JP5378700B2 - 芳香族ポリカーボネート樹脂成形品の成形方法およびその成形品 - Google Patents
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詳しくは、射出成形においてヤケがなく、透明性に優れた芳香族ポリカーボネート樹脂成形品の成形方法およびその成形品に関する。
近年、自動車の軽量化を目的に、車両用グレージングの樹脂窓が実用化され始めている。(特許文献1参照)例えば、リアのはめ殺し窓やサンルーフなどが挙げられる。樹脂窓の要求特性としては、透明性、耐衝撃性、UV・熱線カット性能等が求められる。
(射出成形)
本発明で使用される成形方法は射出成形である。射出成形は、通常の射出成形だけでなく、射出圧縮成形、射出プレス成形、ガスアシスト射出成形、発泡成形(超臨界流体を注入する方法を含む)、インサート成形、インモールドコーティング成形、断熱金型成形、急速加熱冷却金型成形、二色成形、サンドイッチ成形、積層成形および超高速射出成形などを挙げることができる。また成形はコールドランナー方式およびホットランナー方式のいずれも選択することができる。自動車パノラマルーフのような大型成形品を成形する際には、射出プレス成形が好ましい。更に好ましくは、プレス時の金型のカジリ抑制および成形品の寸法安定性の観点から、四軸平行制御を備えた射出プレス成形機である。成形機の型締力は、100ton以上が好ましく、より好ましくは450ton以上、さらに好ましくは、800ton以上である。型締力が100tonより小さい場合には、成形できる成形品のサイズが小さい物に限られるためである。
図1に本発明の射出成形に用いられる、メタリングゾーン、コンプレッションゾーン、フィードゾーンからなるスクリューの概略形状を、図2にスクリューのリード終端の投影図、図3にスクリューのリード始端の投影図を示す。
圧縮比=π{(D/2)2−(D/2−H2)2}/π{(D/2)2−(D/2−H1)2}
[式中、Dはシリンダー直径、H2はリード始端の高さ、H1はリード終端の高さを表す。]
本発明の射出成形方法で使用される射出成形機のスクリューのコンプレッションゾーンの長さ(C)とスクリュー全長(L)との比(C/L)は0.3〜0.7、好ましくは0.32〜0.68、より好ましくは0.34〜0.66である。コンプレッションゾーン(C)とスクリュー全長(L)との比(C/L)が0.7より大きい場合は、添加剤の混練性が劣る可能性がある。また、C/Lが0.3より小さい場合には、樹脂のせん断発熱が大きくなり、成形品中にヤケが発生する可能性がある。
本発明の射出成形方法で使用される射出成形機のスクリュー全長(L)とスクリュー径(D)との比(L/D)は好ましくは17〜22、より好ましくは17.5〜21.5、さらに好ましくは18〜21である。スクリュー全長(L)とスクリュー径(D)との比(L/D)が17より小さい場合は、添加剤の混練性が劣る他、樹脂の溶融不足の可能性がある。また、L/Dが22より大きい場合、シリンダ内に長時間樹脂が滞留されることになるため、樹脂が熱履歴を受け易くなり、成形品中にヤケが発生する可能性がある。
本発明でA−1成分として使用されるポリカーボネート樹脂は、二価フェノールとカーボネート前駆体とを反応させて得られるものである。反応方法の一例として界面重合法、溶融エステル交換法、カーボネートプレポリマーの固相エステル交換法および環状カーボネート化合物の開環重合法などを挙げることができる。
(1)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPMが20〜80モル%(より好適には40〜75モル%、さらに好適には45〜65モル%)であり、かつBCFが20〜80モル%(より好適には25〜60モル%、さらに好適には35〜55モル%)である共重合ポリカーボネート。
(2)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPAが10〜95モル%(より好適には50〜90モル%、さらに好適には60〜85モル%)であり、かつBCFが5〜90モル%(より好適には10〜50モル%、さらに好適には15〜40モル%)である共重合ポリカーボネート。
(3)該ポリカーボネートを構成する2価フェノール成分100モル%中、BPMが20〜80モル%(より好適には40〜75モル%、さらに好適には45〜65モル%)であり、かつBis−TMCが20〜80モル%(より好適には25〜60モル%、さらに好適には35〜55モル%)である共重合ポリカーボネート。
(i)吸水率が0.05〜0.15%、好ましくは0.06〜0.13%であり、かつTgが120〜180℃であるポリカーボネート、あるいは
(ii)Tgが160〜250℃、好ましくは170〜230℃であり、かつ吸水率が0.10〜0.30%、好ましくは0.13〜0.30%、より好ましくは0.14〜0.27%であるポリカーボネート。
ここで、ポリカーボネートの吸水率は、直径45mm、厚み3.0mmの円板状試験片を用い、ISO62−1980に準拠して23℃の水中に24時間浸漬した後の水分率を測定した値である。また、Tg(ガラス転移温度)は、JIS K7121に準拠した示差走査熱量計(DSC)測定により求められる値である。
比粘度(ηSP)=(t−t0)/t0
[t0は塩化メチレンの落下秒数、tは試料溶液の落下秒数]
求められた比粘度(ηSP)から次の数式により粘度平均分子量Mを算出する。
ηSP/c=[η]+0.45×[η]2c(但し[η]は極限粘度)
[η]=1.23×10−4M0.83
c=0.7
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、必要に応じて、A−2成分として熱線遮蔽剤を配合することができる。かかる熱線遮蔽剤としては公知のものが使用できる。例えば、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、SrおよびCaなどの元素からなる六ホウ化物粒子、ATO、ITO、窒化チタン、酸化タングステンなどの金属酸化物粒子、フタロシアニン系色素を挙げることができる。かかる熱線遮蔽剤は芳香族ポリカーボネート樹脂(A−1成分)100重量部に対して0.0001〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.0003〜3重量部、更に好ましくは0.0005〜2重量部である。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、必要に応じて、A−3成分として熱安定剤を使用することができ、その中でもリン系熱安定剤やヒンダードフェノール系安定剤が好ましい。かかるリン系熱安定剤としては、亜リン酸、リン酸、亜ホスホン酸、ホスホン酸およびこれらのエステル等が挙げられる。
なかでもトリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンジホスホナイトおよびビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)−フェニル−フェニルホスホナイトが好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、必要に応じて、A−4成分として離型剤を配合することができる。かかる離型剤としては公知のものが使用できる。例えば、飽和脂肪酸エステル、不飽和脂肪酸エステル、ポリオレフィン系ワックス(ポリエチレンワツクス、1−アルケン重合体など。酸変性などの官能基含有化合物で変性されているものも使用できる)、シリコーン化合物、フッ素化合物(ポリフルオロアルキルエーテルに代表されるフッ素オイルなど)、パラフィンワックス、蜜蝋などを挙げることができる。かかる離型剤は芳香族ポリカーボネート樹脂(A−1成分)100重量部に対して0.005〜5重量部が好ましく、より好ましくは0.008〜2重量部、更に好ましくは0.01〜1重量部である。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物には、必要に応じて、A−5成分として紫外線吸収剤を配合することができる。本発明における紫外線吸収剤としては、紫外線吸収剤として公知のベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物、環状イミノエステル系化合物、およびシアノアクリレート系化合物などが例示される。より具体的には、例えばベンゾトリアゾール系化合物としては、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−p−クレゾール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、2−[5−クロロ(2H)−ベンゾトリアゾール−2−イル]−4−メチル−6−tert−ブチルフェノール、および2,2’−メチレンビス[6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール]などが好適に例示される。例えば、ヒドロキシフェニルトリアジン系化合物としては、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]フェノールが好適に例示される。例えば、環状イミノエステル系化合物としては2,2’−p−フェニレンビス(3,1−ベンゾオキサジン−4−オン)が好適に例示される。更に例えば、シアノアクリレート系化合物としては1,3−ビス[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス[[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル]プロパンが好適に例示される。
上記のポリカーボネート樹脂組成物は、必要に応じて、従来公知の各種の添加剤を含有することができる。かかる添加剤としては、例えば、酸化防止剤、光安定剤、着色剤、摺動剤、光拡散剤、蛍光増白剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、可塑剤、強化充填材、衝撃改質剤、光触媒系防汚剤、およびフォトクロミック剤等が例示される。
酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール化合物が好適に例示される。例えばテトラキス[メチレン−3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート]メタン、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、および3,9−ビス[2−{3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカンが好適に利用される。これら酸化防止剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A−1成分)100重量部あたり、0.005〜5重量部が好ましく、0.01〜1重量部がより好ましい。
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ{[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)イミノ]}、およびポリメチルプロピル3−オキシ−[4−(2,2,6,6−テトラメチル)ピペリジニル]シロキサンなどに代表されるヒンダードアミン系の光安定剤も含むことができる。
これら光安定剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A−1成分)100重量部あたり、0.05〜5重量部が好ましく、0.01〜1重量部がより好ましい。
上記の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物は、必要に応じて着色剤を配合することができるが、着色できるものであれば、特に制限はない。染料としてはペリレン系染料、クマリン系染料、チオインジゴ系染料、アンスラキノン系染料、チオキサントン系染料、紺青等のフェロシアン化物、ペリノン系染料、キノリン系染料、キナクリドン系染料、ジオキサジン系染料、イソインドリノン系染料、およびフタロシアニン系染料などを挙げることができる。顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、銅フタロシアニン、硫酸バリウム、更にビスベンゾオキサゾリル−スチルベン誘導体、ビスベンゾオキサゾリル−ナフタレン誘導体、ビスベンゾオキサゾリル−チオフェン誘導体、およびクマリン誘導体などの蛍光増白剤を使用することができる。これら染料および蛍光増白剤の含有量は、芳香族ポリカーボネート樹脂(A−1成分)100重量部あたり、0.0001〜5重量部が好ましく、0.0005〜3重量部がより好ましい。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物を製造するには、任意の方法が採用される。例えばA−1成分、任意にA−2成分、A−3成分、A−4成分、A−5成分及び他の成分をそれぞれV型ブレンダー、ヘンシェルミキサー、メカノケミカル装置、押出混合機などの予備混合手段を用いて充分に混合した後、場合により押出造粒器やブリケッティングマシーンなどにより造粒を行い、その後ベント式二軸ルーダーに代表される溶融混練機で溶融混練、およびペレタイザー等の機器によりペレット化する方法が挙げられる。
本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品は、そのペレットを前記の射出成形方法で成形して得られる成形品である。
なお、本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂組成物からなる成形品としては、厚みが好ましくは2〜50mm、より好ましくは4〜30mm、最大投影面積が好ましくは400〜23,000cm2、より好ましくは600〜20,000cm2の成形品が挙げられる。厚みが2mmより小さい場合は、成形時の射出速度を高速にする必要があるため、射出速度に起因するヤケが発生し、本発明の効果が発揮されない可能性がる。また、50mmより大きい場合は射出成形時の計量時間が過剰にながくなるため、本発明の手段を用いても、スクリューのコンプレッションゾーンやメタリングゾーンが樹脂のせん断発熱によって長時間加熱され、温度が上昇するため、ヤケが発生し易くなる可能性がある。
○:成形品にヤケが観察されず良好。 ×:成形品にヤケが観察された。
以下の(I)〜(II)の工程に従い、樹脂成形品のテストピースを作成した。
下記の原料表記に従い、樹脂原料の製造方法について説明する。
0.28重量部のPCおよび六ホウ化物粒子0.0008重量部をスーパーフローターにて均一に混合し、PCと六ホウ化物粒子との混合物を得、次に、かかるPCと六ホウ化物粒子との混合物と4.27重量部のPC、0.02重量部のS100A、0.03重量部のPEPQ、0.10重量部のVPGおよび0.30重量部のUV1577を、タンブラーで均一に混合し、押出機に供給するための5重量部の混合物を得た。得られた5重量部の混合物と95重量部のPCを押出機に供給した。使用された押出機は、スクリュ径77mmφのベント式二軸押出機((株)日本製鋼所製:TEX77CHT(完全かみ合い、同方向回転、2条ネジスクリュー))であった。該押出機は、スクリュ根元から見てL/D約8〜11の部分に順に送りのニーディングディスクと逆送りのニーディングディスクとの組合せからなる混練ゾーンを有し、その後L/D約16〜17の部分に送りのニーディングディスクからなる混練ゾーンを有していた。更に該押出機は、後半の混練ゾーンの直後にL/D0.5長さの逆送りのフルフライトゾーンを有していた。ベント口はL/D約18.5〜20の部分に1箇所設けられた。押出条件は吐出量320kg/h、スクリュ回転数160rpm、およびベントの真空度3kPaであった。また押出温度は第1供給口230℃からダイス部分280℃まで段階的に上昇させる温度構成であった。ダイスから押出されたストランドは、温水浴中で冷却され、ペレタイザーにより切断されペレット化された。切断された直後のペレットは、振動式篩部を10秒ほど通過することにより、切断の不十分な長いペレットおよびカット屑のうち除去可能なものが除去された。
上記(I)の方法で製造された樹脂原料であるペレットをプラテンの4軸平行制御機構を備えた射出プレス成形可能な大型成形機((株)名機製作所製:M1600NSL、最大型締力1600ton)を用いて射出プレス成形し、図1に示す厚み18mm、長さ700mm×幅800mmの樹脂板成形品を製造した。かかる成形機は、樹脂原料を十分に乾燥可能なホッパードライヤー設備を付帯しており、かかる乾燥後のペレットが圧空輸送により成形機供給口に供給され成形に使用された。かかる成形機のスクリュー圧縮比は1.77、コンプレッションゾーンの長さ(C)とスクリュー全長(L)との比(C/L)は0.45、スクリュー全長(L)とスクリュー径(D)との比(L/D)は20である。
得られた成形品を取り出し後、60分間放置して十分に冷却した。成形板は透明性の高い緑色であった。次に、図4中の斜線で示す成形板の中央部を長さ55mm×幅55mmとなるように切り出し、テストピースを得た。
上記(II)の方法で得られたテストピースを評価した結果を表1に示した。
上記(I)において、100重量部のPCを押出機へ投入した以外は、実施例1と同様に樹脂原料を製造した。その後実施例1と同じ成形を行い、樹脂板のテストピースを作成した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示した。
上記(I)において、4.97重量部のPC、0.03重量部のPEPQをタンブラーで均一に混合し、押出機に供給するための5重量部の混合物を得た以外は、実施例1と同様に樹脂原料を製造した。その後、実施例1と同じ成形を行い、樹脂板のテストピースを作成した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示した。
上記(I)において、4.67重量部のPC、0.03重量部のPEPQ、0.10重量部のVPG、0.20重量部のUV79をタンブラーで均一に混合し、押出機に供給するための5重量部の混合物を得た以外は、実施例1と同様に樹脂原料を製造した。その後、実施例1と同じ成形を行い、樹脂板のテストピースを作成した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示した。
上記(I)において、4.57重量部のPC、0.03重量部のPEPQ、0.10重量部のVPG、0.30重量部のUV1577をタンブラーで均一に混合し、押出機に供給するための5重量部の混合物を得た以外は、実施例1と同様に樹脂原料を製造した。その後、実施例1と同じ成形を行い、樹脂板のテストピースを作成した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示した。
上記(I)において、4.67重量部のPC、0.03重量部のPEPQ、0.10重量部のSH556および0.20重量部のUV79をタンブラーで均一に混合し、押出機に供給するための5重量部の混合物を得た以外は、実施例1と同様に樹脂原料を製造した。その後、実施例1と同じ成形を行い、樹脂板のテストピースを作成した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示した。
上記(II)において、成形機として(株)名機製作所製:MDIP2100(最大型締力3400ton、スクリュー圧縮比2.08、コンプレッションゾーンの長さ(C)とスクリュー全長(L)との比(C/L)0.23、スクリュー全長(L)とスクリュー径(D)との比(L/D)23)を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行い、樹脂板のテストピースを作成した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示した。
上記(II)において、成形機として上記の(株)名機製作所製:MDIP2100を使用した以外は、実施例5と同様の操作を行い、樹脂板のテストピースを作成した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示した。
上記(II)において、成形機のスクリューとして、スクリュー圧縮比2.05、コンプレッションゾーンの長さ(C)とスクリュー全長(L)との比(C/L)0.24、スクリュー全長(L)とスクリュー径(D)との比(L/D)20を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行い、樹脂板のテストピースを作成した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示した。
上記(II)において、成形機のスクリューとして、スクリュー圧縮比2.05、コンプレッションゾーンの長さ(C)とスクリュー全長(L)との比(C/L)0.24、スクリュー全長(L)とスクリュー径(D)との比(L/D)20を使用した以外は、実施例5と同様の操作を行い、樹脂板のテストピースを作成した。得られたテストピースを評価した結果を表1に示した。
PC:ビスフェノールAとホスゲンから界面縮重合法により製造された粘度平均分子量23,700のポリカーボネート樹脂パウダー(帝人化成(株)製:パンライトL−1250WP(商品名))
六ホウ化物粒子:六ホウ化ランタン(住友金属鉱山(株)製:KHDS−06)
S100A:ステアリン酸とグリセリンの部分エステル(理研ビタミン(株)製:リケマールS−100A)
VPG:ペンタエリスリトールと脂肪族カルボン酸(ステアリン酸およびパルミチン酸を主成分とする)とのフルエステル(コグニスジャパン(株)製:ロキシオールVPG861)
SH556:メチルフェニルポリシロキサン(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製:SH−556)
PEPQ:ホスホナイト系熱安定剤(Sandoz社製:サンドスタブP−EPQ)
UV1577:2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]フェノール(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製:Tinuvin1577)
UV79:2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(ケミプロ化成製:ケミソーブ79)
2 コンプレッションゾーン
3 フィードゾーン
4 スクリュー全長
5 スクリュー直径
6 リード
7 リード終端
8 リード始端
H1 リード終端の高さ
H2 リード始端の高さ
9 樹脂板成形品本体
10 テストピースの切り出し部分
11 成形品のゲート部分
12 対象軸
Claims (9)
- 芳香族ポリカーボネート樹脂組成物(A成分)からなる厚みが2mm〜50mmであり、最大投影面積が400〜23,000cm 2 である成形品を射出成形機を用いて射出成形する方法であって、該射出成形機におけるスクリューの圧縮比が1.4〜2. 0の範囲にあり、かつコンプレッションゾーンの長さ(C)とスクリュー全長(L)との比(C/L)が0.3〜0.7の範囲にあることを特徴とする射出成形方法。
- 射出成形機が、スクリュー全長(L)とスクリュー径(D)との比(L/D)が17〜22の範囲にある射出成形機である請求項1に記載の射出成形方法。
- 射出成形機が、射出プレス成形機である請求項1または2に記載の射出成形方法。
- 射出成形機が、型締力が100ton以上の射出成形機である請求項1〜3のいずれかに記載の射出成形方法。
- A成分中の芳香族ポリカーボネート樹脂(A−1成分)の粘度平均分子量が1.4×104〜3.5×104である請求項1〜4のいずれかに記載の射出成形方法。
- A成分が、A−1成分100重量部あたり、熱線遮蔽剤(A−2成分)0.0001〜5重量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物である請求項1〜5のいずれかに記載の射出成形方法。
- A成分が、A−1成分100重量部あたり、熱安定剤(A−3成分)0.005〜5重量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物である請求項1〜6のいずれかに記載の射出成形方法。
- A成分が、A−1成分100重量部あたり、離型剤(A−4成分)0.005〜5重量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物である請求項1〜7のいずれかに記載の射出成形方法。
- A成分が、A−1成分100重量部あたり、紫外線吸収剤(A−5成分)0.005〜5重量部を含有するポリカーボネート樹脂組成物である請求項1〜8のいずれかに記載の射出成形方法。
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