JP2010156857A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高温高湿度環境や現像剤担持体と現像剤攪拌部材の回転速度が遅い場合では、現像手段内の現像剤の流動が悪くなり、現像剤が凝集することで発生する画像不良問題。
【解決手段】 現像剤担持部材と現像剤攪拌部材が複数の速度にて駆動する構成において、印字率検出手段の結果に応じて、画像形成時以外の駆動時に、現像剤担持部材及び現像剤攪拌部材の駆動する速度や時間を可変させ、現像剤の凝集を防止することを目的とする画像形成装置。
【選択図】 図8
【解決手段】 現像剤担持部材と現像剤攪拌部材が複数の速度にて駆動する構成において、印字率検出手段の結果に応じて、画像形成時以外の駆動時に、現像剤担持部材及び現像剤攪拌部材の駆動する速度や時間を可変させ、現像剤の凝集を防止することを目的とする画像形成装置。
【選択図】 図8
Description
本発明は、電子写真方式や静電記録方式等によって画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置は、例えば図1のように構成されている。像担持体として感光ドラム1と、その周囲に感光ドラム1を一様に帯電させ、画像情報を光に変換して感光ドラム1を露光し静電潜像を形成する潜像形成手段として帯電ローラ2と露光装置9を備えている。また該静電潜像を現像剤16(以下、トナーと呼ぶ)により現像し可視像にする現像手段3と、感光ドラム1上の可視像を記録媒体7に静電転写させる転写手段として転写ローラ5と、感光ドラム1上の転写残トナーを回収するクリーニング装置6を備えている。
このように構成された画像形成装置は、画像形成時に感光ドラム1が駆動手段により矢印a方向(時計方向)に回転駆動され、帯電ローラ2により感光ドラム1の表面が一様に帯電される。そして、帯電された感光ドラム1上に露光装置9によりレーザー光による画像露光が与えられ、入力される画像情報に応じた静電潜像が形成される。この静電潜像は現像手段3によりトナー16を用いて可視像になる。感光ドラム1上の可視像は、転写ローラ5により用紙などの記録媒体7に転写された後に定着手段8に搬送され、定着手段8の定着ローラ20と加圧ローラ21間の定着ニップ部で記録媒体7上の可視像を加熱加圧して熱定着した後に、外部に排出される。また、転写後に感光ドラム1上に残っている転写残トナーは、クリーニング装置6によって除去されて回収される。
上記画像形成装置で用いた現像手段3は、例えば図1、2のように構成されている。現像手段3は、トナー16を収容する現像剤収容部15と、現像剤を担持する現像剤担持部材として現像スリーブ4と、現像剤を現像剤担持部材まで供給する現像剤攪拌部材として攪拌部材11と、現像剤担持部材上のトナーの層厚を規制する現像剤層厚規制部材として現像ブレード17を備えている。本事例では、前記現像スリーブと前記攪拌部材が連動し、複数の速度にて駆動する。
前記現像スリーブ4は、感光ドラム1に近接して配置され、アルミニウム、ステンレススチールなどの非磁性金属製の中空円筒体により形成される。又、感光ドラム1との間隔は図示されない現像スリーブと感光ドラム間の保持部材により約300μmに維持されている。尚、現像スリーブの中空部には所定の間隙を保って磁界発生手段であるマグネットローラ31と現像スリーブ4が同心で固定されている。
マグネットローラ31は、例えば図2のように、4個の磁極S1、S2、N1、N2を備えている。それぞれ、S1は現像、N1はトナー量規制、S2はトナーの取り込み及び搬送、N2はトナーの吹き出し防止に影響を与えるものである。
図2において、トナーは現像スリーブ4の内部に配設されたマグネットローラ31の吸引力と攪拌部材11の搬送力により現像スリーブ4上に付着する。次にトナーは、回転する現像スリーブ4によって、現像スリーブ4が近接する感光ドラム1の現像領域に搬送される。尚、現像スリーブ4に近接して現像ブレード17が配置されており、これによって、現像スリーブ4に付着して搬送されるトナー量が規制され、現像スリーブ上に均一な薄層に塗布される。このときのトナー量は、現像スリーブ4と現像ブレード17との間のギャップ及びマグネットローラ31のN1極の磁束密度により決定される。
前記現像領域には、現像スリーブ内に固定されたマグネットローラ31による磁界と、現像スリーブ4に適当な電圧印加によって発生する感光ドラム1との電位差の作用により、トナーが感光ドラム上の静電潜像へ供給される。又、例えば現像剤は一成分系、二成分系の差異によらず、トナーの流動特性、帯電特性等を改善する目的でトナー粒子に外部添加剤(以下、外添剤と呼ぶ)として微小な(約数10nm〜1μm程度)無機微粉末を添加している。また、静電潜像へ供給されたトナーによって静電潜像が可視像となる。次に必要に応じて紙等の記録媒体上に可視像を転写した後、加熱加圧などにより記録媒体上の可視像を定着させ、複写物を得るものである。
また、現像スリーブの回転速度を複数もたせ、制御を行うことにより、あらゆるユーザーの要求に応えている。例えば、厚紙の定着性を満足させるために現像スリーブの回転速度及び紙搬送速度を半分に制御することで定着時間を増やしたり、OHPの転写性を上げるために現像スリーブの回転速度及び紙搬送速度を遅く制御することで転写時間を増やしたりしている。
上記複数の現像スリーブの回転速度に対応させる為の変速機構を提案している案件として特開2008−33215がある。
さらに上記現像スリーブ或いは上記現像ブレードの温度を検出し、検出された温度に応じて現像スリーブの回転を制御することを提案している案件として特開2002−278259がある。
さらに上記現像スリーブ或いは上記現像ブレードの温度を検出し、検出された温度に応じて現像スリーブの回転を制御することを提案している案件として特開2002−278259がある。
しかしながら現像スリーブの回転速度、環境や画像の印字率によって、現像ブレード裏のトナーの動きやトナーの凝集に大きな影響を与えられる。例えば、高温高湿度環境や現像スリーブの回転速度が遅い場合では現像剤の流動が悪く、現像剤中の外添剤が遊離し凝集することで、外添剤の塊が現像スリーブと現像ブレードに挟まり、現像スリーブ上にスジが発生し、画像不良を発生させる問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的は画像形成装置を大型化、制御の複雑化にすることなく、現像剤層厚規制部材裏の現像剤に含まれる外添剤の遊離、凝集により発生する画像不良が発生することのない画像形成装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本出願に係る第1の発明は、像担持体と、画像情報を用いて像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、像担持体上の潜像を現像剤により現像する現像手段と、形成される画像の印字率を検出する印字率検出手段を設け、前記現像手段は、現像剤を収容する現像剤収容部と、現像剤を担持させる現像剤担持部材と、現像剤を現像剤担持部材まで供給する現像剤攪拌部材と、現像剤担持部材上の現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制部材を備え、前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材が連動し複数の速度にて駆動することが可能であって、前記印字率検出手段の結果に応じて、画像形成前に前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材の駆動する速度が画像形成時とは異なる速度で駆動することを特徴とする。
また、本出願に係る第2の発明は、第1の発明に記載されている前記画像形成前に前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材が駆動する時間を可変することを特徴とする。
また、本出願に係る第3の発明は、像担持体と、画像情報を用いて像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、像担持体上の潜像を現像剤により現像する現像手段と、形成される画像の印字率を検出する印字率検出手段と、画像形成装置内の温度湿度を検出する温度湿度検出手段を設け、前記現像手段は、現像剤を収容する現像剤収容部と、現像剤を担持させる現像剤担持部材と、現像剤を現像剤担持部材まで供給する現像剤攪拌部材と、現像剤担持部材上の現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制部材を備え、前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材が連動し複数の速度にて駆動することが可能であって、前記印字率検出手段と前記温度湿度検出手段の結果に応じて、画像形成前に前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材の駆動する速度が画像形成時とは異なる速度で駆動することを特徴とする。
また、本出願に係る第4の発明は、第3の発明に記載されている前記画像形成前に前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材が駆動する時間を可変することを特徴とする。
装置本体を大型化、制御の複雑化にすることなく、簡単な制御で現像剤層厚規制部材裏の現像剤の流動性を向上させ、現像剤に含まれる外添剤の遊離、凝集により発生する画像不良を防ぐことが出来る。
以下、本実施の形態の画像形成装置は、電子写真方式のレーザビームプリンタである。なお、上述した従来の画像形成装置と同一機能部材には同一符号を付して説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。本画像形成装置は電子写真方式を利用した複写機である。
本画像形成装置は、像担持体として例えばドラム形状の導電性基体上に光導電層を被着した感光ドラム1を使用する。潜像形成手段は、該感光ドラム1の周囲に、感光ドラム1を所定の極性に帯電させる帯電ローラ2と、画像情報を光に変換して、感光ドラム1を露光し、静電潜像を形成する露光装置9を備えている。また、該静電潜像に現像剤(以下、トナーと呼ぶ)を現像する現像手段3と感光ドラム1上の可視像を記録媒体7に静電転写させる転写手段として転写ローラ5と、感光ドラム1上の転写残トナーを回収するクリーニング装置6を備えている。
本画像形成装置は、像担持体として例えばドラム形状の導電性基体上に光導電層を被着した感光ドラム1を使用する。潜像形成手段は、該感光ドラム1の周囲に、感光ドラム1を所定の極性に帯電させる帯電ローラ2と、画像情報を光に変換して、感光ドラム1を露光し、静電潜像を形成する露光装置9を備えている。また、該静電潜像に現像剤(以下、トナーと呼ぶ)を現像する現像手段3と感光ドラム1上の可視像を記録媒体7に静電転写させる転写手段として転写ローラ5と、感光ドラム1上の転写残トナーを回収するクリーニング装置6を備えている。
このように構成された画像形成装置は、画像形成時に感光ドラム1が駆動手段により矢印a方向(時計方向)に回転駆動され、帯電ローラ2により感光ドラム1の表面が一様に帯電される。そして、帯電された感光ドラム1上に露光装置9によりレーザー光による画像露光が与えられ、入力される画像情報に応じた静電潜像が形成され、この静電潜像は現像手段3によりトナー16を用いて可視像になる。感光ドラム1上の可視像は、転写ローラ5により用紙などの記録媒体7に転写された後に定着手段8に搬送され、定着手段8の定着ローラ20と加圧ローラ21間の定着ニップ部で記録媒体7上の可視像を加熱加圧して熱定着した後に、外部に排出される。また、転写後に感光ドラム1上に残っている転写残トナーは、クリーニング装置6によって除去されて回収される。
上記画像形成装置で用いた本発明の現像手段3の現像構成図を図2に示す。現像剤であるトナー16と、現像剤担持部材である現像スリーブ4と、現像スリーブ4の表面上のトナーに摩擦帯電電荷を付与するとともに所定厚のトナー層を形成するための現像剤量規制部材としての現像ブレード17及び現像スリーブ4内に内蔵されたマグネットローラ31を備えている。以上、説明した構成によって図1の現像手段3を構成している。
現像剤収容部15内にはトナーを撹拌するとともにトナーを現像室へ送り込む現像剤攪拌部材として撹拌部材11が設けられている。又、この攪拌部材11は現像スリーブからの駆動を伝達して回動し、現像スリーブ4と攪拌部材11は連動して回転駆動される。
現像剤収容部内のトナーは、撹拌部材11の回転によって現像スリーブ4へと送り出し、さらに撹拌部材11の回転によって現像剤収容部内のトナーを攪拌する事でトナーの循環をさせている。
現像剤収容部内のトナーは、撹拌部材11の回転によって現像スリーブ4へと送り出し、さらに撹拌部材11の回転によって現像剤収容部内のトナーを攪拌する事でトナーの循環をさせている。
現像スリーブ4近傍へと送り出されたトナーは、マグネットローラ31を内蔵している現像スリーブ4の表面に付着する。現像スリーブ4が回転する事で現像ブレード17にて摩擦帯電電荷が付与されるとともに、所定厚のトナー層が現像スリーブ4上に形成され、感光ドラム1の現像領域に搬送される。この現像領域へ供給されたトナーは、感光体ドラム1上の静電潜像へと転移され、可視像を形成する。なお、現像スリーブ3は、現像バイアス回路に接続されており、交流電圧に直流電圧が重畳された電圧が印加される。
一方、可視像の形成と同期して、給紙カセット103にセットした記録媒体7をピックアップローラ105、搬送ガイド111で転写位置へと搬送する。転写位置には、転写手段としての転写ローラ5が配置されており、電圧を印加することによって、感光ドラム1上の可視像を記録媒体7に転写する。
可視像の転写を受けた記録媒体7は、定着手段8へと搬送される。定着手段8は、加圧ローラ21およびヒータを内蔵した定着ローラ20を備え、通過する記録媒体7に熱及び圧力によって転写された可視像を記録媒体7上に定着する。記録媒体7は、その後、図示しない排出ローラ対で搬送し、排出トレイへと排出される。
転写ローラ5によって可視像を記録媒体7に転写した後、感光体ドラム1はクリーニング装置6によって感光体ドラム1上に転写残トナーを除去した後、次の画像形成プロセスに供される。クリーニング装置6は、感光体ドラム1に当接して設けられた弾性クリーニングブレード5によって感光体ドラム1上の転写残トナーを掻き落として転写残トナーを回収する。
本実施例の画像形成装置の感光ドラム1は矢印aの方向に230mm/secと137mm/secの回転速度(以下、プロセススピードと呼ぶ)を持って回転することができる。上記プロセススピード等の制御は制御装置32によって行われる。
現像スリーブ4は矢印bの方向に各プロセススピードより約57%速く回転する。又、攪拌部材11は矢印cの方向に各プロセススピードより約72%遅く回転する。
上記2つのプロセススピードを保有している理由は、不図示のマルチ搬送台から通紙される記録媒体7である厚紙の定着性確保の為である。このマルチ搬送台から通紙を行うと記録媒体7の種類に問わずプロセススピードを137mm/secに制御し、定着性を確保する。
上記2つのプロセススピードを保有している理由は、不図示のマルチ搬送台から通紙される記録媒体7である厚紙の定着性確保の為である。このマルチ搬送台から通紙を行うと記録媒体7の種類に問わずプロセススピードを137mm/secに制御し、定着性を確保する。
以上の構成により、マルチ搬送台で画像形成耐久(プロセススピード137mm/sec)を行ったところ、現像ブレード17裏のトナーの流動が悪くなった。この為、トナーと外添剤が遊離し、凝集し、現像スリーブ4と現像ブレード17の間に外添剤の凝集体が挟まることにより現像スリーブ上に周方向に渡ってスジが発生した。このスジによって画像不良が発生した。
一方、給紙カセットから画像形成耐久(プロセススピード230mm/sec)では、現像ブレード裏のトナーの流動性が良く、スジは発生しなかった。
一方、給紙カセットから画像形成耐久(プロセススピード230mm/sec)では、現像ブレード裏のトナーの流動性が良く、スジは発生しなかった。
この現像ブレード裏のトナーの流動性を確認するために歪みゲージを用いた。
該歪みゲージは、例えばホイートストンブリッジ回路が用いられ、各抵抗の形状が変形することで抵抗値が変動し、出力電圧が変化する。この出力電圧の変位量から測定物体の歪み量(με)を測定する。
該歪みゲージは、例えばホイートストンブリッジ回路が用いられ、各抵抗の形状が変形することで抵抗値が変動し、出力電圧が変化する。この出力電圧の変位量から測定物体の歪み量(με)を測定する。
歪み量と歪ゲージの歪みの関係を図9に記載する。図9は、図2に記載されている測定媒体としての樹脂シート12と歪み量を検出するための歪ゲージ10を拡大した構成図である。先ず、現像ブレード17の裏に厚さ約100μmの樹脂シート12(縦:10mm、横:5mm)を設置し、該樹脂シート12に歪みゲージ10を貼る。この樹脂シート12は、トナーの流れ方向に沿って図9の(a)と、(b)のような形に変形する。図9の(a)であるトナーの流動性が悪い場合は、現像スリーブと樹脂シート間のみでトナーが攪拌される。その為、トナーが樹脂シートを押し上げず、樹脂シートが変形しにくい状況となる。図9の(b)であるトナーの流動性が良い場合は、現像剤収容部全域でトナーが攪拌される。その為、トナーが樹脂シートを押し上げ、樹脂シートが変形しやすい状況となる。
歪みゲージは、この変形具合を歪み量という数値に変換し、この歪み量からトナー流動の大小を判断する。例えば、この歪ゲージの検出値が大きいとき程、樹脂シートが変形していることを表す為(図9の(b))、樹脂シートを変形させる程、トナーが効率良く流動しているといえる。また、この歪ゲージの検出値が小さいとき程、樹脂シートが変形してないことを表す為(図9(a))、トナーが効率良く流動していないといえる。
前記手法に基づいて測定したプロセススピードと歪み量の相関グラフを図3に示す。図3の横軸はプロセススピード(mm/sec)、縦軸は前記歪ゲージの検出値(με)である。図3よりプロセススピードが速いほど歪みゲージの検出値が大きくなっていることから、現像スリーブ4のプロセススピードが速いほど現像ブレード裏のトナー流動がスムーズに行えている事が確認できる。
そこで本実施の形態では、マルチ搬送台からの通紙(第1のプロセススピードV1=137mm/sec)においても、給紙カセットからの通紙(第2のプロセススピードV2=230mm/sec)においても画像形成時の前に第3のプロセススピードV3=270mm/secで現像スリーブ4と攪拌部材11を回転させる。
図4は実施例1のマルチ搬送台から通紙した場合の効果を表したグラフである。横軸は耐久時間(sec)、縦軸は現像ブレード裏の樹脂シート上の歪みゲージの検出値(με)と現像スリーブの回転速度(mm/sec)である。点線は歪みゲージの検出値、実線は現像スリーブの回転速度を表している。
図3より、画像形成時の前に第3のプロセススピードV3で回転させたときの歪みゲージの検出値が210μεまで上昇している。その後の画像形成中(プロセススピードV1=137mm/sec)の時では歪みゲージの検出値が70μεになり、現像ブレード裏のトナーの流動性が向上していることが読み取れる。また、図示はしないが給紙カセットからの通紙(第2のプロセススピードV2=230mm/sec)においても、画像形成時の前に第3のプロセススピードV3=270mm/secで現像スリーブ4と攪拌部剤11を回転させることで同様の効果が得られる。
しかし、トナーの流動性は、温度や湿度や印字率によって変化する為、第3のプロセススピードを温度や湿度や印字率に応じて可変する必要がある。該第3のプロセススピードを可変させる方法を下述する。
本発明の実施例1に関して、図1、7、8、10を参照して述べる。
図1の露光装置9に内蔵されている画像信号を検出する印字率検出手段29を用いて印刷画像の印字率の検出を行う。図7はプロセススピード137mm/secでの画像の印字率における現像ブレード裏のトナーの流動性を表した歪み量との相関グラフである。
図1の露光装置9に内蔵されている画像信号を検出する印字率検出手段29を用いて印刷画像の印字率の検出を行う。図7はプロセススピード137mm/secでの画像の印字率における現像ブレード裏のトナーの流動性を表した歪み量との相関グラフである。
図7の横軸は印字率(%)、縦軸は上記方法にて測定した現像ブレード裏の歪ゲージの検出値(με)である。印字率0%は全く印字されないベタ白、印字率100%はベタ黒のことである。図7より印字率が大きくなるにつれ歪みゲージの値が大きくなることから、印字率が小さいと現像ブレード裏のトナーの流動性が悪くなる。
そこで本実施例では画像の印字率を検出する手段として、露光装置9内に画像信号を検出する印字率検出手段29を設置し印字率を検出する。マルチ搬送台からの通紙(第1のプロセススピードV1=137mm/sec)または、給紙カセットからの通紙(第2のプロセススピードV2=230mm/sec)において、検出された印字率に応じて画像形成時前に第3のプロセススピードV3=270mm/secで現像スリーブを回転させる時間の制御を行う。現像スリーブの回転時間及び回転タイミングの制御は図8のマトリックスに従う。この図8のマトリックスを用いた制御を行うシーケンス図を図10に記す。又、図10のシーケンスに沿った制御を行う装置は、図3に記す制御装置32とする。
以下、図10に沿って現像スリーブの回転時間及びタイミングの制御を説明する。
以下、図10に沿って現像スリーブの回転時間及びタイミングの制御を説明する。
先ず、画像形成装置が印刷信号受信を行う(S1)。印刷信号受信後、形成される画像の印字率(PR)を検出し、形成される画像の印字率が1%未満かの判定を行う(F1)。例えば、形成される画像の印字率が1%未満であれば、次にマルチ搬送台からの通紙かの判定を行う(F3)。給紙カセット103からの通紙であれば、画像形成動作前にV3の速度にて1秒間現像スリーブ4と攪拌部材11を回転させる(S4)。その後、V2の速度にて画像形成動作を行う(S5)。
このように印字率に応じて、現像剤担持部剤と現像剤攪拌部材が画像形成時とは異なる速度にて駆動することで、現像剤層圧規制部材裏の現像剤の流動性が向上する。これによって、現像剤に含まれる外添剤の遊離、凝集により発生する画像不良を防ぐ事が可能となる。更に、現像剤担持部材と現像剤攪拌部材が連動する構成にて制御可能である為、画像形成装置の大型化をせずに実施する事が可能となる。
次に温度湿度検出手段と印字率検出手段を両方備えている場合での現像スリーブ回転時間の制御事例を述べる。
本発明の実施例2に関して、図1、5、6、11、12、13、14を参照して述べる。図1に記載されている温度湿度検出手段30を用いて画像形成装置内の湿度検出をおこなう。更に実施例1で記載されている印字率検出手段29を用いて印刷画像の印字率の検出を行う。
図5は温度湿度検出手段30によって検出された湿度と現像ブレード裏のトナーの流動性を表した歪み量との相関グラフである。この時の温度は約30度であるが、湿度の方がトナーの流動性への影響が大きい為、湿度を例に述べる。
図5の横軸はプロセススピード(mm/sec)、縦軸は上記方法にて測定した現像ブレード裏の歪ゲージの検出値(με)で、湿度が5%RH、50%RH、80%RH毎の検出値である。図5より湿度が大きくなるにつれ、歪みゲージの値が小さくなることから、高湿度環境においては現像ブレード裏のトナーの流動性が悪くなることがわかる。
図5の横軸はプロセススピード(mm/sec)、縦軸は上記方法にて測定した現像ブレード裏の歪ゲージの検出値(με)で、湿度が5%RH、50%RH、80%RH毎の検出値である。図5より湿度が大きくなるにつれ、歪みゲージの値が小さくなることから、高湿度環境においては現像ブレード裏のトナーの流動性が悪くなることがわかる。
そこで本実施例では、マルチ搬送台からの通紙(第1のプロセススピードV1=137mm/sec)または、給紙カセットからの通紙(第2のプロセススピードV2=230mm/sec)において、温度湿度検出手段及び印字率検出手段の検出結果に応じて、画像形成時の前後で第3のプロセススピードV3=270mm/secで現像スリーブ4を回転させる時間の制御を行う。現像スリーブの回転時間及び回転タイミングの制御は図6のマトリックスに従う。この図6のマトリックスを用いた制御を行うシーケンス図を図11、12、13、14に記す。又、このシーケンスに沿った制御を行う装置は、図3に記す制御装置32とする。
以下、図11、12、13、14に沿って現像スリーブの回転時間及びタイミングの制御を説明する。先ず、図11に示されているシーケンス図に沿って説明する。画像形成装置が印刷信号受信を行う(S1)。印刷信号受信後、形成される画像の印字率(PR)を検出し、形成される画像の印字率が1%未満かの判定を行う(F1)。形成される画像の印字率が1%未満であれば、印字率1%未満での処理Aを行う(M1)。又、印字率15%以上での処理B(M2)を図13、印字率が1%以上15%未満での処理C(M3)を図14に記す。例えば、印刷画像の印字率が1%未満と仮定し、処理Aのシーケンス図に沿って説明する。
印字率1%未満での処理Aのフローチャート図を図12に記す。先ず、図3に記す温度湿度検出手段30を用いて湿度を検出し、湿度が10%RH以下かの判定を行う(F3)。例えば、湿度が10%RH未満であれば、次にマルチ搬送台からの通紙かの判定を行う(F5)。給紙カセットからの通紙であれば、画像形成動作前にV3の速度にて1秒間現像スリーブを回転させる(S3)。その後、V2の速度にて画像形成動作を行う(S3)。
次にマルチ搬送台からの通紙かの判定を行う(F3)。給紙カセットからの通紙であれば、画像形成動作前にV3の速度にて2秒間現像スリーブを回転させる(S3)。その後、V2の速度にて画像形成動作を行う(S9)。
このように印字率と湿度に応じて、現像剤担持部剤と現像剤攪拌部材が画像形成時とは異なる速度にて駆動することで、現像剤層圧規制部材裏の現像剤の流動性が向上する。該湿度に応じることで流動性を精度良く制御可能となる為、現像剤に含まれる外添剤の遊離、凝集により発生する画像不良を精度良く防ぐ事が可能となる。
更に、環境に応じて現像剤担持部剤と現像剤攪拌部材が画像形成時とは異なる速度にて駆動することで、現像剤収納部内の現像剤の状態を常に良好な状態に保つように流動させる為、高品質な画像を常に提供することが可能となる。
更に、現像剤担持部材と現像剤攪拌部材が連動する構成にて制御可能である為、画像形成装置の大型化をせずに実施する事が可能となる。
更に、環境に応じて現像剤担持部剤と現像剤攪拌部材が画像形成時とは異なる速度にて駆動することで、現像剤収納部内の現像剤の状態を常に良好な状態に保つように流動させる為、高品質な画像を常に提供することが可能となる。
更に、現像剤担持部材と現像剤攪拌部材が連動する構成にて制御可能である為、画像形成装置の大型化をせずに実施する事が可能となる。
以上、本発明によれば、装置本体を大型化、制御の複雑化にすることなく、現像剤規制部材裏の現像剤の流動性を良くすることが可能となる。これによって現像剤中の外添剤の遊離、凝集により発生するスジを防ぐことができ、常に良好な画像を維持することが可能となる。
01 感光ドラム
02 帯電ローラ
03 現像手段
04 現像スリーブ
05 転写ローラ
06 クリーニング装置
07 記録媒体
08 定着手段
09 露光装置
10 歪ゲージ
11 攪拌部材
12 樹脂シート
15 現像剤収容部
16 現像剤(トナー)
17 現像ブレード
20 定着ローラ
21 加圧ローラ
29 印字率検出手段
30 温度湿度検出手段
31 マグネットローラ
32 制御装置
103 給紙カセット
105 ピックアップローラ
111 搬送ガイド
02 帯電ローラ
03 現像手段
04 現像スリーブ
05 転写ローラ
06 クリーニング装置
07 記録媒体
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10 歪ゲージ
11 攪拌部材
12 樹脂シート
15 現像剤収容部
16 現像剤(トナー)
17 現像ブレード
20 定着ローラ
21 加圧ローラ
29 印字率検出手段
30 温度湿度検出手段
31 マグネットローラ
32 制御装置
103 給紙カセット
105 ピックアップローラ
111 搬送ガイド
Claims (4)
- 像担持体と、画像情報を用いて像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、像担持体上の潜像を現像剤により現像する現像手段と、形成される画像の印字率を検出する印字率検出手段を設け、
前記現像手段は、現像剤を収容する現像剤収容部と、現像剤を担持させる現像剤担持部材と、現像剤を現像剤担持部材まで供給する現像剤攪拌部材と、現像剤担持部材上の現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制部材を備え、
前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材が連動し複数の速度にて駆動することが可能であって、前記印字率検出手段の結果に応じて、
画像形成前に前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材の駆動する速度が画像形成時とは異なる速度で駆動することを特徴とする画像形成装置。
- 前記画像形成前に前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材が連動し駆動する時間を前記印字率検出手段の結果に応じて可変することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 像担持体と、画像情報を用いて像担持体に潜像を形成する潜像形成手段と、像担持体上の潜像を現像剤により現像する現像手段と、形成される画像の印字率を検出する印字率検出手段と、画像形成装置内の温度湿度を検出する温度湿度検出手段を設け、
前記現像手段は、現像剤を収容する現像剤収容部と、現像剤を担持させる現像剤担持部材と、現像剤を現像剤担持部材まで供給する現像剤攪拌部材と、現像剤担持部材上の現像剤の層厚を規制する現像剤層厚規制部材を備え、
前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材が連動し複数の速度にて駆動することが可能であって、前記印字率検出手段と前記温度湿度検出手段の結果に応じて、
画像形成前に前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材の駆動する速度が画像形成時とは異なる速度で駆動することを特徴とする画像形成装置。
- 前記画像形成前に前記現像剤担持部材と前記現像剤攪拌部材が連動し駆動する時間を前記印字率検出手段と前記温度湿度検出手段の結果に応じて可変することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008335388A JP2010156857A (ja) | 2008-12-27 | 2008-12-27 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008335388A JP2010156857A (ja) | 2008-12-27 | 2008-12-27 | 画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010156857A true JP2010156857A (ja) | 2010-07-15 |
Family
ID=42574823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008335388A Withdrawn JP2010156857A (ja) | 2008-12-27 | 2008-12-27 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010156857A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014081512A (ja) * | 2012-10-17 | 2014-05-08 | Kyocera Document Solutions Inc | 現像装置、およびこれを備えた画像形成装置 |
JP2017032746A (ja) * | 2015-07-31 | 2017-02-09 | ブラザー工業株式会社 | 画像形成装置および制御方法 |
-
2008
- 2008-12-27 JP JP2008335388A patent/JP2010156857A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Legal Events
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