JP5368997B2 - トリレンジアミンの脱水方法および脱水装置 - Google Patents

トリレンジアミンの脱水方法および脱水装置 Download PDF

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Description

本発明は、トリレンジアミンの脱水方法および脱水装置、詳しくは、入手可能な含水率5〜40重量%のトリレンジアミンを脱水する脱水方法、および、その脱水方法に好適に用いられる脱水装置に関する。
トリレンジイソシアネートは、ポリウレタンの原料として重要であり、工業的に製造されている。
トリレンジイソシアネートの製造プラントでは、まず、原料のトルエンをジニトロ化して、ジニトロトルエンを製造し、次いで、このジニトロトルエンを還元して、トリレンジアミンを製造し、その後、このトリレンジアミンを塩化カルボニル化することにより、トリレンジイソシアネートを製造している。
しかるに、このようなトリレンジイソシアネートの製造プラントにおいて、トリレンジイソシアネートは、需要に対応して生産されており、トリレンジイソシアネートの需要が大きいときには、原料のトルエンからの生産が間に合わなくなる場合があり、そのような場合には、中間原料であるトリレンジアミンを入手して、そのトリレンジアミンからトリレンジイソシアネートを生産することが有効である。
そのような入手可能なトリレンジアミンは、貯蔵および輸送のために、含水率5〜15重量%に調製されている(例えば、下記特許文献1参照。)。
また、アミン水溶液からアミンを分離するための蒸留法として、ジアミノトルエンの約60重量%水溶液を、蒸留により、3.5重量%の残留水含有率になるまで脱水することが提案されている(例えば、下記特許文献2参照。)。
さらに、トルイレンジイソシアネートの製造方法として、第一製造プラントにおいて、まず、トルエンを出発原料として、ジニトロトルエンを生成させて、生成したジニトロトルエンの水素化により、トルイレンジアミンと反応水との粗製溶液を生成させて、このトルイレンジアミンと反応水との粗製溶液を蒸留して、トルイレンジアミンと水との中間混合物を、中間混合物中の水含量が約1〜40重量%となるように生成させ、この中間混合物を第二製造プラントに輸送する。
次いで、第二製造プラントにおいて、この中間混合物を蒸留して、乾いたトルイレンジアミンを生成させて、これをホスゲン化してトルイレンジイソシアネートを製造することが提案されている(例えば、下記特許文献3参照。)。
この製造方法では、トルイレンジアミンと水との中間混合物は、例えば、第1蒸留塔での蒸留によって、含水率約7重量%のトルイレンジアミンとし、この含水率約7重量%のトルイレンジアミンを、第2蒸留塔での蒸留によって、含水率400ppmのトルイレンジアミンとしている。
特開平8−119910号公報 特開昭62−212351号公報 特開平9−52873号公報
しかるに、近年のトリレンジイソシアネートの製造では、装置の腐食防止や、品質の向上を図るべく、トリレンジアミンの塩化カルボニル化において、トリレンジアミンの含水
率は、上記特許文献3に開示されている400ppmよりも低いレベル(例えば、100ppm以下、好ましくは、50ppm以下)であることが要求されている。
一方、上記特許文献1に開示されているように、入手可能なトリレンジアミンは、貯蔵および輸送のために、含水率5〜15重量%に調製されているため、これをトリレンジイソシアネートの中間原料として用いるためには、上記のレベルまで脱水する必要がある。
また、上記特許文献1に開示されているような入手可能なトリレンジアミンは、長期間の輸送の品質劣化に耐えるため、蒸留精製後に実質的無水のトリレンジアミンに脱塩水、脱イオン水または蒸留水が加えられており、そのトリレンジアミンはすでに蒸留精製されているため不純物を含むトリレンジアミンより凝固点が高くなる。
トリレンジアミンの脱水は、上記特許文献2および上記特許文献3に提案されるように、蒸留により実施できることが知られており、また、そのような蒸留のための蒸留塔は、通常、蒸留分離する成分間の気―液平衡関係から理論段数を計算して設計される。
そこで、含水率5〜15重量%のトリレンジアミンを、蒸留により、トリレンジアミンの含水率が、上記のレベルとなるように脱水する蒸留塔を、水とトリレンジアミンとの間の気―液平衡関係から理論段数を計算して設計することが試みられる。しかし、実際の蒸留では、トリレンジアミンと水との水素結合による分子間力が作用するため、トリレンジアミンの含水率を、上記のレベルまで脱水しようとすると、蒸留塔内に凝固点以下の領域、すなわち、固化ゾーンを生じるなど、効率的な蒸留が非常に困難である。
一方、このような固化ゾーンを発生させないために、共沸成分や溶媒の添加が検討されるが、そのような共沸成分や溶媒の添加は、蒸留塔のコストアップとなる。
本発明の目的は、入手可能な含水率5〜40重量%のトリレンジアミンを、固化ゾーンを発生させることなく、効率よく蒸留して脱水することのできる、トリレンジアミンの脱水方法、および、その脱水方法に用いられる脱水装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明のトリレンジアミンの脱水方法は、含水率5〜40重量%のトリレンジアミンを、真空度13〜101.3kPaで第1段蒸留し、前記第1段蒸留からの缶出液を、真空度13kPa未満で第2段蒸留することを特徴としている。
この方法では、トリレンジアミンの脱水を、特定の真空度の2段蒸留で実施することにより、第1段蒸留において、トリレンジアミンが固化しない領域で、トリレンジアミンを脱水して、次いで、第2段蒸留において、トリレンジアミンを、トリレンジイソシアネートの中間原料として要求される含水率まで脱水することができる。そのため、蒸留によって、固化ゾーンの発生を防止しつつ、トリレンジアミンを、トリレンジイソシアネートの中間原料として要求される含水率まで脱水することができる。
また、本発明のトリレンジアミンの脱水方法では、前記第2段蒸留からの留出液を、前記第1段蒸留に還流することが好適である。
この方法では、第2段蒸留からの留出液を第1段蒸留に還流するので、第2段蒸留からの留出液を有効利用して、その留出液に残存するトリレンジアミンを、第1段蒸留において再度蒸留して、トリレンジアミンを回収することができる。
また、第2段蒸留からの留出液には、例えば、トリレンジアミンや低沸点不純物が含有されており、かかる留出液は、COD(化学的酸素要求量)が高いため、排液として排出するには、CODを低下させるための処理装置が必要となる。また、運転(蒸留)期間に対応して、その期間、処理装置を維持する必要があり、その結果、コストアップを招く。
しかし、この方法では、第2段蒸留からの留出液を、排液として排出することなく、第1段蒸留に還流するので、第2段蒸留からの留出液を有効利用して、設備コストおよび運転コストの低減を図ることができる。
また、本発明のトリレンジアミンの脱水方法では、前記第1段蒸留からの缶出液の含水率を、1重量%未満にすることが好適である。
この方法では、第1段蒸留からの缶出液の含水率を1重量%未満にするので、第2段蒸
留において、トリレンジイソシアネートの中間原料として要求される含水率まで、効率よく脱水することができる。また、第2段蒸留において、蒸留塔を小さく設計することができる。
また、本発明のトリレンジアミンの脱水方法において、前記第1段蒸留では、第1段蒸留塔の塔頂部に、水を供給することが好適である。
この方法では、第1段蒸留塔において、冷却器からの還流に代えて、第1段蒸留塔の塔頂部に水を供給することにより、還流と同様の効果を得る。そのため、第1段蒸留塔に冷却器からの還流ラインを設けることなく、第1段蒸留塔内の蒸気を冷却することができる。その結果、構造が簡易になるので、運転操作の向上、設備管理の容易化、設備コストの低減および留出液へのトリレンジアミンや低沸点不純物の除去を図ることができる。
また、本発明のトリレンジアミンの脱水方法では、前記第2段蒸留において、減圧するための真空発生装置が、エゼクタまたは水封ポンプであることが好適である。
第2段蒸留において減圧するための真空発生装置を、エゼクタまたは水封ポンプとすれば、第2段蒸留からの留出液中へのオイルの混入を防止することができる。また、第2段蒸留からの留出液と、エゼクタから排出される蒸気の凝縮水とを合わせて、その全部または一部を第1段蒸留において再度蒸留することができる。あるいは、第2段蒸留からの留出液と、水封ポンプから排出される水とを合わせて、その全部または一部を第1段蒸留において再度蒸留することができる。
また、本発明のトリレンジアミンの脱水装置は、第1段蒸留塔と、前記第1段蒸留塔からの缶出液を蒸留する第2段蒸留塔と、前記第2段蒸留塔からの留出液を、前記第1段蒸留塔に還流する還流手段とを備え、前記第2段蒸留塔は、塔内を減圧するための真空発生装置として、エゼクタまたは水封ポンプを備えていることを特徴としている。
この装置では、トリレンジアミンの脱水を、2段蒸留で実施することができるので、第1段蒸留塔において、トリレンジアミンが固化しないレベルで、トリレンジアミンを脱水して、次いで、第2段蒸留塔において、トリレンジアミンを、トリレンジイソシアネートの中間原料として要求される含水率まで脱水することができる。そのため、蒸留によって、固化ゾーンの発生を防止しつつ、トリレンジアミンを、トリレンジイソシアネートの中間原料として要求される含水率まで脱水することができる。
また、この装置では、第2段蒸留塔からの留出液を、還流手段によって、第1段蒸留塔に還流するので、第2段蒸留塔からの留出液を有効利用して、その留出液に残存するトリレンジアミンを、第1段蒸留塔において再度蒸留して、トリレンジアミンを回収することができる。
さらにまた、この装置では、第2段蒸留塔からの留出液を、排液として排出することなく、還流手段によって、第1段蒸留塔に還流するので、第2段蒸留塔からの留出液を有効利用して、設備コストおよび運転コストの低減を図ることができる。
さらに、この装置では、第2段蒸留塔内を減圧するための真空発生装置として、エゼクタまたは水封ポンプを備えているので、第2段蒸留塔からの留出液中にオイルの混入を防止することができる。また、第2段蒸留塔からの留出液と、エゼクタから排出される蒸気の凝縮水とを合わせて、その全部または一部を第1段蒸留塔において再度蒸留することができる。あるいは、第2段蒸留塔からの留出液と、水封ポンプから排出される水とを合わせて、その全部または一部を第1段蒸留塔において再度蒸留することができる。
また、本発明のトリレンジアミンの脱水装置では、さらに、前記第1段蒸留塔の塔頂部に水を供給するための給水手段を備えていることが好適である。
この装置では、第1段蒸留塔において、冷却器からの還流に代えて、第1段蒸留塔の塔
頂部に給水手段から水を供給することにより、還流と同様の効果を得る。そのため、第1段蒸留塔に冷却器からの還流ラインを設けることなく、第1段蒸留塔内の蒸気を冷却することができる。その結果、構造が簡易になるので、運転操作の向上、設備管理の容易化、設備コストの低減および留出液へのトリレンジアミンや低沸点不純物の除去を図ることができる。
本発明のトリレンジアミンの脱水方法および脱水装置によれば、蒸留によって、固化ゾーンの発生を防止しつつ、トリレンジアミンを、トリレンジイソシアネートの中間原料として要求される含水率まで脱水することができる。
図1は本発明のトリレンジアミンの脱水方法を実施するための、本発明のトリレンジアミンの脱水装置の一実施形態の概略構成図である。
発明の実施形態
図1は、本発明のトリレンジアミンの脱水方法を実施するための、本発明のトリレンジアミンの脱水装置の一実施形態の概略構成図である。
図1において、この脱水装置1は、第1段蒸留塔2と、第2段蒸留塔3とを備えている。
第1段蒸留塔2は、例えば、連続式蒸留塔であって、より具体的には、第1塔本体4と、第1リボイラ5と、第1コンデンサ6とを備えている。
第1塔本体4は、例えば、棚段塔、充填塔などであって、例えば、その内部に充填物が充填されている。充填物としては、例えば、ラッシヒリング、レッシングリング、ベルルサドル、インタロックスサドル、テラレット、ディクソンリング、マクマホンパッキング、ポールリング、フレキシリング、カスケードミニリング、インターロックスメタルタワーパッキングなどの不規則充填物、例えば、スルーザーパッキング、テクノパック、デュアルパック、モンツパッキングなどの規則充填物が用いられる。また、第1塔本体4には、必要により、その内部の上下方向途中に図示しない分散板が設けられている。また、第1塔本体4は、例えば、塔直径が300〜3000mm、理論段数が2〜40段、より具体的には、3〜20段で設計されている。
この第1塔本体4の上下方向途中には、含水率5〜40重量%のトリレンジアミンが供給される含水トリレンジアミン供給管7が接続されている。また、第1塔本体4の上下方向途中の塔頂側(第1塔本体4の塔頂部)には、水が供給される給水手段としての水供給管8が接続されている。第1塔本体4の塔底には、トリレンジアミンに富んだ第1缶出液が取り出される第1缶出液取出管9が接続されている。また、第1塔本体4の塔頂には、水に富んだ第1留出液が取り出される第1留出液取出管10が接続されている。また、第1塔本体4の上下方向途中には、第2還流管31(後述)が接続されている。
なお、水供給管8には、上流側(以下、「上流側」および「下流側」は、特に言及がない限り、液の流れ方向を基準とする。)端部に、図示しない給水装置が接続されている。
第1リボイラ5は、第1缶出液取出管9と、第1缶出液取出管9の途中に介装される第1缶出液取出ポンプ11と、第1缶出液取出管9の第1缶出液取出ポンプ11の介装部分よりも下流側において分岐して、第1塔本体4の塔底に接続される第1循環ライン12と、第1循環ライン12の途中に介装される第1ヒータ13とを備えている。
第1缶出液取出ポンプ11は、第1塔本体4の塔底からの第1缶出液の一部を、第1循環ライン12を介して、第1塔本体4の塔底に循環させ、かつ、第1塔本体4の塔底からの第1缶出液の残部を、第1缶出液取出管9を介して、第2段蒸留塔3へ供給する送液能力のあるポンプであれば、必要な送液流量と揚程とによって選択されるものであって、特に制限されないが、例えば、軸流ポンプ、渦巻きポンプ、ギヤ式ポンプ、ダイヤフラム式ポンプなどが用いられ、好ましくは、渦巻きポンプが用いられる。
第1ヒータ13は、熱交換器からなり、例えば、濡れ壁式、多管式、コイル式、ジャケット式などの熱交換器が用いられ、好ましくは、濡れ壁式、多管式が用いられる。
また、第1ヒータ13には、熱媒が供給され、その熱媒の供給量により、第1ヒータ13での加熱温度が調節される。
この第1リボイラ5では、第1ヒータ13での熱媒により加熱温度が調節されて、第1循環ライン12において強制循環により循環する第1缶出液が加熱される。
また、第1リボイラ5を、例えば、サーモサイフォン式のリボイラとすることもできる。第1リボイラ5としてサーモサイフォン式のリボイラを用いる場合には、図示しないが、上記した第1缶出液取出ポンプ11は、第1缶出液取出管9における分岐部分よりも下流側に介装される。
第1コンデンサ6は、第1留出液取出管10と、第1留出液取出管10の途中に介装される第1クーラ15と、第1クーラ15の下流側に、第1留出液取出管10とは別途接続される第1真空ライン16と、第1真空ライン16の途中に介装される第1真空発生装置17とを備えている。
第1クーラ15は、熱交換器からなり、例えば、隔壁式、直触式などの熱交換器が用いられ、好ましくは、隔壁式が用いられ、さらに好ましくは、隔壁式として多管式熱交換器、プレート式熱交換器が用いられる。また、第1クーラ15には、冷媒が供給され、その冷媒の供給量により、第1クーラ15での冷却温度が調節される。
第1真空発生装置17は、例えば、液封式真空ポンプ、油回転ポンプ、ルーツポンプ、油拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ、スパッタイオンポンプなどの真空ポンプや、例えば、蒸気エゼクタなどのエゼクタなどが用いられる。好ましくは、後述するように、第1留出液が実質的に水であることから、液封式真空ポンプとしての水封ポンプまたは蒸気エゼクタが用いられる。
この第1コンデンサ6では、第1クーラ15での冷媒により冷却温度が調節されて、第1塔本体4の塔頂からの留出ガスが冷却され、凝縮されて、水に富んだ凝縮液、実質的に凝縮水(水)となる。また、第1真空発生装置17から第1真空ライン16、第1クーラ15および第1留出液取出管10を介して、第1塔本体4を減圧する。
第1段蒸留塔2では、第1塔本体4において、塔底部が第1リボイラ5により加熱され、塔頂部が第1コンデンサ6により減圧される。これによって、第1塔本体4は、塔底部が、例えば、150〜250℃に、塔頂部が、例えば、60〜100℃に設定され、真空度が13〜101.3kPa、好ましくは、20〜50kPaに設定される。
そして、含水トリレンジアミン供給管7から、含水率5〜40重量%のトリレンジアミンが供給され、水が水供給管8から供給される。
含水トリレンジアミン供給管7を介して、第1塔本体4に供給されるトリレンジアミンは、水を含有する入手可能な含水トリレンジアミン(水とトリレンジアミンとの混合物)であって、水を所定の含有量で含有していれば特に限定されず、例えば、上記特許文献1のように貯蔵および輸送のために実質的に無水のトリレンジアミンに水を添加した含水トリレンジアミンや、上記特許文献3のようにジニトロトルエンの水素化により生成される、トリレンジアミンと反応水の粗溶液を、輸送のために反応水の一部を除去して含水率を調整した含水トリレンジアミンなども含まれる。
また、トリレンジアミンは、公知の方法により得られ、例えば、トルエンを硝酸と反応させてジニトロトルエンを生成させ、このジニトロトルエンを水素化することにより得られる。また、トリレンジアミンは、例えば、各種トリレンジアミン異性体の混合物を含有し、より具体的には、主に2,4−トリレンジアミンおよび2,6−トリレンジアミンの混合物を含有している。混合物における各トリレンジアミンの異性体比(モル比)は、2,4−トリレンジアミン/2,6−トリレンジアミンのモル比で、例えば、19/81〜21/79である。
なお、トリレンジアミンは、ジニトロトルエンの水素化反応で副生する低沸点不純物を含有していてもよい。低沸点不純物として、例えば、上記した異性体以外の異性体である2,3−トリレンジアミン、3,4−トリレンジアミンや、例えば、トルイジンなどが含まれる。
水供給管8から供給される水としては、特に限定されず、例えば、脱イオン水、蒸留水などの純水や、例えば、回収水(排水を含む)が用いられ、その他に例えば、第1留出液(後述)の水をそのままあるいは処理して、その全部あるいは一部を用いることもできる。
なお、このように、第1コンデンサ6からの水の還流に代えて、水供給管8から水を供給することで、還流と同様の効果を得ることができ、これにより、熱効率の向上を図ることができる。
含水率5〜40重量%のトリレンジアミンは、例えば、供給温度50〜120℃、供給量1〜50m/hで供給され、水は、必要な冷却温度や還流量に応じて、例えば、供給
温度10〜60℃、供給量0.005〜2m/hで供給される。
また、含水トリレンジアミン供給管7を介して、第1塔本体4に供給されるトリレンジアミンの含水率は5〜40重量%の範囲にあり、好ましくは、5〜15重量%の範囲にある。このトリレンジアミンのうち、第1塔本体4の濃縮部である供給段の上段に、低沸点成分、すなわち、水に富む成分(実質的に水)が蒸気となって移動し、第1塔本体4の回収部である供給段の下段に、高沸点成分、すなわち、トリレンジアミンに富む成分が液として移動する。
これにより、第1塔本体4の塔底から、トリレンジアミンに富む成分が第1缶出液として排出され、塔頂から、水に富む成分が第1留出液として排出されることにより、供給された含水率5〜40重量%のトリレンジアミンが脱水される。
また、第1缶出液は、(第1循環ライン12を介して第1塔本体4の塔底に循環される循環量)/(第1缶出液取出管9を介して第2段蒸留塔3へ供給される供給量)の比が、例えば、1/1〜50/1に設定される。なお、上記した循環量は、第1ヒータ13の形式および能力に応じて、適宜決められる。
また、第1留出液は、第1塔本体4の塔頂から第1留出ガス(水蒸気)として、第1留出液取出管10を介して、第1クーラ15に供給され、その第1クーラ15において、冷却および凝縮される。凝縮された凝縮液(水)は、第1留出液取出管10から排液(排水)として排出され、凝縮されなかった非凝縮ガスは、第1真空ライン16を介して、第1真空発生装置17に供給され、第1真空発生装置17において、凝縮されて、排液(排水)として排出される。
第1缶出液は、例えば、含水率が1重量%未満のトリレンジアミンであって、好ましくは、含水率が0.8重量%以下、さらに好ましくは、含水率が0.5重量%以下のトリレンジアミンである。また、第1缶出液は、例えば、取出温度150〜250℃で取り出される。
第1留出液は、トリレンジアミンが0.1重量%以下の水である。また、第1留出液は、例えば、排出温度60〜100℃で、排出量0.5〜47m/hで排出される。
第2段蒸留塔3は、例えば、連続式蒸留塔であって、より具体的には、第2塔本体18と、第2リボイラ19と、第2コンデンサ20とを備えている。
第2塔本体18は、例えば、棚段塔、充填塔などであって、例えば、その内部に上記と同様の充填物が充填されている。また、第2塔本体18には、必要により、その内部の上下方向途中に図示しない分散板が設けられている。また、第2塔本体18は、例えば、塔直径が250〜2500mmで、理論段数が2〜40段、より具体的には、3〜20段で設計されている。
この第2塔本体18の上下方向途中には、第1段蒸留塔2からの第1缶出液が供給される第1缶出液取出管9が接続されている。第2塔本体18の塔底には、トリレンジアミンに富んだ第2缶出液が取り出される第2缶出液取出管21が接続されている。また、第2塔本体18の塔頂には、水に富んだ第2留出液が取り出される第2留出液取出管22が接続されている。
第2リボイラ19は、第2缶出液取出管21と、第2缶出液取出管21の途中に介装される第2缶出液取出ポンプ23と、第2缶出液取出管21の第2缶出液取出ポンプ23の介装部分よりも下流側において分岐して、第2塔本体18の塔底に接続される第2循環ライン24と、第2循環ライン24の途中に介装される第2ヒータ25とを備えている。
第2缶出液取出ポンプ23は、第2塔本体18の塔底からの第2缶出液の一部を、第2循環ライン24を介して、第2塔本体18の塔底に循環させ、かつ、第2塔本体18の塔底からの第2缶出液の残部を、例えば、含水率0.01重量%以下(好ましくは、含水率0.005重量%以下)のトリレンジアミンとして、第2缶出液取出管21を介して、次工程などに送液する送液能力のあるポンプであれば、必要な送液流量と揚程とによって選択されるものであって、特に制限されないが、例えば、軸流ポンプ、渦巻きポンプ、ギヤ式ポンプ、ダイヤフラム式ポンプなどが用いられ、好ましくは、渦巻きポンプが用いられる。
第2ヒータ25は、熱交換器からなり、第1ヒータ13の熱交換器と同様の熱交換器が用いられ、好ましくは、濡れ壁式、多管式が用いられる。
また、第2ヒータ25には、熱媒が供給され、その熱媒の供給量により、第2ヒータ25での加熱温度が調節される。
この第2リボイラ19では、第2ヒータ25での熱媒により加熱温度が調節されて、第2循環ライン24において強制循環により循環する第2缶出液が加熱される。
また、第2リボイラ19を、例えば、サーモサイフォン式のリボイラとすることもできる。第2リボイラ19としてサーモサイフォン式のリボイラを用いる場合には、図示しないが、上記した第2缶出液取出ポンプ23は、第2缶出液取出管21における分岐部分よりも下流側に介装される。
第2コンデンサ20は、第2留出液取出管22と、第2留出液取出管22の途中に介装される第2クーラ27と、第2クーラ27の下流側に、第2留出液取出管22とは別途接続された第1還流管28と、第2留出液取出管22の第2クーラ27の介装部分よりも下流側において介装される第2真空発生装置29とを備えている。
第2クーラ27は、熱交換器からなり、例えば、多管式の熱交換器が用いられ、好ましくは、多管式熱交換器、プレート式熱交換器が用いられる。また、第2クーラ27には、冷媒が供給され、その冷媒の供給量により、第2クーラ27での冷却温度が調節される。
第2真空発生装置29は、例えば、液封式真空ポンプ、油回転ポンプ、ルーツポンプ、油拡散ポンプ、蒸気エゼクタ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ、スパッタイオンポンプなどの真空ポンプや、例えば、蒸気エゼクタなどのエゼクタなどが用いられる。好ましくは、液封式真空ポンプとしての水封ポンプまたはエゼクタが用いられる。
水封ポンプまたはエゼクタを用いることにより、第2留出液中へのオイルの混入を防止することができる。また、第2段蒸留塔3からの留出液と、エゼクタから排出される蒸気の凝縮水とを合わせて、その全部または一部を第1段蒸留塔2において再度蒸留することができる。あるいは、第2段蒸留塔3からの留出液と、水封ポンプから排出される水とを合わせて、その全部または一部を第1段蒸留塔2において再度蒸留することができる。
さらに、水封ポンプは、好ましくは、補助真空発生装置を取り付けた、補助真空発生装置付水封ポンプが用いられる。水封ポンプに補助真空発生装置を取り付けることにより、到達真空度の向上を図ることができる。
この第2コンデンサ20では、第2クーラ27での冷媒により冷却温度が調節されて、第2塔本体18の塔頂からの留出ガスが冷却され、凝縮されて、水に富んだ凝縮液となる。また、第2真空発生装置29から第2留出液取出管22、第2クーラ27を介して第2塔本体18内を減圧する。
さらに、第2留出液取出管22の下流側端部には、貯槽30が接続され、貯槽30の下流側には、第2留出液を第1段蒸留塔2へ還流する、還流手段としての第2還流管31が接続され、第2還流管31の途中には、第2留出液還流ポンプ32が介装されている。また、さらに、第2還流管31の下流側端部は、第1段蒸留塔2の第1塔本体4に接続されている。
貯槽30は、第2留出液を、第2留出液還流ポンプ32により、第2還流管31を介して、第1段蒸留塔2へ還流するまでの間、一時的に貯蔵することのできる槽であれば、特に制限されず、例えば、容量0.1〜5mの槽が用いられる。
第2留出液還流ポンプ32は、第2留出液を、第2還流管31を介して、第1段蒸留塔2へ還流する送液能力のあるポンプであれば、必要な送液流量と揚程とによって選択されるものであって、特に制限されないが、例えば、渦巻きポンプ、ギヤ式ポンプ、ダイヤフラム式ポンプなどが用いられ、好ましくは、渦巻きポンプが用いられる。
第2段蒸留塔3では、第2塔本体18において、塔底部が第2リボイラ19により加熱され、塔頂部が第2コンデンサ20により減圧される。これによって、第2塔本体18は、塔底部が、例えば、150〜250℃に、塔頂部が、例えば、60〜120℃に設定され、真空度が13kPa未満、好ましくは、8kPa以下に設定される。
そして、第2塔本体18には、第1缶出液取出管9から、第1缶出液が供給される。第1缶出液は、例えば、0.5〜47m/hで供給される。
第1缶出液取出管9を介して、第2塔本体18に供給された第1缶出液は、その含水率が、例えば、1重量%未満であり、好ましくは0.8重量%以下、さらに好ましくは、0.5重量%以下である。この第1缶出液のうち、第2塔本体18の濃縮部である供給段の上段に、低沸点成分、すなわち、水に富む成分(実質的に水)が蒸気となって移動し、第2塔本体18の回収部である供給段の下段に、高沸点成分、すなわち、トリレンジアミンに富む成分が液として移動する。
これにより、第2塔本体18の塔頂から、水に富む成分が第2留出液として、また、塔底から、トリレンジアミンに富む成分が第2缶出液として排出されることにより、供給された第1缶出液中のトリレンジアミンがさらに脱水される。
また、第2缶出液は、(第2循環ライン24を介して第2塔本体18の塔底に循環される循環量)/(第2缶出液取出管21を介して次工程へ送液される送液量)の比が、例えば、0.5/1〜50/1に設定される。なお、上記した循環量は、第2ヒータ25の形式および能力に応じて、適宜決められる。
また、第2留出液は、第2塔本体18の塔頂から第2留出ガスとして、第2留出液取出管22を介して、第2クーラ27に供給され、その第2クーラ27において、冷却および凝縮される。凝縮された凝縮液は、第1還流管28を介して、第2塔本体18の塔頂に、第1還流液として還流され、凝縮されなかった非凝縮ガスは、第2留出液取出管22を介して、第2真空発生装置29に供給され、第2真空発生装置29において、凝縮されて、貯槽30に第2還流液として一時的に貯蔵される。なお、真空発生装置29がエゼクタ(蒸気エゼクタ)の場合には、非凝縮ガスは、エゼクタの駆動蒸気とともに凝縮される。
また、第2還流液は、貯槽30に一時的に貯蔵された後、還流手段としての第2還流管31を介して、第1蒸留塔2に還流される。
また、第1還流液として還流する還流比は、例えば、1/30〜1/1に設定される。
第1還流液は、例えば、含水率が20〜80重量%のトリレンジアミン(含水トリレンジアミン)である。
第2還流液は、例えば、含水率が5〜70重量%のトリレンジアミン(含水トリレンジアミン)、好ましくは、含水率が5〜50重量%のトリレンジアミン(含水トリレンジアミン)である。
第2缶出液は、例えば、含水率が0.01重量%以下のトリレンジアミン、好ましくは、含水率が0.005重量%以下のトリレンジアミンである。また、第2缶出液は、例えば、取出温度150〜250℃で、取出量0.5〜47m/hで取り出される。
このように、この脱水装置1では、第1段蒸留塔2において、真空度13〜101.3kPaで第1段蒸留し、トリレンジアミンが固化しないレベルで、トリレンジアミンを脱水して、次いで、第2段蒸留塔3において、真空度13kPa未満で第2段蒸留して、トリレンジアミンを、トリレンジイソシアネートの中間原料として要求される含水率まで脱水することができる。そのため、蒸留によって、固化ゾーンの発生を防止しつつ、トリレンジアミンを、トリレンジイソシアネートの中間原料として要求される含水率まで脱水することができる。
また、第2段蒸留塔3からの第2還流液としての第2留出液を、第1段蒸留塔2に還流するので、第2段蒸留塔3からの第2留出液を有効利用して、第2留出液に残存するトリレンジアミンを、第1段蒸留塔2において再度蒸留することができる。
さらにまた、第2段蒸留塔3からの第2留出液を、排液として排出することなく、第2還流管31によって、第1段蒸留2に還流するので、第2段蒸留塔3からの第2留出液を有効利用して、設備コストおよび運転コストの低減を図ることができる。
また、第1段蒸留塔2からの第1缶出液の含水率を、1重量%未満にするので、第2段蒸留塔3において、トリレンジイソシアネートの中間原料として要求される含水率まで、効率よく脱水することができる。また、第2段蒸留塔3を小さく設計することができる。
また、第1段蒸留塔2において、冷却器からの還流に代えて、第1段蒸留塔2の第1塔本体4の塔頂部に水を供給することにより、還流と同様の効果を得ることができる。そのため、第1段蒸留塔2に冷却器からの還流ラインを設けることなく、第1段蒸留塔2の第1塔本体4内の蒸気を冷却することもできる。その結果、構造が簡易になるので、運転操作の向上、設備管理の容易化、設備コストの低減および第1留出液へのトリレンジアミンや低沸点不純物の除去を図ることができる。
上記した説明では、図示しなかったが、例えば、トリレンジアミンが、上記特許文献3のような含水トリレンジアミンなどを含む場合であって、低沸点不純物を除去する必要性が生じる場合には、第2塔本体18に低沸点不純物を抜き出すための図示しない抜き出し装置を設けることができる。
抜き出し装置は、第2塔本体18の内部に、第2塔本体18の塔頂と第1缶出液取出管9との間における上下方向途中に設けられ、低沸点不純物を溜める図示しない抜き出し用トレーと、抜き出し用トレーに接続され、抜き出し用トレーに溜められた低沸点不純物を抜き出す図示しない抜き出し用管とを備えている。なお、この抜き出し用管の下流側端部には、必要により、ポンプが設けられている。
そして、この抜き出し装置によって、第2塔本体18の抜き出し用トレーに低沸点不純物を溜め、その低沸点不純物を、抜き出し用管を介して、必要により、ポンプを用いて抜き出すことができる。
以下に実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例に限定されることはない。
実施例1
上記で説明した図1に示すトリレンジアミンの脱水装置として、塔直径1000mm、塔長さ10m、塔内に充填物が充填された第1塔本体4と、多管式熱交換器からなる第1ヒータ13および渦巻きポンプからなる第1缶出液取出ポンプ11を備える第1リボイラ5と、多管式熱交換器からなる第1クーラ15およびエゼクタからなる第1真空発生装置17を備える第1コンデンサ6とを備える第1段蒸留塔2と、塔直径600mm、塔長さ9m、塔内に充填物が充填された第2塔本体18と、多管式熱交換器からなる第2ヒータ25および渦巻きポンプからなる第2缶出液取出ポンプ23を備える第2リボイラ19と、多管式熱交換器からなる第2クーラ27およびエゼクタからなる第2真空発生装置29を備える第2コンデンサ20とを備える第2段蒸留塔3と、さらに貯槽30と、渦巻きポンプからなる第2留出液還流ポンプ32と、第2還流管31とを備える脱水装置1を用いた。
この脱水装置1により、含水率10重量%のトリレンジアミン(含水トリレンジアミン)の脱水を実施した。
第1段蒸留塔2において、第1塔本体4の塔底の温度を185℃、第1塔本体4の塔頂の温度を76℃、真空度を、40kPaに設定した。
含水率10重量%のトリレンジアミンを、含水トリレンジアミン供給管7から第1塔本体4に、供給温度100℃、供給量10m/hで供給した。また、水を、水供給管8か
ら第1塔本体4の塔頂部に、供給温度30℃、供給量0.1m/hで供給した。
また、第1塔本体4の塔底からの第1缶出液を、185℃で、第1缶出液取出ポンプ11により抜き出した。この第1缶出液を、トルエン共沸法により、含水率測定したところ、含水率が0.5重量%であった。
第2段蒸留塔3において、第2塔本体18の塔底の温度を200℃、第2塔本体18の塔頂の温度を82℃、真空度を、6.67kPaに設定した。
第1塔本体4の塔底からの第1缶出液を、第1缶出液取出管9から第2塔本体18に、供給温度185℃、供給量9.05m/hで供給した。
また、第2塔本体18の塔底からの第2缶出液を、200℃、9.0m/hで、第2
缶出液取出ポンプ23により抜き出した。この第2缶出液を、トルエン共沸法により、含水率測定したところ、含水率が0.003重量%であった。
第2塔本体18の塔頂から第2留出ガスを、取出温度82℃で、取出量0.55m/hで取り出した。この第2留出ガスを、第2クーラ27において、凝縮し、この凝縮された第1還流液を、第1還流管28を介して、第2塔本体18に還流した。
また、第2クーラ27において、凝縮されなかった非凝縮ガスを、蒸気エゼクタからな
る第2真空発生装置29において、凝縮し、この凝縮された第2還流液を、第2還流管31から第1段蒸留塔2の第1塔本体4に還流した。なお、第2還流液を、ガスクロマトグラフにより、含水率測定したところ、含水率が80重量%であった。
なお、第1還流液として還流する還流比は、1/10に設定した。
なお、上記説明は、本発明の例示の実施形態として提供したが、これは単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。当該技術分野の当業者によって明らかな本発明の変形例は、後記の特許請求の範囲に含まれるものである。
本発明のトリレンジアミンの脱水方法および脱水装置により得られるトリレンジアミンは、ポリウレタンの原料としてトリレンジイソシアネートの製造に用いられる。

Claims (5)

  1. 含水率5〜40重量%のトリレンジアミンを、真空度13〜101.3kPaで第1段蒸留し、
    前記第1段蒸留からの缶出液を、真空度13kPa未満で第2段蒸留し、
    前記第1段蒸留では、第1段蒸留塔の塔頂部に、水を供給することを特徴とする、トリレンジアミンの脱水方法。
  2. 前記第2段蒸留からの留出液を、前記第1段蒸留に還流することを特徴とする、請求項1に記載のトリレンジアミンの脱水方法。
  3. 前記第1段蒸留からの缶出液の含水率を、1重量%未満にすることを特徴とする、請求項1に記載のトリレンジアミンの脱水方法。
  4. 前記第2段蒸留において、減圧するための真空発生装置が、エゼクタまたは水封ポンプであることを特徴とする、請求項1に記載のトリレンジアミンの脱水方法。
  5. 第1段蒸留塔と、
    前記第1段蒸留塔からの缶出液を蒸留する第2段蒸留塔と、
    前記第2段蒸留塔からの留出液を、前記第1段蒸留塔に還流する還流手段と
    前記第1段蒸留塔の塔頂部に水を供給するための給水手段とを備え、
    前記第2段蒸留塔は、塔内を減圧するための真空発生装置として、エゼクタまたは水封ポンプを備えていることを特徴とする、トリレンジアミンの脱水装置。
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