JP5361764B2 - インクジェットプリンタ及びその異常検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンタ及びその異常検出方法に関する。
従来、一般的にインクジェットプリンタは、サーマルヘッド方式或いは、電気機械変換素子(ピエゾ)方式等のインクヘッドを搭載し、用紙等の記録媒体上にインク滴を吐出することによって画像記録が行われている。このようなインクジェットプリンタの一部には、インクを循環させるインク循環経路を備えたものがある。
例えば、特許文献1に開示されているインクジェットプリンタは、記録ヘッドと、記録ヘッドより上方に設けられた第1のインク室と、記録ヘッドより下方に設けられた第2のインク室と、第2のインク室内のインクを第1のインク室へと送るポンプと、によってインク循環経路を構成し、インクを循環させている。
その際、インクジェットプリンタは、第1のインク室、及び第2のインク室のそれぞれに設けられたインク液面検出器によって第1のインク室、及び第2のインク室内のインク量を所定の量に保ちながらインクを循環させている。
特開2001−219580号公報
ところで、上述し特許文献1では、第1のインク室、及び第2のインク室のそれぞれに設けられたインク液面検出器が正常に動作することが前提となっている。ところが、第1のタンク、及び第2のタンクのそれぞれに設けられたインク液面検出器は、外乱要因によって故障や動作異常を起こすことがある。
このような場合、上述し特許文献1では、インクの循環を正常に行うことができなくなり、例えば、第1のインク室内や第2のインク室内のインクが溢れ出し、装置内を汚してしまう虞がある。
そのため、インク液面検出器が正常に動作しているか否かを検出する必要がある。しかしながら、インク液面検出器が正常に動作しているか否かを検出することについては、特許文献1には何の記載もない。
そこで、本発明は、タンク内のインク量を検出する液面検出部の故障や動作異常を簡易な方法で検出することのできるインクジェットプリンタ及びその異常検出方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明のインクジェットプリンタは、インクを吐出するインク吐出部と、該インク吐出部よりも鉛直方向において上方に配置され、内部に収容するインク液面を検出する第1のインク液面検出部を有し、インク吐出部にインクを供給する第1のタンクと、インク吐出部よりも鉛直方向において下方に配置され、内部に収容するインク液面を検出する第2のインク液面検出部を有し、インク吐出部で吐出されなかったインクを受け入れる第2のタンクと、少なくともインク吐出部、第1のタンク、及び第2のタンクを経路に含むインク循環経路と、該インク循環経路に配置されたインク循環用ポンプと、第2のタンクに係合して該第2のタンクのインク液面に掛る気圧を調整する圧力調整機構と、第1のタンクを大気から開放/密閉する第1の開閉手段と、第2のタンクを大気から開放/密閉する第2の開閉手段と、制御部と、を有し、制御部は、第1及び第2の開閉手段により第1及び第2のタンクを密閉した状態とし、圧力調整機構により第2のタンクの空気部を加圧して第2のタンクから第1のタンクにインクを移動させると共にインク吐出部からインクを吐出させてインク吐出部をクリーニングし、第1の待ち時間の経過を待ち、第1及び第2の開閉手段により第1及び第2のタンクを開放した状態とし、第2の待ち時間の経過を待ち、第1のインク液面検出部の出力信号にインク有り無しの変化がないとき第1のインク液面検出部に異常があることを外部に報知し、第2のインク液面検出部の出力信号にインク無し有りの変化がないとき第2のインク液面検出部に異常があることを外部に報知し、第1及び第2のインク液面検出部の出力信号のいずれにも変化があるときはインク循環経路に異常は無いと判断してインク吐出部のクリーニング処理を終了する、ことを特徴とする。
また、上記の課題を解決するために、本発明のインクジェットプリンタの異常検出方法は、インクを吐出するインク吐出部と、該インク吐出部よりも鉛直方向において上方に配置され、内部に収容するインク液面を検出する第1のインク液面検出部を有し、インク吐出部にインクを供給する第1のタンクと、インク吐出部よりも鉛直方向において下方に配置され、内部に収容するインク液面を検出する第2のインク液面検出部を有し、インク吐出部で吐出されなかったインクを受け入れる第2のタンクと、少なくともインク吐出部、第1のタンク、及び第2のタンクを経路に含むインク循環経路と、該インク循環経路に配置されたインク循環用ポンプと、第2のタンクに係合して該第2のタンクのインク液面に掛る気圧を調整する圧力調整機構と、第1のタンクを大気から開放/密閉する第1の開閉手段と、第2のタンクを大気から開放/密閉する第2の開閉手段と、制御部と、を有するインクジェットプリンタの異常検出方法であって、第1及び第2の開閉手段により第1及び第2のタンクを密閉した状態とする手順と、圧力調整機構により第2のタンクの空気部を加圧して第2のタンクから第1のタンクにインクを移動させると共にインク吐出部からインクを吐出させてインク吐出部をクリーニングする手順と、第1の待ち時間の経過を待つ手順と、第1及び第2の開閉手段により第1及び第2のタンクを開放した状態とする手順と、第2の待ち時間の経過を待つ手順と、第1のインク液面検出部の出力信号にインク有り無しの変化がないとき第1のインク液面検出部に異常があることを外部に報知する手順と、第2のインク液面検出部の出力信号にインク無し有りの変化がないとき第2のインク液面検出部に異常があることを外部に報知する手順と、第1及び第2のインク液面検出部の出力信号のいずれにも変化があるときはインク循環経路に異常は無いと判断してインク吐出部のクリーニング処理を終了する手順と、から成ることを特徴とする。
本発明によれば、タンク内のインク量を検出する液面検出部の故障や動作異常を簡易な方法で検出することのできるインクジェットプリンタ及びその異常検出方法を提供することができる。
(a),(b) は本発明の実施形態1に係るインクジェットプリンタの概略の断面図であり、(a) は画像記録時の状態を示す図、(b) はクリーニング時の状態を示す図である。 実施形態1に係るインクジェットプリンタにおいて圧力調整部がベローズから成る構成を示す図である。 実施形態1に係るインクジェットプリンタにおいて圧力調整部が加圧ポンプに置き換った構成を示す図である。 実施形態1に係るインクジェットプリンタのヘッドのクリーニング動作を行う処理のフローチャートである。 図4の処理のステップS3の加圧処理における詳細な処理のフローチャートである。 実施形態1に係るインクジェットプリンタの上部タンク及び下部タンクに主眼を置いたインク循環部の概略図であり、圧力調整部のベローズが伸長した状態を示す図である。 図6に示すインク循環部の概略図で圧力調整部のベローズが収縮した状態を示す図である。 図5の処理のステップS107の第2の待ち時間の設定条件となる上部タンク及び下部タンクのあるべき状態を示す図である。 図5の処理の変形例を説明するフローチャートである。 実施形態2に係るインクジェットプリンタの加圧処理のフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、図中、記録媒体の搬送方向をX軸方向又は副走査方向とし、この搬送方向と直交する方向をY軸方向又は主走査方向又は記録媒体の幅方向としている。また、X軸及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向又は上下方向とする。
[実施形態1]
図1(a),(b) は本発明の実施形態1に係るインクジェットプリンタの概略の断面図である。図1(a) は、インクジェットプリンタにおける画像記録時の状態を示し、図1(b) は、インクジェットプリンタにおけるクリーニング時の状態を示している。
図1(a) に示すようにインクジェットプリンタ1は、主として給紙部2、搬送部3、画像形成部4、クリーニング部5、排紙部6及び不図示の制御部で構成されている。
給紙部2は、給紙トレイ7とピックアップローラ8から構成されている。給紙トレイ7には、記録媒体としての例えば所定の大きさにカットされた用紙9が積載されている。ピックアップローラ8は、給紙トレイ7に積載された用紙9を1枚ずつピックアップし、搬送部3へと給送する。
搬送部3は、レジストローラ12と、従動ローラ13と、テンションローラ14と、駆動ローラ15と、搬送ベルト16と、プラテン17と、吸引ファン18と、から構成されている。
レジストローラ12には、給紙部2のピックアップローラ8により給送された用紙9が搬送されてくる。レジストローラ12は、用紙9の搬送を一時停止させ、その搬送姿勢を矯正すると共に搬送開始のタイミングを調整して搬送ベルト16へと用紙9を搬送する。
搬送ベルト16は、帯状の無端ベルトであり、不図示の多数の孔が設けられている。この搬送ベルト16は、例えば、従動ローラ13、2つのテンションローラ14、駆動ローラ15の4つのローラによって、テンションが掛けられた状態で保持されている。
なお、駆動ローラ15には不図示のモータが接続されており、モータを駆動させることにより搬送ベルト16は図の時計回り方向に回転する。また、搬送ベルト16の下方にはプラテン17と吸引ファン18が設けられている。
プラテン17は、少なくとも画像形成部4と対向する領域が平面となるように加工されており、不図示の多数の孔が形成されている。吸引ファン18は、プラテン17の多数の孔及び搬送ベルト16の多数の孔から空気を吸引する。
これにより、レジストローラ12から搬送ベルト16に搬送されてきた用紙9は、搬送ベルト16上に吸着され、所定の搬送速度で下流側へと搬送される。
なお、本実施形態の搬送部3は、不図示の移動機構によって図1(a) に示す記録位置から図1(b) に示す退避位置まで移動する。すなわち、搬送部3は、図1(a) に示す記録位置から下降することで図1(b) に示す退避位置まで移動する。
画像形成部4は、搬送部3に対向して設けられている。この画像形成部4は、K色ヘッドユニット21と、C色ヘッドユニット22と、M色ヘッドユニット23と、Y色ヘッドユニット24と、ヘッドユニット保持部25とから構成されている。
K色ヘッドユニット21はブラックインクを吐出し、C色ヘッドユニット22はシアンインクを吐出し、M色ヘッドユニット23はマゼンタインクを吐出し、Y色ヘッドユニット24はイエローインクを吐出する。
各ヘッドユニット(21、22、23、24)は、用紙9の搬送方向と直交する方向に延び、用紙9における記録領域幅以上となるように構成されている。そして、各ヘッドユニット(21、22、23、24)は、ヘッドユニット保持部25によって保持されている。
本実施形態において、上記の各ヘッドユニットは、それぞれ用紙9の幅に満たない記録幅(ノズル列の長さ)を有する短尺のインクヘッドが例えば6個用いられている。そして、これら6個のインクヘッドが用紙9の幅方向に、例えば千鳥状に配列されている。
これにより、各ヘッドユニット(21、22、23、24)は、ラインヘッドとなる。
クリーニング部5には、各ヘッドユニット(21、22、23、24)に対応するクリーニングユニット26(26a、26b、26C、26d)が設けられている。これらのクリーニングユニット26は、ヘッドユニット(21、22、23、24)のそれぞれ6個の短尺のインクヘッドをクリーニングするために設けられている。
このクリーニングユニット26は、特には図示しないが、記録ヘッドのノズル面を払拭するブレード部材や、ノズル面をキャッピングするキャップ部材など、インクジェットプリンタにおける周知の部材で構成されている。
そして、クリーニングユニット26(26a、26b、26C、26d)は、画像記録の実行時には、図1(a) に示すように、4つのヘッドユニット(21、22、23、24)のそれぞれ記録媒体搬送方向下流側で、各ヘッドユニット間の位置(退避位置)に配置される。
また、クリーニングユニット26(26a、26b、26C、26d)は、各ヘッドユニット(21、22、23、24)のクリーニングの実行時には、図1(b) に示すように、対応する各ヘッドユニット(21、22、23、24)と対向する位置(クリーニング位置)に配置される。
排出部6は、排出ローラ対27と排出トレイ28とで構成されている。排出ローラ対27は、画像形成部4によって画像形成された用紙9を挟持し、排出トレイ28へと排出する。排出トレイ28は、排出された記録媒体を複数枚収容可能となっている。
このように構成されたインクジェットプリンタ1は、ピックアップローラ8から1枚ずつ用紙9を搬送部3へと搬送し、画像形成部4によって用紙9に画像を形成し、その用紙9を排出部6へと排出する。これら一連の制御は、不図示の制御部によって行なわれる。
次にインクジェットプリンタ1におけるインク経路の構成について説明する。
図2は、インクジェットプリンタ1のインク経路を模式的に示す図である。
なお、図2では、K色ヘッドユニット21、C色ヘッドユニット22、M色ヘッドユニット23、及びY色ヘッドユニット24に関わる4色のインクのうち、代表的に1色のインクに関わるインク経路の構成を示している。
図2に示すように、インクジェットプリンタ1のインク経路30は、大別すると、インク循環部31と、インク循環部31にインクを補充するための補充部32と、インク循環部31で不要となったインクやオーバーフローしたインクを収容する廃液部33と、少なくともクリーニング処理時にインク循環部31内の圧力を調整する圧力調整部57と、を備えている。
まず、補充部32について説明する。
補充部32は、インクが充填されたインクカートリッジ34の供給口35を着脱可能に装着するためのジョイント部36を備えている。
そして、インクカートリッジ34の供絵口35がジョイント部36に装着されると、インクカートリッジ34内のインクがインク循環部31に供給される。
その際、補充部32とインク循環部31とを連結するインク経路には補給弁37が設けられ、この補給弁37を開閉することによりインク循環部31へのインク供給を制御している。
次に、インク循環部31について説明する。
インク循環部31は、画像形成部4と、第1のタンクとしての上部タンク38と、第2のタンクとしての下部タンク39と、ポンプ41と、熱交換器42と、フィルタ43と、これらの各構成部を順次接続しているインク流路としてのチューブ(図の矢印付きの細い線で示される経路)と、で構成されている。
なお、矢印は、インク循環部31をインクが循環するときのインクの流れる方向を示している。そして、インク循環部31において、インクは上部タンク38から、画像形成部4、下部タンク39、ポンプ41、熱交換器42及び、フィルタ43の順に流れ、上部タンク38へ帰還する。
本実施形態のインク循環部31において、上部タンク38は画像形成部4よりも重力方向上方に配置されている。そして、下部タンク39は、画像形成部4よりも重力方向下方に配置されている。
また、本実施形態のインク循環部31は、大別して第1のインク経路44と第2のインク経路45に分けることができる。第1のインク経路44は、上部タンク38から画像形成部4を経由して下部タンク39へインクが流れる経路である。第2のインク経路45は、下部タンク39からポンプ41、熱交換器42、フィルタ43を経由して、上部タンク38へインクが流れる経路である。
まず、第1のインク経路44の個々の構成について詳細に説明する。
画像形成部4は、前述した構成をしており、ここでは説明を省略する。上部タンク38は、画像形成部4より前述したように重力方向上方となるように配置されている。さらに詳細には、上部タンク38内のインク液面46がラインヘッド50のノズル面47より重力方向上方となるように配置されている。
上部タンク38には、インク入口ポート38aと、インク出口ポート38bと、大気ポート38cと、インク液面46の位置を所定の高さに保つための液面検出部48と、が設けられている。
インク入口ポート38aは、チューブを介して上述した第2のインク経路45側のフィルタ43に接続され、フィルタ43を通過したインクが流入する。
なお、インク入口ポート38aの上部タンク38内の開口部は、流入したインクに気泡が混入し難いよう、上部タンク38内のインク液面46よりも鉛直方向(重力方向)に対して、低い位置に設けられている。
インク出口ポート38bは、チューブを介して画像形成部4のインク分配器49に接続され、上部タンク38内のインクは、インク分配器49に流れる。インク分配器49に流入したインクは、それぞれ略均等にラインヘッド50の各インクヘッドに分配される。
インク分配器49を介してラインヘッド50に流入するインク量は、ラインヘッド50のノズル孔から吐出されるインク量を上回るよう設定されている。そのため、ラインヘッド50のノズル孔から吐出されなかったインクは、インク回収器51に流れ込み、インク回収器51に接続されているチューブを経由して下部タンク39に流れる。
大気ポート38cは、チューブを介して廃液部33のオーバーフロータンク52と接続されている。このチューブには、第1の大気開放手段としての上部タンク電磁弁53が設けられている。
オーバーフロータンク52は、常時、大気にさらされた状態のため、上部タンク電磁弁53の開閉(開放/遮断)により上部タンク38内を大気開放、又は密閉させることができる。
そのため、上部タンク38のインクは、上部タンク電磁弁53が開かれると、上部タンク38と画像形成部4との水頭差によってインク分配器49に流れることになる。また、上部タンク電磁弁53が閉じられると、上部タンク38のインクは、インク分配器49に流れなくなる。
液面検出部48は、フロート部材48a、液面位置センサ48b、磁石48cを備えている。フロート部材48aは、上部タンク38内のインクの液面の高さに応じて上下に揺動する。
フロート部材48aには、磁石48cが取り付けられている。液面位置センサ48bは磁気センサからなり、フロート部材48aに取り付けられた磁石48cを検出することによって、フロート部材48aの位置即ち、インク液面46の高さを検出する。
なお、液面検出部48は、上記の構成に限ることなく、インク液面46の位置を検出することができればよく、例えば上部タンク38の壁面の一部を透明部材で構成し、光学センサで直接液面の位置を検出すようにしてもよい。
下部タンク39は、画像形成部4より前述したように重力方向下方となるように配置されている。さらに詳細には、下部タンク39内のインク液面54がラインヘッド50のノズル面47より重力方向下方となるように配置されている。
この下部タンク39には、インク入口ポート39a、インク補給ポート39b、インク出口ポート39c、大気ポート39dが設けられている。また、下部タンク39内には、液面検出部55が設けられている。
インク入口ポート39aは、画像形成部4のインク回収器51とチューブを介して接続されている。そのため、ラインヘッド50で吐出されなかったインクは、水頭差によってインク回収器51で一旦回収され、下部タンク39へと流れ落ちる。
インク補給ポート39bは、チューブを介して補充部32と接続されている。インク循環部31のインク量が予め設定されたインク量よりも減った場合には、インクカートリッジ34から下部タンク39にインクが補給される。
インク出口ポート39cは、チューブを介してポンプ41と接続されている。大気ポート39dは、チューブ39eを介して廃液部33のオーバーフロータンク52と接続されている。
このチューブ39eには、第2の大気開放手段としての下部タンク電磁弁56が設けられている。オーバーフロータンク52は、常時、大気にさらされた状態のため、下部タンク電磁弁56の開閉(開放/遮断)により下部タンク39内を大気開放、又は密閉させることができる。
また、チューブ39eは、大気ポート39dと下部タンク電磁弁56との間で分岐され、分岐されたチューブには圧力調整部57が接続されている。これにより、圧力調整部57は、下部タンク39の大気ポート39dと接続されていることになる。
ここで圧力調整部57について説明する。
圧力調整部57は、ベローズ58、錘59及びベローズ昇降機構61で構成されている。
ベローズ58は、チューブ39eに接続されている。また、ベローズ58には、錘59が取り付けられている。この錘59は、ベローズ昇降機構61によって昇降する。つまり、ベローズ昇降機構61が上昇すると、ベローズ58は縮み、ベローズ昇降機構61が下降すると、ベローズ58は錘59によって伸長する。
なお、ベローズ58を縮めさせた状態のベローズ昇降機構61の位置を上昇位置とする。また、ベローズ58を伸長させた状態のベローズ昇降機構61の位置を下降位置とする。
ここで、下部タンク電磁弁56を閉じると、下部タンク39の空気部分、及びベローズ58の内部は連通しつつ外部とは閉じられた空間となる。この状態でベローズ58を伸縮させると、上記閉じられた空間の体積が増減する。
そのため、本実施形態の圧力調整部57は、下部タンク電磁弁56を開いた状態でベローズ昇降機構61を上昇位置まで上昇させ、この状態から下部タンク電磁弁56を閉じ、ベローズ昇降機構61を上昇位置から下降位置に移動させると、ベローズ58が錘59の重さによって下方に引っ張られ、上記閉じられた空間の体積が増加する。すなわち、下部タンク39には、錘59に加わる重力と釣り合う大きさの負圧がかかる。
さらに下部タンク39は、チューブを介してラインヘッド50と連通しているため、ラインヘッド50にも同じ負圧がかかる。この負圧は、インク循環時において、印字に適した圧(例えば、インク循環状態で、ノズル圧が約−1kPa)に設定されている。これにより、ラインヘッド50の各インクヘッドのノズルには、メニスカスが形成される。
このように、本実施形態の圧力調整部57は、ラインヘッド50に所定の負圧を与えて正常な印字動作を可能としている。さらに、本実施形態の圧力調整部57は、詳細は後述するが、下部タンク電磁弁56を開いた状態でベローズ昇降機構61を下降位置まで下降させ、この状態から下部タンク電磁弁56を閉じ、ベローズ昇降機構61を上昇位置に向かって上昇させることで、下部タンク39内を加圧することができる。すなわち、ラインヘッド50のクリーニングを行うために、該ラインヘッド50に対して加圧パージを行うことができる。
なお、本実施形態では、負圧及び、加圧を生成するために圧力調整部57を利用しているが、これに限ることはなく、例えば、下部タンク39内のインク液面54をノズル面47よりさらに重力方向下方の所定の位置(図3に示すインク液面60)に設定することで、ノズルに負圧を生成し、メニスカスを形成してもよい。すなわち、印字中(下部タンク電磁弁56は開いた状態)に下部タンク39のインク液面60とノズル面47との水頭差によってラインヘッド50に所定の負圧がかかるようにしてもよい。
この場合、ラインヘッド50に対する加圧パージは、図3に示すように、下部タンク39に設置された加圧ポンプ71によって行うこととする。もちろん、圧力調整部57及び加圧ポンプ71のそれぞれを設けてもよい。
液面検出部55は、前述した液面検出部48と同様なため説明は省略する。
次に、第2のインク経路45の個々の構成について詳細に説明する。
ポンプ41は、下部タンク39のインク出口ポート39cとチューブで接続されており、印字中において上部タンク38内のインクが所定量以下になると駆動され、下部タンク39内のインクを上部タンク38へ送る。
本実施形態では、ポンプ41の送液能力は、インク回収器51から下部タンク39に流入してくるインク量よりも、多くのインクを上部タンク38へと送液可能に設計されている。
このように通常の使用状態で下部タンク39に流入するインク流量よりも、ポンプ41で汲み出し可能なインク流量を多くすることで、下部タンク39からインクが溢れない。
尚、ポンプ41は、下部タンク39に流入するインク量よりも多くのインクを送液出来る能力があるポンプであれば、何でも良く、例えばシリンジポンプ、ダイヤフラムポンプ、チューブポンプ、ロータリーポンプ、ギアポンプ、又は渦巻きポンプ等が使用される。
ここで、廃液部33について説明する。廃液部33は、タンクトレイ62と、廃液タンク63と、廃インク量検知部64と、タンク装着検知部65と、前述したオーバーフロータンク52とで構成される。
オーバーフロータンク52は、上面が開口しており、大気と連通した状態となっている。そして、オーバーフロータンク52は、ポンプ41が破損してインクが漏れてもそのインクを全て受けるようポンプ41の下方に設けられている。
このオーバーフロータンク52は、上部タンク38、及び下部タンク39と接続されている。従って、装置の異常により上部タンク38や、下部タンク39からオーバーフローによりインクが溢れ出したとしても、漏れたインクをオーバーフロータンク52に収容させることができる。
また、オーバーフロータンク52は、チューブを介して廃液タンク63と接続されている。廃液タンク63は、タンクトレイ62上に配置され、タンクトレイ62に対して着脱可能となっている。
この廃液タンク63には、チューブを介して補充部32とも接続されている。これによりインクカートリッジ34の交換時に外部に漏れ出たインクは、チューブを介して廃液として廃液タンク63に送り出される。
タンクトレイ62には、廃液タンク63内に収容されたインク量を検知する廃インク量検知部64と、重量の検知や光学的な検知により廃液タンク63が装着されているか否かを検知するタンク装着検知部65が設けられている。そして、廃液タンク63内に所定量の廃液が溜まると、廃インク量検知部64が検知してユーザに交換を示唆するように報知する。
熱交換部12は、インク循環部31内を流れるインクを加温、及び/又は、冷却する。すなわち、熱交換部12は、インク循環部31内を流れるインクの温度を印字可能な所望の温度に制御する。なお、インク循環部31内には、該インク循環部31内を流れるインクの温度を検出するための不図示の温度センサが設けられており、熱交換部12は、この温度センサの検出結果に基づいて制御される。
フィルタ43は、インク循環部31内を流れるインクに含まれる異物を除去する。これにより、ラインヘッド50のノズルは、目詰まりなどを起こすことがない。
このように構成されたインク循環部31は、画像記録形成時は、インクを循環させるため、上部タンク電磁弁53を開いて上部タンク38内を大気開放状態にすると共に、下部タンク電磁弁56を閉じて下部タンク39内を密閉状態(大気に対して遮断)にする。さらに、この状態で下部タンク39内の圧力を圧力調整部57によって所定の負圧状態にする。
これによって、ラインヘッド50の各インクヘッドのノズルには、内側に球面状に凹むメニスカスが形成され、インクを循環させながら正常な印字動作が可能となっている。そして、インク循環中において、上部タンク38内のインク量が所定量以下になるとポンプ41が駆動され、下部タンク39内のインク量が所定量以下になると補充部32からインクが補給される。
インクジェットプリンタ1の待機時(非画像形成時)には、上部タンク電磁弁53を閉じて上部タンク38内を大気に対して遮断すると共に、下部タンク電磁弁56を開いて下部タンク39を大気開放状態とする。
このとき、下部タンク39は、前述したようにラインヘッド50より重力方向下方に配置されているため、ラインヘッド50のノズル孔には水頭差によりメニスカスが形成されている。そのため、ラインヘッド50からインクが垂れ落ちることはない。
ところで、上述したインクジェットプリンタ1では、定期的(インク循環開始前や所定の時間経過後)、又は記録媒体の記録枚数等応じて、ノズル孔がインクや異物で目詰まりを起こさないようにノズル孔を加圧するクリーニング処理(加圧パージ)を行う。
そこで、本実施形態におけるインクジェットプリンタ1のクリーニング処理の方法について説明する。
図4は加圧パージによる各ヘッドユニット(ラインヘッド50)のクリーニング動作を行う処理のフローチャートである。
ステップS1では、図1(b) に示すように、各クリーニングユニット26を各ヘッドユニット(ラインヘッド50)と対向するクリーニング位置へと移動させる。
ステップS2では、インク循環部31内を加圧し、ラインヘッド50のノズルから強制的にインクを排出(吐出)させる加圧処理を行う。この時、ノズルから排出されたインクは、ステップS1によって各クリーニングユニット26内に収容することができる。なお、加圧処理の詳細については、後述する。
ステップS3では、加圧処理によってノズル面に付着したインクを各クリーニングユニット26によって除去する。
ステップS4では、図1(a) に示すように、各クリーニングユニット26を退避位置へと移動させる。そして、クリーニング処理を終了する。
図5は、図4で説明したステップS3の加圧処理における詳細な処理のフローチャートである。
図6は、上部タンク38及び下部タンク39に主眼を置いたインク循環部31の概略図であり、圧力調整部57のベローズ58が伸長した状態を示している。
図7は、図6のインク循環部31において圧力調整部57のベローズ58が収縮した状態を示す図である。
加圧処理を行う前のインクジェットプリンタ1は、次のような状態となっている。ポンプ41の駆動は停止し、上部タンク電磁弁53は閉じられ(上部タンク38は大気から遮断され)、下部タンク電磁弁56は開放されている。(下部タンク39は大気と連通している)。
このような状態で加圧処理は開始される。なお、記録時(循環時)において、液面検出部48及び液面検出部55が正常に動作しているときは、インク液面46は範囲81(上限81a、下限81b)の間で上下し、インク液面54は範囲82(上限82a、下限82b)の間で上下している。
図5におけるステップS102では、図6に示すベローズ昇降機構61を下降させる。これにより、ベローズ58は、錘59によって引っ張られ、伸張する。このとき、下部タンク電磁弁56は開放されているため、下部タンク39内の圧力変動は生じない。すなわち、ベローズ58が伸長しても下部タンク39内の圧力は、大気圧状態となっている。
ステップS103では、上部タンク電磁弁53、及び下部タンク電磁弁56を閉じる。(上部タンク電磁弁53が閉じられている場合は、この状態を維持する。)これにより、インク循環部31は密閉状態となる。ステップS104では、ベローズ昇降機構61を上昇させてベローズ58を縮める(図6の状態から図7の状態となる)。これにより、下部タンク39の空気部が加圧される。
すなわち、下部タンク39と連通されているラインヘッド50が加圧され、これにより、ノズルからインクが強制的に排出(吐出)される。そして、ステップ105では、加圧を所定の時間(第1の時間)だけ行う。
ここで、下部タンク39の空気部を加圧すると以下のような現象が起こる。
下部タンク39の空気部が加圧されると、ラインヘッド50のノズルからインクを排出するために必要な圧力よりも密閉された上部タンク38の空気部を圧縮するのに必要な圧力のほうが小さいため、まず、上部タンク38内の空気が圧縮される。
換言すれば、ラインヘッド50のノズルからはインクが排出されず、圧縮される空気の体積分のインクが、図7の矢印83、矢印84で示すように、下部タンク39から上部タンク38へと第1のインク経路44と第2の経路45との少なくとも一方、又は両方を介して移動する。そのため、上部タンク38内の液面46(インク量)は、図6に示す状態から図7に示す状態まで上昇(増加)する。
なお、第2の経路45の流路抵抗よりも第1のインク経路44の流路抵抗のほうが小さければ、移動するインクは主に第1のインク経路44を通る。逆に第1のインク経路44の流路抵抗のほうが大きければ、移動するインクは主に第2の経路45を通る。
次に、上部タンク38の空気部が所定だけ圧縮されると、すなわち、下部タンク39から所定量のインクが上部タンク38に移動されると、ラインヘッド50からインクが排出される。すなわち、上部タンク38の空気部を圧縮するのに必要な圧力の方がラインヘッド50のノズルからインクを排出するために必要な圧力よりも大きくなると、ラインヘッド50のノズルからインクが排出される。そのため、下部タンク39内の液面54(インク量)は、図6に示す状態から図7に示す状態まで下降(減少)する。
そこで、本実施形態では、前述した現象を考慮して、ステップ105における第1の時間は、図7に示すように、上部タンク38のインク液面46が上限81a以上の位置まで上昇し、液面検出部48が「インク有り」を通知し、下部タンク39のインク液面54が下限82b以下の位置まで下降し、液面検出部55が「インク無し」を通知するような時間に設定される。なお、上記第1の時間は、下部タンク39内のインクが空にならない程度に設定される。
ステップS105で設定された第1の時間だけ加圧が行われると、次に、ステップS106では、上部タンク電磁弁53、及び下部タンク電磁弁56を開放し、上部タンク38内の空気部及び、下部タンク39内の空気部をそれぞれ大気と連通させる。これにより、上部タンク38からラインヘッド50を介して下部タンク39へとインクが流れ落ちる状態となる。
ステップS107では、上部タンク電磁弁53、及び下部タンク電磁弁56を開放した状態で所定の時間(第2の時間)待つ。これにより、上部タンク38内のインク量は減少し、下部タンク39内のインク量は増加する。
ここで、図8は、上記のような第2の時間の設定条件となる上部タンク38及び下部タンク39のあるべき状態を示す図である。第2の時間は、上部タンク38のインクの液面46が下限81b以下の位置まで下降し、液面検出部48が「インク無し」を通知し、下部タンク39のインクの液面54が上限82a以上の位置まで上昇し、液面検出部55が「インク有り」を通知するような時間に設定される。なお、第2の時間は、上部タンク38内のインクが空にならない程度、且つ下部タンク39内のインクが溢れない程度に設定される。
なお、本実施形態では、上記第2の時間の間にノズルについた液滴をふき取るためのワイプ動作を行うが、ノズルにかかる圧力が負圧にならないために上部タンク電磁弁53、及び下部タンク電磁弁56の開放タイミングをずらすことで、ノズルに正圧をかけるようにしてもよい。
ステップS107で設定された第2の時間だけが上部タンク電磁弁53、及び下部タンク電磁弁56を開放されると、ステップS108では、液面検出部48の状態が変わった否かを判断する。液面検出部48が正常に動作していれば、ステップS105によって上部タンク38内のインク量が所定量以上であるという検出信号「インク有り」を通知し、ステップS107によって上部タンク38内のインク量が所定量以下であるという検出信号「インク無し」を通知する。
つまり、液面検出部48が正常に動作していれば、ステップS105及びステップS107の処理によって、液面検出部48は、「インク有り」の検出信号と「インク無し」の検出信号の2つの検出信号を通知する。すなわち、液面検出部48の状態が変化している。
それに対し、液面検出部48が「インク有り」の検出信号と「インク無し」の検出信号のどちらか一方しか通知しない、つまり液面検出部48の状態が変化しない場合は、液面検出部48が故障、又は動作異常していること意味する。
このように液面検出部48の状態が変化していない場合は(S108がNo)、液面検出部48が故障又は動作異常があると判断して、ステップS111に進み、ユーザもしくは保守作業を行うサービスマンへ、液面検出部48が故障又は動作異常であることを示す「異常1」を報知する。
他方、液面検出部48の状態が変化している場合は(S108がYes)、続いてステップS109に進み、ステップS108と同様な判断を行う。
つまり、液面検出部55が正常に動作していれば、ステップS105によって下部タンク38内のインク量が所定量以下であるという検出信号を通知し、ステップS107によって下部タンク38内のインク量が所定量以上であるという検出信号を通知する。
つまり、液面検出部55が正常に動作していれば、ステップS105及びステップS107の処理によって、液面検出部55は、「インク無し」の検出信号と「インク有り」の検出信号の2つの検出信号を通知し、状態が変化する。
それに対し、液面検出部55が「インク無し」の検出信号と「インク有り」の検出信号のどちらか一方しか通知しない、つまり液面検出部55の状態が変化しない場合は、液面検出部55が故障又は動作異常していること意味する。
このように液面検出部55の状態が変化していない場合は(S109がNo)、液面検出部55が故障又は動作異常があると判断して、ステップS112に進み、ユーザもしくは保守作業を行うサービスマンへ、液面検出部55が故障又は動作異常があることを示す「異常2」を報知する。
ステップS108及びステップS109で判別がYesの場合は、次のステップS110へ移行し、上部タンク電磁弁53を閉じて、上部タンク38を密閉する。また、下部タンク電磁弁56は開放されたままの状態が維持される。そして加圧処理を終了する。
なお、このステップS110はステップS108の前に行ってもよいし、ステップS108とステップS109との間に行ってもよい。また、ステップS108とステップS109とは、逆の順序で行ってもよい。つまり、液面検出部55の状態を先に判断し、その後に液面検出部48の状態を判断してもよい。さらに、不図示だが、ステップS110の後にカートリッジからインクを補給するとともに、インクを循環させて、図6の状態に戻してもよい。
このように本実施形態1によれば、クリーニング処理と同時に液面検出部の異常を検出できる。また、一般に装置を長時間停止させたときに液面検出部に故障や異常が起こりやすいが、装置を長時間停止した後に装置を起動させるときは、ヘッドのクリーニング処理を行うため、このクリーニング処理中に液面検出部の異常を判断できるので、インクを循環させる前に異常をユーザに通知できる。よって、タンクからインクが溢れだすことがない。
〔変形例〕
図9は上述の本発明の実施形態1の変形例を説明するフローチャートである。上述した実施形態1では、クリーニング処理中に補充部からインクの補給動作を行わなかったが、本変形例では、クリーニング処理中に補充部からインクの補給動作も行う。
図9において、ステップS202からステップS206までは、実施形態1の図5におけるステップS102からステップS106までの処理と同じである。ここで、本変形例ではステップS207の第2の時間中に図2における補給弁37を開いて補充部32からインク循環部31にインクを補給する。
補給するインク量は、加圧処理で排出されたインク量相当であればよい。加圧によって排出されるインク量は、第1の時間と、機内温度に応じて変化するインクの粘性と流路抵抗とから、容易に算出することができる。
なお、インクの補給は下部タンク39に対して行っているが、上部タンク38にインク補給ポートを設けて、インクの補給を上部タンク38に対して行うようにしてもよい。
このステップS207の処理を行うことで、インク循環部31のインク量は、加圧を行う前のインク量と略等しくすることができる。そのため、第2の時間経過した後に下部タンク39の液面54が下限82b以下になることを防止することができる。
なお、図9のステップS208からステップS212に係わる処理は、図5におけるステップS108からステップS112の処理と同じである。
このように、変形例においても、クリーニング処理中に液面検出部の異常を判断することができる。
[実施形態2]
図10は、実施形態2に係るインクジェットプリンタの加圧処理のフローチャートである。尚、インクジェットプリンタの構成は、図1及び図2に示した構成と同様である。
図10において、ステップS302からステップS305までは、実施形態1の図5におけるステップS102からステップS105までの処理と同じである。ここで、次のステップS306の処理で、上部タンク電磁弁53を開放する。これにより上部タンク38が大気開放される。
次に第3の時間の待ちに入ると同時に、圧力調整部57のベローズ昇降機構61を下降させる。これにより錘59に引かれてベローズ58が伸長し、下部タンク39の空気部に負圧が発生する。
この負圧に吸引されて、上部タンク38のインクが、下部タンク39に移動する。前述した実施形態1及びその変形例では、上部タンク38と下部タンク39のインク液面の水頭差により、上部タンク38から下部タンク39にインクを移動させたが、本実施形態2では、上記のように負圧により強制的に吸引してインクを移動させる。そのため、第3の時間は、前述した第2の時間より短縮することができる。
このように本実施形態でも、クリーニング処理中に液面検出部の異常を判断することができる。さらに本実施形態では、クリーニング処理、及び液面検出部の異常有無の検出時間を短縮することができる。
なお、上述した実施形態、及びその変形例では、ラインヘッドを用いたライン型プリンタについて説明したが、記録ヘッドを記録媒体に対して走査しながら記録を行うシリアル型プリンタにおいても適用できる。
本発明は、インクジェットプリンタの異常検出方法に利用することができる。
1 インクジェットプリンタ
2 給紙部
3 搬送部
4 画像形成部
5 クリーニング部
6 排紙部
12 レジストローラ
13 従動ローラ
14 テンションローラ
15 駆動ローラ
16 搬送ベルト
17 プラテン
18 吸引ファン
21 K色ヘッドユニット
22 C色ヘッドユニット
23 M色ヘッドユニット
24 Y色ヘッドユニット
25 ヘッドユニット保持部
26(26a、26b、26C、26d) クリーニングユニット
30 インク経路
31 インク循環部
32 補充部
33 廃液部
34 インクカートリッジ
36 ジョイント部
37 補給弁
38 上部タンク
39 下部タンク
41 ポンプ
42 熱交換器
43 フィルタ
44 第1のインク経路
45 第2のインク経路
46 インク液面
47 ノズル面
48 液面検出部
50 ラインヘッド
52 オーバーフロータンク
53 上部タンク電磁弁
54 インク液面
55 液面検出部
56 下部タンク電磁弁
57 圧力調整部
58 ベローズ
59 錘
61 ベローズ昇降機構
71 加圧ポンプ

Claims (6)

  1. インクを吐出するインク吐出部と、
    該インク吐出部よりも鉛直方向において上方に配置され、内部に収容するインク液面を検出する第1のインク液面検出部を有し、前記インク吐出部に前記インクを供給する第1のタンクと、
    前記インク吐出部よりも鉛直方向において下方に配置され、内部に収容するインク液面を検出する第2のインク液面検出部を有し、前記インク吐出部で吐出されなかった前記インクを受け入れる第2のタンクと、
    少なくとも前記インク吐出部、前記第1のタンク、及び前記第2のタンクを経路に含むインク循環経路と、
    該インク循環経路に配置されたインク循環用ポンプと、
    前記第2のタンクに係合して該第2のタンクのインク液面に掛る気圧を調整する圧力調整機構と、
    前記第1のタンクを大気から開放/密閉する第1の開閉手段と、
    前記第2のタンクを大気から開放/密閉する第2の開閉手段と、
    制御部と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記第1及び第2の開閉手段により前記第1及び第2のタンクを密閉した状態とし、
    前記圧力調整機構により前記第2のタンクの空気部を加圧して前記第2のタンクから前記第1のタンクにインクを移動させると共に前記インク吐出部からインクを吐出させて前記インク吐出部をクリーニングし、
    第1の待ち時間の経過を待ち、
    前記第1及び第2の開閉手段により前記第1及び第2のタンクを開放した状態とし、
    第2の待ち時間の経過を待ち、
    前記第1のインク液面検出部の出力信号にインク有り無しの変化がないとき前記第1のインク液面検出部に異常があることを外部に報知し、
    前記第2のインク液面検出部の出力信号にインク無し有りの変化がないとき前記第2のインク液面検出部に異常があることを外部に報知し、
    前記第1及び第2のインク液面検出部の出力信号のいずれにも変化があるときは前記インク循環経路に異常は無いと判断して前記インク吐出部のクリーニング処理を終了する、 ことを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記第1の待ち時間は、前記圧力調整機構が前記第2のタンクの空気部を加圧開始してから、前記第1のインク液面検出部がインク有りを検出すべきであり且つ前記第2のインク液面検出部がインク無しを検出すべきである経過時間である、ことを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記第2の待ち時間は、前記第1及び第2の開閉手段が前記第1及び第2のタンクを開放してから、前記第1のインク液面検出部がインク無しを検出すべきであり且つ前記第2のインク液面検出部がインク有りを検出すべきである経過時間である、ことを特徴とする請求項1記載のインクジェットプリンタ。
  4. インクを吐出するインク吐出部と、
    該インク吐出部よりも鉛直方向において上方に配置され、内部に収容するインク液面を検出する第1のインク液面検出部を有し、前記インク吐出部に前記インクを供給する第1のタンクと、
    前記インク吐出部よりも鉛直方向において下方に配置され、内部に収容するインク液面を検出する第2のインク液面検出部を有し、前記インク吐出部で吐出されなかった前記インクを受け入れる第2のタンクと、
    少なくとも前記インク吐出部、前記第1のタンク、及び前記第2のタンクを経路に含むインク循環経路と、
    該インク循環経路に配置されたインク循環用ポンプと、
    前記第2のタンクに係合して該第2のタンクのインク液面に掛る気圧を調整する圧力調整機構と、
    前記第1のタンクを大気から開放/密閉する第1の開閉手段と、
    前記第2のタンクを大気から開放/密閉する第2の開閉手段と、
    制御部と、
    を有するインクジェットプリンタの異常検出方法であって、
    前記第1及び第2の開閉手段により前記第1及び第2のタンクを密閉した状態とする手順と、
    前記圧力調整機構により前記第2のタンクの空気部を加圧して前記第2のタンクから前記第1のタンクにインクを移動させると共に前記インク吐出部からインクを吐出させて前記インク吐出部をクリーニングする手順と、
    第1の待ち時間の経過を待つ手順と、
    前記第1及び第2の開閉手段により前記第1及び第2のタンクを開放した状態とする手順と、
    第2の待ち時間の経過を待つ手順と、
    前記第1のインク液面検出部の出力信号にインク有り無しの変化がないとき前記第1のインク液面検出部に異常があることを外部に報知する手順と、
    前記第2のインク液面検出部の出力信号にインク無し有りの変化がないとき前記第2のインク液面検出部に異常があることを外部に報知する手順と、
    前記第1及び第2のインク液面検出部の出力信号のいずれにも変化があるときは前記インク循環経路に異常は無いと判断して前記インク吐出部のクリーニング処理を終了する手順と、
    から成ることを特徴とするインクジェットプリンタの異常検出方法。
  5. 前記第1の待ち時間は、前記圧力調整機構が前記第2のタンクの空気部を加圧開始してから、前記第1のインク液面検出部がインク有りを検出すべきであり且つ前記第2のインク液面検出部がインク無しを検出すべきである経過時間である、ことを特徴とする請求項4記載のインクジェットプリンタの異常検出方法。
  6. 前記第2の待ち時間は、前記第1及び第2の開閉手段が前記第1及び第2のタンクを開放してから、前記第1のインク液面検出部がインク無しを検出すべきであり且つ前記第2のインク液面検出部がインク有りを検出すべきである経過時間である、ことを特徴とする請求項4記載のインクジェットプリンタの異常検出方法。
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