JP5375085B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の制御装置に関するものである。
エンジン始動時のように暖機完了前の条件で、吸気行程での燃料噴射により燃焼室全体に空燃比がストイキよりリーンな混合気を形成すると共に、圧縮行程での燃焼室内への燃料噴射により点火栓周りに空燃比がストイキよりリッチな混合気を形成して、排気温度上昇用の成層燃焼を行なう直噴式内燃機関が知られている(特許文献1)。
この内燃機関では、吸気行程時の燃料噴射量と圧縮行程時の燃料噴射量との双方をフィードバック補正係数により増減補正することによって、燃焼室内の平均空燃比をストイキとする空燃比フィードバック制御が行われる。
特開2001−82220号公報
しかしながら、上記従来の内燃機関の制御方法では、トルク感度が高い圧縮行程時の燃料噴射量も増減補正されるため、トルク段差が生じるといった問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、トルク段差の発生を抑制できる内燃機関の制御装置を提供することである。
本発明は、圧縮行程にて行われる第2噴射の噴射量の単位時間当たりの変化量を制限することによって上記課題を解決する。
本発明によれば、トルク感度が高い第2噴射の噴射量の単位時間当たりの変化量を制限するので、トルク段差の発生を抑制することができる。
以下、本発明を内燃機関の制御装置に適用した場合の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、後述する第1実施形態〜第3実施形態に共通する内燃機関システムを最初に説明し、そのあとに各実施形態を説明する。
図1は、本発明に係る内燃機関の制御装置の一実施の形態を示すブロック図であり、内燃機関1の吸気通路11には、エアーフィルタ12、吸入空気流量Qaを検出するエアフローメータ13、吸入空気流量Qaを制御するスロットルバルブ14およびインテークマニホールド15が設けられている。
スロットルバルブ14には、当該スロットルバルブ14の開度を、DCモータ等のアクチュエータにより制御することができるスロットルバルブ制御装置31が設けられている。このスロットルバルブ制御装置31は、運転者のアクセルペダル操作量等に基づき演算される要求トルクを達成するように、コントロールユニット50からの駆動信号に基づき、スロットルバルブ14の開度を電子制御する。
また、内燃機関1の各気筒の燃焼室16に臨ませて、燃料噴射バルブ17が設けられている。燃料噴射バルブ17は、後述するコントロールユニット50において設定される駆動パルス信号によって開弁駆動され、燃料ポンプ18から圧送されてプレッシャレギュレータ19により所定圧力に制御された燃料を燃焼室16内に直接噴射する。
点火プラグ20は、各気筒の燃焼室16に臨んで装着され、コントロールユニット50からの点火信号に基づいて吸入混合気に対して点火を行う。
一方、排気通路21には、排気中の特定成分、たとえば酸素濃度を検出することにより排気、ひいては吸入混合気の空燃比を検出する空燃比センサ22が設けられ、その検出信号はコントロールユニット50へ出力される。この空燃比センサ22は、リッチ・リーン出力する酸素センサであっても良いし、空燃比をリニアに広域に亘って検出する広域空燃比センサであってもよい。
また、排気通路21には、排気を浄化するための排気浄化触媒24が設けられている。この排気浄化触媒24としては、ストイキ(理論空燃比,λ=1、空気重量/燃料重量=14.7)近傍において排気中の一酸化炭素COと炭化水素HCを酸化するとともに、窒素酸化物NOxの還元を行って排気を浄化することができる三元触媒、或いは排気中の一酸化炭素COと炭化水素HCの酸化を行う酸化触媒を用いることができる。
排気通路21の排気浄化触媒24の下流側には、排気中の特定成分、たとえば酸素濃度を検出し、リッチ・リーン出力する下流側酸素センサ25が設けられ、その検出信号はコントロールユニット50へ出力される。ここでは、下流側酸素センサ25の検出値により、空燃比センサ22の検出値に基づく空燃比フィードバック制御を補正することで、空燃比センサ22の劣化等に伴う制御誤差を抑制する等のために(いわゆるダブル空燃比センサシステム採用のために)、下流側酸素センサ25を設けて構成したが、空燃比センサ22の検出値に基づく空燃比フィードバック制御を行なわせるだけで良い場合には、下流側酸素センサ25を省略することができる。
内燃機関1のクランク軸26にはクランク角センサ27が設けられ、コントロールユニット50は、クランク角センサ27から機関回転と同期して出力されるクランク単位角信号を一定時間カウントすることで、又は、クランク基準角信号の周期を計測することで、機関回転速度Neを検出することができる。
内燃機関1の冷却ジャケット28には、水温センサ29が当該冷却ジャケット28に臨んで設けられ、冷却ジャケット28内の冷却水温度Twを検出し、これをコントロールユニット50へ出力する。
また、スロットルバルブ14の開度を検出するスロットルセンサ30が設けられて、その検出信号をコントロールユニット50へ出力する。なお、スロットルセンサ30はアイドルスイッチとしても機能させることができる。
なお、図1において32はマフラである。
既述したように、各種センサ類13,22,25,27,29,30からの検出信号は、CPU,ROM,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェース等を含んで構成されるマイクロコンピュータからなるコントロールユニット50に入力され、当該コントロールユニット50は、センサ類からの信号に基づいて検出される運転状態に応じて、スロットルバルブ制御装置31を介してスロットルバルブ14の開度を制御し、燃料噴射バルブ17を駆動して燃料噴射量を制御し、点火時期を設定して当該点火時期で点火プラグ20を点火させる制御を行う。
また、低・中負荷領域などの所定運転状態では、燃焼室16内に圧縮行程で燃料を噴射して、燃焼室16内の点火プラグ20の周辺に可燃混合気を層状に形成して成層燃焼を行なうことができる一方、高負荷領域などの他の運転状態では、燃焼室16内に吸気行程で燃料を噴射して、シリンダ全体に略均質な混合比の混合気を形成して均質燃焼を行なうことができるように、燃料の噴射タイミングについても、運転状態などに応じて変更可能に構成されている。
なお、燃料噴射バルブ17が本発明の燃料噴射手段、コントロールユニット50が本発明の制御手段にそれぞれ対応する。
さて、本実施形態に係るコントロールユニット50は、始動開始から排気浄化触媒24が活性化するまでの間に、大気中への炭化水素HCの排出を抑制しながら、排気浄化触媒24の早期活性化を図るようにするために、キースイッチ33など各種センサからの入力信号を受け、たとえば以下の制御を実行する。なお本例では、排気温度上昇用の成層燃焼を行う際に、燃焼室16内の平均空燃比をほぼストイキとするので、この燃焼形態を成層ストイキ燃焼と称する。ただし、燃焼室16内の平均空燃比をストイキよりもリーンな混合気にしても構わない。
図2はこの成層ストイキ燃焼行程のうち吸入行程で行われる第1噴射の状態を示す断面図、図3は成層ストイキ燃焼行程のうち圧縮行程で行われる第2噴射の状態を示す断面図、図4は成層ストイキ燃焼行程のうち第1噴射及び第2噴射が行われた後の点火直前の状態を示す断面図である。
すなわち、本例に係る成層ストイキ燃焼は、たとえば1燃焼サイクル当たりの吸入空気量で略完全燃焼させることができるトータル燃料量、換言すればほぼストイキを達成するのに必要な燃料重量のうち、たとえば約50%〜約90%の燃料重量を、図2に示すように吸気行程で燃焼室16内に噴射し(本発明の第1噴射に対応する。)、燃焼室16内全体にストイキよりも比較的リーンな均質混合気を形成すると共に、残りの約50%〜約10%の燃料重量を、図3に示すように圧縮行程で燃焼室16内に噴射し(本発明の第2噴射に対応する。)、点火プラグ20の周りにストイキよりも比較的リッチな混合気を層状に形成して、圧縮上死点後の点火によって燃焼させる(図4参照)。
なおこれに代えて、この成層ストイキ燃焼形態は、吸気行程中に燃焼室16内に形成されるストイキ(A/F=14.7)よりもリーンな混合気の空燃比を16〜28とし、圧縮行程中の燃料噴射により点火プラグ20の周りに形成されるストイキよりもリッチな混合気の空燃比が9〜13となるように、吸気行程中の燃料噴射量と、圧縮行程中の燃料噴射量との比(以下分割比という)を設定するようにしてもよい。また、第1噴射を圧縮行程の前半に噴射したり、あるいは第2噴射を点火時期前の膨張行程に噴射しても構わない。
そして、各混合気層の空燃比を上記のような範囲としつつ、燃焼室16内の平均空燃比がストイキとなるように、空燃比センサ22さらには下流側酸素センサ25の検出値に基づいて、空燃比フィードバック制御を行なう。
こうした成層ストイキ燃焼によれば、従来の均質ストイキ燃焼と比較して、排気温度を上昇させることができるだけでなく、燃焼室16から排気通路21に排出される未燃炭化水素HC量を減少させることができる。
すなわち、成層ストイキ燃焼によれば、従来の燃焼形態、つまり均質燃焼だけ、成層燃焼だけ、或いは、これらに対し更に追加燃料を燃焼後期以降(点火時期後の膨張行程以降や排気行程中)に噴射する燃焼形態などで暖機を行なわせる場合に比べて、始動開始から排気浄化触媒24が活性化するまでの間に、大気中へのHCの排出を抑制しながら、排気浄化触媒24の早期活性化を促進できる。
次に、本例に係る成層ストイキ燃焼を開始するに至るまでの制御と、当該成層ストイキ燃焼の制御を図5及び図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
図5は、冷機状態にある内燃機関の始動から排気浄化触媒24が活性化温度に達して定常燃焼を行うまでの制御手順を示すフローチャート、図6は図5のステップS7のサブルーチンを示すフローチャートである。ここまでは第1実施形態及び第2実施形態に共通の制御手順である。
まず、図5のステップS1では、キースイッチ33のイグニッション信号がONとなったか否かを判断し、ONであればステップS2へ進み、OFFであれば本フローを終了する。続くステップS2では、キースイッチ33のスタート信号がONとなったか否かを判断する。すなわち、スターターモータによるクランキング要求があるか否かを判断し、スタート信号がONであれば、始動クランキング要求があるとしてステップS3へ進み、OFFであれば未だクランキング要求はないと判断して、ステップD1へ戻る。ステップS3では、スターターモータの駆動を開始して、内燃機関1をクランキングする。
ステップS4では、始動のための燃料噴射を行なわせて内燃機関1の運転を行なわせる。このステップS4では、たとえば図2に示す吸気行程での直接燃料噴射を行って(直噴均質燃焼)内燃機関1を始動させる。なお、これに代えて内燃機関1の始動当初から成層ストイキ燃焼(ステップS7)を実行することもできる。
次のステップS5では、排気浄化触媒24が活性温度に達したか否かを判断する。この判断は、直接的に排気浄化触媒24の温度又は出口温度を温度センサで検出することで判断することができるが、本例では排気通路21に臨んで設けられた下流側酸素センサ25が活性化していないか否かを判断することで代替している。すなわち、排気浄化触媒24が活性化しているか否かは、下流側酸素センサ25の検出値号の変化の様子に基づいて判断する。
またこれに代えて、機関水温を水温センサ29で検出し又はエンジンオイルの油温等を油温センサで検出して排気浄化触媒24の温度或いは出口温度を推定し、その結果に基づいて排気浄化触媒24の活性化を判断することもできる。
排気浄化触媒24の温度が活性温度より低く未活性であればステップS6へ進む。一方、内燃機関1を再始動した場合のように、排気浄化触媒24が活性温度より高く活性化している場合は、触媒の活性化を促進するための制御は必要ないのでステップS9へ進み、燃費改善等のために、運転状態に応じて従来と同様の燃焼形態で燃焼を行なわせて、本フローを終了する。
排気浄化触媒24が未活性である場合には、ステップS6において、成層ストイキ燃焼への移行許可条件が成立したか否かを判定する。具体的には、燃焼室16の温度状態を推定し、燃焼室温度が所定温度以上となって触媒活性化促進等のための成層ストイキ燃焼を行なわせても良好な着火性、燃焼性、延いては機関安定性(機関運転性)等が得られると判断されるときに、成層ストイキ燃焼への移行許可条件が成立したと判定する。
ステップS6の判定がYESの場合には、後述する触媒活性化促進等のための成層ストイキ燃焼を行なわせても良好な着火性、燃焼性、延いては機関安定性等が得られるとして、ステップS7へ進む。
これに対し、ステップS6の判定がNOの場合には、後述する触媒活性化促進のための成層ストイキ燃焼を行なわせると、燃焼室温度が所定より低温であるために、成層混合気の霧化・気化促進などが良好に行なわれなくなり、これにより着火性、燃焼安定性、延いては機関安定性等が低下するおそれがあるとして、成層ストイキ燃焼への移行を禁止して、吸気行程での直接燃料噴射(直噴均質燃焼)を継続すべく、ステップS4へ戻る。
ステップS6の成層ストイキ燃焼の許可条件が成立した場合、すなわち触媒が活性化していない場合で触媒活性化促進が必要であると共に、燃焼室温度が所定温度以上であり成層混合気の生成が良好に行なえる場合は、ステップS7において、触媒活性化促進のための成層ストイキ燃焼への移行を許可して、成層ストイキ燃焼を行なわせる。この成層ストイキ燃焼の詳細は後述する。
次に、ステップS8では、ステップS5と同様にして、排気浄化触媒24が活性化したか、すなわち暖機完了か否かを判断する。排気浄化触媒24が活性化していればステップS9へ進み、未活性であればステップS7へ戻り、排気浄化触媒24が活性化するまで、成層ストイキ燃焼を継続する。
ステップS9では、運転状態に応じ、所望の排気性能、或いは燃費性能、或いは運転性能(出力性能、安定性など)等を達成し得る燃焼形態へ移行させた後、本フローを終了する。この場合の燃焼形態としては、均質ストイキ燃焼、均質リーン燃焼或いは成層リーン燃焼などがある。
次に、ステップS7の成層ストイキ燃焼時における燃料噴射量制御を、図6及び図9を参照しながら説明する。図9は、吸気行程で行われる第1噴射と圧縮行程で行われる第2噴射の時間的変位を示すタイムチャートである。
まず本例の成層ストイキ燃焼は、制御開始時の安定性を確保するため、第1の噴射である吸気行程における燃料噴射を予め決められた燃料噴射量V1で行うとともに、第2の噴射である圧縮行程での燃料噴射を予め決められた燃料噴射量V2で行う(ステップS71)。これら初期値である燃料噴射量V1,V2は固定値であり、その燃料噴射量比V1/V2は内燃機関1に応じた適切な分割比率(噴射量比)になるように設定することが好ましい。この固定値の燃料噴射量V1,V2による成層ストイキ燃焼は、本発明の第1ステップに相当し、ステップS72にて空燃比フィードバック制御の許可が成立するまで継続される。なお、ステップS72の空燃比フィードバック制御の成立条件は特に限定されないが、空燃比センサ22が活性化する所定時間の経過等により規定することができる。
空燃比フィードバック制御が許可されるとステップS73へ進み、本発明の第2ステップである空燃比フィードバック制御に移行する。ステップS73では、エアフローメータ13の出力信号から求められる吸入空気流量Qaと、クランク角センサ27の出力信号から求められる機関回転速度Neとから基本燃料噴射量Tpを式1により演算する。
[式1]Tp=c×Qa/Ne(cは定数)
次のステップS74では、ステップS73で演算された基本燃料噴射量Tpを、低水温時に機関安定性等のためにリッチ側に補正する水温補正係数Kwや、始動及び始動後増量補正係数Kasなどを含む各種補正係数COEFを用いて式2のように補正し、有効燃料噴射量CTiを演算する。
[式2]CTi=Tp×COEF
次のステップS75では、第1噴射である吸気行程での有効燃料噴射量CTi(HB)を、分割比(噴射量比)Kspを用いて式3により設定する。
[式3]CTi(HB)=CTi×Ksp
ここで、上記分割比Kspは、第1噴射である吸気行程での燃料噴射量CTiHと、第2噴射である圧縮行程での燃料噴射量CTiSとを合計した総燃料噴射量(=CTiH+CTiS)における吸気行程での燃料噴射量CTiHの割合として設定される。したがって、第2噴射である圧縮行程での燃料噴射量CTiSの総燃料噴射量に対する分割比は、1−Kspとなる。なお、この分割比Kspは固定値であってもよいし、運転状態に応じて可変設定してもよい。以下の説明においては分割比Kspを固定値とする。
ステップS76では、第2噴射である圧縮行程での有効燃料噴射量CTi(SB)を、上述したとおり式4により設定する。
[式4]CTi(SB)=CTi×(1−Ksp)
次のステップS77では、燃料噴射量が少ない方の第2噴射である圧縮行程での有効燃料噴射量CTi(SB)が、燃料噴射バルブ17によって噴射可能な最小噴射量TImin以上であるか否かを判定する。なお、第1噴射である吸気行程での有効燃料噴射量CTi(HB)の燃料噴射量の方が少ない場合には、この値CTi(HB)が最小噴射量TImin以上であるか否かを判定する。
ステップS77で最小噴射量TImin未満と判定されたときは、圧縮行程での燃料噴射が実質的に行なえず、正常な成層ストイキ燃焼が行なえないと判断し、ステップS78へ進んで成層ストイキ燃焼を中止し、他の燃焼に切り換える。
一方、ステップS77で最小噴射量TImin以上であると判定されたときは、ステップS79へ進んで、排気浄化触媒24の上流側に設けられた空燃比センサ22の空燃比検出結果に基づいて、空燃比フィードバック補正係数αを比例積分(PI)制御等により増減して設定する。
ステップS80では、ステップS79で設定された空燃比フィードバック補正係数αによって、第1噴射である吸気行程での有効燃料噴射量CTi(HB)を補正して、最終的な吸気行程での燃料噴射量CTiHを式5により演算する。
なお、後述するように第2噴射である圧縮行程での燃料噴射量については、単位時間当たりの変化量を制限することから、第1噴射である吸気行程での燃料噴射量についてのフィードバックゲインを通常より大きくし、ストイキへの収束時間を短縮することが望ましい。
[式5]CTiH=CTi(HB)×α
ステップS81では、最終的な圧縮行程での燃料噴射量CTiSを式6により演算する。
ここで、第1噴射と第2噴射に関しトルク感度の観点からみると、第2噴射の噴射量は第1噴射の噴射量に比べてトルク感度が高い。すなわち、第2噴射の噴射量の単位時間当たりの変化量が大きいと、第1噴射に比べて相対的に、体感するトルク段差も大きくなる。このトルク段差を抑制するために、本発明では第2噴射の噴射量の単位時間当たりの変化量を制限することとしている。
《第1実施形態》
第2噴射の噴射量の単位時間当たりの変化量を制限する第1実施形態に係る制御手順を図7に示す。図7は、図6のステップS81のサブルーチンを示すフローチャートである。
本例のステップS811では、空燃比フィードバック補正係数αによって、第2噴射である圧縮行程での有効燃料噴射量CTi(SB)を補正して、最終的な圧縮行程での燃料噴射量CTiSを式6により演算する。
[式6]CTiS=CTi(SB)×α
次のステップS812では、ステップS811で演算された燃料噴射量CTiSnと、前回の燃料噴射量CTiSn-1とを比較して単位時間当たりの噴射量の変化量ΔCTiSを演算する。
そして、ステップS813では、ステップS812で演算された単位時間当たりの噴射量の変化量ΔCTiSが、予め設定された所定値K1より大きいか否かを判定し、変化量ΔCTiSが所定値K1以下である場合はステップS815へ進み、ステップS811で演算された噴射量CTiSで第2噴射を行う。
これに対し、ステップS813において変化量ΔCTiSが所定値K1より大きいと判定された場合はステップS814へ進む。
ステップS814では、第2噴射の噴射量の変化量ΔCTiSは所定値K1を超える値であるが、これを所定値K1に制限した噴射量で第2噴射を行う。すなわち、第2噴射においては単位時間当たりの変化量ΔCTiSがどのように変動しようとも最大K1に制限し、最終的な第2噴射の噴射量を決定する。
図9の第2ステップに第1噴射と第2噴射の噴射量の時間的変位を示すが、第1噴射は単位時間当たりの噴射量の変化量が大きい場合もあるのに対し、第2噴射は単位時間当たりの噴射量の変化量が最大K1に制限される。
その結果、第1噴射の噴射量と第2噴射の噴射量が所定の分割比(噴射量比)を維持しつつ、第2噴射は緩やかな変化でストイキに漸近することになる。これにより、トルク感度の高い第2噴射の変化量が小さくなるのでトルク段差の発生を抑制することができる。
《第2実施形態》
第2噴射の噴射量の単位時間当たりの変化量を制限する第2実施形態に係る制御手順を図8に示す。図8は図6のステップS81のサブルーチンを示すフローチャートである。また図10及び図11は第2実施形態に係る制御の第1噴射と第2噴射の時間的変位を示すタイムチャートであり、図10は初期値に対して燃料噴射量が減少する場合を示し、図11は初期値に対して燃料噴射量が増加する場合を示す。
本例のステップS8110では、第2噴射である圧縮行程での燃料噴射量CTiSをたとえば一定値V2に固定した状態で第2噴射を時間t1〜t2まで継続する。一方、第1噴射である吸気行程での燃料噴射量CTiHは上述した図6のステップS78の空燃比フィードバック制御により演算され、時間t1〜時間t2の間、演算された噴射量で第1噴射を継続すると、時間t2において第1噴射と第2噴射の燃料噴射量の合計が目標空燃比(ストイキ)となる。
ステップS8120では、第1噴射による空燃比フィードバック制御によりストイキになったか否かを判定し、ストイキの場合はステップS8130へ進む。
ステップS8130では、時間t2において達成されている第1噴射と第2噴射の合計噴射量がストイキの噴射量となっていることから、この噴射量と、第1噴射と第2噴射との分割比(噴射量比)とから第2噴射の噴射量CTiS、具体的には現在の噴射量に対する増減量を演算する。
ステップS8140では、ステップS8130で演算された第2噴射の増減量が増加か減少かを判定し、図11に示すように増加である場合はステップS8150へ進み、図10に示すように減少である場合はステップS8160へ進む。
ここで、第2噴射の増減量が増加である場合は、混合気がストイキよりリーンの状態からリッチ側へ移行させる制御であり、第2噴射の増減量が減少である場合、すなわち混合気がストイキよりリッチの状態からリーン側へ移行させる制御に比べ相対的に、トルク感度が小さい。したがって、第2噴射の単位時間当たりの噴射量の増加量(補正量)を大きくしてもトルク段差はさほど生じない。
本例ではこうした観点から、ステップS8140により第2噴射の増減量が減少、すなわち単位時間当たりの増減量が負である場合は、ステップS8160にて単位時間当たりの増加量をΔK3に設定して第2噴射を行う。
これに対して、ステップS8140により第2噴射の増減量が増加、すなわち単位時間当たりの増減量が正である場合は、ステップS8150にて単位時間当たりの増加量を、ΔK3より大きいΔK2に設定して第2噴射を行う。これにより、ストイキ及び目標分割比(燃料噴射比)に達するまでの時間が短縮される。
以上説明したように、本例に係る内燃機関の制御装置によれば、第2噴射である圧縮行程での燃料噴射量の単位時間当たりの変化量を制限するので、トルク段差の発生を抑制することができる。
この制限は、成層ストイキ燃焼の第2ステップである空燃比フィードバック制御が開始された直後から実行されるので、トルク段差の発生を時間軸全体にわたって抑制することができる。
また、第2噴射の噴射量の単位時間当たりの変化量をゼロにした状態で第1噴射の噴射量制御のみによってストイキにし、このストイキを維持したまま第2噴射の噴射量を目標噴射量比に基づいて補正することにより、よりトルク段差の発生を抑制することができる。また、制御フローも単純化され演算負荷が軽減される。
さらに、上記補正の増減量に応じて単位時間当たりの補正量を設定することで、ストイキに達するまでの時間を短縮することができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置の一実施の形態を示すブロック図である。 本発明に係る内燃機関の制御装置で実行される成層ストイキ燃焼行程のうち吸入行程で行われる第1噴射の状態を示す断面図である。 本発明に係る内燃機関の制御装置で実行される成層ストイキ燃焼行程のうち圧縮行程で行われる第2噴射の状態を示す断面図である。 本発明に係る内燃機関の制御装置で実行される成層ストイキ燃焼行程のうち第1噴射及び第2噴射が行われた後の点火直前の状態を示す断面図である。 図1に示すコントロールユニットで行われる制御手順を示すフローチャートである。 図5のステップS7のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る制御手順を示すものであって図6のステップS81のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る制御手順を示すものであって図6のステップS81のサブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る制御の第1噴射と第2噴射の時間的変位を示すタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る制御の第1噴射と第2噴射の時間的変位(噴射量が減少)を示すタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る制御の第1噴射と第2噴射の時間的変位(噴射量)が増加を示すタイムチャートである。
符号の説明
1…内燃機関
11…吸気通路
12…エアーフィルタ
13…エアフローメータ
14…スロットルバルブ
15…インテークマニホールド
16…燃焼室
17…燃料噴射バルブ(燃料噴射手段)
18…燃料ポンプ
19…プレッシャレギュレータ
20…点火プラグ
21…排気通路
22…空燃比センサ
24…排気浄化触媒
25…下流側酸素センサ
26…クランク軸
27…クランク角センサ
28…冷却ジャケット
29…水温センサ
30…スロットルセンサ
31…スロットルバルブ制御装置
32…マフラ
50…コントロールユニット

Claims (1)

  1. 内燃機関の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射手段に対し、暖機完了前に、前記燃焼室内全体に混合気を形成する第1噴射を行い、前記燃焼室に装着される点火プラグの周りに混合気を層状に形成する第2噴射を行う制御を実行する制御装置であって、
    前記暖機完了前の第1ステップにおいて、前記第1噴射の噴射量と前記第2噴射の噴射量とをそれぞれ一定値に設定し、
    前記第1ステップに続く第2ステップにおいて、前記第1噴射と前記第2噴射との噴射量比を目標噴射量比に維持しながら前記燃焼室内の混合気が目標空燃比になるように、前記第1噴射の噴射量と前記第2噴射の噴射量とを制御する制御手段を備えた内燃機関の制御装置において、
    前記制御手段は、前記第1ステップから前記第2ステップへの移行直後から、前記第2噴射の噴射量の単位時間当たりの変化量を制限することを特徴とする内燃機関の制御装置。
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