以下に添付図面を参照して、この発明にかかる電子端末装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
まず、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置を示す説明図である。図1において、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100は、略長方形のシート形状をなし、中央部分において半分に折りたたんだ状態とすることができる通帳型の形状とされている。折りたたんだ状態の電子端末装置100は、銀行が発行する通帳程度の大きさおよび形状をなす。具体的には、たとえば、おおよそで、縦8.7cm×横14cm程度の長方形状をなす。
電子端末装置100は、通帳型の形状に代えて、たとえばクレジットカードのカード状の形態としてもよい。この場合、電子端末装置100の大きさは、JIS規格などによって定められたカードの大きさとほぼ同等とし、具体的には、縦54.0cm×横85.6cm×高さ0.76mm程度とすることができる。あるいは、クレジットカードなどのカードに、電子端末装置100としての機能を搭載してもよい。
電子端末装置100において、折りたたんだ状態とした場合に内側になる面には、文字や図形を表示するディスプレイ101が設けられている。ディスプレイ101は、たとえば液晶ディスプレイ101、有機ELディスプレイ101など薄型のディスプレイ101によって実現することができる。ディスプレイ101は、電子端末装置100の使用時において上側となる部分に設けられたディスプレイ101aと、下側となる部分に設けられたディスプレイ101bと、によって構成される。
ディスプレイ101の表示面側には、タッチパネル102が設けられている。この実施の形態の電子端末装置100において、タッチパネル102は、電子端末装置100の使用時において上側となる部分に設けられたディスプレイ101aに積層されている。
タッチパネル102は、たとえば抵抗膜方式や静電容量方式、音響パルス認識方式、超音波表面弾性波方式、赤外遮光方式、画像認識方式など公知の各種の方式のものを用いることができる。タッチパネル102は、電子端末装置100の使用時において上側となる部分に設けられたディスプレイ101aに代えてあるいは加えて、電子端末装置100の使用時において下側となる部分に設けられたディスプレイ101bに積層されていてもよい。
電子端末装置100は、筐体の内側に設けられた電源、および、ディスプレイ101の裏面側などに設けられた電源スイッチを備えている(いずれも図示を省略する)。電子端末装置100は、電源スイッチを備えず、ディスプレイ101が視認できる状態に電子端末装置101が開かれた場合に電源を投入し、ディスプレイ101a、101bが対向するように電子端末装置101が折りたたまれた状態では電源を切断するようにしてもよい。また、電子端末装置100は、電子端末装置100における電源の残量や、起動の有無を確認するための、図示を省略するLEDランプなどを備えていてもよい。
電子端末装置100は、電子端末装置100の各部を制御するマイクロコンピュータを備えている(図2を参照)。マイクロコンピュータは、電源の電力が供給されることにより電子端末装置100の各部を制御する。電源の電力は、ディスプレイ101やタッチパネル102に供給され、これによりディスプレイ101やタッチパネル102の動作が可能な状態となる。
つぎに、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100のハードウエア構成について説明する。図2は、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100のハードウエア構成を示す説明図である。図2において、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、フラッシュメモリ204と、通信I/F(インターフェース)205と、ディスプレイ101と、タッチパネル102と、を備えて構成されている。電子端末装置100が備える各部は、バス210によってそれぞれ接続されている。
CPU201は、電子端末装置100全体の制御を司る。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。CPU201、ROM202およびRAM203によって、上記のマイクロコンピュータが構成されている。
フラッシュメモリ204は、データの消去および書き込みが可能な記録媒体であって、半導体メモリによって実現されている。フラッシュメモリ204は、電子端末装置100の電源を切った状態においても、記憶した情報を消去することなく記憶する。
ディスプレイ101は、CPU201から出力される制御信号に基づいて駆動制御され、表示面において所定の文字や図形画像を表示する。また、ディスプレイ101は、タッチパネル102に対する操作位置を案内する各種の操作キーの画像を表示する。タッチパネル102は、操作位置に応じた信号(座標信号)をCPU201に対して出力する。電子端末装置100は、ディスプレイ101における表示内容と、タッチパネル102に対する操作位置とに基づいて、複数の操作キーを実現することができる。
通信I/F205は、たとえば店舗に設置されたPOS端末などの決済端末装置と無線あるいは有線接続され、当該決済端末装置と電子端末装置100の内部とのインターフェースを司る。通信I/F205は、決済端末装置と通信をおこない、当該決済端末装置においておこなわれた決済処理に関する情報を、当該決済端末装置から取得する。
通信I/F205は、たとえばBluetooth(登録商標)によって電子端末装置100と決済端末装置とを無線接続する。また、通信I/F205は、たとえばUSBケーブルを介して電子端末装置100と決済端末装置とを有線接続してもよい。
(電子端末装置100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100の機能的構成について説明する。図3は、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100の機能的構成を示すブロック図である。図3において、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100は、入力部301と、情報取得部(取得部)302と、記憶部303と、表示指示部304と、抽出部305と、表示制御部306と、表示部307と、を備えている。
入力部301は、電子端末装置100に対する各種の入力操作を受け付ける。入力部301は、たとえば1日あるいは1ヶ月単位の支出上限額、少額判断基準などを示す情報の入力を受け付ける。1日あるいは1ヶ月単位の支出上限額や少額判断基準などは、電子端末装置100を使用する消費者によって任意に設定される。この実施の形態においては、具体的には、たとえばタッチパネル102によって、入力部301としての機能を実現することができる。
情報取得部302は、商品またはサービスの提供の対価としての支払いに対して、当該商品またはサービスの内容に関する内容情報および支払いの領収情報を取得する。内容情報は、店舗において提供を受けた商品またはサービスを特定可能な情報であって、たとえば店舗において商品の提供を受けた場合は商品IDとすることができる。また、内容情報は、たとえば店舗においてサービスの提供を受けた場合は、当該サービス名を示す情報とすることができる。
また、内容情報は、たとえば店舗において提供を受けた商品またはサービスの商品種別を示す情報を含んでいる。商品種別は、具体的には、たとえば「食品」、「飲料」、「衣料品」、「書籍」、「医薬品」などのように分類することができる。
また、内容情報は、たとえば店舗において提供を受けた商品またはサービスの価格とすることができる。たとえば商品の価格は、当該商品の実際の販売価格とすることができる。また、商品の価格として、当該商品の定価を含んでいてもよい。これによって、実際に割引額を算出することができる。
また、内容情報は、たとえば該当する商品をまとめて複数購入した場合は、商品ごとの合計金額を商品の価格として含んでいてもよい。また、購入した商品が食品あるいは飲料である場合、内容情報は、たとえば当該商品を摂取することによる摂取カロリーを示す情報であってもよい。さらに、購入した商品が食品あるいは飲料である場合、内容情報は、たとえば原材料や生産地などの情報を含んでいてもよい。
また、内容情報は、購入した商品を説明する情報であってもよい。具体的には、内容情報は、たとえば購入した商品が風邪薬などの医薬品である場合、当該医薬品を服用することによる効能や、たとえば「1回何錠」などのような当該医薬品の服用方法を示す情報であってもよい。
また、たとえば購入した商品が風邪薬などの医薬品である場合の内容情報は、たとえば当該医薬品に含まれる有効成分およびその含有量などを示す情報を内容情報とすることができる。また、具体的には、内容情報は、たとえば購入した商品が書籍である場合は、書籍の著者や出版社などを示す情報とすることができる。
また、具体的には、内容情報は、たとえば購入した商品がセーターなどの衣料品である場合、当該衣料品の製造に用いられている材料やその割合(たとえば「毛100%」、「アクリル50%/ナイロン50%」など)を示す情報とすることができる。さらに、具体的には、内容情報は、たとえば購入した商品がセーターなどの衣料品である場合、「Sサイズ」、「Mサイズ」、「Lサイズ」などのように、商品のサイズを示す情報を含んでいてもよい。
支払いの領収情報は、商品またはサービスの提供を受けた日付、時刻、商品またはサービスの提供を受けた店舗、などを特定可能な情報を含んでいる。商品またはサービスの提供を受けた日付や時刻は、情報の提供元となるPOS端末において計時される日付および時刻であってもよいし、電子端末装置100が備える計時機能によって計時される日付および時刻であってもよい。
商品またはサービスの提供を受けた店舗は、店舗名によって示すことができる。あるいは、商品またはサービスの提供を受けた店舗に設定された店舗IDであってもよい。また、たとえばタクシーを利用した場合の領収情報は、タクシー会社の名称を店舗名とすることができる。
支払いの領収情報は、商品またはサービスの提供を受けた店舗の住所や電話番号を含んでいてもよい。たとえば商品またはサービスの提供を受けた店舗が、たとえば全国展開しているコンビニエンスストアのように、広域にわたって複数存在する場合は、支店名も含んだ店舗名であることが好ましい。
記憶部303は、情報取得部302によって取得された情報を記憶する。また、記憶部303は、入力部301によって入力操作を受け付けた情報を記憶してもよい。記憶部303は、商品の内容情報および支払いの領収情報などの、情報取得部302によって取得された情報を、所定の分類項目にしたがって分類した利用明細情報を作成し、該当する情報を利用明細情報ごとに対応づけて記憶する。
また、記憶部303は、レシートのフォーム(レシートの書式)を示す情報であるレシートフォーム情報を記憶している。レシートフォーム情報は、店舗ごとのレシートの幅やロゴの表示の仕方などを示す。
所定の分類項目は、たとえば領収書No、支出のあった日付および時刻、店舗名(支店名を含む)、商品種別、商品名、カロリー、単価、数量、合計金額および個別情報などとすることができる。領収書Noは、電子端末装置100に情報を取得した順番を特定することができる。取得した日付および時刻が早い利用明細情報ほど、若い領収書Noが付される。
個別情報は、各商品固有の情報であって、たとえば食品であれば原材料名や容量を示す情報とすることができる。また衣料品であれば、原材料に加えてサイズや色などを示す情報とすることができる。記憶部303は、領収書Noおよび商品(あるいはサービス)ごとに分類した利用明細情報を作成し、該当する情報を利用明細情報ごとに対応づけて記憶する。この実施の形態において、記憶部303は、具体的には、たとえばフラッシュメモリによって実現することができる。
表示指示部304は、表示部307に表示させる情報についての表示指示操作を受け付ける。表示指示部304は、たとえば表示部307に表示させる項目や表示形態などの指定操作を受け付ける。具体的には、表示指示部304は、たとえば所定期間における摂取カロリーの推移を表示させるための表示指示を受け付ける。
また、具体的には、表示指示部304は、たとえば所定期間における収支(出費)の予測値を表示させるための表示指示を受け付ける。さらに、具体的には、表示指示部304は、たとえば所定期間における利用明細を表示させるための表示指示を受け付ける。この実施の形態においては、具体的には、たとえばタッチパネル102によって表示指示部304としての機能を実現することができる。
抽出部305は、表示指示部304において表示指示を受け付けた場合に、当該受け付けた表示指示の内容にしたがった利用明細情報を、記憶部303から抽出する。具体的には、たとえば表示指示部304が、1日の摂取カロリーの合計を表示させるための表示指示を受け付けた場合、指定された日付の利用明細情報の中から、カロリーが記録されている利用明細情報のみを抽出する。抽出部305は、抽出された利用明細情報が複数ある場合は、すべてのカロリーを合算する。
所定期間における摂取カロリーの推移を表示するための表示指示を受け付けた場合、抽出部305は、摂取カロリーの推移の表示に用いる情報を抽出する。この場合は、指定された所定期間に該当する日付の利用明細情報の中から、カロリーが記録されている利用明細情報のみを抽出する。
具体的には、たとえば表示指示部304が、1ヶ月間の収支の予測値を表示させるための表示指示を受け付けた場合、抽出部305は、該当する日付の明細情報の中から、当該表示指示を受け付けた当日を含む1ヶ月間に支払った金額が記録されている利用明細情報を抽出する。具体的には、たとえば1ヶ月間の収支の予測値を表示させるための表示指示を3月25日に受け付けた場合、3月1日〜3月25日までに支払った金額が記録されている利用明細情報を抽出する。
また、抽出部305は、さらに、前月分、前々月分など過去数ヶ月分の、月ごとの支払い総額を示す情報と、消費者によってあらかじめ登録されている1ヶ月の支出上限額を示す情報と、を抽出する。そして、過去数ヶ月分の、月ごとの支払い総額に基づいて、当月の支払い総額の予測値を算出し、算出した予測値と抽出された支出上限額との差を算出する。
表示制御部306は、表示部307を制御して、記憶部303に記憶された商品またはサービスの内容に基づいて、複数の表示形態で内容情報または領収情報を表示する。表示制御部306は、表示指示部304において受け付けた表示指示にしたがった情報を表示する。
具体的には、表示制御部306は、たとえば領収情報のうち、領収先および領収日時に関する情報に基づいて、あらかじめ定められた書式で同時に提供を受けた商品またはサービスの一覧を表示する。これにより、たとえば缶コーヒーの購入頻度が高い消費者の場合は、一覧に缶コーヒーの購入履歴が複数表示されるため、消費者に対して「自分は缶コーヒーを多く飲んでいる」という認識をもたせ易くすることができる。
表示制御部306は、所定期間内の買い物に関する領収書(レシート)のイメージが重なり合うように表示する。この場合、所定期間は、たとえば「1日」に加えて、「1週間」、「1ヶ月」、「1年」など任意の単位とすることができる。これにより、1日だけでなく、1週間、1ヶ月、1年などの単位でレシートを重ねて表示することができる。領収書のイメージが重なり合った表示画面(図5における符号520を参照)を表示することにより、消費者に対して「自分はこの領収書の枚数分買い物をしている」という実感をもたせ易くすることができる。
また、表示制御部306は、同種の商品情報を含む領収書のイメージを、重なり合うように表示してもよい。具体的には、たとえば缶コーヒーを対象とする場合、購入した商品として缶コーヒーを含むすべての領収書のイメージが、表示部307によって表示される。より具体的には、たとえば毎日缶コーヒーを購入する習慣のある消費者が、購入した商品として缶コーヒーを含む2ヶ月分の領収書のイメージを表示させた場合、60枚程度の領収書のイメージが重なり合った状態で表示される。
たとえば、所定期間内における同種の商品の購入履歴が一定件数以上あり、かつ、複数種類の商品において同種の商品の購入履歴が一定件数以上ある場合、表示制御部306は、同種の商品情報を含む領収書のイメージの表示に先立って、一定件数以上ある商品種類のリストを表示するようにしてもよい。そして、リストされた商品種類について、任意の種類の商品の選択を受け付け、選択を受け付けた種類に該当する商品の領収書のイメージを選択的に表示可能としてもよい。
この場合、選択は、たとえば消費者が電子端末装置100に対してタッチパネル102を介して所定の操作をおこなうことによって実現することができる。具体的には、たとえば電子端末装置100において「1ヶ月間で、缶コーヒーを60缶、ガムを10個購入した」という購入履歴がある場合、缶コーヒーとガムとを含むリストを表示し、缶コーヒーの領収書のイメージを表示するか、ガムの領収書のイメージを表示するかを選択させることが可能となる。消費者は、領収書のイメージを表示させたい商品種類を選択する。これによって、表示制御部306は、消費者が所望する種類の商品の領収書のイメージを表示することができる。
また、具体的には、たとえばタバコをまとめ買いする場合は、カートン(20個)単位での買い物になる。タバコの消費量が多い(習慣的に一定量のタバコを吸う)消費者は、たとえば1ヶ月に2カートン程度のタバコを購入することが想定される。この実施の形態の電子端末装置100によれば、このような消費傾向がある消費者が、タバコを買ったことを示す領収書のイメージを、たとえば1年スパンなどの所定期間単位で重ねて見ることができるようになる。
また、表示制御部306は、将来日付で領収書(レシート)のイメージを表示することができる。具体的には、表示制御部306は、たとえば領収書のイメージを表示させる当日の日付など、基準となる日付(当日=4月1日とする)に対して、当該基準となる日付以降の日付(明日以降=4月2日、4月3日、4月4日、・・・など)の領収書(レシート)を表示することができる。
将来日付で表示された領収書(以下、適宜「未来の領収書」という)のイメージにおいては、たとえば習慣的に購入している商品の商品情報を表示する。習慣的に購入しているかどうかは、たとえば「1週間」や「1ヶ月」などの所定期間において複数回購入しているかどうかによって判断することができる。
また、習慣的に購入しているかどうかは、たとえば「1週間」や「1ヶ月」などの所定期間における複数回の購入の間隔が、「1日1回」、「1週間に1回」、「1ヶ月に2回」などのように、ほぼ一定の間隔であるかどうかによって判断することができる。さらに、習慣的に購入しているかどうかは、たとえば「平日朝8時30分〜9時00分までの間」などのように、規則性があるかどうかによって判断することができる。
表示制御部306は、未来の領収書のイメージの外郭を示す枠線を点線で示すなどして、未来の領収書のイメージと、実際に購入した商品の領収書のイメージとを明確に区別できるような状態で未来の領収書のイメージを表示する(たとえば図12および図13を参照)。また、未来の領収書のイメージは、たとえば未来の領収書のイメージに表示した商品情報を実際に購入した商品の領収書のイメージよりも淡い色で表示するなどしてもよい。
未来の領収書のイメージを表示する場合、電子端末装置100においては、当該未来の領収書のイメージに表示する商品情報に対応する商品を実際に購入する意思があるかどうかの意思表示を消費者にさせるようにしてもよい。具体的には、たとえば未来の領収書のイメージの近傍に「購入予定あり」など操作キーを設け、当該操作キーに対する操作を受け付けたかどうかによって、未来の領収書のイメージに表示した商品情報に対応する商品を実際に購入する意思があると判断することができる。そして、未来の領収書のイメージに表示した商品情報に対応する商品を実際に購入する意思があると判断した場合は、以降の収支予測に該当する購入予定の商品の金額を算出に含めるようにしてもよい。
未来の領収書のイメージに表示した商品情報に対応する商品を実際に購入する意思があるか否かは、過去の購入履歴に基づいて、消費者の操作を介することなく、電子端末装置100が判断するようにしてもよい。具体的には、たとえば未来の領収書のイメージを所定回数以上表示した上で、消費者が習慣的な購入を継続した場合は、今後も未来の領収書のイメージに表示した商品情報に対応する商品を実際に購入する可能性が高いと判断できるので、格別な操作がなされない間は、以降の収支予測に該当する購入予定の商品の金額を算出に含めるようにしてもよい。
また、表示制御部306は、未来の領収書のイメージに表示する商品情報が複数種類の商品にわたる場合、商品ごとに未来の領収書のイメージを表示するようにしてもよい。そして、この場合、未来の領収書のイメージに表示した商品情報に対応する商品を実際に購入する意思があるかどうかの意思表示を、複数種類ある商品のそれぞれについておこなわせるようにする。あるいは、この場合、未未来の領収書のイメージに表示した商品情報に対応する商品を実際に購入する意思があるかどうかの意思表示を、複数種類ある商品に対して一括しておこなわせるようにしてもよい。
未来の領収書に表示する商品情報が複数種類の商品にわたる場合、商品ごとに未来の領収書のイメージを表示するものに限らず、同時に購入する習慣があると判断できる商品どうしであれば、同じ未来の領収書のイメージに複数の商品情報を表示してもよい。そして、この場合、未来の領収書のイメージにおいて表示した、同時に購入する習慣があると判断できる商品を実際に購入する意思があるかどうかの意思表示を、複数種類ある商品に対して一括しておこなわせるようにすることができる。あるいはこの場合、未来の領収書のイメージに表示した商品情報に対応する商品を実際に購入する意思があるかどうかの意思表示を、複数種類ある商品のそれぞれについておこなわせるようにしてもよい。
また、表示制御部306は、未来の領収書のイメージに表示する商品情報が複数種類の商品にわたる場合であって、かつ、当該商品の傾向(分類)が類似している場合は、既に購入する意思表示をしていた商品についての未来の領収書のイメージと、傾向(分類)が類似している商品についての未来の領収書のイメージとを並べて表示するようにしてもよい。そして、この場合、並べて表示した複数の未来の領収書のイメージの中から実際に購入する意思がある商品についての未来の領収書のイメージを、消費者に選択させるようにしてもよい。
具体的には、たとえば過去3ヶ月の購入履歴に基づいて、「平日は毎朝缶コーヒーを購入する」という消費傾向が、最近の1週間は「平日毎朝ペットボトルのお茶を購入する」という消費傾向に移行した場合、「平日の朝に購入する飲料」としての缶コーヒーとペットボトルのお茶とは商品の傾向(分類)が類似していると判断し、缶コーヒーについての未来の領収書のイメージとペットボトルのお茶についての未来の領収書のイメージとを並べて表示する。そして、消費者に対して、缶コーヒーについての未来の領収書のイメージかペットボトルのお茶についての未来の領収書のイメージのいずれかを選択させる。
これにより、たとえば習慣的に購入する商品が新たに増えた場合、あるいは、習慣的に購入する商品が類似する別の商品に変わった場合などのように、習慣性の変化があった場合にも、消費傾向に即した未来の領収書のイメージを表示することができる。
また、表示制御部306は、未来の領収書のイメージに表示した商品情報に対応する商品を実際に購入する意思表示がなされた場合、未来の領収書のイメージの表示態様を変化させるようにしてもよい。この場合の未来の領収書のイメージの表示態様は、実際に購入する意思表示がなされた商品の商品情報を表示した未来の領収書のイメージであることを示すとともに、実際に購入した商品のレシートのイメージとは区別したものとすることが好ましい。具体的には、たとえば未来の領収書のイメージの外郭を示す枠線を太い点線で示したり、未来の領収書のイメージを実際に購入した商品のレシートのイメージとは異なる色で表示させたりする。
このように、未来の領収書のイメージを表示するとともに、表示した未来の領収書のイメージについて該当する商品を実際に購入する意思があるかどうかを消費者に明示させることにより、当該消費者に対して「このまま習慣性のある買い物をし続けてよいのかどうか」という今後の買い物についての検討をおこなう機会を提供することができる。そして、今後の買い物についての検討をおこなわせることにより、消費者に対して、必要性の低い出費を抑えさせることができる。
「購入予定あり」キーが操作されず、未来の領収書のイメージに示された商品を購入しないまま購入予定日時を経過した場合、「習慣的に購入していた商品を購入しなかった」と判断して、該当する商品および当該商品の価格などの商品情報を別途記憶するようにしてもよい。そして、別途記憶した商品情報に基づいて、該当する商品を実際に購入していたと仮定した場合の合計金額や摂取せずにすんだカロリーを定期的あるいは所定の入力操作がおこなわれた場合に算出して表示するようにしてもよい。
これによって、消費者に対して、必要性の低い出費を抑えた、すなわち無駄遣いを回避した金額や、摂取しなかったカロリーなどを明示することができる。このように、消費者に対して、習慣的に購入していた商品の購入をやめることによって抑えることができた必要性の低い出費や、摂取せずにすんだカロリーなどを可視化して案内することによって、消費者に達成感をもたせ、「ちょい買い」や「ちょい食い」あるいは衝動買いなどのような必要性の低い買い物を効果的に抑えさせることが期待できる。
(データテーブルの一例)
つぎに、データテーブルの一例について説明する。図4は、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100が備えるデータテーブルの一例を示す説明図である。図4において、データテーブル400は、領収書Noおよび商品(あるいはサービス)ごとに、利用明細情報を記憶している。利用明細情報は、たとえば領収書No、支出のあった日付および時刻、店舗名、商品種別、商品名、カロリー、単価、数量、合計金額および個別情報などを含んでいる。
具体的には、たとえば「2009年3月2日08時50分」にA店で「△△△ガム」と「○○缶コーヒー」とを購入した消費者が、同日「2009年3月2日20時30分」に同じくA店で「△△△ガム」を購入した場合、データテーブルにおいては「(日付)2009年3月2日、(時刻)08時50分、(店舗名)A、(商品種別)食品、(商品名)△△△ガム、・・・」という利用明細情報と、「(日付)2009年3月2日、(時刻)20時30分、(店舗名)A、(商品種別)食品、(商品名)△△△ガム、・・・」という利用明細情報とが作成され、記憶される。また、具体的には、たとえば毎朝同じ店舗で同じ商品を購入している場合も、日付ごと、時刻ごとに異なる利用明細情報が作成され、記憶される。
数量は、1回の支払いにおいて同じ商品を複数購入した場合に、複数表示となる。具体的には、たとえば「2009年3月2日08時50分」にA店で「△△△ガム」を2個と「○○缶コーヒー」とを購入した場合、データテーブルにおいては「(日付)2009年3月2日、(時刻)08時50分、(店舗名)A、(商品種別)食品、(商品名)△△△ガム、・・・、(単価)100、(数量)2、・・・、(合計金額)200」という利用明細情報が作成され、記憶される。
また、具体的には、たとえば「2009年3月2日08時50分」にA店で「△△△ガム」を1個と「○○缶コーヒー」を1缶購入した消費者が、その直後「2009年3月2日08時51分」にA店で「△△△ガム」を1個した場合、データテーブルにおいては「(日付)2009年3月2日、(時刻)08時50分、(店舗名)A、(商品種別)食品、(商品名)△△△ガム、・・・、(単価)100、(数量)1、・・・、(合計金額)100」という利用明細情報と、「(日付)2009年3月2日、(時刻)08時51分、(店舗名)A、(商品種別)食品、(商品名)△△△ガム、・・・、(単価)100、(数量)1、・・・、(合計金額)100」という利用明細情報が作成され、それぞれ別の利用明細情報として記憶される。
(電子端末装置100の機能の概要および表示画面例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100の機能の概要および表示画面例について説明する。図5は、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100の機能の概要および表示画面例を示す説明図である。
図5において、符号501、502、503、504、505および506は、買い物において発行された、紙に印刷されたレシートを示している。レシート501、502、503、504、505、506が証明する各支払いは、それぞれ別々におこなわれている。このため、従来は、支払いをおこなった回数と同じ枚数のレシートが発行されていた。
これに対して、この実施の形態の電子端末装置100は、これらのレシート501、502、503、504、505、506の発行を受ける代わりに、レシート501、502、503、504、505、506に記載されている情報を、電子端末装置100内に記憶する。
具体的には、たとえば支払いに際して、消費者は、POS端末における「預/現計キー」が操作される前に、電子端末装置100の利用を宣言する。電子端末装置100の利用宣言を受けた店員は、「預/現計キー」を操作する前に、商品の内容情報および支払いの領収情報などの、レシートに印刷する内容を電子端末装置100に転送するための操作をおこなう。POS端末と電子端末装置100とを有線接続する場合は、「預/現計キー」を操作する前に接続を確立する。
これにより、「預/現計キー」が操作され、支払いが完了した時点で、商品の内容情報および支払いの領収情報などの、従来レシートに印刷していた内容が電子端末装置100に転送される。また、このとき、商品の内容情報および支払いの領収情報に加えて、レシートの書式を示す情報があわせて電子端末装置100に送信される。
商品の内容情報および支払いの領収情報などの情報を電子端末装置100に転送した場合、従来発行されていた、紙に印刷されたレシートは発行されない。すなわち、商品の内容情報および支払いの領収情報などの情報の電子端末装置100への転送は、従来の紙に印刷されたレシートの発行に代えておこなわれる。
電子端末装置100は、POS端末から転送された、商品の内容情報および支払いの領収情報などの情報を、領収書Noおよび商品(あるいはサービス)ごとに分類した利用明細情報を作成し、作成した利用明細情報ごとに該当する情報を対応づけて記憶する。また、電子端末装置100は、各利用明細情報に、領収書(レシート)の書式(レシートのフォーム)を示す情報を対応づけて記憶する。
電子端末装置100においては、データテーブル400に記憶された利用明細情報を、たとえば表示画面510、520のような形態で表示する。表示画面510はディスプレイ101aに表示され、表示画面520はディスプレイ101bに表示されている。表示画面510には、「カロリー」キー511、「収支予測」キー512、「明細」キー513など、ディスプレイ101bにおける表示形態を変更するための操作キーの位置を示す画像が示されている。
表示画面510は、1回分の取引ごとに、購入日時、購入店、購入合計金額を、それぞれ対応づけて示している。表示画面510においては、1回分の取引における合計金額のみが示されている。これにより、消費者に対して、いつ、どの店で、どの程度の買い物をしたのかを認識させることができる。
表示画面520は、1回の取引ごとに発行されるレシートのイメージ画像が表示されている。表示画面520においては、表示画面510に表示した取引に対応したレシートのイメージ画像が表示されている。表示画面510に表示した取引数が複数ある場合、表示画面520においては、各イメージ画像によって示される複数枚のレシートが重なっているような画像が表示されている。
このように、複数枚のレシートが重なっているような画像を表示することによって、買い物の回数が多いほど、たくさんのレシートが重なっているような画像が表示されることとなる。これによって、買い物の回数の多少を、消費者に対して直感的に分かりやすく案内することができる。すなわち、単に数字だけではなく、レシートのイメージを表示することによって、その量的多さで買い物の内容についての注意喚起や、不必要な買い物を抑制するための注意喚起を推進することができるという効果を期待することができる。
また、たとえばガム1個、缶コーヒー1缶などのように、少額の買い物が多い場合、表示画面520において、長さの短いレシートがたくさん重なっているような画像が表示される。1回あたりの金額が少額である場合、取引に対する印象が弱く、高額な買い物と比較して当該買い物の事実を忘れてしまいやすい。
このため、1回あたりの金額が少額である買い物を複数回おこなっても、さして出費をしていないように感じられることがあるが、1回あたりの金額が少額であっても回数が多くなると全体の出費としては無視できないほどの金額になっていることも多い。
この実施の形態においては、電子端末装置100において、表示画面520のような表示をおこなうことにより、買い物の回数が多いほど、たくさんのレシートが重なっているような画像が表示されるため、買い物の回数が多く出費が多いことを消費者に分かりやすく案内することができる。このように、この実施の形態の電子端末装置100によれば、紙に印刷されたレシートを受け取らなくても、紙に印刷されたレシートが与えることができる、「発行量によるインパクト」を消費者に与えることができる。
表示画面520に表示されたレシートのイメージ画像は、表示画面510において指定された任意の取引に対応するレシートのイメージ画像が最前面に位置するように表示される。表示画面520においては、領収書No 3のレシートのイメージ画像が指定され、最前面に表示された状態を示している。これにより、消費者は、表示画面510に表示された取引項目の詳細を、直ちに確認することができる。格別の指定がない場合は、領収書Noの小さい順、すなわち購入日付あるいは時間の早いレシートのイメージ画像ほど前面に表示されるようにしてもよい。
(表示画面例)
つぎに、ディスプレイ101bに表示される表示画面例について説明する。図6、図7、図8および図9は、表示画面例を示す説明図である。図6、図7、図8および図9の表示画面600、700、800、900は、ディスプレイ101bに表示される。
図6において、表示画面600は、表示画面510において「カロリー」キー511が操作された場合に表示される。表示画面600は、利用明細情報のうち、カロリーについての情報を含む利用明細情報に基づいて表示されている。表示画面600においては、「カロリー」キー511の操作がなされた日付を含む月における、当該日付までの摂取カロリーの、日付ごとの推移が示されている。
表示画面600においては、横軸を日付、縦軸を摂取カロリー量にとった折れ線グラフ601が示されている。摂取カロリーの推移を折れ線グラフ601によって示すことにより、前日に対する多少などが容易に判別でき、摂取カロリーを分かりやすく案内することができる。
また、表示画面600においては、あらかじめ設定されたカロリー管理値を示す指示ライン602が示されている。指示ライン602は、周囲と比較して若干強調して表示されている。消費者は、折れ線グラフ601と指示ライン602とを比較することで、たとえば摂取カロリーが、自身が目標として設定したカロリー管理値を超えたかどうかを容易に判別することができる。
図7において、表示画面700は、表示画面510において「収支予測」キー512が操作された場合に表示される。表示画面700は、「収支予測」キー512の操作がなされた日付を含む月における、すべての利用明細情報に基づいて表示されている。表示画面700においては、横軸を日付、縦軸を当月における支出の合計金額にとった折れ線グラフ701が示されている。
また、表示画面700において、「収支予測」キー512が日付を含む月における、当該日付の翌日以降の日付に対応する部分については、当月における支出の合計金額の予測値を示す直線グラフ702が示されている。また、表示画面700においては、あらかじめ設定された支出上限額を示す指示ライン703が示されている。
表示画面700においては、当月における支出の合計金額の予測値を示す直線グラフ702と支出上限額を示す指示ライン703とが、表示画面700内で交差するかどうかによって、当月の支出の合計金額が支出上限金額を超えるかどうかの予測を案内することができる。
表示画面700は、当月における支出の合計金額の予測値を示す直線グラフ702と支出上限額を示す指示ライン703とが、表示画面700内で交差することをもって、当月の支出の合計金額が支出上限金額を超えることを示す。図7の例においては、12月23日に、当月の支出の合計金額が支出上限金額を超える予想となっている。
当月の支出の合計金額が支出上限金額を超える予想となった場合、表示画面700においては、たとえば「12月23日に予算オーバーが予測されます。」などの警告メッセージを表示してもよい。これにより、当月の支出の合計金額が支出上限金額を超える可能性があることを、消費者に対して確実に案内することができる。
このように、当月における支出の合計金額、当月における支出の合計金額の予測値および当月における支出の合計金額の予測値をグラフ化して示すことにより、消費者に対して出費の状況を分かりやすく案内することができる。
図8において、表示画面800は、表示画面510において「明細」キー513が操作された場合に表示される。表示画面800は、「明細」キー513の操作がなされた日付を含む月における出費の状況が、領収書Noおよび商品(あるいはサービス)ごとに分類して一覧表示されている。
表示画面800においては、分類された項目ごとに、領収書No、日付、時刻、店舗名、商品種別、商品名、カロリー、単価、数量、合計金額がそれぞれ示されている。表示画面800に表示される各項目は、データテーブル400から取得される。図8において、個別情報欄801は、各分類項目についての詳細内容が表示される。個別情報欄801においては、各分類項目についての詳細内容が選択的表示される。
図9において、表示画面900は、表示画面800において「衣料品」という商品種別が選択された場合に表示される。表示画面900において、個別情報欄801には、選択された衣料品(セーター)の材質やサイズ、価格などの情報が表示される。また、個別情報欄801には、画像を表示することができる。これによって、何の商品についての詳細情報であるかをより分かりやすく案内することができる。
また、表示画面800において「衣料品」以外の分類項目が選択された場合、表示画面800における個別情報欄801には該当する情報が表示される。たとえば各分類項目のうちのいずれかの店舗名が選択された場合、当該店舗の住所や電話番号など、該当する店舗についての情報が個別情報欄801に表示される。
たとえば商品種別として「医薬品」が選択された場合、該当する医薬品(○×風邪薬)の処方や有効成分などの情報が個別情報欄801に表示される。たとえば商品種別として「衣料品」が選択された場合、該当する衣料品(セーター)の材質やサイズ、価格などの情報が表示される。
(電子端末装置100の処理手順(その1))
つぎに、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100の処理手順について説明する。図10は、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100の処理手順を示すフローチャートである。
図10のフローチャートにおいて、まず、商品の内容情報および支払いの領収情報などの情報を取得したか否かを判断し(ステップS1001)、商品の内容情報および支払いの領収情報などの情報を取得するまで待機する(ステップS1001:No)。商品の内容情報および支払いの領収情報などの情報を取得した場合(ステップS1001:Yes)は、取得した情報をデータテーブルに記憶して(ステップS1002)、一連の処理を終了する。
ステップS1002においては、商品の内容情報および支払いの領収情報などの、取得した情報を、データテーブルにおける各項目にしたがって領収書Noおよび商品(あるいはサービス)ごとに分類した利用明細情報を作成し、該当する情報を利用明細情報ごとに対応づけて記憶する。
(電子端末装置100の処理手順(その2))
つぎに、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100の処理手順について説明する。図11は、この発明にかかる実施の形態の電子端末装置100の処理手順を示すフローチャートである。
図11のフローチャートにおいて、まず、タッチパネル102に対する操作による表示指示があるまで待機する(ステップS1101:No)。そして、表示指示があった場合(ステップS1101:Yes)は、表示指示の内容にしたがって該当する情報を抽出する(ステップS1102)。
ステップS1102においては、たとえばステップS1101:Yesにおいて判断された表示指示が「収支予測」である場合、表示指示の操作がなされた日付を含む月における、当該日付までの利用明細情報と、あらかじめ設定されている支出上限金額を示す情報とを、データテーブルから抽出する。
つぎに、ステップS1102において抽出された情報に基づいて、該当する表示画面を表示するための表示画像を作成する(ステップS1103)。ステップS1103においては、抽出した利用明細情報における支払金額を日付ごとに加算して、日付ごとの合計金額を算出する。そして、算出した日付ごとの合計金額を1日ごとに加算して、表示指示の操作がなされた日付を含む月における日付ごとに、当該各日付までの合計金額を算出する。
また、抽出した利用明細情報における支払金額の合計金額を算出し、表示指示の操作がなされた日付を含む月における、当該日付までの合計金額を算出する。このとき、表示指示の操作がなされた日付を含む月における、当該日付までの合計金額が、支出上限金額を超えているか否かを判断してもよい。
また、表示指示の操作がなされた日付を含む月における各日付までの合計金額の推移と、あらかじめ設定されている支出合計金額とに基づいて、今後の合計金額の推移の予測値を算出する。今後の合計金額の推移の予測値は、たとえば日付を横軸とし合計金額を縦軸とするグラフにおける、表示指示の操作がなされた日付を含む月における各日付までの合計金額の推移が示す傾き(合計金額の増加の程度)に基づいて算出する。
この実施の形態においては、表示指示の操作がなされた日付以降も、上記グラフにおける、表示指示の操作がなされた日付を含む月における各日付までの合計金額の推移が示す傾き(合計金額の増加の程度)と同じ傾き(合計金額の増加の程度)で増加すると仮定して、今後の合計金額の推移の予測値を算出する。
そして、今後の合計金額の推移の予測値と、あらかじめ設定されている支出合計金額とに基づいて、当該予測値が当該支出合計金額に到達する予測日付を特定する。また、特定された予測日付が、表示指示の操作がなされた日付を含む月に含まれるか否かを判断する。特定された予測日付が、表示指示の操作がなされた日付を含む月に含まれる場合は、当月は、支出の合計金額が支出上限金額を超えることになる。
つぎに、ステップS1103において作成した表示画像に基づいてディスプレイ101を制御して、当該ディスプレイ101にステップS1103において作成した表示画像を表示して(ステップS1104)、一連の処理を終了する。
上述したように、従来は、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店など店舗において商品を購入するごとに紙に印刷されたレシートが発行されるため、消費者が受け取る紙のレシートが増え整理が困難になってしまうという問題があった。これに対して、この実施の形態の電子端末装置100は、従来紙に印刷されていた情報を、紙に印刷させることなく電子端末装置100に記憶することにより、商品の内容情報および支払いの領収情報などの従来紙のレシートに印刷されていたレシート情報を一元管理し、記憶したレシート情報を様々な項目ごとに集約、分析することができる。
この実施の形態の電子端末装置100は、商品の売り上げ登録処理によって得られた商品情報(商品名、単価名、数量、合計額、材料情報等)、店舗情報(店名、電話番号、クーポン、ポイント等)、日付情報などからなるデータを取り込み、集約することができる記憶部303と、データを分析しカロリー計算や月別支出予測を計算する処理部、これらの情報を項目ごとにレシート型や任意の項目ごとのレコード型として表示、また分析結果をグラフや絵として表示するディスプレイ101と、を備えている。
そして、この実施の形態の電子端末装置100は、購入商品や店舗情報などの詳細情報を取得し、たとえば過去の支出実績から今後の予想支出を算出し予算を超過しないか確認するなどの支出予想をおこなうことができる。また、この実施の形態の電子端末装置100は、任意の月間予算やカロリー摂取量を設定し、現在の摂取量との対比をおこなわせることが可能であるため、消費者に対してカロリー摂取量を管理するよう喚起することができる。
具体的には、この実施の形態の電子端末装置100を用いることにより支出額の総額での収支を管理することができる。この場合、毎月の支出上限額をあらかじめ設定しておき、日々の支出額を累計するとともに、累計した支出額を支出上限額から差し引く。これにより、出費があるごとに当月の残額が算出されるので、常に最新の状態の当月の残額(利用可能な残額)を表示させることができる。
このように、毎月の支出上限額に対する残額を案内することにより、日々の買い物に際して、購入する商品を、残額を意識しながら選ぶことができる。これにより、必要性が低いにもかかわらず、ついでに購入してしまうなどのムダ遣いを抑制することができる。
なお、この実施の形態の電子端末装置100の機能を、クレジットカードなどのカードに搭載した場合、カードごとに支出を管理することが可能となる。これによって、たとえばクレジットカードなどのカードの発行元となるカード会社のサービスの一環として、実施の形態の電子端末装置100の機能を搭載したカードを発行することにより、他社との差別化を図り、カード会員の獲得に寄与することができる。
また、具体的には、この実施の形態の電子端末装置100を用いることにより、小額決済による収支を管理することができる。この場合、あらかじめ1日あたりの小額決済の上限(少額決済上限額)を設定しておく。そして、実際の購入額が設定した少額決済上限額以下のものを日別に集計し、1日あたりの合計額が設定した少額決済上限額を超えた日付に該当するレシートを表示画面520などに表示する。
このように、1日あたりの合計額が設定した少額決済上限額を超えた場合には、1日あたりの合計額が設定した少額決済上限額を超えたことを案内したり、あるいは、該当する日付のレシート画像を消費者に見せたりすることにより、ムダな支出がどれだけあったかを消費者に分かりやすく確認させることができる。
また、具体的には、この実施の形態の電子端末装置100を用いることにより、消費者の健康を管理することができる。この場合、あらかじめ1日あたりの摂取カロリー量の上限値を設定しておく。そして、食品や飲料を購入した場合は、これらの食品や飲料のカロリー値を抽出し、抽出したカロリー値を日付ごとに集計する。
そして、日付ごとに集計したカロリー値と、1日あたりの摂取カロリー量の上限値とをそれぞれ比較し、集計したカロリー値に基づく1日あたりの摂取カロリー量が、1日あたりの摂取カロリー量の上限値を超えている日付があった場合は、当該日付に該当するレシートを表示画面520などに表示する。
このように、1日あたりの摂取カロリー量が1日あたりの摂取カロリー量の上限値を超えている場合には、1日あたりの摂取カロリー量が1日あたりの摂取カロリー量の上限値を超えたことを案内したり、あるいは、該当する日付のレシート画像を消費者に見せたりすることにより、消費者に対して健康に留意させ、健康管理を喚起させることができる。そして、健康管理にともなって、お菓子やジュースなどの購入を控えさせることによって、健康管理とあわせてムダな消費を抑制させることができる。
また、具体的には、この実施の形態の電子端末装置100を用いることにより、商品についての理解を深めることができる。この場合、具体的には、購入した商品についての利用明細情報のうち、気になった商品種別などを指定することで、個別情報欄801に各商品に個別の情報を表示させる。
これにより、たとえば医薬品の場合の服用方法や、衣料品の材料が分かることによる当該衣料品の適切な洗濯方法などを知ることができ、購入した商品に対する適切な対応が可能となる。これによって、購入した商品を無駄にすることなく効果的に活用することができるので、たとえば「誤った服用方法だったために効果が薄い」、「洗濯方法が間違っていたために衣装にシミがついたまま落ちなくなってしまった」など、生活の無駄を省くことができる。
上記の各種の分析の機能は、年間単位、月間単位、あるいは各年の同月の利用明細を用いる、など各種の方法にしたがって実現される。また、直近の1ヶ月の支出から予想支出を算出するようにしてもよい。
また、この実施の形態の電子端末装置100における設定の機能は、たとえば支出上限額などの項目の目標設定を実現する。このように目標値を設定できる構成とすることにより、目標と現在の値との対比をおこなうことができる。
(別の表示画面例)
つぎに、ディスプレイ101bに表示される表示画面例について説明する。図12および図13は、上記の図6、図7、図8および図9に示した表示画面例とは別の表示画面例を示す説明図である。図12および図13の表示画面1200、1300は、ディスプレイ101bに表示される。
図12において、表示画面1200は、未来の領収書のイメージ1210、1220を表示している。表示画面1200においては、未来の領収書のイメージ1210、1220に表示する商品情報が複数種類の商品にわたるため、商品ごとの未来の領収書のイメージ1210、1220が複数表示されている。未来の領収書のイメージ1210、1220は、それぞれの未来の領収書のイメージ1210、1220の外郭を示す枠線1211、1221が点線で示されている。
未来の領収書のイメージ1210、1220においては、未来の領収書のイメージ1210、1220に表示した商品情報に対応する商品を購入する予定時刻(以下「購入予定日時」という)を示す情報を表示してもよい。購入予定日時は、上記の図4に示したデータテーブルにおける支払いの領収情報(支出のあった日付および時刻、店舗名、商品種別、商品名、カロリー、単価、数量、合計金額および個別情報など)に基づいて、算出することができる。具体的には、たとえば「過去1週間」、「過去1ヶ月間」などの所定期間において該当する商品を購入した時間の平均値を、購入予定日時として算出することができる。
また、表示画面1200において、ディスプレイ101における各未来の領収書のイメージ1210、1220に対応させた位置には、それぞれ「購入予定あり」キー1212、1222が表示されている。この実施の形態においては、ディスプレイ101aの表示面側にタッチパネル102が設けられているため、ディスプレイ101における各未来の領収書のイメージ1210、1220に対応させた位置に、それぞれ「購入予定あり」キー1212、1222が表示されている。電子端末装置100は、この「購入予定あり」キー1212、1222が操作された場合、未来の領収書のイメージ1210、1220に表示された商品を消費者が近い将来購入するものと判断する。
表示画面1200においては、タッチパネル102がディスプレイ101a側にのみ設けられているため、「購入予定あり」キー1212、1222をディスプレイ101aに表示するようにしたが、「購入予定あり」キーの位置はこれに限るものではない。たとえばタッチパネル102をディスプレイ101b側にも設けることによって、各未来の領収書のイメージにより近い位置に「購入予定あり」キーを表示するようにしてもよい。あるいはハードキーによって実現される「購入予定あり」キーを別途設けてもよい。
図13において、表示画面1300は、未来の領収書のイメージにおいて表示した商品情報に対応する商品を実際に購入する意思があることが示された場合の、未来の領収書のイメージ1310を表示している。未来の領収書のイメージ1310は、未来の領収書のイメージ1310の外郭を示す枠線1311が、未来の領収書のイメージ1210の外郭を示す枠線1211よりも太い点線で示されている。これにより、実際に購入する意思表示がなされた商品の商品情報を表示した未来の領収書のイメージ1310であることを示すとともに、実際に購入した商品のレシートのイメージと区別することができる。
未来の領収書のイメージ1210、1220、1310は、たとえば購入予定日時の所定時間前から表示する。具体的には、たとえば「購入予定日時の12時間前」、「購入予定日時の24時間前」、「購入予定日時の3日前」などから表示する。また、未来の領収書のイメージ1210、1220、1310は、たとえば購入予定日時の所定時間前以降に電子端末装置100が起動された時点で、自動的に表示するようにしてもよい。これにより、未来の領収書のイメージに示された商品を購入するかどうかを、消費者に十分に検討させることができる。
また、未来の領収書のイメージ1210、1220、1310は、未来の領収書のイメージ1210、1220、1310に示された商品を購入しないまま購入予定日時を経過した場合に自動的に表示を停止するようにしてもよい。そして、この場合、表示を停止した後一定期間の間、該当する商品を実際に購入していたと仮定した場合の合計金額や摂取せずにすんだカロリーを示す情報を表示してもよい。該当する商品を実際に購入していたと仮定した場合の合計金額や摂取せずにすんだカロリーを示す情報は、具体的には、たとえば購入予定日時以降に電子端末装置100が起動されたタイミングで、自動的に表示するようにしてもよい。
以上説明したように、この実施の形態の電子端末装置100によれば、携帯型の電子端末装置100であって、商品またはサービスの提供の対価としての支払いに対して、当該商品またはサービスの内容に関する内容情報および支払いの領収情報を取得する情報取得部302と、情報取得部302によって取得された情報を記憶する記憶部303と、記憶部303によって記憶された情報を表示する表示部307と、表示部307を制御して、記憶部300に記憶された商品またはサービスの内容に基づいて、複数の表示形態で内容情報または領収情報を表示する表示制御部306と、を備えたことを特徴とする。
この実施の形態の電子端末装置100によれば、サービスの内容情報や支払いの領収情報を電子端末装置100内にまとめることによって紙に印刷されたレシートや領収書を発行させる場合のような資源消費を抑えるとともに、まとめた情報を適宜所定の表示形態で表示することによって出費状況を認識させることができる。
これによって、1回あたりの金額が少額であるために気づきにくい必要性の低い出費を気づかせ、必要性の低い出費を抑えることができるように、消費者の日常生活を支援することができる。
また、この実施の形態の電子端末装置100は、表示制御部306が、表示部307を制御して、領収情報のうち、領収先および領収日時に関する情報に基づいて、あらかじめ定められた書式で同時に提供を受けた商品またはサービスの一覧を表示することを特徴としている。
この実施の形態の電子端末装置100によれば、同時に提供を受けた商品またはサービスについては、紙に印刷して発行されているレシートと同じように、あらかじめ定められた書式で一覧することができる。これによって、単に情報を羅列した場合よりも支払いの状況を思い出させやすくすることができ、出費の事実を効果的に認識させることができる。
また、この実施の形態の電子端末装置100によれば、多数発行されたレシートが重なっているような状況を疑似的に再現して消費者に見せることによって、1回あたりの金額が少額であるために気づきにくい必要性の低い出費が累積していることを認識させることができる。
また、この実施の形態の電子端末装置100は、内容情報のうち、商品またはサービスにおけるカロリーに関する情報に基づいて、所定期間における摂取カロリーの合計または推移に関する情報を表示することを特徴としている。
この実施の形態の電子端末装置100によれば、買い物の状況を示す内容情報に基づいて、所定期間における摂取カロリーの合計または推移に関する情報を表示することにより、買い物の頻度と摂取カロリーの高さとの相関性を消費者に伝え、必要性の低い出費を抑えることができるように、消費者の日常生活を支援することができる。
一般的に、消費者は、カロリー摂取を抑えたいという要望をもっていても、摂取カロリーを実際に算出していることは希であり、どの程度摂取過多であるか認識しきれていない現代人が大半であると考えられる。このため、「チョコレート1つ位なら大丈夫だろう」、「キャンディ1粒なら大したカロリー摂取にはならないだろう」と考え、ついつい過剰なカロリーを摂取してしまうことがある。
この実施の形態の電子端末装置100によれば、所定期間における摂取カロリーの合計または推移を案内することにより、出費の事実とともに摂取しているカロリーを認識させることができる。これによって、過剰なカロリー摂取を抑制させるよう消費者にはたらきかけるとともに、過剰なカロリー摂取を抑制することにともなって必要性の低い出費を抑えることができる。
また、この実施の形態の電子端末装置100は、領収情報のうち、領収金額および領収日時に関する情報に基づいて、所定の期間における支払金額の合計または推移に関する情報を表示することを特徴としている。
この実施の形態の電子端末装置100によれば、所定の期間における支払金額の合計または推移を示すことによって、消費者の買い物の状況をより分かりやすく案内することができる。すなわち、漠然と累積した出費金額ではなく、所定の期間に限定した支払金額の合計や推移を示すことによって、日常の行動を振り返りやすくして、必要性の低い出費を抑えることができるように、消費者の日常生活を支援することができる。
これによって、たとえば「1回位ならタクシーを利用しても大した出費ではないだろう」、「この程度の距離ならタクシーを利用しても大した出費ではないだろう」などと考えた結果何度もタクシーを利用してしまうという状況の発生を抑えるとともに、必要性の低い出費を抑制することができる。
また、この実施の形態の電子端末装置100は、所定の期間における支払金額の合計と、所定の期間とは別の所定の期間における支払金額の合計とを比較する内容を表示することを特徴としている。
この実施の形態の電子端末装置100によれば、たとえば「先月との比較」、「前年同月との比較」などのように、消費者が対象として任意に指定した期間における出費状況と最近の出費状況とを比較させることができる。このように、消費者が任意に指定した期間における日常の行動と最近の所定の期間における日常生活とを比較しやすくして、必要性の低い出費を抑えることができるように、消費者の日常生活を支援することができる。
また、この実施の形態の電子端末装置100は、所定の期間における支払金額の合計と、あらかじめ定められた支払金額である支出上限値とを比較する内容を表示することを特徴としている。この実施の形態の電子端末装置100によれば、消費者が自ら設定した支出上限値と消費者の実際の支出金額とを比較させることによって、消費者の日常の生活に負担をかけることなく、必要性の低い出費を抑えることができるように、消費者の日常生活を支援することができる。
内容情報のうち、商品またはサービスに関する情報と、領収情報のうち、領収金額、領収先および領収日時に関する情報と、に基づいて、同一の商品またはサービスに対する領収先または領収日時ごとの比較に関する内容を表示することを特徴としている。
この実施の形態の電子端末装置100によれば、同一の商品またはサービスについての領収金額について、領収先ごとあるいは領収日時ごとの差異を比較させることができる。これによって、同一の商品あるいは同一のサービスであれば、より価格の低い店舗を活用させるように消費者にはたらきかけることができるので、必要性の低い出費を抑えることができるように、消費者の日常生活を支援することができる。
なお、この実施の形態の電子端末装置100との通信が可能なPOS端末においては、たとえば支払いに際して、当該POS端末における「預/現計キー」を操作する前に、データテーブル400に記憶した支払いの領収情報を、電子端末装置100からPOS端末に転送し、転送した情報を用いて情報を転送した時点においておこなわれようとしている支払いに関するレシートに印刷する情報を生成するようにしてもよい。
このような処理が可能なPOS端末においては、毎回の支払いにおける支払いの領収情報に、購入した商品の商品コードをあわせて電子端末装置100に転送するようにしてもよい。具体的には、たとえば支出のあった日付および時刻、店舗名、商品種別、商品名、カロリー、単価、数量、合計金額および個別情報などの支払いの領収情報に、購入した商品の商品コードとしてバーコードなどを用いて示される13桁の数値情報などをあわせて電子端末装置100に転送する。これにより、買い物に際して消費者が電子端末装置100を提示することによって、店舗において売り上げ商品の登録をおこなう店員が商品情報を入力する手間を省くことができる。