JP5368153B2 - 感光性樹脂組成物及びそれを用いた回路基板 - Google Patents
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Description
本発明に係る感光性樹脂組成物は、ポリアミド酸(A)と光塩基発生剤(B)と三重項増感剤及び/又は光ラジカル開始剤(C)と光重合性化合物(D)とを含有する感光性樹脂組成物であって、前記ポリアミド酸100質量部に対して、前記光塩基発生剤が1質量部〜10質量部、前記増感剤及び/又は光ラジカル開始剤が0.1質量部〜7質量部、前記重合性化合物が1質量部〜10質量部であることを特徴とする。
ポリアミド酸合成例において用いた試薬である無水マレイン酸(和光純薬工業社製)、4−エチニルフタル酸無水物(富士フイルム社製、商品名:FF MONOMER301)、4−フェニルエチニルフタル酸無水物(マナック社製、商品名:PEPA)、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物(東京化成工業社製)、オキシジフタル酸二無水物(マナック社製)、ペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル(黒金化成社製、商品名:5BTA)、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(イハラケミカル工業社製、商品名:エラスマー1000、平均分子量1238)、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(和歌山精化社製)は特別な精製を実施せずに反応に用いた。
攪拌器を取り付けた1リットルのセパラブルフラスコに、窒素気流下にて、γ−ブチロラクトン(42.16g)と無水マレイン酸(0.27g/2.8mmol)と1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れ、40℃で30分攪拌した。次いで、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物(0.50g/2.0mmol)とペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル(8.14g/18mmol)を入れ、60℃で10分攪拌した。次いで、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(4.33g/3.5mmol)と1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れ、60℃で3時間攪拌した。反応液が褐色透明になったら室温に冷却し、孔サイズ10μmのろ紙を用いて反応液を加圧ろ過して回収し、ポリアミド酸溶液(ポリアミド酸含有率30質量%)を得た。数平均分子量は約13,000、重量平均分子量は約33,000であった。本ポリアミド酸溶液はそのまま感光性樹脂組成物の作製に用いた(以下ポリアミド酸A1と表記)。
攪拌器を取り付けた1リットルのセパラブルフラスコに、窒素気流下にて、γ−ブチロラクトン(39.01g)とオキシジフタル酸二無水物(3.41g/11mmol)とペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル(4.07g/9mmol)と無水マレイン酸(0.08g/0.8mmol)を入れ、室温で攪拌しながら1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れた後、60℃に加熱し30分攪拌した。ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(4.33g/3.5mmol)と1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れ、3時間攪拌した。反応液が褐色透明になったら室温に冷却し、孔サイズ10μmのろ紙を用いて反応液を加圧ろ過して回収し、ポリアミド酸溶液(ポリアミド酸含有率30質量%)を得た。数平均分子量は約19,000、重量平均分子量は約62,000であった。本ポリアミド酸溶液はそのまま感光性樹脂組成物の作製に用いた(以下ポリアミド酸A2と表記)。
攪拌器を取り付けた1リットルのセパラブルフラスコに、窒素気流下にて、γ−ブチロラクトン(32.37g)とオキシジフタル酸二無水物(3.41g/11mmol)とペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル(4.07g/9mmol)と無水マレイン酸(0.78g/8mmol)を入れ、室温で攪拌しながら1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れた後、60℃に加熱し30分攪拌した。ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(4.33g/3.5mmol)と1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れ、3時間攪拌した。反応液が褐色透明になったら室温に冷却し、孔サイズ10μmのろ紙を用いて反応液を加圧ろ過して回収し、ポリアミド酸溶液(ポリアミド酸含有率35質量%)を得た。数平均分子量は約6,000、重量平均分子量は約11,000であった。本ポリアミド酸溶液はそのまま感光性樹脂組成物の作製に用いた(以下ポリアミド酸A3と表記)。
攪拌器を取り付けた1リットルのセパラブルフラスコに、窒素気流下にて、γ−ブチロラクトン(39.15g)とオキシジフタル酸二無水物(3.41g/11mmol)とペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル(4.07g/9mmol)と4−エチニルフタル酸無水物(0.14g/0.8mmol)を入れ、室温で攪拌しながら1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れた後、60℃に加熱し30分攪拌した。ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(4.33g/3.5mmol)と1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れ、3時間攪拌した。反応液が褐色透明になったら室温に冷却し、孔サイズ10μmのろ紙を用いて反応液を加圧ろ過し回収し、ポリアミド酸溶液(ポリアミド酸含有率30質量%)を得た。数平均分子量は約16,000、重量平均分子量は約48,000であった。本ポリアミド酸溶液はそのまま感光性樹脂組成物の作製に用いた(以下ポリアミド酸A4と表記)。
攪拌器を取り付けた1リットルのセパラブルフラスコに、窒素気流下にて、γ−ブチロラクトン(42.04g)とオキシジフタル酸二無水物(3.41g/11mmol)とペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル(4.07g/9mmol)と4−エチニルフタル酸無水物(1.38g/8mmol)を入れ、室温で攪拌しながら1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れた後、60℃に加熱し30分攪拌した。ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(4.33g/3.5mmol)と1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れ、3時間攪拌した。反応液が褐色透明になったら室温に冷却し、孔サイズ10μmのろ紙を用いて反応液を加圧ろ過し回収し、ポリアミド酸溶液(ポリアミド酸含有率35質量%)を得た。数平均分子量は約16,000、重量平均分子量は約48,000であった。本ポリアミド酸溶液はそのまま感光性樹脂組成物の作製に用いた(以下ポリアミド酸A5と表記)。
攪拌器を取り付けた1リットルのセパラブルフラスコに、窒素気流下にて、γ−ブチロラクトン(46.15g)と4−フェニルエチニルフタル酸無水物(1.99g/8mmol)と1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)とを入れ、40℃にて30分攪拌した。その後、ビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物(0.50g/2mmol)とペンタンジオール−ビス−無水トリメリット酸エステル(8.14g/18mmol)と、を入れ60℃にて20分攪拌した。その後ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート(4.33g/3.5mmol)と1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(2.41g/8.24mmol)を入れ、2時間攪拌した。反応液が褐色透明になったら室温に冷却し、孔サイズ10μmのろ紙を用いて反応液を加圧ろ過し回収し、ポリアミド酸溶液(ポリアミド酸含有率30質量%)を得た。数平均分子量は約4,500、重量平均分子量は約13,000であった。本ポリアミド酸溶液はそのまま感光性樹脂組成物の作製に用いた(以下ポリアミド酸A6と表記)。
分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて下記の条件により測定をした。溶媒としてN,N−ジメチルホルムアミド(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)を用い、測定前に24.8mmol/Lの臭化リチウム一水和物(和光純薬工業社製、純度99.5%)及び63.2mmol/Lのリン酸(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)を加えたものを使用した。
カラム:Shodex KD−806M(昭和電工社製)
流速:1.0mL/分
カラム温度:40℃
ポンプ:PU−2080Plus(JASCO社製)
検出器:RI−2031Plus(RI:示差屈折計、JASCO社製)
UV―2075Plus(UV−VIS:紫外可視吸光計、JASCO社製)
また、分子量を算出するための検量線は、スタンダードポリスチレン(東ソー社製)を用いて作成した。
光塩基発生剤合成例において、用いた試薬であるα−テトラロン(東京化成工業社製)、1−インダノン(東京化成工業社製)、フェニルマグネシウムブロミド(東京化成工業社製)、メチルマグネシウムブロミド(東京化成工業社製)、p−トルエンスルホン酸(東京化成工業社製)、過ヨウ素酸ナトリウム(和光純薬工業社製)、塩化ルテニウム(III)水和物(和光純薬工業社製)、塩化ヒドロキシルアンモニウム(和光純薬工業社製)、50%ヒドロキシルアミン水溶液(和光純薬工業社製)、2,4,6,−トリクロロベンゾイルクロリド(東京化成工業社製)、トリエチルアミン(和光純薬工業社製)、4−ジメチルアミノピリジン(東京化成工業社製)、5−ベンゾイルペンタノイックアシッド(東京化成工業社製)、ヒドロキシアンモニウムクロリド(和光純薬工業社製)、塩化チオニル(和光純薬工業社製)は特別な精製を実施せずに反応に用いた。
(工程1)
窒素気流下、200mlの2つ口フラスコにα−テトラロン(5.0g/34.2mmol)、イソプロピルエーテル(70ml)を入れ、氷浴中にて攪拌した。シリンジを用いフェニルマグネシウムブロミド(34.2ml/68.4mmol)を滴下後、白色懸濁液となった。3時間攪拌した後、飽和食塩水を加え洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、溶媒をエバポレーターで留去し、析出物を回収した。
2つ口フラスコに工程1で回収した析出物と塩化メチレン(34ml)とp−トルエンスルホン酸(2.0g/10.5mmol)を入れ、室温にて3時間攪拌した。飽和食塩水を加え洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、溶媒をエバポレーターで留去し、析出物を回収した。
還流管を付けた1つ口フラスコに工程2で回収した析出物(2.0g/9.7mmol)と過ヨウ素酸ナトリウム(10.6g/50.0mmol)と塩化ルテニウム(III)水和物(0.2g/0.97mmol)とアセトニトリル(18ml)、ヘキサン(24ml)、水(18ml)を入れ水浴中にて攪拌した。4時間攪拌した後、得られた褐色懸濁液に塩化メチレン、2N塩酸を加え抽出した。有機層を取り出し、10%水酸化ナトリウム水溶液で抽出した。水層を取り出し、2N塩酸を加え、塩化メチレンにて抽出した。有機層を取り出し、水、飽和食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。乾燥後、溶媒をエバポレーターで留去し、析出物を回収した。
還流管を付けたナスフラスコに得られた工程3で得られた析出物(0.93g/3.67mmol)と塩化ヒドロキシルアンモニウム(2.42g/34.8mmol)と水酸化ナトリウム(4.4g/110mmol)と水(12ml)とエチレングリコール(12ml)を入れ、還流条件下、5時間加熱した。室温まで冷却したのち、2N塩酸を加え、有機層を水層に分け、有機層を塩化メチレンにて抽出した。抽出した有機層を飽和食塩水で洗浄した後、ヘキサンと塩化メチレンによる再結晶で精製し、得られた結晶を回収した。
ナスフラスコに窒素気流下にて工程4で回収した結晶(1.02g/3.78mmol)と2,4,6,−トリクロロベンゾイルクロリド(2.77g/11.3mmol)とトリエチルアミン(1.91g/18.9mmol)とテトラヒドロフラン(38ml)を入れ、室温で一時間攪拌後、白色懸濁液を得た。得られた白色懸濁液を濾過し、濾液を4−ジメチルアミノピリジン(9.24g/75.6mmol)を加えたトルエン(380ml)に滴下し、室温にて12時間攪拌した。得られた懸濁液に飽和食塩水を加えよく洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。エバポレーターで溶媒を留去し、得られた固体をヘキサンと酢酸エチルで再結晶し、析出した結晶を回収した。得られた化合物は、1H−NMR、GC−MSにより式(20)と同定した。得られた化合物を以下PBG1と表記する。
5−ベンゾイルペンタノイックアシッド(7.5g/36mmol)、ヒドロキシアンモニウムクロリド(3.75g)、メタノール30mlをフラスコに入れ、KOH5.6gを含む水溶液15mlを加え、攪拌しながら60℃で10分間加熱した後、室温まで冷却した後、氷浴で冷却し、1.2N塩酸水溶液で中和した。析出した白色固体をトルエンで再結晶し、5.4g(24mmol)の6−ヒドロキシイミノ−6−フェニルヘキサノイックアシッドを得た。
(C)成分として用いた2,4−ジエチル−9H−チオキサンテン−9−オン(和光純薬工業社製)(略称ジエチルチオキサントン、以下DETXと表記)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(チバ・ジャパン社製、商品名:IRG−819)(以下IRG−819と表記)、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル(日本化薬社製、商品名:KAYACURE EPA)(以下EPAと表記)、1,2−オクタンジオン−1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)](チバ・ジャパン社製、商品名:OXE−01)(以下OXE−01と表記)は特別な精製を実施せずに配合に用いた。
上記表1〜表3に示した配合で作製した樹脂組成物ワニスを25μm厚のPETフィルム(R−310−25/三菱化学ポリエステルフィルム社製)にブレードコーターで塗工後、95℃/12分間オーブン(ESPEC社製、SPHH−10l)で乾燥しPETフィルムと感光性樹脂組成物で構成されたフィルムの積層フィルムを得た。感光性樹脂組成物で構成されたフィルム層の厚みは何れの配合も20μmであった。以下感光性樹脂組成物で構成されたフィルム層を感光性フィルムと表記する。
膜厚測定は、膜厚計(Mitutoyo社製、ID−C112B)を用いて行った。
フィルム積層は、真空プレス機(テスター産業社製)を用いて行った。プレス温度100℃、プレス圧0.5MPa、プレス時間1分間にて行った。
<FPCカバーレイの作製>
上記条件にてFPC基板上に感光性フィルムを積層した後、PETフィルムを剥離した。FPC基板上に得た感光性フィルム層を感光性カバーレイと表記する。
得られた感光性カバーレイに、ネガ型のマスクを用い超高圧水銀灯(オーク社製、商品名:HMW−201KB)でコンタクト露光を行った。露光量は1,000mJ/cm2とした。露光後110℃のオーブンにて30分間加熱した(以下PEBと表記)。比較例2、5、7はPEBを施さず現像した。1%の炭酸ナトリウム水溶液で現像温度30℃、スプレー圧0.2MPaでスプレー現像を行った。30℃の蒸留水にてスプレー圧0.2MPaでスプレー水洗を行い、得られたパターンを光学顕微鏡で観察した。100μmの円孔パターンの形成が可能であったものを○、パターン形成が困難であったものを×として評価を行った(表4〜表6、及び表8の100μm円孔の欄に記載)。
表4〜表6にそれぞれ同一の(A)成分を用いた実施例および比較例の評価結果を記載する。この評価例から明らかな様に、同一の(A)成分に対し本発明に係る(B)成分、(C)成分、(D)成分の添加が効果的に現像後の膜減りを改善していることがわかる。比較例2、比較例5に示すように、(B)成分を添加しない場合、100μm円孔、残膜率共に悪化する。また、比較例1、3、4に示すように、(B)成分を添加することにより100μm、残膜率共に改善する。実施例1〜6に示すように(D)成分を添加することにより、さらに、膜減りが改善する。
反りの評価は、カプトン(登録商標:東レ・デュポン社製、膜厚25μm)フィルム上に感光性フィルムを上記の積層条件で積層し、前述の方法によりフォトマスクを用いずに両面に1,000mJ/cm2の露光を施した。次いで、後述の方法にてキュアを行いサンプルを作成した。作成したサンプルを50mm×50mmの大きさに切り出し、水平な面に静置した際、裾部分の浮きが10mm以下の場合を○とし、10mmより大きい場合を×とした。
パターンのないFPC(新日鐵化学社製、商品名:エスパネックス、ポリイミド20μm/銅12μm)の銅面に、感光性フィルムを上記の積層条件でラミネートし、感光性カバーレイを得た後に前述の方法によりフォトマスクを用いずに1,000mJ/cm2の露光を施した。次いで、後述の方法にてキュアを5サイクル繰り返して行いサンプルを作成した。得られたサンプルをはぜ折りし、クラック若しくは剥離が発生せず10回以上はぜ折りが可能であったものを○とし、9回以下のものを×とした。
オーブン(ESPEC社製、SPHH−10l)で感光性フィルムを積層したカプトンフィルム、あるいは感光性カバーレイを積層したFPC基板を120℃にて1時間、次いで180℃にて1時間の加熱処理を施し室温まで冷却した(これを1サイクルとする)。
上記の積層条件でカプトンフィルムの両面に感光性フィルムを積層した後、前述の方法によりフォトマスクを用いずに両面に1,000mJ/cm2の露光を施した。次いで、前述の方法にてキュアを行いサンプルを作成した。このサンプルフィルムを20cm×5cmに切り取り、UL94 VTM試験により難燃性の評価を行った。各試料の残炎時間が10秒以下で、かつ12.5cmの標線まで燃焼しなかったサンプルを○と評価し、各試料の残炎時間が10秒以上あるいは12.5cmの標線まで燃焼したサンプルを×と評価した。
パターンのないFPC(新日鐵化学社製、商品名:エスパネックス、ポリイミド20μm/銅12μm)の銅面に、感光性フィルムを上記の積層条件でラミネートし、感光性カバーレイを得た。その後、前述の方法によりフォトマスクを用いずに、1,000mJ/cm2の露光を施した。次いで、後述の方法にてキュアを1サイクル施し、サンプルを作成した。得られたサンプルを25mm角に切り出し、室温にてメチルエチルケトンに5分浸漬した。膜減りが認められないものを○とし、膜減りが10%以上認められたものおよび表面にタックが発生したものを×とした。
表8に評価例結果を記載する。実施例7が示すように本発明の感光性樹脂組成物は、現像後の膜減り改善、及び200℃以下での低温キュアで、屈曲耐性、難燃性、耐薬品性を満たし得る。比較例7に示すように、(B)成分を添加しない場合、(D)成分の添加量を増加しなくてはならない為、屈曲耐性、難燃性が悪化する。また、比較例8に示すように、(D)成分を添加しない場合、耐薬品性が悪化する。
Claims (26)
- ポリアミド酸(A)と、光塩基発生剤(B)と、三重項増感剤及び/又は光ラジカル開始剤(C)と、光重合性化合物(D)と、を含有する感光性樹脂組成物であって、前記ポリアミド酸100質量部に対して、前記光塩基発生剤が1質量部〜10質量部、前記増感剤及び/又は前記光ラジカル開始剤が0.1質量部〜7質量部、前記重合性化合物が1質量部〜10質量部であることを特徴とする感光性樹脂組成物。
- 前記光重合性化合物が、アクリル基または、メタクリル基のいずれかの重合性基を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記光重合性化合物が、光重合性化合物の分子量が250以上800以下である化合物、を含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記光重合性化合物が、前記光重合性化合物の分子量を該光重合性化合物が1分子中に有している重合性基の数で除した値が100以上270以下である化合物、を含有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記光重合性化合物が、前記重合性基を1分子中に3以上有する化合物、を含有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記三重項増感剤及び/又は前記光ラジカル開始剤が、芳香族ケトンと水素供与体とを含有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記芳香族ケトンが、ベンゾフェノン類、ケトクマリン類、チオキサントン類、アントラキノン類であることを特徴とする請求項6に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記水素供与体が、ミヒラーズケトン類、ジアルキルアミノ安息香酸エステル類であることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記光塩基発生剤が、アシルオキシイミノ基を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記アシルオキシイミノ基を有する化合物が、アシルオキシイミノ基を環構造内に有する環状化合物、であることを特徴とする請求項9に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記アシルオキシイミノ基を有する化合物が、アシルオキシイミノ基を1分子中に2以上有する化合物、であること特徴とする請求項9または請求項10に記載の感光性樹脂組成物。
- 前記ポリアミド酸が更に、オキシジフタル酸二無水物を用いて得られることを特徴とする請求項12から請求項14のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 前記ポリアミド酸が分子量の異なる少なくとも2種のポリアミド酸を混合したものであり、それぞれの分子量が重量平均分子量で3万以上と3万未満とであることを特徴とする請求項1から請求項17のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- さらに難燃剤(E)を含有することを特徴とする請求項1から請求項18のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- さらに可塑剤(F)を含有することを特徴とする請求項1から請求項19のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
- 請求項1から請求項20のいずれかに記載の感光性樹脂組成物で構成されたことを特徴とする感光性フィルム。
- キャリアフィルムと、前記キャリアフィルム上に設けられた請求項21に記載の感光性フィルムと、を具備することを特徴とする積層フィルム。
- 前記感光性フィルム上に形成されたカバーフィルムを具備することを特徴とする請求項22に記載の積層フィルム。
- 配線を有する基材と、請求項21に記載の感光性フィルム、又は請求項22もしくは請求項23に記載の積層フィルムを用いて構成されたカバーレイと、を具備することを特徴とする回路基板。
- 請求項1から請求項20のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を用いて、少なくとも配線を有する基材上に樹脂組成物層を形成する工程と、前記樹脂組成物層にパターン露光を行う工程と、前記パターン露光後の樹脂組成物層に対してアルカリ水溶液を用いて現像処理を行う工程と、現像処理後の樹脂組成物層をキュアする工程と、を具備することを特徴とする回路基板の製造方法。
- 少なくとも、請求項21に記載の感光性フィルム、又は請求項22もしくは請求項23に記載の積層フィルムのいずれかを配線を有する基材上にラミネートして樹脂組成物層を形成する工程と、前記樹脂組成物層にパターン露光を行う工程と、前記パターン露光後の樹脂組成物層に対してアルカリ水溶液を用いて現像処理を行う工程と、現像処理後の樹脂組成物層をキュアする工程と、を具備することを特徴とする回路基板の製造方法。
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