JP5375320B2 - 通信制御方法、通信システム及び通信装置 - Google Patents

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    • H04W8/04Registration at HLR or HSS [Home Subscriber Server]

Description

本発明は、通信制御方法、通信システム及び通信装置に関する。
一般に、移動体通信システムにおいては、互いに隣接する複数のセルが形成され、例えば携帯電話機などの各セル内の移動端末は、セルの中心に設置された無線基地局装置と無線通信を行う。したがって、サービスエリアの拡大に際しては、無線基地局装置が新設されて新たなセルが形成されるが、無線基地局装置の設置には多くのコストがかかる。具体的には、無線基地局装置自体を製造又は購入するコスト、設置用の土地を取得するコスト及び運用中の電力供給に要するコストなどの様々なコストがかかる。
そこで、これらのコストを低減するため、近年では、無線基地局装置の無線部を別体として独立に設置することが検討されている。すなわち、無線基地局装置の無線部に相当する部分を光張出基地局装置として分離し、サービスエリアの拡大に際しては、無線基地局装置の代わりに光張出基地局装置を新設することが検討されている。光張出基地局装置は、無線基地局装置に比べて小型かつ低消費電力の装置であるため、光張出基地局装置の設置に伴うコストは、比較的小さくて済む。
このような光張出基地局装置によれば、例えば高速道路などの細長いエリアにも低コストでサービスエリアを構築することができる。すなわち、親局となる1つの基地局装置と子局となる複数の光張出基地局装置とを光ケーブルによってカスケード接続することにより、効率的に細長いエリア全体を網羅するサービスエリアを構築することができる。そして、カスケード接続された複数の光張出基地局装置は、それぞれ移動端末と無線通信を行うとともに、親局となる基地局装置と光ケーブルを介した有線通信を行う。
このように複数の光張出基地局装置をカスケード接続する接続構成は、例えばCPRI(Common Public Radio Interface)と呼ばれる共通仕様の中でも提案されている。CPRIなどで提案されている光張出基地局装置は、基地局装置と他の光張出基地局装置との間でやり取りされるデータも転送する。具体的には、基地局装置から光張出基地局装置へ向かう下り回線では、基地局装置と送信先の光張出基地局装置との間に設置された光張出基地局装置が次々に隣接する光張出基地局装置へデータを受け渡していくことにより、最終的に送信先の光張出基地局装置へデータが転送される。同様に、光張出基地局装置から基地局装置へ向かう上り回線では、送信元の光張出基地局装置と基地局装置との間に設置された光張出基地局装置が次々に隣接する光張出基地局装置へデータを受け渡していくことにより、最終的に基地局装置へデータが転送される。
通常、このようなカスケード接続構成において、下り回線の通信では常に1つの親局(例えば基地局装置)がデータの送信元となるのに対し、上り回線の通信では複数の子局(例えば光張出基地局装置)がデータの送信元になり得るため、上り回線では、各子局が無制限にデータを送信することはできない。すなわち、上り回線において複数の子局それぞれが全帯域を独占してデータを送信することはできないため、例えばそれぞれの子局に対してデータの送信を許容する帯域を平等に割り当てることなどが考えられている。
特開2000−349768号公報 特開2006−180279号公報
CPRI Specification V2.1, "Common Public Radio Interface (CPRI); Interface Specification", 2006年3月31日
上述したように、1つの親局と複数の子局とがカスケード接続された場合の上り回線では、いずれかの子局が全帯域を占有してしまうと、他の子局がデータを送信することができない。このため、それぞれの子局に帯域が平等に割り当てられ、各子局は、自局に割り当てられた帯域を用いてデータを送信する。具体的には、例えば1つの親局に5つの子局がカスケード接続され、上り回線の全帯域が100Mbpsである場合、それぞれの子局に20Mbpsずつ帯域が割り当てられる。そして、親局に対してデータを送信する場合、各子局は、自局に割り当てられた20Mbpsの帯域を用いてデータを送信することにより、すべての子局が平等にデータを送信することが可能となる。
しかしながら、カスケード接続構成において複数の子局に平等に帯域を割り当てる場合には、いずれかの子局がデータを送信していない間は、帯域が有効利用されないという問題がある。すなわち、上述した例において、例えば1つの子局のみが親局に対してデータを送信する際、実際は100Mbpsの帯域でデータ送信が可能であるにも拘らず20Mbpsの帯域しか利用されず、残りの80Mbpsの帯域が無駄になる。
同様に、すべての子局がデータを送信していても、いずれかの子局から送信されるデータが少なければ、この子局は、割り当てられた帯域のすべてを利用しないことがあり、帯域の無駄が発生する。特に、複数の子局間で親局に対して送信すべきデータのデータ量に偏りがある場合には、大量のデータを送信する子局は、回線全体には余った帯域があるにも拘らず、割り当てられた帯域の範囲内でデータを送信することになる。この結果、すべての子局がデータの送信を完了するまでの時間が遅延し、スループットの低下が発生する。
開示の技術は、かかる点に鑑みてなされたものであって、複数の通信装置がカスケード接続された通信回線における帯域を有効利用することができる通信制御方法、通信システム及び通信装置を提供することを目的とする。
本願が開示する通信制御方法は、1つの態様において、情報が含まれるデータ区間と情報が含まれないアイドル区間とが設けられたデータを送受信する第1の通信装置と第2の通信装置とが実行する通信制御方法であって、前記第1の通信装置が、データのアイドル区間に挿入された送信制御信号に応じた制御が可能か否かを確認する確認信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入して送信する確認ステップと、自装置から新たに送信される送信フレームを一時的に保持する送信バッファと前記第2の通信装置から受信される受信フレームを一時的に保持する受信バッファとを備える送受信バッファを参照し、前記受信バッファのバッファ残量が1フレーム分以下であるか否かを判定する判定ステップと、前記確認ステップにて送信された確認信号に対する応答が前記第2の通信装置から返信された場合、前記判定ステップにて前記受信バッファのバッファ残量が1フレーム分以下であると判定される期間中、前記第2の通信装置によるデータ送信の停止を指示する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのすべてのアイドル区間に挿入する挿入ステップと、前記挿入ステップにて送信制御信号が挿入されたデータを前記第2の通信装置へ送信する送信ステップと、前記第2の通信装置が、前記送信ステップにて送信されたデータを受信する受信ステップと、前記受信ステップにて受信されたデータのアイドル区間から送信制御信号を検出する検出ステップと、前記検出ステップにて送信制御信号が検出される間は前記第1の通信装置へ送信されるデータのデータ区間において情報の送信を停止し、前記検出ステップにて送信制御信号が検出されなくなると前記第1の通信装置へ送信されるデータのデータ区間において情報の送信を再開する制御ステップとを有する。
本願が開示する通信制御方法、通信システム及び通信装置の1つの態様によれば、複数の通信装置がカスケード接続された通信回線における帯域を有効利用することができる。
図1は、実施の形態1に係る通信システムの構成を示す図である。 図2は、実施の形態1に係る光張出基地局装置の構成を示すブロック図である。 図3は、実施の形態1に係る上り送受信バッファ部の構成例を示す図である。 図4は、実施の形態1に係るデータフォーマットの一例を示す図である。 図5は、実施の形態1に係る上りデータ通信方法を示すシーケンス図である。 図6は、実施の形態1に係る光張出基地局装置の動作を示すフローチャートである。 図7は、実施の形態2に係るフレーム処理部の構成を示すブロック図である。 図8は、実施の形態2に係る上りデータ通信方法を示すシーケンス図である。 図9は、実施の形態2に係る光張出基地局装置の動作を示すフローチャートである。 図10は、実施の形態3に係るフレーム処理部の構成を示すブロック図である。 図11は、実施の形態3に係る上り送受信バッファ部の構成例を示す図である。 図12は、実施の形態3に係る上りデータ通信方法を示すシーケンス図である。 図13は、実施の形態3に係る光張出基地局装置の動作を示すフローチャートである。 図14は、実施の形態4に係るフレーム処理部の構成を示すブロック図である。 図15は、実施の形態4に係る上りデータ通信方法を示すシーケンス図である。 図16は、実施の形態4に係る光張出基地局装置の動作を示すフローチャートである。 図17は、実施の形態5に係るフレーム処理部の構成を示すブロック図である。 図18は、実施の形態5に係る上りデータ通信方法を示すシーケンス図である。 図19は、実施の形態5に係る光張出基地局装置の動作を示すフローチャートである。 図20は、実施の形態6に係るフレーム処理部の構成を示すブロック図である。 図21は、実施の形態6に係る上りデータ通信方法を示すシーケンス図である。 図22は、物理フレームフォーマットの一例を示す図である。 図23は、サブチャネル構成の一例を示す図である。
以下、本願が開示する通信制御方法、通信システム及び通信装置の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
[通信システムの構成]
図1は、実施の形態1に係る通信システムの構成を示す図である。図1に示す通信システムにおいては、基地局装置10及び光張出基地局装置100−1〜100−3がカスケード接続されている。また、光張出基地局装置100−1、100−2が無線通信可能なセル内には、それぞれ移動端末20−1、20−2が存在している。
基地局装置10は、光張出基地局装置100−1〜100−3を制御する制御データ又は移動端末20−1、20−2宛ての無線データなどを光張出基地局装置100−1へ送信する。また、基地局装置10は、光張出基地局装置100−1〜100−3の状態などを報告する報告データ又は移動端末20−1、20−2から送信された無線データなどを光張出基地局装置100−1から受信する。以下においては、基地局装置10から離れる方向へ向かう下り回線によって伝送されるデータを下りデータといい、基地局装置10に近づく方向へ向かう上り回線によって伝送されるデータを上りデータという。下りデータ及び上りデータは、それぞれフレームを含むフレーム区間(「データ区間」ともいう)とフレームを含まないアイドル区間とを有する。また、各装置の基地局装置10から離れる側に接続された装置を下位装置といい、各装置の基地局装置10に近い側に接続された装置を上位装置という。
移動端末20−1は、光張出基地局装置100−1の配下にあり、光張出基地局装置100−1から無線データを受信するとともに、光張出基地局装置100−1へ無線データを送信する。同様に、移動端末20−2は、光張出基地局装置100−2の配下にあり、光張出基地局装置100−2から無線データを受信するとともに、光張出基地局装置100−2へ無線データを送信する。
光張出基地局装置100−1は、基地局装置10から送信される下りデータを受信し、下りデータに含まれるフレーム(以下「下りフレーム」という)を光張出基地局装置100−2へ転送すると同時に、下りフレームの中から移動端末20−1宛ての無線データを取得する。そして、光張出基地局装置100−1は、取得した無線データを移動端末20−1へ無線送信する。また、光張出基地局装置100−1は、移動端末20−1から送信された無線データを受信する。
さらに、光張出基地局装置100−1は、光張出基地局装置100−2から送信される上りデータを受信し、上りデータに含まれるフレーム(以下「上りフレーム」という)を基地局装置10へ転送する。また、光張出基地局装置100−1は、自装置の状態などを報告する報告データ又は移動端末20−1から受信した無線データなどを含む上りフレームを基地局装置10へ送信する。このとき、光張出基地局装置100−1は、上りフレームを一時的に保持するバッファを備えており、バッファの残量が所定量以下になると、上りフレームの送信停止を要求する停止コードを下りデータに挿入して光張出基地局装置100−2へ送信する。そして、光張出基地局装置100−1は、上りフレームを保持可能なバッファの残量が所定量以上になると、上りフレームの送信停止を解除する解除コードを下りデータに挿入して光張出基地局装置100−2へ送信する。
光張出基地局装置100−1は、停止コード又は解除コードを下りデータに挿入する際、制御データや無線データなどの意味がある情報を含むフレーム区間(「データ区間」ともいう)ではなく、2つのフレーム区間の間に設けられるアイドル区間に停止コード又は解除コードを挿入する。アイドル区間は、停止コード又は解除コードが挿入されない通常時には意味がある情報を含まず、2つのフレーム区間の境界を明確にするために設けられる区間である。光張出基地局装置100−1の構成及び動作については、後に詳述する。
光張出基地局装置100−2は、光張出基地局装置100−1から送信される下りデータを受信し、下りフレームを光張出基地局装置100−3へ転送すると同時に、下りフレームの中から移動端末20−2宛ての無線データを取得する。そして、光張出基地局装置100−2は、取得した無線データを移動端末20−2へ無線送信する。また、光張出基地局装置100−2は、移動端末20−2から送信された無線データを受信する。
さらに、光張出基地局装置100−2は、光張出基地局装置100−3から送信される上りデータを受信し、上りフレームを光張出基地局装置100−1へ転送する。また、光張出基地局装置100−2は、自装置の状態などを報告する報告データ又は移動端末20−2から受信した無線データなどを含む上りフレームを光張出基地局装置100−1へ送信する。ただし、光張出基地局装置100−2は、下りデータの中から停止コードを検出した場合には、光張出基地局装置100−1に対する上りフレームの送信を停止する。その後、光張出基地局装置100−2は、下りデータの中から解除コードを検出した場合には、光張出基地局装置100−1に対する上りフレームの送信を再開する。光張出基地局装置100−2の構成及び動作については、後に詳述する。
なお、光張出基地局装置100−2は、光張出基地局装置100−1と同様に、上りフレームを一時的に保持するバッファを備えており、上りフレームを保持可能なバッファの残量が所定量以下になると、停止コードを下りデータに挿入して光張出基地局装置100−3へ送信する。そして、光張出基地局装置100−2は、上りフレームを保持可能なバッファの残量が所定量以上になると、解除コードを下りデータに挿入して光張出基地局装置100−3へ送信する。また、光張出基地局装置100−3は、光張出基地局装置100−1、100−2と同様に動作する。
[光張出基地局装置の構成]
図2は、本実施の形態に係る光張出基地局装置100−1、100−2の構成を示すブロック図である。図2においては、主に光張出基地局装置100−1及び光張出基地局装置100−2の間の通信に関する処理部を図示しており、その他の処理部については図示を省略している。すなわち、実際には、光張出基地局装置100−1、100−2が同様の装置構成を有している。また、図1に示した光張出基地局装置100−3も光張出基地局装置100−1、100−2と同様の装置構成を有している。
図2に示す光張出基地局装置100−1は、上位通信部110−1、フレーム処理部120−1、下位通信部130−1及び無線通信部140−1を有する。
上位通信部110−1は、上位装置である基地局装置10との間で通信を行う。すなわち、上位通信部110−1は、基地局装置10から送信された下りデータを受信し、上りデータを基地局装置10へ送信する。
フレーム処理部120−1は、受信された上りデータ及び下りデータを転送したり、自装置の配下にある移動端末20−1宛ての無線データを下りフレームから取得したりする。そして、フレーム処理部120−1は、移動端末20−1宛ての無線データを無線通信部140−1へ出力する。また、フレーム処理部120−1は、無線通信部140−1から出力される無線データを上りフレームとして上位通信部110−1へ出力する。
さらに、フレーム処理部120−1は、上りフレームを保持するバッファの残量に応じて、光張出基地局装置100−2における上り回線の通信を制御する送信制御コードを下りデータに挿入する。具体的には、フレーム処理部120−1は、上り送受信バッファ部121、残バッファ判定部122、停止/解除コード挿入部123及び下り送受信バッファ部124を有する。
上り送受信バッファ部121は、上りフレームを一時的に保持する。すなわち、上り送受信バッファ部121は、送信バッファ及び受信バッファを備えており、送信バッファには、自装置から新たに送信される上りフレームを保持し、受信バッファには、下位装置から受信された上りフレームを保持する。
具体的には、例えば図3に示すように、上り送受信バッファ部121は、2つの送信バッファ121a及び4つの受信バッファ121bを備えており、図中斜線で示すように、それぞれのバッファに上りフレームを保持する。したがって、送信バッファ121a及び受信バッファ121bのそれぞれのサイズは、少なくとも1フレームの最大サイズ以上となっている。
送信バッファ121aは、自装置の状態などを報告する報告データや自装置の配下にある移動端末からの無線データなどを含む上りフレームを保持する。すなわち、光張出基地局装置100−1の送信バッファ121aは、例えば光張出基地局装置100−1の状態を報告する報告データ及び移動端末20−1から受信された無線データなど、光張出基地局装置100−1から新たに送信される上りフレームを保持する。一方、受信バッファ121bは、下位装置から受信され、上位装置へ転送すべき上りフレームを保持する。すなわち、光張出基地局装置100−1の受信バッファ121bは、光張出基地局装置100−2から受信された上りフレームを保持する。
そして、上り送受信バッファ部121は、送信バッファ121a及び受信バッファ121bに保持された上りフレームを、早く保持された順に上りデータのフレーム区間に配置して、上位装置へ送信される上りデータを生成する。
図2に戻って、残バッファ判定部122は、上り送受信バッファ部121の受信バッファ121bの残量を監視しており、受信バッファ121bの空き容量が所定量以上あるか否かを判定する。具体的には、残バッファ判定部122は、複数の受信バッファ121bのうち上りフレームを保持していない空き受信バッファの数が1つ以下になると、その旨を停止/解除コード挿入部123へ通知する。その後、残バッファ判定部122は、空き受信バッファの数が2つ以上に戻ると、その旨を停止/解除コード挿入部123へ通知する。すなわち、残バッファ判定部122は、光張出基地局装置100−1の受信バッファに光張出基地局装置100−2から送信される上りフレームを保持する余裕があるか否かを判定している。
停止/解除コード挿入部123は、残バッファ判定部122から空き受信バッファの数が1つ以下になったことが通知されると、光張出基地局装置100−2による上りフレームの送信停止を要求する停止コードを下りデータに挿入する。このとき、停止/解除コード挿入部123は、下りデータを構成するフレーム区間とアイドル区間のうち、アイドル区間に停止コードを挿入する。すなわち、下りデータには、無線データや制御データを含む下りフレームが配置されるフレーム区間と、2つのフレーム区間の境界を明確にするアイドル区間とが設けられているが、停止/解除コード挿入部123は、アイドル区間の一部に停止コードを挿入する。
また、停止/解除コード挿入部123は、残バッファ判定部122から空き受信バッファの数が2つ以上に戻ったことが通知されると、光張出基地局装置100−2による上りフレームの送信停止を解除する解除コードを下りデータに挿入する。停止/解除コード挿入部123は、停止コードと同様に解除コードをアイドル区間の一部に挿入する。
なお、停止コードや解除コードとしては、例えば4ビットのデータを5ビットのコードに変換して伝送する4B/5Bフォーマットにおいて、無効コードとして定義されているいずれかのコードを使用することができる。すなわち、4B/5Bフォーマットにおいては、4ビットのビット系列のすべての組み合わせがそれぞれ5ビットのコードに対応付けられているとともに、5ビットすべてが「1」のアイドルコードと複数の無効コードとが定義されている。このような4B/5Bフォーマットのデータが光張出基地局装置100−1、100−2間で伝送される場合、通常であればアイドル区間に複数のアイドルコードが繰り返し配置される。しかし、停止/解除コード挿入部123は、停止コード又は解除コードを下りデータに挿入する際、アイドル区間に配置される1つのアイドルコードを停止コード又は解除コードとして用いられる無効コードに置き換えても良い。
下り送受信バッファ部124は、下りフレームを一時的に保持する。すなわち、下り送受信バッファ部124は、上位装置から受信された無線データ又は制御データなどを保持する。そして、下り送受信バッファ部124は、保持した下りフレームを早く保持した順に下りデータのフレーム区間に配置して下位通信部130−1へ出力する。また、下り送受信バッファ部124は、2つのフレーム区間の間に設けられるアイドル区間に停止コード又は解除コードが挿入された場合は、これらの送信制御コードが配置された下りデータを下位通信部130−1へ出力する。
下位通信部130−1は、下位装置である光張出基地局装置100−2との間で通信を行う。すなわち、下位通信部130−1は、下りデータを光張出基地局装置100−2へ送信し、光張出基地局装置100−2から送信された上りデータを受信する。
無線通信部140−1は、自装置の配下にある移動端末20−1との間で無線通信を行う。すなわち、無線通信部140−1は、フレーム処理部120−1によって取得された移動端末20−1宛ての無線データを送信し、移動端末20−1から送信された無線データを受信する。そして、無線通信部140−1は、受信された移動端末20−1からの無線データを上りフレームとして、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aに格納する。また、無線通信部140−1は、移動端末20−1との間の伝送路における無線状態を測定し、無線状態を報告する報告データを上りフレームとして、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aに格納しても良い。
次に、光張出基地局装置100−2は、上位通信部110−2、フレーム処理部120−2、下位通信部130−2及び無線通信部140−2を有する。
上位通信部110−2は、上位装置である光張出基地局装置100−1との間で通信を行う。すなわち、上位通信部110−2は、光張出基地局装置100−1から送信された下りデータを受信し、上りデータを光張出基地局装置100−1へ送信する。
フレーム処理部120−2は、受信された上りデータ及び下りデータを転送したり、自装置の配下にある移動端末20−2宛ての無線データを下りフレームから取得したりする。そして、フレーム処理部120−2は、移動端末20−2宛ての無線データを無線通信部140−2へ出力する。また、フレーム処理部120−2は、無線通信部140−2から出力される無線データを上りフレームとして上位通信部110−2へ出力する。
さらに、フレーム処理部120−2は、下りデータに挿入された停止コード及び解除コードを検出し、上り回線における送信を制御する。具体的には、フレーム処理部120−2は、上り送受信バッファ部121、下り送受信バッファ部124、停止/解除コード検出部125及び上り送信制御部126を有する。なお、上り送受信バッファ部121及び下り送受信バッファ部124については、上述したフレーム処理部120−1の上り送受信バッファ部121及び下り送受信バッファ部124と同様であるため、同じ符号を付して説明を省略する。
停止/解除コード検出部125は、下り送受信バッファ部124へ入力される下りデータのアイドル区間を監視しており、アイドル区間から停止コード及び解除コードを検出する。そして、停止/解除コード検出部125は、停止コード又は解除コードが検出されると、その旨を上り送信制御部126へ通知する。
上り送信制御部126は、上り送受信バッファ部121に保持された上りフレームの送信を制御する。具体的には、上り送信制御部126は、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121a及び受信バッファ121bに保持された上りフレームを上りデータのフレーム区間に配置して上位通信部110−2へ出力させる。このとき、上り送信制御部126は、上りデータのすべてのフレーム区間に上りフレームを配置し、上り回線の帯域を無駄にすることなくすべて利用する。
ただし、上り送信制御部126は、停止/解除コード検出部125から停止コードが検出された旨が通知されると、上りフレームの送信を停止させる。すなわち、下りデータから停止コードが検出されると、上り送信制御部126は、フレーム区間に上りフレームを配置することなく、上りデータのフレーム区間を空の状態にする。そして、上り送信制御部126は、停止/解除コード検出部125から解除コードが検出された旨が通知されると、上りフレームの送信を再開する。すなわち、下りデータから解除コードが検出されると、上り送信制御部126は、上りデータのフレーム区間に対する上りフレームの配置を再開する。
下位通信部130−2は、下位装置である光張出基地局装置100−3との間で通信を行う。すなわち、下位通信部130−2は、下りデータを光張出基地局装置100−3へ送信し、光張出基地局装置100−3から送信された上りデータを受信する。
無線通信部140−2は、自装置の配下にある移動端末20−2との間で無線通信を行う。すなわち、無線通信部140−2は、フレーム処理部120−2によって取得された移動端末20−2宛ての無線データを送信し、移動端末20−2から送信された無線データを受信する。そして、無線通信部140−2は、受信された移動端末20−2からの無線データを上りフレームとして、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aに格納する。また、無線通信部140−2は、移動端末20−2との間の伝送路における無線状態を測定し、無線状態を報告する報告データを上りフレームとして、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aに格納しても良い。
[データフォーマットの具体例]
次に、光張出基地局装置100−1及び光張出基地局装置100−2の間で伝送されるデータのデータフォーマットの具体例について、図4を参照しながら説明する。図4に示すように、本実施の形態における上りデータ及び下りデータには、フレーム区間(データ区間)150及びアイドル区間160が設けられている。そして、フレーム区間(データ区間)150は、それぞれフレーム区間(データ区間)150の先頭を示すSSD(Start of Stream Delimiter)とフレーム区間(データ区間)150の末尾を示すESD(End of Stream Delimiter)とに挟まれている。
フレーム区間(データ区間)150は、例えば無線データ、制御データ及び報告データなどの意味のある情報を含むフレーム(データ)が配置される区間である。すなわち、下りデータのフレーム区間150には、移動端末宛ての無線データや光張出基地局装置を制御する制御データを含む下りフレームが配置される。また、上りデータのフレーム区間150には、移動端末から送信された無線データや光張出基地局装置の状態などを報告する報告データを含む上りフレームが配置される。
これらのフレームは、図4に示すように、無線データ、制御データ及び報告データなどのデータ本体を含むデータ部のほかにも様々な情報を有する。すなわち、フレームには、プリアンブルを含むPRE(PREamble)、フレームの先頭を示すSFD(Start Frame Delimiter)、フレームの宛先アドレスを示すDA(Destination Address)、フレームの送信元アドレスを示すSA(Source Address)、フレーム長を示すLT(Length Type)及びフレームの誤り検出符号となるFCS(Frame Check Sequence)などが格納されている。
通常、無線データ、制御データ及び報告データなどのデータ本体のサイズは一定ではないため、データ本体が1フレームのデータ部のサイズの下限から上限の範囲に収まらないことがある。このような場合は、データ本体が複数のフレームのデータ部に分割されて格納されたり、データ部の下限サイズに満たない部分がパディングされたりしても良い。上り送受信バッファ部121及び下り送受信バッファ部124は、このようにサイズが可変の上りフレーム及び下りフレームを保持する。
一方、アイドル区間160は、例えば2つのフレーム区間150の境界を明確にするために意味のないビット系列が配置される区間である。具体的には、アイドル区間160には、SSD及びESDが確実に検出されるように、SSD、ESD及びフレーム区間には出現しないビット系列が配置される。例えば、4B/5Bフォーマットでは、SSD及びESDに対応する5ビットのコードが定義されているとともに、フレームに含まれるデータを表現するために、4ビットのすべての取り得るビット系列に対応する5ビットのコードが定義されている。そして、これらのいずれのコードとも異なる「11111」の5ビットがアイドルコードに定義されているため、アイドル区間160にはアイドルコードが繰り返し配置される。
ただし、本実施の形態においては、停止/解除コード挿入部123が光張出基地局装置100−2による上り回線の送信を制御する送信制御コードを下りデータのアイドル区間160に挿入することがある。そこで、例えば停止コードがアイドル区間160に挿入される場合には、図4に示すように、アイドル区間160に停止コード161が配置され、アイドル区間160の残りの区間にアイドルコード162が繰り返し配置される。停止/解除コード挿入部123が解除コードを挿入する場合には、停止コード161の代わりに解除コードが配置される。なお、図4においては、アイドル区間160に1つの停止コード161が配置されるものとしたが、アイドル区間160に複数の停止コード161が配置されても良い。同様に、アイドル区間160に配置される解除コードの数も1つとは限らない。
このようなアイドル区間160は、本来、意味のある情報を含まない区間であるため、例えば従来の光張出基地局装置は、上りデータ及び下りデータのアイドル区間160を無視して処理を行う。このため、たとえ従来の光張出基地局装置が受信した下りデータのアイドル区間160に停止コード又は解除コードが挿入されていても、この光張出基地局装置が誤動作をすることなどはない。
また、停止コード及び解除コードとしては、SSD、ESD、フレーム区間及びアイドルコードには出現しないビット系列が用いられる。例えば、4B/5Bフォーマットでは、SSD、ESD及びアイドルコードとしてそれぞれ5ビットのコードが定義され、4ビットのビット系列のすべての組み合わせがそれぞれ5ビットのコードに対応付けられている。したがって、停止コード及び解除コードとしては、これらのいずれのコードとも異なる5ビットのコードが用いられる。すなわち、例えば無効コードのいずれかがそれぞれ停止コード及び解除コードとして定義される。
なお、図4に示したデータフォーマットは一例に過ぎないため、他のデータフォーマットを適用することも可能である。ただし、少なくとも下りデータにはフレーム区間150及びアイドル区間160が設けられており、通常時のアイドル区間160は、意味がある情報を含まずに無視される区間であることが好ましい。また、送信制御コードとして、4B/5Bフォーマットが適用される場合の具体例を説明したが、上述したもの以外にも種々のビット系列を送信制御コードとして用いることができる。
[上りデータ通信方法]
次いで、本実施の形態に係る光張出基地局装置100−2から基地局装置10へ向かう上りデータの通信方法について、図5に示すシーケンス図を参照しながら説明する。以下においては、光張出基地局装置100−1の上り送受信バッファ部121が4つの受信バッファ121bを備えており、初期状態では1つの受信バッファ121bに上りフレームが保持されているものとする。
光張出基地局装置100−1の1つの受信バッファ121bに保持された上りフレームは、上りデータのフレーム区間に配置され、上位通信部110−1による基地局装置10への送信が開始される(ステップS101a)。以後、上位通信部110−1による上りフレームの送信が継続し、1フレーム全体の送信が完了するまでは、この上りフレームによって4つの受信バッファ121bのうち1つの受信バッファが占有される。したがって、初期状態で保持されている上りフレームの送信が開始された時点では、残りの受信バッファが3つとなる(ステップS102)。ここでは、残バッファ判定部122によって、空き受信バッファ数が1つ以下になっていないと判定されるため、下りデータに停止コードが挿入されることはない。
その後、光張出基地局装置100−2から上りフレームの送信が開始され(ステップS103a)、1フレームの送信が完了すると(ステップS103b)、この上りフレームが残りの受信バッファ121bに保持される。また、この時点では、初期状態で保持されていた上りフレームの送信が完了していない。このため、光張出基地局装置100−1の上り送受信バッファ部121における残りの受信バッファが2つとなる(ステップS104)。ここでも、残バッファ判定部122によって、空き受信バッファ数が1つ以下になっていないと判定されるため、下りデータに停止コードが挿入されることはない。
そして、光張出基地局装置100−2から次の上りフレームの送信が開始され(ステップS105a)、1フレームの送信が完了すると(ステップS105b)、この上りフレームが残りの受信バッファ121bに保持される。また、この時点では、初期状態で保持されていた上りフレームの送信が完了していない。このため、光張出基地局装置100−1の上り送受信バッファ部121における残りの受信バッファが1つとなる(ステップS106)。ここでは、残バッファ判定部122によって、空き受信バッファ数が1つ以下になったと判定され、その旨が停止/解除コード挿入部123へ通知される。
この通知を受け、停止/解除コード挿入部123によって、下りデータのアイドル区間に停止コードが挿入され、停止コードを含む下りデータが光張出基地局装置100−2へ送信される(ステップS107)。そして、光張出基地局装置100−2によって停止コードを含む下りデータが受信されると、停止/解除コード検出部125によって、アイドル区間に挿入された停止コードが検出される。停止コードが検出されると、その旨が上り送信制御部126へ通知され、上り送信制御部126によって、光張出基地局装置100−1に対する上りフレームの送信が停止される(ステップS108)。すなわち、上り送信制御部126によって、上りデータのフレーム区間に対する上りフレームの配置が停止される。この結果、光張出基地局装置100−2から上りフレームが送信されず、光張出基地局装置100−1において受信バッファの不足が発生しない。これに伴い、光張出基地局装置100−2から送信された上りフレームが欠損することもない。
このように光張出基地局装置100−2からの上りフレームの送信が停止された後、初期状態から継続していた光張出基地局装置100−1からの上りフレームの送信が完了する(ステップS101b)。これにより、光張出基地局装置100−1の空き受信バッファ数が1つ増加し、上り送受信バッファ部121における残りの受信バッファが2つとなる(ステップS109)。このため、残バッファ判定部122によって、空き受信バッファ数が2つ以上に戻ったと判定され、その旨が停止/解除コード挿入部123へ通知される。
この通知を受け、停止/解除コード挿入部123によって、下りデータのアイドル区間に解除コードが挿入され、解除コードを含む下りデータが光張出基地局装置100−2へ送信される(ステップS110)。そして、光張出基地局装置100−2によって解除コードを含む下りデータが受信されると、停止/解除コード検出部125によって、アイドル区間に挿入された解除コードが検出される。解除コードが検出されると、その旨が上り送信制御部126へ通知され、上り送信制御部126によって、光張出基地局装置100−1に対する上りフレームの送信が再開される(ステップS111a)。すなわち、上り送信制御部126によって、上りデータのフレーム区間に対する上りフレームの配置が再開される。
このように、光張出基地局装置100−1の受信バッファ121bに余裕がある間は、光張出基地局装置100−2は、上りデータのすべてのフレーム区間に上りフレームを配置して送信する。一方、光張出基地局装置100−1の受信バッファ121bに余裕がなくなると、光張出基地局装置100−1によって下りデータのアイドル区間に停止コードが挿入され、光張出基地局装置100−2は、下りデータの停止コードを検出して上りフレームの送信を停止する。すなわち、上位装置の受信バッファの空き容量に余裕がある間は、下位装置が上り回線の帯域を無駄にすることなく上りフレームを送信することができる。そして、上位装置の受信バッファの空き容量に余裕がなくなった場合には、下位装置が上りフレームの送信を停止して、受信バッファの不足による上りフレームの欠損を防止することができる。結果として、複数の光張出基地局装置がカスケード接続された上り回線の帯域を最大限に利用することができる。
[上位装置の動作]
次に、光張出基地局装置100−1、100−2のうち上位装置に相当する光張出基地局装置100−1の動作について、図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。以下においては、主に下りデータに停止コード及び解除コードを挿入する動作について説明する。
下位通信部130−1によって、光張出基地局装置100−2から送信された上りデータが受信されると(ステップS151)、上りデータは、フレーム処理部120−1へ入力される。そして、フレーム処理部120−1の上り送受信バッファ部121によって、上りデータのフレーム区間に配置された上りフレームが一時的に保持される。具体的には、上り送受信バッファ部121が備える1つの受信バッファ121bによって、無線データ又は報告データなどを含む上りフレームが保持される。
そして、残バッファ判定部122によって、上り送受信バッファ部121内の空き受信バッファ数が1つ以下になったか否かが判定される(ステップS152)。この判定の結果、空き受信バッファ数が1つ以下になっていなければ(ステップS152No)、まだ受信バッファ121bに余裕があると判断され、停止コードの挿入などの処理は行われない。この場合、受信バッファ121bに保持された上りフレームは、早く保持された順に上りデータのフレーム区間に配置され、上位通信部110−1から基地局装置10へ送信される。
一方、空き受信バッファ数が1つ以下になっていれば(ステップS152Yes)、受信バッファ121bに余裕がないと判断され、下りデータに停止コードが挿入される(ステップS153)。具体的には、空き受信バッファ数が1つ以下になったことが残バッファ判定部122から停止/解除コード挿入部123へ通知され、停止/解除コード挿入部123によって、下りデータのアイドル区間に停止コードが挿入される。この時点で下りデータに停止コードが挿入されるため、光張出基地局装置100−2における下りデータの受信タイミングと上りデータの送信タイミングとがどのような関係であっても、光張出基地局装置100−1において受信バッファ121bが不足することがない。すなわち、停止コードの送信後、光張出基地局装置100−2によって停止コードが検出される直前に、光張出基地局装置100−2から新たな上りフレームの送信が開始されても、この新たな上りフレームを残りの1つの受信バッファ121bに保持することができる。
停止コードの送信後、残バッファ判定部122によって上り送受信バッファ部121内の空き受信バッファ数が監視され、空き受信バッファ数が2つ以上になったか否かが判定される(ステップS154)。この判定の結果、空き受信バッファ数が1つ以下のままである場合は(ステップS154No)、残バッファ判定部122によって、引き続き空き受信バッファ数が監視される。
ここで、光張出基地局装置100−1から停止コードが送信された後、光張出基地局装置100−2による上りフレームの送信が停止されるが、これとは対照的に、光張出基地局装置100−1による上りフレームの送信は継続される。したがって、光張出基地局装置100−1の受信バッファ121bに保持された上りフレームが基地局装置10へ送信されると、空き受信バッファ数が増加することになる。
そして、空き受信バッファ数が2つ以上に戻った場合は(ステップS154Yes)、受信バッファ121bに余裕ができたと判断され、下りデータに解除コードが挿入される(ステップS155)。具体的には、空き受信バッファ数が2つ以上になったことが残バッファ判定部122から停止/解除コード挿入部123へ通知され、停止/解除コード挿入部123によって、下りデータのアイドル区間に解除コードが挿入される。解除コードが送信されることにより、光張出基地局装置100−2は上りフレームの送信を再開し、光張出基地局装置100−1の受信バッファ121bには、新たに受信された上りフレームが保持されるようになる。
以上のように、本実施の形態によれば、上位の光張出基地局装置は、受信バッファに余裕がなくなると、下りデータに停止コードを挿入し、下位の光張出基地局装置による上りフレームの送信を停止させる。また、上位の光張出基地局装置は、受信バッファに余裕ができると、下りデータに解除コードを挿入し、下位の光張出基地局装置による上りフレームの送信を再開させる。このため、上位装置の受信バッファに余裕がある限り下位装置は上りフレームの送信を続け、上位装置の受信バッファに余裕がなくなると下位装置は上りフレームの送信を停止することになり、上り回線の帯域を最大限に利用することができる。すなわち、複数の通信装置がカスケード接続された通信回線における帯域を有効利用することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、上位装置の受信バッファに余裕がない間は、継続的に下りデータに停止コードを挿入し、1種類の送信制御コードで下位装置による上りフレームの送信停止及び再開を制御する。
本実施の形態に係る通信システムの構成は、実施の形態1に係る通信システム(図1)と同様であるため、その説明を省略する。
[光張出基地局装置の構成]
本実施の形態に係る光張出基地局装置100−1、100−2の構成は、実施の形態1に係る光張出基地局装置100−1、100−2の構成(図2)とほぼ同様であるが、フレーム処理部120−1、120−2の内部構成が実施の形態1とは異なる。そこで、以下においては、本実施の形態に係るフレーム処理部120−1、120−2の構成について説明する。
図7は、本実施の形態に係るフレーム処理部120−1、120−2の構成を示すブロック図である。図7においては、上位通信部110−1、110−2、下位通信部130−1、130−2及び無線通信部140−1、140−2の図示を省略するとともに、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図7に示すフレーム処理部120−1は、上り送受信バッファ部121、残バッファ判定部122、停止コード挿入部201及び下り送受信バッファ部124を有する。
停止コード挿入部201は、残バッファ判定部122から空き受信バッファの数が1つ以下になったことが通知されると、上りフレームの送信停止を要求する停止コードを下りデータに挿入する。このとき、停止コード挿入部201は、残バッファ判定部122によって空き受信バッファの数が2つ以上になったと判定されるまでは、下りデータのすべてのアイドル区間に継続的に停止コードを挿入する。
一方、図7に示すフレーム処理部120−2は、上り送受信バッファ部121、下り送受信バッファ部124、停止コード検出部202及び上り送信制御部203を有する。
停止コード検出部202は、下り送受信バッファ部124へ入力される下りデータのアイドル区間を監視しており、アイドル区間から停止コードを検出する。本実施の形態においては、光張出基地局装置100−1の上り送受信バッファ部121に余裕がない間は、下りデータに継続的に停止コードが挿入されているため、停止コード検出部202は、複数のアイドル区間から繰り返して停止コードを検出することがある。そして、停止コード検出部202は、停止コードが検出される度に、その旨を上り送信制御部203へ通知する。
上り送信制御部203は、上り送受信バッファ部121に保持された上りフレームの送信を制御する。具体的には、上り送信制御部203は、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121a及び受信バッファ121bに保持された上りフレームを上りデータのフレーム区間に配置して上位通信部110−2へ出力させる。このとき、上り送信制御部203は、上りデータのすべてのフレーム区間にフレームを配置し、上り回線の帯域を無駄にすることなくすべて利用する。
ただし、上り送信制御部203は、停止コード検出部202から停止コードが検出された旨が通知されると、上りフレームの送信を停止させる。すなわち、停止コード検出部202によって下りデータから停止コードが検出されている間は、上り送信制御部203は、フレーム区間に上りフレームを配置することなく、上りデータのフレーム区間を空の状態にする。そして、上り送信制御部203は、停止コード検出部202によって停止コードが検出されなくなると、上りフレームの送信を再開する。
[上りデータ通信方法]
次いで、本実施の形態に係る光張出基地局装置100−2から基地局装置10へ向かう上りデータの通信方法について、図8に示すシーケンス図を参照しながら説明する。図8において、図5と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
光張出基地局装置100−1の1つの受信バッファ121bに保持された上りフレームは、上りデータのフレーム区間に配置され、上位通信部110−1による基地局装置10への送信が開始される(ステップS101a)。この時点では、残りの受信バッファが3つとなる(ステップS102)。ここでは、残バッファ判定部122によって、空き受信バッファ数が1つ以下になっていないと判定されるため、下りデータに停止コードが挿入されることはない。
その後、光張出基地局装置100−2から上りフレームの送信が繰り返され(ステップS103a、S103b、S105a、S105b)、光張出基地局装置100−1の上り送受信バッファ部121における残りの受信バッファが1つとなる(ステップS106)。ここでは、残バッファ判定部122によって、空き受信バッファ数が1つ以下になったと判定され、その旨が停止コード挿入部201へ通知される。
この通知を受け、停止コード挿入部201によって、下りデータのアイドル区間に停止コードが挿入され、停止コードを含む下りデータが光張出基地局装置100−2へ送信される(ステップS201a)。そして、その後も空き受信バッファ数が1つの状態が継続するため、停止コード挿入部201によって、下りデータのアイドル区間に繰り返し停止コードが挿入され、停止コードを含む下りデータが光張出基地局装置100−2へ送信される(ステップS201b、201c)。
そして、光張出基地局装置100−2によって停止コードを含む下りデータが受信されている間は、停止コード検出部202によって、アイドル区間に挿入された停止コードが繰り返して検出される。アイドル区間から停止コードが検出されると、毎回その旨が上り送信制御部203へ通知され、上り送信制御部203によって、光張出基地局装置100−1に対する上りフレームの送信が停止される。すなわち、上り送信制御部203によって、上りデータのフレーム区間に対する上りフレームの配置が停止される。この結果、光張出基地局装置100−2から上りフレームが送信されず、光張出基地局装置100−1において受信バッファ121bの不足が発生しない。これに伴い、光張出基地局装置100−2から送信された上りフレームが欠損することもない。
このように光張出基地局装置100−2からの上りフレームの送信が停止している間、初期状態から継続していた光張出基地局装置100−1からの上りフレームの送信が完了する(ステップS101b)。これにより、光張出基地局装置100−1の空き受信バッファ数が1つ増加し、上り送受信バッファ部121における残りの受信バッファが2つとなる(ステップS109)。このため、残バッファ判定部122によって、空き受信バッファ数が2つ以上に戻ったと判定され、その旨が停止コード挿入部201へ通知される。
この通知を受け、停止コード挿入部201によって、下りデータへの停止コードの挿入が中止され、以後、光張出基地局装置100−2へ送信される下りデータには、停止コードが含まれていないことになる。そして、光張出基地局装置100−2の停止コード検出部202によって、アイドル区間から停止コードが検出されなくなると、上り送信制御部203への通知が行われなくなる。この結果、上り送信制御部203によって、光張出基地局装置100−1に対する上りフレームの送信が再開される(ステップS111a)。すなわち、上り送信制御部203によって、上りデータのフレーム区間に対する上りフレームの配置が再開される。
このように、光張出基地局装置100−1の受信バッファ121bに余裕がない間は、下りデータのアイドル区間に継続的に停止コードが挿入され、光張出基地局装置100−2は、下りデータから停止コードが検出される間は上りフレームの送信を停止する。このため、1種類のコードを停止コードとして用いることで、光張出基地局装置100−2による上りフレームの送信停止・再開を制御することができる。したがって、送信制御コードとして利用可能なビット系列の種類が有限の場合などでも、利用するコード数を最小限に抑制して上り回線の帯域を有効利用することができる。
[上位装置の動作]
次に、光張出基地局装置100−1、100−2のうち上位装置に相当する光張出基地局装置100−1の動作について、図9に示すフローチャートを参照しながら説明する。図9において、図6と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。また、以下においては、主に下りデータに停止コードを挿入する動作について説明する。
下位通信部130−1によって、光張出基地局装置100−2から送信された上りデータが受信されると(ステップS151)、上りデータは、フレーム処理部120−1へ入力される。そして、フレーム処理部120−1の上り送受信バッファ部121によって、上りデータのフレーム区間に配置された上りフレームが一時的に保持される。
そして、残バッファ判定部122によって、上り送受信バッファ部121内の空き受信バッファ数が1つ以下になったか否かが判定される(ステップS152)。この判定の結果、空き受信バッファ数が1つ以下になっていなければ(ステップS152No)、まだ受信バッファ121bに余裕があると判断され、停止コードの挿入などの処理は行われない。
一方、空き受信バッファ数が1つ以下になっていれば(ステップS152Yes)、受信バッファ121bに余裕がないと判断され、下りデータに停止コードが挿入される(ステップS251)。具体的には、空き受信バッファ数が1つ以下になったことが残バッファ判定部122から停止コード挿入部201へ通知され、停止コード挿入部201によって、下りデータのアイドル区間に停止コードが挿入される。
停止コードの送信後、残バッファ判定部122によって上り送受信バッファ部121内の空き受信バッファ数が監視され、空き受信バッファ数が2つ以上になったか否かが判定される(ステップS154)。この判定の結果、空き受信バッファ数が1つ以下のままである場合は(ステップS154No)、前回停止コードが挿入されたアイドル区間の次のアイドル区間にも停止コードが挿入される(ステップS251)。このように、空き受信バッファ数が1つ以下の状態が継続する間は、複数のアイドル区間に連続して停止コードが挿入される。そして、空き受信バッファ数が2つ以上に戻った場合は(ステップS154Yes)、受信バッファ121bに余裕ができたと判断され、停止コードが挿入されることなく下りデータが送信される。下りデータに停止コードが含まれなくなることにより、光張出基地局装置100−2は、上りフレームの送信を再開する。
以上のように、本実施の形態によれば、上位の光張出基地局装置は、受信バッファに余裕がない間は、下りデータに継続的に停止コードを挿入し、下位の光張出基地局装置による上りフレームの送信を停止させる。また、上位の光張出基地局装置は、受信バッファに余裕ができると、下りデータへの停止コードの挿入を中止し、下位の光張出基地局装置による上りフレームの送信を再開させる。このため、上位装置の受信バッファに余裕がある限り下位装置は上りフレームの送信を続け、上位装置の受信バッファに余裕がなくなると下位装置は上りフレームの送信を停止することになり、上り回線の帯域を最大限に利用することができる。すなわち、複数の通信装置がカスケード接続された通信回線における帯域を有効利用することができる。また、下位の光張出基地局装置による上りフレームの送信を制御するための送信制御コードが1種類で済み、利用する送信制御コード数を最小限に抑制することができる。
(実施の形態3)
ところで、光張出基地局装置100−1、100−2は、それぞれ自装置の状態などを報告する報告データを上りフレームとして送信する。報告データには、例えば装置に異常が発生したことを示すアラーム情報や、移動端末20−1、20−2との間の伝送路における無線状態などが含まれ、リアルタイムに基地局装置10へ伝送されるのが望ましい。それにも拘わらず、上記実施の形態1、2における処理によって光張出基地局装置100−2からの上りフレームの送信が停止されると、報告データの送信が遅延することがある。そこで、実施の形態3では、優先的に上り回線を通じて伝送すべきデータの送信遅延を低減する処理について説明する。
すなわち、実施の形態3では、優先的に上りフレームとして送信すべき優先データがある場合には、下位装置がデータの優先的な送信を要求する要求コードを上りデータに挿入し、優先データの送信遅延を低減する。
本実施の形態に係る通信システムの構成は、実施の形態1に係る通信システム(図1)と同様であるため、その説明を省略する。
[光張出基地局装置の構成]
本実施の形態に係る光張出基地局装置100−1、100−2の構成は、実施の形態1に係る光張出基地局装置100−1、100−2の構成(図2)とほぼ同様であるが、フレーム処理部120−1、120−2の内部構成が実施の形態1とは異なる。そこで、以下においては、本実施の形態に係るフレーム処理部120−1、120−2の構成について説明する。
図10は、本実施の形態に係るフレーム処理部120−1、120−2の構成を示すブロック図である。図10においては、上位通信部110−1、110−2、下位通信部130−1、130−2及び無線通信部140−1、140−2の図示を省略するとともに、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図10に示すフレーム処理部120−1は、上り送受信バッファ部121、残バッファ判定部122、停止/解除コード挿入部123、下り送受信バッファ部124、要求コード検出部301及び上り送信制御部302を有する。
要求コード検出部301は、上り送受信バッファ部121へ入力される上りデータのアイドル区間を監視しており、上り回線における優先データの送信を要求する要求コードをアイドル区間から検出する。そして、要求コード検出部301は、要求コードが検出されると、その旨を上り送信制御部302へ通知する。
上り送信制御部302は、上り送受信バッファ部121に保持された上りフレームの送信を制御する。具体的には、上り送信制御部302は、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121a及び受信バッファ121bに保持された上りフレームを上りデータのフレーム区間に配置して上位通信部110−1へ出力させる。ただし、要求コードが検出された旨が要求コード検出部301から通知されている場合は、上り送信制御部302は、優先データの送信に備えて上りフレームの送信を一時的に停止する。
すなわち、上り送信制御部302は、現在上り回線を伝送中の上りフレームの送信が完了した後、最優先で優先データの送信を開始することができるように、上りデータのフレーム区間を一時的に空にしておく。そして、上り送信制御部302は、上り送受信バッファ部121の受信バッファ121bに優先データの上りフレームが保持されると、この上りフレームを即座に上りデータのフレーム区間に配置する。
また、上り送信制御部302は、要求コードが検出された旨が通知されると、上りデータのアイドル区間に要求コードを挿入して上りデータを送信する。すなわち、上り送信制御部302は、要求コードを上位装置へ転送することにより、優先データの送信に備えて、上位装置による上りフレームの送信も一時的に停止させる。このように、順次上位装置へ要求コードが転送されることにより、上り回線上のすべての光張出基地局装置において、優先データを配置するために上りデータのフレーム区間を空けておくことができる。
一方、図10に示すフレーム処理部120−2は、上り送受信バッファ部121、下り送受信バッファ部124、停止/解除コード検出部125、上り送信制御部126、優先データ検出部303及び要求コード挿入部304を有する。
優先データ検出部303は、上り送受信バッファ部121によって保持される上りフレームの中から優先データを検出する。具体的には、優先データ検出部303は、光張出基地局装置100−2に異常が発生したことや移動端末20−2との間の無線状態を基地局装置10へ報告するための報告データを優先データとして検出する。つまり、優先データ検出部303は、リアルタイムに基地局装置10へ伝送すべき上りフレームを優先データとして検出する。
要求コード挿入部304は、優先データ検出部303によって優先データが検出されると、上りデータのアイドル区間に要求コードを挿入する。そして、要求コード挿入部304は、要求コードが挿入されたアイドル区間以後のフレーム区間に優先データを配置して送信させる。
ここで、光張出基地局装置100−2の上り送受信バッファ部121は、例えば図11に示すように、いずれかの送信バッファ121a又は受信バッファ121bに優先的に送信すべき優先データが保持されると、図中「F」で示すフラグを優先データに付加する。したがって、優先データ検出部303は、フラグが付加されて上り送受信バッファ部121に保持された上りフレームを検出すれば優先データを検出したことになる。なお、光張出基地局装置100−1の上り送受信バッファ部121も同様に、優先データにはフラグを付加して保持する。これにより、上り送信制御部302は、フラグが付加された優先データを他のデータと容易に区別することができ、要求コードの検出後、最初に優先データを送信させることができる。結果として、上り送受信バッファ部121に保持された順序とは無関係に、優先データが最も早く上位装置へ送信される。
[上りデータ通信方法]
次いで、本実施の形態に係る光張出基地局装置100−2から基地局装置10へ向かう上りデータの通信方法について、図12に示すシーケンス図を参照しながら説明する。図12において、図5と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
光張出基地局装置100−1の1つの受信バッファ121bに保持された上りフレームは、上りデータのフレーム区間に配置され、上位通信部110−1による基地局装置10への送信が開始される(ステップS101a)。また、光張出基地局装置100−2から光張出基地局装置100−1への上りフレームの送信も開始され(ステップS105a)、この上りフレームの送信が完了する(ステップS105b)。本実施の形態においては、この時点で、残りの受信バッファが1つとなったものとする(ステップS106)。これにより、残バッファ判定部122によって、空き受信バッファ数が1つ以下になったと判定されるため、下りデータに停止コードが挿入されて送信される(ステップS107)。
そして、光張出基地局装置100−2によって停止コードを含む下りデータが受信されると、上り送信制御部126によって、光張出基地局装置100−1に対する上りフレームの送信が停止される(ステップS108)。その後、例えば光張出基地局装置100−2に異常が発生した場合などに、優先して基地局装置10へ送信すべき優先データが発生すると(ステップS301)、この優先データは、フラグが付加されて上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aに保持される。
そして、優先データ検出部303によって、フラグが付加された優先データが検出され、要求コード挿入部304によって、上りデータのアイドル区間に要求コードが挿入され、上りデータが光張出基地局装置100−1へ送信される(ステップS302)。そして、光張出基地局装置100−1によって要求コードを含む上りデータが受信されると、要求コード検出部301によって、アイドル区間に挿入された要求コードが検出される。要求コードが検出されると、その旨が上り送信制御部302へ通知され、上り送信制御部302によって、さらに上位装置へ要求コードが転送される。すなわち、最初に送信が開始されたフレーム区間が完了すると(ステップS101b)、上り送信制御部302によって、次のアイドル区間に要求コードが挿入されて送信される(ステップS303)。
また、上り送信制御部302によって、要求コードが挿入されたアイドル区間以降のフレーム区間における上りフレームの送信が停止される(ステップS304)。すなわち、光張出基地局装置100−2から将来受信される優先データの送信に備えて、上りデータのフレーム区間が空の状態にされる。
ところで、最初に開始された上りフレームの送信が完了したため、光張出基地局装置100−1においては空き受信バッファ数が2つとなる(ステップS109)。このため、停止/解除コード挿入部123によって、下りデータのアイドル区間に解除コードが挿入され、解除コードを含む下りデータが光張出基地局装置100−2へ送信される(ステップS110)。そして、光張出基地局装置100−2によって解除コードを含む下りデータが受信されると、上り送信制御部126によって、光張出基地局装置100−1に対する上りフレームの送信が再開される。
ここでは、光張出基地局装置100−2の上り送受信バッファ部121に優先データが保持されているため、要求コード挿入部304によって、優先データが上りデータのフレーム区間に配置され、光張出基地局装置100−1への送信が開始される(ステップS305a)。光張出基地局装置100−1においては、優先データの送信に備えて上りフレームの送信が一時的に停止していたため、優先データが受信されると、上り送信制御部302によって、即座に基地局装置10への転送が開始される(ステップS306a)。そして、光張出基地局装置100−2から光張出基地局装置100−1への優先データの送信が完了すると(ステップS305b)、すぐに光張出基地局装置100−1から基地局装置10への優先データの送信も完了する(ステップS306b)。
このように、光張出基地局装置100−2において優先データが発生すると、上りデータに要求コードが挿入されて基地局装置10まで転送され、光張出基地局装置100−2より上位の光張出基地局装置が優先データの送信に備えて上りフレームの送信を停止する。その後、光張出基地局装置100−2から優先データが送信され、上位の光張出基地局装置では、最優先で優先データが転送され、優先データの送信遅延を低減することができる。また、たとえ光張出基地局装置100−2からの上りフレームの送信が停止していた場合でも、解除コードによって送信停止が解除された後は、上り回線上の各光張出基地局装置では送信が停止されることなく、迅速に優先データを転送することができる。
[光張出基地局装置の動作]
次に、光張出基地局装置100−1、100−2の動作について、図13に示すフローチャートを参照しながら説明する。以下においては、主に光張出基地局装置100−2において発生した優先データが上り回線を転送される場合の動作について説明する。
光張出基地局装置100−2において優先データが発生し(ステップS361)、上り送受信バッファ部121に保持されると、優先データにはフラグが設定される(ステップS362)。そして、優先データ検出部303によって、優先データのフラグが検出され、要求コード挿入部304によって、上りデータのアイドル区間に要求コードが挿入されて光張出基地局装置100−1へ送信される(ステップS363)。
光張出基地局装置100−1によって要求コードが受信されると(ステップS351)、要求コード検出部301によって要求コードが検出され、上り送信制御部302によって、現在送信中の上りフレームの次の上りフレームから送信が停止される(ステップS352)。すなわち、現在送信中のフレーム区間の次のフレーム区間以降は空のフレーム区間となる。また、上り送信制御部302によって、上りデータのアイドル区間に要求コードが挿入され、上位装置へ転送される(ステップS353)。
ところで、要求コードの送信後、光張出基地局装置100−2からは、上り回線の送信制御状況に従って優先データが送信される。すなわち、停止/解除コード検出部125によって下りデータから停止コードが検出されておらず、上りフレームの送信が停止中でない場合は(ステップS364No)、要求コードの送信後、すぐに優先データが送信される(ステップS366)。また、停止/解除コード検出部125によって下りデータから停止コードが検出されており、上りフレームの送信が停止中である場合は(ステップS364Yes)、解除コードの受信が待機される(ステップS365)。そして、解除コードが受信されると(ステップS365Yes)、優先データが上りデータのフレーム区間に配置されて送信される(ステップS366)。
そして、光張出基地局装置100−1によって優先データが受信されると(ステップS354)、優先データは、上り送受信バッファ部121の受信バッファ121bに保持され、フラグが設定される(ステップS355)。そして、上り送信制御部302によって、フラグが設定された優先データが上りデータのフレーム区間に配置されて基地局装置10へ転送される(ステップS356)。このとき、優先データの転送に備えて光張出基地局装置100−1からの上りフレームの送信が停止していたため、優先データの転送が光張出基地局装置100−1において遅延することはない。
以上のように、本実施の形態によれば、優先して上り回線を伝送すべき優先データが光張出基地局装置において発生した場合は、この光張出基地局装置は、上位の光張出基地局装置へ要求コードを送信する。そして、上り回線上のすべての光張出基地局装置が要求コードを順次転送し、優先データの送信に備えて上りフレームの送信を停止する。このため、たとえ停止コードによって上りフレームの送信が停止している光張出基地局装置において優先データが発生しても、上りフレームの送信が再開した後は、最優先で優先データが転送され、優先データの送信遅延を低減することができる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、上位装置の受信バッファに余裕がなくなると、下位装置による上りフレームの送信を停止する代わりに、すべての光張出基地局装置が上りフレームの送信帯域を制限するモードに移行する。
本実施の形態に係る通信システムの構成は、実施の形態1に係る通信システム(図1)と同様であるため、その説明を省略する。
[光張出基地局装置の構成]
本実施の形態に係る光張出基地局装置100−1、100−2の構成は、実施の形態1に係る光張出基地局装置100−1、100−2の構成(図2)とほぼ同様であるが、フレーム処理部120−1、120−2の内部構成が実施の形態1とは異なる。そこで、以下においては、本実施の形態に係るフレーム処理部120−1、120−2の構成について説明する。
図14は、本実施の形態に係るフレーム処理部120−1、120−2の構成を示すブロック図である。図14においては、上位通信部110−1、110−2、下位通信部130−1、130−2及び無線通信部140−1、140−2の図示を省略するとともに、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図14に示すフレーム処理部120−1は、上り送受信バッファ部121、残バッファ判定部122、制限コード挿入部401、下り送受信バッファ部124及び上り送信制御部402を有する。
制限コード挿入部401は、残バッファ判定部122から空き受信バッファの数が1つ以下になったことが通知されると、上りフレームの送信帯域を制限する帯域制限モードへの移行を指示する制限コードを下りデータに挿入する。このとき、制限コード挿入部401は、残バッファ判定部122によって空き受信バッファの数が3つ以上になったと判定されるまでは、下りデータのすべてのアイドル区間に継続的に制限コードを挿入する。
上り送信制御部402は、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121a及び受信バッファ121bに保持された上りフレームを上りデータのフレーム区間に配置して上位通信部110−1へ出力させる。ただし、残バッファ判定部122によって空き受信バッファの数が1つ以下になったと判定された場合は、上り送信制御部402は、帯域制限モードで上りフレームをフレーム区間に配置する。すなわち、上り送信制御部402は、自装置から新たに送信される上りフレームの送信帯域を制限し、自装置に割り当てられたフレーム区間に送信バッファ121aが保持する上りフレームを配置する。このように、各光張出基地局装置が自装置に対して割り当てられたフレーム区間を利用することにより、それぞれの光張出基地局装置が上りフレームを送信可能な送信時間や上りフレームによって送信可能なデータ量などが制限され、上りフレームの送信帯域が制限されることになる。
なお、上り送信制御部402は、受信バッファ121bに保持された上りフレームについては、早く保持された順にフレーム区間に配置して良い。一方、上り送信制御部402は、送信バッファ121aに保持された上りフレームについては、自装置に割り当てられていないフレーム区間には配置せず、このフレーム区間を空の状態にする。すなわち、帯域制限モードでは、すべての光張出基地局装置に平等に上りデータのフレーム区間が割り当てられており、各光張出基地局装置は、自装置から新たに送信される上りフレームを自装置に割り当てられたフレーム区間に配置して送信する。
また、本実施の形態においては、光張出基地局装置100−1が最上位の光張出基地局装置であるため説明を省略するが、制限コード挿入部401は、上りデータにも制限コードを挿入する。すなわち、制限コード挿入部401は、残バッファ判定部122から空き受信バッファの数が1つ以下になったことが通知されると、制限コードを上りデータに挿入し、上位装置を帯域制限モードへ移行させる。要するに、1つの光張出基地局装置における受信バッファに余裕がなくなると、この光張出基地局装置が制限コードを下りデータ及び上りデータに挿入し、すべての光張出基地局装置を帯域制限モードへ移行させる。
一方、図14に示すフレーム処理部120−2は、上り送受信バッファ部121、下り送受信バッファ部124、制限コード検出部403、上り送信制御部404及び制限コード挿入部405を有する。
制限コード検出部403は、下り送受信バッファ部124へ入力される下りデータのアイドル区間を監視しており、アイドル区間から制限コードを検出する。本実施の形態においては、光張出基地局装置100−1の上り送受信バッファ部121に余裕がない間は、下りデータに継続的に制限コードが挿入されているため、制限コード検出部403は、複数のアイドル区間から繰り返して制限コードを検出することがある。そして、制限コード検出部403は、制限コードが検出されると、その旨を上り送信制御部404及び制限コード挿入部405へ通知する。
上り送信制御部404は、上り送受信バッファ部121に保持された上りフレームの送信を制御する。具体的には、上り送信制御部404は、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121a及び受信バッファ121bに保持された上りフレームを上りデータのフレーム区間に配置して上位通信部110−2へ出力させる。このとき、上り送信制御部404は、上りデータのすべてのフレーム区間にフレームを配置し、上り回線の帯域を無駄にすることなくすべて利用する。
ただし、上り送信制御部404は、制限コード検出部403から制限コードが検出された旨が通知されると、帯域制限モードで上りフレームをフレーム区間に配置する。すなわち、制限コード検出部403によって下りデータから制限コードが検出されている間は、上り送信制御部404は、自装置から新たに送信される上りフレームの送信帯域を制限し、自装置に割り当てられたフレーム区間に上りフレームを配置する。
制限コード挿入部405は、制限コード検出部403から制限コードが検出された旨が通知されると、制限コードを下りデータに挿入して下位装置へ制限コードを転送する。すなわち、制限コード挿入部405は、上位装置から受信された下りデータのアイドル区間に制限コードが挿入されていた場合は、下位装置へ送信される下りデータのアイドル区間にも制限コードを挿入する。
[上りデータ通信方法]
次いで、本実施の形態に係る光張出基地局装置100−2から基地局装置10へ向かう上りデータの通信方法について、図15に示すシーケンス図を参照しながら説明する。図15において、図5と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
光張出基地局装置100−1の1つの受信バッファ121bに保持された上りフレームは、上りデータのフレーム区間に配置され、上位通信部110−1による基地局装置10への送信が開始される(ステップS101a)。また、光張出基地局装置100−2から光張出基地局装置100−1への上りフレームの送信も開始され(ステップS105a)、この上りフレームの送信が完了する(ステップS105b)。本実施の形態においては、この時点で、残りの受信バッファが1つとなったものとする(ステップS106)。これにより、残バッファ判定部122によって、空き受信バッファ数が1つ以下になったと判定され、制限コード挿入部401によって、下りデータに制限コードが挿入されて送信される(ステップS401)。
同時に、上り送信制御部402によって、光張出基地局装置100−1による上り回線の通信が帯域制限モードに移行される(ステップS402)。すなわち、以降、光張出基地局装置100−1から新たに送信される上りフレームについては、光張出基地局装置100−1に割り当てられたフレーム区間に配置されることになる。また、光張出基地局装置100−2によって制限コードを含む下りデータが受信されると、制限コード検出部403によって制限コードが検出され、上り送信制御部404によって、光張出基地局装置100−2による上り回線の通信が帯域制限モードに移行される(ステップS403)。すなわち、光張出基地局装置100−2から新たに送信される上りフレームについては、光張出基地局装置100−2に割り当てられたフレーム区間に配置されることになる。
そして、最初に開始された上りフレームの送信が完了すると(ステップS101b)、光張出基地局装置100−1における空き受信バッファ数は2つとなる(ステップS109)。本実施の形態においては、空き受信バッファ数が3つ以上となるまでは制限コードの送信が継続されるため、引き続き制限コード挿入部401によって、下りデータに制限コードが挿入されて送信される(ステップS404)。これにより、光張出基地局装置100−1、100−2は、引き続き帯域制限モードで上りフレームを送信する。すなわち、例えば光張出基地局装置100−2は、自装置から新たに送信される上りフレームを自装置に割り当てられたフレーム区間に配置して送信する(ステップS405)。
このように、光張出基地局装置100−1の受信バッファ121bに余裕がなくなると、光張出基地局装置100−1によって下りデータのアイドル区間に制限コードが挿入され、光張出基地局装置100−1、100−2を含むすべての光張出基地局装置が帯域制限モードに移行する。これにより、帯域制限モードへ移行後は、各光張出基地局装置の送信帯域が制限され、光張出基地局装置100−1に受信される上りフレームが減少するため、受信バッファの不足による上りフレームの欠損を防止することができる。結果として、複数の光張出基地局装置がカスケード接続された上り回線の帯域を最大限に利用することができる。
[上位装置の動作]
次に、光張出基地局装置100−1、100−2のうち上位装置に相当する光張出基地局装置100−1の動作について、図16に示すフローチャートを参照しながら説明する。図16において、図6と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。また、以下においては、主に下りデータに制限コードを挿入する動作について説明する。
下位通信部130−1によって、光張出基地局装置100−2から送信された上りデータが受信されると(ステップS151)、上りデータは、フレーム処理部120−1へ入力される。そして、フレーム処理部120−1の上り送受信バッファ部121によって、上りデータのフレーム区間に配置された上りフレームが一時的に保持される。
そして、残バッファ判定部122によって、上り送受信バッファ部121内の空き受信バッファ数が1つ以下になったか否かが判定される(ステップS152)。この判定の結果、空き受信バッファ数が1つ以下になっていなければ(ステップS152No)、まだ受信バッファ121bに余裕があると判断され、制限コードの挿入などの処理は行われない。
一方、空き受信バッファ数が1つ以下になっていれば(ステップS152Yes)、受信バッファ121bに余裕がないと判断され、下りデータに制限コードが挿入される(ステップS451)。具体的には、空き受信バッファ数が1つ以下になったことが残バッファ判定部122から制限コード挿入部401へ通知され、制限コード挿入部401によって、下りデータのアイドル区間に制限コードが挿入される。同時に、上り送信制御部402によって、光張出基地局装置100−1の上り回線の通信が帯域制限モードへと移行される(ステップS452)。
制限コードの送信後、残バッファ判定部122によって上り送受信バッファ部121内の空き受信バッファ数が監視され、空き受信バッファ数が3つ以上になったか否かが判定される(ステップS453)。この判定の結果、空き受信バッファ数が2つ以下である場合は(ステップS453No)、前回制限コードが挿入されたアイドル区間の次のアイドル区間にも制限コードが挿入される(ステップS451)。このように、空き受信バッファ数が2つ以下の間は、複数のアイドル区間に連続して制限コードが挿入される。そして、空き受信バッファ数が3つ以上になった場合は(ステップS453Yes)、受信バッファ121bに余裕ができたと判断され、制限コードが挿入されることなく下りデータが送信される。以降、各光張出基地局装置は、帯域制限モードを解除して、通常通りの上りフレームの送信を再開する。
以上のように、本実施の形態によれば、光張出基地局装置は、受信バッファに余裕がなくなると、帯域制限モードに移行するとともに、下りデータ及び上りデータに制限コードを挿入して送信することにより、すべての光張出基地局装置を帯域制限モードへ移行させる。そして、帯域制限モードへ移行した光張出基地局装置は、自装置から新たに送信される上りフレームを自装置に割り当てられたフレーム区間に配置する。このため、すべての光張出基地局装置の受信バッファに余裕があれば、各光張出基地局装置は、帯域を制限することなく上りフレームの送信を続け、上り回線の帯域を最大限に利用することができる。そして、1つの光張出基地局装置において受信バッファに余裕がなくなると、すべての光張出基地局装置が送信帯域を制限して上りフレームを送信することになり、受信バッファの不足による上りフレームの欠損を防止することができる。結果として、複数の通信装置がカスケード接続された通信回線における帯域を有効利用することができる。
(実施の形態5)
実施の形態5では、光張出基地局装置が上りフレームを送信することを他の光張出基地局装置へ通知し、2つ以上の光張出基地局装置による上りフレームの送信が競合する際には、すべての光張出基地局装置が上りフレームの送信帯域を制限するモードに移行する。
本実施の形態に係る通信システムの構成は、実施の形態1に係る通信システム(図1)と同様であるため、その説明を省略する。ただし、本実施の形態においては、主に光張出基地局装置100−1の下位装置である光張出基地局装置100−2、100−3の構成及び動作について説明する。本実施の形態に係る光張出基地局装置100−2、100−3は、それぞれ実施の形態1に係る光張出基地局装置100−1、100−2に対応している。
[光張出基地局装置の構成]
本実施の形態に係る光張出基地局装置100−2、100−3の構成は、実施の形態1に係る光張出基地局装置100−1、100−2の構成(図2)とほぼ同様であるが、それぞれ実施の形態1に係るフレーム処理部120−1、120−2に対応するフレーム処理部120−2、120−3の内部構成が実施の形態1とは異なる。そこで、以下においては、本実施の形態に係るフレーム処理部120−2、120−3の構成について説明する。
図17は、本実施の形態に係るフレーム処理部120−2、120−3の構成を示すブロック図である。図17においては、上位通信部110−2、110−3、下位通信部130−2、130−3及び無線通信部140−2、140−3の図示を省略するとともに、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図17に示すフレーム処理部120−2は、上り送受信バッファ部121、下り送受信バッファ部124、送信判定部501、送信中コード挿入部502、送信中コード検出部503及び上り送信制御部504を有する。
送信判定部501は、光張出基地局装置100−2が自装置から新たに送信される上りフレームの送信を実行するか否かを判定する。具体的には、送信判定部501は、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aに上りフレームが保持されているか否かを判定する。
送信中コード挿入部502は、送信判定部501によって上りフレームの送信が実行されると判定された場合には、自装置が上りフレームを送信中であることを示す送信中コードを下りデータ及び上りデータの両方に挿入する。また、送信中コード挿入部502は、送信中コード検出部503によって下りデータから送信中コードが検出された場合は、自装置から送信される下りデータにも送信中コードを挿入する。同様に、送信中コード挿入部502は、送信中コード検出部503によって上りデータから送信中コードが検出された場合は、自装置から送信される上りデータにも送信中コードを挿入する。送信中コード挿入部502は、送信中コードを挿入する際、下りデータ及び上りデータのアイドル区間に送信中コードを挿入する。
送信中コード検出部503は、下り送受信バッファ部124へ入力される下りデータのアイドル区間を監視しており、下りデータのアイドル区間から送信中コードを検出する。同様に、送信中コード検出部503は、上り送受信バッファ部121へ入力される上りデータのアイドル区間を監視しており、上りデータのアイドル区間から送信中コードを検出する。そして、送信中コード検出部503は、下りデータ又は上りデータのアイドル区間から送信中コードが検出されると、その旨を送信中コード挿入部502及び上り送信制御部504へ通知する。
上り送信制御部504は、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121a及び受信バッファ121bに保持された上りフレームを上りデータのフレーム区間に配置して上位通信部110−2へ出力させる。ただし、上り送信制御部504は、送信中コード検出部503によって送信中コードが検出されると、帯域制限モードで上りフレームをフレーム区間に配置する。すなわち、上り送信制御部504は、自装置から新たに送信される上りフレームの送信帯域を制限し、自装置に割り当てられたフレーム区間に送信バッファ121aが保持する上りフレームを配置する。
なお、上り送信制御部504は、受信バッファ121bに保持された上りフレームについては、早く保持された順にフレーム区間に配置して良い。一方、上り送信制御部504は、送信バッファ121aに保持された上りフレームについては、自装置に割り当てられていないフレーム区間には配置せず、このフレーム区間を空の状態にする。すなわち、帯域制限モードでは、すべての光張出基地局装置に平等に上りデータのフレーム区間が割り当てられており、各光張出基地局装置は、自装置から新たに送信される上りフレームを自装置に割り当てられたフレーム区間に配置して送信する。
一方、図17に示すフレーム処理部120−3は、上り送受信バッファ部121、下り送受信バッファ部124、送信中コード検出部505、上り送信制御部506及び送信中コード挿入部507を有する。
送信中コード検出部505は、下り送受信バッファ部124へ入力される下りデータのアイドル区間を監視しており、下りデータのアイドル区間から送信中コードを検出する。そして、送信中コード検出部505は、下りデータのアイドル区間から送信中コードが検出されると、その旨を上り送信制御部506及び送信中コード挿入部507へ通知する。
上り送信制御部506は、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121a及び受信バッファ121bに保持された上りフレームを上りデータのフレーム区間に配置して上位通信部110−3へ出力させる。ただし、上り送信制御部506は、送信中コード検出部505によって送信中コードが検出されると、帯域制限モードで上りフレームをフレーム区間に配置する。すなわち、上り送信制御部506は、自装置から新たに送信される上りフレームの送信帯域を制限し、自装置に割り当てられたフレーム区間に送信バッファ121aが保持する上りフレームを配置する。
送信中コード挿入部507は、送信中コード検出部505によって下りデータから送信中コードが検出された場合は、自装置から送信される下りデータにも送信中コードを挿入する。送信中コード挿入部507は、送信中コードを挿入する際、下りデータのアイドル区間に送信中コードを挿入する。
なお、本実施の形態においては、光張出基地局装置100−3と図示しない下位装置との間の通信を考慮していないため説明を省略するが、送信中コード検出部505は、送信中コード検出部503と同様に、上りデータからも送信中コードを検出する。そして、上り送信制御部506は、上りデータから送信中コードが検出された場合も、帯域制限モードで上りフレームをフレーム区間に配置する。さらに、送信中コード挿入部507は、上りデータから送信中コードが検出されると、自装置から送信される上りデータにも送信中コードを挿入する。
[上りデータ通信方法]
次いで、本実施の形態に係る光張出基地局装置100−3から基地局装置10へ向かう上りデータの通信方法について、図18に示すシーケンス図を参照しながら説明する。以下においては、まず1つの光張出基地局装置100−2において自装置から新たに送信される送信データが発生し、その後、光張出基地局装置100−3においても自装置から新たに送信される送信データが発生する場合について説明する。
光張出基地局装置100−2から新たに送信される送信データが発生すると(ステップS501)、この送信データを含む上りフレームは、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aに保持される。ここで、光張出基地局装置100−2から新たに送信される送信データとは、光張出基地局装置100−2の状態などを報告する報告データや光張出基地局装置100−2の配下の移動端末20−2から送信された無線データなどを含むデータである。
上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aに上りフレームが保持されると、送信判定部501によって、上りフレームの送信が実行されると判定される。この判定に応じて、送信中コード挿入部502によって、下りデータ及び上りデータのアイドル区間に送信中コードが挿入される。そして、送信中コードが挿入された上りデータが光張出基地局装置100−1へ送信されるとともに(ステップS502)、送信中コードが挿入された下りデータが光張出基地局装置100−3へ送信される(ステップS503)。送信中コードを含む下りデータが光張出基地局装置100−3によって受信されると、送信中コード検出部505によって送信中コードが検出される。そして、送信中コード挿入部507によって、光張出基地局装置100−3から送信される下りデータにも送信中コードが挿入される。
このように、送信データが発生した光張出基地局装置の上位装置及び下位装置に送信中コードが転送されていくことにより、各光張出基地局装置は、通信システム内に送信データが発生した光張出基地局装置があるか否かを判断することが可能となる。
光張出基地局装置100−2においては、送信中コードの送信後、上り送信制御部504によって、送信データを含む上りフレームが上りデータのフレーム区間に配置されて送信される。ここでは、送信中コード検出部503によって送信中コードが検出されていないため、上り送信制御部504は通常モードで動作している。すなわち、上りデータのすべてのフレーム区間に、送信バッファ121a及び受信バッファ121bに保持された上りフレームが保持された順序で配置される。通常モードで上りフレームが配置された上りデータは、光張出基地局装置100−1へ送信される(ステップS504)。
そして、光張出基地局装置100−3から新たに送信される送信データが発生すると(ステップS505)、この送信データを含む上りフレームは、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aに保持される。ここで、光張出基地局装置100−3から新たに送信される送信データとは、光張出基地局装置100−3の状態などを報告する報告データや光張出基地局装置100−3の配下の移動端末から送信された無線データなどを含むデータである。
上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aに保持された上りフレームは、上りデータのフレーム区間に配置されるが、ここでは、送信中コード検出部505によって送信中コードが検出されているため、上り送信制御部506が帯域制限モードで動作している(ステップS506)。すなわち、上りデータのフレーム区間のうち光張出基地局装置100−3に割り当てられたフレーム区間に、送信バッファ121aに保持された上りフレームが配置される。帯域制限モードで上りフレームが配置された上りデータは、光張出基地局装置100−2を介して光張出基地局装置100−1へ送信される(ステップS507)。
ところで、光張出基地局装置100−3において送信データが発生した場合は、光張出基地局装置100−2において送信データが発生した場合と同様に、光張出基地局装置100−3から送信中コードが上位装置及び下位装置へ送信される。このため、光張出基地局装置100−2においては、送信中コード検出部503によって、上りデータから送信中コードが検出される。送信中コード検出部503によって送信中コードが検出されると、自装置を含めて2つ以上の光張出基地局装置において送信データが発生していると判断されるため、上り送信制御部504は帯域制限モードに移行する(ステップS508)。
したがって、以降の上りフレームの送信では、上りデータのフレーム区間のうち光張出基地局装置100−2に割り当てられたフレーム区間に、送信バッファ121aに保持された上りフレームが配置される。帯域制限モードで上りフレームが配置された上りデータは、光張出基地局装置100−1へ送信される(ステップS509)。
このように、1つの光張出基地局装置100−2において送信データが発生した際には、送信帯域が制限されることなく光張出基地局装置100−2から上りフレームが送信される。そして、光張出基地局装置100−2、100−3の両方に送信データが発生した後は、それぞれ自装置に割り当てられたフレーム区間を利用して送信データを含む上りフレームを送信する。これにより、新たに上りフレームを送信する光張出基地局装置の数が1つの間は、この光張出基地局装置が上り回線の帯域を最大限に利用することができ、帯域の無駄が生じない。また、新たに上りフレームを送信する光張出基地局装置の数が2つ以上になると、各光張出基地局装置が帯域を制限して上りフレームを送信し、上り回線の帯域不足の発生を回避することができる。
[上位装置の動作]
次に、光張出基地局装置100−2、100−3のうち上位装置に相当する光張出基地局装置100−2の動作について、図19に示すフローチャートを参照しながら説明する。以下においては、主に下りデータに送信中コードを挿入する動作について説明する。
本実施の形態においては、送信判定部501によって、上り送受信バッファ部121の送信バッファ121aが監視されており、光張出基地局装置100−2から新たに送信される送信データが発生したか否かが判定される(ステップS551)。すなわち、送信判定部501によって、光張出基地局装置100−2の状態などを報告する報告データ又は光張出基地局装置100−2の配下の移動端末20−2から送信された無線データなどを含む上りフレームが送信バッファ121aに保持されているか否かが判定される。
この判定の結果、送信バッファ121aに上りフレームが保持されている場合(ステップS551Yes)、送信中コード挿入部502によって、下りデータ及び上りデータのアイドル区間に送信中コードが挿入される(ステップS552)。また、送信中コード検出部503によって、光張出基地局装置100−2に受信された上りデータ又は下りデータのアイドル区間に送信中コードが挿入されているか否かが判断され(ステップS553)、上りフレームを送信するモードが決定される。
すなわち、上りデータ又は下りデータのアイドル区間から送信中コードが検出されない場合は(ステップS553No)、光張出基地局装置100−2以外の光張出基地局装置が上りフレームを新たに送信しないと判断されることから、上り送信制御部504が通常モードで動作する(ステップS554)。したがって、送信バッファ121aに保持された上りフレームは、受信バッファ121bに保持された上りフレームと区別されることなく、上り送信制御部504によって、それぞれの上りフレームがバッファに保持された順序で上りデータのフレーム区間に配置される。
また、上りデータ又は下りデータのアイドル区間から送信中コードが検出された場合は(ステップS553Yes)、光張出基地局装置100−2以外の光張出基地局装置が上りフレームを新たに送信すると判断される。このため、上り送信制御部504が帯域制限モードで動作する(ステップS555)。したがって、送信バッファ121aに保持された上りフレームは、上り送信制御部504によって、光張出基地局装置100−2に割り当てられた上りデータのフレーム区間に配置される。
一方、送信判定部501による判定の結果、送信バッファ121aに上りフレームが保持されていない場合(ステップS551No)、送信中コード検出部503によって、光張出基地局装置100−2に受信された上りデータ又は下りデータのアイドル区間に送信中コードが挿入されているか否かが判断される(ステップS556)。そして、上りデータから送信中コードが検出されると(ステップS556Yes)、送信中コード挿入部502によって、光張出基地局装置100−2から送信される上りデータのアイドル区間に送信中コードが挿入される(ステップS557)。同様に、下りデータから送信中コードが検出されると(ステップS556Yes)、送信中コード挿入部502によって、光張出基地局装置100−2から送信される下りデータのアイドル区間に送信中コードが挿入される(ステップS557)。
このように、光張出基地局装置100−2によって受信された上りデータ又は下りデータに送信中コードが挿入されている場合は、光張出基地局装置100−2から送信される上りデータ又は下りデータにも送信中コードが挿入されて上位装置又は下位装置へ転送される。これにより、通信システム内の1つの光張出基地局装置において送信データが発生すると、すべての光張出基地局装置へ送信中コードが転送される。
以上のように、本実施の形態によれば、光張出基地局装置は、自装置から新たに送信される上りフレームを送信する際に、下りデータ及び上りデータに送信中コードを挿入して送信する。そして、光張出基地局装置は、他の光張出基地局装置から送信中コードを受信した場合には、帯域制限モードへ移行し、自装置から新たに送信される上りフレームを自装置に割り当てられたフレーム区間に配置する。このため、1つの光張出基地局装置が新たな上りフレームを送信する場合には、この光張出基地局装置が上り回線の帯域を最大限に利用することができる。また、2つ以上の光張出基地局装置が新たな上りフレームを送信する場合には、各光張出基地局装置が送信帯域を制限して上りフレームを送信し、上り回線の帯域不足を回避することができる。
(実施の形態6)
ところで、上記実施の形態1〜5においては、カスケード接続されたすべての光張出基地局装置がアイドル区間に挿入された送信制御コードに応じて上りフレームの送信を制御する場合について説明した。しかし、例えば高速道路などの細長いエリアに沿って複数の光張出基地局装置が配置される場合などには、一部の光張出基地局装置がアイドル区間に挿入された送信制御コードに対応していないことが想定される。そこで、実施の形態6では、光張出基地局装置に隣接する上位装置及び下位装置がアイドル区間に挿入された送信制御コードに応じて動作可能か否かを確認する処理について説明する。
すなわち、実施の形態6では、送信制御コードに対応した処理が可能か否かを確認する対応コードを光張出基地局装置が隣接する光張出基地局装置へ送信し、対応コードに対する応答がある場合に、アイドル区間に送信制御コードを挿入する処理を実行する。
本実施の形態に係る通信システムの構成は、実施の形態1に係る通信システム(図1)と同様であるため、その説明を省略する。
[光張出基地局装置の構成]
本実施の形態に係る光張出基地局装置100−1、100−2の構成は、実施の形態1に係る光張出基地局装置100−1、100−2の構成(図2)とほぼ同様であるが、フレーム処理部120−1、120−2の内部構成が実施の形態1とは異なる。そこで、以下においては、本実施の形態に係るフレーム処理部120−1、120−2の構成について説明する。
図20は、本実施の形態に係るフレーム処理部120−1、120−2の構成を示すブロック図である。図20においては、上位通信部110−1、110−2、下位通信部130−1、130−2及び無線通信部140−1、140−2の図示を省略するとともに、図2と同じ部分には同じ符号を付し、その説明を省略する。図20に示すフレーム処理部120−1は、上り送受信バッファ部121、残バッファ判定部122、停止/解除コード挿入部123、下り送受信バッファ部124、対応コード挿入部601及びAck検出部602を有する。
対応コード挿入部601は、光張出基地局装置100−1から送信される下りデータ及び上りデータのアイドル区間に、隣接する光張出基地局装置が送信制御コードに対応した処理が可能か否かを確認する対応コードを挿入する。なお、対応コード挿入部601は、通信システム全体又は光張出基地局装置100−1の初期化処理時に対応コードを挿入しても良いし、光張出基地局装置100−1の運用中は常に対応コードを挿入しても良い。
Ack検出部602は、対応コードが挿入された下りデータ及び上りデータが送信された後、上りデータ及び下りデータから対応コードに対するAckを検出する。すなわち、Ack検出部602は、下りデータに対応コードが挿入された後、下位装置がアイドル区間に挿入された送信制御コードに対応可能であれば、上りデータからAckを検出する。同様に、Ack検出部602は、上りデータに対応コードが挿入された後、上位装置がアイドル区間に挿入された送信制御コードに対応可能であれば、下りデータからAckを検出する。
一方、図20に示すフレーム処理部120−2は、上り送受信バッファ部121、下り送受信バッファ部124、停止/解除コード検出部125、上り送信制御部126、対応コード検出部603及びAck挿入部604を有する。
対応コード検出部603は、下り送受信バッファ部124へ入力される下りデータのアイドル区間を監視しており、アイドル区間から対応コードを検出する。そして、対応コード検出部603は、対応コードが検出されると、その旨をAck挿入部604へ通知する。
Ack挿入部604は、対応コードが検出された旨が対応コード検出部603から通知されると、上りデータのアイドル区間にAckを挿入する。
[上りデータ通信方法]
次いで、本実施の形態に係る光張出基地局装置100−2から基地局装置10へ向かう上りデータの通信方法について、図21に示すシーケンス図を参照しながら説明する。図21において、図5と同じ部分には同じ符号を付し、その詳しい説明を省略する。
光張出基地局装置100−1が初期化処理される際、対応コード挿入部601によって下りデータに対応コードが挿入され、対応コードを含む下りデータが光張出基地局装置100−2へ送信される(ステップS601)。光張出基地局装置100−2においては、対応コード検出部603によって対応コードが検出され、Ack挿入部604によって、上りデータにAckが挿入される。そして、Ackを含む上りデータが光張出基地局装置100−1へ送信される(ステップS602)。光張出基地局装置100−1においては、Ack検出部602によってAckが検出され、光張出基地局装置100−2がアイドル区間に挿入された送信制御コードに対応可能であることが確認される。
なお、ここでは省略したが、光張出基地局装置100−2からも対応コードを含む上りデータが送信され、光張出基地局装置100−1によって対応コードに対するAckが返信されても良い。すなわち、隣接する光張出基地局装置の間で互いに対応コードとAckのやり取りが行われるようにしても良い。また、対応コードとAckのやり取りは、初期化処理時に限らず、アイドル区間を利用して常に行われるようにしても良い。
対応コード及びAckのやり取りが行われた後、光張出基地局装置100−1から基地局装置10への上りフレームの送信が開始される(ステップS101a)。また、光張出基地局装置100−2から光張出基地局装置100−1への上りフレームの送信も開始され(ステップS105a)、この上りフレームの送信が完了する(ステップS105b)。本実施の形態においては、この時点で、残りの受信バッファが1つとなったものとする(ステップS106)。
ここでは、Ack検出部602によってAckが検出されており、光張出基地局装置100−2がアイドル区間に挿入された停止コードに対応可能であることが確認されている。そこで、Ack検出部602から残バッファ判定部122へ、空き受信バッファ数が1つ以下となったか否かの判定を実行するように指示される。これにより、残バッファ判定部122によって、空き受信バッファ数が1つ以下になったと判定されるため、下りデータに停止コードが挿入されて送信される(ステップS107)。
なお、Ack検出部602によってAckが検出されなければ、光張出基地局装置100−2がアイドル区間に挿入された停止コードに対応可能でないと考えられるため、下りデータに停止コードを挿入する処理が無駄となる。そこで、Ack検出部602によってAckが検出されていない場合には、残バッファ判定部122は、空き受信バッファ数が1つ以下となったか否かの判定を実行しない。これにより、下位装置が停止コードに対応可能でない場合に、光張出基地局装置100−1における無駄な処理を省くことができる。
光張出基地局装置100−1から停止コードが挿入された下りデータが送信されると、実施の形態1と同様に、上り送信制御部126によって、光張出基地局装置100−1に対する上りフレームの送信が停止される(ステップS108)。そして、最初に開始された上りフレームの送信が完了すると(ステップS101b)、光張出基地局装置100−1においては空き受信バッファ数が2つとなる(ステップS109)。このため、停止/解除コード挿入部123によって、下りデータのアイドル区間に解除コードが挿入され、解除コードを含む下りデータが光張出基地局装置100−2へ送信される(ステップS110)。そして、上り送信制御部126によって、光張出基地局装置100−1に対する上りフレームの送信が再開される(ステップS111a)。なお、解除コードの挿入も、光張出基地局装置100−2から対応コードに対するAckが返信された場合に実行される。
以上のように、本実施の形態によれば、対応コードと対応コードに対するAckとのやり取りによって、隣接する光張出基地局装置がアイドル区間に挿入された送信制御コードに対応可能か否かを確認する。このため、例えば隣接する光張出基地局装置が入れ替えられた場合などにおいて、アイドル区間に挿入された送信制御コードに対応不能な光張出基地局装置へ停止コードなどの送信制御コードを送信する無駄な処理を防止することができる。
なお、上記実施の形態1〜4においては、空き受信バッファ数が1つ以下になった場合に下りデータに送信制御コードを挿入するものとしたが、閾値となる空き受信バッファ数は変更することも可能である。すなわち、例えば空き受信バッファ数が2つ以下になった場合に送信制御コードを挿入するなどとしても良い。また、上り送受信バッファ部121の受信バッファが複数の受信バッファ121bに分割された構成でない場合には、受信バッファの空き容量の割合などから送信制御コードを挿入するタイミングを決定しても良い。同様に、下りデータに解除コードを挿入したり、送信制御コードの挿入を停止したりするための受信バッファの空き容量に関する条件も種々変更することが可能である。
また、上記実施の形態5においては、新たに上りフレームを送信する光張出基地局装置が2つ以上になると、各光張出基地局装置が帯域制限モードへ移行するものとした。しかし、必ずしも2つの光張出基地局装置が新たに上りフレームを送信する場合に、各光張出基地局装置が帯域制限モードへ移行しなくても良い。すなわち、例えば3つ以上の光張出基地局装置が新たに上りフレームを送信する場合に、各光張出基地局装置が帯域制限モードへ移行するようにしても良い。当然、4つ以上の光張出基地局装置が新たに上りフレームを送信する場合に、各光張出基地局装置が帯域制限モードへ移行することも可能である。これらの場合には、例えば送信中コードを光張出基地局装置ごとに固有のコードとすることによって、各光張出基地局装置において、新たに上りフレームを送信する光張出基地局装置の数が把握されるようにすれば良い。
さらに、上記実施の形態5は、実施の形態1〜4と組み合わせて実施することが可能である。すなわち、新たに上りフレームを送信する光張出基地局装置の数によって帯域制限モードへの移行を決定するのみではなく、各光張出基地局装置における受信バッファの空き容量も考慮して各光張出基地局装置による上りフレームの送信を制御することもできる。こうすることにより、上り回線の帯域の範囲内で、上りフレームがより確実に伝送されることになる。
なお、上記実施の形態4、5の帯域制限モードでは、すべての光張出基地局装置に平等に割り当てられたフレーム区間に、それぞれの光張出基地局装置から新たに送信される上りフレームが配置されることとした。しかし、帯域制限モード中、常にすべての光張出基地局装置から新たに上りフレームが送信されるとは限らない。そこで、制限コードのほかにもアイドル区間にコードを挿入することによって、それぞれの光張出基地局装置が新たに上りフレームを送信するか否かを通知し合い、帯域制限モードにおいて各光張出基地局装置に割り当てられるフレーム区間が動的に変更されるようにしても良い。
すなわち、例えば2つの光張出基地局装置が新たに上りフレームを送信する場合には、上り回線の全帯域を2等分して、2等分された帯域がそれぞれの光張出基地局装置に割り当てられるようにしても良い。同様に、3つ以上の光張出基地局装置が新たに上りフレームを送信する場合には、上り回線の全帯域を等分して、等分された帯域がそれぞれの光張出基地局装置に割り当てられるようにすれば良い。こうすることにより、光張出基地局装置が帯域制限モードへ移行した場合も、上り回線の帯域を最大限に利用することが可能となる。また、これらの処理に必要な光張出基地局装置間のやり取りは、アイドル区間にコードを挿入して実行することが可能である。
また、上記各実施の形態2〜6においては、具体的な送信制御コードの形式について言及していないが、実施の形態2〜6に係る種々の送信制御コードを実施の形態1に係る停止コード及び解除コードと同様の形式のコードとすることもできる。すなわち、例えば4B/5Bフォーマットが適用される場合には、無効コードのいずれかをそれぞれ要求コード、制限コード、送信中コード及び対応コードなどの送信制御コードと定義しても良い。
また、上記実施の形態6においては、対応コード及びAckのやり取りと実施の形態1とを組み合わせる場合について説明したが、対応コード及びAckのやり取りは実施の形態2〜5と組み合わせることも可能である。
ところで、上記各実施の形態1〜6では、アイドル区間に様々な送信制御コードが挿入される場合について説明したが、例えばCPRIにおいて規定されるデータフォーマットではアイドル区間が設けられている。したがって、上記各実施の形態に係る光張出基地局装置がCPRIの仕様に準拠する場合でも、上記各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
CPRIにおいては、物理レイヤにおける物理フレームについて、図22に示すフォーマットが規定されている。すなわち、1ハイパーフレーム(Hyper Frame)が256個のベーシックフレーム(Basic Frame)から構成され、各ベーシックフレームの先頭の図中斜線で示す領域には、コントロールワード(Control Word)と呼ばれる制御信号が配置される。そして、64個ずつのベーシックフレームのコントロールワードが1単位となっており、1ハイパーフレームにはコントロールワード番号が0から3までの4単位のコントロールワードが含まれる。そして、各単位の対応する4つのコントロールワードは、それぞれ1つのサブチャネル(Subchannel)を構成しており、各サブチャネルの内容は、図23に示すようになっている。
そして、上記各実施の形態1〜6で説明した様々な送信制御コードは、図23に示すサブチャネルのうち、例えばポインタpに対応するp番から63番までのサブチャネルの「fast C&M」領域にマッピングすることが可能である。また、3番から15番までのサブチャネルの「reserved」領域や、16番からp−1番までのサブチャネルの「vendor specific」領域に送信制御コードをマッピングすることも可能である。
以上の各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)情報が含まれるデータ区間と情報が含まれないアイドル区間とが設けられたデータを送受信する第1の通信装置と第2の通信装置とが実行する通信制御方法であって、
前記第1の通信装置が、受信データに含まれる情報を保持するバッファ残量が所定量以下であるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにてバッファ残量が所定量以下であると判定された場合に、前記第2の通信装置によるデータ送信を制御する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入する挿入ステップと、
前記挿入ステップにて送信制御信号が挿入されたデータを前記第2の通信装置へ送信する送信ステップと、
前記第2の通信装置が、前記送信ステップにて送信されたデータを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信されたデータのアイドル区間から送信制御信号を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにて検出された送信制御信号に応じてデータ送信を制御する制御ステップと
を有することを特徴とする通信制御方法。
(付記2)前記挿入ステップは、
データ区間における情報の送信停止を指示する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入し、
前記制御ステップは、
前記第1の通信装置へ送信されるデータのデータ区間において情報の送信を停止させる
ことを特徴とする付記1記載の通信制御方法。
(付記3)前記挿入ステップは、
前記判定ステップにてバッファ残量が所定量以上に戻ったと判定された場合に、データ区間における情報の送信再開を指示する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入し、
前記制御ステップは、
前記第1の通信装置へ送信されるデータのデータ区間において情報の送信を再開させる
ことを特徴とする付記2記載の通信制御方法。
(付記4)前記挿入ステップは、
データ区間における情報の送信停止を指示する送信制御信号を、前記判定ステップにてバッファ残量が所定量以下であると判定される期間に前記第2の通信装置へ送信されるすべてのアイドル区間に挿入し、
前記制御ステップは、
前記検出ステップにて送信制御信号が検出される間は、前記第1の通信装置へ送信されるデータのデータ区間において情報の送信を停止させる
ことを特徴とする付記1記載の通信制御方法。
(付記5)前記挿入ステップは、
データ区間における情報の送信帯域を制限する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入し、
前記制御ステップは、
前記第1の通信装置へ送信されるデータのデータ区間における情報の送信帯域を制限する
ことを特徴とする付記1記載の通信制御方法。
(付記6)前記制御ステップは、
前記第2の通信装置に割り当てられたデータ区間において情報を送信させることを特徴とする付記5記載の通信制御方法。
(付記7)前記第1の通信装置が、前記送信ステップにて送信制御信号が送信された後、前記第2の通信装置とは異なる第3の通信装置へ送信されるデータのデータ区間における情報の送信帯域を制限する帯域制限ステップをさらに有することを特徴とする付記5記載の通信制御方法。
(付記8)前記第2の通信装置が、前記第1の通信装置を介して第3の通信装置へ転送される優先情報であって転送遅延が許容されない優先情報が自装置から送信されるか否かを判定する優先判定ステップと、
前記優先判定ステップにて優先情報が自装置から送信されると判定された場合に、優先情報を他の情報より優先して送信することを要求する送信制御信号を前記第1の通信装置へ送信する要求ステップと、
前記第1の通信装置が、前記要求ステップにて送信された送信制御信号が検出されてから、前記第2の通信装置から送信された優先情報が受信されるまで、前記第3の通信装置へ送信されるデータのデータ区間における情報の送信を停止する待機ステップと、
をさらに有することを特徴とする付記1記載の通信制御方法。
(付記9)前記第1の通信装置が、データのアイドル区間に挿入された送信制御信号に応じた制御が可能か否かを確認する確認信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入して送信する確認ステップをさらに有し、
前記挿入ステップは、
前記確認ステップにて送信された確認信号に対する応答が前記第2の通信装置から返信された場合に、送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入する
ことを特徴とする付記1記載の通信制御方法。
(付記10)情報が含まれるデータ区間と情報が含まれないアイドル区間とが設けられたデータを送受信する第1の通信装置と第2の通信装置とが実行する通信制御方法であって、
前記第1の通信装置が、自装置から新たに送信される送信情報があるか否かを判定する判定ステップと、
前記判定ステップにて送信情報があると判定された場合に、前記第2の通信装置によるデータ送信を制御する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入する挿入ステップと、
前記挿入ステップにて送信制御信号が挿入されたデータを前記第2の通信装置へ送信する送信ステップと、
前記第2の通信装置が、前記送信ステップにて送信されたデータを受信する受信ステップと、
前記受信ステップにて受信されたデータのアイドル区間から送信制御信号を検出する検出ステップと、
前記検出ステップにて検出された送信制御信号に応じてデータ送信を制御する制御ステップと
を有することを特徴とする通信制御方法。
(付記11)前記挿入ステップは、
データ区間における情報の送信帯域を制限する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入し、
前記制御ステップは、
前記第1の通信装置へ送信されるデータのデータ区間における情報の送信帯域を制限する
ことを特徴とする付記10記載の通信制御方法。
(付記12)前記制御ステップは、
前記第2の通信装置に割り当てられたデータ区間において情報を送信させることを特徴とする付記11記載の通信制御方法。
(付記13)前記第1の通信装置が、データ区間における情報の送信帯域を制限する送信制御信号が受信されたか否かを監視する監視ステップと、
前記監視ステップにて送信制御信号が受信された場合に、前記第2の通信装置とは異なる第3の通信装置へ送信されるデータのデータ区間における情報の送信帯域を制限する帯域制限ステップと
をさらに有することを特徴とする付記11記載の通信制御方法。
(付記14)前記帯域制限ステップは、
前記第1の通信装置に割り当てられたデータ区間において情報を送信することを特徴とする付記13記載の通信制御方法。
(付記15)前記第1の通信装置が、データのアイドル区間に挿入された送信制御信号に応じた制御が可能か否かを確認する確認信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入して送信する確認ステップをさらに有し、
前記挿入ステップは、
前記確認ステップにて送信された確認信号に対する応答が前記第2の通信装置から返信された場合に、送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入する
ことを特徴とする付記10記載の通信制御方法。
(付記16)情報が含まれるデータ区間と情報が含まれないアイドル区間とが設けられたデータを送受信する第1の通信装置と第2の通信装置とを備える通信システムであって、
前記第1の通信装置は、
受信データに含まれる情報を保持するバッファ残量が所定量以下であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によってバッファ残量が所定量以下であると判定された場合に、前記第2の通信装置によるデータ送信を制御する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入する挿入部と、
前記挿入部によって送信制御信号が挿入されたデータを前記第2の通信装置へ送信する送信部とを有し、
前記第2の通信装置は、
前記送信部によって送信されたデータを受信する受信部と、
前記受信部によって受信されたデータのアイドル区間から送信制御信号を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された送信制御信号に応じてデータ送信を制御する制御部とを有する
ことを特徴とする通信システム。
(付記17)情報が含まれるデータ区間と情報が含まれないアイドル区間とが設けられたデータを送受信する第1の通信装置と第2の通信装置とを備える通信システムであって、
前記第1の通信装置は、
自装置から新たに送信される送信情報があるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって送信情報があると判定された場合に、前記第2の通信装置によるデータ送信を制御する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入する挿入部と、
前記挿入部によって送信制御信号が挿入されたデータを前記第2の通信装置へ送信する送信部とを有し、
前記第2の通信装置は、
前記送信部によって送信されたデータを受信する受信部と、
前記受信部によって受信されたデータのアイドル区間から送信制御信号を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された送信制御信号に応じてデータ送信を制御する制御部とを有する
ことを特徴とする通信システム。
(付記18)受信データに含まれる情報を保持するバッファ残量が所定量以下であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によってバッファ残量が所定量以下であると判定された場合に、自装置に接続された他の通信装置によるデータ送信を制御する送信制御信号を、前記他の通信装置へ送信されるデータに設けられた情報を含まないアイドル区間に挿入する挿入部と、
前記挿入部によって送信制御信号が挿入されたデータを前記他の通信装置へ送信する送信部と
を有することを特徴とする通信装置。
(付記19)自装置から新たに送信される送信情報があるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって送信情報があると判定された場合に、自装置に接続された他の通信装置によるデータ送信を制御する送信制御信号を、前記他の通信装置へ送信されるデータに設けられた情報を含まないアイドル区間に挿入する挿入部と、
前記挿入部によって送信制御信号が挿入されたデータを前記他の通信装置へ送信する送信部と
を有することを特徴とする通信装置。
(付記20)情報が含まれるデータ区間と情報が含まれないアイドル区間とが設けられたデータを受信する受信部と、
前記受信部によって受信されたデータのアイドル区間から自装置におけるデータ送信を制御する送信制御信号を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された送信制御信号に応じてデータ送信を制御する制御部と
を有することを特徴とする通信装置。
110−1、110−2 上位通信部
120−1〜120−3 フレーム処理部
121 上り送受信バッファ部
121a 送信バッファ
121b 受信バッファ
122 残バッファ判定部
123 停止/解除コード挿入部
124 下り送受信バッファ部
125 停止/解除コード検出部
126、203、302、402、404、504、506 上り送信制御部
130−1、130−2 下位通信部
140−1、140−2 無線通信部
201 停止コード挿入部
202 停止コード検出部
301 要求コード検出部
303 優先データ検出部
304 要求コード挿入部
401、405 制限コード挿入部
403 制限コード検出部
501 送信判定部
502、507 送信中コード挿入部
503、505 送信中コード検出部
601 対応コード挿入部
602 Ack検出部
603 対応コード検出部
604 Ack挿入部

Claims (7)

  1. 情報が含まれるデータ区間と情報が含まれないアイドル区間とが設けられたデータを送受信する第1の通信装置と第2の通信装置とが実行する通信制御方法であって、
    前記第1の通信装置が、
    データのアイドル区間に挿入された送信制御信号に応じた制御が可能か否かを確認する確認信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入して送信する確認ステップと、
    自装置から新たに送信される送信フレームを一時的に保持する送信バッファと前記第2の通信装置から受信される受信フレームを一時的に保持する受信バッファとを備える送受信バッファを参照し、前記受信バッファのバッファ残量が1フレーム分以下であるか否かを判定する判定ステップと、
    前記確認ステップにて送信された確認信号に対する応答が前記第2の通信装置から返信された場合、前記判定ステップにて前記受信バッファのバッファ残量が1フレーム分以下であると判定される期間中、前記第2の通信装置によるデータ送信の停止を指示する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのすべてのアイドル区間に挿入する挿入ステップと、
    前記挿入ステップにて送信制御信号が挿入されたデータを前記第2の通信装置へ送信する送信ステップと、
    前記第2の通信装置が、
    前記送信ステップにて送信されたデータを受信する受信ステップと、
    前記受信ステップにて受信されたデータのアイドル区間から送信制御信号を検出する検出ステップと、
    前記検出ステップにて送信制御信号が検出される間は前記第1の通信装置へ送信されるデータのデータ区間において情報の送信を停止し、前記検出ステップにて送信制御信号が検出されなくなると前記第1の通信装置へ送信されるデータのデータ区間において情報の送信を再開する制御ステップと
    を有することを特徴とする通信制御方法。
  2. 前記第2の通信装置が、前記第1の通信装置を介して第3の通信装置へ転送される優先情報であって転送遅延が許容されない優先情報が自装置から送信されるか否かを判定する優先判定ステップと、
    前記優先判定ステップにて優先情報が自装置から送信されると判定された場合に、優先情報を他の情報より優先して送信することを要求する送信制御信号を前記第1の通信装置へ送信する要求ステップと、
    前記第1の通信装置が、前記要求ステップにて送信された送信制御信号が検出されてから、前記第2の通信装置から送信された優先情報が受信されるまで、前記第3の通信装置へ送信されるデータのデータ区間における情報の送信を停止する待機ステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項1記載の通信制御方法。
  3. 前記判定ステップは、
    自装置から新たに送信される送信フレームが前記送信バッファに保持されているか否かをさらに判定し、
    前記挿入ステップは、
    前記判定ステップにて送信フレームが前記送信バッファに保持されていると判定された場合に、前記第2の通信装置によるデータ送信の帯域を制限する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入することを特徴とする請求項1記載の通信制御方法。
  4. 前記第1の通信装置が、データ区間における情報の送信帯域を制限する送信制御信号が受信されたか否かを監視する監視ステップと、
    前記監視ステップにて送信制御信号が受信された場合に、前記第2の通信装置とは異なる第3の通信装置へ送信されるデータのデータ区間における情報の送信帯域を制限する帯域制限ステップと
    をさらに有することを特徴とする請求項記載の通信制御方法。
  5. 情報が含まれるデータ区間と情報が含まれないアイドル区間とが設けられたデータを送受信する第1の通信装置と第2の通信装置とを備える通信システムであって、
    前記第1の通信装置は、
    自装置から新たに送信される送信フレームを一時的に保持する送信バッファと前記第2の通信装置から受信される受信フレームを一時的に保持する受信バッファとを備える送受信バッファと、
    データのアイドル区間に挿入された送信制御信号に応じた制御が可能か否かを確認する確認信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入して送信する確認部と、
    前記送受信バッファを参照し、前記受信バッファのバッファ残量が1フレーム分以下であるか否かを判定する判定部と、
    前記確認部によって送信された確認信号に対する応答が前記第2の通信装置から返信された場合、前記判定部によって前記受信バッファのバッファ残量が1フレーム分以下であると判定される期間中、前記第2の通信装置によるデータ送信の停止を指示する送信制御信号を前記第2の通信装置へ送信されるデータのすべてのアイドル区間に挿入する挿入部と、
    前記挿入部によって送信制御信号が挿入されたデータを前記第2の通信装置へ送信する送信部とを有し、
    前記第2の通信装置は、
    前記送信部によって送信されたデータを受信する受信部と、
    前記受信部によって受信されたデータのアイドル区間から送信制御信号を検出する検出部と、
    前記検出部によって送信制御信号が検出される間は前記第1の通信装置へ送信されるデータ区間において情報の送信を停止し、前記検出部によって送信制御信号が検出されなくなると前記第1の通信装置へ送信されるデータのデータ区間において情報の送信を再開する制御部とを有する
    ことを特徴とする通信システム。
  6. 自装置から新たに送信される送信フレームを一時的に保持する送信バッファと第1の通信装置から受信される受信フレームを一時的に保持する受信バッファとを備える送受信バッファと、
    データ内に設けられ情報を含まないアイドル区間に挿入された送信制御信号に応じた制御が可能か否かを確認する確認信号を前記第1の通信装置へ送信されるデータのアイドル区間に挿入して送信する確認部と、
    前記送受信バッファを参照し、前記受信バッファのバッファ残量が1フレーム分以下であるか否かを判定する判定部と、
    前記確認部によって送信された確認信号に対する応答が前記第1の通信装置から返信された場合、前記判定部によって前記受信バッファのバッファ残量が1フレーム分以下であると判定される期間中、前記第1の通信装置によるデータ送信の停止を指示する送信制御信号を、前記第1の通信装置へ送信されるデータに設けられすべてのアイドル区間に挿入する挿入部と、
    前記挿入部によって送信制御信号が挿入されたデータを前記第1の通信装置へ送信する第1の送信部と
    を有することを特徴とする通信装置。
  7. 第2の通信装置へデータを送信する第2の送信部をさらに有し、
    前記第2の送信部は、
    前記第1の通信装置から自装置を介して前記第2の通信装置へ転送される優先情報を他の情報より優先して送信することを要求する送信制御信号を検出し、当該送信制御信号が検出されてから、前記第1の通信装置から送信された優先情報が受信されるまで、前記第2の通信装置へ送信されるデータのデータ区間における情報の送信を停止する
    ことを特徴とする請求項6記載の通信装置。
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