JP5381677B2 - 溶接ワイヤの製造方法 - Google Patents

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本発明は、溶接ワイヤの製造方法に関するものである。
従来、蒸気タービンやガスタービンのロータやディスク用の材料として、熱膨張係数の低い12Cr鋼等のフェライト系耐熱鋼が知られている。近年、上記ロータやディスクは、熱効率向上等のため700℃以上での使用が検討されている。使用温度が700℃以上になると、従来のフェライト系耐熱鋼では対応することができない。そのため、より高温で高い耐熱強度を有する材料が必要になってくる。この種の材料としては、例えば、Inconel(登録商標、以下省略)706、Inconel617などが知られている。
また、上記ロータやディスクの大型品を製造しようとする場合、上記Ni基超合金は成分偏析の問題があり、一体成形は困難である。そのため、溶接ワイヤを用いた接合成形が必要になってくる。
上記溶接ワイヤとしては、例えば、Inconel625やハステロイ(登録商標、以下省略)276などが代表的なものとして知られている。
また例えば、特許文献1には、質量%で、C:≦0.15%、Si:≦1%、Mn:≦1%、Cr:5〜20%未満、Mo、W≦10%、Al:0.1〜2.5%、Ti:0.10〜0.95%、Nb+1/2Ta≦1.5%、B:0.001〜0.02%、Zr:0.001〜0.2%、Fe:≦4.0%、Al+Ti+Nb+Ta:原子%で2.0〜6.5%、残部不可避的不純物およびNiからなる溶接に適した低熱膨張Ni基超合金が記載されている。
特開2007−332412号公報
しかしながら、従来技術は以下の点で未だ改善の余地があった。すなわち、上述した代表的な溶接材料からなる溶接ワイヤは、高温強度が低い。そのため、高温環境下で使用されると、接合部の強度低下が生じてしまう。また、低熱膨張Ni基合金と溶接した場合には、熱膨張係数差に起因した接合不良や接合強度の低下が懸念される。
一方、高温強度に優れる析出強化型のNi基超合金を用いた溶接ワイヤは、製造条件によっては、伸線加工時および伸線加工後に炭化物やγ’相、γ’’相の析出によりワイヤが著しく硬化することがある。上記ワイヤの硬化は、加工割れを引き起こし、アーク安定性を低下させて接合強度低下を引き起こしたり、ワイヤの送給性を低下させたりする。逆に溶接ワイヤが軟らかくなり過ぎた場合には、送給時に座屈が生じてしまう。また、Ni基超合金製の溶接ワイヤでは、成分偏析や割れ・しわ等があると、アークが不安定となり、スパッタが発生しやすくなり、十分な接合強度が得られなくなる。
このようにNi基超合金製の溶接ワイヤは、合金組成のみならず、ワイヤ製造条件を十分に考慮しなければ、優れた溶接性、接合強度を確保することが困難であるといった問題があった。
本発明は、上記問題を鑑みてなされたもので、本発明が解決しようとする課題は、溶接性、接合強度に優れたNi基超合金製の溶接ワイヤの製造方法を提供することにある。
本発明に係る溶接ワイヤの製造方法は、質量%で、C:0.01〜0.15%、Si:1%以下、Mn:1%以下、Cr:5%〜20%、Mo:5%超〜10%、W:20%未満、Mo+(1/2)W:5%超〜15%、Al:0.8%〜1.5%未満、Ti:0.30%〜0.85%、Nb:1.5%超〜3.0%、および、Fe:4.0%以下を含有し、原子%で、Al+Ti+Nb:3.0〜5.9%、原子%比で、Nb/(Al+Ti):0.35〜0.60であり、残部がNiおよび不可避的不純物からなる組成を有する第1の合金インゴットを、第1の溶解法を用いて製造するインゴット製造工程(1)と、得られた第1の合金インゴットに対して、さらに、VAR法、ESR法、VAR法−VAR法、ESR法−VAR法、VAR法−ESR法、または、ESR法−ESR法のいずれかの溶解法を適用し、第2の合金インゴットを製造するインゴット製造工程(2)と、得られた第2の合金インゴットに対して1150℃以上で1時間以上の均質化処理を施す均質化処理工程と、上記均質化処理された合金に対して950℃〜1150℃で熱間加工を行う熱間加工工程と、上記熱間加工された合金に対して1100℃〜1200℃で5分以上の固溶化処理を行う固溶化処理工程と、上記固溶化処理された合金に対して加工率10〜80%で伸線加工を行う伸線加工工程とを有することを要旨とする。
ここで、上記第1の合金インゴットは、質量%で、B:0.0005%〜0.020%、およびZr:0.0005%〜0.20%から選択される1種または2種以上を含有していても良い。
また、上記第1の合金インゴットは、質量%で、Ta:3.0%以下、Nb+(1/2)Ta:1.5%超〜3.5%を含有し、原子%で、Al+Ti+Nb+Ta:3.0〜5.9%、原子%比で、(Nb+Ta)/(Al+Ti):0.35〜0.60としても良い。
また、上記第1の合金インゴットは、質量%で、Co:5.0%以下を含有していても良い。
上記本発明に係る溶接ワイヤの製造方法において、上記第1の溶解法は、真空溶解法であることが好ましい。
また、上記固溶化処理された合金の平均結晶粒径は100μm以下であることが好ましい。
本発明に係る溶接ワイヤの製造方法は、低熱膨張、溶接性を発現しやすい組成とした第1合金インゴットを製造した後、この第1合金インゴット中の介在物をできる限り低減させて第2合金インゴットとする。この第2インゴットを、特定の温度、時間で均質化処理、熱間加工、固溶化処理し、特定の加工率で伸線加工する。そのため、溶接性、接合強度に優れたNi基超合金製の溶接ワイヤを製造することができる。
ここで、上記第1の溶解法が真空溶解法である場合には、介在物や不純物を低減させやすくなり、溶接性、接合強度に優れたNi基超合金製の溶接ワイヤを得やすくなる等の利点がある。
上記固溶化処理された合金の平均結晶粒径が100μm以下である場合には、後工程の伸線加工にてワイヤにしわが入るのを抑制しやすくなる。そのため、アーク安定性が増し、溶接性、接合強度に優れた溶接ワイヤを得やすくなる。
以下に、本発明の一実施形態に係る溶接ワイヤの製造方法(以下、「本製造方法」ということがある。)について詳細に説明する。
本製造方法は、インゴット製造工程(1)と、インゴット製造工程(2)と、均質化処理工程と、熱間加工工程と、固溶化処理工程と、伸線加工工程とを少なくとも有している。以下、各工程について順に説明する。
<インゴット製造工程(1)>
インゴット製造工程(1)は、特定のNi基超合金組成を有する第1の合金インゴットを、第1の溶解法を用いて製造する工程である。上記Ni基超合金は、以下のような元素を含有し、残部がNiおよび不可避的不純物からなる。その添加元素の種類、成分割合および限定理由などは、次の通りである。なお、成分割合の単位は、特に断りのない限り、質量%である。
・C:0.01〜0.15%
Cは、合金中でTi、Nb、CrおよびMoと化合して炭化物を生成し、高温強度を高めるとともに、結晶粒の粗大化を防止する。また粒界炭化物を析出させるためにも重要な元素である。その効果を得るため、C含有量の下限を0.01%以上とする。C含有量の下限は、好ましくは、0.02%以上、より好ましくは、0.03%以上であると良い。
一方、C含有量が0.15%を超えると合金の熱間加工性を低下させる。このため、C含有量を0.15%以下とする。C含有量の上限は、好ましくは、0.10%以下、より好ましくは、0.05%以下であると良い。
・Si:1%以下
Siは合金溶解時に脱酸剤として添加され、含有Siは合金の耐酸化性を向上させる。但し、Siの含有量が1%を超えると合金の延性が低下する。このため、Si含有量を1%以下とする。Si含有量の上限は、好ましくは、0.5%以下、より好ましくは、0.2%以下であると良い。
・Mn:1%以下
Mnは、Siと同様に合金溶解時に脱酸剤として添加される。Mn含有量が1%を超えると合金の高温での耐酸化性が悪くなるばかりでなく、延性を害するη相(NiTi)の析出を助長する。このため、Mn含有量を1%以下とする。Mn含有量の上限は、好ましくは、0.5%以下、より好ましくは、0.2%以下であると良い。
・Cr:5%〜20%
Crは、マトリックスに固溶し、合金の耐高温酸化性および耐腐食性を向上させる。合金が十分な耐高温酸化性および耐腐食性を維持するためにはCr含有量は多い方が望ましい。その効果を得るため、Cr含有量の下限を5%以上とする。Cr含有量の下限は、好ましくは、8%以上、より好ましくは、10%以上であると良い。
一方、Crは合金の熱膨張係数を増加させるため、熱膨張の観点からは少ない方が望ましい。蒸気タービン等の使用温度で適した熱膨張係数を得るなどの観点から、Cr含有量の上限を20%以下とする。Cr含有量の上限は、より低い熱膨張係数を得る観点から、好ましくは、18%以下、より好ましくは、15%以下であると良い。
・Mo:5%超〜10%、W:20%未満、Mo+(1/2)W:5%超〜15%
MoおよびWはオーステナイト相に固溶し、固溶強化によって合金の高温強度を向上させるとともに合金の熱膨張係数を下げる。この効果はMoの方がWより大きく、Wのみで好ましい熱膨張係数を得るには多量の添加が必要となり、コストや合金の重量が増大してしまう。そこで、Mo含有量の下限を5%超とすることで、コスト、重量を過剰に増大させず、その効果を得ることができる。Mo含有量の下限は、好ましくは、5.5%以上、より好ましくは、6%以上であると良い。一方、多量のMo単独添加は脆化相を析出し、加工性が低下する。そのため、Mo含有量の上限を10%以下とする。Mo含有量の上限は、好ましくは9%以下、より好ましくは、8%以下であると良い。Wは、Moほど熱膨張係数を下げる効果は小さいものの、Moより脆化相は析出しにくい。そのため、Moと複合添加することができるが、W含有量の上限は、20%未満とする。W含有量の上限は、好ましくは15%以下、さらに好ましくは、10%以下であると良い。
しかし、前述の通り、W単体で好ましい熱膨張係数を得ることはコストなどの点から望ましくない。好ましい熱膨張係数を得る観点から、Mo+(1/2)Wの値を5%超とする。Mo+(1/2)Wの値の下限は、好ましくは、7%以上、より好ましくは、9%以上であると良い。一方、Mo+(1/2)Wの値が過大になると熱間加工性が低下し、さらに脆化相が析出して延性が低下する。そのため、Mo+(1/2)Wの上限を15%以下とする。Mo+(1/2)Wの値の上限は、好ましくは、14%以下、より好ましくは、12%以下であると良い。
・Al:0.8%〜1.5%未満
AlはNiと化合してγ’相(NiAl)を生成せしめる主要な金属元素である。Al含有量が過少になるとγ’相の析出が十分でなくなり、TiやNbとTaが多量に存在する場合にγ’相が不安定になり、η相やδ相が析出して脆化を引き起こす。そのため、Al含有量の下限を0.8%以上とする。Al含有量の下限は、好ましくは、0.9%以上、より好ましくは、1.1%以上であると良い。
一方、Al含有量が過大になると熱間加工性が低下し、部品への鍛造成形が困難となる。そのため、Al含有量を1.5%未満とする。Al含有量の上限は、好ましくは、1.4%以下、より好ましくは、1.3%以下であると良い。
・Ti:0.30%〜0.85%
Tiは、Alと同様にNiと化合してγ’相(Ni(Al,Ti))を形成し、合金を析出強化させる。また、Tiは合金の熱膨張係数を低下させ、γ’相の析出強化を促進させる。このような効果を得るため、Ti含有量の下限を0.30%以上とする。Ti含有量の下限は、好ましくは、0.40%以上、より好ましくは、0.50%以上であると良い。
一方、Ti含有量が過大になると、γ’相との析出強化により強度が高くなって、切欠き感受性が高くなる。そのため、Ti含有量を0.85%以下に抑制する。Ti含有量の上限は、好ましくは、0.70%以下、より好ましくは、0.60%以下であると良い。
・Nb:1.5%超〜3.0%
Nbは、合金中でAlやTiと同じくNiとの金属間化合物であるγ’相を生成させ且つγ’相を強化させる。Nbは、さらにγ’相の結晶粒の巨大化を防ぐ効果もある。また、Nbは、溶接割れ感受性を改善する元素である。このような効果を得るため、Nb含有量の下限を1.5%超とする。
これまで、Nbは、δ相(金属間化合物Ni(Nb))の析出による熱間加工性や延性の低下を回避するためにその上限が1.5%以下とされてきた。ところが、本発明のように、Nb含有量の値を1.5%超とすることにより、δ相析出によるデメリット以上に、溶接後の割れが発生し難くなるという大きなメリットが存在することが判明した。Nb含有量の下限は、好ましくは、1.8%以上、より好ましくは、2.0%以上であると良い。
もっとも、Nb含有量が過大になると、δ相の析出による延性低下といったデメリットが大きくなってしまう。そのため、Nb含有量を3.0%以下とする。Nb含有量の上限は、好ましくは、2.8%以下、より好ましくは、2.6%以下であると良い。
・Fe:4.0%以下
Feは、合金のコストを低減するために添加され、または、合金にW、Mo等の成分を調整するために添加する母合金に粗製のフェロアロイを用いることにより合金に含有される。Feは、合金の高温強度を低下させ、熱膨張係数を高くする。このため、できる限り少ない方が望ましい。もっとも、4.0%以下であれば高温強度および熱膨張係数に及ぼす影響が小さい。そのため、Fe含有量の上限を4.0%以下とする。Fe含有量の上限は、好ましくは、2.0%以下、より好ましくは、1.0%以下であると良い。
・原子%で、Al+Ti+Nb:3.0〜5.9%
Al、TiおよびNbは、γ’相を構成する元素であり、十分なNi量が存在する場合には、γ’相の析出体積率はこれら元素の原子%の総和に比例する。また、高温強度はγ’相の体積率に比例することから、これらの元素の総和に比例して高温強度は増加する。
本発明が目的とする十分な接合強度を得るには、Al、TiおよびNbの合計の含有量は、3.0%以上必要であるが、6.0%を超えるとγ’相の体積率が多くなりすぎて熱間加工性が著しく低下する。そのため、Al、TiおよびNbの合計の含有量を、原子%で、3.0〜5.9%とする。Al、TiおよびNbの合計の含有量は、好ましくは、原子%で、4.0%〜5.5%、より好ましくは、4.5%〜5.3%であると良い。
・原子%比で、Nb/(Al+Ti):0.35〜0.60
上述のAl、TiおよびNbの合計の含有量に加え、さらに、十分な強度を保ちつつ溶接性を確保するため、原子%比で、Nb/(Al+Ti)の値を0.35〜0.60とする。これにより、溶接割れ感受性を改善することが可能となる。原子%比で、Nb/(Al+Ti)の値は、好ましくは、0.40〜0.50であると良い。
上記Ni基超合金は、必要に応じて、以下の元素を1種または2種以上さらに含有していても良い。
・B:0.0005%〜0.020%
Bは、合金の結晶粒界に偏析して合金のクリープ破断強度を高める。BはTiの含有量が多い合金中でη相の析出を抑える効果がある。その効果を得るため、B含有量の下限を0.0005%以上とする。B含有量の下限は、好ましくは、0.0010%以上、より好ましくは、0.0020%以上であると良い。
但し、合金に過剰にBを含有させると合金の熱間加工性が低下する。そのため、B含有量の上限を0.020%以下とする。B含有量の上限は、好ましくは、0.010%以下、より好ましくは、0.0050%以下であると良い。
・Zr:0.0005%〜0.20%
Zrは、合金の結晶粒界に偏析して合金のクリープ破断強度を高める。ZrはB同様、Tiの含有量が多い合金中でη相の析出を抑える効果がある。その効果を得るため、Zr含有量の下限を0.0005%以上とする。Zr含有量の下限は、好ましくは、0.0010%以上、より好ましくは、0.0020%以上であると良い。
但し、合金に過剰にZrを含有させると合金の熱間加工性が低下する。また、過剰にZrを含有させると合金のクリープ破断強度が低下する。そのため、Zr含有量の上限を0.20%以下とする。Zr含有量の上限は、好ましくは、0.10%以下、より好ましくは、0.05%以下であると良い。
・Ta:3.0%以下、Nb+(1/2)Ta:1.5%超〜3.5%
Taは、Nb同様合金中でAlやTiと同じくNiとの金属間化合物であるγ’相を生成させ且つγ’相を強化させる。また、Taは、溶接割れ感受性を改善する元素である。しかし、Taは、コストおよび重量の観点から単独添加は好ましくなく、Nbとの複合添加が好ましい。よって、Nb+(1/2)Taの値の下限を1.5%超とする。Nb+(1/2)Taの値の下限は、好ましくは、1.8%以上、より好ましくは、2.0%以上であると良い。
しかし、Taの多量添加は、δ相(金属間化合物Ni(Nb,Ta))の析出により熱間加工性や延性の低下を引き起こす。これを回避するため、Ta含有量の上限を、3.0%以下とする。また、Nb+(1/2)Taの値が過大になると、δ相の析出による延性低下といったデメリットが大きくなってしまう。そのため、Nb+(1/2)Taの値を3.5%以下とする。Nb+(1/2)Taの値の上限は、好ましくは、3.3%以下、より好ましくは、3.0%以下であると良い。
・原子%で、Al+Ti+Nb+Ta:3.0〜5.9%
Al、Ti、NbおよびTaは、γ’相を構成する元素であり、十分なNi量が存在する場合には、γ’相の析出体積率はこれら元素の原子%の総和に比例する。また、高温強度はγ’相の体積率に比例することから、これらの元素の総和に比例して高温強度は増加する。
Taを含有する場合、十分な接合強度を得るには、Al、Ti、NbおよびTaの合計の含有量は、3.0%以上とすることが好ましい。一方、6.0%を超えるとγ’相の体積率が多くなりすぎて熱間加工性が低下しやすくなる。そのため、Al、Ti、NbおよびTaの合計の含有量を、原子%で、3.0〜5.9%とする。Al、Ti、NbおよびTaの合計の含有量は、好ましくは、原子%で、4.0%〜5.5%、より好ましくは、4.5%〜5.3%であると良い。
・原子%比で、(Nb+Ta)/(Al+Ti):0.35〜0.60
Taを含有する場合、十分な強度を保ちつつ溶接性を確保するため、原子%比で、(Nb+Ta)/(Al+Ti)の値を0.35〜0.60とすると良い。これにより、溶接割れ感受性を改善することが可能となる。原子%比で、(Nb+Ta)/(Al+Ti)の値は、好ましくは、0.40〜0.50であると良い。
・Co:5.0%以下
Coは、合金に固溶して合金の高温強度を高くする。このような効果は他の元素(固溶強化生成元素)に比較して小さい。また、Coは高価である。上記効果と合金製造コストの低減とのバランスなどの観点から、Co含有量の上限を、5.0%以下とする。Co含有量の上限は、好ましくは、3.0%以下、より好ましくは、1.0%以下であると良い。
・P:0.020%以下
不可避的不純物元素の中でPは粒界に偏析し、溶接性を劣化させる元素である。Pの多量添加は著しく溶接性を劣化させる。そのため、P含有量の上限を0.020%以下とする。P含有量の上限は、好ましくは、0.010%以下、より好ましくは、0.005%以下であると良い。
・S:0.0020%以下
不可避的不純物元素の中でSは粒界に偏析し、溶接性を劣化させる元素である。Sの多量添加は著しく溶接性を劣化させる。そのため、S含有量の上限を0.0020%以下とする。S含有量の上限は、好ましくは、0.0010%以下、より好ましくは、0.0008%以下であると良い。
インゴット製造工程(1)では、上述した合金組成を有する第1の合金インゴットを第1の溶解法を用いて製造することになる。第1の溶解法としては、例えば、真空溶解法(VIF法)、アーク溶解法(AF法)などを例示することができる。これらのうち、好ましくは、介在物、不純物の低減などの観点から、真空溶解法(VIF法)である。
第1の合金インゴットの形状としては、次工程の合金インゴット製造工程(2)における処理性、製造性、品質などを考慮して選択することができる。好ましくは、柱状、角状などであると良い。
<インゴット製造工程(2)>
インゴット製造工程(2)は、インゴット製造工程(1)にて得られた第1の合金インゴットに対して、さらに、VAR法(Vacuum Arc Remelting:真空アーク再溶解法)、ESR法(Electro Slag Remelting:エレクトロスラグ再溶解法)、VAR法−VAR法、ESR法−VAR法、VAR法−ESR法、または、ESR法−ESR法のいずれかの溶解法を適用し、第2の合金インゴットを製造する工程である。なお、上記「X法−Y法」の記載は、X法を実施した後、Y法を実施することを意味する。
第1の合金インゴットに対して上記溶解法を適用することで、第1の合金インゴットから介在物および不純物が除去され、介在物および不純物がより低減された第2の合金インゴットを得ることができる。さらに、第1の合金インゴットでの成分偏析を軽減することが可能となる。インゴット中に含まれる介在物および不純物を低減させるのは、介在物が存在したり、不純物濃度が高かったりすると、溶接ワイヤとされた際に、溶接性を低下させるからである。
本製造方法では、介在物、不純物の低減および偏析軽減等の観点から、好ましくは、第1の合金インゴットに対して、VAR法、または、ESR法−VAR法のいずれかの溶解法を適用すると良い。
なお、上記VAR法、ESR法のやり方は、介在物および不純物の低減、さらに偏析を軽減させる目的を達成することができれば、特に限定されるものではなく、合金組成等を考慮して最適な条件を選択することができる。
第2の合金インゴットの形状としては、次工程における処理性、加工性、製造性などを考慮して選択することができる。好ましくは、柱状、角状などであると良い。
<均質化処理工程>
均質化処理工程は、上記インゴット製造工程(2)にて得られた第2の合金インゴットに対して1150℃以上で1時間以上の均質化処理を施す工程である。
均質化処理工程は、主に、第2の合金インゴットにおける成分偏析をできる限り少なくするための工程である。均質化処理温度が1150℃未満になると、その効果が少なく溶接性に劣る。均質化処理温度の下限は、好ましくは、1180℃以上、より好ましくは、1200℃以上、さらに好ましくは、1240℃以上であると良い。なお、均質化処理温度の上限は、溶融温度以下では効果が飽和するのみのため、特に限定されるものではないが、インゴットの酸化、製造性等の観点から、好ましくは、1350℃以下、さらに好ましくは、1300℃以下であると良い。
また、均質化処理時間が1時間未満になると、その効果が少なく溶接性に劣る。均質化処理時間の下限は、好ましくは、5時間以上、より好ましくは、12時間以上、さらに好ましくは、16時間以上であると良い。なお、均質化処理時間の上限は、その効果が長時間化によって効果が飽和するのみのため特に限定されるものではないが、インゴットの酸化、製造性等の観点から、好ましくは、48時間以下、さらに好ましくは、24時間以下であると良い。
<熱間加工工程>
熱間加工工程は、上記均質化処理された合金に対して950℃〜1150℃で熱間加工を行う工程である。
熱間加工工程は、主に、次工程の伸線加工前に、伸線加工に適した形状に形を整える工程である(伸線加工前の粗加工)。熱間加工温度が950℃未満になると、熱間加工中に割れが生じて溶接ワイヤが得られないことがある。また、熱間加工中に生じた微細な割れが伸線加工により進展し、溶接ワイヤに表面割れが生じて溶接性が低下する。熱間加工温度の下限は、好ましくは、980℃以上、より好ましくは、1000℃以上、さらに好ましくは、1020℃以上であると良い。
一方、熱間加工温度が1150℃を越えると、加工中に加工発熱することで温度が上昇し、熱間加工性が低下する。熱間加工温度の上限は、好ましくは、1130℃以下、より好ましくは、1100℃以下、さらに好ましくは、1080℃以下であると良い。
なお、熱間加工方法としては、例えば、熱間鍛造や熱間圧延などが挙げられる。
<固溶化処理工程>
固溶化処理工程は、上記熱間加工された合金に対して1100℃〜1200℃で5分以上の固溶化処理を行う工程である。
固溶化処理工程は、主に、熱間加工時に合金中に析出した炭化物、γ’相などの析出物を十分に固溶させ、伸線加工時の加工性を改善するのと、破壊の起点となる析出物を低減させるための工程である。固溶化処理温度が1100℃未満になると、その効果が少なく伸線加工時に表面割れが生じやすくなる。固溶化処理温度の下限は、好ましくは、1120℃以上、より好ましくは、1140℃以上であると良い。
一方、固溶化処理温度が1200℃を越えると、結晶粒が粗大化し、伸線加工後に表面しわが発生しやすくなる。表面しわが生じると、アークが不安定になり、溶性性が低下する。固溶化処理温度の上限は、好ましくは、1180℃以下、より好ましくは、1160℃以下であると良い。
また、固溶化処理時間が5分未満になると、その効果が少なく伸線加工時に表面割れが生じやすくなる。固溶化処理時間の下限は、好ましくは、10分以上、より好ましくは、30分以上、さらに好ましくは、1時間以上であると良い。
固溶化処理工程では、固溶化処理された合金の平均結晶粒径が100μm以下であることが好ましい。後工程の伸線加工にてワイヤにしわが入るのを抑制しやすくなるため、アーク安定性が増し、溶接性、接合強度に優れた溶接ワイヤを得やすくなる利点がある。上記平均結晶粒径は、好ましくは、80μm以下、より好ましくは、60μm以下、さらに好ましくは、40μm以下であると良い。
<伸線加工工程>
伸線加工工程は、上記固溶化処理された合金に対して加工率10〜80%で伸線加工を行う工程である。
伸線加工工程は、主に、上記固溶化処理された合金を伸線加工し、溶接ワイヤに適した径に加工する工程である。加工率が10%未満になると、得られる溶接ワイヤが柔らかくなり過ぎ、ワイヤ送給時に座屈が生じやすくなる。上記加工率の下限は、好ましくは、15%以上、より好ましくは、20%以上、さらに好ましくは、30%以上であると良い。
一方、加工率が80%を越えると、得られる溶接ワイヤが硬くなり過ぎ、割れが生じやすくなる。また、ワイヤ送給時にワイヤ送給ガイドの摩耗も大きくなるなど、送給性が低下する。加工率の上限は、好ましくは、70%以下、より好ましくは、60%以下、さらに好ましくは、50%以下であると良い。
なお、伸線加工方法は、通常知られる方法を適用すれば良い。
本製造方法は、基本的に上述した工程を有しているが、上記工程以外にも例えば、伸線加工工程の後に、伸線加工されたワイヤを脱脂する脱脂工程等を有していても構わない。脱脂工程を有する場合には、製造工程でワイヤについた油分を除去できるため、アーク安定性、スパッタ発生量の低下等、得られる溶接ワイヤの溶接性向上に寄与することができる。
以下、本発明を実施例を用いてより具体的に説明する。
真空溶解法(VIF法)により、表1、表2に示す組成を有する第1の合金インゴット150kgを鋳造した。次いで、得られた第1の合金インゴットに対して、さらに、VAR法、ESR法の2次溶解、あるいは、VAR法およびESR法を両方行う3次溶解を実施し、第2の合金インゴットを製造した。
次いで、得られた第2の合金インゴットに対して種々の温度で16時間の均質化処理を施した。次いで、均質化処理を施した合金をφ60mmまで熱間加工した。次いで、熱間加工したφ60mmの合金を熱間線材圧延し、φ5.5mmの合金線材とした。
次いで、上記合金線材を、種々の温度で5分間保持する固溶化処理を行った。上記固溶化処理後、光学顕微鏡を用いて合金線材のミクロ組織を観察し、結晶粒径を測定した。測定は、合金線材の長手方向断面を倍率400で10視野撮影し、その平均結晶粒径を測定することにより行った。
次いで、上記固溶化処理後の合金に対して、酸洗および皮膜処理を施し、φ1.2mmまで伸線加工を実施し、外径500mmのコイル状の溶接ワイヤを得た。
Figure 0005381677
Figure 0005381677
次に、上記作製した溶接ワイヤ溶接性として、ワイヤ外観、送給性、TIG溶接によるアークの安定性、スパッタの発生量を評価した。なお、TIG溶接の条件は以下の通りである。
・溶接電流:150(A)
・溶接電圧:12(V)
・溶接速度:80(mm/分)
・ワイヤ直径:1.2mm
・ワイヤ送給速度:300(mm/分)
・予熱なし
・シールドガスAr:15(L/分)
・溶接姿勢:下向き
さらに、JIS Z3121に準拠し、溶接継手の接合強度を調査した。具体的には、溶接後、1100℃/2時間/水冷の固溶化処理を施し、さらに、775℃/24時間/空冷および700℃/24時間/空冷の段時効処理を実施し、JIS Z3121に準拠した1号試験片を作製し、 700℃で引張試験を実施することにより行った。なお、継手材は、いずれの溶接ワイヤにおいても低熱膨張Ni基合金であるNi−12Cr−6.2Mo−7.0W−0.85Ti−1.65Al−0.03Zr−0.003B(LTES700R)を使用した。
ここで、溶接ワイヤの外観は、表面割れ、しわのないものを○、表面割れまたはしわの発生しているものを×とした。溶接ワイヤの送給性は、溶接中にワイヤの座屈が発生しなかったものを○、座屈または送給中に送給部に磨耗の発生したものを×とした。
アークの安定性は、溶接開始2秒後から7秒の5秒間に亘り、ナック社製のハイスピードカメラシステムモデル1000(1画像/1ms)を用いて発生アークの状態を撮影し、その画像を評価することによりした。集中アークの発生率が80%以上を○、65〜80%を△、65%より低い場合を×とした。
スパッタ発生量は、溶接終了後、溶接長さ100mm当たりの直径1mm以上のスパッタ付着量にて評価した。直径1mm以上のスパッタが付着していない場合を○、1〜10個付着している場合を△、11個以上付着している場合を×と評価した。継ぎ手の引張強度は、800MPaの場合を○、それ以下の場合を×とした。
表3および表4に、製造条件、溶接性、引張強度等をまとめて示す。
Figure 0005381677
Figure 0005381677
上記結果によれば以下のことが分かる。先ず、比較例1〜比較例9は、製造工程の影響を確認したものである。すなわち、比較例1は、真空溶解によるインゴット製造工程(1)の後、VAR法、ESR法の2次溶解、あるいは、VAR法およびESR法を両方行う3次溶解を実施するインゴット製造工程(2)を行っていない。そのため、インゴットに偏析が生じるため粗大な炭化物が存在し、それらがワイヤ中にも残留するため溶接性に劣る。
比較例2は、インゴット製造工程(2)を実施しているが、その後の均質化処理工程を行っていない。そのため、依然偏析に起因する炭化物がワイヤまで存在し、溶接性に劣る。
比較例3は、均質化処理を行っているものの、温度が低いためその効果が得られず溶接性に劣る。
比較例4は、熱間加工の温度が低過ぎるため、熱間加工中に割れを生じた。
比較例5は、比較例4より熱間加工の温度が若干高いものの依然として低いため、熱間加工後に微細な表面割れが多数認められ、それらが伸線加工により進展するためワイヤ表面に割れが認められる。
比較例6は、熱間加工の温度が高いため、加工中の加工発熱により材料の温度が上昇してしまい加工性が低下し、熱間加工中に割れを生じた。
比較例7は、固溶化処理時の温度が低いため、熱間加工時に析出した炭化物が十分固溶せず、また完全に再結晶が生じないため混粒組織となっている。また、未固溶の炭化物を起点として伸線加工中に表面割れが発生した。以上により、溶接性に劣る。
比較例8は、固溶化処理時の温度が高いため結晶粒が粗大化し、伸線加工後に表面しわが発生した。そのため、溶接性に劣る。
比較例9は、伸線加工率が小さいため、ワイヤの硬度が小さく、送給時に座屈を生じた。
比較例10は、伸線加工率が大きいため、ワイヤの硬度が大きく、送給部に磨耗が生じた。
なお、このように比較例1〜10は、いずれも健全な溶接ができていないため、溶接部の接合強度に劣る。
次に、比較例11〜比較例12は、製造工程を実施例1と同様とし、合金成分の影響を調査したものである。すなわち、比較例11は、Nb含有量が高いため、比較例12は、Al、Ti含有量が高いため、γ’相の量および引張強度が上昇し、延性が低下し、熱間加工時に割れを生じた。
比較例13は、溶接ワイヤの製造性は良好だが、(Nb+Ta)/(Al+Ti)(原子%)の値が0.14と低いため、溶接後のビードに微細な割れが存在し、接合強度が低い。
比較例14(特開2007−332412号公報の発明例に相当する)は、溶接ワイヤの製造性、溶接性ともに良好だが、Nb+Ta+Ti+Al(原子%)が低いため、溶接部が破断し接合強度は低い。
これらに対し、本発明に規定される条件を満足する実施例は、いずれも溶接性、接合強度に優れていることが確認できた。
以上、本発明の実施形態、実施例について説明した。本発明は、これらの実施形態、実施例に特に限定されることなく、種々の改変を行うことが可能である。

Claims (6)

  1. 質量%で、
    C :0.01〜0.15%、
    Si:1%以下、
    Mn:1%以下、
    Cr:5%〜20%、
    Mo:5%超〜10%、
    W :20%未満、
    Mo+(1/2)W:5%超〜15%、
    Al:0.8%〜1.5%未満、
    Ti:0.30%〜0.85%、
    Nb:1.5%超〜3.0%、および、
    Fe:4.0%以下を含有し、
    原子%で、
    Al+Ti+Nb:3.0〜5.9%、
    原子%比で、
    Nb/(Al+Ti):0.35〜0.60であり、
    残部がNiおよび不可避的不純物からなる組成を有する第1の合金インゴットを、第1の溶解法を用いて製造するインゴット製造工程(1)と、
    得られた第1の合金インゴットに対して、さらに、VAR法、ESR法、VAR法−VAR法、ESR法−VAR法、VAR法−ESR法、または、ESR法−ESR法のいずれかの溶解法を適用し、第2の合金インゴットを製造するインゴット製造工程(2)と、
    得られた第2の合金インゴットに対して1150℃以上で1時間以上の均質化処理を施す均質化処理工程と、
    前記均質化処理された合金に対して950℃〜1150℃で熱間加工を行う熱間加工工程と、
    前記熱間加工された合金に対して1100℃〜1200℃で5分以上の固溶化処理を行う固溶化処理工程と、
    前記固溶化処理された合金に対して加工率10〜80%で伸線加工を行う伸線加工工程と、
    を有することを特徴とする溶接ワイヤの製造方法。
  2. 前記第1の合金インゴットは、質量%で、
    B :0.0005%〜0.020%、および
    Zr:0.0005%〜0.20%から選択される1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の溶接ワイヤの製造方法。
  3. 前記第1の合金インゴットは、質量%で、
    Ta:3.0%以下、
    Nb+(1/2)Ta:1.5%超〜3.5%、
    を含有し、
    原子%で、
    Al+Ti+Nb+Ta:3.0〜5.9%、
    原子%比で、
    (Nb+Ta)/(Al+Ti):0.35〜0.60であることを特徴とする請求項1または2に記載の溶接ワイヤの製造方法。
  4. 前記第1の合金インゴットは、質量%で、
    Co:5.0%以下、
    を含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の溶接ワイヤの製造方法。
  5. 前記第1の溶解法は、真空溶解法であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の溶接ワイヤの製造方法。
  6. 前記固溶化処理された合金の平均結晶粒径が100μm以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の溶接ワイヤの製造方法。
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