JP5360958B2 - 溶解用ルツボ - Google Patents
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Description
溶解用ルツボは、黒鉛等で形成されているルツボ本体と、ルツボ本体の外周面に巻き付けられたヒータ線と、ルツボ本体の周囲に配置されている断熱材とを備えている。
溶解用ルツボを加熱する場合、ルツボ本体の外周面に設けられたヒータ線に電流を流すことによって溶解用ルツボを加熱するようにしている(例えば、特許文献1参照)。
従来の溶解用ルツボ10の外周面には、ヒータ線12が、ルツボ本体11の円周上に沿ってコイル状に巻き付けられている。
すなわち、本発明の溶解用ルツボによれば、ルツボ本体と、ルツボ本体の周囲に設けられたヒータ線と、ルツボ本体の外壁面と所定間隔の隙間をあけて配置される断熱材と、前記隙間内に充填される熱伝導性充填材とを備えた溶解用ルツボにおいて、前記ヒータ線は、ルツボ本体の上下方向に折り曲げ部が位置するようなつづら折り状に設けられていることを特徴としている。
この構成を採用することによって、ルツボ本体の外周面には、ヒータ線が水平方向に表れる部分を小さくすることができる。このため、ルツボ本体の外周面と断熱材との間の隙間が狭いような場合であっても、ヒータ線が邪魔にならず、熱伝導性充填材を良好に充填することができる。
この構成によれば、ヒータ線の形状がつづら折り状となるように維持することができるとともに、ヒータ線を直接ルツボ本体に接触させることができるので、加熱効率を上げることができる。
図1に溶解用ルツボの全体構成を示し、図2に溶解用ルツボを構成するルツボ本体とヒータ線について示す。
本実施形態の溶解用ルツボ30は、金属を溶解させる目的のものであり、黒鉛等の材料で構成されたルツボ本体32の周囲にヒータ線40が設けられ、ヒータ線40による加熱でルツボ本体32を加熱するものである。ルツボ本体32の中心には、溶解させる金属を収納するための収納凹部33が形成されている。
隙間35内には、熱伝導性が良く且つ絶縁性がある微粒子が熱伝導性充填材36として充填される。熱伝導性充填材36の例としては、アルミナ微粒子、マグネシア微粒子などが挙げられる。このような熱伝導性充填材36を充填することによって、ヒータ線40で発生した熱を、ルツボ本体32全体に伝導させることができる。また、ルツボ本体32と断熱材34との間の隙間35に熱伝導性充填材36が充填されることによって、ルツボ本体32と断熱材34とが固定される。
つまり、溶解用ルツボ30を上方から見ると、ヒータ線40における水平方向に延びる部位が極めて小さくなっており、隙間35に熱伝導性充填材36を流し入れたとしても、ヒータ線40が邪魔にならずに熱伝導性充填材36が落下する。
電源装置42の内部構成を図3に示す。
電源装置42は、商用三相交流(200Vであっても100Vであってもよい)が入力され、高周波インバータ44によって所定の高周波電流を生成する。高周波インバータ44によって生成された高周波電流は、高周波トランス46の一次側に入力される。高周波トランス46では、入力された高周波電流を二次側に接続されたヒータ線40へ供給する。このとき、高周波トランス46によって、電源の入力側とヒータ線40とは絶縁されているので、漏電の危険性を無くすことができる。
他の形態として、ルツボ本体32の上下方向に対するヒータ線40の長手部40aの長さが、互い違いに異なるように配置されていてもよい。すなわち、つづら折りの上下方向の折り曲げ部の位置が、それぞれ異なるような構成である。例えば、長手部40aの上端部の位置は全て同一であり、長手部40aの隣接する下端部を接続する折り曲げ部40bの位置(上下方向の高さ)が、隣り合うものどうしで異なるようにすることで、ルツボ本体32の下端部が窄まっている場合などに採用することができる。
このように、つづら折りの折り曲げ部の位置が上下方向にありさえすれば、ルツボ本体の形状に合わせて、それぞれの長手部の長さはどのような長さに設定してもよい。
32 ルツボ本体
33 収納凹部
34 断熱材
35 隙間
36 熱伝導性充填材
40 ヒータ線
40a 長手部
40b 折り曲げ部
42 電源装置
43a,43b ヒータ線の端部
44 高周波インバータ
46 高周波トランス
47 温度センサ
48 温度調節器
Claims (2)
- ルツボ本体と、
ルツボ本体の周囲に設けられたヒータ線と、
ルツボ本体の外壁面と所定間隔の隙間をあけて配置される断熱材と、
前記隙間内に充填される熱伝導性充填材とを備えた溶解用ルツボにおいて、
前記ヒータ線は、
ルツボ本体の上下方向に折り曲げ部が位置するようなつづら折り状に設けられていることを特徴とする溶解用ルツボ。 - 前記ルツボ本体には、前記ヒータ線をはめ込むことができる凹部が、ルツボ本体の上下方向にヒータ線の折り曲げ部が位置するようなつづら折り状に形成されていることを特徴とする請求項1記載の溶解用ルツボ。
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