JP5371947B2 - 風味が豊かで保存性のよいバターの製造方法及びバター - Google Patents
風味が豊かで保存性のよいバターの製造方法及びバター Download PDFInfo
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・実施例1
バター原料のクリーム(市販品)100g当たり、醸造酢(内堀醸造社製の商品名飲むふじりんごの酢)を、酸度2.5容量%の醸造酢換算で15mlの割合となるよう加え、チャーン容器で25分間撹拌した(チャーニング)。この間、分離したバターミルクは適宜排出した。生成したバター粒に10℃以下に冷却した水を、元の生クリーム100g当たり200mlの割合となるよう加え、5分間撹拌して、水を排出した。かくしてチャーニングし、水洗いしたバター粒を15分間練り上げて(ワーキング)、実施例1のバターを製造した。製造中、雰囲気温度及び品温等は13℃以下に保持した。
クリーム100g当たり、醸造酢を、酸度2.5容量%の醸造酢換算で40mlの割合となるよう加えたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2のバターを製造した。
クリーム100g当たり、醸造酢を、酸度2.5容量%の醸造酢換算で80mlの割合となるよう加えたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3のバターを製造した。
醸造酢を加えなかったこと以外は実施例1と同様にして、比較例1のバター(非発酵で食塩不使用のバター)を製造した。
醸造酢を加えず、また水洗い後でワーキング前に、食塩を1.5質量%となるよう加えたこと以外は実施例1と同様にして、比較例2のバター(有塩バター)を製造した。
市販の発酵バターをそのまま比較例3のバター(発酵バター)とした。
醸造酢を、チャーニングの後で水洗いの前に加えたこと以外は実施例1と同様にして、比較例4のバターを製造した。
醸造酢を、水洗いの後でワーキングの前に加えたこと以外は実施例1と同様にして、比較例5のバターを製造した。
醸造酢を、ワーキングの後に加えて更に5分間練り上げたこと以外は実施例1と同様にして、比較例6のバターを製造した。
男性10名及び女性10名の合計20名の評価員により、試験区分1で製造した比較例1のバターと他の各例のバターとを2点比較し、どちらの酸味を強く感じるか、またどちらの風味が豊かであるか、更にどちらがバターとして好ましいかを選択させ、他の各例のバターを選択した人数を表1にまとめて示した。表1の結果からも明らかなように、実施例1〜3の本発明に係るバターは、酸味を強く感じることのない全体として調和のとれた、風味が豊かで好ましいものと評価された。
*:1%の危険率で有意であることを示す。
**:0.1%の危険率で有意であることを示す。
比較例4〜6の風味:酸味を強く感じ、全体の調和がとれていないので、評価しなかった。
試験区分1で製造した各例のバターについて、ヘッドスペース法によるガスクロマトグラフィー(Agilent Technologies 7890A GC System)により、香気成分のピークの総面積を求め、比較例1の総面積に対する面積比を求めて、結果を表2にまとめて示した。但し、比較例4〜6のバターについては、前記したように、酸味を強く感じ、全体の調和がとれていないので、測定しなかった。表2の結果からも明らかなように、実施例1〜3の本発明に係るバターは、香気成分が比較例1のバター(非発酵で食塩不使用のバター)の10倍以上あり、比較例3のバター(発酵バター)に匹敵するものであった。
試験区分1で製造した各例のバターについて、冷蔵庫(5〜10℃)に保存したときの一般生菌数(1g当たりのコロニー数)の変化を求め、結果を表3にまとめて示した。但し、比較例3〜6のバターについては、前記したように、酸味を感じ、全体の調和がとれていないので、測定しなかった。表3の結果からも明らかなように、実施例1〜3の本発明に係るバターは、保存性が比較例1のバター(非発酵で食塩不使用のバター)よりもはるかに優れ、比較例2のバター(有塩バター)よりも優れている。
試験区分1で製造した各例のバターを生地に使用して作ったスコーンを、室温下に放置したときのカビの発生状況を観察した。実施例1〜3の本発明に係るバターは3週間経過するまでカビの発生はなく、4週間経過後でもカビはスコーンのごく一部にしか観察されなかったが、比較例1〜3のバターは数日経過でカビが発生し、スコーン全体に著しく増殖した。このことからも明らかなように、実施例1〜3の本発明に係るバターは保存性、なかでも静菌性に優れている。
Claims (4)
- バター原料のクリーム100g当たり、醸造酢を酸度2.5容量%の醸造酢換算で10〜80mlとなるよう加えてチャーニングした後、水洗いし、ワーキングすることを特徴とする風味が豊かで保存性のよいバターの製造方法。
- クリーム100g当たり、醸造酢を酸度2.5容量%の醸造酢換算で15〜40mlとなるよう加える請求項1記載の風味が豊かで保存性のよいバターの製造方法。
- チャーニング、水洗い及びワーキングを10℃以下で行なう請求項1又は2記載の風味が豊かで保存性のよいバターの製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか一つの項記載の風味が豊かで保存性のよいバターの製造方法によって得られるバター。
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