JP5380844B2 - 画像形成装置の製造方法、及び画像形成装置の部材間接触圧力の調整方法 - Google Patents

画像形成装置の製造方法、及び画像形成装置の部材間接触圧力の調整方法 Download PDF

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本発明は、画像形成装置、画像形成装置の製造方法、及び画像形成装置の部材間接触圧力の調整方法に関するものである。さらに詳しくは、画像形成装置内において接触する部材間の接触圧力が、好適に調整された画像形成装置、その調整方法、及びその調整方法を利用して画像形成装置を製造する方法に係るものである。
一般的に用いられている複写機、プリンター、印刷機等の画像形成装置では、次のようにして画像の記録が行われる。所定の軸を中心に、所定の周速度をもって回転駆動する電子写真感光体を、帯電手段により所定の電位となるように帯電させる。次いで像露光手段から電子写真感光体に対し、目的とする画像に対応した露光光を照射し、電子写真感光体表面に静電潜像を形成する。形成された静電潜像は、次いで現像手段内のトナーで正規現像又は反転現像により可転写粒子像(トナー像)として顕画化される。その後、給紙部から電子写真感光体と転写手段との間に電子写真感光体の回転と同期して給送された被転写体(記録紙)に、電子写真感光体の表面に形成担持されているトナー像が転写手段により順次転写される。この時、転写手段にはバイアス電源からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。トナー画像の転写を受けた被転写体(記録紙)は、電子写真感光体面から分離されて定着手段へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
上記のような画像形成装置では、例えば円筒状の電子写真感光体の外周面に沿って、帯電手段や、像露光手段、現像手段、転写手段等がそれぞれ配置されることとなる。上記画像形成をスムーズに効率よく行なったり、均一な品質で画像形成を行うためには、これらの各手段と電子写真感光体との間隔や接触圧力を目的とする範囲内に調整することが重要である。従来は上記各手段と電子写真感光体との間隔や接触圧力の調整を、上記電子写真感光体と各手段との距離を調整することにより行う方法が一般的であった。
しかしながらこの方法では、接触圧力を正確に把握することや、細かい調整をすること等が難しかった。例えば電子写真感光体と各手段とが、実際に、目的とする接触圧力で接しているか否かの判断や、接触面内でどのような接触圧力分布を有しているか等の把握等が難しかった。
そこで、例えば上記電子写真感光体と各手段との間にポリエチレン樹脂からなるフィルム部材を挿入し、上記フィルム部材を引き抜く力や、電子写真感光体を回転させた際の上記フィルム部材の引張り力等が所定の範囲内となるように調整することにより、上記電子写真感光体と各手段との部材間接触圧力を調整する方法が提案されている(特許文献1参照)。この方法では、上記引き抜き力や引張り力と上記部材間接触圧力とが一定の関係にあることを利用している。
特開2006−48018号公報
しかしながら、上記方法では、たとえ同一種類のフィルム部材を用いた場合であっても、フィルムの製造ロットによる振れや、電子写真感光体の種類の差、測定タイミング等によっては、上記引き抜き力や引張り力が変化してしまうことがある。したがって、上記電子写真感光体と各手段との接触圧力を正確に調整することが難しい、という課題があった。
本発明は上述の課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明の目的は、電子写真感光体と、その電子写真感光体に接して配置される手段との部材間接触圧力が正確に調整された画像形成装置や、上記部材間接触圧力の調整方法、及び上記部材間接触圧力の調整方法を利用した画像形成装置の製造方法を提供することにある。
本発明者らが、上記の目的を満足し得る画像形成装置について鋭意研究したところ、電子写真感光体と、その電子写真感光体に接触して配置される手段との部材間接触圧力を、電子写真感光体と所定のすべり特性を維持するようにした接触圧力調整用フィルムを用いて、調整することにより、部材間接触圧力にブレ等が生じず、高品質な画像形成が可能な画像形成装置を形成可能となることを見出し、本発明に至った。
本発明の第の要旨は、電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体に対し像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、前記電子写真感光体上に形成された前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、前記電子写真感光体上の前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記被転写体に転写されたトナーを定着させる定着手段とを備え、前記帯電手段、前記像露光手段、前記現像手段、前記転写手段、及び前記定着手段のうち少なくとも一つが前記電子写真感光体と接触して配置される画像形成装置の、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との部材間接触圧力を調整する方法であって、水平に設置された前記電子写真感光体の周面の一部に接触圧力調整用フィルムを巻装し、前記接触圧力調整用フィルムの一端に50gの荷重をかけ、前記接触圧力調整用フィルムの他端を水平に保持し、前記電子写真感光体を50rpmで回転させた状態で、前記接触圧力調整用フィルムの他端における引張り荷重値を測定した際の前記引張り荷重値の変動幅が、15%以下となるような、前記接触圧力調整用フィルムを、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との間に挿入し、前記電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、前記部材間接触圧力を調整することを特徴とする画像形成装置の部材間接触圧力の調整方法に存する(請求項)。
この際、前記電子写真感光体の表面粗さRzopcと接触圧力調整用フィルムの表面粗さRzfilmとの和が、0.30μm以上である接触圧力調整用フィルムを、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との間に挿入し、前記電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、前記部材間接触圧力を調整することが好ましい(請求項)。
本発明の第の要旨は、電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体に対し像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、前記電子写真感光体上に形成された前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、前記電子写真感光体上の前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記被転写体に転写されたトナーを定着させる定着手段とを備え、かつ前記帯電手段、前記像露光手段、前記現像手段、前記転写手段、及び前記定着手段のうち少なくとも一つが前記電子写真感光体と接触して配置される画像形成装置の製造方法であって、水平に設置された前記電子写真感光体の周面の一部に接触圧力調整用フィルムを巻装し、前記接触圧力調整用フィルムの一端に50gの荷重をかけ、前記接触圧力調整用フィルムの他端を水平に保持し、前記電子写真感光体を50rpmで回転させた状態で、前記接触圧力調整用フィルムの他端における引張り荷重値を測定した際の前記引張り荷重値の変動幅が、15%以下となるような、前記接触圧力調整用フィルムを、接触圧力調整用フィルムを前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との間に挿入し、前記電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との部材間接触圧力を調整する工程を有することを特徴とする画像形成装置の製造方法に存する(請求項)。
この際、前記電子写真感光体の表面粗さRzopcと接触圧力調整用フィルムの表面粗さRzfilmとの和が、0.30μm以上である接触圧力調整用フィルムを、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との間に挿入し、前記電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との部材間接触圧力を調整する工程を有することが好ましい(請求項)。
本発明によれば、電子写真感光体と、前記電子写真感光体に接触する手段との部材間接触圧力が正確に調整されたものとすることが可能であり、またさらに、電子写真感光体の種類や、電子写真感光体の回転数、測定タイミング等に左右されることなく、上記部材間接触圧力を調整することが可能であるので、高品質な画像形成が可能な画像形成装置を、均一な品質で効率よく、多数生産することが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、その要旨の範囲内において種々に変更して実施することができる。
本発明の画像形成装置、画像形成装置の部材間接触圧力の調整方法、及び画像形成装置の製造方法についてそれぞれ説明する。
A.画像形成装置
まず、本発明の画像形成装置について説明する。本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、上記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した上記電子写真感光体に対し像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、上記電子写真感光体上に形成された上記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、上記電子写真感光体上の上記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、上記被転写体に転写されたトナーを定着させる定着手段とを備え、上記帯電手段、上記像露光手段、上記現像手段、上記転写手段、及び上記定着手段のうち少なくとも一つが上記電子写真感光体と接触して配置されるものである。
本発明の画像形成装置においては、帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段、及び定着手段のうちの一つの手段のみが、電子写真感光体と接触して配置されていてもよく、また二つ以上の手段がそれぞれ電子写真感光体と接触して配置されていてもよい。
本発明は、所定のすべり特性を有する接触圧力調整用フィルム、すなわち本発明に係る前記電子写真感光体を用いて引張り荷重を測定した際の引張り荷重値の変動幅が、15%以下となるような接触圧力調整用フィルム、または電子写真感光体の表面粗さと接触圧力調整用フィルムとの表面粗さとの和が所定の値以上となる接触圧力調整用フィルムを、上記電子写真感光体と上記電子写真感光体に接触して配置される手段(以下、適宜「接触配置手段」ともいう。)との間に挿入し、電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、上記電子写真感光体と上記接触配置手段との部材間接触圧力が調整されていることを特徴とする。
電子写真感光体と接触圧力調整用フィルムとのすべり特性を、所定の範囲内とすることにより、上記引張り力を、電子写真感光体の種類や、電子写真感光体の回転数、測定タイミング等に依存することの少ないものとすることができ、安定して測定することができるようになる。したがって、本発明の画像形成装置では、引張り力と相関関係にある上記部材間接触圧力が良好に設定されたものとすることができる。また、上記方法により部材間接触圧力を調整した場合、電子写真感光体の回転数に依らず、高品質な画像を形成可能である、という利点も有する。
本発明の画像形成装置において、二つ以上の手段が、電子写真感光体と接触して配置されている場合には、電子写真感光体と接触して配置されている手段のうちの一部の手段と電子写真感光体との部材間接触圧力のみが上記接触圧力調整用フィルムを用いて調整されていてもよい。また電子写真感光体と接触して配置されている全ての手段と電子写真感光体との部材間接触圧力が、上記接触圧力調整用フィルムを用いて調整されていてもよい。本発明においては特に電子写真感光体と接触して配置されている全ての手段と電子写真感光体との部材間接触圧力が、上記接触圧力調整用フィルムを用いて調整されていることが好ましい。なお、本発明でいう、電子写真感光体と上記手段とが接触して配置されているとは、電子写真感光体の一部分と上記手段の一部分とが点または面で接触するように配置されていることをいうこととする。また部材間接触圧力とは、電子写真感光体と接触配置手段との接触点(または接触面)に生じる圧力をいう。
以下、画像形成装置の部材間接触圧力の調整に用いられる接触圧力調整用フィルム、及び本発明に係る接触圧力調整用フィルムを用いた接触部材間圧力の調整方法について説明し、その後、画像形成装置を構成する各部材について説明する。
(接触圧力調整用フィルム)
上記部材間接触圧力の測定に用いられる接触圧力調整用フィルムには、そのすべり特性の規定方法の違いから2つの実施態様がある。以下、それぞれの実施態様についてわけて説明する。
[第1の実施態様]
まず、第1の実施態様における接触圧力調整用フィルムは、本発明に係る電子写真感光体の周面の一部に接触圧力調整用フィルムを巻装し、前記接触圧力調整用フィルムの一端に荷重をかけ、前記電子写真感光体を回転させた状態で他端における引張り荷重値を測定した際の前記引張り荷重値の変動幅が15%以下となるようなフィルムである。
接触圧力調整用フィルムの上記変動幅が十分に小さいものである場合、上記接触圧力調整用フィルムの摩擦係数は、回転速度や測定タイミング等に依存しにくいものであると解される。そのため、電子写真感光体の種類や測定タイミング等に左右されることなく、後述する方法により安定して引張り力を測定することができる。したがって、本実施態様の接触圧力調整用フィルムを用いて部材間圧力が調整された画像形成装置では、引張り力と比例関係にある上記部材間接触圧力が良好に設定されたものとすることができ、高品質な画像形成が可能なものとすることができる。
上記引張り荷重値の変動幅の測定には、本発明の画像形成装置に搭載する電子写真感光体を用いる。具体的には、本発明に係る電子写真感光体の周面の一部に接触圧力調整用フィルムを巻装し、前記接触圧力調整用フィルムの一端に荷重をかけ、前記電子写真感光体を回転させた状態で他端における引張り荷重値を測定し、電子写真感光体の10回転目から1分間経過後までにおける引張り荷重値の変動幅が15%以下であるかを判断する。
本発明において、引張り荷重値の変動幅が15%以下であるとは、上記測定方法により測定した引張り荷重値(N)の変動幅、すなわち電子写真感光体の10回転目から1分間経過後までにおける
(引張り荷重値の最大値/引張り荷重値の最小値−1)×100
が、15%以下であることを表す。画像形成装置を均一な品質で効率よく、多数生産することが可能となるため、この変動幅は13%以下であることが好ましく、特に10%以下であることが好ましい。
上記電子写真感光体を用いて上記変動幅を測定する方法を、図1を用いて、以下、より詳しく説明する。なお、図1は、上記方法による引張り荷重値の変動幅の測定方法を説明するために用いられるものであり、図1に示された態様に限定されるものではなく、本発明の目的及び効果を損なわない限り任意に変更して実施することができる。
例えば図1に示すように、本発明の画像形成装置に搭載する電子写真感光体104を、上記電子写真感光体104の円柱軸が地面と水平になるように設置する。また、接触圧力調整用フィルム101を準備し、一端に荷重をかける。上記荷重をかける方法としては、通常、重り105を装着する方法とすることができる。また上記重り105の重さは接触圧力調整用フィルムが破断しない重さであれば特に制限はないが、通常10g以上、好ましくは20g以上、より好ましくは30g以上である。また通常100g以下、好ましくは80g以下、より好ましくは70g以下である。
一端に所定の荷重がかけられた接触圧力調整用フィルム101を前記電子写真感光体104の周面の一部に巻装し、接触圧力調整用フィルム101の他端を地面と水平に保持し、テンションゲージ103と連結する。通常、上記接触圧力調整用フィルム101は、上記電子写真感光体104の周面の1/4を巻装するものとする。
この状態で、電子写真感光体104を所定の回転速度で、接触圧力調整用フィルム101がテンションゲージ103から離れて引っ張られるような方向に回転させ、接触圧力調整用フィルム101の他端にかかる引張り荷重値を測定する。上記テンションゲージ103の具体例としては、Digital Force Gauge(IMADA(株)製)等が挙げられる。
上記回転数は本発明の目的及び効果を損なわない限り、特に制限はないが、通常10rpm以上、好ましくは20rpm以上、より好ましくは25rpm以上であり、また通常100rpm以下、好ましくは80rpm以下、より好ましくは60rpm以下である。特に好ましくは50rpmである。上記範囲内であれば、通常、回転数に関わらず、上記変動幅はほぼ一定の範囲を示すものとすることができる。
また上記電子写真感光体104の直径は、本発明の電子写真感光体の種類等により適宜選択され、通常φ10mm以上であり、好ましくはφ15mm以上である。また通常φ120mm以下、好ましくはφ80mm以下、より好ましくはφ30mm以下、さらに好ましくはφ25mm以下、特に好ましくはφ20mm以下である。
またさらに、上記電子写真感光体104のJIS B 0601:2001に基づいて測定される輪郭曲線の最大高さRzopcで表される表面粗さは、通常0.20μm以上、また通常1.0μm以下、好ましくは0.9μm以下である。
また、上記変動幅を測定する際の接触圧力調整用フィルム101の巻装位置は、電子写真感光体104のギアのついているフランジ側から接触圧力調整用フィルム101の最も近い側端部までの距離が、電子写真感光体104の幅の通常5%以上となる位置であり、好ましくは10%以上である。また通常30%以下となる位置であり、好ましくは20%以下である。
ここで、接触圧力調整用フィルム101の形状を、図2の概略断面図及び図3の概略平面図を用いて説明する。なお、上記図2及び図3は、本発明の趣旨を説明するために用いられるものであり、接触圧力調整用フィルム101の形状は、上記形状に限定されるものではなく、本発明の目的および効果を損なわない限り任意に変更して実施することができる。
部材間接触圧力を調整する際に用いられる接触圧力調整用フィルム101は、通常、短冊形状とされる。また接触圧力調整用フィルム101の長さ方向における端部の一方は、部材間接触圧力を設定する際に、電子写真感光体と接触配置手段との間に挿入されるものとされ、他方の端部は、例えば引張りばね測りとしてのテンションゲージ103の端子が挿入可能な穴が形成された板102に固定される。
また部材間接触圧力を調整する際に用いられる接触圧力調整用フィルム101の幅は、接触配置手段や電子写真感光体の幅等に合わせて適宜選択することができる。通常、測定の際に接触圧力調整用フィルム101が蛇行しない幅とされ、本発明の効果及び目的を損なわない限り任意であるが、通常、電子写真感光体104と接触配置手段との接触部分の軸方向の長さに対して、通常1%以上、好ましくは1.5%以上、より好ましくは2%以上とする。また通常20%以下、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下とする。このような幅を有する接触圧力調整用フィルム101を用いて後述する方法により、上記引張り力を測定することにより、電子写真感光体の端部付近や中央付近の部材間接触圧力を細かく調整することが可能となる。例えば接触配置手段に接触するシャフトの撓(たわ)みを考慮し、接触配置手段がクラウン量を有するように(ローラ端部の外径を傾斜が付くように端部方向に小さくした形状に)形成されている場合であっても、端部付近及び中央付近についてそれぞれ上記引張り力を測定することが可能となり、部材間接触圧力を細かく調整することができる。
また接触圧力調整用フィルム101の厚さは、通常10μm以上であり、好ましくは40μm以上、より好ましくは100μm以上である。また通常200μm以下、好ましくは150μm以下である。このような範囲内とすることにより、例えば上記接触配置手段が弾性体からなるもの等であっても、接触配置手段を弾性変形させることなく上記引張り力を測定することができ、部材間接触圧力を目的とする値に正確に調整することが可能となる。
接触圧力調整用フィルム101の弾性率(ASTM D 882)は4.0GPa以上であることが好ましく、また7.0GPa以下であることが好ましい。これにより、上記引張り力を上述した範囲内とすることができる。また上記引張り力を測定する際に、電子写真感光体や接触配置部材に傷がつかないものとすることができる。
また接触圧力調整用フィルム101のJIS C 2151により測定される破断強度は、通常200MPa以上であり、また通常350MPa以下である。
またさらに、上記接触圧力調整用フィルム101のJIS B 0601:2001に基づいて測定される輪郭曲線の最大高さRzfilmで表される表面粗さは、通常0.20μm以上、好ましくは0.22μm以上、より好ましくは0.25μm以上、さらに好ましくは0.30μm以上である。また通常3.0μm以下、好ましくは2.8μm以下、より好ましくは2.5μm以下である。これにより、上記引張り力を上述した範囲内とすることができる。
上記接触圧力調整用フィルム101の具体的な材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン等が挙げられ、好ましくは引張り強さが大きいという面から、ポリエチレンテレフタレートが用いられる。
なお、上述した方法により引張り荷重値を測定した際の前記引張り荷重値の変動幅を、15%以下とするには、種々の方法があるが、例えば、接触圧力調整用フィルムの表面粗さと電子写真感光体の表面粗さとの関係を、後述する第2の実施態様で説明するような範囲としたり、接触圧力調整用フィルムの表面粗さを上述した範囲に調整したり、接触圧力調整用フィルムとして上述した範囲の弾性率を有するものを用いたり、接触圧力調整用フィルムの形状を上述した形状とすること等により達成可能である。
[第2の実施態様]
第2の実施態様における接触圧力調整用フィルムは、後述する電子写真感光体の表面粗さRzopcと接触圧力調整用フィルムの表面粗さRzfilmとの和が、通常0.30μm以上となるものであり、好ましくは0.32μm以上、より好ましくは0.35μm以上である。また通常3.5μm以下、好ましくは3.0μm以下、より好ましくは2.5μm以下である。
接触圧力調整用フィルムの表面粗さRzfilmとしては、通常0.20μm以上、好ましくは0.22μm以上、特に0.25μm以上である。また通常3.0μm以下、好ましくは2.8μm以下、より好ましくは2.5μm以下である。
上記接触圧直調整用フィルムの表面粗さRzfilmは、JIS B 0601:2001の規定に準拠する測定方法により測定される値である。
本実施態様によれば、上記接触圧力調整用フィルムの表面粗さと、電子写真感光体の表面粗さとの和が、所定の値以上とされていることから、上記部材間接触圧力を調整する際、接触圧力調整用フィルムと電子写真感光体とが過度に滑ってしまうこと等がないものとすることができ、測定タイミングや電子写真感光体の種類等に依らず、正確に引張り力を測定することができる。したがって、本実施態様の接触圧力調整用フィルムを用いて部材間圧力が調整された画像形成装置では、引張り力と比例関係にある上記部材間接触圧力が良好に設定されたものとすることができ、均一な品質で効率よく画像を形成することが可能となる。また、上記方法によれば、電子写真感光体の回転数に依存することなく、上記部材間接触圧力を調整することができる。
なお、本実施態様における接触圧力調整用フィルムの形状、厚さ、弾性率、硬度、引張り伸び率、及び材料等については、第1の実施態様で説明したものと同様とすることができる。
(部材間接触圧力の調整方法)
次に、部材間接触圧力の調整方法について図4を用いて説明する。部材間接触圧力の調整方法として具体的には、上記接触圧力調整用フィルム101を、例えば図5に示すような静止している画像形成装置110の電子写真感光体1と、上記接触配置手段(ここでは現像手段4の現像ローラ44)との接触部に挿入する。この際、上記接触圧力調整用フィルム101の先端が、電子写真感光体1と接触配置手段44との接触位置から通常10mm以上、30mm以下潜りこむように接触圧力調整用フィルム101を挿入する。またこの際、電子写真感光体1のギア(図示せず)側の端部から、電子写真感光体1の幅の通常5%以上中央側の領域、好ましくは10%以上中央側の領域、また通常20%以下中央側の領域、好ましくは15%以下中央側の領域に、接触圧力調整用フィルム101がかかるように、上記接触圧力調整用フィルム101を挿入する。これにより、接触配置手段44がクラウン量を有するように(ローラ端部の外径を傾斜が付くように端部方向に小さくした形状に)形成されている場合等であっても、部材間接触圧力を好適な範囲に調整することができる。
次に、接触圧力調整用フィルム101の他方に固定された板102の穴にテンションゲージ103の端子を挿入する。この状態で、図4に示されるように、電子写真感光体1と現像ローラ44との接触点において、電子写真感光体1と現像ローラ44との軸中心を結ぶ線に対して垂直な方向に接触圧力調整用フィルム101を引っ張るように、テンションゲージ103を構える。そのまま、画像形成装置のモータを駆動させて電子写真感光体1及び現像ローラ44を回転させると、接触圧力調整用フィルム101が図4における矢印Aの方向に引っ張られるので、このときのテンションゲージ103の指針を読み取る。上記指針は接触圧力調整用フィルム101を引っ張る力を示しているので、テンションゲージ103の指針を読み取ることによって、上記接触圧力調整用フィルム101の引張り力を測定することができる。
なお、指針を読み取る場合は、電子写真感光体1及び現像ローラ44を回転させていったときに指針が動き始めた値ではなく、電子写真感光体1及び現像ローラ44を継続して回転させると指針が安定した値を指すようになるので、そのときの値を読み取る。すなわち、接触圧力調整用フィルム101の引張り力として、静摩擦力ではなく、動摩擦力を測定するということである。また上記測定の際には、接触圧力調整用フィルム101に負荷となるような皺(しわ)ができないようにする。
その後、接触圧力調整用フィルム101の引張り力の数値が所定の数値となるように、電子写真感光体1及び現像ローラ44との距離や、電子写真感光体や供給ローラに設けられた調整手段を調整し、上記と同様に、電子写真感光体1及び現像ローラ44を回転させて接触圧力調整用フィルム101が引っ張られる力、すなわち接触圧力調整用フィルム101の引張り力の測定を適宜繰り返し行い、部材間接触圧力の調整を行う。
接触圧力調整用フィルム101の引張り力は、電子写真感光体1と現像ローラ44との部材間接触圧力に比例して変化するものであるから、接触圧力調整用フィルム101の引張り力の数値が所定の数値となるように上記電子写真感光体1と現像ローラ44との距離等を調整して設定することによって、電子写真感光体1と現像ローラ44との部材間接触圧力を所定の数値に設定することができる。すなわち、電子写真感光体1と現像ローラ44との部材間接触圧力と、接触圧力調整用フィルム101の引張り力として測定された動摩擦力とは比例関係にある。そこで、予め良好な部材間接触圧力となる場合における動摩擦力(引張り力)の数値範囲を求めておく。次いでこの数値範囲に接触圧力調整用フィルム101の引張り力の測定値が入るように電子写真感光体1と現像ローラ44との距離等を調整して設定する。これにより、上記部材間接触圧力が良好な範囲となるように調整することができる。なお、良好な部材間接触圧力となる場合における引張り力の数値範囲は、実際に画像形成を行い、形成される画像品質を基準にして決定することができる。
ここで、上記引張り力の測定に用いられるテンションゲージ103は、特に限定されるものではなく、例えばDigital Force Gauge(IMADA(株)製とすることができる。
また、接触圧力調整用フィルム101の端部を固定することが可能であり、かつテンションゲージ103の端子が挿入可能な穴が形成された板102についても特に限定されるものではなく、例えば円形状、四角形状、三角形状等、任意の形状を有するものとすることができる。またさらに、上記テンションゲージ103の端子を挿入する穴の形状についても特に限定されるものではなく、テンションゲージ103の端子の形状等に合わせて適宜選択される。また、上記板102の素材については、上記引張り力の測定の際に、変形等せず、測定される値に影響を及ぼさないものであれば特に限定されず、例えば金属、樹脂、木等種々の素材を用いることができる。またさらに上記接触圧力調整用フィルム101の端部を固定する方法としては、接触圧力調整用フィルム101を、上記板102中に形成された部材によって挟みこむ方法や、上記接触圧力調整用フィルム101を上記板102に貼り合わせる方法等とすることができる。
また上記電子写真感光体と上記接触配置手段との部材間接触圧力を調整するために、上記電子写真感光体や接触配置手段に設けられる調整手段としては、例えばスプリングを用いた位置調整機構や電子写真感光体に設けられたギアと駆動ギアとの間隙を調整する調整手段等が挙げられる。
なお、上記説明では、電子写真感光体1と現像ローラ44との部材間接触圧力の調整方法について説明したが、上記電子写真感光体と他の接触配置手段との部材間接触圧力も同様に調整することが可能である。
(画像形成装置の各部材)
次に、本発明における画像形成装置について説明する。
本発明における画像形成装置は、電子写真感光体と、上記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した上記電子写真感光体に対し像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、上記電子写真感光体上に形成された上記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、上記電子写真感光体上の上記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、上記被転写体に転写されたトナーを定着させる定着手段とを備え、上記帯電手段、上記像露光手段、上記現像手段、上記転写手段、及び上記定着手段のうち少なくとも一つが上記電子写真感光体と接触して配置されるものである。
以下、本発明の画像形成装置の要部構成を示す図5を用いて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の目的及び効果を損なわない限り任意に変更して実施することができる。
図5に示すように、画像形成装置は、電子写真感光体1、帯電手段2、像露光手段3及び現像手段4、転写手段5、及び定着手段7を備え、必要に応じてクリーニング手段6や除電手段(図示せず)を備え、例えばこの電子写真感光体1の外周面に沿って、帯電手段2、像露光手段3、現像手段4、転写手段5及びクリーニング手段6等がそれぞれ配置されている。
本発明においては、上述したように、上記手段のうち1つ、または2つ以上の手段が上記電子写真感光体1と接触して配置される。
上記画像形成装置は上記一例と変形して構成してもよく、例えば、前露光工程、補助帯電工程などの工程を行なうことができる構成としたり、オフセット印刷を行なう構成としたり、更には複数種のトナーを用いたフルカラータンデム方式の構成としてもよい。
以下、本発明の画像形成装置の各部材について説明する。
[電子写真感光体]
上記電子写真感光体1は、本発明において特に制限はなく、従前知られた何れの構成も使用することができる。図5ではその一例として、円筒状の導電性支持体の表面に感光層を形成したドラム状の感光体を示している。電子写真感光体のより具体的な構成としては、例えば、導電性支持体上に、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とから構成される積層型感光層を有する構成や、導電性支持体上に、電荷輸送物質を含有する層中に電荷発生物質を分散させた単層型感光層を有する構成等とすることができる。
また、電子写真感光体の表面粗さRzopcは、通常0.20μm以上、好ましくは0.25μm以上、より好ましくは0.30μm以上である。また通常1.0μm以下、好ましくは0.9μm以下、より好ましくは0.8μm以下である。本発明において、上記電子写真感光体の表面粗さRzopcは、JIS B 0601:2001の規定に準拠する測定方法により測定される値である。
ここで、電子写真感光体1及び後述する帯電手段2は、多くの場合、この両方を備えたカートリッジ(以下適宜、電子写真カートリッジという)として、画像形成装置の本体から取り外し可能に設計される。例えば電子写真感光体1や帯電手段2が劣化した場合に、この電子写真カートリッジを画像形成装置110本体から取り外し、別の新しい電子写真カートリッジを画像形成装置本体に装着することができるような構成とされる。また例えば電子写真感光体1、帯電手段2、及び後述する転写手段に用いられるトナーTが備えられた構成の電子写真カートリッジとすることも可能である。
[帯電手段]
帯電手段2は、電子写真感光体1を帯電させるもので、電子写真感光体1の表面を所定電位に均一帯電させることが可能なものであれば特に限定されない。図5では帯電手段2の一例としてローラ型の帯電手段(帯電ローラ)を示しているが、他にもコロトロンやスコロトロン等のコロナ帯電手段、帯電ブラシ等の接触型帯電手段などがよく用いられる。接触型帯電手段の材料としては、導電性を付与した弾性体が一般的である。
また接触帯電手段に印加される電圧としては、直流電圧のみでも良く、直流電圧に交流電圧を重畳した振動電圧でも良い。ここで言う振動電圧とは、時間と共に周期的に電圧値が変化する電圧であり、交流電圧は、直流電圧のみ印加時における電子写真感光体1の帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有することが好ましい。
[像露光手段]
像露光手段3は、電子写真感光体1に像露光を行なって電子写真感光体1の感光面に静電潜像を形成することができるものであれば、その種類に特に制限はない。具体例としては、 ハロゲンランプ、蛍光灯、半導体レーザー、LEDなどが挙げられる。また、感光体内部露光方式によって露光を行なうようなものであってよい。露光を行なう際の光は、通常波長380nm〜800nmの単色光を用いることができ、本発明において特に制限はない。
[現像手段]
現像手段4は、上記電子写真感光体1上に形成された上記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成することが可能なものであれば、その種類に特に制限はなく、カスケード現像、一成分導電トナー現像、二成分磁気ブラシ現像などの乾式現像方式や、湿式現像方式などの任意の手段を用いることができる。図5では、現像手段4は、現像槽41、アジテータ42、供給ローラ43、現像ローラ44、及び、規制部材45からなり、現像槽41の内部にトナーTを貯留している構成となっている。
また、必要に応じ、トナーTを補給する補給装置(図示せず)を現像手段4に付帯させる構成としてもよい。この補給装置は、ボトル、カートリッジなどの容器からトナーTを補給することが可能となるように構成される。
また多くの場合、トナーTはトナーカートリッジ中に蓄えられ、画像形成装置本体から取り外し可能に設計される。使用しているトナーカートリッジ中のトナーTが無くなった場合に、このトナーカートリッジを画像形成装置本体から取り外し、別の新しいトナーカートリッジを装着することができるような構成とすることが、トナーTの補給の利便性等の面から好ましい。
供給ローラ43は、導電性スポンジ等から形成される。現像ローラ44は、鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、ニッケルなどの金属ロール、またはこうした金属ロールにシリコーン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂などを被覆した樹脂ロール等から形成される。この現像ローラ44の表面には、必要に応じて、平滑加工や粗面加工を加えてもよい。
通常、現像ローラ44は、電子写真感光体1と供給ローラ43との間に配置され、電子写真感光体1及び供給ローラ43に各々当接している。供給ローラ43及び現像ローラ44は、回転駆動機構(図示せず)によって回転される。供給ローラ43は、貯留されているトナーTを担持して、現像ローラ44に供給する。現像ローラ44は、供給ローラ43によって供給されるトナーTを担持して、電子写真感光体1の表面に接触させる。
規制部材45は、シリコーン樹脂やウレタン樹脂などの樹脂ブレード、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、真鍮、リン青銅などの金属ブレード、またはこうした金属ブレードに樹脂を被覆したブレード等により形成されている。この規制部材45は、現像ローラ44に当接し、ばね等によって現像ローラ44側に所定の力で押圧(一般的なブレード線圧は5〜500g重/cm)される。必要に応じて、この規制部材45に、トナーTとの摩擦帯電によりトナーTに帯電を付与する機能を具備させてもよい。
アジテータ42は、回転駆動機構によってそれぞれ回転されており、トナーTを攪拌するとともに、トナーTを供給ローラ43側に搬送する。アジテータ42は、羽根形状、大きさ等を違えて複数設けてもよい。
トナーTの種類は任意であり、粉状トナーのほか、懸濁重合法や乳化重合法などを用いた重合トナー等を用いることができる。特に、重合トナーを用いる場合には径が4〜8μm程度の小粒径のものが好ましく、また、トナーの粒子の形状も球形に近いものからポテト上の球形から外れたものまで様々に使用することができる。重合トナーは、帯電均一性、転写性に優れ、高画質化に好適に用いられる。
[転写手段]
転写手段5は、上記電子写真感光体1上に形成されたトナー像を被転写体に転写することが可能なものであれば、その種類に特に制限はなく、コロナ転写、ローラ転写、ベルト転写などの静電転写法、圧力転写法、粘着転写法など、任意の方式を用いた手段とすることができる。例えば転写手段5が電子写真感光体1に対向して配置された転写チャージャー、転写ローラ、転写ベルト等から構成されるものとすることができる。この転写手段5は、トナーTの帯電電位とは逆極性で所定電圧値(転写電圧)を印加し、電子写真感光体1に形成されたトナー像を被転写体(記録紙)Pに転写する。
[クリーニング手段]
クリーニング手段6は、電子写真感光体1に付着している残留トナーをクリーニング部材で掻き落とし、残留トナーを回収するものである。その種類に特に制限はなく、ブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、静電ブラシクリーナー、磁気ローラクリーナー、ブレードクリーナーなど、任意のクリーニング手段を用いることができる。但し、クリーニング手段6、電子写真感光体1表面に残留するトナーが少ないか、殆ど無い場合には、クリーニング手段6は無くても構わない。
[定着手段]
定着手段7は、例えば上部定着部材(加圧ローラ)71及び下部定着部材(定着ローラ)72から構成されるもの等とすることができ、通常、定着部材71または72の内部には加熱装置73が通常備えられる。図5では、上部定着部材71の内部に加熱装置73が備えられた例を示す。上部及び下部の各定着部材71、72は、ステンレス、アルミニウムなどの金属素管にシリコンゴムを被覆した定着ロール、更にテフロン(登録商標)樹脂で被覆した定着ロール、定着シートなどが公知の熱定着部材を使用することができる。更に、各定着部材71、72は、離型性を向上させる為にシリコーンオイル等の離型剤を供給する構成としてもよく、バネ等により互いに強制的に圧力を加える構成としてもよい。
被転写体(記録紙)P上に転写されたトナーは、所定温度に加熱された上部定着部材71と下部定着部材72との間を通過する際、トナーが溶融状態まで熱加熱され、通過後冷却されて被転写体(記録紙)P上にトナーが定着される。
なお、定着手段についてもその種類に特に限定はなく、ここで用いたものをはじめ、熱ローラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着など、任意の方式による定着手段を設けることができる。
[除電手段]
除電手段としては、上記電子写真感光体1の除電を行うことが可能な手段であれば特に限定されるものではない。除電方法としては、通常、蛍光灯、LED等を用いて電子写真感光体1にエネルギーを照射する方法が挙げられる。なお上記除電工程で用いる光は、強度としては像露光の際の露光光の3倍以上の露光エネルギーを有する光である場合が多い。
B.画像形成装置の部材間接触圧力の調整方法
次に、本発明における画像形成装置の部材間接触圧力の調整方法について説明する。本発明における画像形成装置の部材間接触圧力の調整方法は、電子写真感光体と、上記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した上記電子写真感光体に対し像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、上記電子写真感光体上に形成された上記静電潜像にトナーを付着させて現像する現像手段と、上記電子写真感光体上の上記トナーを被転写体に転写する転写手段と、上記被転写体に転写されたトナーを定着させる定着手段とを備え、上記帯電手段、上記像露光手段、上記現像手段、上記転写手段、及び上記定着手段のうち少なくとも一つが上記電子写真感光体と接触して配置される画像形成装置の、上記電子写真感光体と上記電子写真感光体に接触して配置される手段との部材間接触圧力を調整する方法である。
本発明は、所定のすべり特性を有する接触圧力調整用フィルムを上記電子写真感光体と上記電子写真感光体に接触して配置される手段との間に挿入し、電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、上記部材間接触圧力を調整することを特徴とする。
本発明においては、所定のすべり特性を有する接触圧力調整用フィルム、すなわち所定の電子写真感光体を用いて荷重に対する引張り荷重を測定した際の変動幅が所定の範囲内である接触圧力調整用フィルム、または上記電子写真感光体の表面粗さと接触圧力調整用フィルムとの表面粗さとの和が所定の値以上となる接触圧力調整用フィルムを用いて上記引張り力を調整し、電子写真感光体と各手段との間の部材間接触圧力を調整する。上述した様に、接触圧力調整用フィルムのすべり特性を所定の範囲内とすることにより、電子写真感光体と接触圧力調整用フィルムとの摩擦係数が、電子写真感光体の種類や測定タイミング等に依存することの少ないものとすることができ、上記引張り力を安定して測定することができる。したがって、引張り力と比例関係にある上記部材間接触圧力を正確に調整することが可能となる。以上のことから、本発明の部材間接触圧力の調整方法を用いて調整された画像形成装置は、電子写真感光体と接触配置手段との部材間接触圧力が良好に設定されており、均一な品質で効率よく画像形成を行うことが可能となる。また、本発明の方法によれば、電子写真感光体の回転数に依存することなく、上記部材間接触圧力を調整することができる。
以下、上記部材間接触圧力の調整方法、本発明が適用可能な画像形成装置、及び本発明を行う時期について説明する。また、所定のすべり特性を有する接触圧力調整用フィルムについては、上述した「A.画像形成装置」で説明したものと同様とすることができる。
[部材間接触圧力の調整方法]
本発明における部材間接触圧力の調整は、上記引張り力を調整することにより行なわれる。すなわち、所定のすべり特性を有する接触圧力調整用フィルムを電子写真感光体と接触配置手段との間に挿入し、電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように、電子写真感光体及び接触配置手段との距離や位置等を調整することにより上記部材間接触圧力を調整する。接触圧力調整用フィルムの引張り力は、電子写真感光体と接触配置部材との部材間接触圧力に比例して変化するものであるから、予め良好な部材間接触圧力となる場合における動摩擦力(引張り力)の数値範囲を求めておく。次いでこの数値範囲に接触圧力調整用フィルムの引張り力の測定値が入るように電子写真感光体と接触配置部材との距離等を調整して設定する。これにより、上記部材間接触圧力が良好な範囲となるように調整することができる。なお、良好な部材間接触圧力となる場合における引張り力の数値範囲は、実際に画像形成を行い、形成される画像品質を基準にして決定することができる。
このような部材間接触圧力の具体的な態様については、上述した「A.画像形成装置」の部材間接触圧力の調整方法で説明した態様と同様とすることができる。
[本発明が適用可能な画像形成装置]
本発明の部材間接触圧力の調整方法が適用可能な画像形成装置としては、帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段、及び上記定着手段を少なくとも備え、上記手段のうち少なくとも一つが上記電子写真感光体と接触して配置される画像形成装置であれば特に限定されず、上記帯電手段、上記像露光手段、上記現像手段、上記転写手段、及び上記定着手段のうちの一つの手段のみが、上記電子写真感光体と接触して配置されていてもよく、また二つ以上の手段がそれぞれ上記電子写真感光体と接触して配置されていてもよい。二つ以上の手段が、電子写真感光体と接触して配置されている場合には、電子写真感光体と接触して配置されている手段のうちの一部の手段と電子写真感光体との部材間接触圧力のみを上記接触圧力調整用フィルムを用いて調整してもよい。また電子写真感光体と接触して配置されている全ての手段と電子写真感光体との部材間接触圧力を、上記接触圧力調整用フィルムを用いて調整してもよい。
なお、本発明を適用可能な画像形成装置の具体例としては、上述した「A.画像形成装置」で説明したものと同様とすることができる。なお、本発明の要旨を逸脱しない限り、上記画像形成装置に限定されるものではなく、いかなる変更を行なうことも可能である。
[本発明を行う時期]
本発明は、例えば上述したような画像形成装置を組み立てた後に行う調整の一環として上記方法を行ってもよく、また例えば上記画像形成装置に不具合が生じた場合に上記方法を行ってもよい。またさらに画像形成装置の定期的な検査として上記方法を行ってもよい。なお、本発明の要旨を逸脱しない限り、上記時期に限定されるものではない。
C.画像形成装置の製造方法
次に、本発明の画像形成装置の製造方法について説明する。本発明は、電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体に対し像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、前記電子写真感光体上に形成された前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、前記電子写真感光体上の前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記被転写体に転写されたトナーを定着させる定着手段とを備え、かつ前記帯電手段、前記像露光手段、前記現像手段、前記転写手段、及び前記定着手段のうち少なくとも一つが前記電子写真感光体と接触して配置される画像形成装置の製造方法である。
また、所定のすべり特性を有する接触圧力調整用フィルム、すなわち電子写真感光体を用いて荷重に対する引張り荷重を測定した際の変動幅が所定の範囲内である接触圧力調整用フィルム、または上記電子写真感光体の表面粗さと接触圧力調整用フィルムとの表面粗さとの和が所定の値以上となる接触圧力調整用フィルムを前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との間に挿入し、前記電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との部材間接触圧力を調整する工程を有することを特徴とする。
本発明では、電子写真感光体と各手段との間の接触圧力を調整する工程において、所定のすべり特性を有する接触圧力調整用フィルムを用いる。上述したように、すべり特性が所定の範囲内である接触圧力調整用フィルムは、電子写真感光体の種類や測定タイミング等に依存することなく、上記引張り力を測定することができることから、上記部材間接触圧力を正確に設定することが可能となる。したがって、本発明により製造された画像形成装置では、電子写真感光体と接触配置手段との部材間接触圧力が良好に設定されており、均一な品質で効率よく画像を形成可能である。また、本発明によれば高品質な画像形成が可能な画像形成装置を、均一な品質で効率よく、多数生産することが可能となる。さらに上記方法によれば、電子写真感光体の回転数に依存することなく、上記部材間接触圧力を上記工程により調整することができる。
以下、上記部材間接触圧力を設定する工程、及びその他の工程について説明する。なお、本発明により製造される画像形成装置の例としては、上述した「A.画像形成装置」で説明した画像形成装置の例と同様とすることができる。なお、本発明の要旨を逸脱しない限り、上記画像形成装置に限定されるものではなく、いかなる変更を行なうことも可能である。また、所定のすべり特性を有する接触圧力調整用フィルムについては、上述した「A.画像形成装置」で説明したものと同様とすることができる。
[部材間接触圧力を設定する工程]
本発明において部材間接触圧力を設定する工程は、所定のすべり特性を有する電子写真感光体と接触配置手段との間に挿入し、電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように、電子写真感光体と接触配置手段との距離や位置等を調整することにより上記部材間接触圧力を調整する工程とすることができる。接触圧力調整用フィルムの引張り力は、電子写真感光体と規制部材との接触圧力に比例して変化するものであるから、予め良好な部材間接触圧力となる場合における動摩擦力(引張り力)の数値範囲を求めておき、この数値範囲に接触圧力調整用フィルムの引張り力の測定値が入るように電子写真感光体と接触配置部材との距離等を調整して設定することによって、電子写真感光体と接触配置手段との部材間接触圧力を目的とする範囲に調整することができる。
なお、本発明における部材間接触圧力の具体的な調整方法については、上述した「A.画像形成装置」の部材間接触圧力の調整方法で説明した方法と同様とすることができる。
また、本発明により製造される画像形成装置は、帯電手段、像露光手段、現像手段、転写手段、及び上記定着手段を少なくとも備え、上記手段のうち少なくとも一つが上記電子写真感光体と接触して配置される画像形成装置であれば特に限定されず、上記帯電手段、上記像露光手段、上記現像手段、上記転写手段、及び上記定着手段のうちの一つの手段のみが、上記電子写真感光体と接触して配置されていてもよく、また二つ以上の手段がそれぞれ上記電子写真感光体と接触して配置されていてもよい。
このような画像形成装置において、二つ以上の手段が、電子写真感光体と接触して配置されている場合には、電子写真感光体と接触して配置されている手段のうちの一部の手段と電子写真感光体との部材間接触圧力のみを本工程を行って調整してもよい。また電子写真感光体と接触して配置されている全ての手段と電子写真感光体との部材間接触圧力を、本工程を行って調整してもよい。本発明においては、特に電子写真感光体と接触して配置されている全ての手段と電子写真感光体との部材間接触圧力を、本工程を行って調整することが好ましい。
また本工程が行われる時期としては、通常画像形成装置を組み立てる際、または画像形成装置を組み立てた後とすることができるが、本発明の要旨を逸脱しない限り、上記時期に限定されるものではない。
[その他の工程]
本発明は、上述した部材間接触圧力を設定する工程以外にも、必要に応じて適宜他の手段を有していてもよく、例えば上記各手段を形成する工程や、上記各手段を所定の位置に配置する工程等を有するものとすることができる。
以下、本発明について、実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において、表面粗さRzは、特に言及しない限り、JIS B 0601:2001の規定に準拠する測定方法により測定される値である。
[導電性支持体Aの作製]
アルミニウム押し出し管を、しごき形成し、直径24mm、長さ246mm、厚さ0.8mm、表面粗さRzが1.0μmのアルミニウム素管を作製した。前記アルミニウム素管を陽極酸化処理し、6μmの陽極酸化皮膜を有する導電性支持体を作製した。
[導電性支持体Bの作製]
アルミニウム素管として、アルミニウム押し出し管を引き抜き加工し、更に天然ダイヤモンドの焼結体の平バイトを用い、切り込み量30μm、切削送り速度200μm/rev.として切削加工を行い、直径24mm、長さ246mm、厚さ0.8mm、表面粗さRzが0.7μmのアルミニウム素管を用いた以外は、導電性支持体Aと同様にして導電性支持体Bを作製した。
[電荷発生層形成用塗布液の作製]
CuKα特性X線によるX線回折において、ブラッグ角(2θ±0.2)9.6°,27.2゜に強い回折ピークを示すオキシチタニウムフタロシアニン10重量部と、1,2−ジメトキシエタン140重量部とを混合し、サンドグラインドミルで2時間粉砕して微粒化分散処理を行なった。続いてこの微粒化分散処理液と、10重量部のポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名「デンカブチラール」#6000C)、487重量部の1,2−ジメトキシエタン、85重量部の4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノンを混合して、固形分濃度3.4重量%の電荷発生層用塗布液を製造した。
[電荷輸送層用塗布液の作製]
下記式(1)で表される化合物47重量部、下記式(2)で表される化合物3重量部、下記式(3)で表される化合物1.5重量部、下記式(4)で表される化合物8重量部、下記式(5)で表される化合物1重量部、シリコーンオイル0.03重量部、および下記式(6)で表されるポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量30,200)100重量部を、テトラヒドロフランとトルエンとの混合溶媒(テトラヒドロフラン70重量%、トルエン30重量%)680重量部に混合し、電荷輸送層形成用塗布液を製造した。
Figure 0005380844
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Figure 0005380844
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[感光層の作製]
上記導電性支持体Aの表面上に、前記電荷発生層用塗布液を、乾燥後の膜厚が0.35μmとなるように浸漬塗布、乾燥して電荷発生層を形成した。更に、該電荷発生層上に、前記電荷輸送層用塗布液を、乾燥後の膜厚が22μmになるように浸漬塗布、乾燥して、積層型感光層を有する電子写真感光体を作製した。更に同様の方法により、同構成の電子写真感光体を合計3個作製した。これらの電子写真感光体を、電子写真感光体1、電子写真感光体2、及び電子写真感光体3とする。電子写真感光体1、2、及び3の表面粗さRzopcは、それぞれ0.32μm、0.29μm、0.31μmであった。
また、上記導電性支持体Bの表面上に、前記電荷発生層用塗布液を、乾燥後の膜厚が0.35μmとなるように浸漬塗布、乾燥して電荷発生層を形成した。更に、該電荷発生層上に、前記電荷輸送層用塗布液を、乾燥後の膜厚が22μmになるように浸漬塗布、乾燥して、積層型感光層を有する電子写真感光体を作製した。更に同様の方法により、同構成の電子写真感光体を合計3個作製した。これらの電子写真感光体を、電子写真感光体4、電子写真感光体5、及び電子写真感光体6とする。電子写真感光体4、5、及び6の表面粗さRzopcは、それぞれ0.09μm、0.11μm、0.10μmであった。
[接触圧力調整用フィルムの作製]
(接触圧力調整用フィルムA)
厚さ38μm、表面粗さRzfilm0.36μmであるポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名T100:三菱化学ポリエステルフィルム(株)社製)を、幅5mm、長さ110mmに切断し、接触圧力調整用フィルムAとした。
[接触圧力調整用フィルムBの作製]
厚さ38μm、表面粗さRzfilm0.21μmであるポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名ルミラーS10:東レ(株)社製)を、幅5mm、長さ110mmに切断し、接触圧力調整用フィルムBとした。
[接触圧力調整用フィルムCの作製]
厚さ40μm、表面粗さRzfilm0.12μmであるポリプロピレンフィルムを、幅5mm、長さ110mmに切断し、接触圧力調整用フィルムCとした。
[引張り荷重値の測定]
・電子写真感光体1と接触圧力調整用フィルムAとの組み合わせ
前記電子写真感光体1を水平に設置し、上記接触圧力調整用フィルムAの一端に50gの重りを装着し、前記接触圧力調整用フィルムAを上記電子写真感光体の周面1/4に巻装して、接触圧力調整用フィルムAの他端を水平に保持した。なお、接触圧力調整用フィルムAの他端には、Digital Force Gauge(IMADA(株)製)を取り付けた。また、接触圧力調整用フィルムの巻装位置は、電子写真感光体1のギア側の端部から40mmの位置にかかる位置とした。
この状態で、前記電子写真感光体を回転速度50rpmで、接触圧力調整用フィルムAがテンションゲージから離れて引っ張られるような方向に回転させ、前記接触圧力調整用フィルムAの他端にかかる引張り荷重の値を、0.5秒間隔でDigital Force Gauge(IMADA(株)製)からの出力信号として、記録した。
この際、電子写真感光体の10回点目から1分経過後までの引張り荷重値の変動幅は、6.9%であった。引張り荷重値の測定値を図6のグラフに示す。
・電子写真感光体1と接触圧力調整用フィルムBとの組み合わせ
同様の方法により、接触圧力調整用フィルムBについても、電子写真感光体1を用いて引張り荷重値を測定したところ、引張り荷重値の変動幅は、12.8%であった。引張り荷重値の測定値を図7のグラフに示す。
・電子写真感光体1と接触圧力調整用フィルムCとの組み合わせ
同様の方法により、接触圧力調整用フィルムCについても、電子写真感光体1を用いて引張り荷重値を測定したところ、引張り荷重値の変動幅は、24.8%であった。引張り荷重値の測定値を図8のグラフに示す。
・電子写真感光体4と接触圧力調整用フィルムAとの組み合わせ
同様の方法により、電子写真感光体4を用い、接触圧力調整用フィルムAについて引張り荷重値を測定したところ、引張り荷重値の変動幅は、12.4%であった。引張り荷重値の測定値を図9のグラフに示す。
・電子写真感光体4と接触圧力調整用フィルムBとの組み合わせ
同様の方法により、電子写真感光体4を用い、接触圧力調整用フィルムBについて引張り荷重値を測定したところ、引張り荷重値の変動幅は、14.3%であった。引張り荷重値の測定値を図10のグラフに示す。
・電子写真感光体4と接触圧力調整用フィルムCとの組み合わせ
同様の方法により、電子写真感光体4を用い、接触圧力調整用フィルムCについて引張り荷重値を測定したところ、引張り荷重値の変動幅は、48.3%であった。引張り荷重値の測定値を図11のグラフに示す。
上記電子写真感光体1及び4を用い、接触圧力調整用フィルムA〜Cについて測定した引張り荷重値の変動幅を表1に示す。
Figure 0005380844
[画像形成装置の製造]
(画像形成装置a)
上記電子写真感光体1〜3を、沖データ(株)社製カラープリンタC3400nのカートリッジに搭載し、画像形成装置aとした。
(画像形成装置b)
上記電子写真感光体4〜6を、沖データ(株)社製カラープリンタC3400nのカートリッジに搭載し、画像形成装置bとした。
[実施例1]
上記接触圧力調整用フィルムAの一端にテンションゲージ(Digital Force Gauge(IMADA(株)製)を取り付けた。次いで、上記接触圧力調整用フィルムAの他端を、電子写真感光体1を用いた画像形成装置aの帯電ローラと、電子写真感光体1との間に挿入した。この際、電子写真感光体1のギア側の端部から40mmの位置にかかるように、上記接触圧力調整用フィルムAを挿入した。
電子写真感光体と帯電ローラとの軸中心を結ぶ線に対して垂直な方向に接触圧力調整用フィルムAを引っ張るように、テンションゲージを構え、電子写真感光体及び帯電ローラを回転速度50rpmで回転させ、このときのテンションゲージの指針(引張り力)を読み取った。続いてこの画像形成装置aにより画像形成を行ない、得られた画像濃度が低ければ上記引張り力を大きくなるように調整し、画像濃度が高ければ引張り力が小さくなるように調整した。この調整を繰り返し、最適濃度となったときの上記引張り力を記録した。
次に、電子写真感光体2を用いた画像形成装置aについて、上記電子写真感光体1の画像濃度が最適となった引張り力と同じとなるように、上記引張り力を調整した。この際、画像形成は行なわなかった。同様に電子写真感光体3を用いた画像形成装置aについても調整した。
[比較例1]
電子写真感光体4を用いた画像形成装置b及び上記接触圧力調整用フィルムCを用いた以外は、実施例1と同様に、最適濃度となったときの上記引張り力を記録した。さらに電子写真感光体5及び6を用いた画像形成装置bについて、上記電子写真感光体1の画像濃度が最適となった引張り力と同じとなるように、上記引張り力を調整した。、
[評価]
電子写真感光体2及び3を用い、接触圧力調整用フィルムAにて調整した画像形成装置aにおいては、いずれも良好な画像を形成することができたが、電子写真感光体5及び6を用い、接触圧力調整用フィルムCにて調整した画像形成装置bにおいては、ブレが大きく、かすれや白抜け等が見られた。また特に画像端部に濃淡(色むら)が見られた。
本発明の画像形成装置は、電子写真感光体と、その電子写真感光体に接触して配置されている手段との部材間接触圧力が正確に調整されているため、均一な品質で効率よく画像形成を行なうことができる。したがって、本発明は例えば複写機、プリンター、印刷機等の分野において好適に用いることができる。
本発明の画像形成装置の部材間接触圧力を調整するために用いられる接触圧力調整用フィルムを説明するための概略断面図である。 本発明の画像形成装置の部材間接触圧力を調整するために用いられる接触圧力調整用フィルムを説明するための概略断面図である。 本発明の画像形成装置の部材間接触圧力を調整するために用いられる接触圧力調整用フィルムを説明するための概略平面図である。 本発明の画像形成装置の部材間接触圧力を調整する方法を説明するための説明図である。 本発明の画像形成装置の部材間接触圧力を調整する方法を説明するための説明図である。 実施例に用いられる電子写真感光体1と接触圧力調整用フィルムAとの引張り荷重値を示すグラフである。 実施例に用いられる電子写真感光体1と接触圧力調整用フィルムBとの引張り荷重値を示すグラフである。 実施例に用いられる電子写真感光体1と接触圧力調整用フィルムCとの引張り荷重値を示すグラフである。 実施例に用いられる電子写真感光体4と接触圧力調整用フィルムAとの引張り荷重値を示すグラフである。 実施例に用いられる電子写真感光体4と接触圧力調整用フィルムBとの引張り荷重値を示すグラフである。 実施例に用いられる電子写真感光体4と接触圧力調整用フィルムCとの引張り荷重値を示すグラフである。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 帯電装置(帯電ローラ)
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材(加圧ローラ)
72 下部定着部材(定着ローラ)
73 加熱装置
T トナー
P 被転写体
101 接触圧力調整用フィルム
102 板
103 テンションゲージ

Claims (4)

  1. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体に対し像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、前記電子写真感光体上に形成された前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、前記電子写真感光体上の前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記被転写体に転写されたトナーを定着させる定着手段とを備え、
    前記帯電手段、前記像露光手段、前記現像手段、前記転写手段、及び前記定着手段のうち少なくとも一つが前記電子写真感光体と接触して配置される画像形成装置の、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との部材間接触圧力を調整する方法であって、
    水平に設置された前記電子写真感光体の周面の一部に接触圧力調整用フィルムを巻装し、前記接触圧力調整用フィルムの一端に50gの荷重をかけ、前記接触圧力調整用フィルムの他端を水平に保持し、前記電子写真感光体を50rpmで回転させた状態で、前記接触圧力調整用フィルムの他端における引張り荷重を測定した際の前記引張り荷重値の変動幅が、15%以下となるような、前記接触圧力調整用フィルムを、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との間に挿入し、前記電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、前記部材間接触圧力を調整する
    ことを特徴とする画像形成装置の部材間接触圧力の調整方法。
  2. 前記電子写真感光体の表面粗さRzopcと接触圧力調整用フィルムの表面粗さRzfilmとの和が、0.30μm以上である接触圧力調整用フィルムを、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との間に挿入し、前記電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、前記部材間接触圧力を調整する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置の部材間接触圧力の調整方法。
  3. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電した前記電子写真感光体に対し像露光を行い、静電潜像を形成する像露光手段と、前記電子写真感光体上に形成された前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像を形成する現像手段と、前記電子写真感光体上の前記トナー像を被転写体に転写する転写手段と、前記被転写体に転写されたトナーを定着させる定着手段とを備え、
    かつ前記帯電手段、前記像露光手段、前記現像手段、前記転写手段、及び前記定着手段のうち少なくとも一つが前記電子写真感光体と接触して配置される画像形成装置の製造方法であって、
    水平に設置された前記電子写真感光体の周面の一部に接触圧力調整用フィルムを巻装し、前記接触圧力調整用フィルムの一端に50gの荷重をかけ、前記接触圧力調整用フィルムの他端を水平に保持し、前記電子写真感光体を50rpmで回転させた状態で、前記接触圧力調整用フィルムの他端における引張り荷重を測定した際の前記引張り荷重値の変動幅が、15%以下となるような、前記接触圧力調整用フィルムを、接触圧力調整用フィルムを前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との間に挿入し、前記電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との部材間接触圧力を調整する工程を有する
    ことを特徴とする画像形成装置の製造方法。
  4. 前記電子写真感光体の表面粗さRzopcと接触圧力調整用フィルムの表面粗さRzfilmとの和が、0.30μm以上である接触圧力調整用フィルムを、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との間に挿入し、前記電子写真感光体を回転させた際の前記接触圧力調整用フィルムの引張り力が所定の範囲内となるように調整することにより、前記電子写真感光体と前記電子写真感光体に接触して配置される手段との部材間接触圧力を調整する工程を有する
    ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置の製造方法。
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