JP5377155B2 - 条鋼線材の圧延方法 - Google Patents

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本発明は、条鋼線材の圧延方法に関する。
従来より、鋼材(素材)を圧延して条鋼線材を製造する条鋼線材の圧延方法においては、加熱炉にて加熱した鋼材を、粗圧延機、中間圧延機、仕上げ圧延機の順に圧延を行った後に、仕上げ圧延機の下流側に配置されている巻き取り機によってリング状に巻回している。ここで、加熱炉から搬出された鋼材は、断面が角状断面であって、中間圧延機にて角状断面の鋼材を丸状断面にしていることが一般的である。
特許文献1では、ビレットを、粗列から仕上列までの孔型ロール列を有する圧延設備を用いて棒鋼・線材に熱間圧延する方法において、加熱後の角ビレットをその4頂角を4方向から圧下して略八角形状又は略円形状に成形した後に、孔型ロール列で圧延している。
このように角断面の鋼材を丸断面にする際には、まず、オーバルカリバーにより角断面の鋼材をオーバル形状にするが、鋼材を圧下する際には、鋼材のコーナ部分を始めに圧下している。
特開2003−205302号公報
しかしながら、特許文献1の技術を用いて、角断面の鋼材を丸断面にした場合、まず、角断面の鋼材のコーナ部分を圧下することになるため、これに起因して、圧延後の鋼材の表面に疵が入ることがあった。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、角状断面の鋼材を丸状断面する際に鋼材の表面に発生する表面疵を抑制しながら簡単に圧延を行うことができる条鋼線材の圧延方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明においては以下の技術的手段を講じた。
すなわち、本発明における課題解決のための技術的手段は、条鋼線材用圧延機を用いて角状断面の鋼材を丸状断面することで条鋼線材を製造する条鋼線材の圧延方法において、前記角状断面の鋼材を丸状断面にするために当該角状断面の鋼材を圧延して変形させるに際し、当該角状断面の鋼材の面部より圧下して変形させる点にある。
また、前記角状断面の鋼材の上下面をそれぞれ圧下することが好ましい。
本発明における課題解決のための他の技術的手段は、角状断面の鋼材を丸状断面にする過程で用いられる条鋼線材用圧延機の圧延ロールにおいて、角状断面の鋼材を丸状断面にするために当該角状断面の鋼材を圧延して変形させるための圧延ロールは、前記角状断面の鋼材における面部より圧下するカリバーを備えている点にある。
前記カリバーは、式(1)〜式(4)を満たすように形成されていることが好ましい。
Figure 0005377155
なお、本発明に係る条鋼線材の圧延方法の最も好ましい形態としては、条鋼線材用圧延機を用いて角状断面の鋼材を丸状断面することで条鋼線材を製造する条鋼線材の圧延方法において、式(1)〜式(4)を満たすカリバーを備えた圧延ロールを用意しておき、前記角状断面の鋼材を丸状断面にするために当該角状断面の鋼材を圧延して変形させるに際し、前記圧延ロールのカリバーを用いて当該角状断面の鋼材における上方及び下方の面部より圧下して変形させることを特徴とする。
本発明によれば、角状断面の鋼材を丸状断面する際に鋼材の表面に発生する表面疵を抑制しながら簡単に圧延を行うことができる。
条鋼線材の圧延ラインの概要図である。 角状断面の鋼材を圧延したときの、圧延前後の断面形状を示したものであり、(a)従来の方法によって圧延したときの鋼材の断面形状であり、(b)本発明の方法によって圧延したときの鋼材の断面形状とを示したものである。 圧延ロールに設けたカリバーの正面図である。 圧延ロールに設けたカリバーの各種寸法と、入側鋼材の各種寸法と、出側鋼材の各種寸法を示した図である。 カリバー設計方法の手順を示したものである。 α×KW1/KW2、SW/TWとの関係図である。 圧縮ひずみと充満率との関係図である。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、条鋼線材の圧延ラインの概要を示している。
圧延ライン1は、加熱炉2から移送された鋼材(素材)3を条鋼線材に圧延するものであって、粗圧延機4、中間圧延機5、仕上げ圧延機(ブロックミル)6、ピンチロール7、巻き取り機(レイングヘッド)8とを備えている。
加熱炉2の下流側には粗圧延機4が配置されており、粗圧延機4から下流側に向けて順に中間圧延機5、仕上げ圧延機6、ピンチロール7、巻き取り機8が配置されている。
各圧延機5、6、7は、複数の圧延スタンド9を備えている。各圧延スタンド9は圧延ロール10を備えている。圧延ロール10は駆動モータ(図示略)により回転駆動して、鋼材を所定の大きさに圧延する。
図1を用いて、鋼材を条鋼線材にする圧延工程について説明する。
なお、図1に示した鋼材の断面は、出側における鋼材の断面を示している。
鋼材3を条鋼線材にするには、まず、ビレット等の鋼材3を加熱炉2にて加熱し、その後、加熱した鋼材3を粗圧延機4に搬送する。そして、粗圧延機4の圧延ロール10にて鋼材3を所定の大きさに分塊圧延する。
詳しくは、粗圧延機4における鋼材3の断面形状(幅方向に切断した断面形状)を見てみると、加熱炉2から搬出された断面視角状の鋼材3aを、当該鋼材3aよりも小さな大きさの断面視角状の鋼材3b、3c、3dにしている。即ち、粗圧延では、加熱炉2から搬出した鋼材3の断面の形状は、角状として殆ど変化させずに、当該鋼材3の断面積を徐々に小さくしている。説明の便宜上、断面が角状となっていることを角状断面と言い、その鋼材3のことを角状鋼材3とうことがある。
そして、粗圧延機4による圧延が完了した断面角状の鋼材3dは、中間圧延機5に搬送され、当該中間圧延機5にて圧延される。中間圧延機5の最上流の圧延スタンド9a(第1圧延スタンド9aということがある)に導入される直前の鋼材3dの断面は角状(加熱炉2から搬出された断面と略同じ形状)であって、例えばコーナ部に着目すると大きく変形していない状態である。当該鋼材3dは、第1圧延スタンド9aにて圧延されると、面部12が圧延により押し潰されて大きく変形し、繭のような形状(繭形ということがある)となる。ここで、繭形状とは、圧延後の鋼材3の上下面において、その上下面の左右方向中央部(幅方向中央部)が左右方向のコーナ部(幅方向のコーナ部)よりも厚み方向に突出していないものを言う(後述するように、圧下部の高さ、δ≧0)。
そして、断面形状が繭形となった鋼材3eは、中間圧延機5において次の圧延スタンド9(第2圧延スタンド9bということがある)にて圧延され、その断面は真円に近い状態になる。当該鋼材3は、次々に下流側の圧延スタンド9にて導入され、角状断面であった鋼材3は、丸状断面となる鋼材3fに圧延されることになる。
このように、中間圧延機5では、始め角状断面となっていた鋼材3dを、次第に丸状断面になるように圧延を行っている。そして、中間圧延機5にて丸状断面となった鋼材3は、仕上げ圧延機6にて所定の径となるようにタンディム圧延されて、巻き取り機8にて巻き取られるようになっている。
さて、条鋼線材の圧延においては、角状断面となっている鋼材3を丸状断面にするために、最初に角状断面を圧延して変形させる方法が非常に重要となっている。即ち、上述した条鋼線材の圧延方法では、角状断面となっている鋼材3を、繭形の断面にする第1圧延スタンド9aにおける圧延が重要である。
以下、角状断面の鋼材を丸状断面するための工程において、角状断面の鋼材を一番最初に変形させる点(例えば、繭形)に着目して、詳しく説明する。
図2は、角状断面の鋼材を圧延したときの、圧延前後の断面形状を示したものであり、図2(a)は、従来の方法によって圧延したときの鋼材の断面形状であり、図2(b)は、本発明の方法によって圧延したときの鋼材の断面形状とを示したものである。
図2(a)に示すように、従来の方法では、まず、第1圧延スタンドにて、圧延前形状(入側形状)が角状断面となっている鋼材3を、断面がオーバル形状(圧延後形状、出側形状)となるようにカリバーによって圧延している。ここで、オーバル形状とは、圧延後の鋼材3の上下面において、その上下面の左右方向中央部(幅方向中央部)が左右方向のコーナ部(幅方向のコーナ部)よりも厚み方向に突出しているものを言う(後述するように、圧下部の高さ、δ<0)。
そして、第2圧延スタンド9にて、オーバルとなっている鋼材3を、円形状(丸形状)となるようにカリバーによって圧延している。このとき、オーバル形状では、鋼材3のコーナ部側よりも鋼材3の中心部側が厚み方向(外側)に突出しているため、このような形状を得るために、第1圧延スタンド9aでは、圧延前の鋼材3のコーナ部(図2では、囲い付近)をカリバーによって押し潰している(圧下している)。
図2(b)に示すように、本発明の方法では、まず、第1圧延スタンド9aにて、圧延前形状(入側形状)が角状断面となっている鋼材3を、断面が繭形状(圧延後形状、出側形状)となるようにカリバーによって圧延している。そして、第2圧延スタンド9bにて、繭形状となっている鋼材3を、円形状(丸形状)となるようにカリバーによって圧延している。
例えば、繭形状では、鋼材3の中心部側が厚み方向にフラット(平坦)であるか又は凹んでいるため、このような形状を得るために、第1圧延スタンド9aでは、圧延ロール(カリバー)にて圧延する際には、コーナ部11ではなく圧延前の鋼材3の上下面の面部12、即ち、図2に示す囲い付近Eをカリバーによって圧下している。
詳しく説明すると、第1圧延スタンド9aの圧延後の鋼材3(3e)において、鋼材3のコーナ部付近に形成された2つの頂部13、13と鋼材3の中心側との差δ(δ≧0)が形成されるように、まず、第1圧延スタンド9aのカリバーにて、角状断面の鋼材3dの面部12(コーナ部11ではなく平坦となっている部分E)を圧下して変形させている。このようにすることにより、角状断面の鋼材3が繭形状に変形する過程において、鋼材3のコーナ部がカリバーによって移動不能に規制され難くなり、コーナ部付近の溶鋼が移動しやすくなると共に、圧延時の荷重がコーナ部に集中してしまうことが防止される。その結果、角状断面が変形することに起因して発生していた表面疵を低減することができる。
次に、第1圧延スタンドに備えられた圧延ロール、即ち、カリバーの形状について詳しく説明する。
上述したように、第1圧延スタンド9aの圧延ロール10(上下の圧延ロール10)は、角状断面の鋼材3を丸状断面にするために、角状断面の鋼材3を始めに圧延して変形させるためものである。
図3に示すように、各圧延ロール10には、角状断面の鋼材3dの面部12より圧下するカリバー15が備えられている。このカリバー15は、圧延ロール10の外周面を当該圧延ロール10の径方向内側に切り込む又は凹ますことにより形成されたものである。
このカリバー15は、圧延後の出側形状を見たときに、鋼材3のコーナ部付近に形成された2つの頂部と鋼材3の中心側との差δ(δ≧0)を形成させるための、圧下部(例えば、凸部)16を備えている。この圧下部16は、鋼材3の幅方向中心部を所定幅にて圧下するためのものであって、幅方向中心部側が突出する頂部16aと、当該頂部16aの幅方向両端側に位置する谷部16bとを備えたものとなっている。頂部16aの内面(圧下面)の形状は円形状又は円弧状となっている。当該頂部16aの圧下面の中心は、圧延ロール10の径内側に設定されている。
カリバー15の全体としては、式(1)〜式(4)を満たすように形成されている。
Figure 0005377155
図4を用いて、式(1)〜式(4)について説明する。
式(1)〜式(4)を満たすカリバー15の形状は、圧延ロール10に導入する前(第1圧延スタンド9aの圧延ロール10に導入する前)における鋼材3dの断面形状(入側鋼材の断面形状)の各種寸法と、圧延ロール10に導入した後における鋼材3eの断面形状(出側鋼材の断面形状)の各種寸法から設定されている。
式(1)の入側鋼材の幅TWは、角状断面となっている鋼材3dの幅である。また、カリバー15の幅KW2は、カリバー15に関して圧延ロール10の軸方向の長さ(カリバー15の一端から他端までの軸方向の長さ)である。式(1)に示すように、このようなカリバー15の幅KW2は、導入される前の鋼材3d(入側鋼材)の幅TWに対して1.1倍以上1.6倍以下に設定されている。
式(2)の円形状又は円弧状となっている圧下部16の幅KW1とは、頂部16aの幅(一方の谷部16bから他方の谷部16b)までの距離である。鋼材3e(出側鋼材)から見ると一方の頂部13から他方の頂部13までの距離である。式(2)に示すように、カリバー15の幅と圧下部16の幅との比が0.25以上1.0以下に設定されている。
式(3)のカリバー15の幅KHは、圧延ロール10の外周面(カリバー15が形成されていない外周面10a)から圧下部16の谷部16bまでの長さである。式(3)のSはロール隙間、即ち、カリバー15が形成されていない圧延ロール10aの外周面同士の距離である。式(3)の入側鋼材の高さTHは、角状断面となっている鋼材3dの高さ(上下面間の距離)である。式(3)に示すように、上下の圧延ロール10を接近させて鋼材3の圧延を行う状況下を考えたとき、上下の圧延ロール10間の中心Cからカリバー15の最も凹んでいる部分(谷部16b)までの距離(KH+S/2)が、鋼材3d(入側鋼材)の高さTHに対して30%(0.3)以上50%(0.5)以下に設定されている。
式(4)のδは、圧下部16の高さ、即ち、谷部16bから頂部16aまでの距離である。式(4)に示すように、圧下部16の高さδは、鋼材3d(入側鋼材)の高さTHに対して0%以上25%以下に設定されている。
図5は、カリバーの形状を決定するためのカリバー設計方法の手順を示している。
図5に示すように、カリバー15の形状を設定するには、当該カリバー15によって圧延する入側鋼材(鋼材3d)の高さTH及び幅TWの範囲を設定する(S1)。次に、カリバー15を有する上下の圧延ロール10における圧下率を設定する(S2)。通常は、圧下率は0〜40%に設定される。
さて、圧下率と、出側鋼材(鋼材3e)の幅SW、入側鋼材(鋼材3d)の幅TW、圧下部16の幅KW1、カリバー15の幅KW2の関係は、『SW/TW=f(α×KW1/KW2)・・・(5)』に示すような式(5)で示すことができる。ここで、式(5)での「α」は圧下率である。圧下率を変化させて、α×KW1/KW2とSW/TWとの関係を操業実績又はシミュレーション(3種類の素材)からまとめると、図6に示すことができる。図6に示す素材50とは、角状断面の鋼材の寸法が50×50(□50)であることを示し、素材55とは、角状断面の鋼材の寸法が55×55(□55)であることを示し、素材60とは、角状断面の鋼材の寸法が60×60(□60)であることを示している。
図6に示した直線の傾きが式(5)の係数a(a=0.6526)となる。α×KW1/KW2の範囲は、0.1以上0.5以下、即ち、式(2)のようになる。ゆえに、式(5)により、KW1/KW2の値と、SW/TWの値が決まり(S3)、TWとSW/TWにより、出側鋼材の幅SWが決まる(S4)。
さて、鋼材3を圧延したときの圧縮ひずみと充満率との関係を操業実績又はシミュレーション(3種類の素材)からまとめると、図7に示すことができる。ここで、鋼材3の圧縮ひずみは−0.35以下にすることが過去の操業実績により求められ、SW/KW2は0.96以下であることが必要がある。
ゆえに、鋼材3の圧縮ひずみとSW/KW2との関係により、カリバー15の幅KW2と、KW1/KW2により圧下部16の幅KW1を決定する(S5)。
なお、カリバー15設計方法において、圧下率αの変化させたときのカリバー15の幅KW2、入側鋼材の幅TWの関係をまとめると、式(1)のようになった。入側鋼材の高さTH、上下の圧延ロール10間の隙間S、カリバー15の幅KW2の関係をまとめると式(3)のようになった。また、入側鋼材3の高さTHとδとの関係を操業実績又はシミュレーションにより求めると式(4)に示すものとなった。
表1は、本発明の条鋼線材の圧延方法及びカリバー15により圧延を行った実施例と、本発明とは異なる条鋼線材の圧延方法及びカリバー15により圧延を行った比較例とを示したものである。
Figure 0005377155
表1における実施例及び比較例では、角状断面の鋼材の寸法が50×50(□50)となる鋼材(S45C)を、第1圧延スタンド9aにて繭形状等に圧延した後、第2圧延スタンド9bにて大きさがφ45となる丸形状にした。鋼材の設定温度は1000℃である。また、表1における実施例及び比較例では、第1圧延スタンド9aのカリバーの形状を変更した。さらに、表1における実施例及び比較例では、第1圧延スタンド9aで圧延後に第2圧延スタンド9bにて圧延を行う際は、第1圧延スタンド9aから出た鋼材3を90度回転させることによって圧延を行った。
このように圧延して線材にしたもの(鋼線材ということがある)ついて、スケール疵としわ疵を調査し、その個数を調査した。鋼線材の長手方向(圧延方向)に垂直な横断面10箇所以上で観察されるスケール疵、しわ疵の個数を計測し、その平均値(それぞれの疵個数の合計数/測定断面数の合計数=1測定断面当たりの疵個数)を算出した。そして、この疵個数の平均値が0(スケール疵無し)のものをランク0、疵個数の平均値が0超10個以下のものをランク1、10個超20個未満のものをランク2、20個超30個未満のものをランク3、30個超のものをランク4と定義し、それぞれの疵(スケール疵、しわ疵)に対して整理した。ランク1以下であれば、製品として全く問題がない。
実施例1〜実施例9では、カリバー15の形状が式(1)〜式(4)を満たしているので、圧延後の鋼材3には表面疵が入ることもなく、圧延も安定していて噛みだしもなかった(判定「○」)。
比較例1及び比較例2では、カリバー15の形状が式(1)を満たしていなかったので、噛みだしが発生したり、圧延途中にてねじれが発生して操業が不安定となった(判定「×」)。即ち、比較例1に示すように、カリバー15の幅KW2が式(1)の下限値よりも小さくなると、噛みだしが発生し、比較例2に示すように、カリバー15の幅KW2が上限値よりも大きくなると操業が不安定となった。さらに、カリバー15の幅KW2の検証を進めたところ、1.14TW以上1.56TW以下であると好ましいことが分かった(1.14TW≦KW2≦1.56TW)。
比較例3及び比較例4では、カリバー15の形状が式(2)を満たしていなかったので、噛みだしが発生したり、圧延途中にてねじれが発生して操業が不安定となった(判定「×」)。
比較例5及び比較例6では、カリバー15の形状が式(3)を満たしていなかったので、噛みだしが発生したり、圧延途中にてねじれが発生して操業が不安定となった(判定「×」)。
比較例7及び比較例8では、カリバー15の形状が式(4)を満たしていなかったので、鋼材3に表面疵が入った(判定「×」)。圧下部16の高さδが0.25THよりも大きくなると(δ≦0.25TH)、鋼材3が変形し過ぎて、次の圧延パスにて鋼材3に表面疵が入る場合があった。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 圧延ライン
2 加熱炉
3 鋼材(素材)
3a、3b、3c、3d 角断面状の鋼材
3e 繭形状の鋼材
4 粗圧延機
5 中間圧延機
6 仕上げ圧延機(ブロックミル)
7 ピンチロール
8 巻き取り機(レイングヘッド)
9 圧延スタンド
12 面部
15 カリバー
16 圧下部
16a 頂部
16b 谷部

Claims (1)

  1. 条鋼線材用圧延機を用いて角状断面の鋼材を丸状断面することで条鋼線材を製造する条鋼線材の圧延方法において、
    式(1)〜式(4)を満たすカリバーを備えた圧延ロールを用意しておき、
    前記角状断面の鋼材を丸状断面にするために当該角状断面の鋼材を圧延して変形させるに際し、前記圧延ロールのカリバーを用いて当該角状断面の鋼材における上方及び下方の面部より圧下して変形させることを特徴とする条鋼線材の圧延方法。
    Figure 0005377155
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