JP5383195B2 - ケイ酸塩の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ケイ酸塩、特にゼオライト構造を有するフレームワークケイ酸塩の製造方法に関する。また、本発明は、この方法により得られるケイ酸塩、特に層状ケイ酸塩及びフレームワークケイ酸塩に関する。更に、本発明は、本質的に、それらのケイ酸塩、及びその使用、特に分離のため、及び/又は物質の混合物の分離、特にアルカン及び/又はアルケンガス混合物の分離のための分子ふるいとしての使用に関する。
化学的工程又は精製工程においては、しばしば、物質の混合物から少なくとも1種の物質を分離し、又は一般的には物質の混合物を分離することが目的である。原則として、この分離は蒸留工程により実現することができる。しかし、非常に狭い範囲に混合物の沸点がある場合、この蒸留工程は、仮にそうであるとしても補助的な試薬の使用によってのみ経済的に都合のよい方法で実施することができる。非常に狭い範囲内の混合物の沸点の分離の例は、アルカン又はアルケンの分離、例えば、異性体のアルカン又はアルケンの分離である。
従って、本発明の1つの目的は、分子ふるい及び/又は分離及び/又はこのタイプの分離のための吸着剤として用いることのできる新規な化合物を提供することである。
本発明の更なる目的は、これらの化合物の製造方法を提供することである。
本発明の更なる目的は、最初に、前述した意図する用途のために有利に用いることができるが、触媒として又は他の技術分野において等の更に考えられる目的にも用いられる、新規なケイ酸塩、特にゼオライトを提供することである。
従って、本発明は、
(1)二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体を、R(R及びRはメチルであり、R及びRは両方ともn−プロピルである)を含む少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び少なくとも1種の塩基を含む水溶液と混合し;
(2)(1)で得られたコロイド溶液を、選択された圧力におけるコロイド溶液の沸点より高い温度から大気圧における180℃の範囲の温度に加熱して少なくとも1種のケイ酸塩を含む懸濁液を得ることを含む、少なくともケイ素及び酸素を含むケイ酸塩の製造方法であって、
(1)において、少なくともケイ素及び酸素を含むケイ酸塩が、結晶化補助剤として添加される方法に関する。
本発明によれば、Rを含む、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物に加え、この化合物と異なる塩基を用いることが可能である。例えば、水酸化アンモニウムNHOH、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、又はこれらの化合物の2種以上の混合物が本明細書において挙げられる。この場合、Rを含む、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物は、1種以上の好適なアニオン、例えば、ハロゲン、例えば、フッ素又は塩素又は臭素又はヨウ素のアニオンを含む。
好ましい実施形態によれば、Rを含む、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物はまた、アニオンとして、(1)に従い用いられる塩基をも含む。特に、本明細書において、塩基性アニオンとして水酸化物イオン又はアルミン酸塩が挙げられる。特に好ましい塩基性アニオンは水酸化物イオンである。
従って、本発明はまた、Rを含む、少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物が塩基性アニオン、好ましくは水酸化物イオンを含む、前記方法にも関する。
従って、本発明はまた、(1)に従い用いられる水溶液がジメチルジプロピル水酸化アンモニウム(DMDPAH)を含む、前記方法にも関する。
二酸化ケイ素及び/又は前駆体化合物、テトラアルキルアンモニウム化合物、特にテトラアルキル水酸化アンモニウム化合物から得られる二酸化ケイ素、及び水のモル比は実質的に任意に調整することができ、(2)に従い、少なくとも1種のケイ酸塩が結晶化により得られることが確実にされる。
好ましい実施形態によれば、用いられる二酸化ケイ素及び/又は前駆体テトラアルキル水酸化アンモニウム化合物から得られる二酸化ケイ素及び水の量は、(1)により得られるコロイド溶液が、二酸化ケイ素、テトラアルキル水酸化アンモニウム化合物及び水を、1:(0.4〜10):(4〜12)の範囲の質量比で含むように選択される。更に、前記範囲に関しては、15までの水分含有量が可能であり、例えば、3が下限として挙げられる。従って、(1)により得られたコロイド溶液は、二酸化ケイ素、テトラアルキル水酸化アンモニウム化合物及び水を、1:(0.4〜10):(3〜15)の範囲の質量比で含む。本発明によれば、水分含有量の範囲は、更に、4〜15、又は5〜15、又は6〜15、又は7〜15、又は8〜15、又は9〜15、又は10〜15、又は11〜15、又は12〜15、又は13〜15、又は14〜15、又は3〜14、又は3〜13、又は3〜12、又は3〜11、又は3〜10、又は3〜9、又は3〜8、又は3〜7、又は3〜6、又は3〜5、又は3〜4であってもよい。更に好ましい範囲は、例えば、4〜14.5、又は5〜14、又は6〜13.5、又は7〜13、又は7.5〜12.5であってもよい。本発明によれば、テトラアルキル水酸化アンモニウム化合物の含有量は、例えば、0.5〜9、又は0.6〜8、又は0.7〜7、又は0.8〜6、又は0.9〜5、又は1.0〜4、又は1.1〜3、又は1.2〜2の範囲であってもよい。
本発明の特に好ましい実施形態によれば、(1)により得られるコロイド溶液は、SiO、DMDPAH及び水を、1:(0.4〜2):(4〜8)、更に好ましくは1:(0.5〜1.9):(4〜8)、更に好ましくは1:(0.6〜1.8):(4〜8)、更に好ましくは1:(0.7〜1.7):(4〜8)、更に好ましくは1:(0.8〜1.6):(4〜8)、更に好ましくは1:(0.9〜1.5):(4〜8)、更に好ましくは1:(1.0〜1.4):(4〜8)、更に好ましくは1:(1.1〜1.3):(4〜8)のSiO:DMDPAH及び水の質量比で含み、各場合、水の割合は、更に好ましくは5〜7の範囲である。
本発明の更なる実施形態によれば、(1)により得られるコロイド溶液は、SiO、DMDPAH及び水を、1:(0.45〜0.55):(8〜12)、更に好ましくは1:(0.46〜0.54):(8〜12)、更に好ましくは1:(0.47〜0.53):(8〜12)、更に好ましくは1:(0.48〜0.52):(8〜12)、特に好ましくは1:(0.49〜0.51):(8〜12)のSiO:DMDPAH及び水の質量比で含む。各場合、水の含有量は、更に好ましくは、8〜11、又は8〜10、又は8〜9、又は9〜12、又は9〜11、又は9〜10、又は10〜12、又は10〜11、又は11〜12の範囲である。
従って、本発明は、ケイ酸塩の合成における、好ましくはケイ酸塩の熱水合成における、好ましくは構造形成剤としてのジメチルジプロピル水酸化アンモニウムの使用であって、ケイ酸塩が好ましくは層状ケイ酸塩又はフレームワークケイ酸塩であり、フレームワークケイ酸塩は、更に好ましくは、ゼオライト型のケイ酸塩である使用にも関する。
本発明により得られる層状ケイ酸塩は、以下に詳細に説明するように、CuKα1照射により、対応するX線回折図形において生じる少なくとも以下の反射において特徴づけられる。
Figure 0005383195
表において、100%は、X線回折図における最も高いピークの強度に関連する。
本発明により得られるフレームワークケイ酸塩は、以下に詳細に説明するように、CuKα1照射により、対応するX線回折図形において生じる少なくとも以下の反射において特徴づけられる。
Figure 0005383195
表において、100%は、X線回折図における最も高いピークの強度に関連する。
意外にも、本発明の方法で得られたケイ酸塩を(1)において結晶化補助剤として加えた場合に、ケイ酸塩の製造方法に有利であることが発見された。
その結果、前述し、以下に詳細に説明するように、結晶化補助剤として層状ケイ酸塩を用いることが最初に可能である。本発明の方法の実施形態によれば、(2)により得られる懸濁液から分離した後の層状ケイ酸塩が本明細書において結晶化補助剤として用いられ、可能な分離法を以下に工程(3)として詳細に説明する。(1)における結晶化補助剤としての使用の前に、(2)により得られた懸濁液からの分離された後の層状ケイ酸塩を、更に(4)に従い適当に洗浄し、及び/又は(5)に従い適当に乾燥することができる。(4)及び(5)は以下に詳細に説明する。本発明の更なる方法の実施形態によれば、(2)から得られた懸濁液を、懸濁液に存在するケイ酸塩を分離することなく、少なくとも部分的に結晶化補助剤として用いることも可能である。
第二に、本発明の範囲内において、前述し、以下に詳細に説明するように、フレームワークケイ酸塩を、(1)における結晶化補助剤として用いることが可能である。以下に詳細に説明するように、フレームワークケイ酸塩は、好ましくは(2)により得られた層状ケイ酸塩を焼成することにより製造することができ、適当な方法で、
−(3)に従い分離してもよく、
−(4)に従い洗浄してもよく、及び/又は(5)に従い乾燥してもよい。
本発明の方法の更なる実施形態によれば、層状ケイ酸塩及びフレームワークケイ酸塩の混合物をも、結晶化補助剤として用いることができる。
特に好ましくは、(2)により得られ、必要であれば(3)に従い分離し、必要であれば(4)により洗浄し、及び/又は(5)に従い乾燥した層状ケイ酸塩が、結晶化補助剤として用いられる。
ケイ酸塩の製造のための本発明の方法は、好ましくはバッチプロセスとして実施される。本明細書において、(2)により得られるケイ酸塩又は同様にそれから得られるフレームワークケイ酸塩が(1)で用いられ、好ましくは(2)により得られた層状ケイ酸塩が(1)で用いられることが挙げられる場合、これには、ケイ酸塩が製造され、その一部が、同じバッチ反応器内でそれに続く反応バッチに結晶化補助剤として用いられる実施形態が含まれる。ケイ酸塩が最終的に得られる工程(1)からの異なるバッチ反応器中で実施される工程(1)において、ケイ酸塩を少なくとも部分的に用いることも可能である。
本発明に従い、他の方法により、(1)において用いられるケイ酸塩を製造することも可能である。例えば、本明細書において、工程(1)において用いられる、結晶化補助剤のない、特にケイ酸塩のない工程が挙げられ、そうでなければ、同じ条件、例えば、前述したような、SiO:DMDPAH:HOの質量比、以下に詳細に説明するような、同じ結晶化条件、及び/又は同じ分離条件、及び同じ乾燥条件、及び/又は同じ焼成条件が選択される。
意外にも、結晶化補助剤として層状及び/又はフレームワークケイ酸塩を添加する本方法が、熱水合成の誘導期における有利な効果を有し、それにより結晶化の促進が実現されることがわかった。
(1)において、ケイ酸塩は、好ましくは(1)による混合物中に存在する二酸化ケイ素、及び/又は(1)による混合物中の二酸化ケイ素前駆体中に存在する二酸化ケイ素に基づき、0.1〜5質量%の量で加えられる。
更に好ましくは、(1)におけるケイ酸塩は、0.2〜4.5質量%、更に好ましくは0.5〜4.0質量%、更に好ましくは0.75〜3.5質量%、更に好ましくは1.0〜3.0質量%、更に好ましくは1.5〜2.5質量%の量で加えられる。
好ましい実施形態によれば、ケイ酸塩は、二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体を混合することにより形成される混合物に結晶化補助剤として加えられる。
本発明の可能な実施形態によれば、(1)による、この方法により得られるコロイド溶液を、(2)による追加の中間工程なしに加熱することができる。必要であれば、(1)による、この方法により得られるコロイド溶液を、(2)による加熱の前に、適当な方法で、例えば12時間、好ましくは0.5〜6時間及び特に好ましくは1〜3時間の間、撹拌することも可能である。
更なる実施形態によれば、必要であれば、(1)により得られ、撹拌したコロイド溶液を、(2)による加熱の前に適当な方法で濃縮することができる。この濃縮は工程(ii)として以下に説明する。
原則として、少なくとも1種のケイ酸塩がコロイダル溶液中で結晶化するのを確実にする、あらゆる好適な圧力下、及びあらゆる好適な温度下で、(1)により得られ、(2)に従い、適切に撹拌及び/又は適切に濃縮したコロイド溶液を加熱することができる。ここで、選択された圧力における温度は、(1)により得られた溶液の沸点よりも高いことが好ましい。大気圧における180℃以下の温度が更に好ましい。本発明の方法の特に好ましい実施形態によれば、(2)による結晶化はオートクレーブ中で実施される。
従って、本発明は、(2)における熱水結晶化がオートクレーブ中で実施される、前記方法にも関する。
本発明の文脈において用いられるように、「大気圧」なる用語は、理想的には101325Paの圧力を指すが、当業者に対して公知の範囲内における変化が含まれる。例えば、前記圧力は、95000〜106000、又は96000〜105000、又は97000〜104000、又は98000〜103000、又は99000〜102000Paの範囲であってもよい。
(2)によるオートクレーブ中で用いられる温度は、好ましくは100〜180℃の範囲、更に好ましくは110〜175℃の範囲、更に好ましくは120〜170℃の範囲、更に好ましくは130〜165℃の範囲、特に好ましくは140〜160℃の範囲である。
従って、本発明は、必要に応じて前述したようにして濃縮した後、(1)により得られるコロイド溶液を、オートクレーブ中で(2)に従い100〜180℃の範囲の温度に加熱する、前記方法にも関する。
(1)により得られたコロイド溶液を(2)に従い加熱する温度は、原則として、結晶化が所望の程度まで実施されるまで維持される。ここで、340時間以下の時間、更に好ましくは300時間以下、更に好ましくは200時間、更に好ましくは12時間〜260時間、更に好ましくは24時間〜252時間、更に好ましくは24〜252時間、更に好ましくは24〜240時間、更に好ましくは24〜216時間、更に好ましくは24〜192時間、更に好ましくは24〜168時間、更に好ましくは24〜144時間、更に好ましくは24〜120時間、更に好ましくは48〜120時間、更に好ましくは72〜120時間が好ましい。
(1)において結晶化補助剤としてケイ酸塩を加えない、15〜45日の結晶化時間が通常である方法と比較し、15日未満、例えば11日及び5日以下への結晶化時間の実質的な減少を、本発明の方法によって実現することができた。
従って、本発明は、必要に応じて前述したようにして濃縮した後、(1)により得られるコロイド溶液を、(2)に従い12時間〜260時間の範囲の時間加熱する、前記方法にも関する。
原則として、二酸化ケイ素又はその前駆体として、あらゆる好適な化合物を用いることができる。これに関連し、コロイド状二酸化ケイ素、及びいわゆる「湿式法による二酸化ケイ素」及びいわゆる「乾式法による」二酸化ケイ素を用いることができる。これらの場合、二酸化ケイ素は特に好ましくは非晶質であり、二酸化ケイ素粒子のサイズは、例えば5〜100nmの範囲であり、二酸化ケイ素粒子の表面積は50〜500m/gの範囲である。コロイド状二酸化ケイ素は、特に、Ludox(登録商標)、Syton(登録商標)、Nalco(登録商標)又はSnowtex(登録商標)として市販されている。「湿式法による」二酸化ケイ素は、特にHi−Sil(登録商標)、Ultrasil(登録商標)、Vulcasil(登録商標)、Santocel(登録商標)、Valron−Estersil(登録商標)、Tokusil(登録商標)、又はNipsil(登録商標)として市販されている。「乾式法による」二酸化ケイ素は、特にAerosil(登録商標)、Reolosil(登録商標)、Cab−O−Sil(登録商標)、Fransil(登録商標)又はArcSilica(登録商標)として市販されている。例えば、テトラアルコキシシラン、例えば、テトラエトキシシラン又はテトラプロポキシシランが、前駆体化合物として挙げられる。特に好ましくは、二酸化ケイ素前駆体でなく、二酸化ケイ素自体が本発明の方法において用いられる。同様に、非晶質二酸化ケイ素が好ましい。
従って、本発明は、(1)において非晶質二酸化ケイ素が用いられる、前記方法にも関する。
原則として、本明細書において、あらゆる好適な非晶質二酸化ケイ素を用いることができる。10〜400m/gの範囲、好ましくは10〜100m/gの範囲、特に好ましくは10〜50m/gの範囲の比表面積(BET、Brunauer−Emmet−Teller;77Kにおいて窒素吸着によりDIN66131に従って測定される)を有する非晶質二酸化ケイ素が好ましい。更に好ましい範囲は、50〜100m/g、又は100〜300m/g、又は300〜400m/gである。
(1)においては、二酸化ケイ素に加え、DMDPAHが特に好ましく用いられる。
この化合物は、あらゆる考えられる工程により製造することができる。製造のための1つの可能性は、例えば、薄膜を用いた電気化学透析である。本発明の方法の一実施形態によれば、DMDPAHは、ジプロピルアミン及びヨウ化メチルの反応、それに続くアニオン交換によって得られる。
更なる実施形態によれば、ジプロピルアミン及びヨウ化メチルは、適当な溶媒又は溶媒混合物、好ましくはエタノール中でお互いに反応する。この反応が実施される温度は、好ましくは20〜75℃の範囲、更に好ましくは30〜60℃の範囲、特に好ましくは40〜50℃の範囲である。
本発明の方法の更なる実施形態によれば、DMDPAHは、好適な溶媒、例えば好ましくはエタノール中で、好適な温度、例えば、好ましくは40〜50℃の範囲で、ジメチルアミン及び臭化プロピルから出発して製造することができる。
本発明によるアニオン交換は、好ましくは、それぞれの水酸化アンモニウムを、例えば、ろ過、遠心分離又は他の固体−液体分離法により、例えば、好ましくはろ過、及び洗浄、例えば好ましくはエタノール等の好適なアルコールを用いて、好適なイオン交換樹脂、例えば、Amberlyst(商標)樹脂又はAG1−X8型の樹脂(BioRad)を通過させることにより、分離した後に実施することができる。Ag2Oを用いたイオン交換もまた可能である。
例えば、Sachem社製のDMDPAH水溶液等の、市販されているDMDPAHを本発明の方法において用いることもできる。
(1)において、DMDPAHは、好ましくは溶液として、特に好ましくは、DMDPAHに関して水溶液の濃度が例えば10〜20質量%の範囲である水溶液として用いられる。
(1)によるコロイド溶液の製造の間の温度は、好ましくは10〜40℃の範囲、更に好ましくは15〜35℃の範囲、特に好ましくは20〜30℃の範囲である。
本発明の方法の一実施形態によれば、テトラアルキル水酸化アンモニウム、二酸化ケイ素、水及び結晶化補助剤を含むコロイド溶液が、第一工程において最初に製造される。少なくとも1つの第二工程において、第一工程において得られた溶液の水分含有量が前述した好ましい範囲内であるように、好適な方法を用いて調整される。
他の中で好ましい好適な方法によれば、水分含有量は、少なくとも1種の好適な装置内で水を除去することによって調整される。水は、好ましくは60〜85℃、更に好ましくは65〜80℃、特に好ましくは65〜75℃の範囲の温度で除去される。この工程は濃縮として前述する。
従って、本発明は、(1)において、
(i)テトラアルキル水酸化アンモニウム(DMDPAH)、二酸化ケイ素、水、結晶化補助剤としてのケイ酸塩を含むコロイド溶液が製造され、
(ii)テトラアルキル水酸化アンモニウム、二酸化ケイ素、水、結晶化補助剤としてのケイ酸塩を含むコロイド溶液が、前述した好ましい範囲において、SiO:テトラアルキル水酸化アンモニウム:水の質量比、例えば、1:(0.4〜2):(4〜8):(0.001〜0.05)を有するように、(i)により得られたコロイド溶液の水分含有量が調整される、前記方法にも関する。
特に、少なくとも1種の好適な装置として、ロータリーエバポレータ又はオーブンが挙げられる。オーブンが特に好ましい。特に、減圧下、それ故に低温において水の除去を可能にする装置、例えば、減圧下で操作するロータリーエバポレータがこの点で好ましい。
加熱、及びそれに続く、少なくとも1種のケイ酸塩の製造は、あらゆる好適な装置内で実施することができる。例えば、(2)はオートクレーブ中で達成される。
コロイド溶液は、(2)に従い、結晶化のために好ましくは撹拌される。結晶化を実施する反応容器を回転させることも可能である。
本発明の方法の一実施形態によれば、少なくとも1種のケイ酸塩は、(2)から得られる懸濁液から少なくとも1工程で好適な方法により分離される。この分離は、例えば、ろ過、限外ろ過、ダイアフィルトレーション又は遠心分離法、又は、例えば噴霧乾燥及び噴霧造粒法によって達成することができる。噴霧乾燥又はろ過による分離が好ましい。(2)により得られた懸濁液それ自体、又は(2)により得られた懸濁液を濃縮することにより得られた懸濁液を、例えば、噴霧法による分離にかける。濃縮は、例えば、蒸発、例えば減圧下での蒸発、又はクロスフローろ過により実現することができる。同様に、(2)に従って得られた懸濁液を、(2)による懸濁液を2つの画分に分離し、2つの画分の1つに含まれる固体を、ろ過、限外ろ過、ダイアフィルトレーション、又は遠心分離法により分離し、任意の洗浄工程及び/又は乾燥工程の後に、懸濁液の他の画分において懸濁することによって濃縮することができる。分離及び乾燥法としての噴霧乾燥又は噴霧造粒乾燥、例えば、流動床噴霧造粒乾燥によって得られた噴霧材料は、固体及び/又は中空球を含むことができ、それぞれ実質的に球からなり得、例えば、5〜500μm、又は5〜300μmの範囲の直径を有する。スプレーノズルとしての噴霧の間、単一成分又は複数成分のノズルを用いることができる。ロータリーアトマイザーの使用も考えられる。用いたキャリアーガスの可能な吸気口の温度は、例えば、200〜600℃の範囲、好ましくは225〜550℃の範囲、更に好ましくは300〜500℃の範囲である。キャリアーガスの排気口の温度は、例えば50〜200℃の範囲である。キャリアーガスとして、空気、薄い空気、又は酸素含有量が10容量%以下、好ましくは5容量%以下、更に好ましくは5容量%未満、例えば2容量%以下の酸素−窒素混合ガスが挙げられる。噴霧法は、向流又は並流において実施することができる。
従って、本発明は、更に
(3)(2)により得られた懸濁液から少なくとも1種のケイ酸塩を分離することを含む前記方法にも関する。
本発明の方法の一実施形態によれば、(2)による結晶化は適当な急冷によって停止することができる。ここで、結晶化を停止するのに適している温度を有する水を懸濁液に加えることが特に好ましい。
本発明の方法の好ましい実施形態によれば、前述のようにして分離された少なくとも1種のケイ酸塩は、洗浄及び/又は乾燥される。
従って、本発明は、更に
(4)(3)により得られたケイ酸塩を洗浄及び/又は
(5)乾燥することを含む、前記方法にも関する。
分離に続いて、少なくとも1回の洗浄工程及び/又は少なくとも1回の乾燥工程があってもよく、少なくとも2回の洗浄工程がある場合、同一又は異なる洗浄剤又は洗浄剤の混合物を用いることが可能であり、少なくとも2回の乾燥工程がある場合、同一又は異なる乾燥温度を用いることが可能である。
ここで、乾燥温度は、好ましくは室温から150℃の範囲であり、更に好ましくは60〜140℃、更に好ましくは80〜130℃、更に好ましくは100〜120℃の範囲である。
乾燥の時間は好ましくは、6〜48時間、更に好ましくは、12〜36時間の範囲である。
従って、本発明は、(4)に従いケイ酸塩を水で洗浄し、及び/又は(5)に従い、室温から150℃の範囲の温度で乾燥する、前記方法にも関する。
用いられる洗浄剤は、例えば、水、アルコール、例えば、メタノール、エタノール又はプロパノール又はそれらの2種以上の混合物であってもよい。例えば、2種以上のアルコール、例えばメタノール及びエタノール、又はメタノール及びプロパノール、又はエタノール及びプロパノール、又はメタノール及びエタノール及びプロパノール、又は水と、少なくとも1種のアルコールとの混合物、例えば、水及びメタノール、又は水及びエタノール、又は水及びプロパノール、又は水及びメタノール及びエタノール、又は水及びメタノール及びプロパノール、又は水及びエタノール及びプロパノール、又は水及びメタノール及びエタノール及びプロパノールが混合物として挙げられる。水、又は水と少なくとも1種のアルコールの混合物、好ましくは水及びエタノールが好ましく、単独の洗浄剤として水が特に好ましい。
本発明の方法の一実施形態によれば、(3)における少なくとも1種のケイ酸塩の分離から得られる母液(未反応の出発材料を含んでいてもよい)は、方法の工程(1)において再利用することができる。
例えば、前述したような噴霧乾燥法、又は噴霧造粒法を用いて実施される分離は、(2)において得られる懸濁液由来のケイ酸塩の分離及びケイ酸塩の乾燥が単一の工程で実施できるという利点を有する。
本発明の方法においては、ケイ酸塩、特に層状ケイ酸塩が得られる。
従って、本発明は、前述した方法により得られるケイ酸塩、特に層状ケイ酸塩にも関する。
本発明は、CuKα1照射によるX線回折図形において、少なくとも以下の反射を生じる層状ケイ酸塩自体(構造RUB−39)にも関する。
Figure 0005383195
表において、100%は、X線回折図における最も高いピークの強度に関連する。
特に、本発明は、CuKα1照射によるX線回折図形において、少なくとも以下の反射を生じる層状ケイ酸塩自体(構造RUB−39)にも関する。
Figure 0005383195
表において、100%は、X線回折図における最も高いピークの強度に関連する。
本発明の層状ケイ酸塩又は本発明によって製造された層状ケイ酸塩は、好ましくは空間群P 2/cに存在する。テトラアルキル水酸化アンモニウム及び二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体が出発材料として用いられる場合には、前述したように、本発明により製造された層状ケイ酸塩は、好ましくは、リートフェルト解析により測定される、以下の格子定数を有する。
− a=7.33(1)Å
− b=10.72(1)Å
− c=17.51(1)Å
− β=115.7(1)°
リートフェルト解析は、R.A.Young(editor),The リートフェルト Method,Oxford University Press,1995,Oxford,in particular in chapter 7:Analytical profile fitting of X−ray powder diffraction profiles in リートフェルト analysis,pages111−131に開示されている。
29−Si MAS NMR分光法によれば、本発明の層状ケイ酸塩は、層状ケイ酸塩に典型的なシラノール基の特徴である、約104ppmにおける低磁場信号を有する。
1−H NMR分光法によれば、本発明の層状ケイ酸塩は、層状ケイ酸塩に典型的なシラノール基の特徴である、約16.4ppmにおける低磁場信号を有する。
示された化学シフトは内部標準としてTMSを基準とする。
本発明の方法の特に好ましい実施形態によれば、(2)により得られるケイ酸塩を、少なくとも1つの追加の工程において(6)に従って焼成する。
原則として、少なくとも1種のケイ酸塩を含む懸濁液を、直接、焼成に供給することが可能である。好ましくは、焼成前に、(3)に従い、前述したようにケイ酸塩を懸濁液から分離する。
焼成前に、懸濁液から分離したケイ酸塩を、前述したように、少なくとも1回の洗浄工程(4)及び/又は前述したように、少なくとも1回の乾燥工程(5)にかける。好ましくは、懸濁液から分離したケイ酸塩を乾燥し、洗浄工程なしで焼成する。
(2)及び/又は(3)及び/又は(4)及び/又は(5)により得られたケイ酸塩の(6)による焼成は、好ましくは600℃以下の範囲の温度で実施され、フレームワークケイ酸塩を得る。
本発明の方法の好ましい実施形態によれば、ケイ酸塩を室温から600℃以下の温度に加熱し、更に好ましくは、加熱速度は0.1〜12℃/時間の範囲、更に好ましくは1〜11℃/時間、特に好ましくは5〜10℃/時間の範囲である。
この温度は、好ましくは、例えば200〜600℃の範囲である。300〜600℃の範囲の焼成温度が特に好ましい。更に好ましくは、焼成温度は400〜575℃の範囲、特に好ましくは450〜550℃の範囲である。
本発明の方法の可能な実施形態によれば、焼成は連続的な温度において段階的に実施される。本発明の文脈において用いられるように、「連続的な温度において段階的に」なる用語は、焼成されるケイ酸塩を特定の温度に加熱し、特定の時間この温度に維持し、この温度から少なくとも1種のさらなる温度に加熱し、特定の時間維持する焼成を意味する。
好ましくは、焼成されるケイ酸塩を4種以下の温度、更に好ましくは3種以下の温度、特に好ましくは2種の温度に維持する。
この態様においては、第一の温度は好ましくは500〜540℃の範囲であり、更に好ましくは505〜535℃の範囲、更に好ましくは510〜530℃の範囲、特に好ましくは515〜525℃の範囲である。この温度は、好ましくは8〜24時間、更に好ましくは9〜18時間、特には10〜14時間維持される。
第二の温度は、好ましくは540〜600℃の範囲、更に好ましくは550〜580℃の範囲、特に好ましくは555〜570℃の範囲である。この温度は、好ましくは0.5〜6時間、好ましくは1〜4時間、特には1〜3時間維持される。
従って、本発明はまた、600℃以下、好ましくは300〜600℃の範囲の連続的な温度で段階的に焼成が実施される、前記方法に関する。
焼成は、あらゆる好適な雰囲気において、例えば、空気、薄い空気、窒素、水流、合成空気、二酸化炭素中で実施することができる。焼成は、好ましくは空気の中で実施される。
焼成は、この目的のために適したあらゆる装置中で実施することができる。焼成は、好ましくは、回転環状炉内、ベルト焼成炉内、マッフル炉内、次にケイ酸塩が意図する目的のために用いられるin situにおける装置内(例えば分子ふるい、触媒又は後述する他の用途)で実施される。ここでは、回転環状炉及びベルト焼成炉が特に好ましい。
本発明の更に可能な実施形態によれば、(2)により得られるケイ酸塩は、噴霧乾燥法又は噴霧造粒法を用いて懸濁液から分離され、分離の間に用いられる条件は、分離の間に、少なくとも一部の層状ケイ酸塩がフレームワークケイ酸塩に変化するように選択される。その結果、分離の間、温度は、好ましくは少なくとも225℃に選択される。工程のこのバージョンは、分離工程、乾燥工程及び少なくとも一部の焼成工程が単一の工程に組み合わせられるという利点を有する。
本発明の方法においては、焼成後に、ケイ酸塩、特にフレームワークケイ酸塩が得られる。
従って、本発明は、更に、
(6)(2)で得られたケイ酸塩を焼成し、及び
−(3)に従い分離してもよく、及び
−(4)に従い洗浄してもよく、及び/又は(5)に従い乾燥し、フレームワークケイ酸塩を得ることを含む、前記方法にも関する。
従って、本発明は、(6)による焼成を含む、前記方法によって得られるケイ酸塩、特にDMDPAHを用いて得られるフレームワークケイ酸塩にも関する。
本発明は、CuKα1照射によるX線回折図形において、少なくとも以下の反射を生じるフレームワークケイ酸塩自体(構造RUB−41)にも関する。
Figure 0005383195
表において、100%は、X線回折図における最も高いピークの強度と関連する。
特に、本発明は、CuKα1照射によるX線回折図形において、少なくとも以下の反射を生じるフレームワークケイ酸塩自体(構造RUB−41)にも関する。
Figure 0005383195
表において、100%は、X線回折図における最も高いピークの強度に関連する。
本発明のフレームワークケイ酸塩又は本発明によって製造されたフレームワークケイ酸塩は、好ましくは空間群P 2/cに存在する。テトラアルキル水酸化アンモニウム及び二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体が前述したように出発材料として用いられる場合には、本発明により製造された層状ケイ酸塩は、好ましくは、リートフェルト解析により測定される、以下の格子定数を有する。
− a=7.34(1)Å
− b=8.72(1)Å
− c=17.17(1)Å
− β=114.2(1)°
29−Si MAS NMR分光法によれば、層状ケイ酸塩に典型的なシラノール基の特徴であり、本発明の前述した層状ケイ酸塩の場合に見られた、約104ppmにおける低磁場信号は、本発明のフレームワークケイ酸塩の場合には存在しない。
本発明のフレームワークケイ酸塩は、好ましくは8MR及び10MRチャンネルを有し、8MRは、特に好ましくは前述したような単位セルのcと類似しており、10MRチャンネルは、特に好ましくは前述したような単位セルのaと類似している。8MR及び10MRチャンネルの定義に関しては、Ch.Baerlocher,W.M.Meier,D.H.Olson,Atlas of Zeolite Framework Types,5th edition,2001,Elsevier,pages10−15が参照される。
特に、本発明のフレームワークケイ酸塩は、二次元の8MR及び10MRチャンネルの細孔構造に関して実質的に単峰性の分布によって特徴づけられる。8MRチャンネル及び10MRチャンネルの孔の大きさは、この点において、それぞれ、好ましくは(5.70〜6.00)×(4.00〜4.20)Åの範囲、特に好ましくは(5.80〜5.90)×(4.05〜4.15)Åの範囲を有する。
本発明のフレームワークケイ酸塩は、好ましくは、それぞれの場合、DIN 66135(Langmuir)により測定される、200m/g以上、更に好ましくは20〜800m/g、更に好ましくは300〜700m/g、特に好ましくは400〜600m/gの範囲の比表面積を有する微小孔を有する。
本発明のフレームワークケイ酸塩は、好ましくは、それぞれの場合、DIN 66134により測定される、0.15〜0.21ml/g、更に好ましくは0.16〜0.20ml/g及び特に好ましくは0.17〜0.19ml/gの範囲の細孔容積を有する孔を有する。
従って、本発明のフレームワークケイ酸塩は、微小孔性のゼオライトタイプのケイ酸塩である。
本発明のフレームワークケイ酸塩の熱安定性は、好ましくは少なくとも600℃、更に好ましくは600℃を超える。
本発明の文脈において用いられるように、「熱安定性」なる用語は、フレームワークケイ酸塩の特異的格子構造が大気圧下で保持する温度を意味する。
本発明の更なる実施形態によれば、本発明によって製造されたケイ酸塩は、ケイ素及び酸素に加え、少なくとも1種の分子の少なくとも1種の原子を含むことが可能である。従ってケイ酸塩構造の中に、アルミニウム、ホウ素、鉄、チタン、スズ、ゲルマニウム、ジルコニウム、バナジウム又はニオブの少なくとも1種の元素を取り込むことが可能である。
また、お互いに異なる、2、3又はそれ以上のヘテロ原子を導入することも考えられる。これとの関連で、例えば、アルミニウム及びホウ素、アルミニウム及びスズ、アルミニウム及びチタン、アルミニウム及びゲルマニウム、アルミニウム及びバナジウム、アルミニウム及びジルコニウム、ホウ素及びスズ、ホウ素及びチタン、ホウ素及びゲルマニウム、ホウ素及びバナジウム、ホウ素及びジルコニウム、又は例えば、3種の異なるヘテロ原子の組み合わせが挙げられる。
例えば、アルミニウムが取り込まれる場合、例えば、アルミニウム粉末等の金属アルミニウム、又はアルカリ金属アルミン酸等の好適なアルミン酸、及び/又はアルミニウムトリイソプロピレート等のアルミニウムアルコラートを、テトラアルキルアンモニウム化合物及び二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体に加え、出発物質として用いることができる。
アルミニウムを取り込む場合、特に、アルミン酸ナトリウムがアルミニウム源として好ましく用いられる。更に好ましくは、本発明のケイ酸塩、特に本発明のフレームワークケイ酸塩におけるAl:Siのモル比が、1:15〜1:80の範囲、更に好ましくは1:20〜1:70の範囲、更に好ましくは1:25〜1:60の量になるように、アルミニウム源が用いられる。アルミニウムを取り込む場合、アルカリ金属イオン又はアルカリ土類金属イオン、更に好ましくはアルカリ金属イオン及び特に好ましくはナトリウムイオンを加えることが特に好ましい。意外にも、これらのイオンを加えることにより、熱水結晶化の間の温度が減少することがわかった。例えば、熱水合成の通常の温度が約150℃である場合、本発明によるナトリウムイオンの追加により、経済的に優れた方法において、約10℃の低下を実現することができる。同時に、本発明の短い結晶時間が維持される。
例えば、ホウ素を取り込む場合、遊離のホウ酸及び/又はホウ酸塩及び/又はホウ酸エステル、例えば、ホウ酸トリエチル又はホウ酸トリメチルを、テトラアルキルアンモニウム化合物、二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体に加え、出発物質として用いることができる。
好ましくは、例えばホウ素を取り込む場合、ホウ素源としてホウ酸が用いられる。ホウ素源は、好ましくは、本発明のケイ酸塩、特に本発明のフレームワークケイ酸塩において、B:Siのモル比が1:5〜1:50の範囲、更に好ましくは1:10〜1:45の範囲、更に好ましくは1:15〜1:40の範囲の量になるように用いられる。熱水的に結晶化される混合物の水分含有量は、好ましくは、モル比で表すように、Siに基づき(Si:水)、約0.1〜約1.0である。Siに基づき、熱水的に結晶化される混合物のDMDPAH含有量は、好ましくは、Si:DMDPAHのモル比として表すように、約1.5〜約2.5の範囲である。
例えば、チタンを取り込む場合、チタンエタノレート又はチタンプロピレート等のチタンアルコラートを、テトラアルキルアンモニウム化合物、二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体に加え、出発物質として用いることができる。
例えば、スズを取り込む場合、例えば、塩化スズ及び/又はスズアルコラート等の有機金属スズ化合物、スズアセチルアセトネート等のキレートを、テトラアルキルアンモニウム化合物、二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体に加え、出発物質として用いることができる。
例えば、ジルコニウムを取り込む場合、例えば、塩化ジルコニウム及び/又はジルコニウムアルコラートを、テトラアルキルアンモニウム化合物、二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体に加え、出発物質として用いることができる。
例えば、バナジウム又はゲルマニウム又はニオブを取り込む場合、例えば、塩化バナジウム又は塩化ゲルマニウム又は塩化ニオブを、テトラアルキルアンモニウム化合物、二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体に加え、出発物質として用いることができる。
従って、本発明は、ケイ酸塩が、Si及びOに加え、原子Al、B、Fe、Ti、Sn、Ge、Zr、V又はNbの少なくとも1種を含む前記方法、及び前述したような層状及び/又はフレームワークケイ酸塩、特に前述したようなフレームワークケイ酸塩の製造方法にも関する。
格子に取り込まれる原子のタイプに依存し、結果は負に帯電したフレームワークとなり、例えば、ケイ酸塩にカチオンを荷電することが可能となる。特に、鋳型化合物のアンモニウムイオンR、白金、パラジウム、ロジウム又はルテニウムカチオン、金カチオン、ナトリウム又はカリウムイオン等のアルカリ金属カチオン、マグネシウム又はカルシウムイオン等のアルカリ土類金属カチオンが挙げられる。この文脈において、同様に、例えば、モリブデン、タングステン、レニウム又は銀が挙げられる。従って、ケイ素のみを含むRUB−39及び/又はRUB−41構造を有する、本発明によって得られるケイ酸塩、及び少なくとも1種のヘテロ原子を含む前記ケイ酸塩の両方を荷電させることが可能である。
多くの工業用途において、使用者の一部においては、しばしば、それ自体が結晶性の材料を用いず、成形体を得るために処理される結晶性材料を用いることが望ましい。このような成形体は、多くの工業過程、例えば、管状反応器内の物質の混合物からの物質の分離において、好都合に操作するために必要である。
従って、本発明は、結晶性かつ細孔の、前述したフレームワークケイ酸塩を含む成形体にも関する。本発明は、前述した層状ケイ酸塩を含む成形体をも含む。
一般に、成形体は、本発明のフレームワークケイ酸塩に加え、得られる成形体が所望の用途に適していることを確実にする、全ての考えられる追加の化合物を含んでもよい。
一実施形態によれば、本発明の成形体はバインダーを用いない成形体の製造のための、後述する方法の1種によって製造される。本発明の文脈において用いられる「バインダー」なる用語は、その最初の形態、又は後述するような成形の焼成後の変化した形態のいずれかの成形体中に残留するバインダーを意味する。
本発明においては、成形体の製造において、少なくとも1種の好適なバインダーを用いた場合、好ましい。好ましい実施形態においては、更に好ましくは、フレームワークケイ酸塩及び少なくとも1種のバインダーの混合物が製造される。
従って、本発明は、前述した方法によるフレームワークケイ酸塩の製造及び下記工程を含む、前述したフレームワークケイ酸塩を含む成形体の製造方法を開示する。
(I)前記フレームワークケイ酸塩又は前記方法によって得られるフレームワークケイ酸塩、及び少なくとも1種のバインダーを含む混合物を製造する。
一般に、バインダーなしで存在する物理吸着を超える、結合すべきフレームワークケイ酸塩粒子間の接着力及び/又は粘着力を付与する全ての化合物がバインダーとして適切である。このようなバインダーの具体例は、例えば、SiO、Al、TiO、ZrO、又はMgO等の金属酸化物、又は粘土、又はこれらの化合物の2種以上の混合物である。
粘土鉱物、及び天然又は合成されたアルミナ、例えば、α、β、γ−、δ−、η−、κ−、chi−又はζ−アルミナ、及びそれらの無機又は有機前駆体化合物、例えば、ギブサイト、バイヤライト、ベーマイト又はシュードベーマイト、又はトリアルコキシアルミネート、例えば、アルミニウムトリイソプロピレートは、Alバインダーとして特に好ましい。更に好ましいバインダーは、極性及び非極性部位を有する両親媒性化合物及びグラファイトである。更なるバインダーは、例えば、モンモリロナイト、カオリン、メタカオリン、ヘクトライト、ベントナイト、ハロイサイト、ディッカイト、ナクライト又はアナキサイト(anaxites)等の粘土である。
これらのバインダーはそれ自体で用いることができる。成形体の生産における少なくとも1つの追加の工程においてバインダーが形成される化合物を用いることは本発明の範囲内であることも可能である。このようなバインダー前駆体の具体例は、テトラアルコキシシラン、テトラアルコキシチタネート、テトラアルコキシジルコネート、又は2種以上の異なるテトラアルコキシシランの混合物、又は2種以上の異なるテトラアルコキシチタネートの混合物、又は2種以上の異なるテトラアルコキシジルコネートの混合物、又は少なくとも1種のテトラアルコキシシラン及び少なくとも1種のテトラアルコキシチタネートの混合物、又は少なくとも1種のテトラアルコキシシラン及び少なくとも1種のテトラアルコキシジルコネートの混合物、又は少なくとも1種のテトラアルコキシチタネート及び少なくとも1種のテトラアルコキシジルコネートの混合物、又は少なくとも1種のテトラアルコキシシラン及び少なくとも1種のテトラアルコキシチタネート及び少なくとも1種のテトラアルコキシジルコネートの混合物である。
本発明の文脈において、完全に、又は部分的にSiOを含むか、成形体の製造における少なくとも1つの追加工程においてSiOが形成されるSiOの前駆体のいずれかのバインダーが特に好ましい。これとの関連において、コロイド状二酸化ケイ素、及び、いわゆる「湿式法による」二酸化ケイ素、及び「乾式法による」二酸化ケイ素を用いることができる。特に好ましくは、この二酸化ケイ素は非晶質であり、二酸化ケイ素粒子のサイズは、例えば、5〜100nmの範囲であり、二酸化ケイ素粒子の表面積は50〜500m/gの範囲である。
好ましくはアルカリ性及び/又はアンモニア性溶液、更に好ましくはアンモニア性溶液としてのコロイド状二酸化ケイ素は、特にLudox(登録商標)、Syton(登録商標)、Nalco(登録商標)又はSnowtex(登録商標)として市販されている。
「湿式法による」二酸化ケイ素は、特に、例えば、Hi−Sil(登録商標)、Ultrasil(登録商標)、Vulcasil(登録商標)、Santocel(登録商標)、Valron−Estersil(登録商標)、Tokusil(登録商標)又はNipsil(登録商標)として市販されている。
「乾式法による」二酸化ケイ素は、特に、例えば、Aerosil(登録商標)、Reolosil(登録商標)、Cab−O−Sil(登録商標)、Fransil(登録商標)又はArcSilica(登録商標)として市販されている。
特に、コロイド状二酸化ケイ素のアンモニア性溶液が、本発明において好ましい。
従って、本発明は、バインダーとして更にSiOを含む、前記成形体をも開示する。
本発明は、(I)において用いられるバインダーが、SiOを含む、又は形成するバインダーである、前記方法にも関する。
従って、本発明は、バインダーがコロイド状二酸化ケイ素である前記方法にも関する。
バインダーは、好ましくは、それぞれ、最終的に得られる成形体の全質量に基づき、80質量%以下の範囲、更に好ましくは5〜80質量%の範囲、更に好ましくは10〜70質量%の範囲、更に好ましくは10〜60質量%の範囲、更に好ましくは15〜50質量%の範囲、更に好ましくは15〜45質量%の範囲、特に好ましくは15〜40質量%の範囲でバインダーを含む最終的に得られる成形体をもたらすような量で用いられる。
本発明の文脈において用いられる、「最終的に得られる成形体」なる用語は、後述するような、乾燥及び焼成工程(IV)及び/又は(V)、好ましくは(IV)及び(V)、特に好ましくは(V)から得られるような成形体を意味する。
プラスチック材料の処理及び形成のために、バインダー又はバインダー前駆体及びゼオライト材料の混合物に、少なくとも1種の追加の化合物を加えることができる。特に、本明細書においては、ポア形成剤が好ましく挙げられる。
本発明の方法において用いることのできるポア形成剤は、鋳型の製造に関して特定の孔サイズ及び/又は特定の孔サイズ分布及び/又は特定の孔容積をもたらす、すべての化合物である。
本発明の方法において好ましく用いられるポア形成剤は、水又は水性溶媒混合液中で分散性、懸濁性又は乳化性であるポリマーである。本明細書において、好ましいポリマーは、ポリアルキレンオキシド等のポリマー性ビニル化合物、例えばポリエチレンオキシド、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリオレフィン、ポリアミド及びポリエステル、セルロース又はメチルセルロース等のセルロース誘導体、又は糖類等の炭水化物、又は天然繊維である。更に好適なポア形成剤は、例えば、パルプ又はグラファイトである。
(I)における混合物の製造においてポア形成剤が用いられる場合、(I)における混合物内のポア形成剤、好ましくはポリマーの含有量は、それぞれの場合、(I)の混合物における本発明のフレームワークケイ酸塩の量に基づき、好ましくは5〜90質量%の範囲、好ましくは15〜75質量%の範囲、特に好ましくは25〜55質量%の範囲である。
所望のサイズ分布が実現される場合、2種以上のポア形成剤の混合物を用いてもよい。
本発明の方法の特に好ましい実施形態においては、後述するように、ポア形成剤は、工程(V)において、焼成により除去され、多孔性の成形体を形成する。本発明の方法の好ましい実施形態によれば、DIN66134に従って測定される、少なくとも0.6mL/gの範囲、好ましくは0.6〜0.8mL/gの範囲、特に好ましくは0.6mL/gを超え0.8mL/g以下の範囲の孔を有する成形体が得られる。
本発明の成形体の、DIN66131に従って測定される比表面積は、一般に少なくとも350m/g、好ましくは少なくとも400m/g、特に好ましくは少なくとも425m/gである。例えば、比表面積は350〜500m/gの範囲、又は400〜500m/g、又は425〜500m/gであってもよい。
従って、本発明は、少なくとも350m/gの比表面積を有し、少なくとも0.6mL/gの細孔容積を有する孔を含む、前記成形体をも開示する。
本発明の方法の同様に好ましい実施形態においては、少なくとも(I)の混合物の製造において、少なくとも1種のペースト剤が加えられる。
用いることのできるペースト剤は、この目的に適している全ての化合物である。これらは、好ましくは有機化合物、特に親水性ポリマー、例えば、セルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、ジャガイモデンプン等のデンプン、壁紙プラスター、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリイソブテン又はポリテトラヒドロフランである。
特に、ポア形成剤としても作用する化合物は、従ってペースト剤としても用いることができる。
本発明の方法の特に好ましい実施形態においては、後述するように、ペースト剤は、工程(V)において、焼成により除去され、多孔性の成形体を形成する。
本発明の更なる実施形態によれば、(I)における混合物の製造の間に少なくとも1種の酸性添加剤が加えられる。後述する好ましい工程(V)において焼成により除去することのできる有機酸性化合物が特に好ましい。ギ酸、シュウ酸及び/又はクエン酸等のカルボン酸が特に好ましい。2種以上のこれらの酸性化合物を用いることも可能である。
フレームワークケイ酸塩を含む(I)における混合物の成分の添加の順序は重要でない。最初に少なくとも1種のバインダー、次いで少なくとも1種のポア形成剤、少なくとも1種の酸性化合物、最後に少なくとも1種のペースト剤でも、少なくとも1種のバインダー、少なくとも1種のポア形成剤、少なくとも1種の酸性化合物、及び少なくとも1種のペースト剤に関して順序を置換してもよい。
バインダーをフレームワークケイ酸塩固体に加えた後、必要であれば、前述した少なくとも1種の化合物を加えた後、(I)混合物を、通常10〜10分間で均質化する。特に、均質化のためには、ニーダー、エッジミル又は押出機の使用が特に好ましい。混合物は好ましくは混練される。工業スケールにおいて、エッジミル中での粉砕が均質化のために好ましい。
従って、本発明は、前述の方法及び下記工程によりフレームワークケイ酸塩を製造することを含む、前記フレームワークケイ酸塩を含む成形体の製造方法をも開示する。
(I)前記フレームワークケイ酸塩、又は前記方法により得られるフレームワークケイ酸塩、及び少なくとも1種のバインダーを含む混合物を製造し;
(II)混合物を混練する。
均質化は、通常、大気圧又は大気圧よりわずかに高い圧力で、約10℃ないしペースト剤の沸点の範囲の温度で実施される。次いで、前述の少なくとも1種の化合物を加えてもよい。このようにして得られた混合物を、押出しプラスチック材料が形成されるまで均質化、好ましくは混練する。
本発明の更に好ましい実施形態によれば、均質化された混合物が成形される。
本発明の文脈において、成形は、通常の押出し機中における押出しによって実施され、例えば、好ましくは1〜10mm、特に好ましくは2〜5mmの直径を有する押出し成形体が得られることが成形方法で好ましい。このような押出装置は、例えば、Ullmann’s Enzyklopaedie der Technishen Chemie,4th edition,vol2,page 295et seq.,1972に開示されている。押出機の使用に加え、成形のためには、押出プレスも好ましく用いられる。
しかし、原則として、成形のためには、全ての公知及び/又は好適な混練及び成形装置及び方法を用いてもよい。特に、本明細書においては、以下の方法が挙げられる。
(a)ブリケッティング(briquetting)、すなわち、追加のバインダーを加え、又は加えずに機械的圧縮;
(b)ペレッティング(pelleting)、すなわち、環状及び/又は回転運動による圧縮;
(c)焼結、すなわち、成形される材料を熱処理にかける;
(d)熱間等静圧圧縮成形。
例えば、成形は以下のグループ、すなわち、ラムプレス、ロールプレス又はリングロールプレスを用いたブリケッティング、バインダーを用いないブリケッティング;ペレッティング、溶融、紡績技術、蒸着、発泡、噴霧乾燥:高炉、対流式オーブン、移動炉又は回転窯を用いた焼成、エッジミル内での粉砕から選択することができ、これらの方法の少なくとも2種の組み合わせは明らかに含まれる。
圧縮は、大気圧、又は大気圧より高い圧力、例えば、1バールないし数百バールの範囲の圧力で実施することができる。更に、圧縮は、室温又は室温より高い温度、例えば、20〜300℃の範囲の温度で実施することができる。乾燥及び/又は焼成が形成工程の一部である場合、600℃以下の温度が考えられる。最後に、圧縮は、大気圧又は調整された大気にて実施することができる。調整された大気は、例えば、不活性ガス雰囲気、減圧された大気及び/又は酸化雰囲気である。
従って、本発明は、前述した方法及び下記工程によりフレームワークケイ酸塩を製造することを含む、前記フレームワークケイ酸塩を含む成形体の製造方法をも開示する。
(I)前記フレームワークケイ酸塩、又は前記方法により得られるフレームワークケイ酸塩、及び少なくとも1種のバインダーを含む混合物を製造し;
(II)混合物を混練し;
(III)混練された混合物を成形し、少なくとも1種の成形体を得る。
本発明により製造された成形体の形状は所望のように選択することができる。特に、球、卵形、円柱形又は平板が可能である。同様に、中空構造、例えば、中空円柱又は蜂の巣構造又は星型の幾何学構造が挙げられる。
本発明においては、成形は、(II)において得られた混練された混合物の押出によって特に好ましく実施され、より好ましく得られる押出成形体は、更に好ましくは、1〜20mmの範囲、好ましくは1〜10mmの範囲、更に好ましくは2〜10mmの範囲、更に好ましくは2〜5nmの範囲の直径を有する実質的に円柱状の押出成形体である
本発明においては、好ましくは、工程(III)に、少なくとも1回の乾燥工程が続く。この少なくとも1回の乾燥工程は、一般的に80〜160℃の範囲、好ましくは90〜145℃、特に好ましくは100℃〜130℃の温度で、一般的に6時間以上、例えば6〜24時間で実施される。しかし、乾燥される材料の水分含有量に依存し、より短い乾燥時間、例えば、1、2、3、4又は5時間も可能である。
乾燥工程の前及び/又は後に、例えば、好ましくは、得られた押出成形体を粉砕することができる。好ましくは、それによって、0.1〜5mm、特には0.5〜2mmの粒径を有する顆粒又はチップが得られる。
従って、本発明は、前述した方法及び下記工程によりフレームワークケイ酸塩を製造することを含む、前記フレームワークケイ酸塩を含む成形体の製造方法にも関する。
(I)前記フレームワークケイ酸塩、又は前記方法により得られるフレームワークケイ酸塩、及び少なくとも1種のバインダー材料を含む混合物を製造し;
(II)混合物を混練し;
(III)混練された混合物を成形し、少なくとも1種の成形体を得;
(IV)少なくとも1種の成形体を乾燥する。
本発明においては、好ましくは工程(IV)に少なくとも1回の焼成工程が続く。焼成は、一般的に350〜750℃、好ましくは450〜600℃の範囲の温度で実施される。
焼成は、任意の好適なガス雰囲気下で実施することができ、空気及び/又は薄い空気が好ましい。更に、焼成は、好ましくは、マッフル炉、回転環状炉及び/又はベルト焼成炉内で実施され、焼成の時間は、一般的には1時間以上、例えば1〜24時間の範囲、又は3〜12時間の範囲である。従って、本発明の方法においては、例えば、各場合少なくとも1時間、例えば、3〜12時間の範囲で、成形品を1回、2回又はそれ以上焼成することが可能であり、焼成工程の間の温度は一定に維持し、又は連続的又は不連続的に変化させることが可能である。焼成を2回以上実施する場合、個々の工程における焼成温度は異なっていても同一であってもよい。
従って、本発明は、前述した方法及び下記工程によりフレームワークケイ酸塩を製造することを含む、前記フレームワークケイ酸塩を含む成形体の製造方法をも開示する。
(I)前記フレームワークケイ酸塩、又は前記方法により得られるフレームワークケイ酸塩、及び少なくとも1種のバインダー材料を含む混合物を製造し;
(II)混合物を混練し;
(III)混練された混合物を成形し、少なくとも1種の成形体を得;
(IV)少なくとも1種の成形体を乾燥し、
(V)少なくとも1種の乾燥された成形体を焼成する。
焼成工程の後、焼成された材料を、例えば粉砕することができる。それによって、好ましくは、0.1〜5mm、特に0.5〜2mmの粒径を有する顆粒又はチップが得られる。
乾燥の前及び/又は後、及び/又は焼成の前及び/又は後に、必要に応じて、少なくとも一種の成形体を、濃又は希釈したブレンステッド酸、又は2種以上のブレンステッド酸の混合物で処理することができる。好適な酸は、例えば、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸又はカルボン酸、ジカルボン酸、又はオリゴ−又はポリカルボン酸、例えば、ニトリロトリ酢酸、スルホサリチル酸又はエチレンジアミノテトラ酢酸である。
この少なくとも1種のブレンステッド酸による少なくとも1回の処理に、少なくとも1回の乾燥工程及び/又は少なくとも1回の焼成工程が続き、各場合前述の条件下で実施される。
本発明の方法の更なる実施形態によれば、本発明により得られた成形体は、良好な焼き入れのために水蒸気処理にかけることができ、その後に再び少なくとも1回乾燥を実施し、及び/又は少なくとも1回焼成することが好ましい。例えば、少なくとも1回の乾燥工程及び少なくとも1回のその後の焼成工程の後に、焼成された成形体を水蒸気処理し、次いで、再び少なくとも1回乾燥及び/又は少なくとも1回焼成する。
本発明により得られた成形体は、一般的に1〜20N、例えば2〜15N、好ましくは5〜15Nの範囲、特に好ましくは10〜15Nの範囲の硬度を有する。
従って、本発明は、2〜15Nの範囲の切削硬度を有する前記成形体にも関する。
本発明において、前記硬度は、0.5Nの予備的力、10mm/分の予備的力及びそれに続く1.6mm/分の試験速度のずり速度で、Zwick社製の装置、BZ2.5/TS1S型により測定した。装置は、0.3mm厚みの組み込み式の刃を有する固定回転盤及び可動ラムを有していた。刃を有する可動動くラムは、力を獲得するためのロードセルと接続し、測定の間、調べられる形状に対する触媒成形体が配置される固定回転盤に向かって進む。試験機は、測定結果を記録し、評価するコンピュータを用いて制御された。得られた値は、各場合10個の触媒成形体についての測定の平均値である。触媒成形体は、円柱形状を有し、その平均長さは直径の約2〜3倍であり、成形体が切断されるまで力を増大する、0.3mm厚みの刃を装填している。刃は、成形物品の長手方向軸に対して垂直に使用された。この目的のために必要な力は切削硬度(単位N)である。
本発明の文脈において、本発明の成形体は、本発明によって得られる層状ケイ酸塩を用いて開始して製造されることも考えられる。この層状ケイ酸塩は、フレームワークケイ酸塩の使用との関連で前述された工程(I)においても、フレームワークケイ酸塩に変え、又はフレームワークケイ酸塩と一緒に用いることができる。
− 一方、これにより、(I)における使用の前に、前述したように、熱水合成により得られた懸濁液から層状ケイ酸塩を(3)に従って分離し、(1)における使用の前に、(4)/(5)に従って洗浄及び/又は乾燥が続くことが考えられる。
− 一方、層状ケイ酸塩を(I)における使用の前に分離せず、層状ケイ酸塩を含む(2)により得られた懸濁液をそのまま用いるか濃縮した形態で用いることが考えられる。この方法は、例えば、成形される成形可能なペーストの製造のために用いられるペースト剤、例えば、好ましくは、水を追加しなくてもよい、又はより少なくてよいという利点を有する。本発明との関連において用いられる、このような濃縮懸濁液は、例えば、10〜50質量%の範囲の容量で用いられるべきである。濃縮は、例えば、(2)により得られた懸濁液を、例えば、減圧下に、クロスフローろ過することによって蒸発させ、又は(2)により得られた懸濁液を分割し、懸濁液の一部から層状ケイ酸塩を分離し、任意に乾燥及び/又は洗浄し、懸濁液の残りの部分において分離した層状ケイ酸塩を懸濁することによって実現することができる。
両方の選択肢の可能な利点は、好適な温度における層状ケイ酸塩を用いて製造された成形体の乾燥及び焼成により、成形体中でフレームワークケイ酸塩が形成され、その結果、前記方法と比較し、エネルギー消費する焼成工程、すなわち、(I)におけるケイ酸塩の使用前のフレームワークケイ酸塩の製造のための焼成工程を省略することができることである。
更に、本発明は、本発明のケイ酸塩の使用、特に、本発明のフレームワークケイ酸塩、本発明の成形体及び/又は分子ふるい、触媒担体又はそのバインダーとして、洗浄剤における吸着剤、顔料、添加剤として、建材の添加剤として、カラーペースト及び仕上品にチキソトロピー性を付与するため、減摩及び滑沢剤としての使用、紙製品における難燃剤、補助剤、及び充填材として、殺菌、殺真菌性及び/又は除草剤化合物における、イオン交換のため、セラミック、ポリマー、電気製品、光学製品又は電気光学成分及びスイッチ素子又はセンサーの製造における使用に関する。
本発明のケイ酸塩により触媒され得る反応は、例えば、水素化、脱水素化、オキシ脱水素化、酸化、エポキシ化、重合反応、アミノ化、水和及び脱水、求核及び求電子置換反応、付加及び脱離反応、二重結合及び骨格異性化、脱水環化、複素環式芳香族化合物の水酸化、エポキシド−アルデヒド転位、メタセシス反応、メタノールからのオレフィン製造、ディールス・アルダー反応、炭素−炭素二重結合の形成、例えば、オレフィン二量化又はオレフィン三量化、及びアルドール縮合タイプの縮合反応である。反応する分子に依存し、触媒反応は、気相又は液相又は超臨界相で実施することができる。
また、本発明のケイ酸塩は、分子ふるいとして特に適している。ここで、本発明の材料の大きい内部表面積は、分子サイズの違いに基づき、他の分子から分子を分離するのに有利に用いることができる。分離作業に依存し、それぞれの吸着は、気相又は液相又は超臨界相で実施することができる。
第一の実施形態においては、本発明のケイ酸塩は、構造異性体、例えば、低分子量のn−及びイソ異性体の分離に適している。本発明との関連において、「低分子量」なる用語は、3.5〜5.5Åの範囲の動的直径を有する分子として理解される。動的分子量の定義については、D.W.Breck,Zeolite Molecular Sieves,1974,J.Wiley,pages 634−641を参照されたい。
具体例として、n−ブタン及びイソブタンの分離が挙げられる。
第二の実施形態においては、本発明のケイ酸塩は、立体配置異性体の分離、例えば、シス−ブテン及びトランス−ブテンの分離に適している。
第三の実施形態においては、本発明のケイ酸塩、特にフレームワークケイ酸塩、特にヘテロ原子を含まないフレームワークケイ酸塩は液相におけるオレフィンの分離に有用である。意外にも、特に、ケイ酸塩の孔サイズ以上の動的直径を有する化合物を用いて、このような分離が首尾よく実施できることがわかった。これに関連して、例えば、t−ブタノールが挙げられる。アルカン又はアルカンの混合物が溶媒としてさらに好ましいが、シクロヘキサンが特に好ましい。特に、ペンテンの分離、及びブテンの分離が、溶媒としてシクロヘキサンを用いた前記液相におけるオレフィンの分離の特に好ましい具体例として挙げられる。意外にも、溶媒としてシクロヘキサンを用いた液相において、ブテンの分離がペンテンの分離と対比して有利であることがわかった。トランス−2−ブテン/1−ブテンの分離、及びトランス−2−ブテン/イソブテンの分離、並びに1−ペンテンからトランス−2−ペンテンの分離が特に好ましい。
従って、本発明は、オレフィンの分離、好ましくはトランス−2−オレフィン及び1−オレフィンの分離、更に好ましくはトランス−2−ブテン及び1−ブテン又はトランス−2−ペンテン及び1−ペンテンの分離、特には2−ブテン及び1−ブテンの分離のための、本発明によって製造されたケイ酸塩、好ましくは本発明によって製造されたRUB−41構造を有するフレームワークケイ酸塩、特には、本発明によって製造されたRUB−41構造を有するヘテロ原子非含有フレームワークケイ酸塩の使用であって、気相又は液相において、少なくとも1種の溶媒を用いて、純粋化合物としてオレフィンの分離を実現することができ、少なくとも1種の溶媒を用いる場合、アルカンが好ましく、シクロヘキサンが特に好ましい使用に関する。
本発明によって製造されたケイ酸塩、特に、本発明によって製造されたフレームワークケイ酸塩の更なる可能な使用は、触媒、例えば、クラッキングプロセス、特に液相におけるクラッキングプロセスにおいて用いられるUSY−ゼオライトのための添加剤としての使用でアルコラートの関連において、本発明は、ヘテロ原子非含有フレームワークケイ酸の使用のみでなく、前述したような少なくとも1種のヘテロ原子含有ケイ酸塩の使用をも開示する。特に、例えば、A1−RUB−41、B−RUB−41、A1/B−RUB−41が挙げられる。更に、本発明は、本発明により製造されたケイ酸塩による、クラッキングプロセス、特に液相におけるクラッキングプロセスにおける添加剤として通常に用いられる、ZSM−5−ゼオライト及びA1−及び/又はB−ZSM−5−ゼオライトのそれぞれの部分的又は完全な置換を含む。特に、クラッキングプロセスとの関連においては、例えば、触媒的クラッキングによる低級オレフィンの製造が挙げられる。
本発明により製造されたケイ酸塩、特に、本発明により製造されたフレームワークケイ酸塩の更なる可能な用途として、ウォッシュコートがモノリスに塗布され、さらに触媒として使用される少なくとも1種の貴金属に装填されてもよい、ウォッシュコートとしての使用が挙げられる。これとの関連で、特に好ましくは、例えば、酸化窒素NO、一酸化炭素及び/又は炭化水素を減少するために用いられる自動車用触媒が挙げられる。また、ディーゼルエンジンの排出を減少させる三元触媒及び、触媒が挙げられる。
一般に、本発明は、少なくとも2種のアルカン、又は少なくとも2種のアルケン、又は少なくとも2種のアルキン、又は少なくとも1種のアルカン及び少なくとも1種のアルケン、又は少なくとも1種のアルケン及び少なくとも1種のアルキン、又は少なくとも1種のアルケン及び少なくとも1種のアルキン、又は少なくとも1種のアルカン及び少なくとも1種のアルケン及び少なくとも1種のアルキンを含む物質の混合物からの少なくとも1種のアルカン及び/又は少なくとも1種のアルケン及び/又は少なくとも1種のアルキンの分離のため、特に、構造異性体及び/又は立体配置異性体、10個以下の炭素原子、例えば、メタンの場合は1個の炭素原子、又は2、3、4、5、6、7、8、9又は10個の炭素原子を有する、少なくとも1種のアルカン及び/又は少なくとも1種のアルケン及び/又は少なくとも1種のアルキンの分離のための、本発明のケイ酸塩、特にフレームワークケイ酸塩の使用に関する。
本発明は、好ましくは、少なくとも2種のアルカン、又は少なくとも2種のアルケン又は少なくとも2種のアルキン、又は少なくとも1種のアルカン及び少なくとも1種のアルケン、又は少なくとも1種のアルカン及び少なくとも1種のアルキン、又は少なくとも1種のアルケン及び少なくとも1種のアルキン、又は少なくとも1種のアルカン及び少なくとも1種のアルケン及び少なくとも1種のアルキンを含むガス混合物からの少なくとも1種のアルカン及び/又は少なくとも1種のアルケン及び/又は少なくとも1種のアルキンを分離するための、特に構造異性体及び/又は立体配置異性体の分離のための、本発明のケイ酸塩、特にはフレームワークケイ酸塩の使用に関する。
これに関連し、使用の特に好ましい分野は、メタン及びエタンの分離、又はエテン、プロペン及びブテン、特にトランス−2−ブテンの分離、又はブタン及びブテンの分離、又はn−ブタン及びイソブタンの分離、又は1−ブテン及びトランス−2−ブテンの分離である。
従って、本発明のケイ酸塩は、大きな装置を用いない、又は添加剤を用いない蒸留法による分離が不可能である、狭い範囲で沸騰する物質の混合物の簡単な分離を可能にする。結果として、化学品製造の費用を減少することができる。このような方法においては、本発明のフレームワークケイ酸塩は、そのままで用いられるか、又は少なくとも1種の好適な装置、例えば管状反応器内で好ましくは成形体として用いられ、分離される物質の混合物は連続的又はバッチ式で、好ましくは連続的に通される。
従って、本発明は、少なくとも2種のアルカン、又は少なくとも2種のアルケン、又は少なくとも2種のアルキン、又は少なくとも1種のアルカン及び少なくとも1種のアルケン、又は少なくとも1種のアルカン及び少なくとも1種のアルキン、又は少なくとも1種のアルケン及び少なくとも1種のアルキン、又は少なくとも1種のアルカン及び少なくとも1種のアルケン及び少なくとも1種のアルキンを含むガス混合物から、物質、特に少なくとも1種のアルカン及び/又は少なくとも1種のアルケン及び/又は少なくとも1種のアルキンの混合物を分離するための、少なくとも1種の前述したフレームワークケイ酸塩及び/又は1種の前述した成形体を含む装置、特に管状反応器にも関する。
特定の好ましい実施形態によれば、このような管状反応器は、好ましくは3:1以上の長さ:幅の比を有する。
本発明によるケイ酸塩又は本発明によって製造されたケイ酸塩、特にフレームワークケイ酸塩、又はこのケイ酸塩を含む成形体は、例えば
−オレフィン及び二酸化炭素の分離のため、例えば、ポリエチレン又はポリプロピレンの精製のため、
−又は、例えば、メタノール及びアンモニアから、又は合成ガス及びアンモニア由来のメチルアミン及び/又はジメチルアミンの製造のためのアミノ化(好ましくは少ない割合のトリメチルアミンが製造される)のための触媒として、
−又は、例えば、テトラヒドロフランからポリテトラヒドロフランの製造等の重合のため、
−又はベンゼンからフェノールの製造等のヒドロキシル化触媒として、
−又は一般的に6員環を有する芳香族との反応のため、
−又はシクロヘキサノンのシクロヘキサノンオキシムへの変換のため、
−又はシクロヘキサノンオキシムのカプロラクタムへの変換等のベックマン転位にも用いることができる。
意外にも、新規材料、特に、構造RUB−41の新規なフレームワークケイ酸塩が、特にベンゼンについての6員環を有する芳香族又はヘテロ芳香族についての非常に高い吸収性を有することがわかった。
従って、ベンゼンを含む混合物由来のベンゼンの分離のための新規材料の使用を意図する。
本発明のフレームワークケイ酸塩又は、このフレームワークケイ酸塩を含む成形品を例えば物質を分離するための吸着剤として用いる場合、吸着する化合物の脱着は、好適な圧力の低下及び/又は好適な温度変化により、例えば、特に好ましくは、好適な温度上昇、及び/又はフレームワークケイ酸塩又はこのフレームワークケイ酸塩を含む成形体を、脱着する化合物より強く吸着する少なくとも1種の化合物と接触させることにより実施することができる。
本発明のフレームワークケイ酸塩の使用方法に依存し、使用の特定の時間の後、フレームワークケイ酸塩又はフレームワークケイ酸塩を含む成形体を再生する必要がある。
本発明の方法の更なる実施形態においては、フレームワークケイ酸塩及び/又は成形体は、低下した性能の原因である沈着を標的とする燃焼によって実施される方法により工業領域での使用後に再生される。正確な規定量の酸素供与物質を含む不活性ガス雰囲気が、この目的のために好ましく用いられる。このような再生方法は、特に、この関連において、本出願の主題に参考文献として組み入れられる、WO98/55228及びDE19723949A1、特にDE19723949A1のカラム2、33〜54行に開示されている。
再生するフレームワークケイ酸塩及び/又は成形体は、管状反応器等の装置、又は外部オーブンのいずれかにおいて、0.1〜約20容量部の酸素供与物質、特に好ましくは0.1〜20質量部の酸素を含む雰囲気で、250℃〜600℃の範囲の温度、好ましくは400℃〜550℃、特には450℃〜500℃の温度に加熱される。加熱は、好ましくは0.1℃/分〜20℃/分、好ましくは、0.3℃/分〜15℃/分、特に0.5℃/分〜10℃/分の加熱速度で実施される。
この加熱段階の間、加熱はほとんどの有機堆積物が分解する温度以下で実施され、同時に、温度は酸素含有量により調整され、その結果、フレームワークケイ酸塩及び/又は成形体の構造が損傷されるような範囲には上昇しない。好適な酸素含有量及び好適な加熱力の確立の結果としての温度の遅い上昇及び低温度での停滞は、多量の有機物の荷重の場合に、フレームワークケイ酸塩及び/又は成形体の局在的な過熱を防止するために実体的な工程である。
ガス流における酸素供与物質量の増加にもかかわらず、反応器出口における排ガス流の温度は低下した場合、有機堆積物は完全に燃焼する。処理の時間は、各場合、一般に1〜30時間、好ましくは約2〜約20時間、特には約3〜約10時間である。
このように得られるフレームワークケイ酸塩及び/又は成形体の、後に続く冷却は、そうでなければ、例えば、成形体の機械的強度が逆に影響を受けるため、好ましくは、冷却が急激に起こらない方法で実施される。
前述したように、出発材料(微量のアルカリ等)の汚染の結果として残留する無機装填物を除去するために、焼成に次いで、水及び/又は塩酸等の希釈酸による洗浄を実施する必要がある。次いで、さらなる乾燥及び/又は追加の焼成を実施することができる。
本発明の方法の更なる実施形態によれば、再生過程による加熱の前に、使用のそれぞれの工業の領域について少なくとも部分的に不活性化されたフレームワークケイ酸塩、及び/又は成形体は、反応器内で溶媒を用いて洗浄され、未だに付着している所望の生成物を除去するために外部反応器内で反応が実施される。それぞれ付着した所望の生成物を除去することができるが、一般的に有機堆積物もが除去されるように高くなるように温度及び圧力が選択されない方法で洗浄が実施される。好ましくは、好適な溶媒による洗浄のみが実施される。従って、それぞれ所望の生成物が容易に溶解する全ての溶媒が、洗浄工程に適している。用いられる溶媒の量及び洗浄工程の時間は重要でない。洗浄工程は数回繰り返すことができ、高温で実施することができる。溶媒としてCOを使用し、超臨界圧力が好ましく、そうでなければ、洗浄工程を大気圧又は高圧又は超臨界圧力下で実施することができる。洗浄工程の終了後、一般的に乾燥を実施する。乾燥工程は一般的に重要でないが、格子構造を損傷するので、孔、特に微小孔の中の溶媒の急激な蒸発を回避するために乾燥温度は洗浄に用いられる溶媒の沸点を大きく超えるべきでない。
方法の最適化のため、各場合本発明のフレームワークケイ酸塩及び/又は成形体が存在する少なくとも2種の装置を用いることが可能であり、方法がいつでも中断される必要がないように、再生の間は少なくとも1種の装置は操作が停止されており、少なくとも1種の装置は操作し続けている。
本発明を、以下の実施例、図面及び表を参照して更に詳細に説明する。
図面の説明
図1は、実施例1により得られた、構造RUB−39の乾燥した層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。粉末X線回折図は、単色のCuKα1照射を用いたSiemens D−5000において記録し、優越方位を回避するためにキャピラリー試料保持器を用いた。Braun社製の位置敏感型検出器を用いて、8〜96°(2θ)の範囲で0.0678°の間隔で回折データを収集した。粉末ダイアグラムの指標付けは、powder−X(Treor90は、(URL http://www.ch.iucr.org/sincris−top/logiciel/)により自由に利用できる、公有のプログラムである)により実施されるドメインプログラムTreor90を用いて実施した。図において、°における角度2シータは横軸に沿って示され、強度は縦軸に沿って描かれる。
図2は、実施例2により得られた、構造RUB−39の乾燥した層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。測定方法については、図1についての記述を参照されたい。
図3は、実施例3により得られた、構造RUB−39の乾燥した層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。測定方法については、図1についての記述を参照されたい。
図4は、実施例5により得られた、構造RUB−41のフレームワークケイ酸塩のX線回折図を示す。測定方法については、実施例5、更に図1についての記述を参照されたい。
図5は、NaOHを加えることにより製造された、実施例6により得られた、構造Al−RUB−39の乾燥した層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。測定方法については、図1についての記述を参照されたい。
図6は、NaClを加えることにより製造された、実施例6により得られた、構造Al−RUB−39の乾燥した層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。測定方法については、図1についての記述を参照されたい。
図7は、実施例6により得られた、構造Al−RUB−41の焼成したフレームワークケイ酸塩のX線回折図を示す。測定方法については、図1についての記述を参照されたい。
図8は、ZSM−5相を有する不純物を有する構造Al−RUB−39の層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。測定方法については、図1についての記述を参照されたい。
実施例:
実施例1:構造タイプRUB−39の層状ケイ酸塩の製造
Aerosil 200(熱分解シリカ、1.22モル、97.7g)を、ジメチルジプロピル水酸化アンモニウム(716.9g、0.81モル、16.7質量%水溶液、Sachem製)を用いてビーカー内で撹拌した。次いで、ケイ酸塩の種晶(構造RUB−39を有するゼオライト;2.0g)を加えた。形成されたゾルを1時間撹拌し、次いで、減圧下、70℃で、ロータリーエバポレータ中で510gまで濃縮した。次いで、ゾルを3個のオートクレーブビーカー(LAB1(166g)、LAB2(154g)及びLAB3(154g))に分けた。
各場合150℃で結晶化を実施し、結晶時間はLAB1において84時間、LAB2において180時間、LAB3において252時間であった。
除去後、LAB1〜LAB3からそれぞれ白色の懸濁液が得られた。遠心により、懸濁液からそれぞれの白色沈殿を分離し、水で洗浄した。次いで、各場合乾燥を120℃で24時間実施した。各場合白色粉末が得られた。
LAB1から得られた質量は19.9gであり、用いたSiOに基づき48%の収率に相当する。
LAB2から得られた質量は26.4gであり、用いたSiOに基づき69%の収率に相当する。
LAB3から得られた質量は30.2gであり、用いたSiOに基づき79%の収率に相当する。
図1は、得られた層状のX線回折図を示す。それにより、ケイ酸塩が純粋なRUB−39ケイ酸塩であることが明らかである。
実施例2:構造タイプRUB−39の層状ケイ酸塩の製造
Aerosil 200(熱分解シリカ、0.34モル、20.4g)を、ジメチルジプロピル水酸化アンモニウム(149.6g、0.17モル、16.7質量%水溶液、Sachem製)を用いてビーカー内で撹拌した。次いで、ケイ酸塩の種晶(構造RUB−39を有するゼオライト;0.4g)を加えた。形成されたゾルを2時間撹拌し、濃縮せず、オートクレーブビーカー(LAB1)に導入した。
結晶化を150℃で実施し、結晶時間は120時間であった。
除去後、LAB1から白色の懸濁液が得られた。遠心により、懸濁液からそれぞれの白色沈殿を分離し、水で洗浄した。次いで、乾燥を120℃で24時間実施した。白色粉末が得られた。
得られたLAB1の質量は14.6gであり、用いたSiOに基づき53%の収率に相当する。
図2は、得られた層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。それにより、ケイ酸塩が純粋なRUB−39ケイ酸塩であることが明らかである。
実施例3:構造タイプRUB−39の層状ケイ酸塩の製造
Aerosil 200(熱分解シリカ、3.4モル、204g)を、ジメチルジプロピル水酸化アンモニウム(1496.0g、1.7モル、16.7質量%水溶液、Sachem製)を用いてビーカー内で撹拌した。次いで、ケイ酸塩の種晶(構造RUB−39を有するゼオライト;4.0g)を加えた。形成されたゾルを2時間撹拌し、濃縮せず、オートクレーブビーカー(LAB1)に導入した。
結晶化を150℃で実施し、結晶時間は192時間であった。
除去後、LAB1から白色の懸濁液が得られた。遠心により、懸濁液からそれぞれの白色沈殿を分離し、水で洗浄した。次いで、乾燥を120℃で24時間実施した。白色粉末が得られた。
得られたLAB1の質量は147.8gであり、用いたSiOに基づき54%の収率に相当する。
図3は、得られた層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。それにより、ケイ酸塩が純粋なRUB−39ケイ酸塩であることが明らかである。
実施例4:結晶化補助剤の添加のない、構造タイプRUB−39の層状ケイ酸塩の製造(比較例)
Cab−o−Sil M7D(熱分解シリカ、1.08モル、65.1g)を、ジメチルジプロピル水酸化アンモニウム(477.9g、0.54モル、16.7質量%水溶液、Sachem製)を用いてビーカー内で撹拌した。シリカの種晶を加えなかった。形成されたゾルを、減圧下、70℃で、ロータリーエバポレータ中で340gまで濃縮し、次いで2個のオートクレーブビーカー(LAB1及びLAB2)に等量に分けた。
結晶化を175℃で実施し、結晶時間は720時間であった。
除去後、LAB1及びLAB2から各場合白色の懸濁液が得られた。遠心により、それぞれ懸濁液から白色沈殿を分離し、水で洗浄した。次いで、各場合乾燥を120℃で24時間実施した。各場合白色粉末が得られた。
得られたLAB1の質量は24.8gであり、用いたSiOに基づき28%の収率に相当する。
得られたLAB2の質量は28.3gであり、用いたSiOに基づき33%の収率に相当する。
各場合、ケイ酸塩はRUB−39ケイ酸塩である。
この実施例は、より高い結晶化温度及び相当に長い結晶化時間(30日)にもかかわらず、本発明の実施例1〜3と比較し、得られる収率が相当低いことを示す。
これは、特に、工業的又は大規模工業的に実施する方法について、本発明の方法を有利にする。
実施例5:構造タイプRUB−39の層状ケイ酸塩から構造タイプRUB−41のフレームワークケイ酸塩の製造
実施例3により得られた、乾燥した、構造RUB−39のケイ酸塩粉末の試料(16.5g)を、空気の存在下にin situXRDカメラ内で1℃/分の速度で段階的に500℃の温度にした。温度に依存し、約225℃からRUB−39のRUB−41への変化を示す、図4に示すディフラクトグラムが得られた。
実施例6:構造タイプAl−RUB−39の層状ケイ酸塩、及び対応する構造タイプAl−RUB−41のフレームワークケイ酸塩の製造
0.066gのNaAlOを、10.6gのDMDPAHと混合した。0.05gのNaOH及び0.5gの構造タイプRUB−39のケイ酸塩の種晶をこの混合物に加えた。撹拌した後、均質なゲルが得られ、1.44gのAerosil 200(発熱製シリカ)を混合した。次いで、混合物を70℃で濃縮し、約
SiO:0.5DMDPAH:1/30NaAlO:0.05NaOH:8H
のモル比を有する混合物を得た。
混合物をオートクレーブに移し、140℃で8日間結晶化させ、ろ過により分離し、110℃で乾燥した。構造タイプAl−RUB−39の層状ケイ酸塩が得られ、そのX線回折図を図5に示す。ナトリウム源としてNaOHに代えてNaClを、
SiO:0.5DMDPAH:1/30NaAlO:0.05NaCl:8H
の熱水的に結晶化される混合物のモル組成に影響を及ぼす量で用いる、同様の方法で実験を繰り返した。
次いで、混合物をオートクレーブに移し、140℃で8日間結晶化させ、ろ過により分離し、110℃で乾燥した。構造タイプAl−RUB−39の層状ケイ酸塩が得られ、そのX線回折図を図6に示す。NaOHを用いて得られた、タイプAl−RUB−39の層状ケイ酸塩を600℃で3時間焼成し、構造タイプAl−RUB−41のフレームワークケイ酸塩を得た。このようにして得られたフレームワークケイ酸塩のX線回折図を図7に示す。
この方法により、ZSM−5をほとんど含まないAl−RUB−39を得ることができることがわかった。これとの関連において、図8に、ZSM−5−不純物を含むAl−RUB−39を参考として示す。
各実験を、5回繰り返し、結果はそれぞれ再現性があった。
実施例7:構造タイプB−RUB−39の層状ケイ酸塩の製造
以下の表に従い、結晶化補助剤としてRUB−39結晶を用いた、B−RUB−39についての製造の実験を実施した。全ての場合、基本的にZSM−5−相を含まないB−RUB−39が得られた。
Figure 0005383195
実施例8:ヘテロ原子非含有の、構造RUB−41のフレームワークケイ酸塩(全てシリカRUB−41)を用いた、液相におけるオレフィンの分離
40mgの、実施例5のRUB−41、及びシリカライト及びフェリエライトを、クロマトグラフ瓶中の、トランス−2−ブテン及び1−ブテンを含む、1.1mLのシクロヘキサン溶液に加えた。溶液は、各ブテンを約0.5質量%含む。ブテンの漏れを回避するため、瓶を完全に満たした。一晩かけて平衡化した後、上清をGCに注入した。分析を、それぞれ、RUB−41、ケイ酸塩及びフェリエライトを含まない同一の瓶中の同一の溶液の分析と比較した。因子αの分離は、以下の式に従って決定した。
α=[(mt−2−ブテン,ゼオライト)/(m1−ブテン,ゼオライト)]/[(mt−2−ブテン,液相)/(m1−ブテン,液相)]
以下の結果が得られた。
Figure 0005383195
結果は、用いた3種のゼオライトの中で、ヘテロ原子非含有RUB−41が、得られたオレフィンの比較量を用いて、トランス−2−ブテン及び1−ブテンの分離において最も良好な分離効率を有することを明らかに示す。
図1は、実施例1により得られた、構造RUB−39の乾燥した層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。 図2は、実施例2により得られた、構造RUB−39の乾燥した層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。 図3は、実施例3により得られた、構造RUB−39の乾燥した層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。 図4は、実施例5により得られた、構造RUB−41のフレームワークケイ酸塩のX線回折図を示す。 図5は、NaOHを加えることにより製造された、実施例6により得られた、構造Al−RUB−39の乾燥した層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。 図6は、NaClを加えることにより製造された、実施例6により得られた、構造Al−RUB−39の乾燥した層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。 図7は、実施例6により得られた、構造Al−RUB−41の焼成したフレームワークケイ酸塩のX線回折図を示す。 図8は、ZSM−5相を有する不純物を有する構造Al−RUB−39の層状ケイ酸塩のX線回折図を示す。

Claims (19)

  1. 以下の(1)、(2)、(6)
    (1)二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体を、R(R及びRはメチルであり、R及びRは両方ともn−プロピルである)を含む少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物、及び少なくとも1種の塩基を含む水溶液と混合すること;
    (2)(1)で得られたコロイド溶液を、選択された圧力下におけるコロイド溶液の沸点より高い温度から大気圧における180℃までの範囲の温度に加熱して少なくとも1種の層状ケイ酸塩を含む懸濁液を得ること、
    (6)(2)で得られた層状ケイ酸塩を焼成して、フレームワークケイ酸塩を得ること
    を含む、少なくともケイ素及び酸素を含むフレームワークケイ酸塩の製造方法において、(2)で得られた懸濁液から分離した後に得られた少なくともケイ素及び酸素を含む層状ケイ酸塩を、(1)において結晶化補助剤として添加し、その際、(1)で得られたコロイド溶液を、(2)により、12時間〜260時間の範囲の間加熱することを特徴とする方法。
  2. (1)において、層状ケイ酸塩を、二酸化ケイ素及び/又は二酸化ケイ素前駆体中に存在する二酸化ケイ素に基づいて0.1〜5質量%の量で添加することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. (1)により形成された混合物を、(2)の加熱前に濃縮することを特徴とする、請求項1又は2記載の方法。
  4. を含む少なくとも1種のテトラアルキルアンモニウム化合物が、塩基性アニオンを含有することを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 前記塩基性アニオンが、水酸化物イオンである、請求項4記載の方法。
  6. (1)で用いられる水溶液が、ジメチルジプロピル水酸化アンモニウム(DMDPAH)を含有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. (1)で得られたコロイド溶液が、SiO、DMDPAH及び水を、SiO:DMDPAH:水の質量比において1:(0.4〜10):(4〜12)である範囲で含有することを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. (1)で得られたコロイド溶液が、SiO、DMDPAH及び水を、SiO:DMDPAH:水の質量比において1:(0.4〜2):(4〜8)である範囲で含有することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. (1)で得られたコロイド溶液が、SiO、DMDPAH及び水を、SiO:DMDPAH:水の質量比において1:(0.45〜0.55):(8〜12)である範囲で含有することを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  10. (1)により得られたコロイド溶液を、場合により請求項3に定義されたように濃縮した後で、オートクレーブ内で(2)に従い100〜180℃の温度に加熱することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. (1)において非晶質二酸化ケイ素を使用することを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. (1)において付加的にアルミニウム、ホウ素、鉄、チタン、スズ、ゲルマニウム、ジルコニウム、バナジウム、及び/又はニオブの原料を使用する、請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 更に、
    (3)(2)で得られた懸濁液から少なくとも1種の層状ケイ酸塩を分離すること
    を含む、請求項1から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 更に、(3)で得られた層状ケイ酸塩を
    (4)洗浄すること
    及び/又は
    (5)乾燥させること
    を含む、請求項13記載の方法。
  15. (4)に従い、層状ケイ酸塩を水で洗浄し、及び/又は(5)に従い、室温ないし150℃の範囲の温度で乾燥させる、請求項14記載の方法。
  16. 更に、
    (6)(2)で得られ、かつ
    − (3)に従い分離され、かつ
    − (4)に従い洗浄された、かつ/又は(5)に従い乾燥された、
    層状ケイ酸塩を焼成して、フレームワークケイ酸塩を得ること
    を含む、請求項14又は15に記載の方法。
  17. 前記焼成を、300〜600℃の範囲の温度で実施することを特徴とする、請求項16記載の方法。
  18. (1)における結晶化補助剤として使用される層状ケイ酸塩が、少なくとも以下の反射を含む、請求項1から17までのいずれか1項記載の方法。
    Figure 0005383195
    (表において、100%は、X線回折図における最も高いピークの強度を指す)
  19. 請求項16から18までのいずれか1項記載の方法によりフレームワークケイ酸塩を製造すること、及び
    (I)フレームワークケイ酸塩及び少なくとも1種のバインダーを含む混合物を製造すること;
    (II)混合物を混練すること;
    (III)混練した混合物を成形し、少なくとも1種の成形体を得ること;
    (IV)少なくとも1種の成形体を乾燥させること;
    (V)少なくとも1種の乾燥した成形体を焼成すること
    を含む、成形体の製造方法。
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