JP2002313386A - 高分子電解質型燃料電池 - Google Patents

高分子電解質型燃料電池

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JP2002313386A
JP2002313386A JP2001109141A JP2001109141A JP2002313386A JP 2002313386 A JP2002313386 A JP 2002313386A JP 2001109141 A JP2001109141 A JP 2001109141A JP 2001109141 A JP2001109141 A JP 2001109141A JP 2002313386 A JP2002313386 A JP 2002313386A
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gas
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JP2001109141A
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Hideo Obara
英夫 小原
Hiroki Kusakabe
弘樹 日下部
Tatsuto Yamazaki
達人 山崎
Nobunori Hase
伸啓 長谷
Shinsuke Takeguchi
伸介 竹口
Yoshiaki Yamamoto
義明 山本
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 断熱構造を大型化することなく、端部からの
放熱による積層電池間に温度差が生じ、これにより端に
位置する電池の性能が低下するのを抑制した高分子電解
質型燃料電池を提供する。 【解決手段】 電池の端部側に、単電池積層体中の特定
の単電池を冷却するための冷媒流路に連通する冷媒流路
を設け、所定の温度に暖められた冷媒を放熱の激しい部
位に回すことで、通常発電時及び起動時に、積層された
セル間に発生する放熱による温度差をなくす。これによ
り、安定した電池性能及び断熱材の小型化、さらには起
動時間の短縮を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポータブル電源、
電気自動車用電源、家庭内コージェネレーションシステ
ム等に使用される高分子電解質膜を用いた燃料電池に関
する。
【0002】
【従来の技術】固体高分子電解質を用いた燃料電池は、
水素を含有する燃料ガスと空気など酸素を含有する酸化
剤ガスとを電気化学的に反応させることにより、電力と
熱とを同時に発生させるものである。この燃料電池は、
基本的には、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解
質膜、および高分子電解質膜の両面に形成された一対の
電極、すなわちアノードとカソードから構成される。前
記の電極は、通常、白金族金属触媒を担持したカーボン
粉末を主成分とし、高分子電解質膜の表面に形成される
触媒層、およびこの触媒層の外面に形成される、通気性
と電子伝導性を併せ持つ拡散層からなる。電極に供給さ
れる燃料ガスおよび酸化剤ガスが外にリークしたり、二
種類のガスが互いに混合しないように、電極の周囲には
高分子電解質膜を挟んでガスシール材やガスケットが配
置される。これらのシール材やガスケットは、電極及び
高分子電解質膜と一体化してあらかじめ組み立てられ
る。これをMEA(電解質膜−電極接合体)と呼ぶ。M
EAの外側には、これを機械的に固定するとともに、隣
接したMEAを互いに電気的に直列に、場合によっては
並列に、接続するための導電性のセパレータ板が配置さ
れる。セパレータ板のMEAと接触する部分には、電極
面に反応ガスを供給し、生成ガスや余剰ガスを運び去る
ためのガス流路が形成される。ガス流路は、セパレータ
板と別に設けることもできるが、セパレータ板の表面に
溝を設けてガス流路とする方式が一般的である。
【0003】これらの溝に燃料ガスおよび酸化剤ガスを
供給するためには、ガス流路を形成したセパレータ板
に、貫通した穴を設け、ガス流路の出入り口をこの穴ま
で通し、この穴から直接反応ガスを各流路に分岐しなが
ら供給する必要がある。ここで、この各流路に反応ガス
を分配するためのマニホルド穴と呼ぶ。燃料電池は、運
転中に発熱するので、電池を良好な温度状態に維持する
ために、冷却水等で冷却する必要がある。通常、1〜3
セル毎に、冷却水を流す冷却部が設けられる。冷却部を
セパレータ板とセパレータ板との間に挿入する形式と、
セパレータ板の背面に冷却水流路を設けて冷却部とする
形式とがあり、後者が多く利用される。この場合、セパ
レータ板には冷却水を各冷却水の流路に分配するための
マニホルド穴も必要となる。これらのMEAとセパレー
タ板および冷却部を交互に重ねて10〜200セル積層
し、その積層体を集電板と絶縁板を介して端板で挟み、
締結ボルトで両端から固定するのが一般的な積層電池の
構造である。
【0004】このような高分子電解質型燃料電池では、
端板部分からの放熱により、端板に近いセルと中心部に
存在するセルでは温度差が生じてしまう。その結果、端
部に位置するセルは、その温度が相対的に下がり、加湿
過多となりやすく、中心部のセルに比べて性能が悪くな
る。最悪の場合は、水詰まり等により性能が極端に低下
する。そのため、端板の外側には断熱材が配置される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、燃料電
池の端板の外側に断熱材を配置して放熱を低減する構成
にすると、燃料電池装置の大型化を招き、電池搭載機器
の小型化を阻害する要因となる。また、端板の形状が複
雑化した場合、断熱材による電池の被覆が不完全になり
やすい。その結果、積層されたセル間の温度差が大きく
なり、セルの性能に差が生じる。さらに、システム始動
時には、冷却水を加熱しながら循環し、同時に各セルに
温度に応じて段階的に負荷を与えてその発熱を利用し、
所定の電池温度まで暖機運転を行う。その際、端板に近
いセルは、昇温速度が遅いため、平均的な電池温度と生
成水とのバランスが崩れ、端板に近いセルが水詰まりを
引き起こしてしまう。そのため起動時間を短縮できな
い。本発明は、断熱構造を大型化することなく、端部か
らの放熱による積層電池間に温度差が生じ、これにより
端に位置する電池の性能が低下するのを抑制した高分子
電解質型燃料電池を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電池の端部側
に、単電池積層体中の特定の単電池を冷却するための冷
媒流路に連通する冷媒流路を設け、所定の温度に暖めら
れた冷媒を放熱の激しい部位に回すことで、通常発電時
及び起動時に、積層されたセル間に発生する放熱による
温度差をなくす。これにより、安定した電池性能及び断
熱材の小型化、さらには起動時間の短縮を可能にする。
本発明の高分子電解質型燃料電池は、高分子電解質膜お
よび前記高分子電解質膜を挟む一対の電極を含む電解質
膜−電極接合体、前記電極の一方に燃料ガスを供給する
ガス流路を有するアノード側導電性セパレータ板、およ
び他方の電極に酸化剤ガスを供給するガス流路を有する
カソード側導電性セパレータ板からなる単電池の積層
体、前記積層体を順次挟む少なくとも一対の集電板、絶
縁板、および端板、前記端板同士を締結する締結手段、
前記燃料ガスの流路および酸化剤ガスの流路のそれぞれ
を通じて燃料ガスおよび酸化剤ガスを各単電池に供給
し、排出するガス供給・排出手段、並びに前記単電池積
層体中の特定の単電池を冷却するための冷却板の冷媒流
路に冷媒を循環する冷媒循環手段を具備し、前記集電板
と単電池積層体との間に、前記冷媒の循環路に連通する
冷媒流路を有する第2の冷却板を付加したことを特徴と
する。
【0007】本発明は、高分子電解質膜および前記高分
子電解質膜を挟む一対の電極を含む電解質膜−電極接合
体、前記電極の一方に燃料ガスを供給するガス流路を有
するアノード側導電性セパレータ板、および他方の電極
に酸化剤ガスを供給するガス流路を有するカソード側導
電性セパレータ板からなる単電池の積層体、前記積層体
を順次挟む少なくとも一対の集電板、絶縁板、および端
板、前記端板同士を締結する締結手段、前記燃料ガスの
流路および酸化剤ガスの流路のそれぞれを通じて燃料ガ
スおよび酸化剤ガスを各単電池に供給し、排出するガス
供給・排出手段、並びに前記単電池積層体中の特定の単
電池を冷却するための冷却板の冷媒流路に冷媒を循環す
る冷媒循環手段を具備し、前記絶縁板が、前記冷媒の循
環路に連通する冷媒流路を有する高分子電解質型燃料電
池を提供する。
【0008】また、本発明は、高分子電解質膜および前
記高分子電解質膜を挟む一対の電極を含む電解質膜−電
極接合体、前記電極の一方に燃料ガスを供給するガス流
路を有するアノード側導電性セパレータ板、および他方
の電極に酸化剤ガスを供給するガス流路を有するカソー
ド側導電性セパレータ板からなる単電池の積層体、前記
積層体を順次挟む少なくとも一対の集電板、絶縁板、お
よび端板、前記端板同士を締結する締結手段、前記燃料
ガスの流路および酸化剤ガスの流路のそれぞれを通じて
燃料ガスおよび酸化剤ガスを各単電池に供給し、排出す
るガス供給・排出手段、並びに前記単電池積層体中の特
定の単電池を冷却するための冷却板の冷媒流路に冷媒を
循環する冷媒循環手段を具備し、前記集電板が、前記冷
媒の循環路に連通する冷媒流路を有することを特徴とす
る高分子電解質型燃料電池に関する。
【0009】上記において、第2の冷却板、前記絶縁
板、および集電板の冷媒流路は、それらの圧力損失が他
の冷却板のそれより小さくなるように構成されるのが好
ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。ここに用いられた構造図は、
理解を容易にするためのものであって、各要素の相対的
な大きさや位置関係は必ずしも正確ではない。
【0011】実施の形態1 図1は本実施の形態の燃料電池の平面図、図2は同正面
図、図3は図1のIII−III線断面図である。10は電解
質膜−電極接合体(MEA)を表す。このMEA10
は、高分子電解質膜1、これを挟む図示しない一対の電
極およびこれら電極の周縁部に配されて電解質膜を挟む
ガスケット2、3から構成されている。このMEA10
が導電性セパレータ板を介して複数積層されて単電池の
積層体を構成している。ここに用いたセパレータ板は2
種ある。1つは、一方の面にカソードに酸化剤ガスを供
給するためのガス流路14を有し、他方の面にアノード
に燃料ガスを供給するためのガス流路15を有する単一
の部材からなるセパレータ板11である。他の1つは、
一方の面に酸化剤ガスの流路14を有し、他方の面に冷
媒の流路18を有するカソード側セパレータ板11c
と、一方の面に燃料ガスの流路15を有し、他方の面に
冷媒の流路18を有するアノード側セパレータ板11a
とをそれらの冷媒流路18が向き合うように接合した冷
却板を兼ねるセパレータ板22である。
【0012】この例では、単電池の積層体の端部に、冷
却板を兼ねるセパレータ板22cおよび22aが位置し
ている。セパレータ板22cは、カソード側セパレータ
板11cと冷媒の流路18のみを有する板11dとを接
合したものである。セパレータ板22aは、アノード側
セパレータ板11aと冷媒の流路18のみを有する板1
1eとを接合したものである。そして、それらの外側に
は、さらにセパレータ板と同様の導電性材料からなり、
冷媒の流路18を有する板11dと11eを組み合わせ
た第2の冷却板23が付加されている。これら第2の冷
却板23の外側に、集電板28a、28b、絶縁板27
a、27b、および端板29a、29bが配されてい
る。端板29aと29bとは、複数のボルト33、それ
らの端部に螺合するナットおよびばね35からなる締結
手段により締結されて単電池の積層体を締め付けてい
る。この電池は、その外側が図示しない断熱材により覆
われる。
【0013】セパレータ板11、11a、11c、およ
び冷却板を構成する板11d、11eには、それぞれ酸
化剤ガスのマニホルド穴12、燃料ガスのマニホルド穴
13および冷媒のマニホルド穴16が設けられている。
MEA10、集電板28a、絶縁板27aおよび端板2
9aには、前記の各マニホルド穴に連通するマニホルド
穴を有する。そして、これらのマニホルド穴には、端板
29aに設けた酸化剤ガスの導入管30aから酸化剤ガ
スが導入され、セパレータ板のガス流路14からカソー
ドに供給され、図示しない出口側マニホルド穴を経由し
て酸化剤ガスの排出管30bより外部へ排出される。同
様に、端板29aに設けた燃料ガスの導入管31aから
燃料ガスがマニホルド穴13に導入され、セパレータ板
のガス流路15からアノードに供給され、図示しない出
口側マニホルド穴を経由して燃料ガスの排出管31bよ
り外部へ排出される。また、端板29aに設けられた冷
媒の導入管32aより冷媒が導入され、冷却板の冷媒流
路18を流れ、出口側のマニホルド穴を経由して排出管
32bより外部へ排出される。
【0014】図4および5はそれぞれセパレータ板11
をカソード側およびアノード側から見た正面図である。
カソード側の面には、一対のマニホルド穴12を連絡す
るガス流路14を有し、アノード側の面には、一対のマ
ニホルド穴13を連絡するガス流路15を有する。ま
た、冷媒の流路18は、一対の冷媒のマニホルド穴16
を連絡するように設けられる。これらの溝14、15の
パターンは一例を示すにすぎず、図示のものに限定され
るものではない。
【0015】上記のように本実施の形態の燃料電池にお
いては、電池積層体の端部にそれぞれ2組の冷却板が設
けられ、これらの冷却板には、電池を冷却して昇温され
た冷媒が流れる。従って、端板からの放熱による端部の
セルの温度低下を防止することが可能になる。このため
セル間の温度差がなく、安定した運転が可能になり、か
つ過剰な断熱構造を不要とすることができる。また、起
動時間の短縮も可能になる。
【0016】実施の形態2 図6は本実施の形態の燃料電池を図1のIII−III線に相
当する部分で切った断面図である。この燃料電池の基本
構成は実施の形態1と同様であり、同じ番号は同一の構
成要素を表す。本実施の形態においては、絶縁板に冷媒
の流路を形成している。すなわち、対向する面に冷媒の
流路18を形成した2枚の絶縁板27dと27eを組み
合わせて従来の絶縁板に替えている。絶縁板は、例え
ば、ベークライトを使用し、シールが必要な部位には、
シリコーン系シール剤を塗布して、張り合わせる。この
絶縁板の冷媒の流路に冷媒を流すために、絶縁板および
集電板に冷媒のマニホルド穴16を設けている。この例
では、絶縁板および集電板に酸化剤ガスおよび燃料ガス
のマニホルド穴も設けている。この燃料電池では、実施
の形態1と同様に、絶縁板の冷媒流路に流れる冷媒の熱
により、端板からの放熱による端部のセルの温度低下を
防止することができる。
【0017】実施の形態3 図7は本実施の形態の燃料電池を図1のIII−III線に相
当する部分で切った断面図である。この燃料電池の基本
構成は実施の形態1と同様であり、同じ番号は同一の構
成要素を表す。本実施の形態においては、集電板に冷媒
の流路を形成している。すなわち、対向する面に冷媒の
流路18を形成した2枚の集電板28dと28eを組み
合わせて従来の集電板に替えている。集電板には、例え
ば真鍮板を使用する。2枚の相対する面に冷媒の流路を
形成した後、表面に1ミクロン厚程度の金メッキを施
す。シールが必要な部位には、シリコーン系シール剤を
塗布して、張り合わせる。この燃料電池では、実施の形
態1と同様に、集電板の冷媒流路に流れる冷媒の熱によ
り、端板からの放熱による端部のセルの温度低下を防止
することができる。
【0018】実施の形態4 図8は本実施の形態の燃料電池を図1のIII−III線に相
当する部分で切った断面図である。この燃料電池の基本
構成は実施の形態1と同様であり、同じ番号は同一の構
成要素を表す。本実施の形態においては、実施の形態1
における第2の冷却板23を構成する板11dおよび1
1eに代えて、冷媒の流路38が流路18より約30%
大きい断面積を有する板21dおよび21eからなる冷
却板24を用いている。このため電池端部の放熱をより
少なくすることができる。実施の形態2および3につい
ても同様に、冷媒の流路の断面積を増大することができ
る。
【0019】
【実施例】次に、本発明の実施例を説明する。 《実施例1》平均粒径30nmのカ−ボン微粉末(電気
化学工業(株)製デンカブラック)に、平均粒径約30
Åの白金粒子を重量比75:25の割合で担持したもの
をカソードの触媒とし、同上のカーボン微粉末に白金−
ルテニウム合金(白金とルテニウムの重量比50:5
0)粒子を重量比50:50の割合で担持したものをア
ノードの触媒とした。これらの触媒粉末をイソプロパノ
−ルに分散させた液に、パーフルオロカーボンスルホン
酸粉末のエチルアルコール分散液を混合し、ペースト状
にした。これらのカソード触媒およびアノード触媒を含
むペーストを原料としてスクリ−ン印刷法により、それ
ぞれ厚み250μmのカ−ボン不織布の一方の面に触媒
層を形成してカソードおよびアノードを作製した。この
ようにして得たカソードおよびアノードに含まれる触媒
金属量は0.5mg/cm2、パーフルオロカーボンス
ルホン酸の量は1.2mg/cm2となるよう調整し
た。
【0020】これらのカソードおよびアノードを、これ
らの電極より一回り大きい面積を有する水素イオン伝導
性高分子電解質膜の中心部の両面に、印刷した触媒層が
電解質膜側に接するように、ホットプレスによって接合
した。ここでは、水素イオン伝導性高分子電解質とし
て、パーフルオロカーボンスルホン酸を25μmの厚み
に薄膜化したもの(米国デュポン社製ナフィオン11
2)を用いた。さらに、電極の外周には、電解質膜を挟
んで両側に、外形がセパレータ板と同一の形状に打ち抜
かれたガスケットをホットプレスによって接合し、電解
質膜−電極接合体(MEA)を作製した。このMEA1
00個を用いて図1〜3に示すような燃料電池を組み立
てた。また、比較例として、積層電池端部にセパレータ
板11を配し、第2の冷却板をなくした電池を組み立て
た。
【0021】これらの電池を温度75℃に保持し、アノ
ードに露点が75℃となるように加温・加湿した模擬改
質ガス(水素80体積%、二酸化炭素20体積%、一酸
化炭素50ppm)、カソードに露点が50℃となるよ
うに加温・加湿した空気をそれぞれ供給し、水素利用率
80%、酸素利用率50%、電流密度0.3A/cm 2
で運転した。冷媒としては水を用いた。中央部のセルお
よび端に位置するセルの温度および電池電圧の経時変化
を調べた。本実施例の電池の特性を図9および図10
に、比較例の電池の特性を図11および図12にそれぞ
れ示す。これらの図から明らかなように、比較例の積層
電池では、端に位置するセルの温度が低く、ある時間を
すぎたところで電圧低下が生じている。これに対して、
本実施例の電池は、各セルの温度が一定であり、電圧低
下が生じていない。さらに、起動初期における電池温度
の昇温時間も短縮されていることが確認された。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、放熱によ
る温度差が積層電池間に生じないため、安定した電池性
能を得られる。また、燃料電池に取り付ける断熱構造を
簡素化することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の燃料電池の平面図である。
【図2】同電池の正面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】同電池のセパレータ板のカソード側の正面図で
ある。
【図5】同セパレータ板のアノード側の正面図である。
【図6】本発明の他の実施例の燃料電池の縦断面図であ
る。
【図7】本発明のさらに他の実施例の燃料電池の縦断面
図である。
【図8】本発明のさらに他の実施例の燃料電池の縦断面
図である。
【図9】本発明の実施例の電池の特定セルの温度の経時
変化を示す図である。
【図10】本発明の実施例の電池の特定セルの電圧の経
時変化を示す図である。
【図11】比較例の電池の特定セルの温度の経時変化を
示す図である。
【図12】比較例の電池の特定セルの電圧の経時変化を
示す図である。
【符号の説明】
1 電解質膜 2、3 ガスケット 10 MEA 11、22 セパレータ板 11a アノード側セパレータ板 11c カソード側セパレータ板 11d、11e、21d、21e 冷媒の流路を有する
導電性板 12 酸化剤ガスのマニホルド穴 13 燃料ガスのマニホルド穴 14 酸化剤ガスの流路 15 燃料ガスの流路 16 冷媒のマニホルド穴 18、38 冷媒の流路 22、22a、22c セパレータ板 23、24 第2の冷却板 27a、27b、27d、27e 絶縁板 28a、28b 集電板 29a、29b 端板 30a 酸化剤ガス導入管 30b 酸化剤ガス排出管 31a 燃料ガス導入管 31b 燃料ガス排出管 32a 冷却水導入管 32b 冷却水排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山崎 達人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 長谷 伸啓 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 竹口 伸介 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山本 義明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H026 AA06 CC03 CX05 5H027 AA06 CC06 KK01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子電解質膜および前記高分子電解質
    膜を挟む一対の電極を含む電解質膜−電極接合体、前記
    電極の一方に燃料ガスを供給するガス流路を有するアノ
    ード側導電性セパレータ板、および他方の電極に酸化剤
    ガスを供給するガス流路を有するカソード側導電性セパ
    レータ板からなる単電池の積層体、 前記積層体を順次挟む少なくとも一対の集電板、絶縁
    板、および端板、 前記端板同士を締結する締結手段、 前記燃料ガスの流路および酸化剤ガスの流路のそれぞれ
    を通じて燃料ガスおよび酸化剤ガスを各単電池に供給
    し、排出するガス供給・排出手段、並びに前記単電池積
    層体中の特定の単電池を冷却するための冷却板の冷媒流
    路に冷媒を循環する冷媒循環手段を具備し、 前記集電板と単電池積層体との間に、前記冷媒の循環路
    に連通する冷媒流路を有する第2の冷却板を付加したこ
    とを特徴とする高分子電解質型燃料電池。
  2. 【請求項2】 前記第2の冷却板の冷媒流路は、その圧
    力損失が他の冷却板のそれより小さくなるように構成さ
    れた請求項1記載の高分子電解質型燃料電池。
  3. 【請求項3】 高分子電解質膜および前記高分子電解質
    膜を挟む一対の電極を含む電解質膜−電極接合体、前記
    電極の一方に燃料ガスを供給するガス流路を有するアノ
    ード側導電性セパレータ板、および他方の電極に酸化剤
    ガスを供給するガス流路を有するカソード側導電性セパ
    レータ板からなる単電池の積層体、 前記積層体を順次挟む少なくとも一対の集電板、絶縁
    板、および端板、 前記端板同士を締結する締結手段、 前記燃料ガスの流路および酸化剤ガスの流路のそれぞれ
    を通じて燃料ガスおよび酸化剤ガスを各単電池に供給
    し、排出するガス供給・排出手段、並びに前記単電池積
    層体中の特定の単電池を冷却するための冷却板の冷媒流
    路に冷媒を循環する冷媒循環手段を具備し、 前記絶縁板が、前記冷媒の循環路に連通する冷媒流路を
    有することを特徴とする高分子電解質型燃料電池。
  4. 【請求項4】 前記絶縁板の冷媒流路は、その圧力損失
    が他の冷却板のそれより小さくなるように構成された請
    求項3記載の高分子電解質型燃料電池。
  5. 【請求項5】 高分子電解質膜および前記高分子電解質
    膜を挟む一対の電極を含む電解質膜−電極接合体、前記
    電極の一方に燃料ガスを供給するガス流路を有するアノ
    ード側導電性セパレータ板、および他方の電極に酸化剤
    ガスを供給するガス流路を有するカソード側導電性セパ
    レータ板からなる単電池の積層体、 前記積層体を順次挟む少なくとも一対の集電板、絶縁
    板、および端板、 前記端板同士を締結する締結手段、 前記燃料ガスの流路および酸化剤ガスの流路のそれぞれ
    を通じて燃料ガスおよび酸化剤ガスを各単電池に供給
    し、排出するガス供給・排出手段、並びに前記単電池積
    層体中の特定の単電池を冷却するための冷却板の冷媒流
    路に冷媒を循環する冷媒循環手段を具備し、 前記集電板が、前記冷媒の循環路に連通する冷媒流路を
    有することを特徴とする高分子電解質型燃料電池。
  6. 【請求項6】 前記集電板の冷媒流路は、その圧力損失
    が他の冷却板のそれより小さくなるように構成された請
    求項5記載の高分子電解質型燃料電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004288509A (ja) * 2003-03-24 2004-10-14 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP2009205882A (ja) * 2008-02-26 2009-09-10 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 模擬改質ガス製造方法およびその装置ならびにこれを用いた燃料電池試験装置
US8603692B2 (en) 2006-07-26 2013-12-10 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Fuel cell stack

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