JP5384917B2 - リチウムイオン電池 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素系導電助材を含むリチウムイオン電池に関する。
近年、小型軽量でかつ高容量で充放電可能な電池としてリチウムイオン電池などの非水電解液系のリチウム二次電池が実用化されるようになってきた。
リチウム二次電池は、正極、負極、結着材(バインダ)および電解質、並びセパレータおよびから構成される。リチウム二次電池に用いられる正極には、主な適用材料として、コバルト酸リチウム(LiCoO2)やマンガンスピネル(LiMn24)が使用される。結着材(バインダ)は、例えば、スチレンブタジエン系ゴム、フッ素ゴム系、合成ゴム系、またはポリフッ化ビニリデンなどの高分子系、アクリル系などが使用される。
また、電解質として用いられる電解液には、主に有機溶媒を主体とする過塩素酸リチウムなどの非水電解液がある。さらにセパレータは、正極と負極を分離し両極の短絡を防止するフィルムで構成される。
リチウム二次電池に用いられる負極には、負極活物質としては、天然黒鉛、石炭・石油ピッチ等を高温で熱処理して得られる黒鉛化炭素等の結晶質カーボン、石炭、石油ピッチコークス、アセチレンピッチコークス等を熱処理して得られる非晶質カーボン、金属リチウムやAlLi等のリチウム合金などが使用される。
また、負極活物質に電子の供給パスを提供するため、導電助材が用いられている。導電助材としては、例えば、炭素系導電助材が用いられる。炭素系導電助材としては、例えば、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブが知られている。
このような構成のリチウム二次電池における電気的な抵抗成分としては、交流インピータンス測定法によると、反応抵抗、電子抵抗及び拡散抵抗の3つが主に考えられている。これら3つの抵抗について図10に示す概念図を用いて説明する。図10は、リチウム二次電池の模式的な一部断面図である。リチウム二次電池は、正極側の集電タブとしてAl箔100を有し、負極側の集電タブとしてCu箔101を有を有する。正極200は正極活物質210と導電助材220とを有する。負極300は負極活物質310と導電助材320とを有する。正極200及び負極300は電解液400に浸漬されており、また、正極200と負極300はセパレータ102で仕切られている。
反応抵抗とは、電解液と活物質界面での電荷移動抵抗のことである。図10では、電解液400と負極活物質310の界面のSEI(Solid Electrolyte Interface)での電荷移動抵抗として例示されている。
電子抵抗とは、集電タブの抵抗、電極内部の導電助材が活物質まで電荷を伝える抵抗である。図10では、Al箔100での電子抵抗が電子抵抗[1]として例示され、また、Al箔100から負極活物質310までの導電パスにおける電子抵抗が電子抵抗[2]として例示されている。
拡散抵抗とは、電解液中と、活物質中をイオンが拡散していくとき起因する抵抗である。図10では、負極活物質310内部のイオン拡散に起因する拡散抵抗が拡散抵抗[1]として例示され、SEIのイオン拡散に起因する拡散抵抗が拡散抵抗[2]として例示され、電解液400中のイオン拡散に起因する拡散抵抗が拡散抵抗[3]として例示されている。
なお、上述の構成のリチウム二次電池においては、炭素系の導電助材としてカーボンナノホーンが適用可能である旨が、特許文献1、あるいは特許文献2には記載されている。
特開2004−103435号公報 特開2005−317447号公報
しかしながら、炭素系導電助材としてアセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブを用いたリチウムイオン電池は、充放電を繰り返すことで正極及び負極の膨張・膨潤に伴い、寿命が短い、という問題があった。
また、これらのリチウムイオン電池には、電池全体の抵抗をできるだけ低く抑制すること、特に反応抵抗の更なる低減が求められている。
また、特許文献1、あるいは特許文献2には炭素系導電助材としてカーボンナノホーンを適用可能である旨が記載されているものの、カーボンナノホーンをどのように用いるかについての具体的な記載は一切ない。また、カーボンナノホーンは、その製法によってナノホーンの形態や性質が異なるダリア型(Dahlia型)、つぼみ型(Bud型)などが知られているが、どのような種類のカーボンナノホーンを適用したなどの具体的な記載がなく、実験データも全く記述されていない。
そこで、本発明は、反応抵抗が小さく、体積膨張率が小さく、急激な容量劣化を生じることのない、長寿命なリチウムイオン電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のリチウムイオン電池は、活物質及び炭素系含有物を有する電極と、非水電解液と、を有するリチウムイオン電池において、活物質が天然黒鉛系であり、炭素系含有物がカーボンナノホーンであることを特徴とする。
本発明によれば、反応抵抗が小さく、体積膨張率が小さく、急激な容量劣化を生じることがない、長寿命なリチウムイオン電池を提供することができる。
図1に本実施形態のリチウムイオン電池の構造を説明するための模式的な断面図を示す。
本実施形態のリチウムイオン電池1は、負極活物質4の炭素系導電性助材としてカーボンナノホーン7を用いている点に特徴を有する。リチウムイオン電池1は、負極活物質4が塗布された負極集電体2と、正極活物質5が塗布された正極集電体3とがセパレータ6を挟んで積層され、電解液17に含浸されている。また、負極活物質4の各粒子間には導電助材としてのカーボンナノホーン7を均一に分散させている。
正極活物質5としては、放電時に正イオンを吸収するもの又は負イオンを放出するものであれば特に限定されず、LiMnO2、LiMn24、LiCoO2、LiNiO2等の金属酸化物が使用できる。正極集電体3としてはアルミニウム箔などを使用できる。
負極活物質4としては、カチオンを吸蔵・放出可能な材料であれば特に限定されず、天然黒鉛、石炭・石油ピッチ等を高温で熱処理して得られる黒鉛化炭素等の結晶質カーボン、石炭、石油ピッチコークス、アセチレンピッチコークス等を熱処理して得られる非晶質カーボン、金属リチウムやAlLi等のリチウム合金などが使用できる。負極集電体2としては銅箔等を使用できる。
結着材(バインダ)8は、負極活物質4の粒子同士、負極活物質4と導電助材としてのカーボンナノホーン7、さらに負極活物質4と負極集電体7とを接着する役割として機能させている。
電解液17としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ―ブチロラクトン、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、m−クレゾール等の、二次電池の電解液として利用可能な極性の高い溶媒に、LiやK、Na等のアルカリ金属のカチオンとClO4 -、BF4 -、PF6 -、CF3SO3 -、(CF3SO22-、(C25SO22-、(CF3SO23-、(C25SO23-等のハロゲンを含む化合物のアニオンからなる塩を溶解したものが挙げられる。また、これらの塩基性溶媒からなる溶剤や電解質塩を単独、あるいは複数組み合わせて用いることもできる。また、電解液を含むポリマーゲルとしたゲル状電解質としてもよい。
カーボンナノホーン7は、比表面積が適度な大きさであることから、高い導電性を得られつつ、良好な分散性を得ることができる。導電助材として添加されたカーボンナノホーンの分散状態を示すSEM(走査型電子顕微鏡)写真を図2A、図2B、図2Cに示す。図2Aは10,000倍、図2Bは100,000倍、図2Cは250,000倍の倍率で撮影されている。カーボンナノホーンは、凝集することなく、負極活物質の表面に分散している。
また、カーボンナノホーン7は、その形状からDahlia型とBud型とに大きく分けられる。Dahlia型のカーボンナノホーンのTEM(透過型電子顕微鏡)写真を図3Aに、Bud型のカーボンナノホーンのTEM写真を図3Bに示す。なお、比較のため、アセチレンブラックのTEM写真を図4Aに、ケッチェンブラックのTEM写真を図4Bにそれぞれ示す。
カーボンナノホーンは、単一では一枚のグラファイトシートが直径2nm〜4nm程度の円筒状に丸まり、その先端部が先端角約20°の円錐状となった形状を有している。このようなカーボンナノホーンが多数集合して円錐状の先端部を外側にして互いに結びつき、ダリアの花状の集合体を形成しているものをDahlia型のカーボンナノホーン集合体と呼んでいる。
また、Dahlia型のカーボンナノホーン集合体以外にも、つぼみ状のものをBud型のカーボンナノホーン集合体と呼んでいる。Dahlia型のカーボンナノホーン集合体の多くのナノホーンが集合体表面から突き出しているのに対して、Bud型のカーボンナノホーン集合体は、その表面に角状の突起は見られず、滑らかな表面を有しており、ダリアの花に対してつぼみ状と表現されている。Bud型のカーボンナノホーン集合体の平均的な直径は80nmであり、Dahlia型のカーボンナノホーン集合体の平均的な直径が100nmであるのに比してやや小さい。本案発明者らは、Bud型のカーボンナノホーン集合体を構成しているナノホーン1本1本は、Dahlia型のものよりも、わずかに細くて短いと考えている。そのため、集合体の直径はBud型の方がDahlia型よりも小さくなると解釈している(本案発明者の莇らCarbon 45(2007)136)「Bud」型ナノホーン集合体を構成しているナノホーン1本の幅は、前記の論文記記載のTEM写真から、ナノホーンの巾はおよそ1.0nm〜2.0nm、長さは30nm〜40nmと考えている。
本実施形態のカーボンナノホーン7は、Dahlia型のものが用いられており、カーボンナノホーン集合体の中心ではナノホーン同士が互いに結合していると考えている。この結合は強く、酸など酸化性の液体、または主な有機溶媒の化学的な分散剤、さらには超音波など物理的な手法を用いてもナノホーン構造が分解することなく安定している。このことからも、カーボンナノホーン集合体は、長期の寿命が求められるリチウム電池の導電助剤に好適な理由の一つと考えられる。
以下、本実施形態で用いられるカーボンナノホーン7の特性について、表1を用いて、炭素系導電助材として用いられるアセチレンブラック、ケッチェンブラック、カーボンファイバー、カーボンナノチューブと比較しながら説明する。なお、カーボンナノホーンについての測定結果の取得には、本発明の目的の効果を得るのに好ましい性質を持つように作製条件などが最適化され、アセチレンブラックやケッチェンブラックといった他のカーボン材料では得られない効果が確認されたカーボンナノホーンを用いている。
表1に示すように、いずれの粒子も1次粒子の状態では、カーボンナノホーンは1次粒子の状態では、50nm〜100nmの直径を有する。これに対して、アセチレンブラック、ケッチェンブラックの直径はそれぞれ40nm、35nmと、カーボンナノホーンに比べてわずかに小さい。また、カーボンナノチューブは直径が2nm〜5nmと極めて小さいものとなっている。
1次粒子が集合することで形成された2次粒子の大きさについてみると、カーボンナノホーンの2次粒子は0.1μm〜5μmの範囲にある。アセチレンブラック、ケッチェンブラックは、5μm〜150μmの範囲にある。これに対して、カーボンナノチューブの2次粒子の大きさは0.1mm〜1mmの範囲にある。つまり、1次粒子が他の物質に比べ極めて小さいカーボンナノチューブの2次粒子が他の物質に比べ大きくなっていることは、カーボンナノチューブが凝集を起こしていることを意味する。
また、粒子の形態は、カーボンナノホーン、アセチレンブラック、ケッチェンブラックのそれぞれが粒状であるのに対し、カーボンナノチューブ及びカーボンファイバーは繊維状である。
比表面積については、ケッチェンブラックが800m2/g〜1300m2/gと極めて大きいのに対し、アセチレンブラック、カーボンファイバー及びカーボンナノチューブは13m2/g〜100m2/gの範囲にあり比較的小さい。一方、カーボンナノホーンはこれらに対して概ね中間の値となる330m2/g〜425m2/gの値となる。なお、本発明におけるカーボンナノホーンは、その比表面積が200m2/g以上、かつ450m2/g以下の範囲内の値のものが好適に用いられる。
このように本発明に用いられるカーボンナノホーンは、適度な大きさの比表面積を有しつつ、その粒子形状が粒状であることで導電助材として極めて良好な特性を有することとなる。
本発明において好適に用いられるカーボンナノホーンは、粒子形状が粒状であることから負極活物質と接触確率が高くなるため、負極活物質間の抵抗を低減させることができる。一方、カーボンナノチューブ及びカーボンファイバーは繊維状であるため、負極活物質と接触確率が低くなる。このため、負極活物質間の抵抗が高くなってしまう。
また、本発明において好適に用いられるカーボンナノホーンの比表面積は330m2/g〜425m2/g程度である。比表面積がこの範囲にあることで粒子同士が凝集することもなく高い分散性を得ることができる。カーボンナノホーンは高い分散性を有するため、負極活物質の間に入り込むことができる。負極活物質の間に入り込むことで負極活物質間の導電性を高めることができ、高い導電性を得ることができる。
このように、本発明に用いられるカーボンナノホーンは、高い分散性のために負極活物質の間にうまく入り込むことができ、かつ負極活物質とうまく接触することができるため、高い導電性を得ることができる。
また、負極活物質の間にうまく入り込んだ粒状のカーボンナノホーンは電気的特性を向上させるだけでなく、活物質および結着材などの電極構成部の膨張・膨潤に対する、緩衝材として機能するため、電池を長寿命化させることができる。
一方、ケッチェンブラックのように比表面積が800m2/g〜1300m2/gと極めて大きい場合、負極活物質の間に入り込むことが困難となり、負極活物質間の導電性を高めることができず、よって、高い導電性を得ることが困難となる。また、比表面積が大きすぎると電解液と反応してガスを発生し、その結果、電池の劣化を早めてしまう場合がある。
また、カーボンナノチューブは一次粒子が小さすぎることから粒子同士が凝集してしまう。その結果、二次粒子は逆に大きくなりすぎて分散性が低下していてしまい、負極活物質の間に入り込むことができず、やはり高い導電性を得ることが困難となる。なお、カーボンナノチューブの一次粒子単体は、極めて小さいため、負極活物質の間に入り込むことができる。しかし、負極活物質の間に入り込んできたカーボンナノチューブの一次粒子は、粒子が小さすぎるため、負極活物質の表面に付着するだけであり、負極活物質どうしを電気的に接続することはできない。このため、負極活物質の間に入り込んできたカーボンナノチューブは、負極活物質間の導電性を高めるのに何ら貢献せず、むしろ抵抗を高めてしまうこととなる。
次に、各炭素系導電助材のラマン分光特性について比較する。
図5は、各種炭素系導電助材のアルゴンレーザを用いたラマン分光特性を示すグラフである。
ラマン分光とは、結晶格子がそれぞれ特有な格子振動(フォノン)をもっていることに起因して、ある特定波長のレーザ光を結晶に照射すると、そのフォノンエネルギーに等しいエネルギーを失った光が散乱される。これをラマン散乱という。このため、これを分光器により検出することでフォノンエネルギーに対する知見を得ることができるという手法である。カーボン系材料の表面状態の結晶性を評価する場合において良く行う手法の一つである。
ラマンスペクトルにおいて1580cm-1付近に見られるラマンシフトはグラファイト由来のGバンドと呼ばれ、1360cm-1付近に見られるラマンシフトはアモルファスカーボンやグラファイトシート面内の欠陥に由来のDバンドと呼ばれる。このピーク強度をIG及びIDとした際、ピーク強度比IG/IDが高いほどグラファイト化度が高いことを意味する。
本実施形態におけるラマン分光特性は、以下の条件により測定した。アルゴンレーザを使用しており、その励起波長は、488nmである。また、そのレーザ強度は、1.0mWとし、1000cm-1〜2000cm-1の範囲のラマンシフトを測定した。
まず、各種炭素系導電助材のピーク強度比IG/IDについて比較する。なお、カーボンナノホーンについての測定結果の取得には、本発明の目的の効果を得るのに好ましい性質を持つように作製条件などが最適化され、アセチレンブラックやケッチェンブラックといった他のカーボン材料では得られない効果が確認されたカーボンナノホーンを用いている。
Ar−Dahlia型のカーボンナノホーンのピーク強度比は、IG/ID=0.98であり、アセチレンブラックのピーク強度比IG/ID=0.99とほぼ同等の値となっている。一方、カーボンファイバーは、Gバンドでの強度がDバンドに比べ極めて大きい。よって、カーボンファイバーのピーク強度比IG/ID=1.86となり、以下のAr−Dahlia型のカーボンナノホーン、アセチレンブラック、ケッチェンブラックに比べて明らかに高い値となる。ケッチェンブラックはピーク強度比IG/ID=0.88となり、他の炭素系導電助材よりも低い値となる。
次にIU/IDについて比較する。ここで、IUは、IDとIGとの間に見られるラマンスペクトルの強度の極小値である。
「Ar−Dahlia型」の場合はIU/ID=0.56となり、カーボンファイバーのIU/ID=0.94、アセチレンブラックのIU/ID=0.73、ケッチェンブラックのIU/ID=0.63のいずれよりも小さい値となっている。
次に、図6に、各種カーボンナノホーンのアルゴンレーザを用いたラマン分光特性についてのグラフを示す。
図6に示すように、「Ar−Dahlia型」の場合はIG/ID=0.98であるのに対して、「Ne−Dahlia型」の場合はIG/ID=1.15、「He−bud型」の場合はIG/ID=1.22となる。本発明のリチウムイオン電池は、導電助材としてカーボンナノホーンを含むことを特徴とするが、本発明の目的を達成するのに好ましいカーボンナノホーンの材料条件の範囲を選択するとすれば、その一つの選択範囲として、ラマン分光特性におけるIG/IDが0.80以上、かつ1.5以下の範囲内、より好ましくはIG/IDが0.98以上、かつ1.22以下の範囲である。
U/IDについて見てみると、「Ar−Dahlia型」の場合はIU/ID=0.56であるのに対して、「Ne−Dahlia型」の場合はIU/ID=0.66、「He−bud型」の場合はIU/ID=0.71となる。「Ar−Dahlia型」のIU/IDが最も小さな値となるが、「He−bud型」であってもIU/ID=0.71となり、アセチレンブラックのIU/ID=0.73よりわずかながら小さい値となっている。なお、「He−bud型」のカーボンナノホーンは、ピーク強度比IG/ID=1.22であり、アセチレンブラックのピーク強度比IG/ID=0.99とは大きく相違する。本発明のリチウムイオン電池は、導電助材としてカーボンナノホーンを含むことを特徴とするが、本発明の目的を達成するのに好ましいカーボンナノホーンの材料条件の範囲を選択するとすれば、その一つの選択範囲として、ラマン分光特性におけるIU/IDが0.40以上、かつ0.72以下の範囲内、より好ましくはIU/IDが.0.56以上、かつ0.71以下の範囲である。
以上より、IG/ID及びIU/IDの値を比較することで電池に含有されている導電助材を区別しうる。つまり、IG/ID及びIU/IDのいずれか一方の値が近似していても他方の値が相違することで、電池に含有されている導電助材を区別しうる。例えば、ピーク強度比がIG/ID=0.98程度であっても、IU/ID=0.56程度であれば「Ar−Dahlia型」のカーボンナノホーンが含有されており、IU/ID=0.73程度であればアセチレンブラックが含有されていると考えられる。また、IU/ID=0.71程度であっても、ピーク強度比がIG/ID=1.22程度であれば「He−bud型」のカーボンナノホーンが含有されており、ピーク強度比がIG/ID=0.99程度であればアセチレンブラックが含有されていると考えられる。
また、Ar−Dahlia型、Ne−Dahlia型、He−Bud型などカーボンナノホーンは、生成時における雰囲気ガスに依存し、各種のカーボンナノホーンを作り分けることができる(莇らCarbon 45(2007)136)。さらにまた、本案発明者の鋭意研究によれば、雰囲気ガスをAr(アルゴン)に限定した場合においても、レーザ照射時のパワー密度や蒸発源のターゲット条件を調整することによって、Dahlia型、Bud型、Petal型、Seed型などのカーボンナノホーンを生成することができることを明らかにしている(本案発明者 莇らJ.Physical Chemistry C 112(2008)1130)。これらの生成方法に違いよる各種のカーボンナノホーンについても、リチウムイオン電池への適用がもちろん可能である。
なお、カーボンナノホーンをリチウム電池の導電助材として用いる場合、活物質は、人造黒鉛系よりも天然黒鉛系を用いるとより好ましい。
天然黒鉛系の活物質の場合、人造黒鉛系に比べて、つぶれやすいという特性がある。天然黒鉛系の活物質を使用し、カーボンナノホーンを適用した場合、カーボンナノホーンが、天然黒鉛系の負極活物質の粒子間に入り込むと人造黒鉛系に比べてつぶれやすいことで、少ない量で負極活物質間を適切な導電性を確保して埋めることができる。また、カーボンナノホーンは、活物質に対し、分散性が良好なために、粒子間に埋まったカーボンナノホーンは潤滑性にも優れる効果があり、その為、電極がつぶれやすくなり、電極のプレス圧力を高められ、その結果、電極密度を高めることができる。天然黒鉛系の活物質の場合において、カーボンナノホーンを添加すると、電極密度は1.6g/cm3〜1.7g/cm3となる。また、カーボンナノホーンの含有量も1.6g/cm3の場合、0.5質量%含有で済み、1.7g/cm3の場合、0.1質量%含有で済む。さらに、導電助剤が少ないとその分、負極活物質の量を増やすことができるので、容量を増やすことできる点で有利である。
一方、人造黒鉛系の場合、天然黒鉛系に比べつぶれにくい。このため、1.3g/cm3の場合、1.5質量%含有となり、1.4g/cm3の場合、1.0%含有となり、1.5g/cm3の場合、0.5質量%含有となる。もっとも、人造黒鉛系の場合、天然黒鉛系に比べて含有量は増えるものの、上述の他の炭素系導電助材の含有量よりは少なくて済む。例えば、カーボンナノホーンを導電材に使用した場合には、アセチレンブラックなどを使用した場合のおよそ20%の添加量、すなわち1/5の添加量にまで低減できる。
本発明のリチウムイオン電池は、天然黒鉛系の活物質の場合、カーボンナノホーンの添加量は、0.1質量%以上、かつ0.5質量%以下含有し、人造黒鉛系の活物質の場合、カーボンナノホーンの添加量は、1質量%以上、かつ2質量%以下含有するものであってもよい。さらにまた天然黒鉛系と人造黒鉛系の活物質を混合する場合には、0.1質量%以上、かつ2質量%以下含有する場合も好ましい。
また、本案の変形例としては、アセチレンブラック、カーボンファイバーなど他の導電材との混合し、カーボンナノホーンを添加する利用方法も好適になると考えられる。
なお、上記説明では主に黒鉛系負極について説明したが、本発明はそれに限るものではない。ハードカーボン(難黒鉛化性炭素)やソフトカーボン(易黒鉛化性炭素)のような非晶質系炭素系負極材料、シリコン、錫などの合金系負極材料を用いるものであってもよい。チタン酸リチウムのような金属酸化物系であってもよい。またそれらの複合材料でもよい。一方、正極に対しても同様の効果が期待される。たとえばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウムなど、オリビン鉄系、あるいはそれらの複合系などについても上記に説明したカーボンナノホーンを導電助材として用いるものであってもよい。

(実施例)
(初期特性の比較)
カーボンナノホーンを導電助材として用いたリチウムイオン電池と、カーボンナノホーン以外の炭素系導電助材を用いたリチウムイオン電池との初期特性について比較を行った。表2に初期特性の比較結果のグラフを示す。なお、いずれのリチウムイオン電池も、負極活物質が94%、結着材(バインダ)が5%、導電助材が1%である。なお、ここに、Cは、リチウムイオン二次電池の定格容量値を意味している。例えば、1Cとは、電流容量が1Ahの電池であれば,1Aの電流で1時間かけて充/放電できることをいう。0.2Cとは、電流容量が1Ahの電池であれば,1Aの電流で5時間かけて充/放電することをいう。従って、例えば、表2にカーボンナノホーンの場合の1C放電容量とは、47.71mAの電流で1時間かけて放電した電池の放電容量を意味する。また、表2にカーボンナノホーンの場合の0.2C放電容量とは、9.54mAの電流で5時間かけて放電した電池の放電容量を意味する。レート特性(%)とは、1C放電容量(mAh)/0.2C放電容量(mAh)×100を意味する。また、表2における充放電効率は、充電容量に対する0.2C放電容量を意味する。
表2からわかるように、カーボンナノホーンを導電助材として用いたリチウムイオン電池の1C放電における放電容量は、ケッチェンブラックに次いで大きい。また、Dahlia型のカーボンナノホーンを1%導電助材として用いたリチウムイオン電池は、レート特性が96.87%であることからわかるように、放電容量が放電レートの影響を受けにくいという特性を有することがわかる。レート特性が最も高いということは、セル自身の抵抗成分が低いことを意味しており、より好ましい。また、カーボンナノホーンを導電助材として用いたリチウムイオン電池は、充放電効率についても83.3%の効率を確保することができる。
(容量維持率の比較)
Dahlia型及びBud型のカーボンナノホーンを導電助材として用いたリチウムイオン電池と、カーボンナノホーン以外の炭素系導電助材を用いたリチウムイオン電池との容量維持率、すなわち、寿命特性について比較を行った。図7に各導電助材を用いたリチウムイオン電池の容量維持率の比較結果のグラフを示す。図7における縦軸の容量維持率Cn/C10は、(nサイクル目の放電容量/10サイクル目の充電容量)×100により求めた値である。なお、いずれのリチウムイオン電池も、負極活物質が94%、バインダが5%、導電助材が1%である。
寿命試験は、恒温槽内にて充放電を繰り返すサイクルパターンにて実施した。充電パターンは、それぞれのリチウム電池を1Cの定電流充電を上限電圧4.2Vまで行い、続いて4.2Vで定電圧充電を行い、総充電時間を2.5時間行うものとした。放電は、1Cで定電流放電を2.5Vまで行うものとした。なお、恒温槽の温度は、60℃という高い温度設定とした。この理由は、リチウム電池の劣化を加速する効果があり、電池の特性の差異が早期に見極めることができるからである。
図7からわかるように、Dahlia型のカーボンナノホーンを用いたリチウムイオン電池は、500サイクルにおいて65%の容量維持率を示しており、他のカーボンナノチューブ、カーボンファイバー、アセチレンブラック、ケッチェンブラックを導電助材として用いた場合に比べて、良好な寿命特性を得ている。また、Bud型のカーボンナノホーンを適用したリチウムイオン電池は、500サイクルにおいて、73%程度のより高い容量維持率を示している。さらに付け加えると、Dahlia型、Bud型など、カーボンナノホーンを添加したリチウム電池は、急速な容量劣化を生じることなく、500サイクルを経過していることが判る。このように急速な容量劣化を生じないことは、自動車など大型リチウムイオン電池においては、特に人命の安全に関わることから、極めて重要度の高い効果と考えられる。
Dahlia型及びBud型のカーボンナノホーンを用いたリチウム電池の容量維持率は、60℃の500サイクル試験後において65%を維持しており、他の導電助材を用いたリチウム電池に比べ、容量劣化率が極めて低く抑えられている。このことは、仮に25℃という60℃に比べて35℃も低い常温の温度条件であれば、Dahlia型及びBud型のカーボンナノホーンを用いた電池は、500サイクル後には、容量維持率85%〜90%という高い値が期待できる、ということを意味する。よって、カーボンナノホーンを添加したリチウム電池は、実用上の使用には十分な値として期待できるのである。
(保存日数の比較)
次に、カーボンナノホーンを導電助材として用いたリチウムイオン電池と、カーボンナノホーン以外の炭素系導電助材を用いたリチウムイオン電池との保存日数について比較を行った。図8にリチウムイオン電池の保存日数のルート値との比較結果のグラフを示す。なお、いずれのリチウムイオン電池も、負極活物質が94%、バインダが5%、導電助材が1%である。
保存日数を比較するための試験は、それぞれのリチウム電池を4.2Vの100%充電状態にした後、60℃の温度に設定した恒温槽に保管することで行った。そして、それぞれのリチウム電池について、保存日数毎において、恒温槽からそれぞれのリチウム電池を取り出して、アルキメデスの原理を用いた体積変化測定器にて電池の体積増加率を測定した。
図8からわかるように、カーボンナノホーンを用いたリチウムイオン電池は、保存日数のルート値が10、すなわち100日を超えても、体積変化率は1%以下である。これに対し、カーボンファイバー、アセチレンブラック、ケッチェンブラックを導電助材としたリチウムイオン電池は、保存日数のルート値が、わずかに4を超えると体積変化率は1%以上となっている。
このように、カーボンナノホーンを用いたリチウムイオン電池は、他の炭素系導電助材を用いたリチウムイオン電池に比べ長期の保存が可能であることがわかった。
(インピーダンス特性の比較)
次に、カーボンナノホーンを導電助材として用いたリチウムイオン電池と、カーボンナノホーン以外の炭素系導電助材を用いたリチウムイオン電池とのインピーダンス特性についてコールコールプロットを用いて比較を行った。図9にインピーダンス特性の比較結果のグラフを示す。なお、いずれのリチウムイオン電池も、負極活物質が94%、バインダが5%、導電助材が1%である。
インピーダンス特性の比較試験は、それぞれのリチウム電池について、交流インピータンス法による測定装置(ソーラトロン社製)を用いて行った。その周波数の範囲は、最大周波数100kHz、最小周波数は10mHzの設定で行った。
コールコールプロットがインピーダンスの実数軸(横軸)と交わる部分の値はリチウムイオン電池内部の電子抵抗を現している。具体的には集電タブの電子抵抗、集電箔の電子抵抗、導電助剤が作る集電箔から活物質への導電パスの電子抵抗などの総和(正極、負極とも)となる。したがって導電助剤の効果も良く見えるはずの値である。今回の実験においては、電子抵抗は、いずれの導電助材も概ね同じような値となっている。このことは、いずれの導電助剤を用いてもそれなりの導電性を向上させる効果があり、マクロ的に見れば集電箔から個々の活物質までを電子的に接続する効果は充分有するものであることを示している。
コールコールプロットは、その後、すなわち、横軸と交わった部分より図中右側で、上に凸の半円形の円弧を描いている領域を有する。コールコールプロットのこの円弧の直径は、電極表面での反応抵抗(電荷移動抵抗)を現している。電解液−活物質界面をリチウムイオンが通り抜けるときの抵抗を現しており、直接的には電解液−活物質間のSEIの状態や、活物質の比表面積に影響される。この円弧は正極及び負極両方反応抵抗を現しており、円弧はそれぞれに由来して2つ(あるいは複合材料系など電荷移動にかかわる反応が複数あれば2つ以上)現れることもある。反応抵抗は電極反応に由来する成分であることから、導電助剤を変えても反応抵抗には大きな影響はでないとも思われるが、実際の実験結果では導電助剤の種類によって大きく異なった。カーボンナノホーンやケッチェンブラックを用いた場合には、カーボンナノチューブやカーボンファイバー、アセチレンブラックと比較して、同じ比率(1%)で導電助剤を混合した場合でも、円弧はずっと小さくなった。これはカーボンナノホーンでは導電助剤としての分散性が非常に良く、活物質表面を満遍なく覆うことができ、活物質が実際に反応できる有効表面積が広くできるためと推定される。あるいは広く分散したカーボンナノホーンが電解液−活物質界面のSEIに何らかの好影響を与えた可能性もある。このようにカーボンナノホーンは単純に活物質に集電箔から電子を運ぶだけでなく、ミクロ的にも広く分散することによって活物質表面を効率よく利用することができるようになる効果もあると推定される。
コールコールプロットのうち、反応抵抗を現す円弧形状よりも右側であって、概ね45度の傾きで立ち上がっている部分は、電極活物質(正負極とも)内部や電解液中を移動するイオンの拡散抵抗を示している。カーボンナノホーンを用いた場合には、他の導電助材に比べてこの部分の傾きが小さくなる現象が認められた。拡散抵抗についても本来ならば導電助剤の影響が出ないはずの領域であるが、なんらかの効果が出ている可能性もある。たとえば電解液−活物質表面のSEIをリチウムイオンが通過する際の拡散抵抗がこの傾いた部分に現れている可能性もあり、カーボンナノホーンを用いた場合にはSEIのイオン拡散に対する性質が何らかの影響を受けて変化している可能性もある。あるいは別の反応抵抗がこの傾いた部分に現れている可能性がある。
以上説明したように、本発明は、炭素系導電助材としてカーボンナノホーンを用いたことにより、長寿命であり、反応抵抗が小さく、かつ体積膨張率が小さいリチウムイオン電池を提供することができた。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本案を説明したが、本発明は上述した実施の形態および実施例に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態および実施例では、ラミネート型のリチウムイオン電池を具体的に挙げて説明したが、本発明は、円筒型、コイン型、カード型、平型、楕円型、角型、ボタン型のなどにおいても変形例として適用が可能である。さらには、本案の変形例としては、有機ラジカル電池においても適用が好適である。有機ラジカル電池とは、充電が可能な二次電池の一つで、高速充電と薄さ、柔軟性を特徴とする二次電池のことである。材料としては、プラスチックの一種の有機ラジカル材料と、導電材として、カーボンファイバーなどが用いられており、本案の提案のカーボンナノホーンの適用が可能と考えている。有機ラジカル材料は、電気化学的な反応速度が非常に速く、電解質のイオンがスムーズに移動するためは、充電反応に対する抵抗を小さくすることが求められている。そのような理由から、抵抗を下げることができること、接触面積が広いことなどの特性を有するカーボンナノホーンは好適に利用できるといえる。また、このような特性を有するため、カーボンナノホーンは、物理的に折り曲げることのできる様々な電池などの導電材にも好適といえる。
本発明の一実施形態におけるリチウムイオン電池の構造を説明するための模式的な断面図である。 カーボンナノホーンの分散状態を示すSEM写真(10,000倍)である。 カーボンナノホーンの分散状態を示すSEM写真(100,000倍)である。 カーボンナノホーンの分散状態を示すSEM写真(250,000倍)である。 Dahlia型のカーボンナノホーンのTEM写真である。 Bud型のカーボンナノホーンのTEM写真である。 アセチレンブラックのTEM写真である。 ケッチェンブラックのTEM写真である。 各種導電助材のラマン分光特性を示すグラフである。 各種カーボンナノホーンのラマン分光特性を示すグラフである。 リチウムイオン電池の寿命特性の比較結果を示すグラフである。 リチウムイオン電池の保存日数の比較結果を示すグラフである。 リチウムイオン電池のインピーダンス特性の比較結果を示すグラフである。 反応抵抗、電子抵抗及び拡散抵抗の概念を説明するための、リチウム二次電池の模式的な一部断面図である。
符号の説明
1 リチウムイオン電池
2 負極集電体
3 正極集電体
4、310 負極活物質
5、210 正極活物質
6 セパレータ
7 カーボンナノホーン
8 結着材(バインダ)
100 Al箔
101 Cu箔
102 セパレータ
200 正極
220、320 導電助材

Claims (9)

  1. 活物質及び炭素系含有物を有する電極と、非水電解液と、を有するリチウムイオン電池において、
    前記活物質が天然黒鉛系であり、
    前記炭素系含有物がカーボンナノホーンであることを特徴とするリチウムイオン電池。
  2. 記電極における前記カーボンナノホーンの含有量が0.1質量%以上、かつ0.5質量%以下である、請求項1に記載のリチウムイオン電池。
  3. 活物質及び炭素系含有物を有する電極と、非水電解液と、を有するリチウムイオン電池において、
    前記活物質は人造黒鉛系であり、
    前記炭素系含有物がカーボンナノホーンであり、
    前記電極における前記カーボンナノホーンの含有量が0.5質量%以上、かつ2質量%以下であることを特徴とするリチウムイオン電池。
  4. 活物質及び炭素系含有物を有する電極と、非水電解液と、を有するリチウムイオン電池において、
    前記活物質は天然黒鉛と人造黒鉛を混合した系であり、
    前記炭素系含有物がカーボンナノホーンであり、
    前記電極における前記カーボンナノホーンの含有量が0.1質量%以上、かつ2質量%以下であることを特徴とするリチウムイオン電池。
  5. 前記カーボンナノホーンが導電助材として用いられている、請求項1ないし4のいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
  6. 前記カーボンナノホーンは、アルゴンレーザを用いたラマンスペクトルによる、1580cm-1のピーク強度IGと、1360cm-1のピーク強度IDと、の比であるIG/IDが0.80以上、かつ1.5以下である、請求項1ないしのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
  7. 前記カーボンナノホーンは、アルゴンレーザを用いたラマンスペクトルによる、1360cm-1のピーク強度IDと1580cm-1のピーク強度IGとの間に存在する極小値IUと、前記ピーク強度IDと、の比であるIU/IDが0.40以上、かつ0.72以下である、請求項1ないしのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
  8. 前記カーボンナノホーンの比表面積が200m2/g以上、かつ450m2/g以下である、請求項1ないしのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
  9. 前記カーボンナノホーンは、Dahlia型あるいはBud型である、請求項1ないしのいずれか1項に記載のリチウムイオン電池。
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