JP5136051B2 - 燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は、ポータブル電源,電気自動車用電源,家庭内コージェネレーションシステムなどに使用する燃料電池に係り、特に、高分子電解質を用いた高分子電解質型燃料電池に関する。
高分子電解質を用いた燃料電池は、水素を含有する燃料と空気など酸素を含有する酸化剤ガスとを電気化学的に反応させることにより、電力と熱とを同時に発生させるものである。この燃料電池は、基本的には、水素イオンを選択的に輸送する高分子電解質膜、及び高分子電解質膜の両面に形成された一対の電極、すなわちアノードとカソードから構成される。これらの電極は、白金族金属触媒を担持したカーボン粉末を主成分とし、高分子電解質膜の表面に形成される触媒層、及び触媒層の外面に配置される通気性と電子導電性とを併せ持つガス拡散層を有する。このように高分子電解質膜と電極(ガス拡散層を含む)とが一体的に接合されて組み立てられたものを電解質膜電極接合体(MEA)という。
また、MEAの両側には、MEAを機械的に挟み込んで固定するとともに、隣接するMEAを互いに電気的に直列に接続するための導電性のセパレータが配置される。セパレータ板においてMEAと接触する部分には、それぞれの電極に燃料や酸化剤ガスなどの反応ガスを供給し、生成水や余剰ガスを運び去るためのガス流路が形成される。このようなガス流路は、セパレータと別に設けることもできるが、セパレータの表面に溝を設けてガス流路とする方式が一般的である。なお、このようにMEAが一対のセパレータ板により挟み込まれた構造体を、単電池モジュールという。
セパレータとMEAとの間に形成されるガス流路への反応ガスの供給及びガス流路からの反応ガス,生成水の排出は、セパレータの縁部にマニホールド孔と呼ばれる貫通した孔を設け、このマニホールド孔にガス流路の出入り口を連通して、マニホールド孔から各ガス流路に反応ガスを分配することによって行われる。
また、ガス流路に供給される燃料や酸化剤ガスが外部へリークしたり、2種類のガスが互いに混合したりしないように、MEAにおける電極が形成されている部分、すなわち発電領域の外周を囲むように一対のセパレータの間にはシール部材としてガスシール材やガスケットが配置される。これらのガスシール材やガスケットは、マニホールド孔の周囲のシールをも行う。
燃料電池は、運転中に発熱するので、電池を良好な温度状態に維持するために、冷却水などで冷却する必要がある。通常、1〜3セル毎に、冷却水を流す冷却部が設けられる。これらのMEA,セパレータ及び冷却部を交互に重ねていき、10〜200セル積層した後、集電板と絶縁板を介して端板でこれを挟み、締結ロッド(ボルト)で両端から固定してなるのが一般的な積層電池(燃料電池スタック)の構造である。
このような積層電池では、冷却部を含む複数の単電池モジュールを一方向に積み重ね、その両端に一対の端板を配置し、それぞれの端板間を締結ロッドで固定して、それぞれの単電池モジュールを締め付けるような締め付け方式が採用されている。このような締め付け方式として、機械的強度の観点から端板や締結ロッドには、通常、ステンレス鋼などの金属材料を用い、これらの端板や締結ロッドと、積層電池との間を絶縁板により電気的に絶縁し、電流が端板を通して外部に漏れ出ることのない構造が採用されている。
また、端板と単電池モジュールの間にある集電板は面で接触しており、電池を良好な温度状態に維持するために、端板の外側に断熱材を巻き付けて放熱を防ぐ構成となっている。締結ロッドについては、セパレータの縁部に形成された貫通孔を通す方法や、積層電池全体を端板越しに金属のベルトで締め上げる方式が一般的である。
このような締め付け方式が採用されている積層電池においては、単電池モジュールを平面内(積層方向に直交する平面内)で均一な締結力で締め付けられることが重要とされている。この均一な締結力によって、空気,水素,冷却水などの漏れを防止し、また単電池モジュールの破損を防止し、さらに、それによって発電効率を上げたり、電池寿命を延長したりすることが可能となるからである。このような締め付け方式における締結力の均一化の観点から、例えば特許文献1では、端板の外側の形状を工夫することにより、単電池モジュール側の平面を維持し、締結力を均一化する構造が提案されている。
特開2003−151612号公報
ところで、燃料電池の家庭用コージェネシステムは、発電を安定させるためにスタック内の温度条件が一定に保たれることと、発電時に発生した熱により湯を作り、エネルギ効率を上げることが必要である。そのためには熱が逃げることにより熱効率が下がらないことが重要である。
電池を良好な温度状態に維持するために、従来例では端板の外側に断熱材を巻きつけて放熱を防ぐ構成となっているが、端板と単電池モジュールの間にある集電板は面で接触しており、特に集電板と端板の間が面接触していると、端板へ熱が移動し、スタック内の温度が外気により変動しやすいとともに、熱効率も低下してしまうという問題が生じる。
また、一般的に端板を製作する上で、単電池モジュール側の広範囲において平面部分を作ることは困難であり端板の材質も限られてくる。特許文献1に記載された構造においても、同様な問題が発生する。
したがって、本発明の目的は、上記問題を解決することにあり、熱効率を低下させることなく、膜電極接合体とセパレータとの間に接触圧力のバラツキが生じることを低減するようにした燃料電池を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、単電池モジュールを積層させ、この両端に配置された樹脂の一対の端板を締結することで構成される燃料電池において、前記一対の端板のモジュール側の表面に複数の突起が前記端板と一体に設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1記載の燃料電池において、突起を、端板の周囲部分に設けたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載の燃料電池において、突起は均等な間隔にて配置されることを特徴とする。
本発明によれば、樹脂の一対の端板における燃料電池スタック側に複数の突起を前記端板と一体に設けたことにより、各単電池モジュールにおいて発電時に発生する熱が端板を通じて外部へ放熱する量が減り、また外部の温度環境変化に左右されにくい優れた燃料電池を提供することができる。
以下、本発明に係る実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1として高分子電解質型燃料電池(PEFC)の一例である燃料電池を一部分解した状態にて示す斜視図、図2は図1に示す燃料電池における単電池モジュールにおける周縁部の部分を示す断面図である。
図1に示すように、燃料電池101は、燃料電池における発電装置の単位構成である単電池モジュール11を複数台積層した状態にて、両端に一対の集電板12と端板13とを配置して挟み込み、ボルト孔を貫通させた締結部材である締結ボルト14とナット15にて締結することにより構成されている。なお、このように、複数の単電池モジュール11が積層されて締結されたものを、燃料電池スタック10と呼んでいる。なお、本実施形態では、例えば単電池モジュール(セルともいう)が60台積層されて、燃料電池スタック10が構成されている。
次に、単電池モジュール11の具体的な構成について説明する。図1,図2に示すように、単電池モジュール11は、MEA1の両端に配置された一対の導電性のセパレータ板、具体的にはアノード側セパレータ4A及びカソード側セパレータ4Bにより、MEA1を挟んで構成されている。MEA1は、高分子電解質膜2と、この高分子電解質膜2の両面に形成された一対の電極、すなわちアノード電極3A及びカソード電極3Bとを備えて構成される。これらの電極3A及び3Bは、高分子電解質膜2の表面に形成される触媒層と、この触媒層の外表面に配置されるガス拡散層とにより構成される。また、アノード側セパレータ4AのMEA1側の表面には、燃料流路を形成するための燃料ガス流路溝5が形成されており、カソード側セパレータ4BのMEA1側の表面には、酸化剤ガス流路を形成するための酸化剤ガス流路溝6が形成されている。
MEA1におけるそれぞれの電極3A及び3Bの最も外側に配置されているガス拡散層が、それぞれのセパレータ4A及び4Bと当接し、アノード側セパレータ4Aの燃料ガス流路溝5がガス拡散層により覆われて燃料流路が形成されるとともに、カソード側セパレータ4Bの酸化剤ガス流路溝6がガス拡散層により覆われて酸化剤ガス流路が形成される。このように形成された燃料流路に燃料が流通されると、流通される燃料にアノード電極3Aのガス拡散層が暴露されることとなるとともに、酸化剤ガス流路に酸化剤ガスが流通されると、流通される酸化剤ガスにカソード電極3Bのガス拡散層が暴露されることとなる。
その結果、それぞれの電極3A及び3Bにおいて、所定の電気化学反応が生じ、単電池モジュール11における発電が行われる。積層されたそれぞれの単電池モジュール11においては、隣接した単電池モジュール11におけるMEA1同士が互いに電気的に直列に接続される、あるいは電気的に並列に接続されて、燃料電池101全体として発電された電力を取り出すことが可能に構成されている。
また、単電池モジュール11おけるそれぞれのセパレータ4A及び4Bの周縁部には、燃料流路溝5及び酸化剤ガス流路溝6に個別に連通する貫通孔である燃料マニホールド孔7A及び酸化剤ガスマニホールド孔7Bが形成されている。単電池モジュール11が積層された状態では、これらのマニホールド孔7A、7Bが積層されて結合し、連通された流体の通路となる燃料マニホールド及び酸化剤ガスマニホールドが形成される。
さらに、それぞれのセパレータ4A及び4Bの周縁部には、燃料マニホールド孔
7A及び酸化剤ガスマニホールド孔7Bと同様に、水が流通する二つのマニホールドを形成する水マニホールド孔7Cが形成されている。同様に単電池モジュール11が積層された状態では、これらのマニホールド孔7Cが積層されて結合し、連通された流体の通路となる水マニホールドが形成される。
また、図2に示すように、MEA1の高分子電解質膜2の周縁部には、電極3A及び3Bが形成されておらず、この部分は、シール機能を有するガスケット部(シール部材の一例である)8として形成されている。ガスケット部8は、高分子電解質膜2の周縁部を挟み込むように弾性体により形成されており、図示するように、単電池モジュール11において、一対のセパレータ4A及び4Bに挟まれた状態にて配置される。このような状態において、ガスケット部8は、MEA1の電極3A及び3Bに供給される燃料や酸化剤ガスが単電池モジュール11の外部へリークしないように、さらに2種類のガスが混合しないようにシールを行う。
さらに、ガスケット部8には、それぞれのマニホールド孔7A〜7Cに応じた位置に孔が形成されており、それぞれのセパレータ4A及び4Bに挟まれた状態で、マニホールド孔の周囲をシールする。
なお、本実施形態においては、ガスケット部8は、MEA1の一部として一体的に形成されている場合を例として説明する。ただし、本実施形態の燃料電池101は、このような場合についてのみ限定されるものではなく、このような場合に代えて、例えばガスケット8がMEA1と別体として形成されるような場合であってもよい。
また、本実施形態においては、MEA1において、ガスケット部8が形成されている領域をガスケット配置領域(シール部材配置領域の一例である)R1とし、電極3A及び3Bが形成されている領域を電極配置領域(発電領域の一例である)R2とする。
アノード側セパレータ4A及びカソード側セパレータ4Bは、平板状であって、MEA1と接触する側の面、すなわち単電池モジュール11における内側の面は、MEA1における電極配置領域R2とガスケット配置領域R1の表面形状に応じた形状を有するように形成されている。
図2において、MEA1の表面形状及びそれに接するセパレータ板4A及び4Bの表面形状が平坦であるように示しているが、実際には、特にガスケット配置領域R1において、ガスケット部8の機能を達成するために、MEA1の表面が隆起するように形成されている。
また、本実施形態では、アノード側セパレータ4A及びカソード側セパレータ4Bには、例えば東海カーボン株式会社製グラッシーカーボン(厚さ:3mm)を用いている。また、セパレータ4A及び4Bでは、各種マニホールド孔、ボルト孔がセパレータ4A及び4Bの縁部においてその厚み方向に貫通するように形成されている。
また、それぞれのセパレータ4A及び4Bの背面には水流路溝9A及び9Bが形成されている。セパレータ4A及び4Bにおいて、各種マニホールド孔,ボルト孔,、燃料流路溝,酸化剤ガス流路溝,水流路溝などは、切削加工あるいは成形加工により形成される。
また、水流路溝9A及び9Bは、二つの水マニホールド孔7C間を結ぶようにして形成される。つまり、水が供給側のマニホールドから、水流路溝9A及び9Bに分岐して供給され、排出側のマニホールドに流通するように形成されている。このような構造が採用されていることにより、水の伝熱能力を利用して単電池モジュール11を電気化学反応に適した所定の温度に保つことができる。
なお、燃料及び酸化剤ガスと同様にして、セパレータ板4A,4B及びMEA1の周縁部に水マニホールド孔を形成せずに、冷却水給排路をセパレータの外部に形成する外部マニホールド構造が採用されるような場合であってもよい。さらには、セパレータの背面に水流路溝を形成せずに、隣接する単電池モジュール11の間に、冷却水が循環する冷却ユニットを挿入して、単電池モジュール11を積層するような構成が採用されるような場合であってもよい。
また、図2に示すように、アノード側セパレータ4A及びカソード側セパレータ4Bの背面には、各種マニホールド孔の周囲に、耐熱性の材質からなるスクイーズパッキンなどの一般的なシール部材であるOリング16が配置されている。これによって、隣接する単電池モジュール11の間において、各種マニホールド孔のモジュール間の連接部からの燃料,酸化剤ガス及び水の漏出が防止される。
集電板12は、燃料電池スタック(単電池モジュール積層体)10の外側に配置され、発電された電気を効率よく集電できるように、銅板に金メッキが施した材料を使用する。なお、集電板12には、その他の材料として電気伝導性の良好な金属材料、例えば、鉄,ステンレス鋼,アルミなどを使用してもよい。また、表面処理はスズメッキ、ニッケルメッキ等を施してもよい。集電板12の外側には、通常、電気を絶縁するための絶縁板が配置されるが、本実施形態では、電気絶縁性のある材料を用いた端板13によって、その機能も兼用させている。
ここで端板13には、例えばポリフェニレンサルファイド樹脂を用いて、射出成形で製作したものが使用される。なお、端板13には端板13と一体となる配管(図示せず)が備えられており、この配管は、各種マニホールドに連通して流体の供給又は排出を行うように設けられている。
次に、本実施形態の燃料電池101において、単電池モジュール11の積層体である燃料電池スタック10を一対の端板13,締結ボルト14及びナット15により締結した際に、MEA1とセパレータ4A,4Bとの間に接触圧力のバラツキが生じることを低減し、かつセパレータ間に配置されるガスケット部8に適正な締結力を付加する締結構造を実現するための構成について説明する。
図1に示すように、端板13の外側の隅部分にある締結ボルト14及びナットにより、一対の端板13の間に挟まれた燃料電池スタック10が締結されており、端板13の内側にある凸形状を介してそれぞれの単電池モジュール11に締結荷重として付加している。
図3は本実施形態の燃料電池における締結構造を一方の端板付近において示す断面図である。
図3において、端板13における燃料電池スタック10側の面(以下、内側表面という)には、突起形状22が均等な間隔にて配置されており、集電板12の表面に直接的に当接するように配置される。端板13には、隅部に締結ボルト14を挿入する貫通用孔13aが形成されており、この孔13aがそれぞれの単電池モジュール11に形成されているボルト貫通用孔と合致するように配置されている。端板13の外側表面においては、このボルト貫通用孔の形成位置に締結ボルト14が配置されている。このような構成により、締結ボルト14をナット15と螺合させて締結を行うことによって、締結ボルト14の頭部と端板13の外側表面との間で生じる締結荷重が、端板13の突起形状22を通じて各単電池モジュール11に付加されるようになる。
すなわち、本実施形態の燃料電池101における締結構造において、単電池モジュール11に端板13の内側表面にある突起形状22を介して締結荷重を付加することにより、MEA1の電極3A,3Bとセパレータ4A,4Bとの間に、効率的な発電に必要な接触圧力を付与するとともに、単電池モジュール11内で発電時に必要な熱を端板13を介して外部に逃がしてしまうことを減らすことができる締結構造を実現することができる。
また、端板13において、内側表面に突起形状22が形成され、集電板12を介して各単電池モジュール11を締結することにより、必要な締結荷重により突起部分の先端形状やピッチ,材質を設定することも可能である。
本実施形態の燃料電池101の締結構造において、均一な温度条件での運転を行うには、例えば単電池モジュール11において70℃の運転温度を維持する必要がある。通常、集電板に接する単電池モジュール11は集電板12に熱が奪われるが、本実施形態では、集電板12と接している突起形状22を有する端板13への熱の移動は、接触面積が少なく、空気断熱層が増加するため少なくなるため、定常運転に入る時間が早くなる。また、単電池モジュールから熱が逃げていかないため熱効率もよくなる。
なお、上述のような端板13の内側に突起形状を配置する構成は、燃料電池スタック10において、一対の端板13の両方に設けられていることがより好ましい。
本実施形態のような端板を用いた締結構造においては、締結荷重の大きさによって内側に配置する突起形状の先端形状と、その大きさ,配置,材質を工夫する必要があった。それにより、熱効率も大きく異なった。ここで、このような内側に配置する突起形状の先端形状と、その大きさ,配置,材質に関して実施例により具体的に説明する。
まず、以下に説明する各実施例において共通する単電池モジュール11の具体的な形成材料及び製造方法について説明する。
アセチレンブラック系カーボン粉末(電気化学株式会社製DENKABLACKFX-35)、平均粒径約30Åの白金粒子を25重量%担持させたものをカソードの触媒とした。また、アセチレンブラック系カーボン粉末(電気化学株式会社製DENKABLACKFX-35)に、平均粒径約30Åの白金−ルテニウム合金(Pt:Ru=1:1(重量比))粒子を25重量%担持させたものをアノードの触媒とした。これらの触媒粉末のイソプロパノール分散液に、パーフルオロカーボンスルホン酸粉末のエチルアルコール分散液(旭硝子株式会社製FlemionFSS-1)を混合し、ペースト状にした。その後、これらのペーストを原料としスクリーン印刷法を用いて、それぞれ厚み250μmのカーボン不織布(東レ工業株式会社製TGP-H-090)の一方の面に電極触媒層を形成した。このようにして形成された電極の触媒層に含まれる白金量は0.3mg/cm、パーフルオロカーボンスルホン酸の量は1.2mg/cmとした。
これらの電極は、触媒材料以外の構成はカソード・アノード共に同一構成である。これらの電極を、電極より一回り大きい面積を有するプロトン伝導性高分子電解質膜(米国デュポン社製NAFION122)の中心部の両面に、印刷した触媒層が電解質膜側に接するようにホットプレス加工によって接合した。また、電極の外周に露出する高分子電解質膜の周縁部は、厚さ250μmのフッ素系ゴム(旭硝子株式会社製アフラス(登録商標))のシートからなるガスケットで挟み、ホットプレス加工によって接合して一体化させた。こうして、電解質膜電極接合体(MEA)を作製した。プロトン伝導性高分子電解質膜として、パーフルオロカーボンスルホン酸を30μmの厚みに薄膜化したものを用いた。
また、厚さ3mmの等方性黒鉛板に機械加工によってガス流路及びマニホールド孔を形成することにより、導電性セパレータを形成した。ガス流路の溝幅は2mm、深さは1mm、流路間の幅は1mmとし、それぞれ2本パスの流路構成とした。冷却水の流路は溝の深さを0.5mmにした他はガス流路と同様である。この電池の定格運転条件は、燃料利用率75%,酸素利用率40%,電流密度0.3A/cmである。
以上のようなカソード側セパレータとアノード側セパレータとによりMEAを挟んだ単電池モジュール(セル)を50セル積層した。隣接するセル間には、両セパレータにより冷却水の流路が形成される。このセル積層体を、表面に金メッキした5mmの銅製集電板とポリフェニレンサルファイド樹脂製の端板で挟み、両端板を締結ロッドで締結した。
(実施例1)
図4は、図1の実施形態の締結構造を採用し、その端板における内側突起形状の構成を示す図であって、(a)は端板の正面図、(b)は端板の底面図である。
図4に示すように、実施例1の締結構造では、端板13と集電板12の間において、図1及び図3においても示したように、内側に突起形状22を配置した。また、端板13の外側表面における4つの隅部から、4本の締結ボルト14で締め込み1000kgfの荷重を発生させてナット15で締結を行った。突起形状22の先端形状は、端板13と一体形状であり直径5mmの円筒形で凸量は0.02mmから0.5mmであり、15mmピッチで配置した。このときの突起形状の高さばらつきは0.2mm以下であった。この形状は、樹脂成形用金型に直接形状を掘り込み作成した。この突起形状は、1000kgfの荷重でも潰れることはなかった。
実施例1において、端板13の外形寸法を□250mmとすると、集電板12との接触面積は、平面で接触するときと比較して1/10になった。集電板12から端板13への熱の移動も減らすことができた。
(実施例2)
図5は、図1の実施形態の締結構造を採用し、その端板における内側突起形状の構成を示す図であって、(a)は端板の正面図、(b)は端板の底面図である。
図5に示すように、実施例2においては、突起形状22の先端形状は、端板13と一体形状であって平面視直径5mmで、正面視において球半径6.5mmで、凸量は0.02mmから0.5mmであり、15mmピッチで配置した。
実施例2の各突起形状22は、集電板12と点接触のため締結荷重で先端が多少潰れるが、潰れることにより端板13の形状が変形していても、集電板12との接触状態が安定することと、実施例1に比べ接触面積をさらに減少させることが可能であり、集電板12から端板13への熱の移動も減らすことができた。
(実施例3)
図6において(a)は実施例3における端板における内側突起形状の組付の説明図、(b)は端板の正面図、(c)は端板の底面図である。
図6に示すように、実施例3においては、端板13における内側突起形状22を、端板13とは別体の突起形状体22−1とする構造とした。この突起形状体22−1は、端板13への組込み後は実施例1の内側突起形状22を有する端板13と同じ形状であるが、突起形状体22−1の材質として端板13よりも熱伝導率の小さい材質を選択することができる。
例えば、熱伝導率が0.3W/m・Kのポリフェニレンサルファイド樹脂製の端板13に0.17W/m・Kのポリプロピレン製の突起形状体22−1を選択した場合、集電板12から端板13への熱の移動も減らすことができるとともに、突起形状22が弾性体の役割を果たし、集電板の平面に均一な荷重を加えることができ、単電池モジュール11にも同様に均一な荷重を変えることができた。
図6(a)に示すように、ポリフェニレンサルファイド樹脂製の端板13に突起形状体22−1が入る嵌合孔13−1を形成するように、金型にあらかじめ突起形状を設けておき射出成形にて端板13を製作した。嵌合孔13−1に入る突起形状体22−1も金型を用いて射出成形にて製作した。
(実施例4)
図7において(a)は実施例4における端板における内側突起形状の組付の説明図、(b)は端板の正面図、(c)は端板の底面図である。
図7に示すように、実施例4においては、端板13における内側突起形状22を、端板13とは別体の突起形状体22−1とする構造とした。この突起形状体22−1は、端板13と組込み後は実施例2の内側突起形状22を有する端板13と同じ形状であるが、突起形状体22−1の材質に、端板13よりも熱伝導率の小さい材質を選択することができる。
例えば、熱伝導率が0.3W/m・Kのポリフェニレンサルファイド樹脂製の端板に0.17W/m・Kのポリプロピレン製の突起形状体22−1を選択した場合、集電板12から端板13への熱の移動も減らすことができるとともに、突起形状22が弾性体の役割を果たし、集電板の平面に均一な荷重をかけることができ、単電池モジュール11にも同様に均一な荷重を変えることができた。
(実施形態2)
図8は本発明の実施形態2として高分子電解質型燃料電池(PEFC)の一例である燃料電池を一部分解した状態にて示す斜視図、図9は図8に示す燃料電池における単電池モジュールの周縁部の部分を示す断面図、図10は図8に示す燃料電池における端板の外側バネ及び内側バネの配置関係を示す底面図である。
図8に示すように、実施形態2の締結構造では、端板13の外周部に突起形状22を複数個設置し、端板13と集電板12との間の端板13に形成した凹部23内に、25個の内側バネ25を配置した。また、内側バネ25として、バネ定数7kgf/mmのバネを用い、自由長より4.8mm縮めることにより840kgfの荷重を発生させた。端板13の外側表面における4つの隅部のそれぞれには、外側バネ21としてバネ定数50kgf/mmのバネを用い、4本の締結ボルト14で自由長から5mm締め込み1000kgfの荷重を発生させてナット15で締結を行う構造とした。
実施形態2の構造によれば、実施例1〜4と同様に外周部の枠部分24について突起形状22を設けた端板13であっても同様の効果が得られた。
運転温度70℃のとき、従来例の端板の表面温度は平均43.1℃、本実施形態の端板13では平均41.2℃であった。熱損失は滞留熱損失と放射熱損失との和で求められる。端板13の表面積が、0.34m、端板13の放射率を0.5とし、外気への対流熱伝達率を7W/mK、雰囲気温度を20℃とすると、従来例の端板において、表面温度が平均43.1℃のときの熱損失は80.2Wであったが、本実施形態の端板13では、表面温度が平均41.2℃のときの熱損失は73.4Wとなり、6.8Wの熱損失削減効果が得られた。
なお、上記の各実施形態,実施例を適宜組み合わせることにより、それぞれが有する効果を相俟って奏するようにすることができる。
本発明の燃料電池は、ポータブル電源,電気自動車用電源,家庭内コージェネレーションシステムなどに使用する燃料電池に適用され、特に高分子電解質型燃料電池に実施して有効である。
本発明の実施形態1として高分子電解質型燃料電池(PEFC)の一例である燃料電池を一部分解した状態にて示す斜視図 図1に示す燃料電池における単電池モジュールにおける周縁部の部分を示す断面図 実施形態1の燃料電池における締結構造を一方の端板付近において示す断面図 実施例1における端板における内側突起形状の構成を示す図であって、(a)は端板の正面図、(b)は端板の底面図 実施例2における端板における内側突起形状の構成を示す図であって、(a)は端板の正面図、(b)は端板の底面図 (a)は実施例3における端板における内側突起形状の組付の説明図、(b)は端板の正面図、(c)は端板の底面図 (a)は実施例4における端板における内側突起形状の組付の説明図、(b)は端板の正面図、(c)は端板の底面図 本発明の実施形態2として高分子電解質型燃料電池(PEFC)の一例である燃料電池を一部分解した状態にて示す斜視図 実施形態2の燃料電池における単電池モジュールの周縁部の部分を示す断面図 実施形態2の燃料電池における端板の外側バネ及び内側バネの配置関係を示す底面図
符号の説明
1 MEA(電解質膜電極接合体)
2 高分子電解質膜
3A アノード電極
3B カソード電極
4A アノード側セパレータ
4B カソード側セパレータ
8 ガスケット部
10 燃料電池スタック
11 単電池モジュール
12 集電板
13 端板
13a 貫通用孔
13−1 嵌合孔
14 締結ボルト
21 外側バネ
22 突起形状
22−1 突起形状体
23 凹部
24 枠部
25 内側バネ
101 燃料電池
R1 ガスケット配置領域
R2 電極配置領域

Claims (3)

  1. 単電池モジュールを積層させ、この両端に配置された樹脂の一対の端板を締結することで構成される燃料電池において、前記一対の端板のモジュール側の表面に複数の突起が前記端板と一体に設けられていることを特徴とする燃料電池。
  2. 前記突起を、前記端板の周囲部分に設けたことを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記突起は均等な間隔にて配置されることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池。
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