、上記リブ3の孔4の内周面よりコンクリート層6が受ける反力が、該コンクリート層6における上記リブ3の板厚に相当する寸法の部分に応力集中することを緩和できれば、上記コンクリート層6の損傷を抑制できて、該コンクリート層6の損傷に対する耐性を高めて、より確実なずれ止め効果を得ることができることを見出して本発明をなした。
したがって、本発明の目的とするところは、鋼部材とコンクリート部材とを一体に接合でき、且つ上記コンクリート部材に応力集中に起因する損傷が発生する虞を抑制できて、より確実なずれ止め効果を得ることができ、しかも、上記鋼部材とコンクリート部材を接合する作業の作業性を高めることができる鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、請求項1に対応して、鋼部材のコンクリート部材接合面に設けたリブと、該リブに設けた孔と、該孔に取り付けた局部応力緩和部材とを備え、且つ上記局部応力緩和部材を、上記リブの孔の径寸法よりも所要寸法大きい外径寸法で軸心方向に延びる円筒状の係止用円筒部の軸心方向の少なくとも一端側に、軸心方向の外向きに上記リブの孔の径寸法よりもやや小さい外径寸法となるまで徐々に細径となるテーパ部を設け、更に、周方向の1個所に軸心方向の全長に亘るスリットを備えてなる構成とした鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置とする。
又、上記構成において、局部応力緩和部材を、テーパ部の軸心方向の外側に、リブの孔の径寸法よりもやや小さい外径寸法を有する円筒状とした孔挿通用円筒部を一体に設けてなるものとした構成とする。
更に、上記構成において、局部応力緩和部材を、テーパ部と孔挿通用円筒部との間に、該孔挿通用円筒部よりも小径となる絞り部を設けてなるものとした構成とする。
本発明によれば、以下のような優れた効果を発揮する。
(1)鋼部材のコンクリート部材接合面に設けたリブと、該リブに設けた孔と、該孔に取り付けた局部応力緩和部材とを備え、且つ上記局部応力緩和部材を、上記リブの孔の径寸法よりも所要寸法大きい外径寸法で軸心方向に延びる円筒状の係止用円筒部の軸心方向の少なくとも一端側に、軸心方向の外向きに上記リブの孔の径寸法よりもやや小さい外径寸法となるまで徐々に細径となるテーパ部を設け、更に、周方向の1個所に軸心方向の全長に亘るスリットを備えてなる構成としてあるので、鋼部材とコンクリート部材との間にリブの長手方向に沿う方向へ相対変位させようとする力が作用しても、局部応力緩和部材の内部の充填コンクリートや、コンクリート部材の或る部分に応力集中が生じる虞を未然に防止できて、コンクリート部材に損傷が生じる虞を抑制することができることから、鋼部材とコンクリート部材とのずれ止め効果をより確実なものとすることができる。
(2)上記リブの孔に対する局部応力緩和部材の取り付けを容易に実施できるため、上記鋼部材とコンクリート部材とを接合する作業の作業性を高めることができる。
(3)局部応力緩和部材を、テーパ部の軸心方向の外側に、リブの孔の径寸法よりもやや小さい外径寸法を有する円筒状とした孔挿通用円筒部を一体に設けてなるものとした構成とすることにより、局部応力緩和部材の軸心方向の一端側の孔挿通用円筒部を、リブの孔に特に力を入れることなく容易に挿通させて配置でき、この状態で、局部応力緩和部材の軸心方向を、上記リブの孔の軸心方向に沿わせて容易に配置することができるため、その後の局部応力緩和部材のリブの孔への押込による取付作業をより容易に実施することができる。
(4)局部応力緩和部材を、テーパ部と孔挿通用円筒部との間に、該孔挿通用円筒部よりも小径となる絞り部を設けてなるものとした構成とすることにより、上記局部応力緩和部材の内部に充填された充填コンクリートに上記絞り部の内面形状に沿って形成される周方向に延びる溝状の凹部により、上記局部応力緩和部材の絞り部を軸心方向の両側から拘束させることができる。よって、リブより作用する力によって局部応力緩和部材に曲げモーメントが生じるときの該局部応力緩和部材における中立面以外の部分に作用する軸心方向に伸縮する応力を、上記絞り部より上記充填コンクリートの凹部に受けさせることができるため、局部応力緩和部材と充填コンクリートとのずれ止め効果をより高めることができて、鋼部材とコンクリート部材とのずれ止め効果を更に確実なものとすることが可能になる。
本発明の鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置の実施の一形態として、該ジベル装置を介して底鋼板の上側にコンクリート層を一体に接合して製作した合成床版を示す一部切断概略斜視図である。 図1のジベル装置におけるリブの孔に取り付けるための局部応力緩和部材を拡大して示すもので、(イ)は概略平面図、(ロ)は概略側面図である。 図1のジベル装置におけるリブの孔に局部応力緩和部材を取り付けた部分を拡大して示す切断平面図である。 図3のA−A方向矢視図である。 局部応力緩和部材の剛性について比較を述べるために例示した円筒にスリットを設けたものを示すもので、(イ)は初期状態を、(ロ)は径を縮めるように変形させた状態を示す概略斜視図である。 本発明の実施の更に他の形態として、リブの孔に取り付けるための局部応力緩和部材の別の例を示す概略平面図である。 図6の局部応力緩和部材をリブの孔に取り付けた部分を示す切断平面図である。 本発明の実施の更に他の形態として、リブの孔に取り付けるための局部応力緩和部材の更に別の例を示す概略平面図である。 底鋼板とコンクリート層とからなる合成床版を製作する際に用いられている従来の孔あき鋼板ジベルを示す一部切断概略斜視図である。 従来提案されている鋼材とコンクリートのずれ止め構造の要部を示す斜視図である。 図9の合成床版における孔あき鋼板ジベルの孔の部分を拡大して示すもので、(イ)は概略側面図、(ロ)は切断概略平面図である。 図9の合成床版にて底鋼板とコンクリート層との間にリブの長手方向に沿う方向の荷重が作用した状態を示す図11(ロ)に対応する図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4は本発明の鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置の実施の一形態として、図9に示したと同様の鋼部材としての底鋼板1と、コンクリート部材としてのコンクリート層6の接合により合成床版を製作する場合に適用する例を示すもので、以下のような構成としてある。
すなわち、本発明の鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置は、上記底鋼板1の上面における上記コンクリート層6の接合個所に設けたリブ3と、該リブ3の長手方向所要間隔個所に設けた孔4を備え、更に、上記リブ3の各孔4の内側に、略円筒形状の周壁の周方向の1個所に軸心方向の全長に亘るスリット11を備え且つ端部に小径に絞った孔挿通用円筒部14を備えてなる筒状の局部応力緩和部材10を個別に取り付けて、上記各孔4の内周面に、対応する局部応力緩和部材10の軸心方向中間部の外周面を密着させると共に、該各局部応力緩和部材10の軸心方向の両端部を、上記リブ3の両側へ所要寸法ずつ突出させてなる構成とする。
詳述すると、上記局部応力緩和部材10は、所要の弾性力を備えた金属又は樹脂製としてある。
又、上記局部応力緩和部材10は、図2(イ)(ロ)に示すように、上記リブ3の孔4の径寸法D(図4参照)よりも所要寸法大きい外径寸法D1(D1=D+α)で軸心方向に所要寸法延びる円筒状の係止用円筒部12の軸心方向の両側に、上記係止用円筒部12と同様の外径寸法D1から軸心方向の外向きに徐々に細径となるテーパ部13と、上記リブ3の孔4の径寸法D(図4参照)よりもやや小さい外径寸法D2(D2=D−β)を有する短い円筒状の孔挿通用円筒部14を一体に備えた構成としてある。
なお、上記スリット11は、所要の幅寸法、たとえば、後述するようにコンクリート層6を形成させるために打設するコンクリート(生コンクリート)中に含まれる骨材が通過可能となる幅寸法で、上記係止用円筒部12と、その軸心方向両側の各テーパ部13及び各孔挿通用円筒部14に、一連に設けてあるものとする。
これにより、上記局部応力緩和部材10は、その軸心方向の一方(片方)の端部側の孔挿通用円筒部14を、取付対象(取付先)となるリブ3の孔4に容易に挿通させて配置できるようにしてあり、このように、軸心方向の一方の孔挿通用円筒部14を、上記リブ3の孔4に挿通させて配置することにより、局部応力緩和部材10の軸心方向を、上記リブ3の孔4の軸心方向に沿わせて容易に配置できるようにしてある。
更に、上記のように軸心方向の一方の孔挿通用円筒部14を上記リブ3の孔4に挿通させて配置した状態の局部応力緩和部材10を、軸心方向の他方の端部側から軸心方向に沿って押すことにより、上記リブ3の孔4に、上記局部応力緩和部材10の軸心方向一端寄りのテーパ部13を細径側から押し込み、このテーパ部13を、上記リブ3の孔4に細径側から太径側まで通すことにより、上記局部応力緩和部材10全体を、スリット11の幅が狭くなるように弾性変形させて(撓ませて)、該テーパ部13の太径側の外径と一緒に上記係止用円筒部12の外径を、上記リブ3の孔4の径寸法に応じた寸法に自動的に縮ませることができるようにしてある。よって、上記局部応力緩和部材10のテーパ部13に続けて、上記係止用円筒部12を、上記リブ3の孔4に容易に挿入することができるようにしてある。
この際、上記局部応力緩和部材10では、径が縮むように変形される上記係止用円筒部12の軸心方向の両側に、該係止用円筒部12とは径寸法が相違するテーパ部13及び孔挿通用円筒部14が一体に設けてあることから、図5(イ)に示すような単なる円筒の周壁の周方向1個所にスリットを設けた構成のものに比して、捩れに対する剛性を高めることができる。すなわち、図5(イ)に示したものでは、径を縮めるように変形させようとすると、図5(ロ)に示すように、スリットの両側に位置する部分が互いに軸心方向へずれるような捩れ変形を生じる虞があり、このために、変形に対する抵抗が弱くなり、結果として、ずれ止めとしての強度が落ちる可能性がある。これに対し、上記局部応力緩和部材10では、上記したように、捩れに対する剛性が高いものとしてあるため、リブ3の各孔4に挿入して取り付ける個々の局部応力緩和部材10を均一に変形させることができるようにしてあり、よって、リブ3の各孔4に取り付けた個々の局部応力緩和部材10により、ずれ止めとしての強度を高めることができるようにしてある。
又、上記のようにして局部応力緩和部材10の係止用円筒部12をリブ3の孔4に挿入した状態では、径を縮ませた該係止用円筒部12の復元力により、該係止用円筒部12の外周面を、上記リブ3の孔4の内周面に密着させることができるようにしてある。したがって、上記局部応力緩和部材10の係止用円筒部12を上記リブ3の孔4に挿入して取り付けた状態で、底鋼板1におけるコンクリート層6の接合個所に該コンクリート層6を形成させるためのコンクリートを打設する際にも、上記係止用円筒部12をリブ3の孔4に確実に保持させて、脱落を防止できるようにしてある。
しかも、上記リブ3の孔4に上記局部応力緩和部材10を取り付けるときに、該局部応力緩和部材10に設けてある上記スリット11が周壁の上端側に位置するように、局部応力緩和部材10の姿勢を定めることにより、上記底鋼板1上にコンクリート層6を形成するために打設されるコンクリートが上記局部応力緩和部材10の内部空間に進入する際に、該内部空間に当初存在していた空気を上記スリット11を通して上方へ円滑に押し出すことができるようにしてある。よって、上記打設されるコンクリートを、上記局部応力緩和部材10の内部空間に隙間なく充填することができるようにしてある。
上記局部応力緩和部材10の軸心方向の全長は、上記底鋼板1の上面のコンクリート層6の接合個所に所要間隔で複数のリブ3を設ける場合には、該各リブ3の設置ピッチよりも短くなるように設定してあるものとする。これにより、それぞれのリブ3の各孔4に、個別の局部応力緩和部材10を、隣接するリブ3と干渉することなく取り付けることができるようにしてある。
以上の構成としてある本発明の鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置を用いて底鋼板1にコンクリート層6を一体に接合する場合は、先ず、工場等にて、底鋼板1におけるコンクリート層6の接合個所の表面に、上記孔4を設けてなるリブ3を、所定間隔で平行に配列して設ける。
次に、コンクリート打設作業現場か、又は、予め工場等にて、上記各リブ3の各孔4に、上記局部応力緩和部材10を挿入して、係止用円筒部12の軸心方向中間部の外周面を上記孔4の内周面に密着させるようにしてそれぞれ取り付ける。
上記各リブ3の各孔4に対する個別の局部応力緩和部材10の取付作業を行う場合は、局部応力緩和部材10のスリット11が周壁の上端側に位置するようにした状態で、該局部応力緩和部材10の軸心方向の一方の孔挿通用円筒部14を、取付対象となる孔4に挿通させて配置した後、該局部応力緩和部材10を、軸心方向の他方の端部側から軸心方向に沿って押し込むようにすればよい。なお、押し込みに力が必要な場合は上記局部応力緩和部材10を軸心方向の他方の端部側から叩き込むようにしてもよい。これにより、上記リブ3の孔4に、上記局部応力緩和部材10の軸心方向一端寄りのテーパ部13を経て上記係止用円筒部12が、外径を自動的に縮ませながら容易に挿入されるようになるため、その後、上記リブ3の孔4に上記係止用円筒部12が軸心方向の中間部まで押し込まれた時点で、上記押し込み、又は、叩き込み作業を終了するようにする。
この際、上記局部応力緩和部材10は、軸心方向の全長が上記各リブ3の配列ピッチよりも短く設定してあるため、各リブ3の孔4への局部応力緩和部材10の取り付けを個別に行うことができ、しかも、この際、或るリブ3の孔4への局部応力緩和部材10の取り付けは、隣接するリブ3の存在によって支障を受ける虞がないため、このことによっても、取付作業を容易に行うことができるようになる。
上記のようにして各リブ3の各孔4への個別の局部応力緩和部材10の取り付けが終了した後は、上記底鋼板1におけるコンクリート層6の接合個所にコンクリートの打設を行い、上記各局部応力緩和部材10の内部空間に隙間なくコンクリートを充填させるようにすると共に、上記各リブ3及び各局部応力緩和部材10を埋設したコンクリート層6を形成させる。
これにより、上記各リブ3の各孔4に取り付けられた状態の各局部応力緩和部材10の内部に充填されたコンクリートが、上記コンクリート層6と一体化した状態で硬化するようになる。よって、上記各リブ3と、該各リブ3の各孔4と、該各孔4にそれぞれ取り付けた局部応力緩和部材10からなる本発明の鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置を介して、上記底鋼板1の上側にコンクリート層6を一体に接合した構成の合成床版Iaが製作されるようになる。
上記構成としてある合成床版Iaにて、上記底鋼板1とコンクリート層6との間に、上記リブ3の長手方向に沿う方向へ相対変位させようとする力として、たとえば、上記底鋼板1の位置を基準として、上記コンクリート層6を図3に矢印xで示す如きリブ3の長手方向の一端側(図上左方向)へ相対的に変位させようとする力が作用すると、上記リブ3の孔4に取り付けてある局部応力緩和部材10では、内部に充填されているコンクリート(以下、充填コンクリートと云う)6bがその両端部で上記コンクリート層6と一体化されているため、該充填コンクリート6bも、上記コンクリート層6と一体に矢印x方向へ相対変位しようとする。このために、上記充填コンクリート6bと、その周りに位置する局部応力緩和部材10の係止用円筒部12が、上記リブ3の孔4の内周面におけるリブ長手方向一端寄り側部4aに対して内側から押し付けられるようになる。
この際、上記充填コンクリート6bは、上記局部応力緩和部材10の内部に充填されることで該局部応力緩和部材10による拘束を周囲より受けて三軸圧縮状態となっていることに起因して、該局部応力緩和部材10及び上記充填コンクリート6b全体では、コンクリート層6と同様のコンクリートによる同サイズ(同形状)のものに比して、軸心方向と直角方向に作用する荷重に対する剛性が強化されている。よって、上記局部応力緩和部材10及び充填コンクリート6bは、軸心方向と直角方向に荷重が作用する場合に、より大きな荷重を負担することができるようになることから、上記したように局部応力緩和部材10の軸心方向中央部が上記リブ3の孔4の内周面におけるリブ長手方向一端寄り側部4aに対して内側から押し付けられるときに、上記リブ3の孔4の内周面より上記局部応力緩和部材10が受ける反力は、該局部応力緩和部材10の軸心方向に拡散された状態で局部応力緩和部材10の周壁を経て内部の充填コンクリート6bへ伝えられるようになるため、上記局部応力緩和部材10の軸心方向中央部、及び、その内側の充填コンクリート6bに作用する応力が低減される。
更に、上記リブ3の孔4の内周面より上記局部応力緩和部材10へ反力として伝えられた荷重は、該局部応力緩和部材10におけるリブ3の両側へ突出している部分から、矢印x方向と反対側の半円部分の外周面に接しているコンクリート層6へ伝えられるようになることから、該荷重の伝達面積が、上記局部応力緩和部材10のリブ3の両側へ突出している部分を軸心に平行な平面へ投影したときの面積に拡大される。このため、上記コンクリート層6における上記局部応力緩和部材10の周囲のコンクリートは、特に補強されていないため該局部応力緩和部材10の内部に充填された充填コンクリート6bに比して強度が弱いとしても、荷重に抵抗する面積が大きく拡大されるため、局部的な応力集中が生じる虞が低減される。
以上により、上記局部応力緩和部材10の軸心方向中央部が上記リブ3の孔4の内周面におけるリブ長手方向一端寄り側部4aに対して内側から押し付けられるときに、上記リブ3の孔4の内周面より上記局部応力緩和部材10が受ける反力の荷重は、軸心方向に分散された状態で該局部応力緩和部材10の内部の充填コンクリート6bへ伝えられ、更に、該局部応力緩和部材10よりコンクリート層6へ更に荷重が分散された状態で伝えられるようになる。
このように、本発明の鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置によれば、上記合成床版Iaにて、上記底鋼板1とコンクリート層6との間に、上記リブ3の長手方向に沿う方向へ相対変位させようとする力が作用しても、上記局部応力緩和部材10の内部の充填コンクリート6bや、コンクリート層6の或る部分に応力集中が生じる虞を未然に防止できることから、上記底鋼板1とコンクリート層6とからなる合成床版Iaにて、コンクリート層6に損傷が生じる虞を抑制することができて、合成床版Ia全体での底鋼板1とコンクリート層6とのずれ止め効果をより確実なものとすることができる。
更に、上記リブ3の孔4に対する局部応力緩和部材10の取り付けを容易に実施できるようにしてあることから、上記鋼部材としての底鋼板1と、コンクリート部材としてのコンクリート層6を接合する作業の作業性を高めることができる。
次に、図6及び図7は本発明の実施の他の形態として、図1乃至図4の実施の形態の応用例として、図1乃至図4と同様の構成におけるリブ3の孔4に取り付けるための局部応力緩和部材の別の例を示すもので、以下のようにしてある。
すなわち、本実施の形態における局部応力緩和部材10aは、図2(イ)(ロ)に示した局部応力緩和部材10と同様の構成において、係止用円筒部12の軸心方向の両側に設けた軸心方向外向きに徐々に細径となるテーパ部13と、その軸心方向の外側のリブ3の孔4の径寸法D(図4参照)よりもやや小さい外径寸法D2(D2=D−β)を有する孔挿通用円筒部14との間に、該孔挿通用円筒部14よりも小径となる絞り部15を設けた構成としてある。
その他、図1乃至図4に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
以上の構成としてある本実施の形態の局部応力緩和部材10aは、リブ3の孔4への取付作業を行うときには、図2(イ)(ロ)に示した局部応力緩和部材10と同様に、局部応力緩和部材10aのスリット11が周壁の上端側に位置するようにした状態で、該局部応力緩和部材10aの軸心方向の一方の孔挿通用円筒部14を、取付対象となる孔4に挿通させて配置した後、該局部応力緩和部材10aを、軸心方向の他方の端部側から軸心方向に沿って押し込むか、又は、叩き込むようにする。これにより、上記リブ3の孔4に、上記局部応力緩和部材10aの軸心方向一端寄りのテーパ部13を経て上記係止用円筒部12が、外径を自動的に縮ませながら容易に挿入されるようになる。
よって、本実施の形態の局部応力緩和部材10aを用いる場合にも、上記リブ3の孔4への取付作業を容易なものとすることで、図2(イ)(ロ)に示した局部応力緩和部材10と同様に、上記鋼部材としての底鋼板1と、コンクリート部材としてのコンクリート層6(図1参照)を接合する作業の作業性を高めることができる。
しかも、本実施の形態の局部応力緩和部材10aは、テーパ部13と、その軸心方向の外側の孔挿通用円筒部14との間に、該孔挿通用円筒部14よりも小径として内向きに突出している絞り部15が設けてあるため、図7に示すように、上記局部応力緩和部材10aの内側に充填された充填コンクリート6bが硬化すると、該充填コンクリート6bの上記絞り部15の内側に位置する部分には、該絞り部15の内面形状に沿って周方向に延びる溝状の凹部16が形成されることになり、この充填コンクリート6bに形成された凹部16には、上記局部応力緩和部材10aの絞り部15の内径部が嵌合している関係にある。したがって、上記充填コンクリート6bの凹部16に係合する上記局部応力緩和部材10aの絞り部15が、軸心方向の両側から拘束されるようになる。
ところで、底鋼板1に設けたリブ3の孔4に上記局部応力緩和部材10aを取り付け、コンクリート層6の形成と共に充填コンクリート6bを硬化させた状態では、上記底鋼板1とコンクリート層6との間に、上記リブ3の長手方向に沿う方向へ相対変位させようとする力が作用すると、上記局部応力緩和部材10aに対しては上記リブ3より軸心方向と直交する方向の力が作用するため、該局部応力緩和部材10aに曲げモーメントが生じる。そのため、上記局部応力緩和部材10aでは、中立面以外の部分に軸心方向に伸縮する応力が作用するようになるが、上記したように、本実施の形態の局部応力緩和部材10aでは、その軸心方向の両端寄りに設けてある各絞り部15が、上記充填コンクリート6bの凹部16に係合して軸心方向の両側から拘束されているため、上記局部応力緩和部材10aの中立面以外の部分に作用する軸心方向に伸縮する応力は、上記絞り部15より上記充填コンクリート6bの凹部16により受けられるようになる。
よって、上記局部応力緩和部材10aと充填コンクリート6bとのずれ止め効果をより高めることができるようになるため、上記底鋼板1とコンクリート層6とのずれ止め効果を更に確実なものとすることができる。
次いで、図8は本発明の実施の更に他の形態として、図1乃至図4の実施の形態の応用例として、図1乃至図4と同様の構成におけるリブ3の孔4に取り付けるための局部応力緩和部材の更に別の例を示すものである。
すなわち、本実施の形態における局部応力緩和部材10bは、図2(イ)(ロ)に示した局部応力緩和部材10と同様の構成における係止用円筒部12の軸心方向の両側に、軸心方向外向きにリブ3の孔4の径寸法D(図4参照)よりもやや小さい外径寸法まで徐々に細径となるテーパ部13aを設けた構成としてある。
その他の構成は図1乃至図4に示したものと同様であり、同一のものには同一の符号が付してある。
以上の構成としてある本実施の形態の局部応力緩和部材10bを用いて、リブ3の孔4への取付作業を行うときには、図2(イ)(ロ)に示した局部応力緩和部材10と同様に、該局部応力緩和部材10bのスリット11が周壁の上端側に位置する状態とした後、該局部応力緩和部材10bの軸心方向の一方のテーパ部13aの小径側の端部を、取付対象となる孔4に挿通させるように配置した後、該局部応力緩和部材10bを、軸心方向の他方の端部側から軸心方向に沿って押し込むか、又は、叩き込むようにする。これにより、上記リブ3の孔4に、上記局部応力緩和部材10bの軸心方向一端寄りのテーパ部13aを経て上記係止用円筒部12が、外径を自動的に縮ませながら容易に挿入されるようになる。
よって、本実施の形態の局部応力緩和部材10bを用いる場合にも、上記リブ3の孔4への取付作業を容易なものとすることで、図2(イ)(ロ)に示した局部応力緩和部材10と同様に、上記鋼部材としての底鋼板1と、コンクリート部材としてのコンクリート層6(図1参照)を接合する作業の作業性を高めることができる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、局部応力緩和部材10,10a,10bのテーパ部13,13aの傾斜角度は、局部応力緩和部材10,10a,10bをリブ3の孔4に向けて押すか又は叩き込む操作によって該テーパ部13,13aを小径側から太径側まで押し込むことができるように設定してあれば、図示した以外の傾斜角度としてもよい。
局部応力緩和部材10,10a,10bの捩れ変形に対する剛性を高めるという観点、及び、局部応力緩和部材10,10a,10bを軸心方向のいずれの端部側からでもリブ3の孔4に取り付けることができるようにして、取付作業を行うときの作業効率を高いものとするという観点から考えると、係止用円筒部12とは径寸法が変化するようにしてあるテーパ部13と孔挿通用円筒部14、又は、テーパ部13と絞り部15と孔挿通用円筒部14、又は、テーパ部13aは、局部応力緩和部材10,10a,10bの軸心方向の両端寄りに設けることが望ましいが、軸心方向の一方の端部寄りのみに設けるようにしてもよい。この場合は、リブ3の孔4に対する局部応力緩和部材10,10a,10bの取付を行うときには、局部応力緩和部材10,10a,10bを、テーパ部13と孔挿通用円筒部14、又は、テーパ部13と絞り部15と孔挿通用円筒部14、又は、テーパ部13aが設けてある軸心方向の一端部側から押し込むようにすれば、局部応力緩和部材10,10a,10bの上記リブ3の孔4への取付作業を容易なものとするという効果を得ることができる。
局部応力緩和部材10,10a,10bの軸心方向寸法をリブ3の配列ピッチよりも小さくなる範囲で適宜変更して、該局部応力緩和部材10,10a,10bの軸心方向両端部がリブ3の両側へ突出する寸法を適宜変更してもよい。
局部応力緩和部材10,10a,10bの肉厚や、内部空間のサイズは、該内部空間に充填される充填コンクリート6bを拘束して三軸圧縮状態とすることで、局部応力緩和部材10,10a,10bとその内部の充填コンクリート6bとからなる構造全体で、軸心方向と直角方向に作用する荷重に対する剛性を、合成床版Iaのコンクリート層6と同様のコンクリートによる同サイズ(同形状)のものと比較して大きくすることができれば、用いる材料の強度等に応じて上記肉厚や内部空間のサイズを適宜変更してもよい。
鋼部材の表面にコンクリートを打設して形成する鋼部材におけるコンクリート部材との接合個所であれば、底鋼板1以外の任意の鋼部材に適用してもよい。
鋼部材のコンクリート部材接合面に設けるリブ3の長手方向に直角な幅寸法が大きい場合は、上記リブ3に幅方向複数列で孔4を並べて設けるようにしてもよい。この場合、隣接する列の孔4の配置は、リブ3の長手方向に揃っていてもよいし、あるいは、千鳥配置のように各列同士で互いにずれていてもよい。
リブ3の孔4に対する局部応力緩和部材10,10a,10bの取り付けは、リブ3の鋼部材に対する取り付けの前に行うようにしてもよい。
鋼部材としての底鋼板1の上面にコンクリート部材としてのコンクリート層6を接合する場合について示したが、鋼部材のコンクリート部材との接合個所であれば、鋼部材の側面や下面にコンクリート部材を接合する個所に適用してもよい。
その他本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更を加え得ることは勿論である。
I,Ia 合成床版
1 底鋼板(鋼部材)
3 リブ
4 孔
6 コンクリート層(コンクリート部材)
10,10a,10b 局部応力緩和部材
11 スリット
12 係止用円筒部
13,13a テーパ部
14 孔挿通用円筒部
15 絞り部

Claims (3)

  1. 鋼部材のコンクリート部材接合面に設けたリブと、該リブに設けた孔と、該孔に取り付けた局部応力緩和部材とを備え、且つ上記局部応力緩和部材を、上記リブの孔の径寸法よりも所要寸法大きい外径寸法で軸心方向に延びる円筒状の係止用円筒部の軸心方向の少なくとも一端側に、軸心方向の外向きに上記リブの孔の径寸法よりもやや小さい外径寸法となるまで徐々に細径となるテーパ部を設け、更に、周方向の1個所に軸心方向の全長に亘るスリットを備えてなる構成としたことを特徴とする鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置。
  2. 局部応力緩和部材を、テーパ部の軸心方向の外側に、リブの孔の径寸法よりもやや小さい外径寸法を有する円筒状とした孔挿通用円筒部を一体に設けてなるものとした請求項1記載の鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置。
  3. 局部応力緩和部材を、テーパ部と孔挿通用円筒部との間に、該孔挿通用円筒部よりも小径となる絞り部を設けてなるものとした請求項2記載の鋼部材へのコンクリート部材接合用ジベル装置。
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