JP5371639B2 - ペーパーホルダー - Google Patents
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Description
しかし,切断部は単なるロッド(2)で構成されているに過ぎないため,やはり依然として,片手だけでペーパーを切断することは困難である。
また,ペーパーをスリット(2)から引き出した後,操作部(9)を押圧して押圧片(10)でロール状ペーパーの回動を規制して,スリット(2)の縁部でペーパーを切断する構成であるから,片手だけでペーパーを切断することはできない。
前記支持部は,該支持部で支持されたロール状ペーパーの上面を完全に開放した形状とし,
前記切断部は,前記支持部で支持されたロール状ペーパーの上下方向における中央部分または中央部分近くで前記引き出しスペースを狭めるように該スペースに向けて突出していて前記ペーパーの切り取り部での切断開始部を形成する突出部を有していることを特徴とする。
このペーパーホルダーによれば,支持部におけるロール状ペーパーの上面が完全に開放されているので,支持部へのロール状ペーパーの装着が容易である。
また,前記切断部は,前記支持部で支持されたロール状ペーパーの上下方向における中央部分または中央部分近くで前記引き出しスペースを狭めるように該スペースに向けて突出していて前記ペーパーの切り取り部での切断開始部を形成する突出部を有しているので,ペーパーを指で摘んで引き出しスペースから引き出してロールの巻き方向と反対方向へ方向転換すると,指で摘んでいる部分と前記突出部との間でペーパーに集中的な張力増大部分が形成され,この張力増大部分において前記切り取り部分での切断が開始されることとなる。すなわち切断開始部が形成される。この張力増大部分における切断は前記直線状切り取り部のその直線方向へ連鎖的に広がるから,最終的にペーパーは前記直線状切り取り部で切断されてロールから切り離されることとなる。このような切断作用を生じさせるための操作は,ペーパーを指で摘んで引き出してから方向転換させて前記突出部との間に張力増大部分を形成するだけでよいから,片手だけで容易に行うことができる。
すなわちこの発明のペーパーホルダーによれば,ロール状ペーパーの装着が容易でしかも片手だけでペーパーを切断することができる。
望ましくは,前記切断部を左右一対設けるとともに,前記支持部の左右両側には,ラップを縦置き状態で支持することのできるラップ支持部を一体的に設け,それらラップ支持部の背面にラップ支持部を前記ロール状ペーパーの支持部とともに固定構造体へ取り付ける取付手段を設けた構成とする。
このようにすると,ペーパの引き出しおよび切断を左右どちら側においても行うことができるようになる。また,ロール状ペーパーの両側にラップを縦置きすることができる。
そして,ロール状ペーパーの支持部の両側に位置するラップ支持部の背面に,固定構造体への取付手段を設けたので,ペーパの引き出しおよび切断を左右のどちら側で行う場合でも,左右に位置する取り付け手段の一方にのみ過度に力が作用するという事態を防止することができる。したがって,取り付け手段等を必要以上に強固に構成する必要が無くなり,ペーパーホルダーの軽量化を図ることが可能となる。
さらに望ましくは,前記突出部の先端部分にのみ,ペーパーに対する摩擦係数の高い高摩擦部材を設けた構成とする。
このようにすると,上記張力増大部分が形成されやすくなるので,ペーパーを一層良好に切断することが可能となる。
図1〜図3に示すように,このペーパーホルダー10は,切り取り部Pb(図5参照)を有するロール状ペーパーRPを縦置き状態で回転可能に支持する支持部20と,この支持部20で支持されたロール状ペーパーRPを引き出すための引き出しスペース20sと,この引き出しスペース20sの一部を構成するとともに引き出しスペース20sから引き出されてロールの巻き方向と反対方向へ方向転換されたペーパーP1(図6参照)と当接することによりペーパーP1を前記切り取り部Pbで切断する切断部21とを備えている。
切断部21は,支持部20で支持されたロール状ペーパーRP(図4参照)の上下方向における中央部分または中央部分近くで引き出しスペース20sを狭めるようにスペース20sに向けて突出していてペーパーの切り取り部Pbでの切断開始部Pbc(図6参照)を形成する突出部22を有している。
以下,各部について詳しく説明する。
ロール状ペーパーRPは,その筒状の中心穴RPhに支持部20の軸23bを挿入するようにして,支持部20上にセットされる。軸23bの外周面には,ロール状ペーパーRPの内周面(RPh)との接触面積を低減してロール状ペーパーRPの回転を円滑にするための,平面視で円弧状のリブ23rが3本設けられている。
対向縁25b,25bが前方から見て下方に向かって広がるテーパ状に形成されている結果として,対向縁25bと半円筒部25の上縁25dとで形成される角部25cは,引き出しスペース20sを狭めるようにスペース20sに向けて突出した上記突出部22の先端部分を形成する。
カバー25fは,支持部20本体を形成する合成樹脂に比べて軟質でペーパーに対する摩擦係数の高い高摩擦部材(例えば,天然ゴム,合成ゴム,エラストマー樹脂,EVA樹脂等)で構成する。すなわち,この実施の形態では,前記突出部22の先端部分(25c)にのみ,ペーパーに対する摩擦係数の高い高摩擦部材(25f)が設けられている。
したがってこのペーパーホルダー10は,その背面上部両端を磁石51で磁性体からなる壁面を有する固定構造体B(例えば冷蔵庫等)に固定し,背面下部両端を吸盤52で吸着可能な壁面を有する固定構造体B(例えば冷蔵庫等)に固定して使用することができる。
その後,ペーパーP1の先端P1bを摘んだまま,図6(a)(b)に示すように,ロールの巻き方向と反対方向へ方向転換すると,図6(b)に示すように,指で摘んでいる部分P1fと突出部22との間でペーパーP1の上下方向中程に,集中的な張力増大部分Tが形成され,この張力増大部分Tにおいて前記切り取り部分Pbでの切断Pbcが開始されることとなる。この上下方向中程において生じた張力増大部分Tにおける切断Pbcは直線状切り取り部Pbのその直線方向(図6(b)において上下方向)へ連鎖的に広がるから,最終的にペーパーP1は直線状切り取り部Pbでロール側のペーパーP2から切断されてロールから切り離されることとなる。このような切断作用を生じさせるための操作は,ペーパーP1を指で摘んで引き出してから方向転換させて突出部22との間に張力増大部分Tを形成するだけでよいから,片手だけで容易に行うことができる。
なお,ペーパーP1の引き出し方向および反転方向は,ロール状ペーパーRPの天地を逆にセットした場合には,逆になり,ペーパーを当接させる突出部22も左右逆になる(図5,図6,図7に示した状態と左右対称状態となる)。
(a)支持部20におけるロール状ペーパーRPの上面が完全に開放されているので,支持部20へのロール状ペーパーの装着が容易である。
また,切断部21は,支持部20で支持されたロール状ペーパーRPの上下方向における中央部分または中央部分近くで引き出しスペース20sを狭めるように該スペース20sに向けて突出していてペーパーの切り取り部PBでの切断開始部を形成する突出部22を有しているので,ペーパーP1を指で摘んで引き出しスペース20sから引き出してロールの巻き方向と反対方向へ方向転換すると,指で摘んでいる部分P1fと突出部22との間でペーパーに集中的な張力増大部分Tが形成され,この張力増大部分Tにおいて切り取り部分Pbでの切断が開始されることとなる。すなわち切断開始部が形成される。この張力増大部分Tにおける切断は直線状切り取り部Pbのその直線方向へ連鎖的に広がるから,最終的にペーパーP1は直線状切り取り部Pbで切断されてロールから切り離されることとなる。このような切断作用を生じさせるための操作は,ペーパーを指で摘んで引き出してから方向転換させて突出部22との間に張力増大部分Tを形成するだけでよいから,片手だけで容易に行うことができる。
すなわちこのペーパーホルダー10によれば,ロール状ペーパーの装着が容易でしかも片手だけでペーパーを切断することができる。
そして,ロール状ペーパーの支持部20の両側に位置するラップ支持部30,40の背面に,固定構造体Bへの取付手段50,50を設けたので,ペーパーP1の引き出しおよび切断を左右のどちら側で行う場合でも,左右に位置する取り付け手段50,50の一方にのみ過度に力が作用するという事態を防止することができる。
図8(a)に示すように,平面視で左方にペーパーP1を引き出して切断する場合,ペーパーホルダー10にはペーパーP1に生じる張力T1に起因するモーメントMおよび,そのモーメント成分に関する反力R1,R2が作用する。
また,図8(b)に示すように,平面視で右方にペーパーP1を引き出して切断する場合,ペーパーホルダー10にはペーパーP1に生じる張力T1に起因するモーメントM’および,そのモーメント成分に関する反力R1’,R2’が作用する。
図8(a)(b)を比較すれば分かるように,図8(a)の場合の張力T1の作用点である突出部22から反力R1,R2の作用点までの距離と,図8(b)の場合の張力T1の作用点である突出部22から反力R1’,R2’の作用点までの距離とが大きくは異ならないことから,ペーパーP1の引き出しおよび切断を左右のどちら側で行う場合でも,左右に位置する取り付け手段50,50の一方にのみ過度に力が作用するという事態を防止することができる。
以上から明らかなように,この実施の形態のペーパーホルダー10によれば,左右に位置する取り付け手段50,50の一方にのみ過度に力が作用するという事態を防止することができることとなる。
したがって,取り付け手段50等を必要以上に強固に構成する必要が無くなり,ペーパーホルダー10の軽量化を図ることが可能となる。
図9(a)〜(e)はそれぞれ突出部22の変形例を示す図で,(a)(b)(c)はそれぞれ正面図,(d)(e)はそれぞれ図1(b)のC−C端面に相当する図である。
突出部22は,図9(a)または(b)に示すように,先鋭部22bを設けてペーパーが掛かりやすくすることができる。また,図9(c)に示すようにギザ形状22cにしてペーパーが掛かりやすくすることができる。また,図9(d)に示すように断面先端形状を鋭利にしてペーパーが掛かりやすくすることができる。また,図9(e)に示すように断面先端形状を凹凸にしてペーパーが掛かりやすくすることができる。
例えば,ラップ支持部30,40は必ずしも設ける必要はなく,支持部20のみでペーパーホルダーを構成することができる。取付手段50はペーパーホルダーの背面にではなく底面に設けることもできる。取付手段50自体を設けない構成とすることもできる。その場合,ペーパーホルダーの自重を大きくして片手でのペーパーの引き裂きを可能とするだけの重量とする。図10に示すように,切断部21は上方にも設け,対向縁25bでペーパーの切断を補助する構成とすることもできる。
RP ロール状ペーパー
10 ペーパーホルダー
20 支持部
20s 引き出しスペース
21 切断部
22 突出部
30,40 ラップ支持部
50 取付手段
Claims (3)
- 切り取り部を有するロール状ペーパーを縦置き状態で回転可能に支持する支持部と,この支持部で支持されたロール状ペーパを引き出すための引き出しスペースと,この引き出しスペースの一部を構成するとともに引き出しスペースから引き出されてロールの巻き方向と反対方向へ方向転換されたペーパーと当接することによりペーパーを前記切り取り部で切断する切断部とを備えたペーパーホルダーであって,
前記支持部は,該支持部で支持されたロール状ペーパーの上面を完全に開放した形状とし,
前記切断部は,前記支持部で支持されたロール状ペーパーの上下方向における中央部分または中央部分近くで前記引き出しスペースを狭めるように該スペースに向けて突出していて前記ペーパーの切り取り部での切断開始部を形成する突出部を有していることを特徴とするペーパーホルダー。 - 前記切断部を左右一対設けるとともに,前記支持部の左右両側には,ラップを縦置き状態で支持することのできるラップ支持部を一体的に設け,それらラップ支持部の背面にラップ支持部を前記ロール状ペーパーの支持部とともに固定構造体へ取り付ける取付手段を設けたことを特徴とする請求項1記載のペーパーホルダー。
- 前記突出部の先端部分にのみ,ペーパーに対する摩擦係数の高い高摩擦部材を設けたことを特徴とする請求項1または2記載のペーパーホルダー。
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