JP2014214457A - 耐荷体及びグラウンドアンカー - Google Patents

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Abstract

【課題】周辺に充填されるグラウトの性能を高めることが可能な耐荷体を提供する。【解決手段】地盤に削孔された孔Hに構築されるグラウンドアンカー1の定着長部12に配置される耐荷体2である。そして、耐荷体の孔口H1側に向ける少なくとも一つの面に孔底H2側に窪んだ凹部21a,22a,23aが設けられる。ここで、凹部を設ける面は、孔口側の第1支圧部21に設けるのが好ましい。また、凹部が、断面視アーチ状に形成されているのが好ましい。また、凹部が、孔の長手方向に間隔を置いて、複数、設けられる構成とすることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、地盤に削孔された孔に構築されるグラウンドアンカーの定着長部に配置される耐荷体、及びそれが配置されるグラウンドアンカーに関するものである。
地盤に削孔された孔に構築されるグラウンドアンカーには、特許文献1の従来技術の項に記載されているように、引張型のアンカーと圧縮型のアンカーとがある。ここで、グラウンドアンカーは、地盤に定着させる定着長部と、地表のアンカー頭部と定着長部との間を引張力の伝達が可能となるようにテンドン(緊張材)で接続させる自由長部とによって構成される。
そして、引張型のアンカーでは、定着長部に配置されるテンドンが周囲に充填されるグラウトに付着するようにむき出しの状態になっており、テンドン、グラウト、地盤の順にそれぞれの間に生じる付着力や摩擦力を介してテンドンの引張力が伝達される構成となっている。
一方、特許文献1−3に開示された圧縮型のアンカーでは、定着長部に円柱状の耐荷体が配置される。この圧縮型のアンカーに使用されるテンドンは、全長がシースによって被覆されており、周囲に充填されるグラウトには付着しないアンボンドの形態になっている。
そして、グラウトに埋設される耐荷体は、端部が孔口から突出されるアンボンドのテンドンと接続されており、テンドンを緊張すると耐荷体の孔口側の端面が支圧面となって対峙するグラウトを押して支圧力を作用させる。
また、耐荷体の周面もグラウトに付着しているため、耐荷体とグラウトとの間には、付着力、摩擦力、支圧力などが複合的に作用してグラウトが圧縮応力状態となる。
このように圧縮型のアンカーは、引張応力に弱いグラウトを圧縮応力状態にするため、ひび割れが発生しにくいという利点がある。一方で耐荷体の支圧面を介してグラウトに支圧力が伝達されるため、グラウトの許容圧縮強度は作用する支圧力に耐え得る強度とする必要がある。
特開平7−71034号公報 特開平10−121472号公報 特開平8−158362号公報
しかしながら特許文献1−3に開示された耐荷体の支圧面は、孔口方向(支圧方向)に突出した形状又は平面となっている。支圧方向に突出している場合は、グラウトを割裂させる力が作用することになるため、好ましい形状とは言えない。また、支圧面が平面の場合も、許容圧縮強度以上の効果をグラウトに期待することはできない。
そこで、本発明は、周辺に充填されるグラウトの性能を高めることが可能な耐荷体、及びそれが配置されるグラウンドアンカーを提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の耐荷体は、地盤に削孔された孔に構築されるグラウンドアンカーの定着長部に配置される耐荷体であって、前記耐荷体の孔口側に向ける少なくとも一つの面に孔底側に窪んだ凹部が設けられることを特徴とする。
ここで、前記凹部を設ける面は、孔口側の端面にすることが好ましい。また、前記凹部が、断面視アーチ状に形成されているのが好ましい。また、前記凹部が、前記孔の長手方向に間隔を置いて、複数、設けられる構成とすることができる。
さらに、本発明のグラウンドアンカーは、地盤に削孔された孔に構築されるグラウンドアンカーであって、前記孔の内部に配置される上記いずれかの耐荷体と、前記耐荷体と孔口のアンカー頭部との間で引張力を伝達させる緊張材と、前記耐荷体が配置された孔の隙間に充填されるセメント系固化材とを備えていることを特徴とする。ここで、前記孔の長手方向に間隔を置いて、複数の前記耐荷体が配置されていてもよい。
このように構成された本発明の耐荷体及びグラウンドアンカーは、耐荷体の孔口側に向ける少なくとも一つの面に孔底側に窪んだ凹部が設けられている。
このため、凹部によって孔口方向に支圧された孔口側のグラウトに圧縮コアゾーンが形成されることになって、グラウトの抵抗圧縮強度を増大させることができる。
このようにグラウトの抵抗圧縮強度を増大させることができれば、耐荷体を長くして周面積を増やすことでグラウトとの間のせん断抵抗(摩擦抵抗)力を大きくする必要がなくなるため、耐荷体の製作コストが削減できるうえに施工性が良くなる。また、グラウトの設計圧縮強度を下げた場合は、グラウトの材料費を削減することができる。
さらに、圧縮コアゾーンの側方分力による楔効果によって、グラウトと地盤との間のせん断抵抗(摩擦抵抗)を増大させることができる。そして、グラウトと地盤との間のせん断抵抗を増加させることができれば、グラウンドアンカーの定着長部の長さを短縮することができる。グラウンドアンカーの施工期間及び工費は、削孔長に比例して増大するため、定着長部を短縮できれば効果的である。
特に、凹部を設ける面が孔口側の端面であれば、大きな圧縮コアゾーンを形成することができるので、より大きな効果が期待できる。また、凹部がアーチ状に形成されていれば、圧縮コアゾーンに半径方向の圧縮ひずみが生じやすくなってグラウトの抵抗圧縮強度をより増大させることができる。
さらに、一つの耐荷体に長手方向に間隔を置いて複数の凹部を設けることによって、圧縮コアゾーンを複数、形成することができる。この結果、グラウトの応力負担箇所を分散させて応力分布の均等化を図ることができる。
また、一本のグラウンドアンカーに複数の耐荷体を設けた場合は、地盤の応力負担箇所を分散させることができるようになるので、比較的軟弱な地盤でも有効なアンカー力が確保できるようになる。
本発明の実施の形態の耐荷体の構成を示した斜視図である。 本発明の実施の形態のグラウンドアンカーの構成を示した断面図である。 グラウンドアンカーの定着長部周辺の構成を示した断面図である。 本発明の実施の形態の耐荷体の作用を説明するための説明図である。 実施例1のグラウンドアンカーの定着長部周辺の構成を示した断面図である。 実施例2の耐荷体の構成を示した部分拡大図である。 実施例3のグラウンドアンカーの構成を示した断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施の形態の耐荷体2の構成を示した斜視図である。図2は、耐荷体2が配置されたグラウンドアンカー1の全体構成を示した断面図である。
まず、図2を参照しながらグラウンドアンカー1について説明する。グラウンドアンカー1は、地盤Gに削孔された孔Hに構築される。グラウンドアンカー1は、孔口H1側に形成される自由長部11と、孔底H2側に形成される定着長部12とを備えている。
自由長部11は、地盤Gに対してグラウンドアンカー1から応力が伝達されない部分を指し、定着長部12は地盤Gに対してグラウンドアンカー1から応力が伝達される抵抗部分を指す。
グラウンドアンカー1は、自由長部11から定着長部12にわたって配置される緊張材としてのテンドン3と、定着長部12に配置される耐荷体2と、少なくとも定着長部12となる孔Hの隙間に充填されるセメント系固化材としてのグラウト4と、孔外においてグラウンドアンカー1の端部を定着させるアンカー頭部5とによって主に構成される。
テンドン3には、PC鋼より線、PC鋼線、PC鋼棒、炭素繊維より線、アラミド繊維より線などが使用できる。以下では、PC鋼より線31の外周がポリエチレンなどの材料を用いたシース32で被覆され、PC鋼より線31とシース32との隙間には防錆油(グリース)が充填されたアンボンドPC鋼より線を使用する場合について説明する。
アンボンドPC鋼より線は、シース32の外周にグラウト4が充填されても、PC鋼より線31とグラウト4とが接触しないため、グラウト4の硬化後にPC鋼より線31を緊張しても付着力が伝達されない。
また、アンボンドPC鋼より線によるテンドン3がU字形に折り曲げられて配置され、両端が孔Hの外に突出されている場合は、グラウンドアンカー1としての役割が終了した時点で、PC鋼より線31のみを地表から抜き取ることができる。このようにテンドン3が撤去可能なものを、除去式アンカーと呼ぶ。
グラウト4には、セメントと水とを混合して製造されるセメントミルクを使用することができる。なお、グラウト4には、必要に応じて混和材を混入することができる。このグラウト4は、通常は、定着長部12には加圧注入され、自由長部11には無加圧で充填される。
アンカー頭部5は、孔Hの外に形成される。すなわち、地盤Gに固着された定着長部12に接続されるテンドン3の端部を孔外から緊張し、その緊張によって定着長部12に導入される引張力を維持させるために設置される。
アンカー頭部5は、地盤Gの表面の一部又は全面を覆う受圧部54の表面に設置される。受圧部54は、グラウンドアンカー1が設置される場所によって、のり枠、壁、床版などが該当する。
この受圧部54の表面側に、台座部53を配置する。台座部53は、グラウンドアンカー1の設置角度に合わせて製作される。すなわち、孔口H1から突出したテンドン3が、真っ直ぐに延びてアンカー頭部5で定着されるように台座部53を製作して設置する。
さらに台座部53の表面側には、支圧板52を設置する。そして、テンドン3の端部で露出させたPC鋼より線31を固定する定着具51を、支圧板52に設置する。PC鋼より線31は、引っ張った状態で楔などを噛ませて定着具51に固定させる。
定着長部12に配置される耐荷体2には、U字状に架け渡されたテンドン3を緊張した引張力によって、孔口H1側に引き寄せられる方向の力(図4の引張力T参照)が作用することになる。
この耐荷体2は、図1に示すように、全体の外観が円柱の先端(図1では下端)に半球体を組み合わせたような形状になる。そして、半球体状のUターン部23bに、U字状に折り返されたテンドン3が引っ掛けられる。
さらに耐荷体2の詳細を説明すると、孔口H1側に配置される円盤状の第1支圧部21と、孔底H2側に向けて孔Hの長手方向に間隔を置いて配置される円盤状の第2支圧部22と、同様に孔Hの長手方向に間隔を置いて配置される先端支圧部23と、それらを連結させて一体化させる連結材241,242とを主に備えている。
第1支圧部21は、耐荷体2の孔口H1側の端面を形成する。この第1支圧部21の孔口H1側に向いた面(端面)は、孔底H2側に窪んだ凹部21aとなる。この凹部21aは、球体の表面を切り取ったような球面状(ドーム状)の曲面に形成される。
また、第1支圧部21の側縁の対向する位置には、一対の切欠部211,211が設けられる。この切欠部211,211には、Uターン部23bで折り返されるテンドン3の往路部分と復路部分が収容される。
さらに、第1支圧部21の孔底H2側の面は、図3に示すように円形の平面部21bに形成される。そして、この平面部21bと第2支圧部22とが円柱状の連結材241によって連結される。
第2支圧部22は、第1支圧部21と略同じ形状であって、孔底H2側に窪んだ凹部22aと、テンドン3を収容させる切欠部221,221と、孔底H2側の円形の平面部22bとを備えている。
そして、連結材241の一端は第1支圧部21の平面部21bの中央に接合され、連結材241の他端は第2支圧部22の凹部22aの中央に接合される。なお連結材241には、必要に応じて、長手方向に間隔を置いてテンドン3を所定の位置で保持させるスペーサ25,25が取り付けられる。
また、先端支圧部23にも、第1支圧部21及び第2支圧部22と同様に、孔底H2側に窪んだ凹部23aと、テンドン3を収容させる切欠部231,231とが設けられる。さらに、先端支圧部23の孔底H2側には、半球体状のUターン部23bが設けられる。
そして、連結材242の一端は第2支圧部22の平面部22bの中央に接合され、連結材242の他端は先端支圧部23の凹部23aの中央に接合される。また、連結材242にも、長手方向に間隔を置いて複数のスペーサ25,25が取り付けられる。
連結材241,242の周面は、異形鉄筋のように凹凸形状に形成されており、グラウト4との間に付着力などのせん断抵抗(摩擦抵抗)を発生させることができる。
さらに、各支圧部(21,22,23)の直径よりも小さい直径の円柱状の連結材241,242にすると、耐荷体2全体の周面としても凹凸形状のようになるので、耐荷体2周面とグラウト4とのせん断抵抗を増加させることができる。
なお、連結材241,242の形状は、上述した形状に限定されるものではなく、様々な形状にすることができる。例えば、四角柱や六角柱などの多角柱状にしてもよい。また、中実に限らず、中空にしてもよい。
このような耐荷体2は、鋳物として一体に成形することができる。また、各部材を別々に製作して、溶接などによって接合して一体化させてもよい。いずれにしろ耐荷体2は、図4に示すように、Uターン部23bにテンドン3から作用した引張力Tが、先端支圧部23、連結材242、第2支圧部22、連結材241、第1支圧部21の順に伝達される構成となっている。
要するに耐荷体2は、テンドン3から加わる引張力Tを、アンカー体となる定着長部12のグラウト4に伝達させるための部材である。耐荷体2の設計では、耐荷体2からグラウト4に伝達できる定着力Frを設計アンカー力Fdよりも大きくする必要がある。
耐荷体2の定着力Frは、耐荷体2の周面からグラウト4へ伝達されるせん断抵抗(摩擦抵抗)力Fsと、支圧部(21,22,23)からグラウト4に伝達される支圧力Fc(図4の白矢印は支圧反力R)との和になる。
ここで、第1支圧部21などの支圧部の面積は、削孔径(孔Hの直径)による制約を受ける直径によって決まる。よく利用される削孔径は、ほぼ決まっているため、支圧力Fcを増やすにはグラウト4の抵抗圧縮強度を大きくする必要がある。
グラウト4の抵抗圧縮強度は、配合を変えて設計圧縮強度を上げれば増加するが、施工性やコストを考慮すると使用できる範囲は限られている。このため、耐荷体2の定着力Frを大きくしたい場合は、耐荷体2の長さを長くして周面積を増加させることで、せん断抵抗力Fsを大きくすることが一般的であった。
これに対して、支圧部(21,22,23)の支圧面側(孔口H1側)を凹部21a,22a,23aとすることにより、図4に示すように、支圧面に対峙するグラウト4に圧縮コアゾーンC1,C2,C3を形成することができる。この圧縮コアゾーンC1,C2,C3は、支圧面が平面の場合には形成されることがない。
この圧縮コアゾーンC1,C2,C3では、圧縮軸方向(孔Hの長手方向)の圧縮ひずみに加えて、凹部21a,22a,23aの半径方向の圧縮ひずみを生じさせることができる。このために、圧縮コアゾーンC1,C2,C3の発生によって、極限の圧縮強度が増加することになる。
すなわち、支圧面を凹部21a,22a,23aとすることによって、同じ設計圧縮強度のグラウト4を使っても、凹形状の効果により抵抗圧縮強度を増大させることができる。
この現象は、鉄筋コンクリート柱で帯鉄筋などの横補強鉄筋の拘束を受ける側方拘束コンクリートの拘束効果に類似するもので、この場合も横方向の変形拘束により圧縮強度が増加することが知られている。
さらに、図4に示すように、圧縮コアゾーンC1,C2,C3の側方分力Sが周囲のグラウト4を放射方向に押し広げようと作用する楔効果が得られることになる。この楔効果によって、グラウト4の地盤Gへの接触圧力が増大されて、グラウト4と地盤Gとのせん断抵抗(摩擦抵抗)を増加させることができる。
次に、本実施の形態の耐荷体2及びグラウンドアンカー1の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の耐荷体2及びグラウンドアンカー1は、耐荷体2の孔口H1側に向けた支圧面に、孔底H2側に窪んだ凹部21a,22a,23aが設けられている。
このため、凹部21a,22a,23aによって孔口H1方向に支圧された孔口H1側のグラウト4に圧縮コアゾーンC1,C2,C3が形成されることになって、グラウト4の抵抗圧縮強度を増大させることができる。
このようにグラウト4の抵抗圧縮強度を増大させることができれば、せん断抵抗力Fsを大きくするために耐荷体2を長くしなくてもよくなるため、耐荷体2の製作コストを削減できる。また、耐荷体2が短ければ、組み立てたアンカー部材を孔Hに挿入する際の取り回しも容易になり、施工性が向上する。
他方、グラウト4の設計圧縮強度を下げても抵抗圧縮強度が増加する分で補填できるため、設計圧縮強度を下げる選択をした場合はグラウト4の材料費を削減することができる。
さらに、圧縮コアゾーンC1,C2,C3の発生によってグラウト4にひび割れが発生しにくくなれば、地下水などの浸透を防いで耐久性を向上させることができる。
また、圧縮コアゾーンC1,C2,C3の側方分力Sによる楔効果によって、グラウト4と地盤Gとの間のせん断抵抗を増大させることができる。そして、グラウト4と地盤Gとの間のせん断抵抗を増加させることができれば、グラウンドアンカー1の定着長部12の長さを短縮することができる。グラウンドアンカー1の施工期間及び工費は、削孔長に比例して増大するため、定着長部12を短縮できれば効果的である。
特に、凹部21aが耐荷体2の孔口H1側の端面に設けられていれば、大きな圧縮コアゾーンC1を形成することができるので、より大きな効果が期待できる。
さらに、凹部21a,22a,23aが球面の一部、すなわち断面視アーチ状に形成されていれば、圧縮コアゾーンC1,C2,C3に半径方向の圧縮ひずみが生じやすくなって、グラウト4の抵抗圧縮強度をより増大させることができる。
また、一つの耐荷体2に長手方向に間隔を置いて複数の凹部21a,22a,23aを設けることによって、圧縮コアゾーンC1,C2,C3を複数、形成することができる。この結果、グラウト4の応力負担箇所を分散させて、耐荷体2周辺の応力分布の均等化を図ることができる。
次に、前記実施の形態で説明した耐荷体2とは別の形態の耐荷体2Aについて、図5を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語や同一符号を付して説明する。
図5は、実施例1のグラウンドアンカー1Aの定着長部12A周辺の構成を拡大して示した断面図である。この定着長部12Aに配置される耐荷体2Aは、孔口H1側に配置される円盤状の第1支圧部21と、孔底H2側に向けて孔Hの長手方向に間隔を置いて配置される円盤状の第2支圧部22と、同様に孔Hの長手方向に間隔を置いて配置される先端支圧部26と、それらを連結させて一体化させる連結材241,242とを主に備えている。
ここで、第1支圧部21、連結材241、第2支圧部22及び連結材242は、前記実施の形態で説明した耐荷体2と同じ形状のため、説明を省略する。すなわち、この耐荷体2Aは、先端支圧部26周辺の形態が耐荷体2と異なっている。
この先端支圧部26は、孔口H1側の支圧面26aが円形の平面形状となるように円盤状に形成されている。また、先端支圧部26には、テンドン3A,3Aを通す挿通穴261,261がそれぞれ対向する位置に穿孔されている。
すなわち、前記実施の形態のグラウンドアンカー1では、1本のテンドン3をU字状に折り曲げて使用したが、この実施例1のグラウンドアンカー1Aでは、2本のテンドン3A,3Aを使用する。
2本のテンドン3A,3Aは、耐荷体2Aに沿ってそれぞれ配置され、端部を挿通穴261,261に通して、孔底H2側に突出した端部を圧着グリップ33,33によって先端支圧部26の背面26cに固定する。
なお、テンドン3A,3Aの他方の端部は、前記実施の形態で説明したような方法でアンカー頭部5に固定される。そして、先端支圧部26の背面26cに突出した圧着グリップ33,33は、保護カバー26bによって覆われる。
このように構成された耐荷体2Aであっても、支圧面に凹部21a,22aが設けられることで、グラウト4に圧縮コアゾーンC1,C2を発生させて、グラウト4の抵抗圧縮強度を増大させることができる。また、圧縮コアゾーンC1,C2の側方分力Sによる楔効果によって、グラウト4と地盤Gとの間のせん断抵抗を増大させることができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
次に、前記実施の形態又は実施例1で説明した耐荷体2,2Aとは別の形態の耐荷体6A−6Cについて、図6を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語や同一符号を付して説明する。
実施例2では、耐荷体6A−6Cの支圧面の形状について説明する。すなわち、前記実施の形態及び実施例1では、断面視アーチ状となる凹部21a,22a,23aについて説明したが、ここでは別の形状の凹部について説明する。
図6(a)は、凹部61aが設けられた耐荷体6Aの支圧部61周辺の構成を示している。なお、この図6では、耐荷体6A−6Cの孔口H1側の端面を形成する支圧部61−63周辺について説明し、連結材64より孔底H2側の説明は省略する。
この凹部61aは、断面視二等辺三角形状をしている。支圧部61が円盤状であるため、凹部61aは円錐状となる。このような円錐状の凹部61aであっても、支圧面と対峙するグラウト4に圧縮コアゾーンを発生させることができる。
一方、図6(b)は、凹部62aが設けられた耐荷体6Bの支圧部62周辺の構成を示している。この凹部62aは、断面視台形状をしている。支圧部62が円盤状であるため、凹部62aは截頭円錐状となる。このような截頭円錐状の凹部62aであっても、支圧面と対峙するグラウト4に圧縮コアゾーンを発生させることができる。
そして、図6(c)は、凹部63aが設けられた耐荷体6Cの支圧部63周辺の構成を示している。この凹部63aは、断面視長方形状をしている。支圧部63が円盤状であるため、凹部63aは円柱状となる。このような円柱状の凹部63aであっても、支圧面と対峙するグラウト4に圧縮コアゾーンを発生させることができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
次に、前記実施の形態又は実施例1で説明したグラウンドアンカー1,1Aとは別の形態のグラウンドアンカー1Bについて、図7を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態又は実施例1で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については、同一用語や同一符号を付して説明する。
実施例3で説明するグラウンドアンカー1Bは、孔Hの長手方向に間隔を置いて、複数の耐荷体71,72が配置される。耐荷体71,72は、先端が球面に成形された円柱状に形成されている。
また、耐荷体71,72の周面は、簡略化して図示されているが、異形鉄筋のように凹凸形状を設けることによって、グラウト4との間のせん断抵抗を増加させることができる。
さらに、耐荷体71の周面には、先端で折り返されるテンドン3の往路部3aと復路部3bとを沿わせるための一対の切欠部711,711が設けられる。一方、耐荷体72には、テンドン3Bを沿わせる一対の切欠部721(正面側のみ図示)に加えて、孔底H2側の耐荷体71用のテンドン3の往路部3aと復路部3bとを孔口H1側まで導くための一対の切欠部722,722も設けられる。なお、耐荷体71も耐荷体72と同じ形状にしてもよい。
この実施例3で説明する耐荷体71,72は、いずれも孔口H1側の端面となる凹部71a,72aのみが支圧面となる。この凹部71a,72aは、断面視アーチ状、換言すると球面状に形成されている。
このグラウンドアンカー1Bには、2つの耐荷体71,72が配置され、それぞれの耐荷体71,72にテンドン3,3Bが架け渡される。このため、テンドン3,3Bを緊張すると、それぞれのテンドン3,3Bから耐荷体71,72にそれぞれを孔口H1側に引き寄せる方向の力(引張力T)が作用することになる。そして、耐荷体71,72の凹部71a,72aの孔口H1側には、圧縮コアゾーンがそれぞれ形成される。
このように一本のグラウンドアンカー1Bに2つの耐荷体71,72を孔Hの長手方向に間隔を置いて配置することによって、地盤Gの応力負担箇所が分散されて、局所的に大きな力が地盤Gに作用するのを防ぐことができるようになる。この結果、定着長部12Bを設ける地盤Gが比較的軟弱であっても、大きなアンカー力を確保することができるようになる。
さらに、耐荷体71,72の端面(凹部71a,72a)周辺に形成される大きな圧縮コアゾーンも分散配置させることができるので、グラウト4の応力分布の均等化を図ることもできる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態又は実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例では、平面視円形の円柱状の耐荷体2,2A,6A−6C,71,72について説明したが、これに限定されるものではなく、平面視楕円状の耐荷体を使用することもできる。
また、前記実施の形態では、各支圧部(21,22,23)よりも直径の小さい柱状の連結材241,242について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、各支圧部(21,22,23)の直径と同程度の直径の円筒形の連結材にして、その内空にテンドン3を収容させることができる。このような構成にすることで、施工中のテンドン3の損傷を防いだり、地中での防食性能を向上させたりすることができる。
1 グラウンドアンカー
12 定着長部
2 耐荷体
21a,22a,23a 凹部
3 テンドン(緊張材)
4 グラウト(セメント系固化材)
1A グラウンドアンカー
12A 定着長部
2A 耐荷体
3A テンドン(緊張材)
6A,6B,6C 耐荷体
61a,62a,63a 凹部
1B グラウンドアンカー
12B 定着長部
3B テンドン(緊張材)
71,72 耐荷体
71a,72a 凹部
G 地盤
H 孔
H1 孔口
H2 孔底
T 引張力

Claims (6)

  1. 地盤に削孔された孔に構築されるグラウンドアンカーの定着長部に配置される耐荷体であって、
    前記耐荷体の孔口側に向ける少なくとも一つの面に孔底側に窪んだ凹部が設けられることを特徴とする耐荷体。
  2. 前記凹部を設ける面が、孔口側の端面であることを特徴とする請求項1に記載の耐荷体。
  3. 前記凹部が、断面視アーチ状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐荷体。
  4. 前記凹部が、前記孔の長手方向に間隔を置いて、複数、設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の耐荷体。
  5. 地盤に削孔された孔に構築されるグラウンドアンカーであって、
    前記孔の内部に配置される請求項1乃至4のいずれか一項に記載の耐荷体と、
    前記耐荷体と孔口のアンカー頭部との間で引張力を伝達させる緊張材と、
    前記耐荷体が配置された孔の隙間に充填されるセメント系固化材とを備えていることを特徴とするグラウンドアンカー。
  6. 前記孔の長手方向に間隔を置いて、複数の前記耐荷体が配置されることを特徴とする請求項5に記載のグラウンドアンカー。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101918930B1 (ko) * 2016-11-18 2018-11-15 주식회사 정원지오텍 전방압축 후방인장형 제거식 유턴 앵커 구조체 및 이를 이용한 제거식 유턴 앵커링 공법
JP6916570B1 (ja) * 2021-03-19 2021-08-11 黒沢建設株式会社 引張分散型グラウンドアンカー補強法

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