JP5276902B2 - インクジェットプリンタ及びそのインク検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空気混入による不具合発生を防止するインク供給経路を有するインクジェットプリンタ及びそのインク検出方法に関する。
一般に、インクジェット記録方式による記録装置(インクジェットプリンタ)は、サーマルヘッド方式或いは、電気機械変換素子(ピエゾ)方式等の記録ヘッドを搭載し、記録用紙等の記録媒体上にインクを飛翔させることで記録(印刷)が行われている。このような記録装置の一部には、記録中にインクを循環させるためのインク循環経路を備えたものがある。例えば、特許文献1に開示される画像記録装置は、記録ヘッドと、記録ヘッドより上方に設けられた第1のインク室と、記録ヘッドより下方に設けられた第2のインク室と、記録ヘッド、第1のインク室及び第2のインク室それぞれを結ぶ配管と、ポンプと、によってインク循環経路を形成し、第1のインク室からヘッドを介して第2のインク室へ高低差を利用してインクを流し、第2のインク室から第1のインク室ヘポンプによりインクを汲み上げる構成となっている。
このような画像記録装置は、画像記録を行うに従い、インク循環経路内のインク総量が減ってくるため、あるタイミングを見計らって補給が必要となる。この例では、第2のインク室に液面を検知する液面センサが設けられている。液面センサは、インク量不足を検知すると、補給用インクタンクからインクが適宜供給される。
特開2001−219580号公報
しかしながら、上記特許文献1では、補給用インクタンク(インクカートリッジ)内のインクが空になったかどうかについて考慮されていない。上記特許文献1において、インクカートリッジ内のインクが空の状態でインクを循環させ続けると、第1のインク室からは、高低差を利用して第2のインク室にインクが流れ落ちるため、第1のインク室内からインク循環経路内に空気が混入してしまう恐れがある。インク循環経路内に空気が混入すると、記録ヘッドの吐出不良に繋がる。そのため、インクカートリッジのインクが空になってから装置を停止させるまでの時間を規定しなければならない。
そこで本発明は、インクカートリッジのインクが空になってから装置を停止させるまでの時間を規定し、インク循環経路内に空気が混入しないインクジェットプリンタ及びそのインク検出方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の実施形態は、インクを吐出するためのインクヘッドと、前記インクを貯留して前記インクヘッドに前記インクを供給する第1タンクと、前記第1タンク内に配置され、前記インクの液面の高さを検出し、規定された残量を示す第1液面位置でON状態となり、前記第1液面位置から下降した予め設定された第2液面位置でOFF状態に切り替わる液面位置センサと、前記インクヘッドからのインクが流入する第2タンクと、前記第2タンクから前記第1タンクヘインクを汲み上げるためのポンプと、前記第2タンクにインクを補給するためのインクカートリッジと、前記第1タンクから前記インクヘッド、前記第2タンク、前記ポンプの順で上流側からインク流路で連結されて、前記ポンプから前記第1タンクにインク流路でインクを戻して、一巡するインク循環経路におけるインク補給を制御する制御手段と、を具備し、前記液面位置センサがOFF状態に切り替わったならば、前記カートリッジから前記第2タンクにインクが補給されると共に、前記ポンプによって、インクが前記第1タンクに汲み上げられ、前記液面位置センサがON状態に切り替わったならば、前記カートリッジから前記第2タンクへのインクの補給が停止され、前記制御手段は、前記第1液面位置と前記第2液面位置の間のインク量をV1、前記液面位置センサの前記第2液面位置からヘッドヘのインク出口ポートまでインク液面が下がるまでのインク容量をV2、前記第1タンクヘのインク流入量として算出された所定値をP1、前記第1タンクからのインク流出量として算出された所定値をR、前記インクヘッドから吐出されるインク吐出量をH、V1<V2、としたときに、
前記液面位置センサがOFF状態となってから前記インクカートリッジ内のインクが空になったか否かの状態を判定するまでの待機時間Tとすると、補給されるインクの増加時に前記液面位置センサがOFFからONするのに要する第1の時間t1=(V1)/(P1−R)、前記インクカートリッジからインクが補給されない場合に、前記第1インクタンクから前記インクヘッドに向かうインクに気泡が発生するまでに要する第2の時間t2=(V2)/(H)とし、前記待機時間Tは、t1<T<t2の関係式を満たすように設定されるインクジェトプリンタを提供する。
本発明は、インクカートリッジのインクが空になってから装置を停止させるまでの時間を規定し、インク循環経路内に空気が混入しないインクジェットプリンタ及びそのインク検出方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る一実施形態のインクジェットプリンタにおけるインク経路構成を概略的に示す図である。図1には図示していないが、通常のインクジェットプリンタが備えている、記録媒体を供給する供給部、供給された記録媒体を搬送する搬送機構、画像形成された記録媒体を搬出する排出部及び、インクヘッドのメンテナンスを行うメンテナンス部、インク吐出制御を含み装置全体を制御する装置制御部等を有しているものとして説明する。本実施形態のインクジェットプリンタ1は、少なくとも4種類の色のインク(C、M、Y、K)を用いて画像を形成する。図1においては、1色のインクに関わるインク循環経路の構成を代表的に示している。
このインクジェットプリンタ1は、大別すると、インク循環部4と、インク循環部4にインクを補充するためのカートリッジホルダ部6と、インク循環部4不要となったインクやオーバーフローしたインクを収容する廃液タンク部7と、インク循環部4の圧力を調整する上部タンク共通気室8及び圧力調整部10と、で構成される。
まず、カートリッジホルダ部6について説明する。カートリッジホルダ部6は、インクが充填されたインクカートリッジ5を着脱可能に装着する。カートリッジボルダ部6は、インクカートリッジ5の供給口5aと装置本体側とのインク経路とを着脱可能に装着するためのジョイント部13と、インクカートリッジ5の誤装着を防止し、且つインク残量を検出するためのカートリッジ判断部14で構成される。カートリッジ判断部14は、充填されたインク色や似たような形状の他の装置のインクカートリッジ等の本来装着すべきインクカートリッジではないものが誤装着されないように判断を行っている。そして、供給口5aがジョイント部13に装着されると、インクカートリッジ5内のインクがインク循環部4に供給される。なお、カートリッジホルダ部6とインク循環部4とを連結するインク経路には補給電磁弁64が設けられ、この補給電磁弁64を開閉することによりインク循環部4へのインク供給を制御している。
次に、インク循環部4について説明する。
このインク循環部4は、ヘッドホルダ部(画像記録部)3と、上部タンク(第1タンク)31と、下部タンク(第2タンク)32と、ポンプ33と、インク熱交換器34と、フィルタ部35と、で構成される。このインク循環部4において、インクは上部タンク31から、イヘッドホルダ部3、下部タンク32、ポンプ33、インク熱交換器34及び、フィルタ部35の順に流れ、上部タンク31へ帰還する。本実施形態では、これらの構成部位は、鉛直方向(重力方向)に低い位置から順に、ポンプ33、下部タンク32(内部のインク液面の位置)、インクヘッド2(ノズル液面の位置)、上部タンク31(内部のインク液面の位置)となるように配置されている。尚、インク熱交換器34と、フィルタ部35は、上部タンク31と下部タンク32の間にあれば任意の高さ位置でよい。
また、本実施形態のインク循環部4は、第1の経路と第2の経路の2つに大きく分けることができる。
第1の経路40は、上部タンク31からヘッドホルダ部3を経由して下部タンク32へ水頭差によってインクが自然落下する経路部分である。第2の経路41は、下部タンク32から熱交換器34、フィルタ部35を経由して、上部タンク31まで、ポンプ33によってインクを揚送する経路部分である。
まず、第1の経路40によるインクが上部タンク31から下部タンク32までのインク流路の構成について詳細に説明する。
上部タンク31は、後述するヘッドホルダ部3より重力方向上方となるように配置されている。さらに詳細には、上部タンク31内のインク液面がインクヘッド2のノズル面より重力方向上方となるように配置されている。そして、この上部タンク31には、インク入口ポート31aと、インク出口ポート31bと、大気ポート31cと、が設けられている。また、上部タンク31内には、インク液面の位置を所定の高さに保つために、液面検出部42が設けられている。
液面検出部42は、上部タンク31内でインクの液面の高さに応じて回動可能に支持軸43により軸支されているフロート部材42aと、例えば磁気センサからなる液面位置センサ42bとにより構成される。この液面位置センサ42は、フロート部材42aに取り付けられた磁石42cを検出することによって、フロート部材42aの位置即ち、インクの液面の高さが所定の位置にあるか否かを検出する。
インク入口ポート31aは、チューブを介して第2の経路41側のフィルタ部35に接続され、フィルタ部35から流出したインクが上部タンク31内に流入する。インク出口ポート31bは、チューブを介して後述するヘッドホルダ部3のインク分配器11に接続され、上部タンク31内のインクは、自然落下によりインク分配器11に流れる。
さらに、大気ポート31cは、チューブを介して上部タンク共通気室8に接続されている。この上部タンク共通気室8は、大気開放弁46が設けられたチューブによって後述する廃タンク部7のオーバーフローパン44と接続されている。オーバーフローパン44は、常時、大気にさらされた状態のため、大気開放弁46の開閉(開放/遮断)により上部タンク共通気室8内を大気に対して開放、又は遮断(密閉)させることができる。つまり、上部タンク共通気室8は、チューブを介して大気ポート31cと接続されているため上部タンク31内を大気開放、又は密閉させることができる。そのため、上部タンク31は、大気開放弁46が開放されて上部タンク共通気室8が大気開放されると、上部タンク31とヘッドホルダ部3との水頭差によって上部タンク31内のインクは自然落下でインク分配器11に流れることになる。なお、本実施形態では、上部タンク共通気室8には、他の3色のインクを担当する上部タンクとも接続されている。つまり、1つの上部タンク共通気室8によって、使用されるインク色毎に設けられた上部タンク内を大気に対して開放、又は密閉させることができ、すべての上部タンクに対して均等の圧にすることができる。もちろん、上部タンク共通気室8を上部タンク毎に設けて、上部タンク毎に大気に対して開放、又は密閉を制御してもよい。
ヘッドホルダ部3は、インクを吐出する複数のインクヘッド2と、インクヘッド2にインクを供給するためのインク分配器11と、インクヘッド2で吐出されなかったインクを回収するインク回収器12と、温度センサ47と、を備えている。本実施形態のインクヘッド2は、記録媒体の幅に満たない記録幅(ノズル列の長さ)を有する短尺のインクヘッドを用いて、これらを記録媒体の幅方向に、例えば千鳥配置してフレーム等に固定された構成である。勿論、インクヘッド2は、記録媒体の幅以上の記録幅を有する長尺な1本のインクヘッドでもよい。
温度センサ47は、各インクヘッド2又はその近傍のインク流路に配置され、インクヘッド2から吐出されるインクの温度を検出している。
インク分配器11は、チューブを介して前述した上部タンク31と接続され、上部タンク31内のインクが流入する。そして、複数のインクヘッド2にインクを分配する役割を果たしている。また、インク回収器12は、インクヘッド2から吐出されなかったインクを一箇所に回収し、チューブを介して下部タンク32と接続されている。
このようにインク分配器11からインクヘッド2に流入したインクは、外部から入力された画像信号に基づき、搬送機構(図示せず)により搬送されている記録媒体(図示せず)に向けて吐出され、画像が記録される。なお、インクヘッド2に流入されるインク量は、ノズルから吐出されるインク量を上回っている。そのため、インクヘッド2内で吐出されなかったインクは、インク回収器12に流れ込み、チューブを経由して下部タンク32に送出される。
下部タンク32は、ヘッドホルダ部3より重力方向下方となるように配置されている。さらに詳細には、下部タンク32内のインク液面がインクヘッド2のノズル面より重力方向下方となるように配置されている。この下部タンク32には、インク入口ポート32aと、インク出口ポート32bと、大気ポート32cと、補給ポート32dが設けられている。また、下部タンク32内には、液面調整器45及び不図示の温度センサが設けられている。
インク入口ポート32aは、インク回収器12とチューブを介して接続されている。そのため、インクヘッド2で吐出されなかったインクは、インク回収器12で一旦回収され、下部タンク32へと流れ落ちる。
インク出口ポート32bは、チューブを介して後述するポンプと接続されている。大気ポート32cは、チューブを介して圧力調整部10と接続さている。
この圧力調整部10は、下部タンク共通気室9と負圧調整機構53とで構成されている。
下部タンク共通気室9は、大気開放弁54が設けられたチューブによってオーバーフローパン44と接続されている。そのため、大気開放弁54を開閉(開放/遮断)することにより下部タンク共通気室9内を大気に対して開放、又は遮断(密閉)させることができる。つまり、下部タンク共通気室9は、チューブを介して大気ポート32cと接続されているため下部タンク32内を大気開放、又は密閉させることができる。
負圧調整機構53は、チューブを介して下部タンク共通気室9と接続され、負圧を発生させるベローズ部51、錘部52及びベローズ昇降機構(不図示)で構成されている。
ベローズ部51は、下部タンク共通気室9にチューブによって接続され、伸び下がることで下部タンク共通気室9内を負圧状態にすることができる。この負圧は、まず、大気開放弁54を開放し、下部タンク共通気室9を大気に対して開放した状態でベローズ昇降機構によりベローズ部51及び錘部52を上昇させる。そしてベローズ部51及び錘部52を所定の位置まで上昇させた後、大気開放弁54を閉じる。このように大気開放弁54を閉じると、下部タンク32の空気部分、下部タンク共通気室部9及びベローズ部51の内部は連通しつつ外部とは閉じられた空間となる。この状態でベローズ部51を伸縮させると、上記閉じられた空間の体積が増減する。つまり、ベローズ昇降機構を降下させるとベローズ部51が錘部52の重さによって下方に引っ張られ、上記閉じられた空間の体積が増加し、下部タンク共通気室9内には、錘部52に加わる重力と釣り合う大きさの負圧が発生する。
下部タンク共通気室9内に発生させた負圧は、チューブで連通する下部タンク32内も同じ負圧状態にする。下部タンク32の負圧状態は、チューブで連通するインクヘッド2内にも所定の負圧をかける。この所定の負圧により、ノズルに掛かるインクにメニスカスを形成することができる。また、この所定の負圧は、インク循環にも寄与している。このように、圧力調整機構53は、インクヘッド2に負圧を与えて、ノズルに掛かるインクにメニスカスを形成し、正常な印字動作を可能としている。
なお、本実施形態では、下部タンク共通気室9には、他の3色のインクを担当する下部タンクとも接続されている。これによって、1つの圧力調整機構53によって、全色の下部タンク32内部の圧力を同時に均等の圧に変化させることができる。もちろん、下部タンク共通気室9を下部タンク毎に設けてもよい。
補給ポート32dは、チューブを介してカートリッジホルダ部6と接続されている。インク循環部4のインク量が予め設定されたインク残量よりも減った場合には、インクカートリッジ5から下部タンク32にインクが補給される。
液面調整器45は、フロート部材45aと、フロート部材45aから下方に延出する下端突起部材45bとで構成されている。この液面調整器45は、インク液面の上下動に従って浮動し、ポンプ33によって上部タンク31に汲み上げられるインク量を下部タンク32のインク面の高さによって自己調整する。この自己調整では、下部タンク13内でインク液面が低下した場合には、フロート部材45aも下降して下端突起部材45bがインク出口ポート45bの開口を塞ぎ、下部タンク32からポンプ33に供給されるインクの流れが遮断される。
また、フロート部材45aは、インクヘッド2からインクが流入して下部タンク32のインク液面の位置が高くなると、インク液面と共に上昇し、下端突起部材45bがインク出口ポート32bの開口を露呈する。再度、下部タンク32内からポンプ33へのインク供給が開始される。なお、本実施形態では、液面調整器45は、インク出口ポート32bに沿って摺動し、インク液面高さに応じてインク出口ポート32bの開口を閉塞、又は露呈させる。
次に、第2の経路41による下部タンク32内のインクが熱交換器34、フィルタ部35を経由して、上部タンク31までポンプ33によってインクを揚送する経路部分について説明する。
ポンプ33は、下部タンク32のインク出口ポート32bとチューブで接続されており、下部タンク32内のインクを上部タンク31へ送るために設けられている。
このポンプ33は、例えば、ギヤポンプを用いることができ、色毎にギヤポンプを連結し、1つのポンプ駆動源で全てギヤポンプの動作させることができる。なお、クラッチ等を用いることにより、ポンプ毎個別に駆動させることも可能である。本実施形態では、ポンプ33の送液能力は、下部タンク32に流入してくるインク量よりも多くのインクを上部タンク31へ送液可能に設計されている。これは、下部タンク32のオーバーフローを防止するためである。すなわち、通常の使用状態で下部タンク32に流入するインク流量よりも、ポンプで汲み出し可能なインク流量を多くすることで、下部タンク32が溢れないようにする。また、下部タンク32には、前述したように液面調整器45が設けられているため、下部タンク32内のインクが所定量以下になることはない。そのためポンプ33を下部タンク32内のインク量に応じて制御する必要はなく、常に一定量のインクを送液するように制御すればよい。
このポンプ33の下方には、廃液タンク部7が配置されている。この廃液タンク部7は、
タンクトレイ21と、廃液タンク22と、廃インク量検知部23と、タンク装着検知部24と、オーバーフローパン44とで構成される。
オーバーフローパン44は、トレイ状に形成されており、ポンプ33の下方に配置されている。そのため、仮にポンプ33が破損してインクが漏れ出したとしてもオーバーフローパン44は、漏れたインクを全て収容し、装置内部を汚すことなない。さらに、オーバーフローパン44は、上部タンク共通気室8、下部タンク共通気室9と接続されている。従って、装置の異常により上部タンク31や、下部タンク32からオーバーフローによりインクが溢れ出したとしても、漏れたインクをオーバーフローパン44に収容させることができる。
このオーバーフローパン44は、チューブを介して廃液タンク22と接続されている。廃液タンク22は、タンクトレイ21上に配置され、タンクトレイ21に対して着脱可能となっている。タンクトレイ21には、廃液タンク22内に収容されたインク量を検知する廃インク量検知部23と、重量の検知や光学的な検知により廃液タンク22が装着されているか否かを検知するタンク装着検知部24が設けられている。そして、廃液タンク22内に所定量の廃液が溜まると、廃インク量検知部23が検知してユーザに交換を示唆するように報知する。
熱交換部34は、チューブを介してポンプ33と接続され、ポンプ33によって汲み上げられたインクの温度を調整している。この熱交換部34は、図示しないが、ヒートシンク部と、冷却ファンと、ヒータ部と、インク流路部と、で構成される。
インク流路部は、ポンプ33によって汲み上げられたインクが流れる流路であり、外形が板形状に形成され、内部が複数の壁により仕切られて、インクに対して熱が伝達しやすくなるように構成されている。
このインク流路部を両側から挟み、直接接するように、ヒートシンクとヒータ部とが設けられている。また、ヒートシンク側には、装置外部の空気を該ヒートシンクに吹き付けて、冷却能力にムラが出ないように冷却ファン34bが取り付けられている。
このように、インク流路部に対して、一方の面にヒートシンク部を配置し、他方の面にヒータ部を配置することによって、インクを冷却するときのヒートシンク部とインク間の熱抵抗、加熱する時のヒータ部とインク間の熱抵抗を最小とすることができ、効率よく熱交換を行うことができる。
そして、前述した温度センサ47によって検出されたインクの温度が印字品質を保証できる許容範囲を外れた場合には、インクの温度が許容範囲内に収まるように温度調整が行なわれる。すなわち、インクの熱がインク流路部からヒートシンク部へ熱伝導され、冷却ファンによって、空気中に排熱される。一方、インクの温度が許容温度よりも低かった場合は、ヒータ部に通電して温度を上げて、その熱がインク流路部を介してインクに加えることによって、インクが加熱される。なお、本実施形態に使用されるインクヘッド2は、インクの温度が10℃から40℃の範囲において印字品質を保証することができる。
フィルタ部35は、チューブを介して熱交換部34と接続され、熱交換部34で温度調整されたインクが流れ込む。このフィルタ部35は、インクに含まれる異物を除去し、インクヘッド2のノズルの目詰まりなどに起因する印字不良をなくすために設けられている。フィルタ部35は、インクを通過させるメッシュ状の部材を有し、そのメッシュがヘッドノズルの口径を問題なく通過できるように、充分小さい異物まで除去する目のサイズが選択されている。そして、異物が除去されたインクがチューブを介して上部タンク31に流れ込む。
このように構成されたインクジェットプリンタ1では、記録媒体に画像を記録する際、大気開放弁46を開放し、上部タンク31内を大気開放状態にすると共に、大気開放弁54を閉じ、圧力調整部10により下部タンク32内の圧力を所定の負圧状態にする。そして、ポンプ33を駆動し、インクを循環させながら画像記録を行なう。また、インクジェットプリンタ1の待機時には、大気開放弁46を閉じ、上部タンク31内を大気に対して遮断すると共に、大気開放弁54を開放し、下部タンク32を大気開放状態とする。この時、下部タンク32は、前述したようにインクヘッド2より重力方向下方に配置されているため、インクヘッド2のノズルには水頭差によりメニスカスが形成されている。つまり、待機時において、インクヘッド2からインクが垂れ落ちることはない。
さらに、大気開放弁46及び大気開放弁54を閉じた状態にすると、インク循環部全てのタンク内の空気が密閉され、インクヘッド2のノズル面のみで大気開放となる。この状態でベローズ部51を伸張した状態から圧縮することで、上記閉じられた空間の圧力を加圧することができる。このインク循環部全体に対する加圧により、ノズルに圧力を掛けることができる。よって、目詰まりしたインクヘッド2のノズルに、この圧力を掛けて、インクを外に押し出し、ノズルの目詰まりを解消するパージ動作が実現できる。
次に、本発明による第1の実施形態について説明する。
図2は、第1の実施形態に係るインクジェットプリンタのインク循環部4の構成を概略的に示している。尚、図2に示すインク循環部4は、説明に必要な構成部位のみ図示し、その他は省略している。また、図2に示すインク循環部4の構成部位の配置は、図1に示すインク循環部4と多少異なっているが、インクの循環順路は前述と同様である。
図2に示すように、インクジェットプリンタ1は、制御部62によって装置全体が制御されている。この制御部62は、少なくともヘッド制御部66と、流量計測部67を備えている。
ヘッド制御部62は、上位装置から通知される画像情報に基づいてインクヘッド2を駆動し、記録媒体上へと記録を行う。この時、ヘッド制御部62は、インクヘッド2内を流れるインクの温度に関わらず、一定の吐出量となるようにインクヘッド2を駆動させる駆動電圧を制御している。つまり、同じ印字率の画像情報を記録する際、インクヘッド2内に流れるインクの温度が異なっていたとしても、インクヘッド2から吐出されるインク量が同じインク量となるように駆動電圧が制御されている。そしてヘッド制御部62は、画像情報に基づいてインクヘッド2から吐出される単位時間当たりのインクの吐出量を算出している。
流量計測部67は、インク温度センサ47により検出されたインク温度に基づいて、上部タンク31からインクヘッド2に流れるインク流量を算出する。さらに、流量計測部67は、下部タンク32に設けられた不図示の温度センサにより検出された下部タンク内のインク温度に基づいて下部タンク32から上部タンク31に流れるインク流量も算出する。表1には、インク温度と該インク温度における単位時間当たりにチューブに流れるインク流量の関係を示す。なお、表1は、同一のインク及びチューブを用いて計測した一例である。
[表1]
インク温度(℃) 1 5 10 25 40 45
インク流量(ml/s) 0.82 1.50 1.86 2.46 3.73 5.46
表1に示すように、インク温度とインク流量の関係は、温度と共に流量も上昇する。これは、前述したようにインクの粘度は温度に依存(低温では高粘度で、高温では低粘度)するため、インクがチューブを流れる際の抵抗値は、粘度、即ちインク温度に反比例する。つまり、高温のインクは流れやすく、低温のインクは流れにくくなる。そのため、インク循環中のインクの温度が本実施形態の印字品質を保証するインクの温度範囲内(例えば10℃〜40℃)に収まっていたとしても、インク循環部4内を流れるインク流量は異なってくる。従って、流量計測部67は、上部タンク31からインクヘッド2に流れる単位時間当たりのインク流量、及び下部タンク32から上部タンク31に流れる単位時間当たりのインク流量をインク温度に基づいて算出している。すなわち、流量計測部67は、インク循環部4内のインク温度に基づいて単位時間当たりにインク循環部4内を流れるインク流量が算出している。
次に、図3に示すフローチャートを参照して、本実施形態のインク循環中におけるインク循環部4のインク量の検出とインクカートリッジ5からインク循環部4へのインク補給動作について説明する。
まず、記録媒体に画像を記録するためインクヘッド2からインクを吐出するとインク循環部4内のインクが消費され、上部タンク31の液面65の高さが徐々に低くなる。これを液面検出部42によりインクの液面の高さを検出し(ステップS1)、液面位置に基づく規定された残量が有るか否かを判断する(ステップS2)。規定された残量があれば(YES)、ステップS1へ戻る。なお、規定された残量を有している時、液面検出部42(液面位置センサ42b)はON状態を維持している。しかし、予め設定されたインクの液面の高さよりも低くなると(NO)、液面位置センサ42bがON状態からOFF状態に切り替わる(ステップS3)。
この液面位置センサ42bがOFF状態に切り替わったならば、補給電磁弁64を開放することによって、インクカートリッジ5内のインクがチューブを介して下部タンク32へ補給される(ステップS4)。インクカートリッジ5から下部タンク32にインクが補給されるとポンプ33によって補給されたインクが上部タンク31へ汲み上げられる。
そして、上部タンク31に必要量のインクが補給されたか否かを判断する(ステップS5)。この判断は、上部タンク31のインクの液面の高さが液面検出部42により検出され、所定の高さ即ち、液面位置センサ42bがOFF状態からON状態に切り替わることで補給完了と判断する。液面位置センサ42bがON状態に切り替わったならば(YES)、補給電磁弁64を閉じて(ステップS6)、インクカートリッジ5からのインク補給を停止する。また、液面位置センサ42bがOFF状態のままならば(NO)、液面検出部42がON状態に切り替わるまでインクカートリッジ5からインク補給を続ける。
ここで上部タンク31に必要量のインクが補給されたか否かの判断を行なっている最中に、インクカートリッジ5内のインクが空になる恐れがある。そのため、インクカートリッジ5内のインクが空になったか否かを判断する際、以下の(a)、(b)の事項を考慮する必要がある。なお、インクカートリッジ5内のインクが空と判断した際は、ポンプ33を停止すると共に、大気開放弁46を閉じ、大気開放弁54を開放する。そして、インク循環を停止させる。
(a)インクカートリッジ5内にインクが残存しているにもかかわらず、インクカートリッジ5内のインクが空状態であると判定しないようにインク空状態を判定するまでの時間(第1の時間)を設定する必要がある。(第1の時間)つまり、液面センサ42bがOFF→ONに切り替わるまでの時間を考慮する必要がある。
液面センサ42bがOFF→ONに切り替わるまでの時間は、上部タンク31からインクヘッド2に流れるインク流量と下部タンク32から上部タンク31に補給されるインク流量とによって決定される。前述したように、インク循環内を流れるインク流量は、インクの温度によって異なってくる。そのため、液面センサ42bがOFF→ONに切り替わるまでの時間はその都度異なってくる。
(b)インクヘッド2に空気が混入する前にインクカートリッジ5内のインクが空状態であると判定するようにインク空状態を判定するまでの時間(第2の時間)を設定する必要がある。つまり、上部タンク31の出口ポート31bの開口が液面から露呈するまでの時間を考慮する必要がある。
上部タンク31の出口ポート31bの開口が液面から露呈するまでの時間は、インクヘッド2から吐出されるインク吐出量によって決定される。前述したようにインク吐出量は、上位装置から通知される画像情報によって異なってくる。そのため、上部タンク31の出口ポート31bの開口が液面から露呈するまでの時間はその都度異なってくる。
そこで、本実施形態においては、上記(a)(b)の条件を共に満たすように、インクカートリッジ5内のインクが空になったか否かを判断する時間を以下のように設定する。
本実施形態では、図2に示すように、
V1:上部タンク31の液面位置センサ42bのON/OFF位置高低差分の体積、
V2:液面位置センサ42bがOFFした後、出口ポートの開口が液面上に露呈するまで体積、
V3:上部タンク31の設計空気量(通常状態の空気体積)、
P1:下部タンク32から上部タンク31に向かって流れるインク流量、
H:ヘッドのインク吐出量、
R:上部タンクからインクヘッドへ向かって流れるインク流量、とすると、
装置がインクカートリッジ5のインクなしを検知するまでの待機時間Tは、
(V1)/(P1−R)<T<(V2)/(H) …式1
となるように設定すればよい。
Tに対する左辺は、液面センサ42bがOFF→ONするまでの時間を示している。上部タンク32内のインクが増加する量は、上部タンク31内に流入するインク流量から上部タンク31から流出するインク流量を引いた量である。従って、体積V1をこの増加量で除することで液面センサ42bがOFF→ONするまでの時間を求めることができる。
このようにインクカートリッジ5のインクなしを検知するまでの待機時間Tを設定することで、インクカートリッジ5内にインクが残っているのにも関わらず、インク循環を停止し、インクカートリッジ5内のインクなしと判断する誤作動を防止することができる。なお、下部タンク32から上部タンク31に向かって流れるインク流量P1、及び上部タンク31からインクヘッドへ向かって流れるインク流量Rは、流量計測部67によって算出されている。
一方、Tに対する右辺は、インクが補給されていない(インクカートリッジ5が空)場合に、インクヘッド2に向かう空気(気泡)が発生するまでに要する時間を示している。インク循環部4の全体で考えると、全体のインク量はインク循環経路内に供給されるインク量と、吐出されるインク量によって変化する。補給なしを想定すれば、供給されるインク量=0、インク循環経路から外部に出るインク量は、インクヘッド2から吐出されるインク量である。従って、体積V2をヘッド吐出量Hで除することで、インク出口ポート31bが露呈し、インクヘッド2に向かう空気(気泡)が発生するまでに要する時間が求められる。このようにインクカートリッジ5のインクなしを検知するまでの待機時間Tを設定することで、インクヘッド2に気泡が混入する前にインク循環を停止させることができる。言い換えると、インクカートリッジ5にインクがなくなったとしてもこの時間までに停止できれば問題ない。なお、インク吐出量は、ヘッド制御部62によって算出されている。
このようにインクカートリッジ5のインクなしを検知するまでの待機時間Tを、インク循環経路内を流れるインクの温度、及び上位装置から通知される画像情報に基づいて可変可能に設定することで、不用意にインクの空を通知することなく且つ、インクヘッド2に空気が混入することを確実に防止することができる。なお、流量計測部67は、検出された温度結果に基づいて、例えば、検出される各インク温度に対応するインク流量のデータを予め求めて、テーブルとして設定しておき、各部の温度センサで検出した温度結果を元にインク空の検知時間を設定するようにしてもよい。
ここで、右辺の時間をそのまま使用すると、インク出口ポート31bが露呈する直前まで液面が下がってしまい、設置面の傾斜や、振動などによりチューブに気泡が入ってしまうリスクが高いので、マージンを見てその半分の値を待機時間Taとして設定するとよい。例えば、
Ta=(V2)/(2*H)
とする。
また、上述の説明では、温度センサを配置させたが、温度センサを配置しない場合は、下記のように設定すればよい。
つまり、(1)式の左辺において一番厳しい条件は、上部タンク31からインクヘッド2に流れるインク流量が最大で、下部タンク32から上部タンク31に送られるインク流量が最小の時である。
一方、(1)式の右辺において一番厳しい条件は、インクヘッド2が、最大の駆動能力により稼働(印字率100%)して、インクの吐出を行っているときである。
従って、待機時間Tは、
(V1)/(P1min−Rmax)<T<(V2)/(Hmax) …式2
の条件が成り立つように設定すれば、温度センサを用いずに待機時間Tを固定値として利用することができ、単純な制御で不用意にインクの空を通知することなく且つ、インクヘッド2に空気が混入することを確実に防止することができる。
次に、インク温度の高温化による下部タンク32内のインクのオーバーフローについて説明する。
待機時間Tに対して、その時間内で下部タンク32にインクがオーバーフローしないための条件は、
S:インクカートリッジからのインク補給量、
V4:下部タンク32の設計空気量(通常状態の空気体積)、
V5:下部タンク32の液面調整器45aが下降してインク出口ポート45bの開口を閉鎖するまでの高低差分の体積、とすると
(V1)/(P1−R)<T<(V4)/{(R−H)+S−P1} …式3
である。この式3において、右辺が小さく、左辺が大きいときには、オーバーフローに対して一番条件が厳しい状態となる。
左辺の一番厳しい条件は、
・上部タンク31からインクヘッド2に流れるインク流量が最大で、下部タンク32から上部タンク31に送られるインク流量が最小の時である。
右辺の一番厳しい条件は、
・H=0:インクヘッド2からインクが吐出されていない。
・S=Smax:インクカートリッジ5から補給されているインクが高温でインク流量が多い。
・(R−P1):装置環境温度によって値が一番大きくなる時が一番厳しい条件となる。すなわち、
(V1)/(P1min−Rmax)<T<(V4)/{R+Smax−P1} …式4
この式が成り立つようにすれば、問題ない。
さらに、インク空を検知する前に、ポンプ33へ空気が流れ込んでしまうと、ポンプ33の送液能力が低下したり、ポンプ33が破損したりする可能性がある。本実施形態では、ポンプ33の汲み上げによって、下部タンク32のインク液面がある位置以下に低下すると、液面調整器45aが下降して、インク出口ポート45bを閉鎖してしまうので、このような問題は発生しない。
一般式としては、上部タンク31に送出するインクに空気が混入する直前を、インク空状態の検知までの最大待機時間Tとすれば、これを防止するための条件は、
(V2)/(H)<T<V5/{P1−(R−H)−S} …式5
である。この式5においては、左辺が最大、右辺が最小のときに一番厳しい状態となる。
左辺の一番厳しい条件は、
・H=Hmax:インクヘッド2からインクが吐出している。
右辺の一番厳しい条件は、
・H=Hmax:インクヘッド2から吐出している。
・S=0:インクカートリッジ1から補給なし。
・P1=P1max:装置環境が高温で、ポンプ送液量が多い。
このような状態で式5が成り立つようにすれば、問題は発生しない。即ち、
(V2)/(Hmax)<T<V5/{P1max−(Rmax−Hmax)} …式6
この式が成り立つようにすれば、問題ない。
尚、本実施例では、インク色Y、M、C及びK等の複数色のインクを用いて、記録媒体にフルカラー記録を行なっているが、Kのみなどの1色の画像記録を行うモノクロのインクジェットプリンタであってもよい。
また、インクヘッド2は、サーマルインクジェットヘッド、インク室の振動板振動することによりインクを吐出する、所謂、ピエゾタイプのインクジェットヘッド等、各種のインクヘッドを好適に利用可能である。
さらに、本実施形態では、インクヘッドを記録媒体の幅以上に延存したライン型ヘッドとして記録媒体上に記録を行ったが、これに限らず、記録媒体上を走査することで記録を行うシリアル型ヘッドにも適用できる。
本発明に係る一実施形態のインクジェットプリンタにおけるインク経路構成を概略的に示す図である。 第1の実施形態に係るインクジェットプリンタのインク循環部の構成を概略的に示す図である。 第1の実施形態のインク循環経路におけるインク量の検出とインク補給について説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…インクジェットプリンタ、2…インクヘッド、3…ヘッドホルダ部(画像記録部)、4…インク循環部、5…インクカートリッジ、6…カートリッジホルダ部、7…廃液タンク部、8…上部タンク共通気室、9…下部タンク共通気室、10…圧力調整部、11…インク分配器、12…インク回収器、13…ジョイント部、14…カートリッジ判断部、21…タンクトレイ、22…廃液タンク、23…廃インク量検知部、24…タンク装着検知部、31…上部タンク、インク入口ポート、31b…インク出口ポート、31c…大気ポート、32…下部タンク、33…ポンプ、34…熱交換部、35…フィルタ部、40…第1の経路、41…第2の経路、42…液面検出部、42a…フロート部材、42b…液面位置センサ、42c…磁石、43…支持軸、44…オーバーフローパン、45…液面調整器、46,54…大気開放弁。

Claims (6)

  1. インクを吐出するためのインクヘッドと、
    前記インクを貯留して前記インクヘッドに前記インクを供給する第1タンクと、
    前記第1タンク内に配置され、前記インクの液面の高さを検出し、規定された残量を示す第1液面位置でON状態となり、前記第1液面位置から下降した予め設定された第2液面位置でOFF状態に切り替わる液面位置センサと、
    前記インクヘッドからのインクが流入する第2タンクと、
    前記第2タンクから前記第1タンクヘインクを汲み上げるためのポンプと、
    前記第2タンクにインクを補給するためのインクカートリッジと、
    前記第1タンクから前記インクヘッド、前記第2タンク、前記ポンプの順で上流側からインク流路で連結されて、前記ポンプから前記第1タンクにインク流路でインクを戻して、一巡するインク循環経路におけるインク補給を制御する制御手段と、
    を具備し、
    前記液面位置センサがOFF状態に切り替わったならば、前記カートリッジから前記第2タンクにインクが補給されると共に、前記ポンプによって、インクが前記第1タンクに汲み上げられ、前記液面位置センサがON状態に切り替わったならば、前記カートリッジから前記第2タンクへのインクの補給が停止され、
    前記制御手段は、前記第1液面位置と前記第2液面位置の間のインク量をV1、前記液面位置センサの前記第2液面位置からヘッドヘのインク出口ポートまでインク液面が下がるまでのインク容量をV2、前記第1タンクヘのインク流入量として算出された所定値をP1、前記第1タンクからのインク流出量として算出された所定値をR、前記インクヘッドから吐出されるインク吐出量をH、V1<V2、としたときに、
    前記液面位置センサがOFF状態となってから前記インクカートリッジ内のインクが空になったか否かの状態を判定するまでの待機時間Tとすると、
    補給されるインクの増加時に前記液面位置センサがOFFからONするのに要する第1の時間t1=(V1)/(P1−R)
    前記インクカートリッジからインクが補給されない場合に、前記第1インクタンクから前記インクヘッドに向かうインクに気泡が発生するまでに要する第2の時間t2=(V2)/(H)とし、
    前記待機時間Tは、t1<T<t2の関係式を満たすように設定されることを特徴とするインクジェットプリンタ。
  2. 前記インクジェットプリンタは、さらに、
    前記インク循環経路中のインクの温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサによって検出されたインク温度に基づいて、前記第2タンクから前記第1タンクヘのインク流入量P1及び、前記第1タンクから前記インクヘッドへ流れるインク流出量Rを、それぞれ算出する流量算出手段と、
    を具備すること特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタ。
  3. 前記インクジェットプリンタにおいて、前記制御手段は、
    前記Tをt1<T<t2/2となるように設定し、
    前記待機時間Tに対して、前記第1タンクから前記インク流路への気泡混入のマージンを有して時間設定することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタ。
  4. 前記インクカートリッジから前記第2タンクにインクを補給する際に、
    前記制御手段は、さらに、インクカートリッジからのインク補給量をS、第2タンクの設計空気量即ち、通常状態の空気体積をV4として、オバーフローをしないインク補給の待機時間T2は
    T2<(V4)/{(R−H)+S−P1}
    の関係式を満たすように設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタ。
  5. 前記インクジェットプリンタにおいて、
    前記第2タンク内に設けられて、インクの液面位置により移動し、タンク内下方に配置された前記第1タンクへのインク出口ポートの開口を下降により閉鎖する調整器を備え、
    前記制御手段は、
    前記第2タンク内の通常稼働時のインクの所定の液面位置から該インクの減少により前記調整器が下降して前記インク出口ポートの開口を閉鎖するまでのインクの体積をV5とし、前記第1タンクに送出するインクに空気が混入する直前を該第2タンクにおけるインクが空になったか否かの状態を判断するまでの最大待機時間Tとすれば、空気混入を防止するための条件は、
    前記第1タンクに送出するインクに空気が混入することを防止するための前記第2タンクにおけるインクが空になったか否かの状態を判断するまでの最大待機時間Tは、
    <V5/{P1−(R−H)−S}
    の関係式を満たすように設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタ。
  6. インクを吐出するためのインクヘッドと、
    前記インクを貯留して前記インクヘッドに前記インクを供給する第1タンクと、
    前記第1タンク内に配置され、前記インクの液面の高さを検出し、規定された残量を示す第1液面位置でON状態となり、前記第1液面位置から下降した予め設定された第2液面位置でOFF状態に切り替わる液面位置センサと、
    前記インクヘッドからのインクが流入する第2タンクと、
    前記第2タンクから前記第1タンクヘインクを汲み上げるためのポンプと、
    前記第2タンクにインクを補給するためのインクカートリッジと、
    前記第1タンクから前記インクヘッド、前記第2タンク、前記ポンプの順で上流側からインク流路で連結されて、前記ポンプから前記第1タンクにインク流路でインクを戻して、一巡するインク循環経路におけるインク補給を制御する制御手段と、
    を具備するインクジェットプリンタであって、
    前記液面位置センサがOFF状態に切り替わったならば、前記カートリッジから前記第2タンクにインクが補給されると共に、前記ポンプによって、インクが前記第1タンクに汲み上げられ、前記液面位置センサがON状態に切り替わったならば、前記カートリッジから前記第2タンクへのインクの補給が停止され、
    前記制御手段は、前記第1液面位置と前記第2液面位置の間のインク量をV1、前記液面位置センサの前記第2液面位置からヘッドヘのインク出口ポートまでインク液面が下がるまでのインク容量をV2、前記第1タンクヘのインク流入量として算出された所定値をP1、前記第1タンクからのインク流出量として算出された所定値をR、前記インクヘッドから吐出されるインク吐出量をH、V1<V2、としたときに、
    前記液面位置センサがOFF状態となってから前記インクカートリッジ内のインクが空になったか否かの状態を判定するまでの待機時間Tとすると、
    補給されるインクの増加時に前記液面位置センサがOFFからONするのに要する第1の時間t1=(V1)/(P1−R)
    前記インクカートリッジからインクが補給されない場合に、前記第1インクタンクから前記インクヘッドに向かうインクに気泡が発生するまでに要する第2の時間t2=(V2)/(H)とし、
    前記待機時間をTとして、t1<T<t2の関係式を満たすように設定されることを特徴とするインクジェットプリンタの検出方法。
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