JP5377927B2 - 美白剤 - Google Patents

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本発明は、美白剤に関する。
グリベンクラミド(glybenclamide)は、経口投与タイプのインスリン非依存型糖尿病薬として利用されている。薬理作用は、血糖降下、脂質代謝があり、作用機序は膵臓にあるランゲルハンス島のβ細胞を刺激して、内因性インスリン分泌を促進し、血糖降下作用を発揮するとされている。インスリン非依存性糖尿病用薬に用いる提案は、特許文献1(特開2005−213273号公報)など多数存在する。
また、大気汚染やオゾン層の破壊により表皮に届く紫外線量は年々増加する傾向にあり、それに伴い、紫外線による肌のシミ、ソバカス、色黒などの肌悩みが大きくなっている。紫外線により、メラニン色素が産生され、過剰に産生されるとシミ、ソバカス、色黒などの肌悩みとなる。このメラニン色素の産生を抑制し、シミ、ソバカス、色黒を予防する方法として、従来よりL-アスコルビン酸及びその誘導体であるL-アスコルビン酸のグルコース配糖体を配合した皮膚化粧料(特許文献2:特開平4-182412号公報)などが提案されている。
本発明者等は、グリベンクラミド(glybenclamide)に着目して、その作用を試験研究していたところ、真皮色素沈着抑制効果を見出し、美白剤への活用を提案する。
特許文献3(特開2002−3402号公報)には、細胞死抑制剤としてグリベンクラミド(glybenclamide)を用いるこが開示されている。
特開2005−213273号公報 特開平04−182412号公報 特開2002−3402号公報
本発明は、新規な美白剤を開発することである。
本発明の主な構成は、次のとおりである。
(1)グリベンクラミド(glybenclamide)を有効成分とするメラニン生成抑制剤。
(2)グリベンクラミド(glybenclamide)を有効成分とする真皮色素沈着抑制剤。
(3)(1)記載のメラニン生成抑制剤又は(2)記載の真皮色素沈着抑制剤を含む美白剤。
(4)(3)記載の美白剤を含有する美白化粧料。
グリベンクラミド(glybenclamide)は、メラニン合成抑制作用を発揮することが確認できた。真皮色素沈着抑制効果を発揮することが確認できた。特に、紫外線被曝に起因するメラニン合成や真皮色素沈着に対する抑制効果を奏する。
グリベンクラミド(glybenclamide)を配合することにより美白剤や美白化粧料を提供することができる。
細胞毒性も認められず、安全性が確認できた。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、グリベンクラミド(glybenclamide)の美白効果に着目した発明である。特に、メラニン合成抑制作用及び真皮色素沈着抑制作用を発揮するものである。UVBなどの紫外線被曝に起因するメラニン合成や真皮色素沈着に対する抑制効果を奏する。そして、細胞毒性が少なく、安全である。
グリベンクラミド(glybenclamide)のメラニン合成抑制作用及び真皮色素沈着抑制作用は、濃度依存的に発揮することが認められる。真皮色素沈着抑制作用は、0.0025%で有効性が確認された。皮膚外用剤としては0.1%以上で効果が認められ、1%以上配合することが好ましく、さらには5%以上配合することが好ましい。メラニン合成抑制の観点からは、2.5%以上配合することが好ましい。
したがって、グリベンクラミド(glybenclamide)は、1%以上、好ましくは2.5%以上、更に好ましくは、5%以上配合することが好ましい。
グリベンクラミド(glybenclamide)は、安全性が高く皮膚外用剤として、美白剤、美白化粧料として活用することができる。特に、紫外線被曝に起因するメラニン合成抑制、真皮色素沈着抑制作用があるので、屋外活動による日焼け対策に有効である。ローション剤、乳液剤、クリーム剤、軟膏剤等に配合して用いることができる。また、経口等の内服薬として使用することも可能である。
本発明のグリベンクラミド(glybenclamide)含有する美白化粧料は通常使用される製剤化方法にしたがって、製造することができる。
経口投与又は非経口投与のいずれも採用することができる。投与に際しては、有効成分を経口投与、直腸内投与、注射などの投与方法に適した固体又は液体の医薬用無毒性単体と混合して、慣用の医薬製剤の形態で投与することができる。このような製剤としては、例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などの固形剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤などの液剤、凍結乾燥製剤などが挙げられ、これらの製剤は製剤上の常套手段により調製することができる。医薬用無毒性単体として、例えば、グルコース、乳糖、ショ糖、澱粉、マンニトール、デキストリン、脂肪酸グリセリド、ポリエチレングルコール、ヒドロキシエチルデンプン、エチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ゼラチン、アルブミン、水、生理食塩水などが挙げられる。必要に応じて、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、結合剤、等張化剤などの慣用の添加剤を適宜添加することもできる。
外用剤又は美白化粧料として使用する場合は、植物油のような油脂類、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、防腐剤、糖類、金属イオン封鎖剤、水溶性高分子のような高分子、増粘剤、粉体成分、紫外線吸収剤、紫外線遮断剤、ヒアルロン酸のような保湿剤、香料、pH調整剤等を含有させることができる。ビタミン類、皮膚賦活剤、血行促進剤、常在菌コントロール剤、活性酸素消去剤、抗炎症剤、美白剤 、殺菌剤等の他の薬効成分、生理活性成分を含有させることもできる。
油脂類としては、例えば、ツバキ油、月見草油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、ナタネ油、トウモロコシ油、ゴマ油、ホホバ油、胚芽油、小麦胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、等の液体油脂、カカオ脂、ヤシ油、硬化ヤシ油、パーム油、パーム核油、モクロウ、モクロウ核油、硬化油、硬化ヒマシ油等の固体油脂、ミツロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、ヌカロウ、ラノリン、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ等のロウ類、流動パラフィン、スクワレン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸として、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)等が挙げられる。
高級アルコールとして、例えば、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、オクチルドデカノール等の分枝鎖アルコール等が挙げられる。
シリコーンとして、例えば、鎖状ポリシロキサンのジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等、環状ポリシロキサンのデカメチルポリシロキサン等が挙げられる。
アニオン界面活性剤として、例えば、ラウリン酸ナトリウム等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の高級アルキル硫酸エステル塩、POEラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキルエーテル硫酸エステル塩、N−アシルサルコシン酸、スルホコハク酸塩、N−アシルアミノ酸塩等が挙げられる。
カチオン界面活性剤として、例えば、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等のアルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
両性界面活性剤として、例えば、アルキルベタイン、アミドベタイン等のベタイン系界面活性剤等が挙げられる。
非イオン界面活性剤として、例えば、ソルビタンモノオレエート等のソルビタン脂肪酸エステル類、硬化ヒマシ油誘導体が挙げられる。
防腐剤として、例えば、メチルパラベン、エチルパラベン等を挙げることができる。
金属イオン封鎖剤として、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エデト酸、エデト酸ナトリウム塩等のエデト酸塩を挙げることができる。
高分子として、例えば、アラビアゴム、トラガカントガム、ガラクタン、グアーガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード、デキストラン、プルラン、カルボキシメチルデンプン、コラーゲン、カゼイン、ゼラチン、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、アルギン酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー(CARBOPOL等)等のビニル系高分子、ベントナイト等を挙げることができる。
増粘剤として、例えば、カラギーナン、トラガカントガム、クインスシード、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、CMC、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシビニルポリマー、グアーガム、キサンタンガム等を挙げることができる。
粉末成分としては、例えば、タルク、カオリン、雲母、シリカ、ゼオライト、ポリエチレン粉末、ポリスチレン粉末、セルロース粉末、無機白色顔料、無機赤色系顔料、酸化チタンコーテッドマイカ、酸化チタンコーテッドタルク、着色酸化チタンコーテッドマイカ等のパール顔料、赤色201号、赤色202号等の有機顔料を挙げることができる。
紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸、サリチル酸フェニル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等を挙げることができる。
紫外線遮断剤として、例えば、酸化チタン、タルク、カルミン、ベントナイト、カオリン、酸化亜鉛等を挙げることができる。
保湿剤として、例えば、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、ソルビトール、ブドウ糖、果糖、ショ糖、乳糖、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸、シクロデキストリン等が挙げられる。
薬効成分としては、例えば、ビタミンA油、レチノール等のビタミンA類、リボフラビン等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩等のB6類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸リン酸エステル、L−アスコルビン酸モノパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−グルコシド等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム等のパントテン酸類、ビタミンD2、コレカルシフェロール等のビタミンD類;α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類等のビタミン類を挙げることができる。
プラセンタエキス、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤 、ローヤルゼリー、ぶなの木エキス等の皮膚賦活剤、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、γ−オリザノール等の血行促進剤、グリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸誘導体、アズレン等の消炎剤、アルギニン、セリン、ロイシン、トリプトファン等のアミノ酸類、常在菌コントロール剤のマルトースショ糖縮合物、塩化リゾチーム等を挙げることができる。
さらに、カミツレエキス、パセリエキス、ワイン酵母エキス、グレープフルーツエキス、スイカズラエキス、コメエキス、ブドウエキス、ホップエキス、コメヌカエキス、ビワエキス、オウバクエキス、ヨクイニンエキス、センブリエキス、メリロートエキス、バーチエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、トウガラシエキス、レモンエキス、ゲンチアナエキス、シソエキス、アロエエキス、ローズマリーエキス、セージエキス、タイムエキス、茶エキス、海藻エキス、キューカンバーエキス、チョウジエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、ハマメリスエキス、クワエキス等の各種抽出物を挙げることができる。
化粧料、皮膚外用剤としては、例えば水溶液、油剤、乳液、けんだく液等の液剤、ゲル、クリーム等の半固形剤、粉末、顆粒、カプセル、マイクロカプセル、固形等の固形剤の形態で適用可能である。従来から公知の方法でこれらの形態に調製し、ローション剤、乳剤、ゲル剤、クリーム剤、軟膏、硬膏、ハップ剤、エアゾル剤、坐剤、注射剤、粉末剤、顆粒剤、錠剤、丸剤、シロップ剤、トローチ剤、凍結乾燥製剤等の種々の剤型とすることができる。これらを身体に塗布、貼付、噴霧、飲用等により適用することができる。特にこれら剤型の中で、ローション剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、硬膏剤、ハップ剤、エアゾル剤等が皮膚外用剤に適している。化粧料としては、化粧水、乳液、クリーム、パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション、メイクアップクリーム、乳液状又はクリーム状あるいは軟膏型のファンデーション、口紅、アイカラー、チークカラーといったメイクアップ化粧料、ハンドクリーム、レッグクリーム、ボディローション等の身体用化粧料等、入浴剤とすることができる。
グリベンクラミドの美白試験
1.目的:
グリベンクラミド(glybenclamide)のメラニン合成に対する影響を確認する。
2.方法:
(1)使用キット及び試薬
・ 三次元皮膚モデル(MEL-300-A)(Melanoderm)(倉敷紡績株式会社(MatTek社製))(アジア系ドナータイプ)
・ EPI-100LLMM維持培地(倉敷紡績株式会社(MatTek社製))
・ LDH測定キット(和光純薬株式会社製)
(2) 試験系
1. 2%アスコルビル2−グルコシド(以後、AA2G) (n=4)
2. 50μM glybenclamide / 5% EtOH (25μg/ml) (n=4)
3. 10μM glybenclamide / 5% EtOH ( 5μg/ml) (n=4)
4. 5% EtOH (n=4)
5. DPBS(-)(コントロール) (n=4)
(3)試験方法
UVB 1.0 kJ/m2 (1.0 W/m2)を培養24時間後、48時間後、96時間後に照射した。
1. Melanodermの搬入24時間以内に開封し、定法に従いEPI-100LLMM維持培地で培 養の準備を行なった。
2. 評価薬物をキット付属の無菌DPBS(-)で調製し、皮膚モデルカップ上に100μl ずつ投与した。24時間培養した。
3. 24時間後に培地交換を行い、皮膚モデル上の各サンプルを取り除き、UVBの照 射を行い、終了後新しいサンプルを載せた。
4. 48、96時間後に3と同様にUVB照射と培地・サンプル交換を行い、その後48時間 毎に培地とサンプルを交換しながら37℃5%CO2で計9日間培養した。
培地交換時に培養液を凍結保存し、被験体の細胞毒性評価のため培養液中の LDH測定を行った。LDH測定は、和光純薬工業製LDH−細胞毒性テストワ コーを用いて発色試験を行い、560nmの吸光度をLDH活性とした。
5. 培養終了後、写真撮影を行い、メラニン量測定を行った。ビデオマイクロス コープで組織を撮影し(×5)、輝度解析(ImageJ 1.33 (National Institutes of Health (NIH))を行ない、式1により黒色度を計算し、美白効果を評価した。
次の式で算出した結果を、表1、図1に示す。
式1:[黒色度(%)]=([輝度最高値(Sample)]−[輝度平均値(Sample)])/([輝度最高値(Control)]−[輝度平均値(Control)])×100
輝度最高値は観察領域中でメラニンが存在しない部分の輝度の最高値である。
輝度平均値は観察領域の全画素の輝度の平均値である。
3.結果
(1) 細胞毒性評価
DPBS(-)処理皮膚モデル培地のLDH活性とその他サンプル処理LDH活性が同程度以下であり、各検体添加による細胞毒性は認められなかった。
(2)皮膚モデルカップ培養9日目の輝度解析 (Fig.2)
AA2G、グリベンクラミド(glybenclamide)添加系において三次元皮膚モデルの黒化の抑制傾向が認められた。特にグリベンクラミド(glybenclamide)添加系は、50μM(25μg/ml、0.0025%)添加系で2%AA2Gと同等の抑制効果が認められ、濃度依存性が認められた(図2)。
グリベンクラミドのUVB誘導性真皮色素沈着抑制試験
1.目的
グリベンクラミドの塗布によるUVB誘導性真皮色素沈着への影響を評価し、MIF分泌抑制機能による真皮色素沈着抑制を実証する。
2.方法
(1)動物
C57B/6マウス(日本クレア)5週齢、雌を北海道大学医学部付属動物実験施設(室温:22±1℃、湿度:60±5%、照明:12時間)で飼育した。
(2)試薬
グリベンクラミド(glybenclamide) (Aldrich製)
ジグリセリン(阪本薬品工業製):溶媒
(3)サンプル調製
サンプルを 5%ジグリセリン分散物と(b) 1%ジグリセリン分散物用に秤量し、ホモジナイザーで攪拌した。0.1%ジグリセリン分散物は1%ジグリセリン分散物を10倍希釈して調製した。各サンプルを1日使用量ずつ1mlシリンジに分注し-20℃に保存した。室温に戻してから使用した。
サンプル (a)無塗布 :なし
(b)solvent:ジグリセリン
(c)5%処置 :5%グリベンクラミド・ジグリセリン分散物
(d)1%処置 :1%グリベンクラミド・ジグリセリン分散物
(e)0.1%処置:0.1%グリベンクラミド・ジグリセリン分散物
(4)UVB照射
UVBランプはClinical Supply製(Tokyo, Japan)、FL20SE30ランプを使用した。
エーテル麻酔下でマウス背部の毛を剃り、残存サンプルを滅菌水浸漬脱脂綿でぬぐった後、UVBを300mJ/cm2 (1.1 mW/m2)、週に3回、12週間照射した。
各群n=4〜6で試験した。
(5)サンプル塗布
滅菌水浸漬脱脂綿で残存サンプルをぬぐった後、各サンプル100μlを1.5×3cmの面積(約22μl/cm2)に1日1回塗布した。
UVB照射日には、UVB照射後にサンプルを塗布した。
(6)真皮メラニン観察
12週目に採取した皮膚組織のパラフィン包埋切片について、フォンタナマッソン染色とHE染色(札幌病理総合研究所へ依頼)をして真皮中メラニンを観察・測定した。
真皮メラニンの測定は40倍の倍率で行い、背部皮膚は2箇所それぞれ3視野分のメラニン粒数とメラニン面積について画像解析ソフトウェアWinRoofで測定した。結果を図3に示す。
3.結果:真皮メラニン量解析
真皮メラニンの6視野の単位真皮面積あたりの個数について、グリベンクラミド投与濃度依存的に真皮色素沈着抑制傾向が認められ、特に5 %投与群においてジグリセリンと比較し有意な減少が認められた(Fig. 3)。
処方例1 ローション
成分 配合量(質量%)
1.グリセリン 9.5
2.1,3−ブチレングリコール 4.5
3.ブドウ糖 1.5
4.エタノール 5
5.カルボキシビニルポリマー 0.02
6.グリチルリチン酸ジカリウム 0.1
7.ヒアルロン酸ナトリウム 0.1
8.グリベンクラミド 1
9.クエン酸 0.05
10.クエン酸ナトリウム 0.1
11.イオン交換水 残余
12.水酸化カリウム 0.01

室温下で、成分11に1〜10の成分を加え攪拌溶解し、成分12を加えて均一に溶解してローションを得た。
処方例2 クリーム
成分 配合量(質量%)
1.ステアリルアルコール 6
2.ステアリン酸 2
3.スクワラン 9
4.オクチルドデカノール 10
5.1,3−ブチレングリコール 8
6.ポリエチレングリコール1500 4
7.POE(25)セチルアルコールエーテル 3
8.モノステアリン酸グリセリル 2
9.精製水 残余
10.グリベンクラミド 0.0025

成分1〜4を80℃に加熱溶解し油相とする。成分5〜9を70℃に加熱溶解し水相とする。油相に水相を徐々に加え乳化し、攪拌しながら40℃まで冷却し、成分10を加えた後、さらに30℃まで攪拌冷却してクリームを得た。
処方例3 パック
成分 配合量(質量%)
1.ポリビニルアルコール 15
2.カルボキシメチルセルロース 5
3.1,3−ブチレングリコール 5
4.エタノール 12
5.グリベンクラミド 5
6.POEオレイルアルコールエーテル 0.5
7.クエン酸 0.02
8.クエン酸ナトリウム 0.04
9.精製水 残余

成分3、6〜8を混合し80℃に加熱する。これに1,2を加えて攪拌し、溶解確認後40℃まで冷却する。次に、成分4,5を加えて攪拌し、さらに30℃まで冷却する。
細胞毒性試験結果を示すグラフ。 三次元皮膚モデル黒化抑制効果を示すグラフ。 単位面積(1dot)あたりのメラニン個数を示すグラフ。

Claims (4)

  1. グリベンクラミド(glybenclamide)を有効成分とするメラニン生成抑制剤。
  2. グリベンクラミド(glybenclamide)を有効成分とする真皮色素沈着抑制剤。
  3. 請求項1記載のメラニン生成抑制剤又は請求項2記載の真皮色素沈着抑制剤を含む美白剤。
  4. 請求項3記載の美白剤を含有する美白化粧料。
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