JPH08215100A - 巻状シート材ホルダ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】巻状シート材５を回動自在に収納する本体２内
に、トーションバネ６によって巻状シート材５の方向へ
付勢されるカッター３を揺動自在に支持した構成とし、
本体２の隙間２１１から帯状シート材５２を引き出し
て、巻状シート材５をカッター３によって固定しつつ、
カッター３の刃部３２にて帯状シート材を切断できるよ
うに構成した。 【効果】片手で容易に帯状シート材５２を切断できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ロール状に巻つけられ
た紙などのシート材を収容するホルダに係り、詳しく
は、引き出されたシート材を切断するカッターを有する
ホルダに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、キッチンなどで使用されるペーパ
タオルは、筒状の芯に巻つけられ、ロール状即ち巻状に
された状態で販売され、この巻状のペーパタオルから帯
状のペーパタオルを引き出して使用される。巻状となっ
ているペーパタオルの使用方法は、例えば一方の手にペ
ーパタオルの巻物を持ち、他方の手で巻き取られている
ペーパタオルの端を摘み、一方の手の握力を緩めて、手
の中でペーパタオルの巻物を回転させながら、ペーパタ
オルを引き出し、所望の長さにペーパタオルを引き出し
たところで、ペーパタオルを切断して使用される。ある
いは、台所の壁などに取り付けにれたペーパタオル専用
のホルダに巻状のペーパタオルをセットし、ホルダから
順次ペーパを引き出して使用している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、台所などで作
業をしている時には、片手が塞がっていたり、手が濡れ
ていることが多く、両手を使って帯び状のペーパタオル
を取り出すことが難しいことが多い。また、従来の巻状
シート材ホルダを用いた場合であっても、切断する際に
は巻物側を抑える必要があり、やはり片手でペーパタオ
ルを切り取ることは難しかった。

【０００４】本発明の目的は、片手で容易にシート材を
切り出すことのできるホルダを提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】このような目的は、以下
の本発明により達成される。

【０００６】（１） 巻状シート材を回動自在に収納す
る収納部と、前記巻状シート材から引き出された帯状シ
ート材が挿通する隙間とを有する本体と、前記本体内に
揺動自在に支持され、先端の刃部が収納部内に収納され
た前記巻状シート材の外周面に沿って配置されているカ
ッターと、前記カッターが前記巻状シート材の外周面に
押接する付勢力を付与する付勢手段とを有することを特
徴とする巻状シート材ホルダ。

【０００７】（２） 前記本体の収容部の底面には、前
記巻状シート材の中心に形成された挿通孔に挿入される
挿入棒と、前記挿入棒が中心に立設した円板とを備えた
基台が回動自在に載置されいてる上記（１）に記載の巻
状シート材ホルダ。

【０００８】（３） 前記カッターは、前記刃部より基
端側に巻状シート材に押接する押接部を有し、前記刃部
は巻状シート材の外周面より離れた位置に設けられてい
る上記（１）または（２）に記載の巻状シート材ホル
ダ。

【０００９】

【作用】本体の収納部内に収納されている巻状シート材
は、隙間を介して引き出し側のシート材端部を外側へ引
き出すことができる。該シート材の端部を外側へ引き出
すと、本体が巻状シート材を回転自在に支持しているた
め、巻状シート材自体が回転する。収容部内において、
カッターは揺動自在に支持され、かつ付勢手段によって
巻状シート材の方向へ付勢されているので、カッターの
刃部は常時巻状シート材の外周面に接触し、外側から巻
状シート材の中心方向へ向けて押圧されている。

【００１０】つまり、帯状のシート材を引き出して消費
して行くと、巻状シート材の径が細くなるが、径の変化
に追従してカッターが動き、常時カッターの刃部が巻状
シート材の外周面に押接された状態に維持される。

【００１１】巻状シート材から帯状シート材を切り取る
場合には、引き出した帯状シート材を、引き出し方向か
ら逆方向へ折り返し、カッターの刃部によって帯状シー
ト材を切り取る。この時、刃部は付勢手段によって巻状
シート材の方向へ押圧されているので、カッターを手で
押さえることなく、片手でシート材を容易に切断するこ
とができる。

【００１２】また、回動自在な基台を収納部内に設ける
ことによって、巻状シート材の回転が滑らかとなり、巻
状シート材から帯状シート材を引き出し易くなる。

【００１３】さらに、カッターに、巻状シート材の外周
面に押接する押接部を設け、刃部を巻状シート材の外周
面から離した構成とした場合には、引き出した帯状シー
ト材を切断した後、押接部から刃部の間に、帯状シート
材が引き出された状態で残るため、次の使用の際に該引
き出された部分を摘んで引き出すことができ、片手によ
る操作がさらに容易となる。

【００１４】

【実施例】以下本発明の好適実施例について、添付図面
に基づいて詳細に説明する。図１は、本発明の好適実施
例の巻状シート材ホルダ１の全体斜視図である。

【００１５】本発明の巻状シート材ホルダ１は、本体２
と、カッター３と、基台４とを備えている。本体２は、
円筒状の側面材２１と、円板状の底板２２とを有してい
る。筒状の側面材２１の底部は底板２２で閉鎖され、上
部は開口２０となっており、このような側面材２１の内
壁面と底板２２とによって、巻状シート材５を収納する
収納部２３が形成される。また、側面材２１には、一部
を切り欠いて隙間２１１が形成されている。

【００１６】底板２２の中央には軸２２１が立設され、
底板２２の上には基台４が載置される。基台４は、底板
２２と略同じ大きさの円板４１と、円板４１の中央に立
設された挿入棒４２とを有している。そして、挿入棒４
２内には、軸２２１が挿入される挿入孔が底面から上方
へ向けて形成されている。底板２２の上に基台４を載置
すると、挿入孔内に軸２２１が挿入され、この軸２２１
を中心として基台４が回動自在に支持される。

【００１７】カッター３は、カッター板３１と、刃部３
２と、接続部３３とを備えている。カッター板３１は、
矩形の板材であって巻状シート材５の外周面に沿って若
干湾曲した形状となっている。そして、カッター板３１
の先端には刃部３２が形成され、基端には接続部３３が
設けられている。

【００１８】刃部３２は、鋸刃状に形成され、シート材
を切断し易い形状となっているが、この形状は鋸刃形状
に限らず、シート材の厚さやその他の性質に合わせて適
宜他の形状とすることができる。刃部３２の構成材料と
しては、金属、プラスチックなどが上げられる。本実施
例では、刃部３２はカッター板３１と一体に構成されて
いる。

【００１９】接続部３３は、カッター板３１の基端辺に
突設されている一対の軸受け３３１、３３２と、該軸受
け３３１、３３２を同時に挿通する接続軸３３３とを有
している。軸受け３３１、３３２は、側面材２１の内側
に突設されてる一対の軸支部２４、２５に接続され、軸
受け３３１、３３２と軸支部２４、２５とには、同時に
接続軸３３３が挿通している。このような接続部３３の
構成によって、カッター板３１は、収納部２３内におい
て揺動自在に支持される。本実施例における接続部３３
は、カッター板３１の上部と下部にそれぞれ１つづつ設
けられている。

【００２０】上記、接続軸３３３には、付勢手段である
トーションバネ６が巻き付けられている。トーションバ
ネ６の一端６１はカッター板３１の外側の面に当接し、
他端６２は側面材２１の内壁面に当接している。このト
ーションバネ６によって、カッター板３１は内側へ、即
ち巻状シート材５の方向へ回転するように付勢される。

【００２１】本実施例の巻状シート材ホルダ１に収納さ
れる巻状シート材５は、筒状の芯材５１に、帯状のシー
ト材５２を巻き付けたものであり、中央には芯材５１に
よって挿通孔５３が形成されいてる。巻き付けられるシ
ート材としては、例えばペーパタオルなどの紙材、アル
ミホイルなどの金属箔、ポリ塩化ビニリデンを主材料と
する食品包装用ラップフィルムなどが挙げられる。

【００２２】以上のように構成された本発明の巻状シー
ト材ホルダ１の作用について説明する。巻状シート材５
を装填する場合には、カッター板３１を指で引っかけて
引き戻し、これを側面材２１の内壁面に接触させた状態
で、開口２０から収納部２３内へ巻状シート材５を挿入
する。巻状シート材５を収納部２３内へ挿入すると、巻
状シート材５の中央に形成されている挿通孔５３に、基
台４の挿入棒４２が挿入され、巻状シート材５は、基台
４上に載置される。

【００２３】巻状シート材５に巻き付けられている帯状
シート材５２を、隙間２１１から引っ張り出す。この操
作により、収納部２３内の巻状シート材５は基台４とと
もに滑らかに回転する。一方、カッター３は、トーショ
ンバネ６により常時巻状シート材５の方向へ付勢されて
いるため、巻状シート材５はカッター３に対して摺動す
る。

【００２４】所望の長さの帯状シート材５２を引き出し
た後、帯状シート材５２を刃部３２の位置で折り返し
て、即ち引き出した方向に対して逆の方向へ帯状シート
材５２を引っ張り、カッター３の刃部３２にて、帯状シ
ート材５２を切り離す。

【００２５】この時、トーションバネ６の付勢力による
カッター３の押圧によって、巻状シート材５の回転は規
制される。このため、上記のような切断操作をするため
に帯状シート材５２を引っ張っても、巻状シート材５が
回転して、片手で容易に切断できなくなるといった不都
合の発生が抑制される。

【００２６】図２は他の実施例を示す平面図である。こ
の実施例では、カッター３の先端部分が外側に折り曲げ
られ、その曲がった位置が押接部３４となっており、先
端の刃部３２は、常時巻状シート材５の外周面から離れ
た位置にある。

【００２７】この実施例によると、巻状シート材５に接
触してその回転を規制する作用は、押接部３４が発揮
し、刃部３２において帯状シート材５２の切断が行われ
る。そして、該切断の後には、引き出された帯状シート
材５２が押接部３４と刃部３２の間に残る。

【００２８】この実施例では、次に帯状シート材５２を
引き出す際、押接部３４と刃部３２の間に残った帯状シ
ート材５２を摘んで、容易にホルダ１内から帯状シート
材５２を引き出すことができ、片手による引き出し切断
操作が、さらに容易となる。

【００２９】なお、側面材２１の外側面に両面粘着テー
プ２６を貼りつけ、壁などに本発明の巻状シート材ホル
ダ１を固定することによって、使用頻度の多い任意の位
置に配置することが可能となる。底板２２の底面にも同
様に両面粘着テープを貼りつけて、所定の位置に固定す
ることにより、帯状シート材を引っ張っても、本体２が
動かないため、さらに片手による操作が容易となる。

【００３０】本発明の巻状シート材ホルダは、上記実施
例に限定されず、他の構成であってもよい。例えば、基
台４を設けず、軸２２１のみを設けた構成としてもよ
い。さらに基台４と軸２２１とを省略した構成とするこ
ともできる。この場合には、中心に挿通孔５３を有さな
い巻状シート材を装填して使用することが可能となる。
さらに、付勢手段は、トーションバネ６に限らず、側面
材２１とカッター板３１の間に介挿されたスプリングバ
ネであってもよい。

【００３１】また、第２の実施例では、カッター３の先
端部分を外側に折り曲げることで、押接部３４と刃部３
２の間に残った帯状シート材５２を容易に摘んで引き出
すことができるようにしたが、図１に示した第１の実施
例において、カッター３の刃部３２側の先端部分に約半
円形の切欠部を設けるようにしてもよい。この切欠部の
大きさを指のサイズよりも多少大きく形成することで、
切断後にカッター３の裏側に残った帯状シート材５２の
先端を容易に摘むことができる。

【００３２】さらに、本実施例では、本体形状を円筒形
状として説明したが、本発明の巻状シート材ホルダとし
てはこの形状に限定されるものではなく、巻状シート材
を収容できる形状とサイズであれば他の形状、例えば、
４角柱形状、６角柱形状、８角柱形状等の他の形状であ
ってもよい。また、本体内側の収容部を円筒形状とし、
外側を多角柱形状としてもよい。このように本体の外側
形状に平面が存在することで、両面粘着テープ２６で壁
などに本発明の巻状シート材ホルダ１を固定することが
容易になる。また、第１の実施例において、本体側面の
両面粘着テープ２６を取付ける部分にのみ、平面を有す
る台座を設けるようにしてもよい。

【００３３】既に説明したように、シート材が紙材であ
る場合には、トイレットペーパや台所で使用するペーパ
タオルなどのペーパホルダとして使用することができ、
シート材がアルミホイルなどの金属箔である場合には、
アルミホイルホルダとして、シート材がラップフィルム
である場合には、ラップホルダとして使用することがで
きる。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明の巻状シー
ト材ホルダによれば、巻状シート材から帯状のシート材
を片手で容易に切り取ることができる。

【００３３】また、基台を設けることによって、シート
材の引き出しを滑らかに行うことができる。

【００３４】さらに、カッターに押接部を設け、刃部を
巻状シート材の外周面から離した構成とした場合には、
帯状シート材を引き出して切断した後、さらに帯状シー
ト材を引き出す操作が容易となり、片手による操作が一
層簡単確実に行える。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の巻状シート材ホルダの全体斜視図であ
る。

【図２】他の実施例を示す巻状シート材ホルダの平面図
である。

【符号の説明】

１ 巻状シート材ホルダ ２ 本体 ２０ 開口 ２１ 側面材 ２１１ 隙間 ２２ 底板 ２２１ 軸 ２３ 収納部 ２４ 軸支部 ２５ 軸支部 ２６ 両面粘着テープ ３ カッター ３１ カッター板 ３２ 刃部 ３３ 接続部 ３３１ 軸受け ３３２ 軸受け ３３３ 接続軸 ３４ 押接部 ４ 基台 ４１ 円板 ４２ 挿入棒 ５ 巻状シート材 ５１ 芯材 ５２ 帯状シート材 ５３ 挿通孔 ６ トーションバネ ６１ （トーションバネの）一端 ６２ （トーションバネの）他端

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 巻状シート材を回動自在に収納する収納
   部と、前記巻状シート材から引き出された帯状シート材
   が挿通する隙間とを有する本体と、 前記本体内に揺動自在に支持され、先端の刃部が収納部
   内に収納された前記巻状シート材の外周面に沿って配置
   されているカッターと、 前記カッターが前記巻状シート材の外周面に押接する付
   勢力を付与する付勢手段とを有することを特徴とする巻
   状シート材ホルダ。
2. 【請求項２】 前記本体の収容部の底面には、 前記巻状シート材の中心に形成された挿通孔に挿入され
   る挿入棒と、前記挿入棒が中心に立設した円板とを備え
   た基台が回動自在に載置されいてる請求項１に記載の巻
   状シート材ホルダ。
3. 【請求項３】 前記カッターは、前記刃部より基端側に
   巻状シート材に押接する押接部を有し、前記刃部は巻状
   シート材の外周面より離れた位置に設けられている請求
   項１または２に記載の巻状シート材ホルダ。