JP5382386B2 - ルビジウム原子発振器 - Google Patents
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Description
図4は従来のルビジウム原子発振器の構成を示す図である。このルビジウム原子発振器100は、ルビジウム原子の共振周波数により励振する光マイクロ波ユニット(OMU)31と、OMU31を透過した光の強度を検出する光検出部32と、Amp33に現れる周波数誤差信号に含まれる222Hzの周波数成分を阻止するノッチフィルタ39と、111Hzのみを通過させるBPF40と、OMU31に現れる周波数誤差信号の位相を検波する位相検波器34と、位相検波器34の出力信号を積分するループフィルタ35と、ループフィルタ35の電圧に基づいて所定の周波数を発振する電圧制御水晶発振器(VCXO)36と、マイクロ波の位相を変調するための低周波信号を与える発振回路37と、VCXO36の発振信号を位相変調すると共にマイクロ波に逓倍する位相変調逓倍部38と、を備えて構成されている。尚、ルビジウム原子発振器の動作については公知であるので、ここでは説明を省略する。
図6はノッチフィルタの構成を示す図である。ノッチフィルタ39は、位相検波器34が片側検波のため、位相検波器34で222Hz成分(=発振回路37の周波数の2倍の周波数成分=マイクロ波の位相変調周波数の2倍の周波数成分)が位相検波されて直流成分として出力されると、VCXO36の制御電圧に誤差を生じてしまうのを防止するために必要である。しかし、111Hzと222Hzは非常に近接しているため、図7に示すようにノッチフィルタ39のフィルタ特性として非常に急峻な特性が要求される。
また、特許文献1に開示されている従来技術は、選択増幅器にノッチフィルタを使用しており、上記従来技術と同様の問題を抱えている。
本発明は、かかる課題に鑑み、ノッチフィルタとBPFを削除して、デジタル的に位相検波を行なうことにより、回路構成を単純化して部品コストを低減すると共に、回路の小型化を実現したルビジウム原子発振器を提供することを目的とする。
本発明の位相検波器にノッチフィルタを不要とするためには、ループフィルタにより積分するときに互いに差分を積分する構成にする必要がある。そこで本発明では、周波数誤差信号の位相を正相と逆相に変換する位相変換手段と、夫々を180°異なるタイミングでスイッチングする断接手段と、それらの信号を合成する合成手段と、を備えて構成するものである。これにより、ノッチフィルタを不要とし、ルビジウム原子発振器が完全に同期した場合、差分が相殺されてVCXOの制御電圧の誤差を低減することができる。
本発明の、特に位相検波器は、従来のノッチフィルタやBPFを使用せずに、位相検波信号を生成するものである。即ち、周波数誤差信号の位相を正相と逆相に変換し、変換された各信号を周波数誤差信号が180°位相が異なるタイミングでスイッチングして合成する。その結果、完全に同期した状態では周波数誤差信号には222Hzの周波数成分が含まれるが、合成した信号は対称となるため、ループフィルタにより積分されると互いに打ち消し合って222Hzの成分が出力されない。これにより、222Hz成分が位相検波により直流成分として出力することが防止できて、VCXOの制御電圧の誤差を低減することができる。
周波数誤差信号には、222Hzの周波数成分が含まれた状態で位相検波器に入力され、ロック状態に近づくにつれて、周波数誤差信号はレベルが揃った222Hzの波形に近づいてくる。そして、完全に同期した状態では222Hzの波形はレベルが対称的な波形となる。しかし、各波形の位相は揃った状態なので、このまま、ループフィルタにより積分すると、VCXOの制御電圧に誤差が含まれた信号となってしまう。そこで本発明では、周波数誤差信号を正相と逆相に変換して検波し、変換された正相及び逆相の夫々の周波数誤差信号を180°位相が異なる検波基準信号により交互に断接するものである。これにより、完全に同期した状態では、検波出力が完全に対称となり、ループフィルタで積分することにより、各期間での積分値を相殺することができる。
ループフィルタは、一種の積分回路である。従って、1周期の波形のレベルと極性により積分値が決定される。本発明では、完全に同期した場合は、1周期の波形のレベルが全く同じで極性が反転した波形となり、互いに打ち消し合って積分値が相殺される。これにより、位相検波器を除き従来の回路構成をそのまま使用することができる。
正相と逆相の周波数誤差信号を、発振回路の111Hzの信号でスイッチングするためには、スイッチング動作速度が速く、且つ信号波形が劣化せず低損失でスイッチングされることが好ましい。この要求に応えるスイッチング素子としては、アナログスイッチが最も適している。これにより、高速で且つ波形歪なく正相と逆相の周波数誤差信号をスイッチングすることができる。
図1は本発明のルビジウム原子発振器の構成を示す図である。このルビジウム原子発振器50は、ルビジウム原子の共振周波数により励振する光マイクロ波ユニット(OMU)1と、OMU1を透過した光の強度を検出する光検出部2と、Amp3に現れる周波数誤差信号の位相を検波する位相検波器4と、位相検波器4の出力信号を積分するループフィルタ5と、ループフィルタ5の電圧に基づいて所定の周波数を発振する電圧制御水晶発振器(VCXO)6と、マイクロ波の位相を変調するための低周波信号を与える発振回路7と、VCXO6の発振信号を位相変調すると共にマイクロ波に逓倍する位相変調逓倍部8と、を備えて構成されている。
また、位相検波器4は、周波数誤差信号の位相を正相に変換する非反転増幅器(位相変換手段)9と、逆相に変換する反転増幅器(位相変換手段)10と、非反転増幅器9と反転増幅器10により変換された正相の周波数誤差信号を断接するSW(断接手段)13と、逆相の周波数誤差信号を断接するSW(断接手段)14と、夫々のSWから出力される信号を合成する合成器(合成手段)11と、を備えて構成されている。
これにより、高速で且つ波形歪なく正相と逆相の周波数誤差信号をスイッチングすることができる。また、ルビジウム原子発振器の動作については公知であるので、ここでは説明を省略する。
即ち、本実施形態の位相検波器にノッチフィルタを不要とするには、ループフィルタ5により積分するときに互いに差分を積分する構成にする必要がある。
言い換えると、位相検波器4は、ルビジウム原子発振器50が完全に同期した場合、位相検波器4に入力される周波数誤差信号に含まれる特定の周波数成分(=マイクロ波の位相変調周波数の2倍の周波数成分)を相殺するような波形を合成器11から出力するものであり、特に位相検波器4は、従来のノッチフィルタやBPFを使用せずに、位相検波信号を生成するものである。即ち、周波数誤差信号の位相を正相と逆相に変換し、変換された各信号を周波数誤差信号が180°位相が異なるタイミングでスイッチングして合成する。
その結果、完全に同期した状態では周波数誤差信号には222Hzの周波数成分が含まれるが、合成した信号は対称となるため、ループフィルタにより積分されると互いに打ち消し合って222Hzの成分が出力されない。これにより、222Hz成分が位相検波により直流成分として出力することが防止できて、VCXO6の制御電圧の誤差を低減することができる。
即ち、各周期Tには波形A〜Fが反転されずに増幅されて出力される。そのとき各周期tにはA’〜F’が反転されずに増幅されて出力される。従って、波形Fでは同期がとれるので波形FとF’のレベルは殆ど同じになる。c点は、光検出部2から出力された周波数誤差信号が反転増幅器10により反転増幅された出力である検波入力2の波形である。即ち、各周期T毎に波形A〜Fが反転増幅されて出力される。
そのとき各周期t毎にA’〜F’が反転増幅されて出力される。従って、波形F’では同期がとれるので波形FとF’のレベルは殆ど同じになる。d点は、b点の検波入力1の波形をa点の検波基準信号の各周期TのタイミングでSW13をスイッチングしたときの波形である。従って、b点の検波入力1の波形から各周期tの波形がクリップされ、波形A〜Fのみが出力されて合成器11に入力される。e点は、c点の検波入力2の波形をa点の検波基準信号の各周期tのタイミングでSW14をスイッチングしたときの波形である。従って、c点の検波入力2の波形から各周期Tの波形がクリップされ、波形A’〜F’のみが出力されて合成器11に入力される。f点は、d点とe点の波形を合成した合成器11の出力である。
即ち、周波数誤差信号には、222Hzの周波数成分が含まれた状態で位相検波器4に入力され、ロック状態に近づくにつれて、周波数誤差信号はレベルが揃った222Hzの波形に近づいてくる。そして、完全に同期した状態では222Hzの波形はレベルが対称的な波形となる。
しかし、各波形の位相は揃った状態なので、このまま、ループフィルタにより積分すると、VCXO6の制御電圧に誤差が含まれた信号となってしまう。そこで本実施形態では、周波数誤差信号を正相と逆相に変換して検波し、変換された正相及び逆相の夫々の周波数誤差信号を180°位相が異なる検波基準信号aにより交互に断接するものである。これにより、完全に同期した状態では、検波出力fが完全に対称となり、ループフィルタ5で積分することにより、各期間での積分値を相殺することができる。
そして、その波形はSW13により検波され、180°位相が異なるタイミングでSW14により検波される。このとき、SW13とSW14の波形は互いに極性が逆でレベルが同じになる。その波形が合成器11に入力されて合成されると、その出力波形は、AとA’、BとB’のレベルが同じになるので、それをループフィルタ5で積分すると、周期T1、とT2の積分値が等しくて極性が逆なので、相殺されて制御電圧がロック電圧となる。
即ち、合成器11の出力は、位相検波器4の出力信号を積分するループフィルタ5に入力される。ループフィルタ5は、一種の積分回路である。従って、1周期の波形のレベルと極性により積分値が決定される。
本実施形態では、完全に同期した場合は、1周期の波形のレベルが全く同じで極性が反転した波形となり、互いに打ち消し合って積分値が相殺される。これにより、位相検波器4を除き従来の回路構成をそのまま使用することができる。
Claims (2)
- 原子を透過した光の強度を検出し、前記光の強度に応じた信号を出力する光検出手段と、
前記光検出手段から出力された信号が入力される第1の位相変換手段と、
前記第1の位相変換手段から出力される信号の位相と逆相の信号を出力する第2の位相変換手段と、
前記第1の位相変換手段から出力される信号が入力されて、前記光検出手段から出力された信号が極大となった時から前記光検出手段から出力された前記信号が前記極大から再び極大となった時までの間におけるタイミングにて、前記第1の位相変換手段から入力された信号を断状態及び接続状態とに交互に切り替えて出力する第1の断接手段と、
前記第2の位相変換手段から出力された信号が入力されて、前記光検出手段から出力された信号が極大となった時から前記光検出手段から出力された前記信号が前記極大から再び極大となった時までの間におけるタイミングにて、前記第2の位相変換手段から入力された信号を断状態及び接続状態とに交互に切り替えて出力する第2の断接手段と、
前記第1の断接手段から出力される信号、及び前記第2の断接手段から出力される信号を合成する合成手段と、
前記合成手段から出力される信号を積分するループフィルタと、を備え、
前記第1の断接手段は、
前記光検出手段から出力される信号が極小となるタイミングにて前記第1の位相変換手段から出力される信号を断接し、
前記第2の断接手段は、
前記光検出手段から出力される信号が極小となるタイミングにて前記第2の位相変換手段から出力される信号を断接し、
前記第1の断接手段が接続状態であるときには前記第2の断接手段が断状態であり、前記第1の断接手段が断状態であるときには前記第2の断接手段が接続状態であることを特徴とする原子発振器。 - 前記断接手段は、アナログスイッチにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載の原子発振器。
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