JP5365413B2 - 回路遮断器 - Google Patents
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Description
スタッド20が、回路遮断器の裏面(同遮断器の取り付け面)から端子に当接するタイプ(裏面接続型)の場合、スタッド20の形状は柱状であり、端面20aが端子40に当接する。スタッド20には、端面20aから軸上に延びるネジ孔23が形成されている(例えば、特許文献1参照)。
端子40は、帯状の導電性部材を折り曲げ加工した部材であり、一端に、スタッド20が当接する当接部41が形成されており、同部の一面41aがスタッド20の端面20aと当接する。端子40の当接部41には、ネジの切られていない貫通孔42が開けられている。
しかし、前述のように、ケース2の裏面に形成された孔2bは、スタッド20の径に合わせて設計されているため、スタッド20の径が大きくなると、この孔2bに挿通できなくなり、別途ケースを用意する必要がある。
端子とスタッドとを接触させて締結する締結部材(ネジ)を使用することにより、第1部材と第2部材とを締結する手段を新たに設ける必要がない。
<第1の実施の形態>
回路遮断器1は、図2や図3に示すように、直方体状のケース2を有し、ケース2内に、所定以上の電流が流れた場合に回路の遮断を行う遮断機構部や、遮断機構部の電源側又は負荷側に接続される端子30、40などが収容されている。遮断機構部は、可動接触子5、ヒータ6、バイメタル7などで構成されている。通電状態において、電流は、電源側端子30、可動接触子5、接続導体(図示されず)、ヒータ6、ヒータ6に一端が接続された負荷側端子40の順に流れる。詳しくは後述するように、電源側端子30と負荷側端子40には、各々スタッド20が取り付けられる。
ヒータ6の基端部には、バイメタル7が固定されている。バイメタル7の上端部には、調整ネジ8が取り付けられている。調整ネジ8の先端は、トリップクロスバー9に隙間を開けて対向している。
スタッド20は、ケース2の挿入孔2bに挿入される基部21と、ケース2から突き出る突出部22を有する。突出部22の先端には外部導体が接続される。基部21には、端面から軸上に延びるネジ孔23が開けられている。スタッド20は、基部21がケース2の裏面に形成された孔2bから挿通されて、端面20aが端子40の当接面41aに突き当てられる。そして、端子40の当接部41に形成された貫通孔42から、スタッド20の基部21に形成されたネジ孔23にネジ27をねじ込むことにより、端子40とスタッド20とが締結される。ネジ27のヘッドと端子40との間には、スプリングワッシャ28とワッシャ29が介される。
なお、電源側端子と電源側スタッドにおいても同様の構造とする。
スタッドの材質の変更時、例えば、銅よりも熱伝導率の低いアルミニウムに変更する場合、などにおいて熱伝導性を高める必要がある際には、ケース2から突き出た突出部22のみの断面積を大きくしたスタッドを使用すればよい。この場合、ケース2のスタッド挿入孔2bに挿入される基部21の寸法は変わらないので、ケース2の挿入孔2bの寸法を変更する必要がない。したがって、スタッドの材質の変更に伴う部品の構造変更を最小限に抑えることができる。
次に、図4を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る回路遮断器を説明する。
この例の回路遮断器のスタッド20Aも、ケース2の挿入孔2bに挿入される基部21と、ケース2から突き出る突出部22とを有し、突出部22の直径が基部21の直径よりも太い。ただし、このスタッド20Aは、基部21と、突出部22の基部21寄りの一部部分からなる第1部材50と、突出部22のそれ以外の部分からなる第2部材60との、2個の部材を接合して作製されている。第1部材50の端面には、軸上に延びるネジ孔51が形成されている。第1部材50は、熱伝導率の高い材質(一例として銅)で作製されており、第2部材60は、熱伝導率の低い材質(一例としてアルミニウム)で作製されている。第1部材50と第2部材60とは、例えば、ロウ付け、拡散接合、溶接などの熱伝導可能な接合方法により接合される。
(1)基部21の断面積が突出部22の断面積よりも小さいので、基部21がスタッド全体の熱伝達の妨げとなりうる。この例では、基部21(突出部22の一部を含む)を熱伝導率の高い材質(銅)で作製したので、基部21及び突出部22の両方の熱伝導性が向上し、突出部22に接続される外部導体へさらに速やかに熱を伝えることができる。
(2)スタッド全体を銅で作製すると材料費がアップするが、突出部22の一部を含む基部21(第1部材50)を銅製としているので、材料費を低く抑えつつ、基部21と突出部22の熱伝導性能を向上できる。
次に、図5を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る回路遮断器を説明する。
この例の回路遮断器のスタッド20Bも、ケース2の挿入孔2bに挿入される基部21と、ケース2から突き出る突出部22とを有し、突出部22の直径が基部21の直径よりも太い。そして、第2の実施の形態のスタッド20Aと同様に、基部21と、突出部22の基部21寄りの一部分からなる第1部材50と、突出部22のそれ以外の部分からなる第2部材60とから構成されている。ただし、この例では、スタッド20Bが、2個の部材50、60を締め付け固定して作製されている。第1部材50は、熱伝導率の高い材質(一例として銅)で作製されており、軸上にネジ27が挿通される貫通孔(バカ穴)51が開けられている。第2部材60は、熱伝導率の低い材質(一例としてアルミニウム)で作製されており、端面から軸上に延びるネジ孔61が形成されている。
第1部材50と第2部材60とを、端子40とスタッド20Bとを締結するネジ27で締結したので、第1部材50と第2部材60とを締結する手段を新たに設ける必要がない。
なお、本発明は上記した実施形態のみに限定されるものではなく、種々の応用や変形が考えられる。例えば、回路遮断器の構造や各構成部品の形状、材質等は、上述した実施形態のものに限定されず、適宜変更することができる。また、スタッドの第1部材と第2部材の材質として、各々銅とアルミニウムについて説明したが、他の材質も使用できる。
2 ケース 2a、2b 貫通孔
2c 取り付け面 2d 表側の面
5 可動接触子 6 ヒータ
7 バイメタル 8 調整ネジ
9 トリップクロスバー
20 スタッド 20a 端面
21 ネジ孔 23 ネジ孔
27 ネジ 28 スプリングワッシャ
29 ワッシャ
30 電源側端子
40 負荷側端子 41 当接部
41a 当接面 42 貫通孔
50 第1部材 51 貫通孔
60 第2部材 61 ネジ孔
Claims (3)
- 所定以上の電流が流れた場合にバイメタルによって回路の遮断を行う遮断機構部と、
前記遮断機構部の電源側又は負荷側に接続される端子と、
柱状に形成されるとともに端面が前記端子に当接した状態で固定され、電源側配線又は負荷側配線が接続されるスタッドと、
前記遮断機構部、前記端子及び前記スタッドの一部が収容されるケースと、
を有する回路遮断器であって、
前記スタッドが、前記ケース内に収容される基部と、前記ケースから突出する突出部とを有し、
前記突出部の断面積が、前記基部の断面積よりも大きく、
前記スタッドが、少なくとも前記基部を構成する比較的熱伝導率の高い材質で作製された第1部材と、前記第1部材に接続される比較的熱伝導率の低い材料で作製された第2部材とが接合されて作製されていることを特徴とする回路遮断器。 - 前記第1部材と前記第2部材とを接合する手段が、ロウ付け、拡散接合、溶接のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
- 前記第1部材と前記第2部材とが、前記端子と前記スタッドとを締結する締結部材で前記第1部材を共締めすることにより接合されていることを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
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