JP5379494B2 - コイル内での強度ばらつきの小さい高強度冷延鋼板コイルおよびその製造方法 - Google Patents

コイル内での強度ばらつきの小さい高強度冷延鋼板コイルおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用等に用いられる引張強度が980MPa以上の高強度冷延鋼板コイルを、コイル内での組織および材質のばらつきを制御することによって強度ばらつきを小さくし、安定的な成形加工を実現できるような高強度冷延鋼板コイル、およびこうした高強度冷延鋼板コイルを製造するための有用な方法に関するものである。
自動車用鋼板のようにプレス成形して用いられる鋼板に求められる代表的な特性として、高強度(高降伏強度YS、高引張強度TS)であると共に、伸びELおよび伸びフランジ性(穴拡げ率λ)が良好なことも要求される。これらの各特性を兼ね備えた鋼として、金属組織がフェライトとマルテンサイトからなる複合組織鋼(Dual phase鋼:DP鋼)が知られている(例えば、特許文献1)。
上記DP鋼では、軟質なフェライトにより延性(伸び)を確保すると共に、硬質なマルテンサイトにより強度が確保できるので、強度と伸びの両立が可能であり、成形性が要求される高強度自動車用鋼板として広く用いられている。
自動車用部材の形状は年々複雑になっており、これをプレス成形により成形不良を招くことなく製造するためには、成形後の形状凍結のばらつきを小さくして安定的な成形加工を実現することが必要となる。鋼板に要求される機械的特性(上記YS、TS、EL、λ等)のうち、降伏強度YS(降伏点YPまたは0.2%耐力σ0.2)は形状凍結性の支配因子として最も重要な特性であるため、上述のような形状凍結性への要求から、コイル内において降伏強度YSのばらつきの小さい冷延鋼板のコイルが求められるようになっている。
軟質なフェライトと硬質なマルテンサイトが共存する複合組織鋼板であるDP鋼板において、降伏強度YSを決定する最も重要な組織パラメータはフェライト分率であり、コイル内において形状凍結性のばらつきを低減するためには、フェライト分率のばらつきを極力小さくする必要がある。しかしながら、上記フェライト分率は、鋼板成分と温度履歴によって大きく変化するため、従来の手法では所望のばらつき範囲に抑えることは非常に難しい事項である。これは、鋼板の溶解工程では不可避的な成分のばらつきが生じてしまい、また、DP組織を形成する熱処理工程でも不可避的な温度ばらつきを生じてしまうことが回避できないからである。
鋼板コイル内で機械的特性のばらつきを低減するための技術としては、例えば特許文献2のような技術も提案されている。この技術では、SiとAlのバランスを図りつつ化学成分組成を調整すると共に、フェライトとマルテンサイトの二相組織の割合を適切に制御するものである。しかしながら、こうした制御だけでは、鋼板コイルの全長(若しくは全幅)に亘って降伏強度YSが均一なコイルは得られにくいのが実情である。
特開昭55−122820号公報 特開2007−138262号公報
本発明は上記の様な状況の下でなされたものであり、その目的は、鋼板の化学成分や組織の制御だけでは実現が困難であったような、コイル内ばらつきの小さい引張強度が980MPa以上の高強度冷延鋼板コイル、およびそのような高強度冷延鋼板コイル製造するための有用な方法を提供することにある。
上記目的を達成することのできた本発明の高強度冷延鋼板コイルとは、フェライトとマルテンサイトを主体とする複合組織鋼板からなる冷延鋼板コイルであって、全組織に対する占積率でフェライト:10〜40%(「面積%」で示す、組織については以下同じ)、マルテンサイト:60〜90%である組織形態を有すると共に、コイルの任意の位置から切り出した800mm×800mmの鋼板の4角および重心の位置のフェライト分率(「面積%」で示す)を、夫々Vα1、Vα2、Vα3、Vα4、Vα5、およびそれら5点の平均値をVαmとしたとき、上記フェライト分率Vα1、Vα2、Vα3、Vα4、Vα5のいずれもがVαm±5(面積%)の範囲内にある点に要旨を有するものである。尚、鋼板の「重心の位置」とは、800mm×800mmに切り出した鋼板の対角を結ぶ直線の交点を意味する。
本発明の高強度冷延鋼板コイルでは、コイル内でのフェライト分率(または占積率)のばらつきが小さくできたものであるが、その結果として降伏強度YSのばらつきも小さいものとなる。即ち、本発明の高強度冷延鋼板コイルのより具体的な形態としては、コイルの任意の位置から切り出した800mm×800mmの鋼板の4角および重心の位置の0.2%耐力(MPa)を、夫々σ0.21、σ0.22、σ0.23、σ0.24、σ0.25、およびそれら5点の平均値をσ0.2mとしたとき、上記0.2%耐力σ0.21、σ0.22、σ0.23、σ0.24、σ0.25のいずれもがσ0.2m±30(MPa)の範囲内にあるという要件を満足するものとなる。
本発明の高強度冷延鋼板コイルは、通常のDP鋼板としての化学成分組成を有するものであればよく、その化学成分組成は特に限定されるものではないが、好ましい化学成分組成としては、C:0.05〜0.3%(「質量%」の意味、化学成分については以下同じ)、Si:0.01〜3.0%、Mn:0.5〜3.0%、Al:0.01〜0.1%を夫々含むものが例示できる。
本発明の高強度冷延鋼板コイルにおいては、上記基本元素に加えて、必要に応じて、(a)Ti,Nb,VおよびZrよりなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.01〜1.0%、(b)Niおよび/またはCuを合計で1%以下(0%を含まない)、(c)Cr:2%以下(0%を含まない)および/またはMo:1%以下(0%を含まない)、(d)B:0.0001〜0.005%、(e)Caおよび/またはREMを合計で0.003%以下(0%を含まない)、等を含有させることも有用であり、含有される成分の種類に応じて鋼板の特性が更に改善される。
本発明の高強度冷延鋼板コイルを製造するに当たっては、上記のような化学成分組成を有する鋼板を素地鋼板とし、この素地鋼板を加熱してAc3点〜(Ac3点+30℃)の温度Tssで30〜300秒保持した後、平均冷却速度が異なる2段階の制御冷却をおこなって(オーステナイト+フェライト)二相領域の温度Tqまで冷却するに際し、前段の平均冷却速度CR1と後段の平均冷却速度CR2との間に、CR1>CR2なる関係を満足させると共に、CR2<5℃/秒の条件で冷却を行ない、その後前記Tqからマルテンサイトの変態開始温度Ms点以下まで100℃/秒以上の平均冷却速度で急冷し、引き続き450〜550℃の温度範囲に30〜600秒の時間、再加熱保持する様にすればよい。
また、上記製造方法においては、平均冷却速度CR2で冷却を開始する温度をTmとしたとき、この温度Tmと前記温度Tqとが、Tm−Tq≦100(℃)の関係を満足するようすることが好ましい。
本発明によれば、素地鋼板(冷延鋼板)の熱処理する際の条件を厳密に規定することによって、コイル内でのフェライト分率のばらつきが小さい高強度冷延鋼板コイルが得られ、これによってコイル内での強度ばらつきが小さく引張強度が980MPa以上の高強度冷延鋼板コイルが実現でき、こうした高強度冷延鋼板コイルは自動車用鋼板として安定的な成形加工が実現できるものとなる。
複合組織鋼(DP鋼)からなる冷延鋼板コイルの強度ばらつきを小さくするためには、コイルの平面方向でのフェライト分率のばらつきを低減することが重要である。しかしながら、上述のように冷延鋼板コイル製造時には、化学成分組成および温度履歴のばらつきが生じることは避けられないのが実情である。従って、冷延鋼板コイルの強度ばらつきを小さくするためには、化学成分組成および温度履歴のばらつきが生じた場合においても、フェライト分率のばらつきの低減(即ち、強度ばらつきの低減)を図ることができる要件を確立することが重要となる。
本発明者らは、こうした状況の下で、化学成分組成および温度履歴のばらつきが生じた場合においても、フェライト分率のばらつきの低減(即ち、強度ばらつきの低減)を図ることができるための要件について様々な角度から検討した。その結果、素地鋼板(冷延鋼板)を熱処理する際の条件を厳密に規定することによって、コイル内でのフェライト分率のばらつきの小さい高強度冷延鋼板コイルが得られ、これによってコイル内での強度ばらつきが小さい引張強度が980MPa以上の高強度冷延鋼板コイルが実現できることを見出し、本発明を完成した。
上記のような冷延鋼板コイルを熱処理して複合組織の鋼板コイル(即ち、冷延鋼板コイル)を製造するには、冷延鋼板を連続ラインで焼鈍および焼入れ・焼き戻しすることで(以下、この工程を「連続焼鈍ライン」と呼ぶことがある)、フェライトとマルテンサイトが所定の割合となるような複合組織を作り込むようにされている。
こうした連続焼鈍ラインで熱処理するに際して、焼鈍時に所定の温度まで加熱された後(オーステナイト+フェライト:γ+α)の二相領域の温度Tq(この温度を「焼入れ前温度Tq」と呼ぶことがある)まで冷却され、その温度から焼入れ・焼戻しされることになる。こうした熱処理において、冷延鋼板コイルのフェライト分率は主として急冷前温度(焼入れ前温度Tq)以前の温度履歴と鋼板組成により決定されることになる。
ところで、DP鋼を製造するための熱処理方法としては、鋼板を(γ+α)の二相域温度に加熱保持後に焼入れ・焼戻しを行う方法(方法1)と、鋼板をAc3点(Ac3変態点)以上のγ単相域まで加熱保持後に(γ+α)の二相域温度に冷却して焼入れ・焼戻しを行う方法(方法2)がある。これらの方法のうち、方法1では、熱処理終了後においても熱処理前の組織(加工組織)の影響が残り易いため、コイル内で均一な組織が得られ難いだけでなく、伸びや穴拡げ性の低下が生じ易くなるため適切ではない。
これに対し、方法2のように一旦オーステナイト単相域に加熱した後にフェライト変態をさせる方法では、上述のような不具合が生じなくなるため、コイル内で均一で優れた特性を発揮する鋼板が得られ易い方法である。本発明方法は、基本的に上記方法2の熱処理パターンを採用するものであり、この熱処理パターンの各条件を厳密に規定したものである。
上述のごとく、冷延鋼板コイルのフェライト分率を決定する条件として、焼入れ前温度Tq以前の温度履歴は重要な要件である。本発明の冷延鋼板コイルを得るためには、鋼板をAc3点以上のγ単相域まで加熱保持する際に、その温度(以下、「均熱温度Tss」と呼ぶ)はAc3点以上の出来るだけ低い温度とすることが好ましい。この均熱温度Tssが高くなると、γ粒成長が急激に進行するため、その後の温度履歴をどれだけ同一にしても、フェライト分率にばらつきが生じることになる。また、実際の操業を考慮すれば、設定温度が低いほど温度のばらつきが生じ難くなるという利点も考えられる。現実的な温度ばらつきの制御範囲は設定温度に対して±15℃程度であるため、本発明では均熱温度TssをAc3〜(Ac3+30℃)と規定した。尚、上記の効果を発揮させるためには均熱温度Tssでの保持時間(鋼板表面が所定の温度に達してからの時間)は30秒以上とする必要があるが、この時間があまり長くなると、温度を上述のAc3〜(Ac3+30℃)にした場合においてもγ粒成長が進行し、フェライト分率のばらつきが大きくなるので、600秒以下とする必要がある。
上記の均熱温度Tssから焼入れ前温度Tqまで冷却することによって、鋼板の組織をフェライト変態させるが、この際には均熱温度Tssと焼入れ前温度Tqの温度差が小さいほど所望のフェライト分率を、ばらつきが少なく得ることが可能になる。即ち、急激な温度変化を生じている最中に焼入れを開始すると、フェライト分率がばらつき易くなるが、温度差が小さいときには安定的に所望のフェライト分率を得ることが可能になり、ばらつきも小さくなる。この温度差を小さくする意味からしても、上述のように均熱温度Tssはγ単相域のできるだけ低い温度に設定することが好ましい。即ち、特定の焼入れ前温度Tqに対して均熱温度Tssが低い方が、温度差が小さくなるのは明白であるが、更に均熱温度Tssが低い方が、γ粒径は小さくなり焼入れ性が低下するため、同一のフェライト分率を得るための焼入れ前温度Tqも高くできるのである。このため、均熱温度Tssと焼入れ前温度Tqの温度差がより一層小さくなる。
本発明方法では、均熱温度Tssから焼入れ前温度Tqまでの温度履歴は、平均冷却速度の異なる2段階の制御冷却を行なうものである。この制御冷却では、前段で急速にフェライト変態温度[(γ+α)二相域温度)]まで冷却した後に、後段で低冷却速度(もしくは放冷)を行ない、その状態で焼入れを行った方が、フェライト分率のばらつきが小さくできることになる。即ち、この冷却工程の後段の冷却を開始する温度(以下、「中間温度」と呼ぶことがある)をTmとした場合、均熱温度Tss→中間温度Tm間の平均冷却速度CR1と、中間温度Tm→焼入れ前温度Tq間の平均冷却速度CR2は、CR1>CR2とする方がフェライト分率のばらつきを低減することが出来るのである。また、前段での冷却速度を速くした方が、後段での冷却速度を速くしたり等速度冷却よりも焼入れ前温度Tqを高くすることが出来るというメリットもある。但し、上記の効果を発揮させるという観点からして、少なくとも後段の平均冷却速度CR2は、CR2<5℃/秒とする必要がある。また前段の冷却では、急速にフェライト変態温度(γ+α二相域温度)まで冷却するという観点からして、平均冷却速度を10℃/秒以上とすることが好ましい。
焼入れ前温度Tqは、後段の低冷却速度CR2で温度差のない状態が確保できれば、できるだけ速やかにその温度までに冷却した方が良いので、Tm−Tq≦100(℃)の関係を満足させることが好ましい。
上述のように、温度ばらつきがフェライト変態に及ぼす影響を最小化することにより、温度履歴のばらつきが多少生じた場合においても、フェライトをコイル内でばらつきなく生成させることが可能になるのである。
上記のような制御冷却を行なった後は、焼入れ前温度Tqからマルテンサイト変態開始温度Ms点以下(冷却停止温度)まで、100℃/秒以上の冷却速度で冷却(急冷)する熱処理を施す。こうした工程を経ることによって、前記した組織(フェライトの占積率:10〜40%、マルテンサイトの占積率:60〜90%)を有する鋼板が得られる。
このときの平均冷却速度が100℃/秒未満であったり、冷却停止温度がMs点よりも高くなったりすると、ベイナイト、残留オーステナイト相、パーライトの生成やフェライト相の必要以上の生成、およびセメンタイト相の析出が起こり、マルテンサイト以外の組織が多く形成されるため、マルテンサイトの占積率が低下したり、フェライトの占積率が過大になり、伸びや伸びフランジ性および強度の低下につながる。このときの冷却速度は速ければ速いほど、冷却停止温度は低ければ低いほど、マルテンサイトの占積率が高くなり易いが、上記焼入れ前温度Tqを適切に制御しているので、マルテンサイトの占積率が過剰(90%超)にはならない。
上記のような焼入れを行なった後は、450〜550℃の温度範囲に30秒以上、600秒以下保持するような焼戻し(再加熱処理)を行う必要がある。上記のような熱履歴を経た鋼板では、その金属組織には微細な(フェライト+マルテンサイト)が形成されているのであるが、そのままのマルテンサイトは非常に硬質であり、伸びの低下につながる。また、マルテンサイトが硬質であるために、軟質なフェライトとの硬度差が大きく、伸びフランジ性の低下にもつながる。本発明方法では、優れた伸びおよび伸びフランジ性を確保するために、焼戻し工程を施して、マルテンサイトの硬度を軟化させるのである。
この焼戻し工程での保持温度が450℃未満では、マルテンサイトの軟質化が十分でないので、鋼板の伸びおよび伸びフランジ性が低下することになる。一方、保持温度が550℃よりも高くなると、粗大なセメンタイト相が析出して、鋼板の伸びフランジ性が低下することになる。
また焼戻し工程の保持時間が30秒未満では、マルテンサイトの軟質化が十分でないので、鋼板の伸びおよび伸びフランジ性が低下することになる。一方、保持時間が600秒よりも長くなると、マルテンサイトが軟質化し過ぎて強度の確保が困難になったり、セメンタイトの析出により、鋼板の伸びフランジ性が低下することになる。この保持時間は好ましくは60秒以上、300秒以下である。
本発明方法によって製造される高強度冷延鋼板コイルは、上記各特性を得るために、その組織が適切に調製されたものとなる。即ち、本発明方法によって得られる高強度鋼板は、組織が主としてフェライトとマルテンサイトからなり、全組織に対する占積率で夫々10〜40%(面積%)、60〜90%(面積%)のものである。
フェライトの占積率が10%未満では、良好な伸びを確保することができなくなる。40%を超えると、強度が低下したり、伸びフランジ性が劣化する。一方、マルテンサイトの占積率が60%未満では、伸びフランジ性が劣化したり、強度が低下し、90%を超えると伸びが低下する。
尚、上記占積率(若しくは分率)とは、鋼材中の金属組織を構成する各相の全組織に対する比率(面積%)の意味であり、鋼材をナイタール腐食し、光学顕微鏡(1000倍)で観察後、画像解析することによってフェライトおよびマルテンサイトの占積率を求めることができる。
本発明の高強度冷延鋼板コイルは、主たる組織がフェライトとマルテンサイトからなるものであるが、これらの相だけで必ずしも100%となっている必要はなく、主体とするという趣旨からして少なくともその総和が占積率で70%以上、好ましくは80%以上であり、残部組織(若しくは相)としてベイナイト、パーライト、残留オーステナイト等を含むことも許容している。但し、これらの組織は、伸びフランジ性や強度を低下させないという観点からできるだけ少ない方が好ましい。
本発明の高強度冷延鋼板コイルでは、組織が上記のように制御されることによって、良好な機械的特性を発揮するものとなるが、強度(引張強度TSで980MPa以上)等の点を考慮した好ましい成分組成は、C:0.05〜0.3%、Si:0.01〜3%、Mn:0.5〜3%、Al:0.01〜0.1%を夫々含むものが挙げられる。これらの範囲の規定理由は次の通りである。
[C:0.05〜0.3%]
Cは、マルテンサイトを生成させて鋼板の強度を高める上で重要な元素である。こうした効果を発揮させるためには、Cの含有量は0.05%以上とすることが好ましい。高強度化の観点からするとC含有量は多いほど好ましいが、多過ぎると伸びフランジ性を劣化させる残留オーステナイトが多量に生成してしまう他、溶接性にも悪影響を及ぼす様になるので、0.3%以下とすることが好ましい。C含有量のより好ましい下限は0.07%であり、より好ましい上限は0.25%である。
[Si:0.01〜3%]
Siは、鋼を溶製する際に脱酸性元素として有効に作用する他、鋼の延性を劣化させることなく強度を高める有効な元素であり、更には伸びフランジ性を劣化させる粗大な炭化物の析出を抑える作用も有している。これらの効果を有効に発揮させるには、Siは0.01%以上の含有させることが好ましい。しかしながら、Siによる添加効果は約3%で飽和するので、好ましい上限を3%と定めた。Si含有量のより好ましい下限は0.1%であり、より好ましい上限は2.5%である。
[Mn:0.5〜3%]
Mnは鋼板の焼入れ性を高めて高強度を確保するうえで有用な元素であり、こうした効果を発揮させるためには0.5%以上含有させることが好ましい。しかしながら、Mn含有量が過剰になると、延性を低下させて加工性に悪影響を及ぼす様になるので、3%を上限とする。より好ましいMn含有量は0.7%以上、2.5%以下である。
[Al:0.01〜0.1%]
Alは脱酸作用を有する元素であり、Al脱酸を行う場合は0.01%以上のAlを添加する必要がある。しかしAl含有量が多過ぎると、上記効果が飽和するばかりか、非金属系介在物源となって物性や表面性状を劣化させるので、0.1%を上限とする。Alのより好ましい含有量は0.03%以上、0.08%以下である。
本発明で対象とする複合組織鋼板における好ましい基本成分は上記の通りであり、残部は鉄および不可避的不純物である。尚、不可避的不純物としては、鋼原料もしくはその製造工程で混入し得るP,S,N,Oなどが挙げられる。
本発明の鋼板には、必要に応じて、(a)Ti,Nb,VおよびZrよりなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.01〜1%、(b)Niおよび/またはCuを合計で1%以下(0%を含まない)、(c)Cr:2%以下(0%を含まない)および/またはMo:1%以下(0%を含まない)、(d)B:0.0001〜0.005%、(e)Caおよび/またはREMを合計で0.003%以下(0%を含まない)、等を含有させることも有用であり、含有される成分の種類に応じて鋼板の特性が更に改善される。これらの元素を含有させるときの範囲設定理由は以下の通りである。
[Ti,Nb,VおよびZrよりなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.01〜1%]
これらの元素は、CやNと炭化物、窒化物、炭窒化物などの析出物を形成し、強度向上に寄与する他、熱延時における結晶粒を微細化して伸びを高める作用も有している。こうした効果は、これらの合計(1種または2種以上)で0.01%以上含有させることによって有効に発揮される。より好ましい含有量は0.03%以上である。しかし、多過ぎると伸びおよび伸びフランジ性を却って劣化させるので、1%以下、より好ましくは0.7%以下に抑えるべきである。
[Niおよび/またはCuを合計で1%以下(0%を含まない)]
これらの元素は、強度−延性バランスを高く維持したまま、高強度化を実現するのに有効な元素である。こうした効果はそれらの含有量が増加するにつれて増大するが、合計(1種または2種)で1%を超えて含有させても上記効果が飽和してしまう他、熱延時に割れが生じる恐れがある。尚、これらの含有量のより好ましい下限は0.05%であり、より好ましい上限は0.7%である。
[Cr:2%以下(0%を含まない)および/またはMo:1%以下(0%を含まない)]
CrとMoは、いずれもオーステナイト相を安定化し、冷却過程での低温変態相の生成を容易にするのに有効な元素であり、その効果は、含有量が増加するにつれて増大するが、過剰に含有されると延性が劣化するので、Crは2%以下(より好ましくは1.5%以下)、Moは1%以下(より好ましくは0.7%以下)に抑えるべきである。
[B:0.0001〜0.005%]
Bは焼入れ性を向上し、微量で鋼板の強度を高めるのに有効な元素である。こうした効果を発揮させるためには、0.0001%以上含有させることが好ましい。しかしながら、Bの含有量が過剰になって0.005%を超えると、結晶粒界が脆化して圧延時に割れが生じるおそれがある。
[Caおよび/またはREMを合計で0.003%以下(0%を含まない)]
CaおよびREM(希土類元素)は、鋼中の硫化物の形態を制御し、加工性向上に有効な元素である。こうした効果はその含有量が増加するにつれて増大するが、過剰に含有されると、上記効果が飽和するので0.003%以下とすべきである。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらは何れも本発明の技術的範囲に含まれる。
下記表1に示す化学成分組成の鋼を溶解し、熱間圧延、酸洗、冷間圧延程を経て、厚さ:1.4mm×幅:1050mm×長さ:1500mの冷延鋼板コイルを得た。得られた冷延鋼板コイルに対して、下記表2に示す条件の熱処理を施して各種冷延鋼板コイル(DP鋼板コイル)を作成した。尚、表2に示した温度は、鋼板表面を多重放射温度計によって管理したものである。また表1、2には、各鋼種について、下記(1)式および(2)式によって求めたAc3点(Ac3変態点)およびマルテンサイト変態開始温度Ms点をも示した。
Ac3(℃)=910−203・(√[C])−15.2・[Ni]+44.7・[Si]+104・[V]+31.5・[Mo]+13.1・[W]−330・[Mn]+11・[Cr]+20・[Cu]−720・[P]−400・[Al]−120・[As]−400・[Ti] …(1)
Ms(℃)=550−361・[C]−39・[Mn]−35・[V]−20・[Cr]−17・[Ni]−10・[Cu]−5・[Mo]−5・[W]+15・[Co]+30・[Al] …(2)
但し、[C],[Ni],[Si],[V],[Mo],[W],[Mn],[Cr],[Cu],[P],[Al],[As],[Ti]および[Co]は、夫々C,Ni,Si,V,Mo,W,Mn,Cr,Cu,P,Al,As,TiおよびCoの含有量(質量%)を示す。
Figure 0005379494
Figure 0005379494
得られたコイルの任意の位置から800mm×800mmの鋼板を切り出し、この鋼板の4角および重心位置から試験片を採取し、下記に示す方法によって機械的特性(0.2%耐力σ0.2、引張強度TS、伸びEL、穴拡げ率λ)、および組織観察によるフェライト分率(占積率)Vαおよびマルテンサイト占積率Vα’の測定を実施した。
[試験鋼板の機械的特性の測定方法]
(a)引張試験:インストロン社製の万能引張試験機を使用し、JIS5号引張試験片を用いて0.2%耐力σ0.2、引張強度TSと伸び(全伸び率:EL)を求めた。
(b)穴拡げ試験:東京衡機社製の20トン穴拡げ試験機を使用し、鉄鋼連盟規格(JFST1001−1996)に準拠して穴拡げ率λを求めて伸びフランジ性を評価した。
[試験鋼板の組織の測定方法]
フェライトの分率Vαおよびマルテンサイトの占積率Vα’については、前述した方法によってナイタール腐食後の組織写真を画像解析することによって測定した。
フェライト分率(Vα)およびマルテンサイトの占積率Vα’の測定結果を下記表3に、機械的特性測定結果(引張試験結果)を下記表4に夫々示す。尚、フェライト占積率Vαおよび0.2%耐力σ0.2については、5点夫々の測定結果を示し、それ以外(引張強度TS、伸びEL、穴拡げ率λおよびマルテンサイトの占積率Vα’)については5点の平均値を示した。
フェライト分率Vαについては、5点の測定結果(Vα1、Vα2、Vα3、Vα4、Vα5)がいずれもVαm±5%範囲内(Vαmは5点の平均値)にあるものを、ばらつきが小さいものとして判定「○」とした。また0.2%耐力σ0.2については、5点の測定結果(σ0.21、σ0.22、σ0.23、σ0.24、σ0.25)が、σ0.2m±30(MPa)の範囲内(σ0.2mは5点の平均値)にあるものを、ばらつきが小さいものとして判定「○」とした。
一方、引張強度TSについては、5点の平均値が980MPa以上を満たすものを「○」、伸びELについては5点の平均値が10%以上を満たすものを「○」とした。また、穴拡げ率λについては、5点の平均値が、30%以上を満たすものを「○」とした。そして、最終判定(総合判定)は、全ての評価が○であるもののみを合格とした。
Figure 0005379494
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これらの結果から、次のように考察できる。試験No.1、2、4、5、7、8、11、12、14〜20のものは、いずれも本発明で規定する要件を満足するものであり、高強度で強度ばらつきの小さい(即ち、フェライト分率Vαのばらつきが小さい)高強度冷延鋼板コイルが得られていることが分かる。
これに対し、試験No.3、6、9、10、13、21〜25のものでは、本発明で規定するいずれかの要件(若しくは好ましい要件)を満たさないものであり、総合判定で不合格と判断された。これらの詳細は次の通りである。
試験No.3のものは、C含有量が本発明の好ましい範囲に満たないものであり、引張強度TSが980MPa以上を満足しないものとなっている。試験No.6のものは、C含有量が本発明の好ましい範囲よりも過剰であると共に、均熱温度Tssが高くなっており、更に後段の冷却速度が速過ぎるために、伸びELが所望の値(10%)を満たさないだけでなく、0.2%耐力σ0.2およびフェライト分率Vαのばらつきが大きくなっている。
試験No.9のものでは、Si含有量が本発明の好ましい範囲よりも過剰であるため、伸びELが劣化している。試験No.10のものでは、Mn含有量が本発明で規定する範囲よりも少なくなっており、且つ均熱温度Tssが本発明で規定する範囲よりも低かったため、引張強度Tsが所望の値(980MPa)未満となっただけでなく、0.2%耐力σ0.2およびフェライト分率Vαのばらつきが所望の範囲を満足しなかった。
試験No.13のものでは、Mn含有量が本発明の好ましい範囲よりも過剰になっており、伸びELが所望の値(10%)を満たさないものとなっている。試験No.21のものでは、均熱温度Tssが本発明で規定する範囲よりも高くなっているため、伸びELが所望の値(10%)を満たさないものとなっている。
試験No.22のものでは、焼戻し時の再加熱温度が本発明で規定する範囲よりも低くなっているため、伸びELおよび穴拡げ率λが所望の値を満足せずに不合格となった。試験No.23のものでは、焼戻し時の再加熱温度が本発明で規定する範囲よりも高くなっているため、引張強度TSが所望の値(980MPa)を満足せずに不合格となった。
試験No.24のものでは、後段の冷却速度が本発明で規定する範囲よりも速いため、0.2%耐力σ0.2およびフェライト分率Vαのばらつきが所望の範囲を満足しないものとなっている。試験No.25のものでは、後段の冷却速度が本発明で規定する範囲よりも速く、且つ中間温度Tmと焼入れ前温度Tqの差が大き過ぎたため(100℃超)、0.2%耐力σ0.2およびフェライト分率Vαのばらつきが所望の範囲を満足しないものとなっている。

Claims (9)

  1. フェライトとマルテンサイトを主体とする複合組織鋼板からなる冷延鋼板コイルであって、C:0.05〜0.3%(「質量%」の意味、化学成分については以下同じ)、Si:0.01〜3%、Mn:0.5〜3%、Al:0.01〜0.1%を夫々含むものであり、全組織に対する占積率でフェライト:10〜40%(「面積%」で示す、組織については以下同じ)、マルテンサイト:60〜90%である組織形態を有すると共に、コイルの任意の位置から切り出した800mm×800mmの鋼板の4角および重心の位置のフェライト分率(「面積%」で示す)を、夫々Vα1、Vα2、Vα3、Vα4、Vα5、およびそれら5点の平均値をVαmとしたとき、上記フェライト分率Vα1、Vα2、Vα3、Vα4、Vα5のいずれもがVαm±5(面積%)の範囲内にあることを特徴とする引張強度が980MPa以上でコイル内での強度ばらつきの小さい高強度冷延鋼板コイル。
  2. コイル内の任意の位置から切り出した800mm×800mmの鋼板の4角および重心の位置の0.2%耐力(MPa)を、夫々σ0.21、σ0.22、σ0.23、σ0.24、σ0.25、およびそれら5点の平均値をσ0.2mとしたとき、上記0.2%耐力σ0.21、σ0.22、σ0.23、σ0.24、σ0.25のいずれもがσ0.2m±30(MPa)の範囲内にある請求項1に記載の高強度冷延鋼板コイル。
  3. 更に、Ti,Nb,VおよびZrよりなる群から選ばれる1種または2種以上を合計で0.01〜1%含むものである請求項1または2に記載の高強度冷延鋼板コイル。
  4. 更に、Niおよび/またはCuを合計で1%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1〜3のいずれかに記載の高強度冷延鋼板コイル。
  5. 更に、Cr:2%以下(0%を含まない)および/またはMo:1%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1〜4のいずれかに記載の高強度冷延鋼板コイル。
  6. 更に、B:0.0001〜0.005%を含むものである請求項1〜5のいずれかに記載の高強度冷延鋼板コイル。
  7. 更に、Caおよび/またはREMを合計で0.003%以下(0%を含まない)を含むものである請求項1〜6のいずれかに記載の高強度冷延鋼板コイル。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の高強度冷延鋼板コイルを製造するに当り、前記化学成分組成を有する鋼板を素地鋼板とし、この素地鋼板を加熱してAc3点〜(Ac3点+30℃)の温度Tssで30〜300秒保持した後、平均冷却速度が異なる2段階の制御冷却をおこなって(オーステナイト+フェライト)の二相領域の温度Tqまで冷却するに際し、前段の平均冷却速度CR1と後段の平均冷却速度CR2との間に、CR1>CR2の関係を満足させると共に、CR2<5℃/秒の条件で冷却を行ない、その後前記温度Tqからマルテンサイトの変態開始温度Ms点以下まで100℃/秒以上の平均冷却速度で急冷し、引き続き450〜550℃の温度範囲に30〜600秒の時間、再加熱保持することを特徴とする引張強度が980MPa以上でコイル内での強度バランスの少ない高強度冷延鋼板コイルの製造方法。
  9. 平均冷却速度CR2で冷却を開始する温度をTmとしたとき、この温度Tmと前記温度Tqとが、Tm−Tq≦100(℃)の関係を満足するようする請求項に記載の製造方法。
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