JP5377928B2 - パック電池 - Google Patents
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Description
図6に示すように、コアパックには、素電池910と、これに取り付けられるPTC(Positive Temperature Coefficient)素子950および保護回路940などとから構成される。素電池910は、扁平角型形状の外観を有し、封口蓋910aに負極端子910bが設けられている。ここで、素電池910においては、封口蓋910aと負極端子910bとは絶縁されており、封口蓋910aが正極端子となる。
保護回路940は、Y軸方向に細長い基板944と、基板944に実装された電子部品943および外部端子941、および外部端子941の一部を覆うカバー942などとから構成されている。
本発明は、上記問題を解決しようとなされたものであって、小型化・軽量化を図りながら、充電時に素電池の膨れが生じた場合にも、安全素子の特性変動を抑えることができるパック電池を提供することを目的とする。
本発明に係るパック電池は、素電池と安全素子と保護回路とを主な要素として構成されている。
素電池は、一端面に正負極の少なくとも一方の端子が形成されている。
安全素子は、素子本体とこれより延出された2つのリードとからなる。そして、2つのリードの内の一方が、素電池における素電池の一端面に形成された一方の端子に電気的に接続されている。
安全素子および保護回路は、素電池の一端面に対し、この順に配されている。
本発明に係るパック電池では、少なくとも素子本体と素電池の一端面との間に、充電時における素電池の変形に起因する応力を緩衝する緩衝部材が介挿されている、ことを特徴とする。
また、本発明に係るパック電池の緩衝部材は、上記従来技術に係るパック電池の絶縁板960とは異なり、上記応力に対する緩衝効果を有するものである。即ち、上記従来のパック電池の絶縁板960は、重量および容積の低減のため、薄いシート状のものが用いられており、上記応力に対する緩衝効果を有するものではない。これに対して、本発明に係るパック電池の緩衝部材は、上記応力を緩衝する機械的強度を有するものである。
上記本発明に係るパック電池では、次のようなバリエーションを採用することができる。
上記本発明に係るパック電池では、緩衝部材として、安全素子における素子本体の形状に相当する凹部を有する形態のもの(例えば、浅皿状ケースやチャネル状ケースなど)を採用することができ、この凹部が開口が素電池の一端面とは反対側を向くように配しておくことができる。この場合においては、安全素子の素子本体を緩衝部材の凹部内に収納しておく。なお、このような形状の緩衝部材では、凹部の周囲部分がリブとなり、このリブが曲げ応力に対する剛性の向上をことができる。
また、上記本発明に係るパック電池では、素電池の一端面と、安全素子および保護回路とが、樹脂モールドにより被覆されている、という構成を採用することができる。
[実施の形態1]
1.パック電池1の外観構成
実施の形態1に係るパック電池1の外観構成について、図1を用い説明する。
トップモールディング20には、3つの窓部20aが形成されており、それぞれの内方において外部端子41が露出している。
2.コアパック5の構成
コアパック5の構成について、図2を用い説明する。
素電池10における負極端子10bには、安全素子50の素子リード52が接続されている。安全素子50は、例えば、PTC素子であって、ブロック状の素子本体51と、その両端からY軸方向に延設された素子リード52、53とから構成されている。
素電池10の封口蓋10aには、Y軸方向左奥の部分に接続リード70が接続されている。接続リード70は、先端部分がX軸方向に曲折されてL字状となっており、当該先端部分で保護回路40の基板44に設けられた導電ランド(図示を省略。)に接続されている。
上記のような構成を有するパック電池1が有する優位性について、図3を用い説明する。図3では、パック電池1の構成中、コアパック5の要部を示す側面図である。
パック電池1は、その使用において充電が実行された場合に、素電池10における極板(図示を省略。)が膨れる。これに伴い、図3に示すように、コアパック5においては、素電池10の主面10cが紙面に垂直する方向に膨れることになる。
実施の形態2に係るパック電池2の構成について、図4を用い説明する。なお、図4では、上記実施の形態1に係るパック電池1との差異を説明するために、安全素子50とその周辺要素だけを抜きだして描いている。図示しない部分については、上記実施の形態1に係るパック電池1と構成が共通である。
素子カバー62は、安全素子50の素子本体51に当接する部分が溝状に凹んでおり(溝部62a)、そのZ軸方向上下がリブ状の側壁62bで囲まれている。素子カバー62は、Z軸方向幅が素子ホルダー61と略同一になっており、素子カバー62の側壁62bの端面が、素子ホルダー61の側壁61bの端面に当接する。
本実施の形態に係るパック電池2では、安全素子50の素子本体51が、素子ホルダー61と素子カバー62とによりZ軸方向の両側が覆われている。これによって、本実施の形態に係るパック電池2では、上記実施の形態1に係るパック電池1よりも、さらに安全素子50の素子特性の変動を抑制することができる。即ち、素電池10の膨れに起因して封口蓋10aが弓状に撓んだ場合において、安全素子50の素子本体51への応力は、封口蓋10aに対向する面に対してだけではなく、間に充填されているトップモールディング20(図1を参照。)の樹脂部を通して、反対側の面に対しても回り込むように影響を及ぼすことが考えられる。
従って、本実施の形態に係るパック電池2では、上記実施の形態1に係るパック電池1にも増して、充電時における素電池10の膨れに起因する安全素子50の素子特性の変動を効果的に抑制することができる。
実施の形態3に係るパック電池3の構成について、図5を用い説明する。なお、図5では、上記実施の形態1,2に係るパック電池1,2との差異を説明するために、安全素子50とその周辺要素だけを抜きだして描いている。図示しない部分については、上記実施の形態1,2に係るパック電池1,2と構成が共通である。
[その他の事項]
上記実施の形態1〜3では、素電池10の封口蓋10a、安全素子50および保護回路40が低温樹脂成型によるモールディング(トップモールディング)20により被覆された構成を採用したが、モールディングにより上記箇所が被覆された形態のパック電池でなくても、素子ホルダー60,61,63の採用により、素子特性の変動を抑えるという効果を得ることはできる。即ち、素電池10の封口蓋10aと安全素子50等との間に樹脂部が介挿されず、空間である場合にあっても、素子リード52,53を介して応力が伝達されるが、素子ホルダー60,61,63は少なくとも素子本体51への圧力緩衝という役割を果たす。
また、上記実施の形態1〜3では、素子本体51が収納される凹部60a,61aを有するチャネル状の素子ホルダー60,61,63を採用したが、単なる平板状の素子ホルダーとすることもできる。この場合には、上記素子ホルダー60,61,63よりも機械的強度は少し低下するものの、従来技術に係るパック電池に比べて、素子特性の変動を抑えることができる。
また、上記実施の形態1〜3では、素子ホルダー60,61,63や素子カバー62として、絶縁性を有する樹脂材料からなるものを採用したが、構成材料はこれに限定されない。例えば、金属板の表面に絶縁処理を施したもの等を採用することもできる。
5,6,7.コアパック
10.素電池
20.トップモールディング
21.ボトムモールディング
30.外装ラベル
40.保護回路
41.外部端子
42.カバー
43.電子部品
44.基板本体
50.安全素子
51.素子本体
52,53.素子リード
60,61,63.素子ホルダー
62.素子カバー
70.接続リード
Claims (3)
- 一端面に正負極の少なくとも一方の端子が形成されてなる素電池と、
素子本体とこれより延出された2つのリードとからなり、一方のリードが前記一方の端子に電気的に接続されている安全素子と、
前記安全素子の他方のリードに対し電気的に接続されている保護回路とを有するパック電池であって、
前記安全素子と前記保護回路とは、前記素電池の一端面上に、この順に配されており、
少なくとも前記素子本体と前記一端面との間には、充電時における前記素電池の変形に起因する応力を緩衝する緩衝部材が介挿されており、
前記緩衝部材は、上面が省略された箱状体とし、
前記一端面と、前記安全素子および前記保護回路とは、樹脂モールドにより被覆されている
ことを特徴とするパック電池。 - 前記緩衝部材は、前記安全素子の素子本体の形状に相当する凹部を有しており、当該凹部開口が前記一端面とは反対側を向くように配されており、
前記安全素子の素子本体は、前記緩衝部材の凹部内に収納されている
ことを特徴とする請求項1に記載のパック電池。 - 前記緩衝部材における凹部開口は、前記安全素子の素子本体が前記凹部内に収納された状態で、蓋体によって塞がれている
ことを特徴とする請求項2に記載のパック電池。
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