JP2011151207A - 感熱素子及び電池パック - Google Patents
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Abstract
【解決手段】PTC素子5の素子部51は、例えばポリエチレン等の高分子に例えばNi等の金属粒子を分散させてなり、温度に対応して電気抵抗が変化する板状の素子本体511と、該素子本体511の四側面を、所定間隔を隔てて包囲する例えばセラミック製の包囲枠512とを備えている。そして、素子本体511の各平面及び包囲枠512の各枠縁面は、接着層514,513により例えばNi製のリード52,53と接合されている。
【選択図】図5
Description
非水電解質二次電池の一例としてリチウムイオン二次電池(以下、電池という)が挙げられる。この電池は、正極及び負極をセパレータを介して巻回した電極群、並びに非水電解質を、Al又はAl合金製のケースに収容してなる。
前記電池の一面に、過充電及び過放電を防止するための保護回路、及び電池から外部へ電力を取り出し、又は外部から電力を取り込むための入出力端子を有する保護回路基板が配されて電池コアが構成される。保護回路基板と電池との間はリードにより電気的に接続されている。
電池コア36は、角型平板状の電池2の蓋部22の外側に、正極端子及び負極端子、並びに温度端子である3つの端子9aを有する保護回路基板9を配し、該保護回路基板9と電池2とを電気的に接続することにより構成される。
蓋部22には、負極端子23が絶縁された状態で設けられている。
保護回路基板9とPTC素子38との間には、絶縁板13が介在されている。
そして、保護回路基板9のプラス側の接続端子(図示せず)は、リード12を介し、蓋部22に設けられたNi層とAl層との2層からなるクラッド板11に接続されている。
前記蓋モールド部及び底面モールド部14は、金型に電池コア36を収容し、溶融した樹脂を注入してインサート成形することにより得られる。
電池コア39においては、蓋部22の開裂弁22a上に絶縁板18が載置されている。そして、PTC素子40は、板状の素子本体40aの両平面全体に導電板40b,40cを接合してなる。
リード17は、矩形状をなす2枚の板部の長辺同士を連結してなり、2つの板部が直角をなす状態で一方の板部が負極端子23に接続されている。保護回路基板9に半田ペーストを塗布してPTC素子40を載置し、リフロー炉を通して半田付けした後、導電板40cをリード17の他方の板部とスポット溶接することにより、保護回路基板9と負極端子23とが電気的に接続される。そして、リード17の2つの板部を合わせるようにリード17を折り曲げることにより、裏面が蓋部22と対向する状態で保護回路基板9が蓋部22に配される。
さらに、異常時に電池2が図14の二点鎖線Lで示すように平面に垂直な方向に膨らんだ場合に、蓋部22がケース21側に撓み、保護回路基板9も追従して撓み、PTC素子38に歪みが生じて素子特性が変化する虞もあった。
そして、上述したリード17を折り曲げる工程において、素子本体40aに歪みが生じる虞もあった。
また、包囲枠から所定の間隔を隔てた状態で素子本体を収容することができるので、感熱素子を基板にリフロー半田付けする場合、スポット溶接する場合等に、溶接に必要な面積を確保できるように導電板(感熱素子の平面)の大きさを設定しつつ、要求される素子特性(トリップの動作温度等)を実現できるように素子本体の大きさ及び形状を設定することができる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る電池パック1を示す斜視図、図2は電池コア3を示す斜視図、図3は電池コア3を示す分解斜視図、図4は電池コア3を示す一部側面図である。図中、図14及び図16と同一部分は同一符号を付している。また、図2において、保護回路基板9を省略している。
電池パック1の電池コア3は、角型平板状の電池2の蓋部22の外側に、3つの端子9aを有する保護回路基板(端子基板)9を配し、該保護回路基板9と電池2とを電気的に接続することにより構成される。そして、端子9aの表面が露出する状態で保護回路基板9、配線等を例えばポリアミド樹脂等の蓋モールド部4により封止し、電池2の底面を底面モールド部14で覆うことにより電池パック1が構成される。各端子9aは、蓋モールド部4に設けられた3つの窓部4aから露出している。
蓋モールド部4及び底面モールド部14は、金型に電池コア3を収容し、溶融した樹脂を注入してインサート成形することにより得られる。
電池コア3の二平面及び二側面はラベル15により覆われている。
PTC素子5は、蓋部22に固定シール10を介して固定された素子ホルダ6に保持されている。素子ホルダ6は、絶縁性を有する例えば合成樹脂材料から構成されており、中央部に凹部6aが設けられ、素子部51は該凹部6aに嵌め込まれている。
保護回路基板9とPTC素子5との間には、絶縁板13が介在されている。
保護回路基板9のプラス側の接続端子(図示せず)はリード12を介して、蓋部22に設けられたNi層とAl層との2層からなるクラッド板11に接続されている。
PTC素子5の素子部51は、例えばポリエチレン等の高分子に例えばNi等の金属粒子を分散させてなり、温度に対応して電気抵抗が変化する板状の素子本体511と、該素子本体511の四側面を、所定間隔を隔てて包囲する例えばAl2 O3 等のセラミックからなる包囲枠512とを備えている。包囲枠512の各枠縁面及び素子本体511の各平面全面は、半田又はNi等の金属を含む接着層513,接着層514により、例えばNi製の前記リード52,53と接合されている。
素子本体511の大きさ及び形状は、要求されるトリップの動作温度等の素子特性を発揮することができ、かつ放電することができるものであればよい。また、素子本体511と包囲枠512との間隙は、過電流が生じた場合等に素子本体511が熱膨張できるように設定する。
従って、電池パック1は、PTC素子5が電流制御の良好な信頼性を有し、良好な品質安定性及び安全性を有する。
図7は本発明の実施の形態2に係る電池パック31を示す斜視図、図8は電池パック31の電池コア33を示す斜視図、図9は電池コア33を示す分解斜視図、図10は電池コア33を示す一部側面図である。図中、実施の形態1の電池パック1と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略する。また、図8において、保護回路基板9を省略している。
本発明の実施の形態2に係る電池パック31は、PTC素子35の構成と、負極端子23、PTC素子35、及び保護回路基板9の接続方法とが実施の形態1に係る電池パック1と異なる。
PTC素子35は、例えばポリエチレン等の高分子に例えばNi等の金属粒子を分散させてなり、温度に対応して電気抵抗が変化する板状の素子本体35aと、該素子本体35aの四側面を、所定間隔を隔てて包囲する例えばAl2 O3 等のセラミックからなる包囲枠35bと、例えばNi製の導電板(リード)35c,35dとを備えている。包囲枠35bの各枠縁面及び素子本体35aの各平面全面は、半田又はNi等の金属を含む接着層35e,接着層35fにより、前記導電板35c,35dと接合されている。
素子本体35aの大きさ及び形状は、要求されるトリップの動作温度等の素子特性を発揮することができ、かつ放電することができるものであればよい。また、素子本体35aと包囲枠35bとの間隙は、過電流が生じた場合等に素子本体35aが熱膨張できるように設定する。
リード17は、矩形状をなす2枚の板部の長辺同士を連結してなり、2つの板部が直角をなす状態で一方の板部が負極端子23に接続されている。保護回路基板9に半田ペーストを塗布してPTC素子35を載置し、リフロー炉を通して導電板35cを保護回路基板9に半田付けした後、導電板35dをリード17の他方の板部とスポット溶接することにより、保護回路基板9と負極端子23とが電気的に接続される。そして、リード17の2つの板部を合わせるようにリード17を折り曲げることにより、裏面が蓋部22と対向する状態で保護回路基板9が蓋部22に配される。
保護回路基板9のプラス側の接続端子(図示せず)はリード12を介して、蓋部22に設けられたNi層とAl層との2層からなるクラッド板11に接続されている。
本実施の形態においては、溶接に必要な面積を確保できるように導電板35c,35dの大きさを設定しつつ、要求される素子特性を実現できるように素子本体35aの大きさ及び形状を設定することができる。素子本体35aの形状及び大きさの一例として、3mm×4mmの矩形板状のものが挙げられるが、より動作温度を下げるために、図13に示すように例えば2mm×4mmの矩形板状のものに変更したり、さらに動作温度を下げるために直径3mmの円板状のものに変更したりすることができる。
従って、電池パック31は、PTC素子35が電流制御の良好な信頼性を有し、良好な品質安定性及び安全性を有する。
また、包囲枠512,35bがセラミック材からなる場合につき説明しているがこれに限定さるものではなく、強度及び耐熱性が良好であり、絶縁性を有するものであればよく、雲母又は合成樹脂等から構成することにしてもよい。
そして、前記実施の形態1及び2においては、感熱素子としてPTC素子5,35を用いた場合につき説明しているがこれに限定されるものではなく、本発明はNTC素子に適用することが可能である。
さらに、端子基板として、保護回路を実装した保護回路基板を適用する場合には限定されない。
そして、本発明の感熱素子は電池以外にも適用することが可能であり、種々の電子機器に適用することが可能である。
2 電池
21 ケース
22 蓋部
22a 開裂弁
23 負極端子
3、33 電池コア
4 蓋モールド部
5、35 PTC素子
51 素子部
511、35a 素子本体
512、35b 包囲枠
513、514、35e、35f 接着層
35c、35d 導電板
52、53、7、8、12、17 リード
6 素子ホルダ
6a 凹部
9 保護回路基板
9a 端子
9b 保護回路実装部
10 固定シール
11 クラッド板
14 底面モールド部
15 ラベル
18 絶縁板
Claims (7)
- 温度に対応して電気抵抗が変化する板状の素子本体、及び該素子本体の両平面に接合された2枚の導電板を備える感熱素子において、
前記素子本体の側面を包囲する包囲枠を備え、
各導電板は、前記素子本体の各平面、及び前記包囲枠の各枠縁面と接合してあることを特徴とする感熱素子。 - 前記導電板に、前記包囲枠の外側に延出した延出部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の感熱素子。
- 前記包囲枠はセラミック材からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の感熱素子。
- 前記素子本体は、高分子に導電体が分散されたPTC組成物を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の感熱素子。
- 多面体状の電池と、
一方の導電板が前記電池と電気的に接続された請求項1乃至4のいずれかに記載の感熱素子と
を備えることを特徴とする電池パック。 - 前記電池の一面に対向して配され、該電池へ電力を入出力するための端子を有する端子基板と、
前記端子が露出する状態で、前記一面及び端子基板を覆う樹脂製のモールド部とを備え、
前記感熱素子の他方の導電板は、前記端子基板に電気的に接続してあることを特徴とする請求項5に記載の電池パック。 - 前記他方の導電板は、前記端子基板にリフロー半田付けにより接続してあることを特徴とする請求項6に記載の電池パック。
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