JP4172084B2 - 板厚プレスによる熱延鋼板の製造方法 - Google Patents

板厚プレスによる熱延鋼板の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スラブ等を板厚方向にプレスする板厚プレス方法を用いた板厚プレスによる熱延鋼板用の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱延鋼板等の薄板の熱間圧延は、一般に、高温のスラブを粗圧延機により中間厚さに圧延し(この状態の圧延材を「シートバー」と呼ぶ)、その後、仕上圧延機で最終製品の厚さに圧延している。ここで、スラブの寸法は、スラブを加熱する加熱炉の寸法が上限となる。その結果、転炉1杯分の鋼は、通常10数本のスラブに分割される。
【0003】
粗圧延機から出てくるシートバーは、通常の板の圧延と同様に、先後端部にタングやフィッシュテールと呼ばれる形状不良部分が、程度の差はあるものの必ず生じる。ちなみに、「タング」とは端部の板幅中央部が舌状に突出した形状不良部をいい、「フィッシュテール」とは端部の板幅両端部が魚の尻尾状に突出した形状不良部をいう。タング及びフィッシュテールのいずれも正常部より幅が狭いので変形し易い。
【0004】
これらの形状不良部分を放置しておくと次工程の仕上圧延機でさらに変形が進み、圧延トラブルの原因となるので、シートバーの段階で形状不良部分を切断除去する。この切断除去された部分(以下「クロップ」という)が長くなればなるほど製品歩留りが低下する。
【0005】
仕上圧延機は、一般に数スタンドからなる連続圧延機であり、板厚の薄くなった鋼帯に張力を付与した状態で圧延を行う。しかしながら、仕上圧延された熱延鋼板の先端部から100m前後の部分は、先端部がコイラに到達するまでの期間、張力が作用しない状態で圧延される。また、この間、先端部は搬送ロールとの衝突や風圧による浮き上がり等により走行が不安定となるため、一般に定常状態(コイラ到達後)の半分近くまで、圧延速度を低下させて圧延せざるを得ない。
【0006】
また、後端部についても、仕上圧延機の最終スタンドを出た後は、張力ゼロとなるため形状が劣化する。このような非定常部は、搬送中の温度低下や形状不良に伴う冷却の不均一等により、一般に材質および形状ともに定常部に比べて劣る。これらの材質および形状の不良、あるいは形状不良に伴う蛇行等に起因する圧延トラブルは、設備稼働率を低下させるので、歩留り低下の大きな阻害要因となる。
【0007】
仕上圧延における歩留りの向上については、複数のシートバーを接続して仕上げ圧延を行う方法が開発されている。例えば、特開平4−89109号公報には、先行するシートバーの後端部に後続のシートバーの先端部を順次接合して、複数のシートバーに対して連続的に仕上げ圧延を行う方法が提案されている。
【0008】
この従来技術では、接合された前後端部についても、定常状態と同様の圧延が可能となるので、上記の前後端部(非定常部)の歩留りが向上する。また、先端部についても、定常状態(コイラ到達後)と同じ圧延速度で圧延することが可能となるので、圧延能率が向上する。さらに、複数のシートバーを接続して圧延するので、間欠的に圧延する場合よりも圧延能率が向上する。
【0009】
これとは別に、複数のスラブの接合、あるいは連続鋳造スラブの直接圧延等、長尺のシートバーを製造する方法も提案されている。複数のスラブを接合する方法としては、特開昭57−106403号公報には、先行するスラブの後端部に後続のスラブの先端部を順次接合して、これら接合された複数のスラブを、プラネタリミル群により連続的にシートバーに圧延する方法が提案されている。
【0010】
また、特開昭59−92103号公報には、転炉1杯分のスラブを大圧下圧延機によりシートバーとし、そのままコイルに巻取り、その後このシートバーのコイルを巻戻して仕上圧延を行う方法が提案されている。同様に、特開昭59−85305号公報には、特殊な連続鋳造機(ロータリキャスタと呼ぶ)により高速鋳造されたスラブを、圧延によりシートバーとし、一旦コイルボックスの中に巻き取った後、仕上圧延を行う方法が提案されている。
【0011】
これらの従来方法によれば、クロップの切断は、長尺のシートバーの先後端部だけでよく、個々のスラブ毎のクロップ発生がなくなるので、その分、歩留りが向上する。さらに、これらの方法では、仕上圧延においても、前述の複数のシートバーを接続して仕上げ圧延を行う方法と同様の効果が得られることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来技術には次のような問題点がある。
【0013】
まず、特開平4−89109号公報記載の方法では、複数のシートバーを接合するためには、シートバーの先後端部の形状不良部分を切断する必要がある。従って、クロップ発生による歩留り低下の問題は、依然として解決されていない。さらに、シートバーの接合部は、他の部分に比べて強度が低く、仕上圧延の最中に接合部で破断して、ライン停止を余儀なくされるおそれがある。また、シートバーの接合は実際には溶接により行われるため、接合部の組織が粗大化し、材質不良あるいは表面割れ発生の原因となる可能性もある。
【0014】
また、特開昭57−106403号公報記載の複数のスラブを接合する方法では、接合するスラブは板厚が厚いため、短時間で完全に接合するのは困難である。また、仮に短時間で接合できたとしても、大圧下で圧延すると接合部に静水圧成分の他に、引張り応力が作用して接合面が剥離するおそれがある。そのため、圧下率を小さくする必要があり、粗圧延の能率が低下する。
【0015】
さらに、特開昭59−92103号公報、特開昭59−85305号公報記載の連続鋳造されたスラブを直接圧延する方法では、鋳造速度の制限から、圧延の能率を低下させるという問題がある。鋳造能力(単位時間当り重量)は、後者の公報によれば10mpmの鋳造速度が可能としているが、現実には操業上および品質上の観点から、このような高速の鋳造に成功したという報告例はない。
【0016】
これらの従来技術のように、連続鋳造されたスラブを直接圧延する方法では、鋳造速度の制限から、粗圧延機の初段の圧延速度は、速くても数m/min前後に抑えられる。これは、圧延機のロール回転数にすると1rpm前後となり超低速の圧延となる。その結果、圧延機のロールが1200℃前後の高温の材料と長時間(数秒間)接触することになるため、ロールの表面割れや変形あるいは焼付きが発生するという問題がある。従って、小規模な場合はともかく、熱延鋼板の製造のように大規模かつ高温材料を対象とする設備においては実現困難である。
【0017】
また、シートバーをコイルに巻き取る方法では、通常の薄板の熱延工場に適用した場合、これらのシートバーのコイルは製品コイルの数個分を想定しており、100トン近くの巨大なコイルとなる。その結果、巻取り装置等のコイリング設備が巨大化することが避けられず、設備コスト、工場のスペース等の観点から問題である。
【0018】
本発明は上記の様々な課題を解決するためになされたものであり、その目的はシートバーやスラブの接合をすることなく、長尺のシートバーを使用することが可能な、板厚プレスによる熱延鋼板の製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る板厚プレスによる熱延鋼板の製造方法は、連続鋳造されたスラブに対して、入り側に傾斜部を有し出側に平行部を有する一対の金型を用いて、板厚方向の圧下率を30%以上とする板厚プレス加工を施す際に、スラブ先端部については、前記金型の平行部の長手方向の接触長さLをスラブの入側板厚の0.2〜0.4倍の範囲内とし、この板厚プレス加工後のスラブに対して、連続的に粗圧延を施し、引き続き仕上圧延を施して熱延鋼板とすることを特徴とする。
【0020】
本発明においては、連続鋳造スラブについて、粗圧延の前段の圧延を行う代りに板厚方向のプレスを行う。この板厚プレスの圧下率は、鋳造欠陥等の内部欠陥の発生率の観点から30%以上とする。このように圧下率を30%以上とすることにより内部欠陥の発生率を0.01%以下に抑えることが可能になる。
【0021】
次に、入側の傾斜部6bと出側の平行部6aを備えた一対の金型6を用いてプレス加工を行うが、金型6の入側に傾斜部6bを設けているのは、金型6の端部で材料に段差が生じないようにするためである。金型入側の傾斜部6aと接触する材料は、圧下率が平行部6aの30%以上から非接触部のゼロまで連続的に変化するので、段差発生による表面割れ等のトラブルを防止することができる。
【0022】
ところで、板厚プレス加工においてもロール圧延加工と同様に、材料の端部、特に先端部において板厚中央部が表裏面よりも前方へ突出し(バルジ22の発生)、あるいは陥没して端部の外面が重なり合う(ラップ21の発生)。このように変形した部分は、粗圧延後のシートバーの段階で、クロップとして切断して除去する必要がある。特に、図4(a)に示すように材料2の先端部にラップ21が発生している場合は、二枚板の原因となるので、これを完全に除去する必要がある。
【0023】
本発明者らは、熱間スラブの先端部の変形について鋭意研究したところ、先端部の変形挙動は板厚プレスの加工条件によって変化することを見い出した。先ず、全体的な傾向としては、金型テーパ部6bがスラブ先端部に接触した場合は図4(a)に示すラップ21の発生率が高くなり、金型平行部6aがスラブ先端部に接触した場合は、図4(c)に示すようにラップ21およびバルジ22の両方が発生する場合があることが判明した。
【0024】
さらに本発明者らは鋭意研究した結果、ラップ21の大きさ(スラブ長手方向の長さ)もバルジ22の大きさも、図3に示す金型平行部6aと接触するスラブ先端部の長さL(以下「接触長L」という)を用いて整理できることが判明した。すなわち、図5に示すように、ラップ21は接触長Lが短い領域において発生し易く、接触長Lの増加に伴い、その発生頻度および大きさが減少していく。これに対して、バルジ22は、接触長Lの増加に伴い、その発生頻度および大きさが増加していく。従って、接触長Lを適切に設定することにより、ラップ21およびバルジ22の発生頻度を低いレベルに抑制することができ、また、これら非定常変形部分の大きさ(パスライン方向の長さ)を低く抑えることができる。
【0025】
さらに本発明者らは鋭意研究した結果、スラブ先端部の変形は、接触長Lの他にも、材料20の板厚Hにも強く依存していることが判明した。本発明者らはこれらの知見に基づき接触長Lと板厚Hを用いてスラブ先端部の変形(ラップ21とバルジ22)の大きさを推定する本発明方法を完成することができた。
【0026】
その結果を図5に示す。図5は、横軸に接触長と板厚との比L/Hをとり、縦軸にラップ長L1およびバルジ長L2をとって、接触長Lおよび板厚Hがラップ長L1およびバルジ長L2に及ぼす影響について調べた結果を示す特性線図である。図中にて白三角はラップ21が発生したものを表わし、白四角はバルジ22が発生したものを表わす。また、図中の曲線Eはバルジ22の多発領域を最小二乗法によりまとめた特性線を示し、曲線Fはラップ21の多発領域を最小二乗法によりまとめた特性線にあたる。
【0027】
図5から明らかなように、板厚Hに対する接触長Lの比率L/Hが小さくなるとラップ21の寸法L1が長くなり、逆に比率L/Hが大きくなると、バルジ22の寸法L2が長くなる。中間の領域では、ラップ21あるいはバルジ22が発生するが、これは材料の温度分布のバラツキによるものと推察される。
【0028】
この中間の領域で、ラップ21とバルジ22の双方の発生頻度が低くなる範囲を図5から求めると、比率L/Hが0.2以上、0.4以下の範囲となる。これに基づき本発明の製造方法においては、比率L/Hが0.2〜0.4の範囲内となるようにスラブ先端部の板厚プレス加工を制御する。
【0029】
また、比率L/Hがゼロの場合、即ちスラブ20の先端部が金型平行部6aと接触せず、傾斜部6bと接触する場合は、ラップ21の発生頻度が高くなる。実作業においても、スラブ先端部が金型の傾斜部と接触すると、ロール圧延加工における噛み込み不良と同様に材料20がスリップして、プレス作業が円滑に進まないので好ましくない。このように作業性の観点からも本発明方法のように比率L/Hを0.2〜0.4の範囲内とすることは好ましい結果が得られる。
【0030】
また、本発明では、プレス条件によりスラブの先端部の変形を制御できるので、粗圧延より良好な形状が期待できる。一般に、圧延後のスラブの先端部の形状は、スラブの温度分布により大きく変化し、スラブのコーナー部が過熱状態にある場合はラップ21が発生し、これとは逆にスラブの表面温度が低下した場合はバルジ22が発生することを回避できない。そこで、本発明では、スラブ20のコーナ部が過熱状態にある場合は、接触長Lを長めに設定し、ラップ21の発生を抑制するとともにラップサイズL1を小さく抑える一方で、スラブ20の表面温度が低下した場合は、接触長Lを短めに設定し、バルジ22の発生を抑制するとともに、そのバルジサイズL2を小さく抑える。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態に係る板厚プレスによる熱延鋼板の製造方法に用いられる設備の概要を示す図である。連続鋳造機1で連続鋳造されたスラブ20は、加熱装置13で目標温度域に加熱され、保熱装置9を経由して粗加工設備2内で板厚プレス加工され、さらに粗圧延機7で粗圧延されてシートバー20Aとなる。シートバー20Aは、保熱装置11および加熱装置12により温度調整された後に仕上圧延機3に導入され、目標厚さまで仕上圧延され、鋼帯となる。さらに、鋼帯は、切断機4を経由して最終的にコイラ5a,5bにより巻き取られるようになっている。
【0033】
粗加工設備2は、上下一対の金型6を有する板厚プレス装置と、保熱装置10と、粗圧延機7とを具備する。長尺の連続鋳造スラブ20は、金型6により板厚方向にプレス鍛造され、保熱装置9により所定温度に保持されながら粗圧延機7で粗圧延される。なお、板厚方向のプレス加工は、熱間スラブ20を所定の送り量fで間欠的に送りながら繰返し行われる。ここで、スラブ送り量fは後述の条件に基づき決定される。
【0034】
図2は、横軸に鍛造圧下率(%)をとり、縦軸に内部欠陥発生率(%)をとって、板厚プレス時における圧下率と内部欠陥発生率との相関を各種材料について調べた結果を示す特性線図である。材料として板厚100mmと200mmの連続鋳造スラブを用いた。板厚100mmのスラブに対しては圧延圧下率を10%,20%とそれぞれ変えたものと鋳造したままの状態のものとを用いた。内部欠陥の発生率は通常の金属組織検査(マクロ腐食法)により行った。図中にて曲線Aは連続鋳造したままの板厚100mmスラブの結果を、曲線Bは連続鋳造したままの板厚200mmスラブの結果を、曲線Cは圧下率10%で圧延した板厚100mmスラブの結果を、曲線Dは圧下率20%で圧延した板厚100mmスラブの結果をそれぞれ示す。図から明らかなように、いずれの材料についても圧下率を30%以下としたときに内部欠陥発生率が許容値の0.01%を下回るようになることが判明した。
【0035】
次に、図3を参照しながら材料と金型が相互に接触する部分の長さ(接触長L)につき定義する。
【0036】
板厚Hのスラブ20の先端部を上下一対の金型6の間に挿入する。このときスラブ先端部のコーナー部Cから接触長Lだけ金型平坦部6aと接触するように、スラブ20の送り量fを制御する。このスラブ送り量fの制御は図示しない制御装置により行われる。これによりスラブ先端部は接触長Lだけ金型平坦部6aによりプレスされ、ラップ21およびバルジ22の発生が抑制されるとともに、これら非定常変形部分の長さL1,L2が最小になる。
【0037】
図4(a)はプレス加工によりスラブ端部に発生したラップを示す模式図、図4(b)はプレス加工によりスラブ端部に発生したバルジを示す模式図、図4(c)はプレス加工によりスラブ端部に複合的に発生したラップとバルジを示す模式図である。ラップ21が発生したときは図4(a)に示すようにスラブ先端部のコーナー部Cが最先端部となるが、バルジ22が発生した場合とラップ21及びバルジ22が発生した場合とでは、図4(b),(c)に示すようにスラブ先端部がパスライン前方に拡張するので、結果としてコーナー部Cはスラブ最先端部とならない。
【0038】
ここで、スラブ先端部の断面形状を量的に評価するために、ラップ21とバルジ22の寸法を定義する。ここでは、いずれの場合についても、上記のスラブ先端コーナ部Cを起点として測定する。ラップ21の場合はスラブ20の内側に向かって、重なっている部分の長さL1を測定し、バルジ22の場合はスラブの外側に向かって突出している部分の長さL2を測定する。ラップ21及びバルジ22が発生した場合は、長さL1およびL2を測定する。
【0039】
スラブ先端のコーナー部Cが過熱状態にある場合はラップ21が発生しやすくなるので、接触長Lを長めに設定し、ラップ21の発生を抑制するとともにラップサイズL1を小さく抑える。一方、スラブの表面温度が低下した場合はバルジ22が発生しやすくなるので、接触長Lを短めに設定し、バルジ22の発生を抑制するとともに、そのバルジサイズL2を小さく抑える。
【0040】
上記実施形態によれば、クロップ損失を大幅に低減することができ、製品の歩留まりが飛躍的に向上した。
【0041】
【発明の効果】
本発明は、連続鋳造されたスラブを、板厚方向のプレス加工を行い、引き続き連続的に圧延してシートバーとすることにより、シートバーやスラブの接合をすることなく、長尺のシートバーを得ることができる。プレス加工では、圧延に比べて圧下率を大きくできるので、内部欠陥の発生率の低減が可能となる。
【0042】
さらに、板厚プレス加工においては、金型と材料の接触部分の寸法を適切に設定することにより、スラブ先端部の変形による形状不良の発生を低減できるので、後続のシートバー段階でのクロップ切断の歩留りが向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る板厚プレスによる熱延鋼板の製造方法に用いる設備の概要を示す図。
【図2】鍛造圧下率(%)と内部欠陥発生率(%)との相関を示す特性線図。
【図3】金型が材料(スラブ)に接触する接触長さLを定義するための模式図。
【図4】(a)はプレス加工によりスラブ端部に発生したラップを示す模式図、(b)はプレス加工によりスラブ端部に発生したバルジを示す模式図、(c)はプレス加工によりスラブ端部に複合的に発生したラップとバルジを示す模式図。
【図5】金型の平行部と接触するスラブ先端部の長さと先端部形状との相関を示す特性線図。
【符号の説明】
1…連続鋳造機、
2…粗加工設備、
3…仕上圧延機、
4…切断機、5a,5b…コイラ、
6…金型、6a…平行部(平坦部)、6b…テーパ部(傾斜部)、
7…粗圧延機、
8,9,10,11…保熱装置、12…加熱装置、13…加熱炉、
20…連続鋳造スラブ、20A…シートバー、
21…ラップ、22…バルジ。

Claims (1)

  1. 連続鋳造されたスラブに対して、入り側に傾斜部を有し出側に平行部を有する一対の金型を用いて、板厚方向の圧下率を30%以上とする板厚プレス加工を施す際に、スラブ先端部については、前記金型の平行部の長手方向の接触長さLをスラブの入側板厚の0.2〜0.4倍の範囲内とし、この板厚プレス加工後のスラブに対して、連続的に粗圧延を施し、引き続き仕上圧延を施して熱延鋼板とすることを特徴とする板厚プレスによる熱延鋼板の製造方法。
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