JP5372906B2 - 動的往復運動ボブ流量測定 - Google Patents

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Description

優先権主張
本願は、2007年3月27日付けで提出された「動的往復ボブ流量測定(代理人事件番号:CAY-002.01)」と題された次の米国特許出願第11/691554号の優先権を主張し、その全体はここに引用して援用する。
本発明は、粘性及び関連した流体特性の測定に関する。本発明は、特に、磁気駆動ボブを用いるセンサの使用に特定の用途がある。
背景情報
流体のレオロジー的特性は1世紀以上にわたり研究対象となっており、新たに開発又は発見された流体の特性がそれとほぼ同期間にわたり実験室で測定されてきた。この目的で使用される機器は、通常は、対象となる流体に剪断作用を及ぼすためにある種の回転円柱部材を使用し、様々な円柱速度におけるこうした剪断作用への当該流体の抵抗から様々なレオロジー的性質を推定する。こうした機器が測定する特性の例としては、流体がニュートン流体かどうか、流体の剪断感度、剪断応力と剪断速度との間における流体の関係、流体の降伏応力、流体の粘性が長時間の剪断への曝露によりドリフトするという意味においてその流体が複雑かどうかなどがある。
レオロジー的特性を算出するそうした方法は極めて効果的且つ正確ではあるが、これら方法があまり実用に適していない一連の用途が存在する。例えば、配合するのが高額となる多数の流体の検査を要する研究が存在する。コスト的見地からこうした幾つかの流体の検査を研究者が断念する傾向もあった。
しかし、工業的な粘度測定を行うため数十年にわたり使われてきたある種のセンサー装置をそうしたレオロジー測定に適用すれば、こうした障壁が大幅に取り除かれることを、私は発見した。
この種のセンサーはとしては、Wrightの米国特許第4,864,849号に記載された装置がその一例である。強磁性ボブが、2つのコイルにより測定対象の流体を含むボブチャンネル内を反対方向に交互に駆動される。これらコイルの一方を流れる駆動電流は、この強磁性ボブを通路に沿って一方向に引っ張る。このボブの動きが2つのコイル間の相互インダクタンスを変化させ、従って、第1コイルの駆動電力における交流成分により他方のコイルに誘導される信号の振幅を変化させる。この信号の振幅を監視することで、回路が、ボブがその移動距離における所定地点に到達した時を特定できる。すると、この回路はコイルの機能を切り換えて、これまでの駆動コイルがセンサーコイルとなり、これまでのセンサーコイルが駆動コイルとなるようにして、従ってボブの方向が入れ替わる。ボブ及びボブが内部を移動するチャンネルの幾何学形状は既知であり、コイルがボブをチャンネル内で駆動する力も既知なので、流体の粘度は、ボブがその通路を移動するのに要する時間から計算できる。
こうしたセンサーの低コスト性、堅牢性、単純性で、こうしたセンサーは、印刷インク、作動油、及びペンキなどの多様な流体の特質を監視して、例えば、それらの特性を自動的に調整したり、経済的に最適な間隔で自動的に交換する引き金としたりできる。しかし、私は、この種のセンサーの別の特性のおかげで、こうしたセンサーを他のレオロジー測定にも適用することが特に有利であることを発見した。すなわち、これを十分小さな試料に用いて従来の実験室機器では高額すぎて検査できなかった流体の検査が現実的となる。
さらに、私は、この種のセンサーが測定を行う様態も発展させた。従来は、粘度計算の基礎となるボブの速度は、ボブが所定位置に達するのに要する時間を測定することで求められており、それは、例えば検出コイルの振幅がそのピーク値の所定割合まで低下することによって示されていた。この種のセンサーの基本設計によってこれは広範囲の幾何学形状で製造可能なので、重大なプロセス変量の自動監視は、従来、ボブサイズとボブチャンネル寸法との組合せで、対象流体の典型的な粘度に最も適合するものを単に選択することで可能となっていた。しかし、私は、所与のセンサーの動作範囲は、この測定技術に微妙だが重大な変更を施すことにより現実的に拡張できることに気がついた。
具体的には、私が開発したアプローチは、速度算出(又は速度に関連した他の量の算出)を、所定時刻における検出コイルの出力から推定された位置の値に基づかせるというものである。後に説明するように、このアプローチの1つの利点は、粘度を比較的正確に推定できる通路部分から採取されたデータと、速度推定がより不正確になりがちな部分から採取されたデータとを区別できる様態でこのアプローチを使用できることである。さらに後に詳述するように、このアプローチを用いて多数の位置測定をボブ通路の一回の通過において多数の位置測定値を得ることで、センサーの動作範囲を、ボブ通路の高精度測定位置と低精度測定位置とを区別しなくても拡張できる。
図1は、あるタイプの往復運動ボブセンサーのコイルとボブ組立体を示す略断面図である。 センサー回路のブロック図である。 (A)及び(B) 合わせて流体の剪断依存性を求めるためにセンサーが用いるルーチンのフローチャートを構成する。 ボブ移動距離の関数としてのセンサーのセンサーコイル出力のプロットである。 (A)及び(B) 合わせて剪断速度感度を求めるためにセンサーが用いるルーチンのフローチャートを構成する。 剪断記憶を示す流体に当てはまる異なる剪断速度連続から得られる粘度と剪断速度プロットを含むグラフである。 剪断速度の関数としての剪断応力の典型的なプロットである。 流体の複雑性を検出するためセンサーが用いるルーチンのフローチャートである。 (A)及び(B) 合わせて流体の降伏応力を求めるためにセンサーが用いるルーチンのフローチャートである。 (A)及び(B) 合わせて粘度を測定するためにセンサーが用いるルーチンのフローチャートを構成する。
図1は、本発明の教示を使用可能なあるタイプのセンサーを示す断面図である。センサー10は概ね円柱状をなしており、互いから軸方向に変位した2つの別個に駆動されるコイル12及び14を含み、これらコイルは、その粘性又は他の特性の測定対象となる流体からハウジング16によって隔離されている。しかし、流体は、入口にボブ保持スパイダー20が配置された中央試料縦穴18に流入可能であり、このスパイダー20が強磁性体ボブ22を縦穴18に閉じ込めておく。2つのコイル12及び14を交互に駆動させると、ボブ22が試料液体の粘性抵抗に逆らって往復運動する。
図2はその結果を達成するための制御回路を示す。マイクロプロセッサ24は交流信号発生器26を制御して交流信号を発生させ、加算器28がこの信号を、マイクロプロセッサが制御するデジタル-アナログ変換器30からの直流信号に加える。得られる加算器28の出力は、上記マイクロプロセッサが指定するレベルの直流電圧に重畳される低レベルの交流電圧である。フィルタ28は、その出力を高出力インピーダンス電流ドライバ32(すなわち出力電流が、当該電流が内部を駆動される負荷からは概ね独立して、それ自身の入力によって決定されるドライバ)に印加する。マイクロプロセッサにより制御されるスイッチ34は、ドライバ32からの電流がコイル12及びコイル14の何れに印加されるかを決定する。
マイクロプロセッサ24はスイッチ34を補完する第2スイッチ36を動作させる。すなわち、スイッチ34が電流をコイル12に印加すると、スイッチ36は交流-直流変換器38に、コイル12とコイル14との間の相互インダクタンスが駆動電力の交流成分に応答してコイル14内に引き起こす信号を印加する。アナログ-デジタル変換器40は、マイクロプロセッサ24に交流-直流変換器38の出力のデジタル表現を印加するが、これはスイッチ36が転送した交流信号の振幅に比例した直流電圧である。
アナログ-デジタル変換器40は、これらデジタル振幅値を一回のボブストローク中に定期的に多数回にわたりマイクロプロセッサ24に印加する。ボブがそのストロークにおける所定地点に達すると、マイクロプロセッサがスイッチ34及び36の状態を変更して、コイル14が駆動され、コイル12はその電圧が感知されるようにする。
こうした回路を用いて実行可能な測定の種類としては、単純流体特性の測定がある。この測定の目的は、ニュートン流体と非ニュートン流体との識別に加え、擬塑性流体の非ニュートン流体とダイラテントな非ニュートン流体とを識別することである。
絶対(動的)粘度は次の式で与えられる。
Figure 0005372906
上記式で、ηは粘度で、σは剪断応力(単位面積当たりの剪断力)で、rsは剪断速度(剪断方向に垂直な単位距離における速度変化)である。
粘度が剪断速度から独立していれば流体はニュートン流体であり、剪断速度が増加するにつれ粘度が減少すれば擬塑性流体であり(剪断減粘性)、剪断速度の増加と共に粘度が増加すればダイラテント流体である(剪断増粘性)。
図示したシステムは、図3のルーチンを用いてこれら3つの流体タイプを識別する。この図のブロック46が示すように、第1ストロークの前に、システムは一方のコイルを駆動コイルとして選択し、他方を検出コイルとして選択し、さらに試料流体の特性を判断するのに使用される2レベルのうち低い方を初期駆動電流レベルとして採用することによって、本システムを初期化する。
ブロック48で示したように、次に、本システムは、選択した駆動レベルで駆動コイルへの電流の駆動を開始する。このブロックがさらに示すように、本システムは相対粘度を測定するのに使用されるタイマーをスタートさせる、検出コイルの信号振幅のサンプルを取り始める。
コイル電流が原因となる磁界強度がもたらすボブ位置の変化は、コイル間の相互インダクタンスを変化させる傾向にあり、結果として検出コイルの振幅がボブ位置の関数となる。図4は、こうした関数の一例を示す。この図が示すように、ボブが移動し始めると振幅は当初、増加する。しかし、振幅はその後ピークに達する。これは、図3のブロック50及び52で表したループが検出する。ブロック54が示すように、このルーチンは、次に検出信号振幅が検出済みピークの所定の割合未満になった時を特定することで、ボブ移動の終点を識別する。
本システムはこのようにボブがその終点に達したと判断すると、本システムはタイマーを読んでボブがその点に達するのに要した時間を測定し、そのタイマー値から流体の粘度を推定する。図示した実施形態では、駆動レベルと移動時間との組合せを用いて、対応する粘度の値を含んだルックアップテーブル(例えば、図2のブロック55で表したデータ記憶装置内に格納されている)を参照する。これらの値は、粘度が既知である様々な流体で本システムを較正することにより典型的には得られるものである。実施形態によっては格納された値の間を内挿して分解能を向上させてもよい。他の実施形態では、このルックアップテーブルを完全に省いてもよい。較正を用いて例えば観察された較正データへの最良多項式近似値のパラメータを求めることもできる。この場合は、選択した駆動レベルに関して得られた多項式を用いて移動時間から粘度を計算することになる。(もちろん、幾つかの実施形態では、多項式でない且つ/又は2つ以上の変数(例えば、1つだけでなく、駆動レベル及び移動時間)の関数である式を用いてもよい。)
図3(A)の全体的な目的は、2つの異なるレベルの駆動電流すなわち剪断速度で粘度測定値を得て、これらの結果を比較して流体がニュートン流体かどうかを判断する。ブロック56の動作の一回目の結果を低剪断速度粘度値として採用する替わりに、図示した実施形態はこうした測定を数回行う。ブロック58が示すように、すなわち、これは十分な低剪断速度測定値が得られたかを判断する。そうでなければ、もう一度測定値を採取する。そのため、本システムはコイルを切り替える。ブロック60が示すように、これまでの検出コイルを新たな駆動コイルとして採用し、これまでの駆動コイルを新たな検出コイルとして採用する。このブロックでさらに示したように、本システムは、典型的にはその切り替えを行う前に駆動電流をオフにする。この測定動作はボブを反対方向に移動させて繰り返し、こうした切り替えは十分な低剪断速度粘度値が得られるまで継続する。
ブロック62及び64が示すように、本システムは次に、コイルを駆動するレベルとして高剪断速度電流を採用し、この高剪断速度で複数の測定値を得る。
ブロック66が示すように、本システムは、高剪断速度及び低剪断速度測定値のそれぞれの平均をとり、それらを比較する。ブロック68、70、及び72が示すように、これら2つの平均値の差が所定の許容値未満ならば、本システムはこの流体がニュートン流体であると判断し、その判断を示す出力を例えば図2の表示装置44に生成する。一方、ブロック74、76、及び78が示すように、高剪断速度平均が許容値を上回る量で低剪断速度平均未満であれば、本システムはこの流体が擬塑性であることを示し、高剪断速度平均が許容値を上回る量で低剪断速度平均を上回れば、本システムはこの流体がダイラテント流体であることを示す。
多くの用途では、流体がニュートン流体か、擬塑性流体か、ダイラテント流体かを知ることだけでなく、擬塑性流体やダイラテント流体がどの程度その特性を示しているかを知ることが望ましい。流体がそうした特性を示す度合いを表現するのに従来から用いられてきた多くの性能指数が存在し、図5はそのうち1つを用いたルーチンのフローチャートである。このルーチンは、多くの流体の挙動が、最大粘度変動状況における粘度と剪断速度との次の冪乗則関係によってよく近似されるという観察に基づいている。
Figure 0005372906
上記式で、ηは定数係数で、Kは定数係数で、
Figure 0005372906
は剪断速度で、nはいわゆる感度係数である。感度係数nが1であれば、流体はニュートン流体である。0 < n
< 1であれば、流体は剪断減粘性すなわち擬塑性である。n > 1であれば、流体は剪断増粘性すなわちダイラテントである。
図5のルーチンにおける動作84乃至98は図3のルーチンにおける対応する動作と実質的に同じだが、2つのみの値から選択するかわりに、ステップ84で採用するコイル電流レベルはより多い数から選択し、平均粘度値はそのより多い数の駆動及び剪断速度レベルそれぞれに関して求められる点のみが異なる。ブロック100、102、104、及び106で示したように、本システムは、これらのレベルでの測定を順次実行してから、コイル電流をオフにする。
ブロック108は、平均粘度と剪断速度との観察された関係から剪断感度を求める段階を表し、この剪断感度は、上述の冪則関係の、測定された平均粘度値への適合値を与えるnの値を見つけることにより得られる。その過程で、センサーの幾何学的形状から決まる剪断速度と経過時間との関係を使用する。ブロック110が示すように、本システムは、その計算結果を表す適切な出力を生成する。
上述のように、この冪則関係は流体の最大粘度変動状況にしか当てはまらない傾向にあるため、ブロック108が表す動作は、連続的な駆動レベルから得られる粘度値を比較することによりその状況を識別することを含むようにできる。次に、曲線のあてはめをその状況に適用ことになる。他の実施形態では、これに代わり、ブロック84の動作を行う前に、広く分散した複数の駆動レベルで得られた初期粘度測定値を測定することによりその状況を識別する。この場合、ブロック104の動作で選択する駆動レベルを冪則状況におけるレベルに制限してよい。
いずれにせよ、ブロック110の動作で与えられる出力は広範囲な形式を取ることができる。例えば、これは単に剪断感度nそのものの数値でもよい。またこれは、この値と、例えば剪断速度範囲における、求めた冪則関係が支配的な状況の示度とを組み合わせたものでもよい。さらに別の種類の出力としては、剪断速度の関数としての粘度のプロットを上述の数値の一方又は両方に加えたものでもよい。
特に後者に関連して、流体によっては剪断速度の「記憶」を示すものがあること、すなわちこれらが示す粘度は、最近経験した剪断速度に左右されることがあるという事実を計算に入れるとよいことがある。これを計算に入れる一方法は、図5の動作を一度は駆動レベルを増加させる順序で、もう一度は駆動レベルを減少させる順序で二度実行し、且つ図6の得られた「ヒステリシス」を示す出力プロットを生成するものがある。
僅かな変更を加えることで、剪断感度を求めるための図5で参照して説明したアプローチを用いて、剪断速度の関数として剪断応力を示す出力も提供でき、例えば図7が示すようなグラフ出力を生成できる。特に、図5(B)のブロック108の動作を、複数の剪断応力がそのルーチンの以前の測定からそれぞれの速度に関して計算されるようなものに置き換え可能である。
粘度が既知の流体を用いて、図示実施形態の粘度と駆動レベル及び移動時間の組合せとのルックアップテーブルすなわちアルゴリズム的関係に至ったので、これら既知の関係を用いて図5(A)のブロック94の動作を中間値として求め、剪断応力は剪断速度と求められた粘度との積として計算できる。もちろん、実施形態によっては、中間的な粘度の計算なしで、剪断応力をより直接的に求めてもよい。すなわち、剪断応力とコイル電流との関係は、センサーの幾何学的形状及びコイル電流とそれから発生するボブに対する磁界強度との関係(典型的には較正動作時に求められる)から得ることができる。
往復運動ボブセンサーを使用可能な別のタイプの測定は、流体の複雑性、すなわち流体を剪断している時間と共に変化する粘度の傾向を検出するものである。図8はその目的で使用可能なアプローチを示す。その測定は比較的長時間にわたって行われる可能性が高い。例えば、30分の期間を用いることができる。従って、ブロック112が示すように、この動作の初期化はこうした期間を意図した「ロングタイマー」の設定を含む。ブロック114、116、118、120、122、及び124が表す動作は、本システムがボブを往復運動させ、且つその運動に基づいて粘度測定を行う動作として上述のルーチンから周知のはずである。ブロック126は、この往復運動と粘度測定とがロングタイマーが時間切れになるまで継続することを示している。典型的には、この測定は各ストロークに対して同一駆動電流レベルで実行される。
ブロック128が示すように、本システムは、次に、剪断が流体粘度にドリフトを引き起こすかどうかを知らせる出力を発生する。図示した実施形態では、時間の関数としてのフィルタ処理粘度値のプロットをグラフ出力として示すことで、これを行う。このフィルタは雑音抑制に使用され、さらに、例えば粘度の指数平滑平均を出すことができる。他の実施形態ではそれに代わって又は加えて、流体が複雑か否かを、検出した変化が何らかの閾値を超えたかどうかに基づいて示すこともでき、複雑流体であればレオペクティック(時間と共に増粘する)か揺変性(時間と共に減粘する)かも示すことができる。
この往復運動ボブセンサーは降伏応力を求めるためにも使用できる。流体によっては閾値応力に曝されるまでは流動しないものもあり、図9はその閾値を求めるための1つのルーチンを示す。ブロック130はこのルーチン全体の初期化を表し、ブロック132は単一ストロークに関わる初期化を表す。ブロック132が示すように、駆動電流は初期段階でゼロであり、ブロック134、136、138、及び140が示すように、増加の間の休止間隔ごとに段階的に増加していき、これは検出コイルの信号が、ボブが初期位置から移動したことを示すまで継続する。一旦その運動が検出されると、ボブがブロック142で表す動作で求められるストローク終了位置に到達するまで、本システムはボブを同じ方向に(図示した実施形態では、同じ駆動電流で)駆動し続ける。ブロック144、146、及び148で示すように、本システムはこの動作を繰り返す。すなわち、何らかの所定回数のこうした測定が行われるまで、初期運動が検出された時に印加された電流から降伏応力を推定し、且つこの結果を以前の測定と合わせて平均する。ブロック150が示すように、このルーチンは平均降伏応力値を示す出力を生成するが、ブロック146が示すように、中間値も出力できる。
粘度を測定する上述のルーチンは、ボブが所定の距離を移動する時間を計ることでそれを実行する。この意味では、これらルーチンによるセンサーの使用は従来のアプローチによる使用と似ている。対照的に、図10のルーチンは、所定の時間増分でボブが移動した距離を測定することにより粘度を求める。すなわち、測定される量は時間ではなく距離である。図10が用いるアプローチは、所与のセンサーを使って測定可能な粘度範囲を広げる傾向がある。この実行には増分速度測定を行う。すなわち、このアプローチは一回のボブストローク或いはそれ未満のスパンにおいて多数の測定を行う。そのルーチンを用いて粘度測定を簡単に実行できる。或いは、これをより入念なレオロジー測定の構成要素として使用してもよい。例えば、これは図3のブロック50、52、54、及び56、図5の88、90、92、及び94、並びに図8の116、118、120、及び122と置き換え可能である。
後に明らかとなる目的のため、図10のルーチンはブロック152が表す初期化動作から開始される。この初期化動作は、ボブの運動が現在は終端速度状況でなく加速状況にあることを示す状態にフラグを立てる段階を含む。さらに、本システムは、ブロック152が示すように終端速度測定カウンタをゼロにリセットする。後に詳述するように、このカウンタは、終端速度状況で個別の速度測定が何回行われたかを示す。
そのフラグとカウンタが設定されると、本システムはボブを上述の様態で電磁的に駆動開始する。ブロック154で示すように、本システムは、得られたボブストローク中に検出コイルの出力信号の振幅を定期的に測定する。ブロック156に示したように、上述のアプローチの何れかを使用することで、本システムは振幅測定値を位置の値に変換する。
これら位置測定を用いてストロークに沿った様々な地点における速度を計算する。もちろん、速度の算出は2つの位置からだけで可能であり、幾つかの実施形態2つの位置のみを用いて各速度計算を行う。しかし、雑音を抑制する目的で、他の実施形態では3つ以上の位置測定を用い、さらにある種のフィルタリングアプローチを使用して速度値を求めてもよい。
速度計算には複数の位置測定値が必要なので、当初は使用できる十分な位置の値が存在しない。従って、ブロック158が示すように、本システムは十分な位置の値が得られるまで速度値は計算しない。十分な位置の値が得られると、ブロック160に示したように、本システムは、前の速度計算に用いられた位置測定ウィンドウと重複するウィンドウを用いることで、その後の位置の値毎に速度を計算する。流体が比較的非粘性であれば、ボブは終端速度に達する前にそのストロークのかなりの部分を移動可能である。ストロークにおけるこの初期の未終端速度部分で観察される速度は、部分的に慣性作用によるものであり、こうした慣性作用を考慮する適切な措置を講じなければ、この状況で行われる粘度測定の正確性に悪影響を与えかねない。
図10が示すルーチンは、そうした措置を講じる2つの代替的なアプローチを用いる。第1の措置は、単にストロークの初期部分での速度測定を回避するものである。上述したように、本システムはストロークの開始において、ボブが、ボブ速度に慣性が大きく影響する加速段階にあると推定する。後述する様態で、本システムは位置測定値をテストして、ボブがその移動における終端速度部分に達したと推定すべきかどうかを判断する。ブロック162は、この状況に達したと本システムが既に判断しているかどうかを示すフラグをチェックする動作を表す。終端速度状況にあると推定されてないならば、すなわち本システムがボブの終端速度への到達をまだ確認していないことをフラグが示す場合は、本センサーはこうした確認が正しいかどうかを判断する。ブロック164が示すように、計算されたばかりの速度が、所定の増分を上回る差で前に求めた速度を上回っているかどうかを判断することでこれを実行する。そうでなければ、本システムはブロック166が示すように、このフラグを終端速度状況指示値に切り換える。
一旦ボブが終端速度状況に入ると、その後の数回の速度測定値が粘度計算の基礎となる。必須回数の終端速度測定がなされたかどうかを確認できるように、本システムはカウンタを用いる。これはブロック168が増分として示す。ブロック170が示すように、ボブがその移動距離の終点に到達していなければ、本システムは復帰して終端速度状況の測定をもう一度行う。
移動距離終点の判断は上述の様態で行うことができ、それは、検出コイル出力がそのピーク値の所定の割合まで低下したかどうかに基づく。しかし、もう1つのアプローチはある種のセンサー構成に関してはより正確となるものであり、ボブがハードストップに達したかどうかを観察する、すなわち2つの連続的な位置測定値が同一かほぼ同一かを判定する。
いずれにせよ、通常、ブロック170の動作の判定は、ボブがその移動距離の終点に到達しておらず、従って本システムは復帰して終端速度状況の測定をさらに行うというものである。今回は、図5のブロック162が表す判定が「はい」であり、本システムの結論は終端速度状況に達したことになるので、本システムはブロック164の判定に復帰しない。その代わりに、本システムはブロック172で表す動作を実行する。すなわち、終端速度カウンタを読んで、粘度計算の良好な基礎となる十分な終端速度測定が実行されたかどうかを判断する。十分でなければ、その速度測定値は単純に記憶され、本システムは、終端速度カウンタの増加と移動距離終点の判定であるブロック168と170の動作を繰り返す。このループは、ほとんどの場合、ブロック172の判定が「はい」となるまで、すなわち十分な終端速度状況の測定値が得られるまで継続する。十分になった時点で、このルーチンは、終端速度状況で得られた速度測定値を平均するブロック174の動作を実行する。この平均はこれらの測定値にのみ基づくもので、初期の加速状況時に観察された速度の何れに基づくものでもない。
幾つかの実施形態では、ブロック172で適用される判定基準は固定数の終端速度状況の速度測定でなくてもよい。すなわち、本システムは例えば、単にボブがそのストロークの終点に到達するまで終端速度状況の速度測定を継続して、得られた測定値全てが平均に貢献するようにしてもよい。しかし、他の実施形態では、第1回目の粘度(又は他の速度に関連した量)計算が、1回のストローク全体の終了前に完了するように、この判断基準は所定回数としてもよい。そうすれば、ストロークの残り部分は、おそらくは異なる駆動電流に基づいて粘度の別の計算(例えば、剪断速度)に使用できる。
ブロック176が示すように、本システムは、上述した方法の何れかで平均速度値から粘度(又は他の速度に関連した量)を推定する。このルーチンは、その値を示す適切な出力を生成するブロック178の動作の後に終了する。場合によっては、その出力は、単に人間が読むことができる表示装置上の表示である。他の場合では、例えば、その出力は、数回のそうした値に基づく或いは1つ又は複数のそうした値と1つ又は複数の別の物理量とに基づく、何らかの流体特性判定への1つの構成要素入力として与えてもよい。
上述したように、このルーチンは、実際に粘度測定に関する2つの代替的なアプローチを可能とする。第1番目のアプローチはこれまで説明したものであり、終端速度状況の期間が十分長く、粘度又は他の所望量の測定用に十分な終端速度状況の測定値が得られる場合に用いられる。しかし、粘度が非常に低く、終端速度状況においてほとんど速度測定値が得られない場合もある。こうした場合、ブロック170の判定では最終的には「はい」の結果が得られる。すなわち、十分な終端速度状況の測定値が得られる前にボブが移動距離終点に到着するのである。
その状況では、本システムは代替的なアプローチを用いる。このアプローチでは、本システムは、動的運動曲線を当該ストロークの間に求めた位置測定値に数学的に一致させることで速度を推定する。例えば、本システムが、試料流体はニュートン流体であることを既に判定している場合もあろう。その場合、運動方程式は次の形式となるはずである。
Figure 0005372906
上記式で、mはボブの質量、yはその位置、kgはボブに対する粘性抵抗を流体の粘度η及びボブの速さに関連付ける幾何学形状により決まる係数、Fはボブに対する(図示した実施形態では概ね一定の)磁気力である。t = 0における境界値y = dy/dt = 0に関するこの微分方程式の解は次の通り。
Figure 0005372906
上記式で、vT = F/kgηはボブの終端速度、τ = m/kgηはボブの速度がvT に近づく時定数である。
力F及び係数kgは既知となるので、流体の粘度はボブ運動の時定数τ又は終端速度vTから計算できる。従って、必要なものは、何らかの曲線のあてはめルーチンを用いて、観察された位置の値を上述の微分方程式の解に最もよく一致させる結果となる時定数を見つけることのみである。例えば、1つのアプローチとしては、仮の時定数が例えば最近観察されたストローク時間に等しいと推定することから始め、この推定時定数を使って複数の観察された(時間、位置)の各対から、それぞれの終端速度値を次の式に従って計算するものがある。
Figure 0005372906
推定時定数が正確なら、こうして求めた終端速度値それぞれは概ね等しいはずである。もし推定時定数が低すぎれば、これらは時間と共に増加し、高すぎれば時間と共に減少するはずである。これらの事実を用いて、本システムは連続的な近似計算により、正しい時定数に到達し、従って正確な粘度値を得る。
本発明の教示を用いることで、広範囲のレオロジー測定が安価に可能となる。従って、本発明はその技術分野における重要な進歩である。

Claims (28)

  1. 流体特性判断方法であって、
    A) 第1コイル内に駆動電流を流して、試料流体を充填したボブ通路に沿って強磁性ボブを磁気的に駆動させると共に、該ボブ通路に沿った該ボブの位置により決まる検出コイル信号を相互インダクタンスによって第2コイル内に誘導させる段階と、
    B) 前記ボブ通路における前記強磁性ボブの一回の通過中に複数の時刻で、前記検出コイル信号の値を測定する段階と、
    C) 前記一回の通過中に測定された前記検出コイル信号の複数の値からそれぞれのボブ位置を求める段階と、
    D) こうして求められた複数の前記ボブ位置から前記試料流体のレオロジー的特性を算出する段階と、
    E) こうして算出された前記レオロジー的特性を示す特性判断出力信号を生成する段階とを含
    前記レオロジー的特性を算出する前記段階が、
    i) 前記求められたボブ位置から複数の速度値を計算する段階と、
    ii) 前記一回の通過で順番に得られた測定値を、連続的な前記速度値の比較に従って加速状況と終端速度状況とに分類する段階と、
    iii)
    前記加速状況で得られた前記測定値を用いることなく、前記終端速度状況で得られた前記測定値に基づいて前記レオロジー的特性を算出する段階とを含む、
    方法。
  2. 前記レオロジー的特性を算出する前記段階が、前記試料流体の粘度を計算する段階を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記レオロジー的特性を算出する前記段階が、前記試料流体の慣性作用を軽減する段階を含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記レオロジー的特性を算出する前記段階が、前記試料流体の粘度を計算する段階と、その際に慣性作用を軽減する段階とを含む、請求項3に記載の方法。
  5. 前記レオロジー的特性を算出する前記段階が、前記加速状況で得られた前記測定値を用いることなく、前記終端速度状況で得られた前記測定値から前記試料流体の粘度を計算する段階を含む、請求項1に記載の方法。
  6. A) 前記方法が、第2コイル内に前記駆動電流を流して、前記ボブ通路内で前記強磁性ボブを磁気的にもとの方向に駆動させると共に、前記ボブ通路内の前記ボブの位置により決まる検出コイル信号を相互インダクタンスによって前記第1コイル内に誘導させる段階をさらに含み、
    B) 前記ボブ位置が、前記ボブが前記ボブ通路内でもとの方向に駆動される際に、複数の時刻で測定される前記検出信号の値から付加的に算出される、請求項1に記載の方法。
  7. 前記特性判断出力信号が前記試料流体がニュートン流体かどうかを示す、請求項1に記載の方法。
  8. 前記特性判断出力信号が、前記試料流体がニュートン流体でないことを示す場合は、前記特性判断出力信号は、前記流体が剪断減粘性か剪断増粘性かどうかも示す、請求項7に記載の方法。
  9. 前記特性判断出力信号が、前記試料流体の粘度の剪断速度に対する感度を表す、請求項1に記載の方法。
  10. 前記特性判断出力信号は、前記試料流体が受ける剪断の関数として前記試料流体に対する剪断応力を表す、請求項1に記載の方法。
  11. A) 前記強磁性ボブの前記ボブ通路内での前記駆動が、測定期間全体で繰り返し行われ、
    B) 前記特性判断出力信号が、前記ボブが前記流体内で繰り返し駆動された期間の関数として、前記試料流体の粘度を表す、請求項1に記載の方法。
  12. A) 強磁性ボブ式機器であって、
    i) 試料縦穴と、
    ii) 前記試料縦穴の中に配置され、ボブ通路に沿ってその内部を第1及び第2方向に往復運動する強磁性ボブと、
    iii)
    第1及び第2コイルであって、それらの前記試料縦穴に対する配置によって、該第1コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第1方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、該第2コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第2方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、さらに、該コイル間の相互インダクタンスが前記ボブの位置に依存する、第1及び第2コイルとを含む、強磁性ボブ式機器と、
    B) 制御回路であって、
    i) 少なくとも前記第1コイルに交流成分を含む駆動電流を流すためのドライバ回路であって、前記試料縦穴に収容された流体内で前記ボブを少なくとも前記第1方向に駆動する、ドライバ回路と、
    ii) 前記コイルの一方に流れる駆動電流の前記交流成分が前記コイルの他方に相互インダクタンスにより発生させる信号を感知するためのセンサー回路であって、それを表すセンサー出力を生成するセンサー回路と、
    iii)前記流体の降伏応力を表す特性判断出力を前記センサー出力から生成するための計算回路とを備えた、制御回路とを含む、
    流体特性判断装置。
  13. A) 強磁性ボブ式機器であって、
    i) 試料縦穴と、
    ii) 前記試料縦穴の中に配置され、ボブ通路に沿ってその内部を第1及び第2方向に往復運動する強磁性ボブと、
    iii)
    第1及び第2コイルであって、それらの前記試料縦穴に対する配置によって、該第1コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第1方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、該第2コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第2方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、さらに、該コイル間の相互インダクタンスが前記ボブの位置に依存する、第1及び第2コイルとを含む、強磁性ボブ式機器と、
    B) 制御回路であって、
    i) 少なくとも前記第1コイルに交流成分を含む駆動電流を流すためのドライバ回路であって、前記試料縦穴に収容された流体内で前記ボブを少なくとも前記第1方向に駆動する、ドライバ回路と、
    ii) 前記コイルの一方に流れる駆動電流の前記交流成分が前記コイルの他方に相互インダクタンスにより発生させる信号を感知するためのセンサー回路であって、それを表すセンサー出力を生成するセンサー回路と、
    iii)前記流体が受ける剪断の関数としての前記流体に対する剪断応力を表す特性判断出力を前記センサー出力から生成するための計算回路とを備えた、制御回路とを含む、
    流体特性判断装置。
  14. A) 強磁性ボブ式機器であって、
    i) 試料縦穴と、
    ii) 前記試料縦穴の中に配置され、ボブ通路に沿ってその内部を第1及び第2方向に往復運動する強磁性ボブと、
    iii)
    第1及び第2コイルであって、それらの前記試料縦穴に対する配置によって、該第1コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第1方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、該第2コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第2方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、さらに、該コイル間の相互インダクタンスが前記ボブの位置に依存する、第1及び第2コイルとを含む、強磁性ボブ式機器と、
    B) 制御回路であって、
    i) 少なくとも前記第1コイルに交流成分を含む駆動電流を流すためのドライバ回路であって、前記試料縦穴に収容された流体内で前記ボブを少なくとも前記第1方向に駆動する、ドライバ回路と、
    ii) 前記コイルの一方に流れる駆動電流の前記交流成分が前記コイルの他方に相互インダクタンスにより発生させる信号を感知するためのセンサー回路であって、それを表すセンサー出力を生成するセンサー回路と、
    iii)前記流体の粘度の剪断速度に対する感度を表す特性判断出力を前記センサー出力から生成するための計算回路とを備えた、制御回路とを含む、
    流体特性判断装置。
  15. A) 強磁性ボブ式機器であって、
    i) 試料縦穴と、
    ii) 前記試料縦穴の中に配置され、ボブ通路に沿ってその内部を第1及び第2方向に往復運動する強磁性ボブと、
    iii) 第1及び第2コイルであって、それらの前記試料縦穴に対する配置によって、該第1コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第1方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、該第2コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第2方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、さらに、該コイル間の相互インダクタンスが前記ボブの位置に依存する、第1及び第2コイルとを含む、強磁性ボブ式機器と、
    B) 制御回路であって、
    i) 前記第1及び第2コイルに交流成分を含む駆動電流を流すためのドライバ回路であって、前記試料縦穴に収容された試料流体内で前記ボブを少なくとも前記第1方向に駆動する、ドライバ回路と、
    ii) 前記コイルの一方に流れる駆動電流の前記交流成分が前記コイルの他方に相互インダクタンスにより発生させる検出コイル信号の値を、前記ボブ通路における前記強磁性ボブの一回の通過期間に複数の時刻で測定するためのセンサー回路であって、それを表すセンサー出力を生成するセンサー回路と、
    iii) 計算回路であって、
    a) 前記一回の通過期間中に測定された前記検出コイル信号の複数の値からそれぞれのボブ位置を求め、
    b) こうして求められた複数の前記ボブ位置から前記試料流体のレオロジー的特性を算出し、
    c) こうして算出された前記レオロジー的特性を示す特性判断出力信号を生成する計算回路とを含み、
    前記レオロジー的特性を算出する際に、前記計算回路が、
    1) 前記求められたボブ位置から複数の速度値を計算し、
    2) 前記一回の通過期間中に順番に得られた測定値を、連続した前記速度値の比較に従って加速状況と終端速度状況とに分類し、
    3) 前記加速状況で得られた前記測定値を用いることなく、前記終端速度状況で得られた前記測定値に基づいて前記レオロジー的特性を算出する
    流体特性判断装置。
  16. 前記計算回路が、前記レオロジー的特性を算出するときに、前記試料流体の粘度を計算する、請求項15に記載の流体特性判断装置。
  17. 前記計算回路が、前記レオロジー的特性を算出するときに、前記試料流体の慣性作用を軽減する、請求項15に記載の流体特性判断装置。
  18. 前記計算回路が、前記レオロジー的特性を算出するときに、前記試料流体の粘度を計算し、その際に前記試料流体の慣性作用を軽減する、請求項17に記載の流体特性判断装置。
  19. 前記計算回路が、前記レオロジー的特性を算出するときに、前記加速状況で得られた前記測定値を用いることなく、前記終端速度状況で得られた前記測定値から前記試料流体の粘度を計算する、請求項15に記載の流体特性判断装置。
  20. A) 前記ドライバ回路が、第2コイルに駆動電流を流して、前記ボブ通路に沿って前記強磁性ボブを磁気的にもとの方向に駆動させると共に、該ボブ通路に沿った前記ボブの位置により決まる検出コイル信号を相互インダクタンスによって前記第1コイル内に誘導させ、
    B) 前記計算回路が、前記ボブが前記ボブ通路内でもとの方向に駆動される際に、複数の時刻で測定される前記検出信号の複数の値から前記ボブの位置をさらに求める、請求項15に記載の流体特性判断装置。
  21. 前記特性判断出力信号が、前記流体がニュートン流体かどうかを示す、請求項15に記載の流体特性判断装置。
  22. 前記特性判断出力信号が前記試料流体がニュートン流体でないことを示す場合は、前記特性判断出力信号は、前記流体が剪断減粘性か剪断増粘性かどうかも示す、請求項21に記載の流体特性判断装置。
  23. 前記特性判断出力信号が、前記試料流体の粘度の剪断速度に対する感度を表す、請求項15に記載の流体特性判断装置。
  24. 前記特性判断出力信号は、前記試料流体が受ける剪断の関数として前記試料流体に対する剪断応力を表す、請求項15に記載の流体特性判断装置。
  25. A) 前記強磁性ボブの前記ボブ通路内での前記駆動が、測定期間全体で繰り返し行われ、
    B) 前記特性判断出力信号は、前記ボブが前記流体内で繰り返し駆動された期間の関数として、前記試料流体の粘度を表す、請求項15に記載の流体特性判断装置。
  26. 流体特性判断方法であって、
    A) 強磁性ボブ式機器を提供する段階であって、該機器が、
    i) 試料縦穴と、
    ii) 前記試料縦穴の中に配置され、ボブ通路に沿ってその内部を第1及び第2方向に往復運動する強磁性ボブと、
    iii)
    第1及び第2コイルであって、それらの前記試料縦穴に対する配置によって、該第1コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第1方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、該第2コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第2方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、さらに、該コイル間の相互インダクタンスが前記ボブの位置に依存する、第1及び第2コイルとを含む、強磁性ボブ式機器を提供する段階と、
    B) 前記第1及び第2コイルに交流成分を含む駆動電流を流す段階であって、前記試料縦穴に収容された流体内で前記ボブを少なくとも前記第1方向に駆動する、駆動電流を流す段階と、
    C) 前記コイルの一方に流れる駆動電流の前記交流成分が前記コイルの他方内に相互インダクタンスにより発生させる信号を感知する段階と、
    D) それを表すセンサー出力を生成する段階と、
    E) 前記センサー出力から、前記流体の降伏応力を表す特性判断出力を生成する段階とを含む、
    流体特性判断方法。
  27. 流体特性判断方法であって、
    A) 強磁性ボブ式機器を提供する段階であって、該機器が、
    i) 試料縦穴と、
    ii) 前記試料縦穴の中に配置され、ボブ通路に沿ってその内部を第1及び第2方向に往復運動する強磁性ボブと、
    iii)
    第1及び第2コイルであって、それらの前記試料縦穴に対する配置によって、該第1コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第1方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、該第2コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第2方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、さらに、該コイル間の相互インダクタンスが前記ボブの位置に依存する、第1及び第2コイルとを含む、強磁性ボブ式機器を提供する段階と、
    B) 前記第1及び第2コイルに交流成分を含む駆動電流を流す段階であって、前記試料縦穴に収容された流体内で前記ボブを少なくとも前記第1方向に駆動する、駆動電流を流す段階と、
    C) 前記コイルの一方に流れる駆動電流の前記交流成分が前記コイルの他方内に相互インダクタンスにより発生させる信号を感知する段階と、
    D) それを表すセンサー出力を生成する段階と、
    E) 前記センサー出力から、前記流体が受ける剪断の関数として前記流体に対する剪断応力を表す特性判断出力を生成する段階とを含む、
    流体特性判断方法。
  28. 流体特性判断方法であって、
    A) 強磁性ボブ式機器を提供する段階であって、該機器が、
    i) 試料縦穴と、
    ii) 前記試料縦穴の中に配置され、ボブ通路に沿ってその内部を第1及び第2方向に往復運動する強磁性ボブと、
    iii)
    第1及び第2コイルであって、それらの前記試料縦穴に対する配置によって、該第1コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第1方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、該第2コイルに流れる駆動電流が、前記ボブを前記第2方向に駆動する傾向がある磁界強度を生じさせ、さらに、該コイル間の相互インダクタンスが前記ボブの位置に依存する、第1及び第2コイルとを含む、強磁性ボブ式機器を提供する段階と、
    B) 前記第1及び第2コイルに交流成分を含む駆動電流を流す段階であって、前記試料縦穴に収容された流体内で前記ボブを少なくとも前記第1方向に駆動する、駆動電流を流す段階と、
    C) 前記コイルの一方に流れる駆動電流の前記交流成分が前記コイルの他方内に相互インダクタンスにより発生させる信号を感知する段階と、
    D) それを表すセンサー出力を生成する段階と、
    E) 前記センサー出力から、前記試料流体の粘度の剪断速度に対する感度を示す特性判断出力を生成する段階とを含む、
    流体特性判断方法。
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