JP5376280B2 - 模擬改質ガス製造方法およびその装置ならびにこれを用いた燃料電池試験装置 - Google Patents

模擬改質ガス製造方法およびその装置ならびにこれを用いた燃料電池試験装置 Download PDF

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Description

本発明は、固体酸化物形の燃料電池の試験装置に関し、特に炭化水素燃料を改質することにより得られる改質ガスを模擬的に製造することによって、その特性を簡便に試験し得るようにしたものである。
燃料である水素と空気などの酸化剤とを化学的に反応させて発電する燃料電池は、一般的に発電効率が高く、既存の燃焼型熱機関サイクル装置に比べて排出ガスがクリーンであるという特徴を持っている。この燃料電池を使用する電解質で分類すると、アルカリ形,リン酸形,溶融炭酸塩形,固体高分子形,固体酸化物形のものに分けることができる。これらの燃料電池の中で、使用可能な燃料に多様性があり、作動温度が700℃以上と比較的高く、多様な排熱利用が可能であることなどから、特許文献1に開示されたような発電効率の特に高い固体酸化物形燃料電池(SOFC)が注目されている。
しかしながら、この固体酸化物形燃料電池(以下、SOFCと記述する)は、実用化に向けて未だ開発段階にある技術である。このため、これを商用化する場合、燃料および酸化剤の安全な供給などの技術的課題の克服と同時に、メインテナンス性および排熱を利用した熱自立性の確立,高温に耐えるセル本体の開発など克服しなければならない多くの課題がある。さらに、電池性能のさらなる向上に加え、高温排出ガスを利用したガスタービンなど既存の熱機関サイクル装置とのコージェネレーションシステムの最適化ならびに低価格化なども達成する必要がある。
このような技術的課題を克服してSOFCの商用化を実証するため、試験用のSOFCが開発されている。このようなSOFCの技術的試験を行う場合、SOFCと各種燃料との相性なども試験することが望まれる。通常、燃料電池システムでは天然ガスや都市ガス、あるいは灯油などの炭化水素を燃料として用いることを想定している。これらの燃料を使用する際には、これらを水蒸気改質または部分酸化改質などの方法によって改質し、水素,水蒸気,一酸化炭素,二酸化炭素,メタンなどからなる混合ガスとして燃料電池に供給する必要がある。従って、燃料電池試験装置においては、これらの燃料を実際に改質するか、あるいは改質ガスの組成を模擬して燃料電池に供給することが一般的であろう。
特開2005−174704号公報
燃料電池試験装置にてその燃料を改質する場合、反応に必要な少量の水蒸気を安定に供給する必要がある。例えば、SOFC単セルの実験においては数10cm3/min〜数100cm3/min程度の水蒸気が必要があり、そのために10μm3/min〜数100μm3/minの水を蒸発させてこれを安定に供給しなければならない。また、燃料の改質温度が600℃程度の低温の場合、改質反応が平衡状態に達せず、原料ガス流量・組成のばらつきによって改質ガスの組成が変化してしまうことがある。さらに、ガス供給の混合条件や温度条件などによっては燃料の炭化水素が分解し、炭素が析出してしまう場合があった。
一方、燃料を改質して得られる改質ガスの組成に対応した模擬改質ガスを燃料電池に供給する場合、猛毒性の一酸化炭素ガスを用意する必要があり、その管理などを厳重に行わなければならない。また、実験温度などの実験条件を変更する際には、その都度、模擬改質ガスの組成を計算し直す必要があり、非常に手間が掛かってしまう。
本発明の目的は、このような問題点に鑑み、SOFCに利用できる広範な種類の燃料を用いることなく、またこれらの燃料を水蒸気改質,部分酸化改質,オートサーマル改質などによって改質させることなく、広範な改質ガスの組成に対応した模擬改質ガスを簡便かつ安全に製造し得る方法および装置を提供することにある。また、このような模擬改質ガスを利用した燃料電池試験装置を提供することも本発明の目的の一つである。
本発明の第1の形態は、燃料電池に供給される改質ガスの原料の元素組成に応じて水素と酸素とメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方との混合比を設定するステップと、混合比が設定された水素と酸素とを加熱して水蒸気を得るステップと、得られた水蒸気を含むガスを混合比が設定されたメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱反応器に導くステップと、前記加熱反応器に導かれた水蒸気を含むガスをメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱して改質ガスに準じた模擬改質ガスを得るステップとを具えたことを特徴とする模擬改質ガス製造方法にある。
本発明の第1の形態による模擬改質ガス製造方法において、加熱反応器に導かれた水蒸気を含むガスをメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱する温度が改質ガスを得る際の改質温度であることが好ましい。
改質ガスに存在して模擬改質ガスに存在しない成分を模擬改質ガスに添加するステップをさらに具えることができる。
本発明の第2の形態は、水素,酸素,メタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方それぞれ供給される複数の材料供給通路と、
燃料電池に供給される改質ガスの原料の元素組成に応じて前記複数の材料供給通路内を流れる水素,酸素,メタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方の流量をそれぞれ制御する制御手段と、
水素および酸素の前記材料供給通路から水素および酸素が導かれる入口と、水蒸気を含むガスの出口と、ヒータとを有し、水素と酸素とを加熱して水蒸気を得るための水蒸気発生器と、
この水蒸気発生器の出口ならびにメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方の材料供給通路に連通路を介して連通する入口と、質ガスに準じた模擬改質ガスの出口と、ヒータとを有し、前記水蒸気発生器からの水蒸気を含むガスをメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱して改質ガスに準じた模擬改質ガスを得るための加熱反応器と
を具えたことを特徴とする模擬改質ガス製造装置にある。
本発明においては、燃料電池に供給される改質ガスの原料の元素組成に応じて水素,酸素,メタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方の混合比を設定する。制御手段は、設定された水素,酸素,メタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方の混合比に基づき、必要となる材料供給通路を開いてここを流れる材料の流量を制御する。制御手段により加熱反応器の入口から導かれた水蒸気を含むガスならびにメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方は、ここでヒータによって加熱され、燃料電池に供給される改質ガスに準じた模擬改質ガスとなってその出口から取得される。
本発明の第2の形態による模擬改質ガス製造装置において、水蒸気発生器は、本体と、この本体内に収容される酸化触媒と、この酸化触媒または本体の温度を検出するための温度センサとをさらに有し、ヒータは本体を取り囲むように配設されて酸化触媒を加熱するためのものであり、制御手段は温度センサによる検出信号に基づいてヒータの作動を制御するものであってよい。また、本体または酸化触媒の温度が予め設定した第1の温度よりも低いか、あるいは予め設定した第2の温度よりも高い場合、制御手段は酸素用の材料供給通路が閉止されるように制御することが好ましい。さらに、水蒸気発生器の入口側の圧力を検出するための圧力センサを具え、制御手段はこの圧力センサによって検出される圧力が所定圧を越えた場合、すべての材料供給通路が閉止されるように制御するものであってよい。
加熱反応器の出口側に連通し、改質ガスに存在して模擬改質ガスに存在しない成分を模擬改質ガスに添加するための添加成分供給通路をさらに具えることができる。
本発明の第3の形態は、本発明の第1の形態による模擬改質ガス製造方法か、本発明の第2の形態による模擬改質ガス製造装置により得られる模擬改質ガスを用いた燃料電池試験装置にある。
本発明においては、燃料を改質させることなく、燃料電池に供給される改質ガスに準じた模擬改質ガスが燃料電池に導かれ、この模擬改質ガスを用いて燃料電池の特性などが試験される。
本発明の第3の形態による燃料電池試験装置において、作業雰囲気中の一酸化炭素ガス濃度を検出する一酸化炭素ガス濃度センサをさらに具え、制御装置は、一酸化炭素ガス濃度センサによって検出される一酸化炭素ガス濃度が所定値を越えた場合、二酸化炭素およびメタン用の材料供給通路が閉止されるように制御するものであってよい。
作業雰囲気中の水素ガス濃度を検出する水素ガス濃度センサをさらに具え、制御装置は、水素ガス濃度センサによって検出される水素ガス濃度が所定値を越えた場合、二酸化炭素およびメタン用の材料供給通路が閉止されるように制御する一方、4モル%以下の水素を含む窒素が加熱反応器に導かれるように、水素および窒素用の材料供給通路内を流れる水素および窒素の流量を制御するものであってよい。
本発明によると、燃料電池に供給される改質ガスの原料の元素組成に応じて水素,酸素,メタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方の混合比を設定し、混合比が設定された水素と酸素とを加熱して得られる水蒸気が含まれたガスを混合比が設定されたメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱反応器に導き、これらを加熱して改質ガスに準じた模擬改質ガスを得るようにしたので、多種多様な燃料を用意する必要がなくなった。この結果、燃料を用いて得られる改質ガスに準じた模擬改質ガスを猛毒性の一酸化炭素を用意せずとも容易かつ安全に得ることができる。
また、水素と酸素とを加熱して水蒸気を得、得られた水蒸気を含むガスをメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱反応器に導くようにしたので、水素と酸素との加熱時にメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方が熱分解してしまうような不具合を回避することができ、所望の成分を持つ模擬改質ガスを得ることができる。
加熱反応器に導かれた水蒸気を含むガスをメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱する温度を改質ガスを得る際の改質温度に設定した場合、模擬改質ガスを燃料の改質によって得られる改質ガスと同じ雰囲気に保持することができ、燃料電池に関する試験結果の信頼性を高めることができる。
改質ガスに存在して模擬改質ガスに存在しない成分を模擬改質ガスに添加するようにした場合、模擬改質ガスの成分を改質ガスの成分とほぼ同じにすることができ、燃料電池に関する試験結果の信頼性をより一層高めることができる。
蒸気発生器が、本体と、この本体内に収容される酸化触媒と、この酸化触媒または本体の温度を検出するための温度センサとをさらに有し、ヒータは本体を取り囲むように配設されて酸化触媒を加熱するためのものであり、制御手段は温度センサによる検出信号に基づいてヒータの作動を制御する場合、特に、本体または酸化触媒の温度が予め設定した第1の温度よりも低いか、あるいは予め設定した第2の温度よりも高い時、制御手段は酸素用の材料供給通路が閉止されるように制御する場合、水素の異常燃焼などによる安全性の低下を未然に防止することができる。
水蒸気発生器の入口側の圧力を検出するための圧力センサをさらに具え、制御手段はこの圧力センサによって検出される圧力が所定圧を越えた時、すべての材料供給通路が閉止されるように制御する場合、水蒸気発生器よりも下流側での何らかの異常による安全性の低下を未然に防止することができる。
本発明の燃料電池試験装置によると、多種多様な燃料を用意せずとも、このような燃料を用いて得られる改質ガスに準じた模擬改質ガスを用い、燃料電池に関する各種試験を容易かつ安全に行うことができる。
作業雰囲気中の一酸化炭素ガス濃度を検出する一酸化炭素ガス濃度センサをさらに具え、一酸化炭素ガス濃度センサによって検出される一酸化炭素ガス濃度が所定値を越えた時、制御装置は、二酸化炭素およびメタン用の材料供給通路が閉止されるように制御する場合、作業雰囲気を安全に保つことができる。
作業雰囲気中の水素ガス濃度を検出する水素ガス濃度センサをさらに具え、水素ガス濃度センサによって検出される水素ガス濃度が所定値を越えた時、制御装置は、二酸化炭素およびメタン用の材料供給通路が閉止されるように制御する一方、4モル%以下の水素を含む窒素が加熱反応器に導かれるように、水素および窒素用の材料供給通路内を流れる水素および窒素の流量を制御する場合、燃料電池の損傷や劣化などを最小限に抑えつつ、作業雰囲気を安全に保つことができる。
本発明による燃料電池試験装置をSOFCに応用した実施形態について、図1〜図5を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施形態のみに限らず、必要に応じて周智の技術をさらに組み合わせたり、本発明の精神に帰属する他の任意の技術にも応用することができる。
本実施形態における燃料電池試験装置の模式的に図1に示し、その制御ブロックを図2に示す。本実施形態における燃料電池試験装置10は、建屋の作業空間、つまり本発明における作業雰囲気となる試験室11内に収容され、発電部12と、加熱反応部13と、水蒸気発生部14と、材料供給部15と、ガス分析部16と、負荷発生部17と、制御装置18とで主要部が構成されている。この他、試験室11の天井には、外気に連通する排気ダクト19が開口し、この排気ダクト19には排気ファン20と、排気ダクト19内の排気の流量を検出してこれを制御装置18に出力するエアフローメータ21とが組み込まれている。また、排気ダクト19内を通過する排気中の一酸化炭素濃度および水素濃度をそれぞれ検出してこれを制御装置18に出力する一酸化炭素ガス濃度センサ22および水素ガス濃度センサ23が排気ダクト19に臨むように取り付けられている。
発電部12は、燃料電池本体24と、この燃料電池本体24の温度を調整するためのヒータ(以下、第1ヒータと呼称する)25とを有する。本実施形態における燃料電池本体24は、安定化ジルコニアなどの電解質にて形成され、上端部が半球状となって塞がれた円筒状をなすセル26を有するSOFCである。セル26の内周側の燃料極(陽極)に加熱反応部13側からの模擬改質ガスが導入され、セル26の外周側の空気極(陰極)に空気が導かれるようになっている。第1ヒータ25には燃料電池本体24の温度を検出してこれを制御装置18に出力する第1温度センサ27が取り付けられているが、この第1温度センサ27を燃料電池本体24に取り付けるようにしてもよい。なお、燃料電池本体の構成などに関しては、従来から周知の単セル形式のものや、複セル形式のものなど、適宜選択し得るものである。
加熱反応部13は、上述した発電部12に供給すべき模擬改質ガスを生成するものであり、円筒状をなす反応器本体28と、この反応器本体28を囲んで反応器本体28内の温度を所定の温度に保つためのヒータ(以下、第2ヒータと呼称する)29とを有する。本実施形態における反応器本体28には、ニッケル系またはルテニウム系触媒が収容されており、得られる模擬改質ガスの組成が目標とする改質ガスの組成にできるだけ合致するように、触媒の密度や種類などを変更できるようになっている。目標とする改質ガスを製造する際の温度と同じ温度(例えば500〜800℃)に設定される第2ヒータ29には、反応器本体28内の温度を検出してこれを制御装置18に出力する第2温度センサ30が取り付けられている。なお、この第2温度センサ30を反応器本体28に取り付けるようにしてもよい。
水蒸気発生部14は、水素を燃焼させて水蒸気を得るためのものであり、円筒状をなす容器本体31と、この容器本体31を囲んで容器本体31内の温度を150〜300℃に保つためのヒータ(以下、第3ヒータと呼称する)32とを有する。本実施形態における容器本体31にはハニカム構造の金属を基体とする白金触媒が収容され、水素の酸化を促進させるように機能する。また、この容器本体31には、容器本体31内の温度を検出してこれを制御装置18に出力する第3温度センサ33が取り付けられているが、この第3温度センサ33を第3ヒータ32に取り付けるようにしてもよい。
本実施例における水蒸気発生部14として、1.5ccの体積を持つPtメタルハニカム触媒を収容し、これを200℃に加熱した容器本体31に標準状態で200cm3の水素を供給する一方、標準状態で10cm3,30cm3,50cm3,70cm3,90cm3の水素をそれぞれ供給して水蒸気を発生させ、赤外分光装置にてその水蒸気濃度を測定した所、水蒸気量は標準状態で20〜80cm3まで酸素供給量に比例して増加し、かつ安定に発生することを確認できた。容器本体31から出て来る発生ガス中の酸素については、水蒸気除去後にガスクロマトグラフで測定した結果、装置検出限界の10ppm以下であることを確認できた。
なお、試験室11内の安全基準などの要請により、水素の酸化による水蒸気の発生を行うことができない場合、水を加熱して気化させ、これによって水蒸気を得るようにしてもよい。この場合には、酸素の供給が不要となる。しかしながら、用いられる材料の混合条件などにより水を安定に蒸発させることが難しい場合、本実施形態のように過剰な水素に酸素を加えて触媒燃焼により水蒸気を発生させることが有効である。
材料供給部15は、空気,水素,酸素,二酸化炭素,窒素,メタン,水素4%含有窒素,炭化水素化合物を必要に応じて発電部12,加熱反応部13,水蒸気発生部14に供給するためのものである。本実施形態における材料供給部15は、空気,水素,酸素,二酸化炭素,窒素,メタン,水素4%含有窒素,炭化水素化合物をそれぞれ加圧状態で貯留する複数のタンク34〜41と、これらタンク34〜41と発電部12,加熱反応部13,水蒸気発生部14とを接続する複数の配管42〜52と、配管42〜49の途中にそれぞれ組み込まれた質量流量計53〜60および開閉弁61〜68とを有する。各タンク34〜41にはその内部の圧力を検出してこれを制御装置18に出力する圧力センサ69〜76がそれぞれ設けられており、これによって各タンク34〜41内の残量を把握することができるようになっている。
空気タンク34の配管42は、発電部12の燃料電池本体24に連通している。
水素タンク35,窒素タンク38,水素4%含有窒素タンク40の各配管43,46,48は、途中から1本の合流配管49にまとめられ、水蒸気発生部14の容器本体31の入口側に連通している。本実施形態では各開閉弁61〜68の閉弁時における弁体の駆動源として窒素を作動ガスとして用いており、このために各開閉弁61〜68には窒素タンク38からの図示しない配管もそれぞれ接続している。水素4%含有窒素タンク40は、文字通り、水素を4モル%と窒素を96モル%との混合ガスであり、本実施形態では非常用の材料として用いているが、省略することも可能である。この場合には、非常用の材料として水素タンク35からの水素と窒素タンク38からの窒素とを混合したものを流用することができる。
酸素タンク36の配管44は、水素タンク35,窒素タンク38,水素4%含有窒素タンク40の合流配管49とは別に、水蒸気発生部14の容器本体31の入口側に連通している。上述したように、本実施形態では水蒸気発生部14にて水素と酸素とを用い、水素を酸化させて水蒸気を得るようにしているため、本発明の材料として水を用いる必要がない。しかしながら、水を用いる場合には、酸素を材料から外すことが可能となる。
容器本体31に対する上述した2種類の配管44,49の入口側には、これら配管44,49内の圧力を検出してこれを制御装置18にそれぞれ出力する圧力センサ77,78が組み込まれている。ただし、これら圧力センサ77,78を2本の配管44,49に設ける必要はなく、何れか一方の配管のみに組み込むようにしてもよい。
二酸化炭素タンク37,メタンタンク39の各配管45,47も途中で一つにまとめられ、加熱反応部13と水蒸気発生部14とを連通する配管50の途中に接続している。これにより、メタンの熱分解を防ぐことが可能となる。
なお、先の窒素タンク38の配管46を水蒸気発生部14の容器本体31の入口側ではなく、二酸化炭素タンク37,メタンタンク39の各配管45,47といっしょにまとめて加熱反応部13と水蒸気発生部14とを連通する配管50の途中に接続させるようにしてもよい。
炭化水素化合物タンク41は、目標とする改質ガスに存在しているのに対し、模擬改質ガスに存在しない、つまり加熱反応部13にて生成させることができない炭化水素などの化合物の成分を材料として貯留したものである。この炭化水素化合物タンク41の配管49は、発電部12の燃料電池本体24と加熱反応部13とを接続する配管52の途中に連通している。
ガス分析部16は、加熱反応部13から発電部12の燃料電池本体24に至る配管52と、上述した炭化水素化合物タンク41の配管49との接続部分よりも下流側の配管52の途中に連通し、発電部12に供給されるガスの分析を行う。
負荷発生部17は、発電部12の燃料電池本体24に対して接続されて燃料電池本体24に発電負荷を与えるためのものであり、制御装置18によって接続状態と遮断状態とが制御される。
制御装置18は、オペレータにより操作されるスイッチ79〜82および上述した各種センサ22,23,27,30,33,69〜78,エアフローメータ21からの出力に基づき、予め設定されたプログラムに従って発電部12,加熱反応部13,水蒸気発生部14,材料供給部15,負荷発生部17の作動を制御する。また、燃料電池試験装置10が異常な状態などがある場合には、異常警報表示器83にこれを表示して聴覚や視覚などによりオペレータに対して異常な状態などを知らせるようになっている。
なお、上述した排気ファン20に対する通電のオン/オフは、制御装置18を介することなく、オペレータが別系統にて手動で操作する。
本実施形態におけるスイッチ79〜82は、起動スイッチ79と、運転スイッチ80と、運転停止スイッチ81と、緊急停止スイッチ82とを含むが、運転スイッチ80を運転停止スイッチ81と兼用させることも可能である。また、以下に説明する起動運転モードと、定常運転モードと、運転停止モードと、緊急停止モードとを選択することができるのであれば、スイッチ79〜82の数は1つでも構わない。
起動スイッチ79は、この燃料電池試験装置10を起動するためのものである。このモードでは、所望の流量の空気,窒素,水素が供給され、第1〜3ヒータ25,29,32に対する通電がなされ、発電部12,加熱反応部13,水蒸気発生部14がそれぞれ所定の速度で昇温される。
運転スイッチ80は、燃料電池試験装置10を定常運転状態、つまり目標とする改質ガスに準じた模擬改質ガスを製造して発電部12の試験を行うためのものである。定常運転状態は、所望の流量の空気,水素,酸素,二酸化炭素,窒素,メタン,炭化水素化合物が供給可能な状態であり、第1〜3ヒータ25,29,32に対する通電がなされ、発電部12,加熱反応部13,水蒸気発生部14がそれぞれ所定の温度に保持されると共に負荷発生部17が発電部12に接続される。
運転停止スイッチ81は、定常運転状態から燃料電池試験装置10を停止させるためのモードであり、この運転停止スイッチ81が選択されると、燃料電池試験装置10に所望の流量の空気,窒素,水素が供給され、発電部12,加熱反応部13,水蒸気発生部14がそれぞれ所定の速度で降温される。発電部12の温度が所定温度まで低下したことを確認してから、すべての開閉弁61〜68を閉止すると共に第1〜3ヒータ25,29,32に対する通電を止めるようになっている。
緊急停止スイッチ82は、すべての開閉弁61〜68を閉止すると共に負荷発生部17を発電部12から遮断し、第1〜3ヒータ25,29,32に対する通電を直ちに止めるためのものである。この場合においても、制御装置18は異常警報表示器83にその旨を表示するようになっている。
上述した起動運転モード,定常運転モード,運転停止モード,緊急停止モード,起動運転中または定常運転中に何らかの異常がこの燃料電池試験装置10にある場合、安全上の観点から自動的に選択される第1〜第5非常運転モードにおける各開閉弁61〜68の開閉状態,負荷発生部17の接続/遮断状態,第1〜3ヒータ25,29,32に対する通電のオン/オフ状態を表1に示す。
Figure 0005376280
表1において、開閉弁が開閉とあるのは、基本的に開状態に制御されるものであるが、材料の供給が不要な場合には閉状態にされることを意味する。また、第1ヒータ25が降下とあるのは、燃料電池本体24の温度が所定の温度降下率で温度が所定温度まで低下するように第1ヒータ25の通電状態を経時的に制御することを示す。
定常運転状態においては、燃料電池本体24に供給される改質ガスの原料の元素組成に応じて水素,酸素,二酸化炭素,窒素,メタンのうちの少なくとも2種類以上の材料の混合比が設定される。この場合、目標となる改質ガスの改質方法で用いられる原料の元素組成に対応させることが必要であり、この時の改質温度と同じ温度に加熱反応部13の温度を設定する必要がある。
例えば、メタンの水蒸気改質によって得られる改質ガスに準ずる模擬改質ガスを製造する場合、用いられる材料のモル比の一例を以下の表2に示す。
Figure 0005376280
灯油の水蒸気改質によって得られる改質ガスに準じた模擬改質ガスを得る場合、灯油の平均組成をC1224とし、これを水蒸気改質して得られる平衡組成と、二酸化炭素,水素,酸素を用いて模擬改質ガスを実際に作成した場合における成分の違いを確認した。具体的には原料ガスとしてC1224:水蒸気=1:12〜60のモル比となる混合ガスを供給して450〜800℃で水蒸気改質することによって改質ガスを得た。一方、灯油と水からなる原料のC:H:Oのモル比と一致するように、水素,酸素,二酸化炭素および必要に応じてメタンを用い、最初に水素と酸素とをPtメタルハニカム触媒により200℃で触媒燃焼させ、得られた水素,水蒸気を二酸化炭素と混合し、Ru/Al23触媒下で450〜800℃で反応させ、模擬改質ガスを得た。
両者を比較したところ、同一の温度条件下ではC1224:水蒸気>1:18以上で各組成が1モル%以下の差で良く一致した。一方、Pt/SiO2触媒ではRu/Al23触媒と同一の実験条件で得られたガス組成は平衡から大きくずれることが判明した。
ブタンの部分酸化改質によって得られる改質ガスに準ずる模擬改質ガスを製造する場合、改質ガス原料としてC410:O2:N2を1:2:8の割合で用いるとすると、模擬改質ガス製造用材料として例えばH2,CO2,CH4,N2を1:2:2:8の割合で使用すればよい。また、プロパンの部分酸化改質によって得られる改質ガスに準ずる模擬改質ガスを製造する場合、改質ガス原料としてC38:O2:N2を1:1.5:6の割合で用いるとすると、模擬改質ガス製造用材料として例えばH2,CO2,CH4,N2を1:1.5:1.5:6の割合で使用すればよい。上述した灯油の部分酸化改質によって得られる改質ガスに準ずる模擬改質ガスを製造する場合、改質ガス原料としてC1122:O2:N2を1:5.5:22の割合で用いるとすると、模擬改質ガス製造用材料として、例えばCO2,CH4,N2を5.5:5.5:22の割合で使用すればよい。
本実施形態における燃料電池試験装置10の運転に関する制御手順を図3に示す。すなわち、S11のステップにて緊急停止モードであるか否かを判定し、緊急停止モードであると判断した場合、S12のステップに移行して燃料電池試験装置10の緊急停止を行い、すべての作業を終了する。S12のステップにおける緊急停止は、すべての開閉弁61〜68を閉止すると共にすべてのヒータ25,29,32に対する通電を停止し、さらに負荷発生部17の接続を遮断することを含む。
S11のステップにて緊急停止モードではないと判断した場合には、S13のステップに移行して運転停止モードであるか否かを判定し、運転停止モードであると判断した場合にはS14のステップに移行して運転停止処理を行う。
S14のステップにおけるこの運転停止処理の手順を図4に示す。ここでは、まずS141のステップにて定常運転状態にあるか否かを判定し、定常運転状態であると判断した場合には、S142のステップに移行して起動運転モードに切り換える。そして、S143のステップに移行して第1温度センサ27によって検出される温度TFが閾値TFLよりも低いか否かを判定する。一方、S141のステップにて定常運転状態にないと判断した場合には、S144のステップに移行して今度は起動運転状態であるか否かを判断する。ここで、起動運転状態であると判断した場合には、先のS143のステップに移行して第1温度センサ27によって検出される温度TFが閾値TFLよりも低いか否かを判定する。ここで、燃料電池本体24の温度TFが閾値TFL以上である、すなわちこの状態にて運転を停止すると、燃料電池本体24が損傷を受ける可能性があると判断した場合には、再びS141のステップに戻り、先の処理が反復される。このようにしてS143のステップにて温度TFが閾値TFLよりも低いと判断した場合、S145のステップに移行して運転停止処理を行い、この運転停止処理のサブルーチンを終了する。また、S144のステップにて起動運転状態ではないと判断した場合にも、S145のステップに移行して運転停止処理を行う。
S13のステップにて運転停止モードではないと判断した場合には、S15のステップに移行して圧力センサ77,78による配管44,50内の圧力PSが閾値PHよりも大きいか否かを判定する。ここで、検出圧力PSが閾値PHよりも大きい、すなわち水蒸気発生部14内の圧力に異常があると判断した場合には、S16のステップに移行し、第1非常運転を実行し、さらにS17のステップにて異常警報表示器83により異常警告を行い、S11のステップに戻る。
S15のステップにて配管44,50内の圧力PSが閾値PH以下であると判断した場合には、S18のステップに移行して今度は窒素タンク38内の圧力PNが閾値PL1よりも低いか否かを判定する。ここで、圧力PNが閾値PL1よりも低い、すなわち各開閉弁61〜68の閉弁動作を確実に行うことが困難であると判断した場合には、S19のステップに移行して第2非常運転を実行し、先のS17のステップに移行する。
S18のステップにて圧力PNが閾値PL1以上である、すなわち各開閉弁61〜68の開閉を確実に行うことができると判断した場合には、S20のステップに移行して各タンク34〜41内の圧力PXが閾値PL2よりも低いか否かを判定する。ここで、圧力PXが閾値PL2よりも低い、すなわちタンク34〜41が空になっていると判断した場合には、S21のステップに移行して第3非常運転を実行し、先のS17のステップに移行する。
同様に、S20のステップにて各タンク34〜41内の圧力PXが閾値PL2以上である、つまりタンク34〜41が空になっていないと判断した場合には、S22のステップに移行し、エアフローメータ21によって検出される排気流量AEが閾値ALよりも少ないか否かを判定する。ここで、排気流量AEが閾値ALよりも少ない、すなわち排気ファン20に異常があると判断した場合には、先のS21のステップに移行して第3非常運転を実行する。
S22のステップにて排気流量AEが閾値AL以上である、すなわち排気ファン20が正常に働いていると判断した場合には、S23のステップに移行して水素ガス濃度FHが閾値FHLよりも高いか否かを判定する。ここで、水素ガス濃度FHが閾値FHLよりも高い、すなわち作業雰囲気である試験室11内の水素ガス濃度が高すぎると判断した場合には、S24のステップに移行して第4非常運転を実行し、先のS17のステップに移行する。
S23のステップにて水素ガス濃度FHが閾値FHL以下である、すなわち試験室11内が安全であると判断した場合には、S25のステップに移行して定常運転モードであるか否かを判定する。ここで、定常運転モードが選択されていると判断した場合、S26のステップに移行して定常運転処理を行い、定常運転モードが選択されていないと判断した場合にはS27のステップに移行して起動運転処理を行う。
S27のステップにおける定常運転の処理手順を図5に示す。ここでは、まず、S261のステップにて燃料電池本体24温度TFが閾値TFLよりも低いか否かを判定し、温度TFが閾値TFLよりも低い、すなわち燃料電池本体24に異常があると判断した場合には、S262のステップに移行して先の第4非常運転を行い、さらにS263のステップにて異常警報表示器83により異常警告を行い、この定常運転処理のサブルーチンを終える。
また、S261のステップにて温度TFが閾値TFL以上である、すなわち燃料電池本体24が正常であると判断した場合には、S264のステップにて加熱反応部13の温度TRが閾値TRLよりも低いか否かを判定する。ここで、温度TRが閾値TRLよりも低い、すなわち加熱反応部13が正常に働いていないと判断した場合には、先のS262のステップに移行して第4非常運転を実行する。
さらに、S264のステップにて加熱反応部13の温度TRが閾値TRL以上である、すなわち加熱反応部13が正常に働いていると判断した場合には、S265のステップに移行して一酸化炭素濃度FCが閾値FCLよりも高いか否かを判定する。ここで、一酸化炭素濃度FCが閾値FCLよりも高いと判断した場合には、作業雰囲気である試験室11内の安全性を考慮して先のS262のステップに移行し、第4非常運転を実行する。
一方、S265のステップにて一酸化炭素濃度FCが閾値FCL以下である、すなわち試験室11内が安全であると判断した場合には、S267のステップに移行して水蒸気発生部14の温度TSが閾値TSLよりも低いか否かを判定する。ここで、温度TSが閾値TSLよりも低い、すなわち水蒸気発生部14が正常に働いていないと判断した場合には、S268のステップに移行して第5非常運転を実行し、先のS263のステップにて異常警報表示器83により異常警告を行う。
S267のステップにて水蒸気発生部14の温度TSが閾値TSL以上である、すなわち水蒸気発生部14が正常に働いていると判断した場合には、S269のステップに移行して定常運転を実行する。
例えば、定常運転モードにおいて先の灯油の水蒸気改質に対応した模擬改質ガスを製造して実際に試験を行う場合、最初に水素および酸素を200℃に加熱した水蒸気発生部14の容器本体31に供給し、水素ガスを過剰に含む水蒸気を二酸化炭素と混合し、Ru/Al23触媒が収容され、450〜650℃に加熱された加熱反応部13の反応器本体28に供給して模擬改質ガスを得る。得られる模擬改質ガスの組成はガス分析器にて分析することができる。
目標となる改質ガスと本実施形態により得られる模擬改質ガスとを比較した結果、同一の温度条件下では灯油に対する水蒸気のモル比が12以上の場合、改質ガスの組成と模擬改質ガスの組成とが1モル%以下の範囲で良好に一致した。灯油に対する水蒸気のモル比が36の場合における擬似改質ガスの組成を表3に示す。単位はすべてモル%である。
Figure 0005376280
上述したRu/Al23触媒に代えてPt/SiO2触媒を加熱反応部13で用いた場合、上述したものと同一の実験条件で得られる模擬改質ガスのガス組成が目標とする改質ガスの組成に対して大きくずれてしまった。このため、加熱反応部13で用いられる触媒の選択も重要であり、目標となる改質ガスの組成に対して同じ組成の模擬改質ガスが得られるように、適当な触媒の選択が必要となろう。
なお、本発明はその特許請求の範囲に記載された事項のみから解釈されるべきものであり、上述した実施形態においても、本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が記載した事項以外に可能である。つまり、上述した実施形態におけるすべての事項は、本発明を限定するためのものではなく、本発明とは直接的に関係のないあらゆる構成を含め、その用途や目的などに応じて任意に変更し得るものである。
本発明による燃料電池試験装置をSOFCに応用した一実施形態の概念図である。 図1に示した実施形態の制御ブロック図である。 図1に示した実施形態における制御手順を表すフローチャートである。 図3に示したフローチャートにおける運転停止処理の手順を表すフローチャートである。 図3に示したフローチャートにおける定常運転処理の手順を表すフローチャートである。
符号の説明
10 燃料電池試験装置
11 試験室
12 発電部
13 加熱反応部
14 水蒸気発生部
15 材料供給部
16 ガス分析部
17 負荷発生部
18 制御装置
19 排気ダクト
20 排気ファン
21 エアフローメータ
22 一酸化炭素ガス濃度センサ
23 水素ガス濃度センサ
24 燃料電池本体
25 第1ヒータ
26 セル
27 第1温度センサ
28 反応器本体
29 第2ヒータ
30 第2温度センサ
31 容器本体
32 第3ヒータ
33 第3温度センサ
34〜41 タンク
42〜52 配管
53〜60 質量流量計
61〜68 開閉弁
69〜78 圧力センサ
79〜82 スイッチ
83 異常警報表示器

Claims (11)

  1. 燃料電池に供給される改質ガスの原料の元素組成に応じて水素と酸素とメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方との混合比を設定するステップと、
    混合比が設定された水素と酸素とを加熱して水蒸気を得るステップと、
    得られた水蒸気を含むガスを混合比が設定されたメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱反応器に導くステップと、
    前記加熱反応器に導かれた水蒸気を含むガスをメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱して改質ガスに準じた模擬改質ガスを得るステップと
    を具えたことを特徴とする模擬改質ガス製造方法。
  2. 前記加熱反応器に導かれた水蒸気を含むガスをメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱する温度が前記改質ガスを得る際の改質温度であることを特徴とする請求項1に記載の模擬改質ガス製造方法。
  3. 前記改質ガスに存在して前記模擬改質ガスに存在しない成分を前記模擬改質ガスに添加するステップをさらに具えたことを特徴とする請求項1または請求項に記載の模擬改質ガス製造方法。
  4. 水素,酸素,メタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方それぞれ供給される複数の材料供給通路と、
    燃料電池に供給される改質ガスの原料の元素組成に応じて前記複数の材料供給通路内を流れる水素,酸素,メタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方の流量をそれぞれ制御する制御手段と、
    水素および酸素の前記材料供給通路から水素および酸素が導かれる入口と、水蒸気を含むガスの出口と、ヒータとを有し、水素と酸素とを加熱して水蒸気を得るための水蒸気発生器と、
    この水蒸気発生器の出口ならびにメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方の材料供給通路に連通路を介して連通する入口と、質ガスに準じた模擬改質ガスの出口と、ヒータとを有し、前記水蒸気発生器からの水蒸気を含むガスをメタンおよび二酸化炭素の少なくとも一方と共に加熱して改質ガスに準じた模擬改質ガスを得るための加熱反応器と
    を具えたことを特徴とする模擬改質ガス製造装置。
  5. 前記水蒸気発生器は、本体と、この本体内に収容される酸化触媒と、この酸化触媒または前記本体の温度を検出するための温度センサとをさらに有し、前記ヒータは前記本体を取り囲むように配設されて前記酸化触媒を加熱するためのものであり、前記制御手段は前記温度センサによる検出信号に基づいて前記ヒータの作動を制御することを特徴とする請求項に記載の模擬改質ガス製造装置。
  6. 前記本体または前記酸化触媒の温度が予め設定した第1の温度よりも低いか、あるいは予め設定した第2の温度よりも高い場合、前記制御手段は酸素用の前記材料供給通路が閉止されるように制御することを特徴とする請求項に記載の模擬改質ガス製造装置。
  7. 前記水蒸気発生器の入口側の圧力を検出するための圧力センサをさらに具え、前記制御手段はこの圧力センサによって検出される圧力が所定圧を越えた場合、すべての前記材料供給通路が閉止されるように制御することを特徴とする請求項から請求項の何れかに記載の模擬改質ガス製造装置。
  8. 前記加熱反応器の出口側に連通し、前記改質ガスに存在して前記模擬改質ガスに存在しない成分を前記模擬改質ガスに添加するための添加成分供給通路をさらに具えたことを特徴とする請求項から請求項の何れかに記載の模擬改質ガス製造装置。
  9. 請求項1から請求項の何れかに記載の模擬改質ガス製造方法か、請求項から請求項の何れかに記載の模擬改質ガス製造装置により得られる模擬改質ガスを用いた燃料電池試験装置。
  10. 作業雰囲気中の一酸化炭素ガス濃度を検出する一酸化炭素ガス濃度センサをさらに具え、前記制御装置は、前記一酸化炭素濃度センサによって検出される一酸化炭素ガス濃度が所定値を越えた場合、二酸化炭素およびメタン用の前記材料供給通路が閉止されるように制御することを特徴とする請求項に記載の燃料電池試験装置。
  11. 作業雰囲気中の水素ガス濃度を検出する水素ガス濃度センサをさらに具え、前記制御装置は、前記水素ガス濃度センサによって検出される水素ガス濃度が所定値を越えた場合、二酸化炭素およびメタン用の前記材料供給通路が閉止されるように制御する一方、4%以下の水素を含む窒素が前記加熱反応器に導かれるように、水素および窒素用の前記材料供給通路内を流れる水素および窒素の流量を制御することを特徴とする請求項または請求項10に記載の燃料電池試験装置。
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